JP2002220830A - 回転圧入鋼管杭並びに回転圧入鋼管杭の施工方法 - Google Patents

回転圧入鋼管杭並びに回転圧入鋼管杭の施工方法

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JP2002220830A JP2001017869A JP2001017869A JP2002220830A JP 2002220830 A JP2002220830 A JP 2002220830A JP 2001017869 A JP2001017869 A JP 2001017869A JP 2001017869 A JP2001017869 A JP 2001017869A JP 2002220830 A JP2002220830 A JP 2002220830A
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pipe pile
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼管杭の優れた特長と鋼管杭の掘削抵抗を低
減する併用工法による無廃土根固め不要工法を可能とす
る回転圧入鋼管杭並びに回転圧入鋼管杭の施工方法を提
供する。 【解決手段】 鋼管杭12(開端杭)と、この鋼管杭1
2の内部壁に沿って下降配管された管13と、この管1
3の先端方に設けられた吐出ノズル14とからなってい
る。吐出ノズル14は、鋼管杭12の下端から上方に鋼
管杭12の杭径(1Dp)と同一の高さの部位に設けた
土砂閉塞上限位置16に設けられ、鋼管杭12の上部か
ら挿入されたオーガー5の先端も、土砂閉塞上限位置1
6に設けられ、開口部から侵入してくる土砂を撹乱し、
除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地盤に埋設する鋼管
杭とその装置に係り、特に厚い中間層を貫通する必要が
ある場合の施工を可能とする回転圧入鋼管杭の施工方法
並びに回転圧入鋼管杭埋設装置に関する。
【0002】
【従来技術】地盤に埋設する回転圧入鋼管杭の施工を効
率化するための工法として、特開平5−287740
(中空鋼管とその施工方法)及び特開2000−144
728(ねじ込み杭の施工方法及びこれに使用するねじ
込み杭)に杭の内側にオーガーを挿入し、杭先端部の地
盤を先行掘削しながら施工する施工方法が開示され、特
開平10−219687(鋼管杭埋設装置とそれに用い
る鋼管杭)に、杭の先端付近や側壁からからエアや水な
どを杭の外側に吐出して、杭の先端部付近や側部の地盤
を軟弱化する施工方法が開示されている。また、杭先端
から下方地盤に向け流体物を噴出させながら掘進して行
く施工方法が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術は次
のような問題を持つものであった。 (1)特開2000−144728(ねじ込み杭の施工
方法及びこれに使用するねじ込み杭) 先端外側に掘削羽根を有する開端式の回転鋼管杭に、硬
化性流動物をヘッドから吐出す軸管を有するオーガーを
挿入し、オーガーヘッドを杭先端に突出させて先行掘削
させながら掘進し、「杭の回転貫入中に支持層又は支持
層を含む所望の区間にオーガーヘッドから硬化性流動物
噴出し、杭の掘削羽根とオーガーヘッドの回転により土
砂と硬化性流動物を攪拌混合し、所定の深さまで攪拌混
合が終了したときは、杭を残置してオーガーを引き抜
き、時間の経過に伴い軟化した土を固化させる」という
ものである。
【0004】(2)特開平5−287740(中空鋼管
とその施工方法) 先端部にスパイラル翼を設けた中空鋼管杭の内部から、
先端に掘削ビットのついた掘削ロッドを挿入して杭先端
から突出させて施工する方法が示されている。この掘削
ビット部分付近にはセメントミルク等の固化材液噴出口
があり、ソイルセメントを造成しつつ杭の施工を行う。
請求項2には「その先端が中空管杭の先端位置より突出
させ」とあり、先端が杭より突出していることが明記さ
れている。一般に、杭の中空部を利用して杭先端部を掘
削するか緩めながら杭を貫入させる工法は「中堀工法」
と呼ばれており、様々な文献にその概要が記載されてい
る。例えば地盤工学会出版の「地盤工学ハンドブック」
によると、「中堀工法は先端開放の杭の中空部を通じて
アースオーガーで杭先端地盤を掘削し、掘削土を排出し
ながら抗体を沈埋する工法で、先端部分に支持力発現の
ため、ハンマーなどで打ち込むものとセメントミルクを
注入して根固めするものとがある」とされている。つま
り、杭の中空部にオーガーを挿入する工法の場合、同業
者の常識としてオーガー先端位置は先端地盤を掘削ある
いは緩めることのできる位置であり、即ち杭先端より突
出しているか、せいぜい杭先端と同レベル程度の位置と
いうことになる。当該特許は明細書に、掘削ビットが杭
先端より突出していることが明記されているが、明記さ
れていない場合においても、通常は常識として突出して
いるものと理解するのが通常である。
【0005】<従来技術(1)(2)の問題点>このよ
うな中堀工法を用いる場合には、緩んでしまった支持層
