JP2002220844A - 杭頭部接合構造 - Google Patents

杭頭部接合構造

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JP2002220844A JP2001017401A JP2001017401A JP2002220844A JP 2002220844 A JP2002220844 A JP 2002220844A JP 2001017401 A JP2001017401 A JP 2001017401A JP 2001017401 A JP2001017401 A JP 2001017401A JP 2002220844 A JP2002220844 A JP 2002220844A
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田 茂 吉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 杭が本来有すべき高鉛直支持力を保有したま
ま、同時に杭頭に水平剪断力が作用したときに杭頭部を
容易に回転させることにより杭頭部に発生する曲げモー
メントを効果的に低減させることのできる杭頭部接合構
造を提供する。 【解決手段】 複数の凹凸条を有する鋼管で基礎スラブ
と杭とを接続するとともに該鋼管内を基礎スラブと連続
するコンクリートで充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基礎フーチング
構造などの基礎スラブと地盤中に施工された杭の頭部と
の接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地盤中に施工された杭の頭部と基
礎スラブとの接合構造としては、例えば、図16に示す
ものが提案されている。これは地盤G中に施工された鋼
管杭1には、頭部内面に帯鋼板12が、軸方向に複数段
配置されて溶接されており、鉄筋籠4の下部領域を杭頭
部の中空部に位置させて、杭頭部内に鋼管杭1の径D以
上の長さhにわたりコンクリートが充填されて杭頭部と
鉄筋籠4が固定され、杭頭部の先端と鉄筋籠4を基礎ス
ラブ3に埋め込むように配置し、コンクリートが打設さ
れて基礎スラブ3が形成されてなる構造になっている。
【0003】このような杭頭部の接合構造によれば、杭
頭部において帯鋼板12及び鉄筋籠4が基礎スラブ3の
基礎コンクリートと一体化し基礎スラブに作用する鉛直
荷重を鋼管杭1に確実に伝達することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、鋼管杭1は
上部構造物の鉛直荷重を支持すると同時に、地震時等に
は水平方向剪断力を支持しなければならない。杭頭部に
水平剪断力が作用すると杭頭が回転させられようとして
杭頭部には曲げモーメントが発生する。杭頭接合部をヒ
ンジ構造にすればこの曲げモーメントを発生させないよ
うにすることが可能であるが、従来方法の接合方法では
十分効果のあるヒンジ構造とすることができなかった。
そのため、従来の杭頭部接合構造では、地震時等の水平
剪断力により杭頭接合部において曲げ剪断破壊が生じる
等の杭頭被害が発生している。
【0005】このように杭は、上部構造物の鉛直荷重を
支持すると同時に、地震時等には水平剪断力を受ける過
酷な条件下で使用され、また、経済性を追求するために
高鉛直支持力を発揮する杭工法の開発競争も熾烈を極め
ている。そのため、杭頭に作用する荷重条件は益々過酷
なものとなり、前記のように従来の杭頭部接合構造では
耐力が不充分であり、杭頭がヒンジの挙動をする接合構
造が強く求められているが、この過酷な荷重条件下で有
効に機能するヒンジ型杭頭部接合構造が未だ実現してい
ないのが現状である。
【0006】この発明は、このような現状に鑑み、過酷
な荷重条件下で有効に機能するヒンジ型杭頭部接合構
造、すなわち、杭が本来有すべき高鉛直支持力を保有し
たまま、同時に杭頭に水平剪断力が作用したときに杭頭
部を容易に回転させることにより杭頭部に発生する曲げ
モーメントを効果的に低減させることのできる杭頭部接
合構造を提供するものである。尚、ここで「杭頭がヒン
ジの挙動をする」とか「ヒンジ型」と称するのは、杭頭
に水平剪断力が作用したときに杭頭部の回転を可能とし
て杭頭部に発生する曲げモーメントを低減させる作用を
するからで、この動きがヒンジに似ているためそのよう
に称したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明の請求項1の杭頭部接合構造は、基礎スラ
