JP2002221130A - エンジンの始動・発電装置と始動・発電装置を備えた自動車 - Google Patents

エンジンの始動・発電装置と始動・発電装置を備えた自動車

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JP2002221130A
JP2002221130A JP2001018748A JP2001018748A JP2002221130A JP 2002221130 A JP2002221130 A JP 2002221130A JP 2001018748 A JP2001018748 A JP 2001018748A JP 2001018748 A JP2001018748 A JP 2001018748A JP 2002221130 A JP2002221130 A JP 2002221130A
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Japan
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pulley
electric motor
engine
transmission member
power transmission
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Ryoichi Otaki
大滝  亮一
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電機能を有する電動モータ17により、エ
ンジンの始動の他、このエンジンにより発電する構造
で、この電動モータ17の回転速度が過度に高くなる事
を防止する。 【解決手段】 プーリ28とエンジンのクランクシャフ
トに固定したクランクプーリとの間に無端ベルトを掛け
渡して、上記電動モータ17の回転軸23とクランクシ
ャフトとの間で回転力の伝達を自在とする。この回転軸
23と上記プーリ28との間に、このプーリ28から回
転軸23に向けてのみ動力を伝達する、第一の一方向ク
ラッチ19を設ける。又、この回転軸23を入力側とす
る減速機20の出力部となるキャリア31と上記プーリ
28との間に、このキャリア31からプーリ28に向け
てのみ動力を伝達する、第二の一方向クラッチ21を設
ける。この構成により、エンジンの始動時に於けるトル
クを確保しつつ、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るエンジンの始
動・発電装置と始動・発電装置を備えた自動車は、エン
ジンを始動する為のスタータモータ(セルモータ)と、
エンジンの回転に基づいて発電を行なうオルタネータと
を互いに兼用させる事で、重量並びにコストの低減を図
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の走行用エンジンは、スタ
ータモータにより起動する。又、自動車で使用する電気
は、この走行用エンジンにより駆動されるオルタネータ
により発電し、バッテリに貯めておく。図7は、従来か
ら広く実施されている、互いに独立したスタータモータ
1とオルタネータ2とを備えた、エンジンの始動・発電
装置を示している。このうちの始動装置を構成する為、
エンジン3とトランスミッション4との間に設けられて
このエンジン3のクランクシャフトと共に回転する、フ
ライホイール5の周囲に、上記スタータモータ1を支持
している。このスタータモータ1には電動モータと遊星
歯車式減速機等の減速機とを組み込んでおり、このうち
の電動モータの回転を、減速機を介してピニオンギヤ6
に伝達自在としている。このピニオンギヤ6は、上記電
動モータへの通電時にのみ、上記フライホイール5の周
囲部分に向け突出して、このフライホイール5の外周縁
部に形成した被駆動ギヤと噛合し、このフライホイール
5を介して上記エンジン3のクランクシャフトを回転駆
動する。
【0003】一方、発電装置を構成する為、上記エンジ
ン3のクランクシャフトの端部に、駆動プーリ7を固定
している。そして、この駆動プーリ7と上記オルタネー
タ2の回転軸の端部に固定した従動プーリ8との間に無
端ベルト9を掛け渡して、上記エンジン3により上記オ
ルタネータ2を回転駆動自在としている。尚、上記無端
ベルト9は、自動車用空気調和装置用のコンプレッサ
等、上記オルタネータ2以外の補機10の回転軸の端部
に固定した、別の従動プーリ11にも掛け渡して、この
オルタネータ2と同時に上記補機10も回転駆動自在と
している。
【0004】スタータモータ1を構成する電動モータと