を強化し、杭の先端部分における支持力発現のため、ハ
ンマーで杭を打ち込む方法と、セメントミルクなどの硬
化性流体物を注入して根固めをする方法が行われてい
る。しかしハンマーで打ち込む工法は、騒音や振動を発
生するため都市部の施工では用いることができない。ま
た先端を根固めする工法の場合は、現場にセメントプラ
ントなどが必要となるばかりでなく、セメントミルクが
現場の土砂と混ざり合って大量の汚泥となり、場合によ
っては現場が泥沼化するような場合もある。このような
汚泥は産業廃棄物となるため、その処分に手間とコスト
がかかるという問題も発生する。いずれにしても、杭先
端部を先行掘削したり緩めたりする工法では先端支持力
を確実に発現するための、ハンマー打ち込みやセメント
ミルク注入などのための補助手段が必要となってしま
う。
【0006】(3)特開平10−219687(鋼管杭
埋設装置とそれに用いる鋼管杭) 図8に、掘削羽根を外側先端に有する開端鋼管杭の内壁
に、1本の管を沿わせて杭先端掘削羽根上部まで降下配
管し、この管の先端部に、杭先端から少し上方(杭径の
約半分の位置)の杭内側と外側に杭内側吐出口と杭外側
吐出口とを設け、更に管の最先端を掘削羽根下端の杭外
側に出して杭外側掘削羽根下端吐出口とし、計3吐出口
を設けてなる、発泡液吐出式の鋼管杭が開示されてい
る。図9には、管を杭中央部に降下配管して、杭内側吐
出口と杭外側掘削羽根下吐出口の2吐出口を設けた鋼管
杭が開示されている。
【0007】<従来技術(3)の問題点>この発泡液吐
出式の鋼管杭は、鋼管杭の内側一箇所、外側2箇所ある
いは1箇所に一本の管から供給する発泡液を同時に噴射
(吐出)させるものであり、その目的は、吐出口から発
泡液を吐出させて掘削羽根先端で掘削される土砂に発泡
液を注入して攪拌して掘削土砂を流動化するものであ
る。すなわち、杭内壁、杭外壁に接触する接触地盤を吐
出した発泡液により流動状態にして、土砂と鋼管の摩擦
を低減し、地盤の掘削抵抗を減少させようとするもので
ある。この発泡液噴出式の鋼管杭には次に述べるような
問題がある。鋼管の先端に発泡液やエアを吐出すると、
先端の地盤を緩める効果により施工トルクを低減し、施
工効率を上げることはできるが、しかし発泡液は主とし
て鋼管先端部の側面から吐出されており、発泡液の目的
は鋼管杭の表面と地盤との界面近傍へ発泡液を存在さ
せ、土砂と鋼管の摩擦を低減して施工性を向上させよう
とするものである。本願発明者らの様々な地盤による施
工試験によると、施工長約55mの杭においても、杭頭
から作用させたトルクは先端へ約80%程度以上伝達さ
れており、発泡液によって摩擦が更に低減しても施工性
が飛躍的に向上するほどのものではない。杭頭から作用
させたトルクが先端へ80%程度以上伝達したのは、施
工中は継続的に杭体が回転しているため、杭周面と接触
する土が乱された状態になり、摩擦抵抗が非常に小さく
なっているからと考えられる。ただし、この乱された部
分は杭周面と接するごくわずかな範囲であり、施工終了
後には摩擦が回復してくる。施工を途中で一時中断した
時にも摩擦抵抗が回復するので、施工再開時にはトルク
の先端への伝達率も小さくなる。しかし、施工再開後し
ばらくすると、また周面摩擦が小さくなって伝達率も増
加する。
【0008】また、本願発明者らの施工実験によると、
杭先端部付近から杭の外側にエアを吐出させた場合、エ
アは坑外周と地盤の境界面を上昇するとは限らず、地盤
中の弱い部分を伝わって、杭施工位置から離れた場所か
ら地表面に噴出する場合があることが分かっている。こ
の場合、地盤中を伝わる間にエアが圧縮されてかなりの
勢いで地下水や土砂と共に噴出する場合がある。また、
噴出の位置も施工現場の隣の敷地になる場合もあり、本
施工法の適用にはエアの圧力や流量など十分に検討する
必要がある。発泡液の場合も気泡を吐出することから考
えて、同様の問題を含むと判断できる。また気泡が鋼管
外面に沿わない場合には摩擦を低減することもできない
ものである。さらに、杭外側掘削羽根先端吐出口から杭
外に吐出される発泡液により、杭下の支持層までもが緩
められる恐れがある。杭内に吐出される発泡液は、発泡
液全体の20%ぐらいの量であるので、杭内に開端口か
ら進入し押し上げられてくる土砂の杭内壁接触部分だけ
を流動化させる補助的なものと考えられる。発泡液の量
が少ない場合は、押し上げられてくる土砂の自重と杭壁
との摩擦抵抗により、土砂閉塞層が形成され、掘削抵抗
が増大する恐れがある。
【0009】(4)一般的に杭先端から下方地盤に向け
流体物を噴出させながら掘進して行く施工方法において
は、支持層に到達した時点ではすでに支持層を噴出する
流体物で緩め乱してしまっているので、根固め工程が必
要となるものであった。
【0010】回転圧入鋼管杭の施工は、杭先端あるいは
杭先端外周部面に羽根を有する杭を、地盤にねじ込む施
工方法で行うため、杭体に大きなねじり力(トルク=掘
進抵抗)が作用する。このトルクは、先端の羽根が地盤
に貫入掘進するために必要な力であり、L型地盤のよう
に支持層までの地盤がほとんど軟弱層である場合には、
このトルクはほとんど問題にならないが、例えばN値=