ブと杭とを接続する杭頭部接合構造において、少なくと
も基礎スラブ下端面から下方の鋼管周側面を凹凸条に整
形するとともに、凹凸条の領域を含む該鋼管内を鋼管の
径D以上の長さにわたってコンクリートで充填すること
を特徴とする。
【0008】また、この発明の請求項2の杭頭部接合構
造は、前記凹凸条は、複数のリング状あるいは1本以上
の螺旋状であることを特徴とし、また、この発明の請求
項3の杭頭部接合構造は、前記複数のリング状あるいは
1本以上の螺旋状の凹凸条は、その最小内径が該鋼管の
内径と略同一であることを特徴とし、また、この発明の
請求項4の杭頭部接合構造は、前記鋼管周側面に凹凸条
を設ける区間が、基礎スラブ下端面から下方に大きくと
も鋼管径Dと同じ距離から始まることを特徴とする。
【0009】また、この発明の請求項5の杭頭部接合構
造は、前記鋼管の頭部外周面乃至頭部内周面からひげ鉄
筋を接続したことを特徴とし、また、この発明の請求項
6の杭頭部接合構造は、前記鋼管頭部内と基礎スラブに
跨って鉄筋籠を挿入したことを特徴とする。
【0010】また、この発明の請求項7の杭頭部接合構
造は、前記鋼管頭部内と基礎スラブに跨って挿入した鉄
筋籠は、その鉄筋籠を構成する一部または全部の鉄筋
が、複数の凹凸形状に整形されていることを特徴とし、
また、この発明の請求項8の杭頭部接合構造は、前記複
数の凹凸形状は、複数の波形、複数の円弧状または両者
の組合せであることを特徴とする。
【0011】また、この発明の請求項9の杭頭部接合構
造は、前記鋼管頭部内と基礎スラブに跨って該鋼管の内
径より小径の鋼管を挿入したことを特徴とし、また、こ
の発明の請求項10の杭頭部接合構造は、前記鋼管頭部
内と基礎スラブに跨って挿入された前記小径の鋼管は、
周側面が凹凸条に整形されていることを特徴とし、さら
に、この発明の請求項11の杭頭部接合構造は、前記小
径の鋼管の周側面の凹凸条は、複数のリング状あるいは
1本以上の螺旋状であることを特徴とする。
【0012】なお、この発明で、鋼管で基礎スラブと杭
とを接続する杭頭部接合構造における前記「鋼管」は、
鋼管杭に直接凹凸条加工をする場合は鋼管杭の鋼管を指
し、また、凹凸条加工した鋼管を別途製作して、鋼管杭
や既製杭に接続する場合には、別途製作した鋼管を指す
ものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発明
の実施の形態を示す断面説明図であり、1は鋼管、2は
前記鋼管1の頭部周側面に設けた凹凸条、3は基礎スラ
ブを示す。
【0014】鋼管1の頭部は、基礎スラブ3中に挿入さ
れるとともに、基礎スラブ3の基礎コンクリートが鋼管
1の頭部中空部に凹凸条2の領域を含む鋼管1の径D以
上の長さhにわたって充填され、鋼管1の頭部と基礎ス
ラブ3が接合される。前記鋼管1の頭部内へのコンクリ
ートの充填は、予め充填しておき、その後に基礎スラブ
3の基礎コンクリートを打設するようにしてもよい。特
に、後述する図9乃至図11に示すような鋼管1頭部内
と基礎スラブ3とに跨って鉄筋籠4や鋼管1より小径の
鋼管6が挿入されるような場合には、鉄筋籠4や小径の
鋼管6の下部領域を鋼管1の頭部内に位置させてコンク
リートを充填して鋼管1頭部と鉄筋籠4や小径の鋼管6
を固定した後、鋼管1頭部の先端と鉄筋籠4や小径の鋼
管6を基礎スラブ3に埋め込むよう配置して基礎スラブ
3のコンクリートを打設するようにしてもよい。
【0015】鋼管1の頭部の基礎スラブ3中への挿入
は、例えば10cm程度でよいが、これは目安であっ
て、特に限定されるものではない。図1は鋼管1の頭部
が基礎スラブ3中に、略10cm程度埋込んだ例を示し
ているが、図2は基礎スラブ3中に長く埋込んだ例を示
し、図3は鋼管1の凹凸条2を形成した部分までを基礎
スラブ3中に埋込んだ例を示している。図2に示す例で
は、基礎スラブ3中に埋込んだ部分の鋼管1の外周面及
び/または内周面に従来と同様のズレ防止用の帯鋼板
(図示せず)を設けることができるし、図3に示す例で
は凹凸条2部分が基礎スラブ3中に埋込まれるので、基
礎スラブ3と鋼管1の一体化の向上が図れる。
【0016】また、凹凸条2としては複数のリング状ま
たは1本以上の螺旋状を例示することができる。図4乃
至図7は、複数のリング状あるいは螺旋状の凹凸条2を
示す半断面正面図で、図4は凹凸条2として鋼管1の軸
方向に対して直角方向(水平方向)にリング状の凹凸条
2aを多段かつ連続的に設けた場合、図5は凹凸条2と
してリング状の凹凸条2aを断続的に設けた場合、図6
は凹凸条2として螺旋状の凹凸条2bをピッチを詰めて