オルタネータ2とは、構成が類似しており、電車やハイ
ブリッドカーで、走行駆動用の電動モータを回生ブレー
キと称して発電機としても利用している事からも明らか
な様に、電動モータと発電機とを共用する事は十分に可
能である。例えば、特開平11−147424号公報に
は、走行停止時にエンジンも停止させる、所謂アイドリ
ングストップ車で、エンジン停止時に自動車用空気調和
装置用のコンプレッサやパワーステアリング装置用のポ
ンプ等の補機を駆動する為の電動モータに、上記エンジ
ンのスタータモータ及びオルタネータとしての機能を持
たせた構造が記載されている。この様に、上記スタータ
モータ1とオルタネータ2とを共通化する事により、自
動車の軽量化とコスト低減とを図る事が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、単にスター
タモータ1とオルタネータ2とを共通化しても、現実的
な大きさの発電機兼用電動モータを使用した場合には、
オルタネータとしての使用時に回転速度が速くなり過ぎ
て、十分な耐久性を確保できない。即ち、スタータモー
タ1によるフライホイール5(図7)の駆動速度は60
0min-1 程度であるのに対して、上記スタータモータ1
用として現実的な大きさを有する小型の電動モータの回
転速度は、例えば6000min-1 程度と、これよりも遥
かに速い。但し、上記フライホイール5を駆動する為に
要するトルクは、上記小型の電動モータの出力トルクよ
りも遥かに大きい。
【0006】この為、一般的なエンジンの始動装置の場
合には、上記電動モータとピニオンギヤ6(図7)との
間に減速機を設け、この電動モータの回転速度を減速す
ると共にトルクを増大させて、上記ピニオンギヤ6に伝
達する様に構成している。このピニオンギヤ6の回転
は、大径の上記フライホイール5に形成した大径の被駆
動ギヤとの噛合に基づき、更に減速されると同時にトル
クを増大させた状態で、上記フライホイール5に伝達さ
れる。
【0007】又、前述した特開平11−147424号
公報に記載されている様に、電動モータとエンジンのク
ランクシャフトとを、無端ベルトを介して結合する構造
の場合には、この無端ベルトを掛け渡した1対のプーリ
の直径の差と、上記電動モータ側に組み込んだ減速機と
により、上記電動モータの回転を減速すると同時にトル
クを増大させてから、上記クランクシャフトに伝達す
る。例えば、図8に示す様に、電動モータ12の回転速
度(例えば6000min-1 程度)を、減速機13により
1/5程度の回転速度(例えば1200min-1 程度)に
まで低下させてから、上記減速機13の出力部に設け
た、比較的小径のプーリを回転駆動する。そして、クラ
ンクシャフト14側に設けた、比較的大径のプーリを介
して、このクランクシャフト14を、エンジン始動の為
に適切な速度(例えば600min-1 程度)で回転駆動す
る。この場合、上記1対のプーリと無端ベルトとが、回
転速度を1/2程度に減速する、ベルト減速機15とし
て機能する。
【0008】一方、駆動源が上記電動モータ12から上
記クランクシャフト14側に変わった場合には、上記ベ
ルト減速機15及び上記減速機13が増速機として機能
するので、上記電動モータ12が上記クランクシャフト
14により、高速で回転駆動される。このクランクシャ
フト14の回転速度は、例えば6000min-1 程度にも
達する場合がある為、上記電動モータ12側のプーリの
回転速度は12000min-1 程度になり、この電動モー
タ12の回転速度は60000min-1 程度にも達する。
この電動モータ12をこの様な高速で回転させた場合に
は、回転支持部が短時間で損傷する為、実用化は難し
い。本発明のエンジンの始動・発電装置と始動・発電装
置を備えた自動車は、この様な事情に鑑みて発明したも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のエンジンの始動
・発電装置と始動・発電装置を備えた自動車は、電動モ
ータと、動力伝達部材と、第一の一方向クラッチと、減
速機と、第二の一方向クラッチとを備える。このうちの
電動モータは、発電機を兼ねたもので、通電に基づいて
回転する他、外力により回転駆動される事により発電す
る。又、上記動力伝達部材は、プーリ、スプロケット、
歯車等、他の部材との間で動力の伝達を自在とするもの
で、上記電動モータにより回転駆動される回転軸の端部
周囲に配置されている。又、上記第一の一方向クラッチ
は、上記回転軸と動力伝達部材との間に設けられたもの
で、この動力伝達部材から回転軸に向けてのみ回転力を
伝達する機能を有する。又、上記減速機は、これら動力