30で杭径の数倍以上の厚さの中間層があり、それを貫
通する必要がある場合などは、杭体に作用するトルクが
非常に大きくなり、杭の支持力から決まる板厚よりも大
きな板厚が必要となってしまうこともある。このような
点を改善するために、回転圧入鋼管杭においても、エア
・水等の流体物の杭先端や杭外側部、あるいはオーガー
などとの併用工法が求められるが、これらは新たにセメ
ントミルなどによる根固め工程を必要とするものであ
る。しかし回転圧入鋼管杭は、無排土施工ができ、根固
めも不要で施工現揚に根固め用のプラントなどが不要で
あることが優れた特徴である。この鋼管杭の優れた特長
と、鋼管杭の掘進抵抗を低減する併用工法による無廃土
根固め不要工法の確立が切望されていた。
【0011】本発明の目的は、上述したような従来技術
の持つ問題点に鑑みてなされたものであって、その目的
は、鋼管杭の優れた特徴と鋼管杭の掘進抵抗を低減する
併用工法による、無廃土根固め不要工法を可能とする、
回転圧入鋼管杭並びに回転圧入鋼管杭の施工方法を提供
するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために本発明は次に述べるようになっている。 <請求項1記載の回転圧入鋼管杭の発明>杭先端あるい
は杭先端外周側面に羽根を有し、先端に土砂の進入を許
容する開口を有してなる羽根付き回転圧入鋼管杭であっ
て、鋼管杭先端より上方の該鋼管杭内の適宜な部位に土
砂閉塞上限位置が設定され、該土砂閉塞上限位置より上
方に上がってくる土砂を攪乱または除去して、鋼管杭内
に侵入してくる土砂による閉塞状態の形成を防止する、
オーガーや流体物吐出口などの土砂攪乱・除去手段が鋼
管杭内に設けられ、該土砂攪乱・除去手段の操作によ
り、鋼管杭の回転掘削に伴う鋼管杭内への土砂の継続侵
入をある程度許しつつ、杭先端部が土砂によって閉塞す
ることによる貫入抵抗の増大を回避することを特徴とす
る。
【0013】「土砂閉塞上限位置」は、これより上部の
土砂を攪乱あるいは除去すると、杭先端が土砂によって
閉塞しないと判断される位置である。杭の先端が閉塞す
ると、杭の貫入抵抗が増大して施工効率が悪くなり、ま
た施工に必要な施工機械の規模も大きくなってしまう。
この土砂閉塞上限位置より上に進入してくる土砂を攪乱
・除去することで、杭の貫入抵抗の増大を防止できるの
で、施工効率の低下を防止でき、施工機械も小規模の物
で対応できるようになる。「閉塞状態」とは、杭内に形
成された土砂閉塞層がそれ以上土砂の侵入を許さない状
態となった閉端杭状態である。「土砂攪乱・除去手段」
は、流体物の噴出によるもの、オーガーによるもの、そ
の他の土砂攪拌部材によるものや、これらの組合せによ
るものなど多様なものがあり、杭鋼管内に進入してくる
土砂を攪乱あるいは除去するための手段である。杭先端
が軟弱層を貫入している状態では掘進抵抗が少ないの
で、流体の吹き出しを停止あるいは、オーガーによって
土砂を押圧して、鋼管杭内への土砂の侵入をそれ以上進
行させないようにしても良い。硬く掘進抵抗の大きい中
間層においては、土砂の進入を許して貫入抵抗を低減さ
せる。また、支持層での打ち止め時においては、土砂撹
乱・除去手段は原則として機能させず、杭鋼管内に進入
する土砂によって先端を閉塞状態とすることによって、
杭の先端支持力を確保するようにする。
【0014】<請求項2記載の回転圧入鋼管杭の発明>
請求項1の前記オーガーによる土砂攪乱・除去手段が、
鋼管杭内に上部から挿入され、先端を前記鋼管杭内の土
砂閉塞上限位置付近に設置し、該オーガーの操作によっ
て、杭本体内に前記開口端から土砂閉塞上限位置を越え
て侵入してくる土砂を攪乱あるいは除去して、閉塞状態
が形成されることを防止することを特徴とする。土砂を
攪乱あるいは除去するためには、オーガーを掘削方向に
回転させればよいが、杭先端から進入してくる土砂が杭
鋼管と一体となって回転しているような場合には、オー
ガーを掘削回転させず、回転停止状態を保つことでも、
オーガーによって土砂が攪乱される効果を発揮できる。
また軟弱層の施工時には、掘削抵抗が小さいので、オー
ガーを掘削方向と逆方向に回転させることで土砂の上昇
を防止するようにしても良い。オーガーを使用する場合
において、杭から突出しないように杭開口付近にオーガ
ー先端を位置させることも可能であり、この場合にはオ
ーガーを停止または非掘削回転とすることにより土砂の
鋼管杭内への侵入を防げるものである。この位置で掘削
回転とした場合には、鋼管杭先端側には土砂閉塞層は形
成されないものであり、このような施工方法も技術的範
疇に含まれる。
【0015】<請求項3記載の回転圧入鋼管杭の発明>
請求項1記載の前記流体物吐出口による土砂攪乱・除去
手段が、鋼管杭本体の内部に下降配管された管と、この
管の先端に接続され、液体、気体あるいは気体と液体の
混合物などからなる流体物を、杭内側に向けて吐出する
吐出ノズル(吐出口)と、地上からこの吐出ノズルに、
前記流体物を前記管を通じて送るための流体物送入装置
とからなり、前記吐出ノズルを前記鋼管杭内の土砂閉塞
上限位置付近に設け、杭本体内に前記開口端から侵入し