連続的に設けた場合、図7は凹凸条2として螺旋状の凹
凸条2bをピッチを開けて設けた場合である。
【0017】前記凹凸条2の開始位置は、鋼管1の径を
Dとしたとき、鋼管1頂端からDの距離以内とする。鋼
管1の頂端部を基礎スラブ3中に埋め込んだ場合は、基
礎スラブ3の下端面からDの距離以内とする。通常、鋼
管1の頂端部は、基礎スラブ3中に埋め込まれるので、
一般的には基礎スラブ3の下端面からDの距離以内と考
えてよい。なお、この凹凸条2の断面形状はサインカー
ブでも円弧状でもあるいは楕円状でもよく、特に、その
形状は、問わない。また、凹凸条2の加工部分の最小内
径は、鉛直方向の荷重を支持させるため、中詰めコンク
リートの断面積を確保させるよう該鋼管1の内径と略同
一とすることが好ましい。しかし、設計条件によっては
内径より小さくすることも可能である。
【0018】地震などで杭頭部に水平剪断力が作用する
ことにより杭頭が回転させられようとすると、杭頭部に
は曲げモーメントが発生する。曲げモーメントは圧縮力
と引張り力が合成されたものである。この鋼管1の頭部
に複数の凹凸条2が形成されておれば、曲げモーメント
により鋼管1の頭部に引張り力が作用すると、該引張り
力により凹凸条2が延伸され直線になろうとするため、
凹凸条2の加工部分で容易に回転が生ずるようになる。
つまり、凹凸条部がバネのような挙動をするのである。
従って、杭頭部に発生する曲げモーメントを大幅に低減
させることができる。また、水平剪断力が消滅すると凹
凸条部は元に復元する。凹凸条2を設けた意義がここに
ある。
【0019】また、水平剪断力に対しては、凹凸条2が
設けられた鋼管1そのものと、その内部の三軸拘束され
たコンクリートで抵抗することが可能となる。押込み力
に対しては鋼管1と三軸拘束された内部コンクリートが
凹凸条2部分を介して一体化されているため、合同で抵
抗する。従って、凹凸条2部分が押込み力に対してはス
プリング的に挙動することがなく、弱点とならない。ま
た、内部コンクリートの押込み抵抗力が凹凸条2の加工
部分との一体化によって確保される。凹凸条2の加工部
分の最小内径を該鋼管1の内径と略同一とすることによ
り、内部コンクリートの断面積を確保することができ
る。従って、押込み力に対して凹凸条2部分が弱点とな
ることがない。凹凸条2の最小内径を該鋼管1の内径と
略同一とした理由がここにある。また、内部コンクリー
トと凹凸条部鋼管が一体化するため、図16に示す従来
技術で採用されている帯鋼板12が不要となり、煩雑な
作業から解放される。
【0020】また、地震時の水平剪断力による杭頭被害
の例は、ほとんどの場合が基礎スラブ3の下端面から鋼
管1(杭)の径D程度の範囲から曲げ剪断破壊が生じて
いる。この範囲の鋼管1を凹凸条加工すれば効果が大き
い。凹凸条2を設ける開始位置を、鋼管1の径をDとし
たとき、基礎スラブ3の下端面からDの距離以内とした
理由がここにある。凹凸条2の加工範囲は、一般的に鋼
管1の径Dの1〜3倍の長さとすれば十分であろうが、
地盤条件や荷重条件、杭仕様によって変化するので、そ
の条件に合わせた範囲とすればよい。
【0021】図8乃至図11はこの発明の他の実施の形
態を示す断面説明図である。図8は、鋼管1の頂部を基
礎スラブ3中へ10cm程度挿入すると同時に、ひげ鉄
筋5を該鋼管1の頂部に接続したものである。ひげ鉄筋
5の接続方法は特に問うものではないが、一例として溶
接あるいはボルト・ナット等の機械式接合を挙げること
ができる。本例は、地震時等に杭に引き抜き力が発生す
るような場合に使用して有効である。
【0022】図9は、鋼管1の頭部中空部と基礎スラブ
3に跨って鉄筋籠4を挿入したものであり、図10は、
図9の構成において鉄筋籠4を構成する鉄筋が複数の凹
凸形状4aに整形されたものである。この凹凸形状4a
は、鉄筋籠4を構成する鉄筋の一部でもよいし、全部で
もよい。前記凹凸形状4aとしては、複数の波形、複数
の円弧状または両者の組合せ等を例示することができ
る。図11は、鋼管1の頭部中空部と基礎スラブ3に跨
って該鋼管1の内径より小径の鋼管6を挿入した場合
で、凹凸条加工した鋼管6を示しているが、これは凹凸
条加工のないストレートのものでもよい。図8乃至図1
1において他は前記実施の形態と同様であるので、同一
構成要素には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0023】図8乃至図11に示すようにひげ鉄筋5、
鉄筋籠4及び小径の鋼管6を使用すると、杭に押込み力
のみならず引張り力が作用する場合に有効となる。ひげ
鉄筋5、鉄筋籠4及び小径の鋼管6を使用することは、