伝達部材と回転軸との間に設けられたもので、このうち
の回転軸の回転を減速して動力伝達部材に伝達する。更
に、上記第二の一方向クラッチは、これら動力伝達部材
と減速機との間に設けられたもので、このうちの減速機
から動力伝達部材に向けてのみ回転力を伝達する。
【0010】又、請求項2に記載した始動・発電装置を
備えた自動車は、上述した請求項1に記載したエンジン
の始動・発電装置を構成する動力伝達部材と、エンジン
のクランクシャフトの回転に伴って回転する第二の動力
伝達部材とを、動力の伝達自在に組み合わせている。そ
して、発電機を兼ねた電動モータの駆動力を減速機を介
して上記クランクシャフトに伝達自在にすると共に、こ
のクランクシャフトの回転をこの減速機を介する事な
く、上記電動モータに伝達自在にしている。
【0011】
【作用】上述の様に構成する本発明のエンジンの始動・
発電装置と始動・発電装置を備えた自動車によれば、電
動モータによりクランクシャフトを回転駆動する場合
に、減速機により回転速度を低減すると同時にトルクを
増大させる。即ち、この場合には、上記電動モータの駆
動力が、減速機と第二の一方向クラッチとを介して動力
伝達部材に伝達される。この為、この動力伝達部材は、
上記電動モータの回転軸よりも低速且つ高トルクで回転
する。この際、第一の一方向クラッチは空転する。
【0012】これに対して、上記クランクシャフトによ
り上記電動モータを回転駆動する場合には、上記クラン
クシャフトにより回転駆動される上記動力伝達部材の回
転が、上記第一の一方向クラッチを介して上記電動モー
タの回転軸に伝達される。この際、上記第二の一方向ク
ラッチは空転する。従って、この回転軸は上記動力伝達
部材と同速で回転する。この為、上記減速機が増速機と
して機能する事はなく、上記回転軸の回転速度が早くな
り過ぎる事がなくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜4は、本発明の実施の形態
の第1例を示している。先ず、図1〜3により、本発明
のエンジンの始動・発電装置に就いて説明する。この始
動・発電装置16は、電動モータ17と、動力伝達部材
であるプーリ28と、第一の一方向クラッチ19と、減
速機20と、第二の一方向クラッチ21とを備える。
【0014】このうちの電動モータ17は、発電機を兼
ねたもので、通電に基づいて回転する他、外力により回
転駆動される事により発電する。この様な電動モータ1
7を構成する為に、モータハウジング22の中心部に回
転軸23の基半部(図1の右半部)を、それぞれがアン
ギュラ型、或は深溝型の玉軸受である、1対の転がり軸
受24、24により、回転自在に支持している。そし
て、上記回転軸23の基半部外周面に固定したロータ2
5の外周面と、上記モータハウジング22を構成するハ
ウジング本体26の内周面に固定したステータ27の内
周面とを対向させている。この様な電動モータ17は、
このステータ27への通電に基づいて上記回転軸23を
回転駆動し、又、外力によりこの回転軸23を回転駆動
する事に伴って上記ステータ27に起電力を惹起する。
尚、上記ハウジング本体26と共に上記モータハウジン
グ22を構成する蓋体38は、上記減速機20のケース
を兼ねている。
【0015】又、上記モータハウジング22から突出し
た、上記回転軸23の先端部には、動力伝達部材である
プーリ28を、図示しないサポート軸受と前記第一の一
方向クラッチ19とを介して、上記回転軸23に対し同
心に支持している。このうちのサポート軸受は、無端ベ
ルト9(図4)の張力等に基づいて上記プーリ28に加
わるラジアル荷重を支承し、上記第一の一方向クラッチ
19に過大な力が加わる事を防止すると共に、この第一
の一方向クラッチ19が正しく動作する様にする為のも
ので、上記プーリ28の一部内周面と上記回転軸23の
一部外周面との間に設ける。
【0016】これに対して上記第一の一方向クラッチ1
9は、上記回転軸23の外周面と上記プーリ28の内周
面との間に設けられて、このプーリ28からこの回転軸
23に向けてのみ回転力を伝達する機能を有する。即
ち、このプーリ28が駆動側である場合には、このプー
リ28の回転を上記回転軸23に伝達するのに対して、
この回転軸23が駆動側である場合には、この回転軸2
3の回転を上記プーリ28に伝達しない様にしている。
この為に図示の例では、周知のローラクラッチを、上記
第一の一方向クラッチ19として使用している。尚、図
示の例では、軸受鋼等の硬質金属製の回転軸23の先端
部外周面を、上記ローラクラッチの内輪軌道としてその
まま使用する為、独立した内輪を設けていない。これに