てくる土砂に向けた前記流体物の吐出によって、土砂を
攪乱あるいは除去して、閉塞状態の形成を防止すること
を特徴とする。
【0016】<請求項4記載の回転圧入鋼管杭の発明>
前記土砂閉塞上限位置を、鋼管杭の先端から上方に、前
記鋼管杭の杭径(1Dp)程度の位置とすることを特徴
とする。「鋼管杭の杭径(1Dp)程度の位置」とは、
それより上部の土砂を攪乱あるいは除去すると、鋼管杭
に進入した土砂が、完全な閉塞状態にはならない位置で
あって、実験のデーターから導き出されたものである。
オーガーの先端位置および流体物の吐出位置を杭先端か
ら上方にほぼ1Dp(Dp:杭径)程度の位置とし、流
体物の吐出も杭の内側方向とすることにより、杭先端の
1Dp程度は杭施工中に土砂攪乱・除去手段の影響を受
けない土が進入してくる。この土砂により、流体物は杭
の下方に行くことができず、吐出圧によって杭の内側か
ら杭頭側に抜けて行くため、吐出口より上部の土砂は攪
乱され緩められているという、最適な状態を形成するこ
とができる。流体物を杭先端から吐出した場合は、杭先
端の地盤は軟弱化するが、鋼管内へ侵入した土砂により
流体物が鋼管内側に入ることはできず、鋼管杭体外側を
上方に昇って外に抜けるため、鋼管内部は土砂により閉
塞状態(閉端杭状態)となってしまう。
【0017】中間層の貫入時には吐出ノズルを杭内側上
方略1Dp程度上部に設けた場合(本発明)が流体の吐
出を用いない施工(従来施工)に比べてより貫入抵抗の
低減効果が大きく、施工実験によると施工時のトルクが
2/3〜1/2程度に低減した。これは、従来施工では
杭体内部が土砂で閉塞しやすく、貫入する杭の体積分の
土砂を杭側方に排土する必要があるのに対して、閉塞程
度が低い場合には、ある程度管内に土砂の進入が許容さ
れることによって貫入抵抗(羽根先端が地盤を掘削貫入
する抵抗及び、杭軸部先端が地盤に貫入する抵抗)が低
減されるからである。
【0018】<請求項5記載の回転圧入鋼管杭の施工方
法の発明>杭先端あるいは杭先端外周側面に羽根を有
し、先端が開口してなる羽根付き回転圧入鋼管杭であっ
て、鋼管杭先端より上方の該鋼管杭内の適宜な部位に土
砂閉塞上限位置を設定し、該鋼管杭内にオーガーや流体
物吐出口などの土砂攪乱あるいは除去手段を設け、鋼管
杭の掘削推進に伴って、前記土砂閉塞上限位置より上方
に上がってくる土砂を、該土砂攪乱・除去手段によって
攪乱、または除去することにより、前記開口端から鋼管
杭内に侵入してくる土砂による閉塞状態の形成を防止
し、鋼管杭の回転掘削に伴う鋼管杭内への土砂の継続侵
入をある程度許すとともに、土砂の閉塞による貫入抵抗
の増大を回避しながら鋼管杭の掘削推進を行うことを特
徴とする。
【0019】<請求項6記載の回転圧入鋼管杭の施工方
法の発明>前記鋼管杭本体の内部に下降配管された管の
先端に接続され、かつ鋼管杭内の土砂閉塞上限位置付近
に設けられた吐出ノズル(吐出口)から杭内側に向けて
吐出される流体物の量を、前記流体物送入装置において
調節し、閉塞状態の形成を防止しながら、流体物が杭の
中空部を通って杭頭部に抜け、杭先端から鋼管杭の外側
には流体物が流出しないようにしてなることを特徴とす
る。流体物が先端から杭外部に流出しないようにする方
法には、吐出ノズルを水平方向あるいは上方斜めに向
け、その吐出ノズルから吐出された流体物が杭の中空部
を上方に昇るように高圧吐出(噴出)するようにするな
どの方法がある。「流体物の量を前記流体物送入装置に
おいて調節し」とは、流体物の吐出量及び吐出速度ある
いは吐出圧力を調整することをいう。
【0020】<請求項7記載の回転圧入鋼管杭の施工方
法の発明>鋼管杭内に上部から挿入され、先端を前記鋼
管杭内の土砂閉塞上限位置付近に位置するオーガーを、
鋼管杭外に設けられたオーガー操作装置により、自在に
回転あるいは停止または上下動させ、杭本体内に前記開
口端から土砂閉塞上限位置を越えて侵入してくる土砂を
撹乱または除去し、または、状況に応じてオーガーの先
端から液体や気体あるいは液体と気体の混合物などから
なる流体物を吐出させることを特徴とする。中間層など
では必要に応じてオーガーを鋼管杭先端に突き出して地
盤を先行掘削しながら掘進する場合があることは言うま
でもない。
【0021】<請求項8記載の回転圧入鋼管杭の施工方
法の発明>鋼管杭の支持層への貫入時には、流体物の吐
出またはオーガーによる土砂の攪乱あるいは除去作用を
停止し、打止に必要となる充分な回転圧入トルクを鋼管
杭に作用させて、該鋼管杭を前記支持層に根入れするこ
とを特徴とする請求項5、6又は7のいずれかに記載の
回転圧入杭の施工方法である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。 <実施の形態1>図1は本発明の実施の形態1の施工状
態図である。
【0023】本発明は、杭本体2先端外側に掘削羽根3
を有し且つ先端が開口してなる鋼管杭4(開端杭)と、
杭本体2の中空部に挿入されたオーガー5とからなり、
このオーガー5の下部先端を杭本体2の下端から上方に
杭本体2杭径(1Dp)の部位に設けた土砂閉塞上限位