杭頭に発生する曲げモーメントが完全にゼロとならない
ような場合にその効果がある。勿論、凹凸条2を加工し
た鋼管1を使用しない従来技術の場合に比較すると、そ
の鉄筋使用量は大幅に少なくてよい。また、鉄筋籠4及
び小径の鋼管6を使用することにより杭頭に発生する曲
げモーメントが過大になるような場合には、図10及び
図11に示すように鉄筋籠4を構成する鉄筋を凹凸形状
に整形したり、凹凸条加工した小径の鋼管6を使用すれ
ば、上述の原理により発生曲げモーメントを大幅に低減
させることができる。
【0024】図12乃至図15は、この発明の実施例を
示す断面説明図で、前記実施の形態と同一符号は同一構
成要素を示す。図12は、鋼管杭7に対しこの発明を実
施した例であり、複数の凹凸条2は、鋼管杭7に直接凹
凸条加工してもよいし、凹凸条加工した鋼管1を別途製
作して鋼管杭7の頂部に接続してもよい。図13は鋼管
ソイルセメント合成杭8にこの発明を実施した例であ
り、凹凸条2は、鋼管杭7に直接凹凸条加工してもよい
し、凹凸条加工した鋼管1を別途製作して鋼管杭7に接
続してもよい。
【0025】図14は、PHC杭やSC杭のような既製
杭9に対しこの発明を実施した例であり、既製杭9の頂
部に凹凸条2を加工した鋼管1を接続し、この鋼管1の
頭部と基礎スラブ3とを接合したものである。図15
は、鋼管場所打ち杭10に対してこの発明を実施した例
であり、鋼管場所打ち杭10の鋼管1に凹凸条2加工さ
れている。これは通常の場所打ち杭に対しても使用可能
であることは言うまでもない。
【0026】なお、図12乃至図15の実施例において
は凹凸形状4aの鉄筋籠4を使用した例を示したが、こ
れは代表例として説明したものであって、図1、図2、
図3及び図8乃至図11に示す実施の形態は全て適用可
能である。
【0027】次に、代表例として前記図12に示す実施
例について杭頭部接合方法を説明すると、まず、常法に
従って地盤中に鋼管杭7を施工し、この鋼管杭7の頂部
に凹凸条2を有する鋼管1を接続する。この凹凸条2
は、鋼管杭7に鋼管1を接続してから形成してもよい
し、予め鋼管1に形成しておいてもよい。この場合、鋼
管杭7に直接凹凸条2加工して鋼管1に代えることもで
きる。この場合の凹凸条2も、鋼管杭7を施工してから
凹凸条加工してもよいし、予め凹凸条加工した鋼管杭を
使用してもよい。
【0028】次に、鉄筋籠4の下部領域を鋼管1の頭部
内に位置させて、この鋼管1頭部内に鋼管1の径D以上
の長さhにわたりコンクリートを充填し、鋼管1頭部と
鉄筋籠4を固定する。最後に、鋼管1頭部の先端と鉄筋
籠4を基礎スラブ3に埋め込むように配置し、基礎スラ
ブ3のコンクリートを打設し、基礎スラブ3が形成さ
れ、鋼管1頭部と基礎スラブ3が接合される。この基礎
スラブ3の打設にあたっては、常法による所定の配筋が
なされることは言うまでもない。なお、前記工程におけ
る鋼管1頭部内のコンクリートの充填は、鉄筋籠4の下
部領域を鋼管1の頭部内に位置固定し、基礎スラブ3の
コンクリート打設時に、そのコンクリートで充填するよ
うにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、この発明は、
凹凸条を有する鋼管で基礎スラブと杭とを接続するとと
もに該鋼管内を基礎スラブと連続するコンクリートで充
填されてなるので、杭が本来有すべき高鉛直支持力を保
有したまま、同時に杭頭に水平剪断力が作用しても杭頭
部を容易に回転させることにより杭頭部に発生する曲げ
モーメントを効果的に低減させることができ、地震時等
の水平剪断力による曲げ剪断破壊などの杭頭被害を防止
することができる。また水平剪断力が消滅するとバネの
ように元に復元することもできる。
【0030】また、ひげ鉄筋、鉄筋籠及び小径の鋼管等
を使用することにより、杭に押込み力のみならず引張り
力が作用する場合でも、その耐力を増強することができ
る。この場合、鉄筋使用量は、従来技術の場合に比較し
て大幅に少なくてよく、経済的にも好ましい。
【0031】さらに、鉄筋籠及び小径の鋼管等を使用す
ることにより杭頭に発生する曲げモーメントが過大にな
るような場合は、凹凸形状に整形したり、凹凸条加工し
た鉄筋籠及び小径の鋼管を使用するので、発生する曲げ
モーメントを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す断面説明図であ
る。
【図2】この発明の他の実施の形態を示す断面説明図で
ある。
【図3】この発明のさらに他の実施の形態を示す断面説
明図である。
【図4】鋼管の凹凸条を示す半断面正面図である。