対して、アルミニウム合金等の軽金属製のプーリ28の
内周面に硬質金属製の外輪29を、締り嵌めにより内嵌
固定している。
【0017】そして、カム面であるこの外輪29の内周
面と、上記回転軸23の先端部外周面との間に、複数の
ローラ30、30を配置している。これら各ローラ3
0、30と、上記外輪29の内周面に、この外輪29に
対する回転を阻止した状態で支持された保持器との間に
はばね(図示省略)を設けて、上記各ローラ30、30
を、上記カム面の浅い側に向け、図2で反時計方向に、
弾性的に押圧している。この様に構成するローラクラッ
チである、上記第一の一方向クラッチ19は、上記回転
軸23に対し上記外輪29が、図2で時計方向に相対回
転する傾向の場合には、上記プーリ28から上記回転軸
23に回転力を伝達する。これに対して、この回転軸2
3が上記外輪29に対し、図2で時計方向に相対回転す
る傾向の場合には、この回転軸23から上記プーリ28
への回転力の伝達は行なわない。尚、高速回転時に上記
各ローラ30、30に作用する遠心力に基づいて上記第
一の一方向クラッチ19の接続が、不用意に切れない様
にすべく、カム面を、外輪29の内周面に代えて、上記
回転軸23若しくはこの回転軸23に外嵌固定した内輪
の外周面に形成しても良い。
【0018】又、前記減速機20は、これら回転軸23
とプーリ28との間に設けたもので、このうちの回転軸
23の回転を減速してプーリ28に伝達する。この様な
減速機として本例の場合には、遊星ローラ式の減速機を
使用している。この様な減速機20を構成する為に、上
記回転軸23の中間部先端寄り部分で上記プーリ28に
隣接する部分にキャリア31を、ラジアルニードル軸受
等の転がり軸受により、回転自在に支持している。この
キャリア31は、上記減速機20の出力部となるもの
で、軸受鋼等の硬質金属により、断面L字形で全体を円
環状に形成しており、円筒部33の基半部(図1の右半
部)外周面に支持フランジ34を設けている。
【0019】この支持フランジ34には、複数本(一般
的には3〜4本)の支持軸35、35の基端部(図1の
左端部)を支持固定している。そして、これら各支持軸
35、35の周囲に遊星ローラ36、36を、それぞれ
ラジアルニードル軸受等の転がり軸受37、37によ
り、回転自在に支持している。又、上記各遊星ローラ3
6、36の周囲に、外輪41を支持固定している。本例
の場合にこの外輪41は、外周面中央部が開口した、断
面コ字形としている。この様な外輪38は、前記蓋体3
8に設けた円筒部39に内嵌した状態で、ボルト46、
46の緊締に基づいて、抑え板44により軸方向に強く
押圧し、上記外輪41の中間部内周面を径方向内方に膨
らませている。そして、上記各遊星ローラ36、36の
外周面と、上記外輪41の内周面及び上記回転軸23の
外周面との当接部に、予圧(動力の伝達が可能な程度の
当接圧)を付与している。
【0020】上述の様に構成する減速機20は、上記回
転軸23の回転を減速してから、前記キャリア31に出
力する。即ち、この回転軸23が回転すると上記各遊星
ローラ36、36が、この回転軸23の外周面と上記外
輪41の内周面との転がり接触に基づいて、自転しつつ
この回転軸23の周囲を公転する。この公転運動は、上
記各支持軸35、35を介して上記キャリア31に伝わ
る為、このキャリア31から、減速されると同時にトル
クを増大された回転力を、上記減速機20の出力として
取り出せる。
【0021】この様に、上記減速機20の出力を取り出
す為のキャリア31を構成する前記円筒部33の先半部
は、前記プーリ28の基半部に形成した環状凹部40内
に挿入し、これら円筒部33の先半部外周面と環状凹部
40の内周面との間に、前記第二の一方向クラッチ21
を設けている。本例の場合、この第二の一方向クラッチ
21として、前記第一の一方向クラッチ19と同様のロ
ーラクラッチを使用している。但し、この第一の一方向
クラッチ19とは、動力の伝達方向を互いに逆にし、何
れか一方の一方向クラッチ21、19のみが、動力の伝
達を行なう様にしている。
【0022】即ち、上記第二の一方向クラッチ21を構
成する外輪45を上記環状凹部40に、締り嵌めで内嵌
固定し、カム面としたこの外輪45の内周面と、上記円
筒部33の先半部外周面との間に、複数本のローラ4
2、42を設けている。そして、これら各ローラ42、
42を、上記外輪45の内周面に係止した保持器との間
に設けた図示しないばねにより、上記カム面の浅い側に
向け、図3で時計方向に、弾性的に押圧している。この
様に構成するローラクラッチである、上記第二の一方向
クラッチ21は、上記外輪45に対し上記円筒部33