置(土砂緩め位置)6と、この土砂閉塞上限位置6に先
端を置き、オーガーを非回転状態に固定しておくオーガ
ー固定手段(図示せず)と、鋼管杭4を回転圧入する回
転圧入手段(図示せず)とからなっている。
【0024】中間層の貫入時に、先端から進入してきた
土砂は杭体と一体となって回転しているため、オーガー
を無回転で固定しておくだけで、土砂緩め位置6より上
に上がってきた閉塞土砂は掘削され、緩められた状態で
上方へオーガーの螺旋羽根に載せられ移動されて行く。
支持層においても同じように施工して、支持層への鋼管
杭の根入れを行っても良い。打ち止めを行う際には、事
前にオーガーを引き上げて土砂の攪乱・除去を無くして
から杭の回転圧入を行い、十分なトルクを作用させた状
態で打ち止める。こうすることによって鋼管杭下の支持
層の緩みは起きないで、根固め工程なしで打止完了とす
ることができる。
【0025】オーガー固定手段(図示せず)に変えて、
オーガー5を掘削方向回転、掘削方向の逆回転、非回転
と自在に回転コントロールする回転制御手段(図示せ
ず)を設け、更にオーガーの上下動を自在に行う上下動
手段(図示せず)を設けたものもよい。この装置を使用
することにより、柔軟層では杭先端内側の土砂閉塞上限
位置より下の位置で掘削方向の逆回転をさせて土砂の杭
内への侵入を防止しても良い。中間層においてはオーガ
ーを杭先端から突出させてオーガーによる先行掘削によ
る掘進を行うか、または土砂閉塞上限位置で掘削回転さ
せて、土砂閉塞上限位置より上に昇ってくる土砂を上方
に移動させて行くことにより、杭内に閉塞状態の形成を
防止する。支持層においては、オーガーのみを引き上げ
て、その状態で杭を貫入させて十分なトルクを作用させ
て、鋼管杭の支持層への打ち止めを完了させる。このよ
うに、地盤の状況に応じた最適な施工方法を選択しなが
ら施工をすすめることができる。
【0026】オーガー5の軸7を軸管状にして、水、空
気あるいは水と空気の混合物からなる流体物(図示せ
ず)をオーガー5の先端から吐出すことができるように
してなるものもよい。土砂が極めて粘性の強い粘土質の
ものである場合などは、流体物により粘性抵抗を解消す
ることができるという効果を奏する。また、土砂が砂質
である場合にも、砂の締め状態を緩和することができ
る。
【0027】<実施の形態2>図2は本発明の実施の形
態2の施工状態図である。回転圧入鋼管杭埋設装置10
における土砂攪乱・除去手段は、先端外側に掘削羽根1
1を有し且つ先端が開口してなる鋼管製の鋼管杭12
(開端杭)の内部壁に沿って下降配管された管13と、
この管13の先端に設けられた吐出ノズル14と、管1
3に流体物15を送る流体物送入装置(図示せず)とか
らなっている。杭は、地上において鋼管杭12を回転圧
入する回転圧入装置(図示せず)によって回転圧入され
る。吐出ノズル14は、鋼管杭12の下端から上方に鋼
管杭12の杭径(1Dp)程度の部位の土砂閉塞上限位
置16に設けられ、鋼管杭12内に開口端から侵入し、
押し上げられてくる土砂に向けて水や空気あるいは水と
空気混合物などの流体物15を吐出する。吐出ノズル1
4から吐出される流体物15の吐出量及び吐出速度ある
いは吐出圧力は、土砂閉塞上限位置16上方の土砂を十
分に撹乱し緩めて、閉塞状態にならないように調整す
る。
【0028】吐出ノズルを上方斜めに向け、その吐出ノ
ズルから吐出された流体物15が杭の中空部を上方に昇
るように高圧吐出(噴出)して、管内の土砂を攪乱す
る。
【0029】<実施の形態3>図3は本発明の実施の形
態3の回転圧入鋼管杭埋設装置の概略図である。回転圧
入鋼管杭埋設装置20は、地盤に掘進されて行く鋼管杭
4にオーガー5が回転、停止、上下動自在にコントロー
ルできるように挿入されている。オーガー5は重機21
の支柱22に上下動可能に設けられた回転駆動部23に
軸7を挟持されて、回転、停止、上下動されるようにな
っている。鋼管杭4は地面と重機21に支持された全旋
回機(チュービング装置)24により地盤に回転圧入さ
れるようになっている。
【0030】<実施の形態4>図4は本発明の実施の形
態4の回転圧入鋼管杭埋設装置の概略図である。回転圧
入鋼管杭埋設装置30は、地盤に掘進されて行く鋼管杭
4にオーガー5が挿入されている。オーガー5は、鋼管
杭4の頭部にかぶさって、固定ネジ31により固定され
てなるオーガー固定具32に、軸7を回転可能に回転部
33に固定ネジ34により先端が土砂閉塞上限位置6程
度に定位するように固定されている。オーガー5の頭部
にはネジ穴などのバー取付部(図示せず)を3方向に設
けたバー取付具35が固定され、バー36をそれぞれに
差し込み固定できるようになっている。
【0031】全旋回機24に3本の止め棒37が立ち上
げられ、バー取付部に固定されたバー36が当たるよう
になっている。例えば、軟弱層掘削時には、バー36を
取り付けずにおくことにより、オーガー5は回転自由状
態となり、土砂が杭内に詰まり昇ってきてオーガー5先
端に当たると、オーガー5も杭と一緒に回転する土砂層
により杭と一体となって回転して、土砂を掘削すること
がない。中間層掘削時には、バー36をバー取付具35