【図5】鋼管の凹凸条の他例を示す半断面正面図であ
る。
【図6】鋼管の凹凸条のさらに他例を示す半断面正面図
である。
【図7】鋼管の凹凸条のまたさらに他例を示す半断面正
面図である。
【図8】この発明の他の実施の形態を示す断面説明図で
ある。
【図9】この発明のさらに他の実施の形態を示す断面説
明図である。
【図10】この発明のまたさらに他の実施の形態を示す
断面説明図である。
【図11】この発明のまたさらに他の実施の形態を示す
断面説明図である。
【図12】この発明の実施例を示す断面説明図である。
【図13】この発明の他の実施例を示す断面説明図であ
る。
【図14】この発明のさらに他の実施例を示す断面説明
図である。
【図15】この発明のまたさらに他の実施例を示す断面
説明図である。
【図16】従来例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 鋼管 2 凹凸条 2a リング状の凹凸条 2b 螺旋状の凹凸条 3 基礎スラブ 4 鉄筋籠 4a 凹凸形状 5 ひげ鉄筋 6 小径の鋼管 7 鋼管杭 8 鋼管ソイルセメント合成杭 9 既製杭 10 場所打ち杭

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎スラブと杭とを接続する杭頭部接合
    構造において、少なくとも基礎スラブ下端面から下方の
    鋼管周側面を凹凸条に整形するとともに、凹凸条の領域
    を含む該鋼管内を鋼管の径D以上の長さにわたってコン
    クリートで充填することを特徴とする杭頭部接合構造。
  2. 【請求項2】 前記凹凸条は、複数のリング状あるいは
    1本以上の螺旋状であることを特徴とする請求項1記載
    の杭頭部接合構造。
  3. 【請求項3】 前記複数のリング状あるいは1本以上の
    螺旋状の凹凸条は、その最小内径が該鋼管の内径と略同
    一であることを特徴とする請求項2記載の杭頭部接合構
    造。
  4. 【請求項4】 前記鋼管周側面に凹凸条を設ける区間
    が、基礎スラブ下端面から下方に大きくとも鋼管径Dと
    同じ距離から始まることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれか1項記載の杭頭部接合構造。
  5. 【請求項5】 前記鋼管の頭部外周面乃至頭部内周面か
    らひげ鉄筋を接続したことを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれか1項記載の杭頭部接合構造。
  6. 【請求項6】 前記鋼管頭部内と基礎スラブに跨って鉄
    筋籠を挿入したことを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか1項記載の杭頭部接合構造。
  7. 【請求項7】 前記鋼管頭部内と基礎スラブに跨って挿
    入した鉄筋籠は、その鉄筋籠を構成する一部または全部
    の鉄筋が、複数の凹凸形状に整形されていることを特徴
    とする請求項6記載の杭頭部接合構造。
  8. 【請求項8】 前記複数の凹凸形状は、複数の波形、複
    数の円弧状または両者の組合せであることを特徴とする
    請求項7記載の杭頭部接合構造。
  9. 【請求項9】 前記鋼管頭部内と基礎スラブに跨って該
    鋼管の内径より小径の鋼管を挿入したことを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれか1項記載の杭頭部接合構造。
  10. 【請求項10】 前記鋼管頭部内と基礎スラブに跨って
    挿入された前記小径の鋼管は、周側面が凹凸条に整形さ
    れていることを特徴とする請求項9記載の杭頭部接合構
    造。
  11. 【請求項11】 前記小径の鋼管の周側面の凹凸条は、
    複数のリング状あるいは1本以上の螺旋状であることを
    特徴とする請求項10記載の杭頭部接合構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005282271A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Japan Railway Construction Transport & Technology Agency 円筒状部材と鉄筋コンクリート部材の接合構造、及び円筒状部材と鉄筋コンクリート部材の接合方法
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