が、図3で時計方向に相対回転する傾向の場合には、上
記キャリア31から上記プーリ28に回転力を伝達す
る。これに対して、上記外輪45が上記円筒部33に対
し、図3で時計方向に相対回転する傾向の場合には、上
記プーリ28から上記キャリア31への回転力の伝達は
行なわない。尚、上記第二の一方向クラッチ21の場合
も、上記各ローラ42、42に加わる遠心力を考慮し
て、カム面を、上記外輪45の内周面に代えて、上記円
筒部33若しくはこの円筒部33に外嵌固定した内輪の
外周面に形成する事もできる。
【0023】上述の様な始動・発電装置16は、例えば
図4に示す様に、自動車の走行用のエンジン3に組み付
ける。即ち、この始動・発電装置を構成する上記プーリ
28と、このエンジン3のクランクシャフトの端部に固
定された、第二の伝達部材であるクランクプーリ43と
の間に無端ベルト9を掛け渡して、上記プーリ28とク
ランクシャフトとの間での動力の伝達を自在とする。
尚、上記無端ベルト9は、空気調和装置用のコンプレッ
サ等の補機10の従動プーリ11にも掛け渡す。この様
に組み合わせた状態で、前記発電機を兼ねた電動モータ
17(図1)の駆動力が、前記減速機20(図1)を介
して上記クランクシャフトに伝達自在となる。又、、こ
のクランクシャフトの回転が、上記減速機20を介する
事なく、上記電動モータ17に伝達自在となる。
【0024】この様に構成した本例のエンジンの始動・
発電装置と始動・発電装置を備えた自動車の作用に就い
て、図5を参照しつつ説明する。上記エンジン3を始動
させる場合(始動時)には、上記電動モータ17により
前記回転軸23を、例えば6000min-1 程度で、図2
〜3の時計方向に回転させる。すると、上記減速機20
を構成する、前記各遊星ローラ36、36の公転運動を
取り出す前記キャリア31が、上記回転軸23よりも
(例えば1/5程度の)低速で、この回転軸23よりも
大きなトルクで、例えば1200min-1 程度で回転す
る。そして、上記キャリア31の回転が、前記第二の一
方向クラッチ21を介して、上記プーリ28に伝達され
る。この為、このプーリ28は、上記電動モータ17の
回転軸23よりも低速且つ高トルクで、上記キャリア3
1と同速で回転する。この際、前記第一の一方向クラッ
チ19は空転する。更に、このプーリ28の回転がベル
ト減速機15を介して、クランクプーリ43に伝達され
る。即ち、例えば、前記クランクプーリ43の直径が上
記プーリ28の2倍である場合、このクランクプーリ4
3は、このプーリ28の1/2の速度である、600mi
n-1 程度で回転する。そして、上記クランクプーリ43
を固定したクランクシャフトが回転駆動されて、上記エ
ンジン3が起動される。
【0025】これに対して、上記クランクシャフトによ
り上記電動モータ17を回転駆動する場合(発電時)に
は、上記クランクプーリ43の回転が、前記無端ベルト
9と、上記プーリ28と、上記第一の一方向クラッチ1
9とを介して、上記電動モータ17の回転軸23に伝達
される。この際、上記第二の一方向クラッチ21は空転
する。従って、上記プーリ28の回転が上記回転軸23
に、増速される事なく、そのまま伝達される。従って、
例えば上記クランクプーリ43が6000min- 1 程度で
回転した場合、上記回転軸23の回転速度の変化は、ベ
ルト減速機15による増速分だけに留り、上記クランク
プーリ43の直径が上記プーリ28の2倍である場合、
この回転軸23は、12000min-1 程度で回転する。
この程度の回転速度であれば、この回転軸23を支承し
ている、前記各転がり軸受24、24の耐久性は、十分
に確保できる。
【0026】次に、図6は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。本例の場合には、エンジン3のクラン
クシャフトの端部に、2個のクランクプーリ43a、4
3bを固定している。そして、一方のクランクプーリ4
3aと、始動・発電装置16に付属のプーリ28aとの
間に、第一の無端ベルト9aを掛け渡している。これに
対して、他方のクランクプーリ43bに掛け渡した第二
の無端ベルト9bにより、空気調和装置用のコンプレッ
サを含む、複数の補機10、10aを回転駆動自在とし
ている。この様な本例の場合には、上記各プーリ43
a、43b、28aの直径の選択の自由度が増して、各
部の回転速度をより最適な値に設定できる。
【0027】尚、図示の例では、始動・発電装置16側
に設ける動力伝達部材、並びにクランクシャフト側に設
ける第二の動力伝達部材としてプーリを使用した構造を
示した。但し、これら各動力伝達部材は、プーリ以外