のバー取付部に取り付けて、止め棒37にバー36を当
たらせて、オーガー5の回転を非回転とできるので、土
砂除去位置6より上に来る土砂をオーガー5の先端で掘
削しながら、掘削土砂を上昇させて行くことができる。
もちろん軟弱層においても、オーガー5の回転を非回転
として施工を行っても良い。
【0032】<実施の形態5>図5は本発明の実施の形
態5の回転圧入鋼管杭埋設装置の概略図である。回転圧
入鋼管杭埋設装置40は、地盤に掘進されて行く鋼管杭
4にオーガー5が挿入されている。オーガー5は、鋼管
杭4の頭部にかぶされたオーガー支持具41に、軸7を
回転可能且つ自重により降下して行くように支持されて
いる。オーガー5の頭部にはネジ穴などのバー取付部
(図示せず)を3方向に設けたバー取付具35が固定さ
れ、バー36をそれぞれに差し込み固定できるようにな
っている。
【0033】ワイヤ巻き取り機42が地面に固定されて
いる。例えば、軟弱層掘削時には、オーガー5は回転下
降自由状態となり、土砂が杭内に侵入してあがってきた
場合には、ある程度土砂はオーガー5を持ち上げて土砂
閉塞層を形成するが、オーガー5も杭と一緒に回転する
土砂層により杭と一体となって回転して、土砂を掘削す
ることが無い。中間層掘削時には、バー36をバー取付
具35のバー取付部に取り付けて、このバー36の先端
にワイヤ巻き取り機42から延ばしたワイヤ43の先端
を取り付け、ワイヤ43の送り延ばしを止めて、オーガ
ー5の回転を非回転とする。オーガー5の回転を非回転
とできるので、杭内を昇ってくる土砂をオーガー5の先
端で掘削しながら掘削土砂を螺旋羽根に載せて行くこと
ができ、中間層でも掘削抵抗を著しく増大させることな
く掘進させることを可能とする。ワイヤ43はオーガー
5が下降するに合わせて緩みを巻き取り、張り続けるよ
うに操作する。
【0034】
【発明の効果】<請求項1記載の回転圧入鋼管杭の発明
の効果>従来の開端杭は、鋼管杭の中間層への貫入時に
は、鋼管杭内に土砂が侵入して土砂閉塞状態となる場合
が多い。この閉塞状態は鋼管杭が閉端杭となったことを
意味し、貫入抵抗が増大して杭の掘進が困難になる。本
発明は、鋼管杭先端側より上方に上がってくる土砂を、
土砂攪乱・除去手段の動作により撹乱または除去して、
閉塞状態が形成されるのを防止する。すなわち、鋼管杭
は土砂による閉塞状態(閉端杭)とならずに、鋼管杭の
掘進に伴う土砂の流入をある程度許す開端杭の機能を維
持する。こうして管内の土砂を攪乱あるいは除去するこ
とで中間層等における掘進抵抗の増大が防止されるの
で、杭先端下部の土砂を流体物やオーガーなどによって
緩めて施工する必要性がなくなる。したがって、杭先端
の地盤を緩めたりかき乱したりすることがないので、支
持層到達後には、根固め施工を必要としない鋼管杭の支
持層への打ち止めを実現する。すなわち、無廃土施工と
いう鋼管杭の優れた特長と、鋼管杭に対する掘削抵抗を
低減する併用工法とによる、無廃土根固め不要工法を実
現するという効果を奏する。
【0035】<請求項2記載の回転圧入鋼管杭の発明の
効果>請求項1記載の発明の構成の土砂攪乱・除去手段
をオーガーとしたものである。オーガー先端を土砂閉塞
上限位置付近に設置させておくことにより、オーガーの
操作によって、土砂閉塞上限位置より上方に来た土砂は
オーガーにより削りとられて行き、土砂閉塞上限位置上
方の土砂は緩められた状態となる。これによって土砂の
閉塞が防止され、継続して杭先端開口部からある程度の
土砂の流入が許容されるので、必要トルクが増大せず、
施工効率を向上できる。管内に進入した土砂が杭体と一
体となって回転している場合には、オーガーを無回転で
固定しておくだけでも、上昇してきた閉塞土砂を掘削し
て上方へ移動させる効果が発揮される。この場合にはオ
ーガーを回転する必要がないため、地盤状況によって
は、オーガー回転駆動するモーターを必要としないとい
う効果を奏する。
【0036】<請求項3記載の回転圧入鋼管杭の発明の
効果>請求項1記載の発明の構成の土砂攪乱・除去手段
が、鋼管杭内部の設定位置に設けられた吐出ノズルから
吐出される液体、気体あるいは気体と液体の混合物など
からなる流体物としたものである。この流体物の吐出に
よって、土砂による閉塞状態が防止され、しかも土砂は
上方に吹き飛ばされるように攪乱されて、下方に流体物
が行くのが阻止され、流体物は杭内を上昇して杭頭部か
ら外(地上)に排出される。従って流体物が鋼管杭先端
から掘削地盤に漏れて、先端地盤を緩めることを起こさ
ないという効果を奏するものである。
【0037】<請求項4記載の回転圧入鋼管杭の発明の
効果>前記土砂攪乱・除去位置を、鋼管杭の先端から上
方に前記鋼管杭の略杭径(1Dp)程度の部位にしたも
のである。この位置はそれより上部の土砂を攪乱あるい
は除去すると、鋼管杭に進入した土砂が、完全な閉塞状
態にはならない位置であって、実験のデーターから導き
出されたものである。オーガーの先端位置および流体物
の吐出位置を杭先端から上方にほぼ1Dp(Dp:杭
径)程度の位置とし、流体物の吐出も杭の内側方向とす
ることにより、杭先端は杭施工中に土が進入してくる
が、この土砂により、流体物は杭の下方に行くことがで
きず、吐出圧によって杭の内側から杭頭側に抜けて行く
ため、吐出口より上部の土砂は閉塞しない。同様にオー
ガーによる場合も、進入土砂は撹乱または除去され、完
全な閉塞状態にならずに掘削が進むという、最適な状態
が形成される。これは本発明の最も優れた効果である。
【0038】<請求項5記載の回転圧入鋼管杭の施工方
法の発明の効果>請求項2の効果と同様の効果を奏する
とともに、オーガーの回転・停止・逆回転・上下動を自
在に行うことができる。さらに、中間層では必要に応じ
てオーガーを鋼管杭先端に突き出して地盤を掘削しなが
ら掘進することもできる。また、閉塞状態の防止を継続
して行なうための掘削動作を行うなど、地盤の状況に応
じた施工が可能であり、施工スピードを早くできるとい
う効果も奏する。
【0039】<請求項6記載の回転圧入鋼管杭の施工方
法の発明の効果>請求項3記載の発明と同様の効果を奏
する。すなわち、吐出ノズルから吐出された流体物が杭
の中空部を上方に昇るように斜め上方に向けて高圧吐出
(噴出)するようにして、前記鋼管杭内に溢れた流体物
が鋼管杭杭頭開口部から外に排出されるようにしてなる
ものである。 また、鋼管杭先端に形成されている土砂
の層が流体物により崩壊されてしまうことが阻止される
ので、流体物が杭下端開口から地層に流出して地層を緩
めること防止するという効果を奏する。
【0040】<請求項7記載の回転圧入鋼管杭の施工方
法の発明の効果>請求項1、2、5の効果に加えて、状
況に応じてオーガーの先端から、液体や気体あるいは液
体と気体の混合物などからなる流体物を土砂に吐出させ
るものであるので、オーガーの機能と流体物の機能とに
より、オーガーのみでは掘削が難しい固い地盤、または
土砂閉塞層であっても、掘削または緩めることができる
という効果を奏する。
【0041】<請求項8記載の回転圧入鋼管杭の施工方
法の発明の効果>鋼管杭が中間層を貫通し支持層へ到達
しても、鋼管先端杭内に土砂の層が維持されて流体物の
支持層への流出を防いでいるので、支持層が流体物によ
り緩められることがない。ここで、オーガーの回転また
は流体物の吐出を停止し、打止に必要となる充分な回転
圧入トルクを鋼管杭に作用させて、該鋼管杭を前記支持
層に根入れをして十分なトルクを作用させて打ち止める
ことによって、根固め部材の注入無しに杭施工を完了す
ることができるという効果を奏する。
【0042】上記のように、各請求項の発明が奏する効
果によって、本発明は、施工時間を大幅に短縮して、短
時間施工を可能とし、施工コストの削減を実現する。す
なわち、鋼管杭の優れた特長と鋼管杭の掘削抵抗を低減
する併用工法による無廃土根固め不要工法を実現すると
いう効果を奏する。この支持層への根入れは、従来技術
ような緩められた杭先端土砂を根固めするためにセメン
トミルク等を注入する根固め工程を必要としない工法を
実現するものである。根固め工程を無くすことにより、
プラントの運送・設置、プラントの洗浄廃液の処理など
にかかる時間、経費の削減をも実現するものである。ま
た、本発明は、施工において最初から最後まで、杭先端
地盤を緩め乱すことがなく、廃土を出さずに殆どの掘削
土砂を杭外側部に押し出して高密化させ、杭外側部土砂
に流体物などの混入を行なわないものであるので、埋設
された鋼管杭の支持を最良の状態とすることができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の施工状態図。
【図2】本発明の実施の形態2の施工状態図。
【図3】本発明の実施の形態3の回転圧入鋼管杭埋設装
置の概略図。
【図4】本発明の実施の形態4の回転圧入鋼管杭埋設装
置の概略図。
【図5】本発明の実施の形態5の回転圧入鋼管杭埋設装
置の概略図。
【符号の説明】
1・・・・・回転圧入鋼管杭埋設装置 2・・・・・杭本体2 3・・・・・掘削羽根 4・・・・・鋼管杭 5・・・・・オーガー 6・・・・・土砂閉塞上限位置(土砂緩め位置) 7・・・・・軸 10・・・・・回転圧入鋼管杭埋設装置 11・・・・・掘削羽根 12・・・・・鋼管杭 13・・・・・管 14・・・・・吐出ノズル 15・・・・・流体物 16・・・・・土砂閉塞上限位置(土砂緩め位置) 20・・・・・回転圧入鋼管杭埋設装置 21・・・・・重機 22・・・・・支柱 23・・・・・回転駆動部 24・・・・・全旋回機 30・・・・・回転圧入鋼管杭埋設装置 31・・・・・固定ネジ 32・・・・・オーガー固定具 33・・・・・回転部 34・・・・・固定ネジ 35・・・・・バー取付具 36・・・・・バー 37・・・・・止め棒 40・・・・・回転圧入鋼管杭埋設装置 41・・・・・オーガー支持具 42・・・・・ワイヤ巻き取り機 43・・・・・ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 誠 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 Fターム(参考) 2D041 AA02 BA33 CA05 CB06 DB02 FA14 2D050 AA06 CA02 CB03 CB42 EE14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 杭先端あるいは杭先端外周側面に羽根を