に、スプロケット、或は歯車とする事もできる。スプロ
ケットとする場合には、始動・発電装置16側のスプロ
ケットとクランクシャフト側のスプロケットとの間にチ
ェンを掛け渡す。又、歯車にする場合には、エンジン3
側の歯車と始動・発電装置16側の歯車とを、直接又は
別の歯車を介して噛合させる。エンジン3側の歯車とし
ては、例えば、フライホイール5の周縁部に形成した被
駆動ギヤも、使用可能である。この様な大径の被駆動ギ
ヤを使用する場合には、この被駆動ギヤと上記始動・発
電装置16側の歯車との噛合部に、エンジン3の運転
中、潤滑油を供給し続ける。更には、第一、第二の一方
向クラッチとして、図示の様なローラクラッチの他、各
種カムクラッチやラチェット機構も、使用可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成し作用
するが、発電機能を備えた電動モータが過度な高速で回
転する事を防止して、この電動モータの耐久性を確保で
きる為、自動車の小型・軽量化に寄与できるエンジンの
始動・発電装置の実現を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジンの始動・発電装置の実施の形
態の1例を示す断面図。
【図2】第一の一方向クラッチを、一部を省略して示
す、図1のA−A断面図。
【図3】第二の一方向クラッチを、一部を省略して示
す、図1のB−B断面図。
【図4】自動車への組み付け状態の第1例を示す略側面
図。
【図5】各部の回転速度の変化状態の1例を示すブロッ
ク図。
【図6】自動車への組み付け状態の第2例を示す略側面
図。
【図7】従来から一般的に使用されているエンジンの始
動装置を示す略側面図。
【図8】単純にエンジンの始動・発電装置を構成した場
合に於ける各部の回転速度の変化状態を示すブロック
図。
【符号の説明】
1 スタータモータ 2 オルタネータ 3 エンジン 4 トランスミッション 5 フライホイール 6 ピニオンギヤ 7 駆動プーリ 8 従動プーリ 9 無端ベルト 9a 第一の無端ベルト 9b 第二の無端ベルト 10、10a 補機 11 従動プーリ 12 電動モータ 13 減速機 14 クランクシャフト 15 ベルト減速機 16 始動・発電装置 17 電動モータ 19 第一の一方向クラッチ 20 減速機 21 第二の一方向クラッチ 22 モータハウジング 23 回転軸 24 転がり軸受 25 ロータ 26 ハウジング本体 27 ステータ 28、28a プーリ 29 外輪 30 ローラ 31 キャリア 32 転がり軸受 33 円筒部 34 支持フランジ 35 支持軸 36 遊星ローラ 37 転がり軸受 38 蓋体 39 円筒部 40 環状凹部 41 外輪 42 ローラ 43、43a、43b クランクプーリ 44 抑え板 45 外輪 46 ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F02B 67/00 F02B 67/00 H J 67/06 67/06 E H02P 9/04 H02P 9/04 L

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電機を兼ねた電動モータと、この電動
    モータにより回転駆動される回転軸の端部周囲に配置さ
    れた動力伝達部材と、これら回転軸と動力伝達部材との
    間に設けられた、この動力伝達部材から回転軸に向けて
    のみ回転力を伝達する第一の一方向クラッチと、これら
    動力伝達部材と回転軸との間に設けられ、このうちの回
    転軸の回転を減速して動力伝達部材に伝達する減速機
    と、これら動力伝達部材と減速機との間に設けられた、
    このうちの減速機から動力伝達部材に向けてのみ回転力
    を伝達する第二の一方向クラッチとを備えたエンジンの
    始動・発電装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したエンジンの始動・発
    電装置を構成する動力伝達部材と、エンジンのクランク
    シャフトの回転に伴って回転する第二の動力伝達部材と
    を、動力の伝達自在に組み合わせる事により、発電機を
    兼ねた電動モータの駆動力を減速機を介して上記クラン
    クシャフトに伝達自在にすると共に、このクランクシャ
    フトの回転をこの減速機を介する事なく上記電動モータ
    に伝達自在にした、始動・発電装置を備えた自動車。
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