    有し、先端に土砂の進入を許容する開口を有してなる羽
    根付き回転圧入鋼管杭であって、 鋼管杭先端より上方の該鋼管杭内の適宜な部位に土砂閉
    塞上限位置が設定され、 該土砂閉塞上限位置より上方に上がってくる土砂を攪乱
    または除去して、鋼管杭内に侵入してくる土砂による閉
    塞状態の形成を防止する、オーガーや流体物吐出口など
    の土砂攪乱・除去手段が鋼管杭内に設けられ、 該土砂攪乱・除去手段の操作により、鋼管杭の回転掘削
    に伴う鋼管杭内への土砂の継続侵入をある程度許しつ
    つ、杭先端部が土砂によって閉塞することによる貫入抵
    抗の増大を回避することを特徴とする回転圧入鋼管杭。
  2. 【請求項2】 前記オーガーによる土砂攪乱・除去手段
    が、鋼管杭内に上部から挿入され、先端を前記鋼管杭内
    の土砂閉塞上限位置付近に設置し、 該オーガーの操作によって、杭本体内に前記開口端から
    土砂閉塞上限位置を越えて侵入してくる土砂を攪乱ある
    いは除去して、閉塞状態が形成されることを防止するこ
    とを特徴とする請求項1記載の回転圧入鋼管杭。
  3. 【請求項3】 前記流体物吐出口による土砂攪乱・除去
    手段が、鋼管杭本体の内部に下降配管された管と、 この管の先端に接続され、液体、気体あるいは気体と液
    体の混合物などからなる流体物を、杭内側に向けて吐出
    する吐出ノズル(吐出口)と、 地上からこの吐出ノズルに、前記流体物を前記管を通じ
    て送るための流体物送入装置とからなり、 前記吐出ノズルを前記鋼管杭内の土砂閉塞上限位置付近
    に設け、 杭本体内に前記開口端から侵入してくる土砂に向けた前
    記流体物の吐出によって、土砂を攪乱あるいは除去し
    て、閉塞状態の形成を防止することを特徴とする請求項
    1記載の回転圧入鋼管杭。
  4. 【請求項4】 前記土砂閉塞上限位置を、鋼管杭の先端
    から上方に、前記鋼管杭の杭径(1Dp)程度の位置と
    することを特徴とする請求項1、2又は3のいずれかに
    記載の回転圧入杭
  5. 【請求項5】 杭先端あるいは杭先端外周側面に羽根を
    有し、先端が開口してなる羽根付き回転圧入鋼管杭であ
    って、 鋼管杭先端より上方の該鋼管杭内の適宜な部位に土砂閉
    塞上限位置を設定し、 該鋼管杭内にオーガーや流体物吐出口などの土砂攪乱あ
    るいは除去手段を設け、 鋼管杭の掘削推進に伴って、前記土砂閉塞上限位置より
    上方に上がってくる土砂を、該土砂攪乱・除去手段によ
    って攪乱、または除去することにより、前記開口端から
    鋼管杭内に侵入してくる土砂による閉塞状態の形成を防
    止し、 鋼管杭の回転掘削に伴う鋼管杭内への土砂の継続侵入を
    ある程度許すとともに、土砂の閉塞による貫入抵抗の増
    大を回避しながら鋼管杭の掘削推進を行うことを特徴と
    する回転圧入鋼管杭の施工方法。
  6. 【請求項6】 前記鋼管杭本体の内部に下降配管された
    管の先端に接続され、かつ鋼管杭内の土砂閉塞上限位置
    付近に設けられた吐出ノズル(吐出口)から杭内側に向
    けて吐出される流体物の量や圧力を、前記流体物送入装
    置において調節し、 閉塞状態の形成を防止しながら、流体物が杭の中空部を
    通って杭頭部に抜け、杭先端から鋼管杭の外側には流体
    物が流出しないようにしてなることを特徴とする請求項
    5記載の回転圧入鋼管杭の施工方法。
  7. 【請求項7】 鋼管杭内に上部から挿入され、先端を前
    記鋼管杭内の土砂閉塞上限位置付近に位置するオーガー
    を、鋼管杭外に設けられたオーガー操作装置により、自
    在に回転あるいは停止または上下動させ、 杭本体内に前記開口端から土砂閉塞上限位置を越えて侵
    入してくる土砂を攪乱あるいは除去し、 または、状況に応じてオーガーの先端から液体や気体あ
    るいは液体と気体の混合物などからなる流体物を吐出さ
    せることによって、杭先端が閉塞することを防止するこ
    とを特徴とする請求項5記載の回転圧入鋼管杭の施工方
    法。
  8. 【請求項8】 鋼管杭の支持層への貫入時には、流体物
    の吐出またはオーガーによる土砂の攪乱あるいは除去作
    用を停止し、打止に必要となる充分な回転圧入トルクを
    鋼管杭に作用させて、該鋼管杭を前記支持層に根入れす
    ることを特徴とする請求項5、6又は7のいずれかに記
    載の回転圧入杭の施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107268625A (zh) * 2017-07-02 2017-10-20 中亿丰建设集团股份有限公司 一种深厚抛石类不良地质区的沉桩施工方法
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