JP2002220359A - 多価フェノール及びそれから誘導されたエポキシ樹脂 - Google Patents

多価フェノール及びそれから誘導されたエポキシ樹脂

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JP2002220359A
JP2002220359A JP2001019052A JP2001019052A JP2002220359A JP 2002220359 A JP2002220359 A JP 2002220359A JP 2001019052 A JP2001019052 A JP 2001019052A JP 2001019052 A JP2001019052 A JP 2001019052A JP 2002220359 A JP2002220359 A JP 2002220359A
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phenol
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Takahisa Sugioka
卓央 杉岡
Yuichi Sato
裕一 佐藤
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不純物を含まない多価フェノールを不純物を
取り除くための煩雑な工程を行うことなく提供する。ま
た、該多価フェノールから誘導されたエポキシ樹脂を提
供する。 【解決手段】 フェノール化合物と下記一般式(1); 【化1】 (式中、R1 は、フェニレン基、アルキル置換フェニレ
ン基、ナフタレン基、アルキル置換ナフタレン基、ビフ
ェニル基又はアルキル置換ビフェニル基を表す。R2
は、同一若しくは異なって、炭素数1〜4の炭化水素基
を表す。)で表される化合物とを含む原料をイオン交換
樹脂を触媒として反応させることにより反応生成物を得
て製造されてなる多価フェノール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多価フェノール及
びそれから誘導されたエポキシ樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】多価フェノール化合物は、熱硬化性を有
し、その硬化物が物性や耐熱性等に優れることから、成
形材料や接着剤、塗料等の製造原料として、また、エポ
キシ樹脂等の製造原料や硬化剤として広く用いられてい
る。これら用途の中でも、多価フェノール化合物が電気
絶縁性に優れるという特性を有することに起因して、成
形材料としてはプリント配線基板等の複合材や半導体封
止材、接着剤としては電子材料用として好適に用いられ
ている。
【0003】ところで、このような多価フェノール化合
物の製造方法として、通常では、ジクロロp−キシレン
等の芳香族ビスハロゲノメチル化合物を原料とし、塩化
錫や塩化チタン、塩化亜鉛等の重金属元素を有する化合
物を触媒として反応させることにより多価フェノール化
合物を含む反応生成物を得る工程を経て製造されてい
る。しかしながら、反応生成物中にはハロゲンや重金属
元素、副生成物としての塩が含まれ、これが電子材料や
半導体の性能を低下させる原因となることから、水洗工
程を行って除去し、更に水分を取り除くための真空乾燥
工程を行う必要がある。また、反応生成物中に塩化水素
が含まれることになるため、これを中和する工程を行う
必要があり、製造工程が煩雑となる。一方、ジメトキシ
p−キシレン等の芳香族ビスアルコキシメチル化合物を
原料として用いる製造方法もあるが、重金属元素を有す
る化合物を触媒として用いる場合には同様であり、p−
トルエンスルホン酸等の酸触媒を用いる場合にも、これ
を除去するために水洗工程、真空乾燥工程を行う必要が
あり、同様に製造工程が煩雑となる。
【0004】例えば、特開平11−5831号公報に
は、フェノールアラルキル樹脂の製造方法に関し、芳香
族ビスハロゲノメチル化合物とフェノール化合物を反応
させることが開示され、特開昭53−18700号公報
には、フリーデルクラフツ型触媒の存在下での芳香族樹
脂の製造法に関し、触媒として濃硫酸を用いることが開
示され、特公平8−16150号公報には、アルキルフ
ェノールアラルキル樹脂組成物の製造方法に関し、触媒
としてp−トルエンスルホン酸を用いることが開示され
ている。しかしながら、これらの製造方法では、原料に
ハロゲン原子を有する化合物を用いる場合には、反応に
伴い生じる塩化水素をアルカリで処理する工程が必要と
なり、また、酸触媒を用いる場合には、反応容器が金属
製である場合は、その金属成分を反応系内に溶出させ、
反応容器を劣化させるばかりでなく、酸触媒が微量に残
存すると、次工程の反応に影響を及ぼすので、同様に処
理する工程が必要となる。
【0005】特開昭60−16451号公報には、アラ
ルキレン化合物を、モル過剰のフエノールと反応させる
ことからなるフエノール基を有する硬化性樹脂の製法が
開示されている。しかしながら、この製法では、触媒と
して、塩化第二錫、塩化亜鉛、塩化第二鉄等のフリーデ
ルクラフツ型触媒等が用いられることから、電子材料や
半導体用に用いるときには、生成物中に含まれるこれら
触媒が不純物となり、性能を低下させる原因となる。従
って、多価フェノール化合物を製造するにあたり、不純
物が含まれないものを煩雑な工程を行うことなく製造す
るための研究の余地があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、原料を反応
させた後に触媒を容易に回収することにより、不純物を
含まない多価フェノールを不純物を取り除くための煩雑
な工程を行うことなく提供することを目的とする。本発
明はまた、該多価フェノールから誘導されたエポキシ樹
脂を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、不純物を
含まない多価フェノールについて種々検討するうち、ジ
アセトキシp−キシレン等の特定構造を有する芳香族化
合物とフェノール化合物とを含む原料をイオン交換樹脂
を触媒として反応させることにより多価フェノールを含
む反応生成物が得られることにまず着目した。この反応
生成物中には原料に由来して生じる塩化水素等の塩素系
化合物が含まれず、反応に伴い生じるカルボン酸は容易
に除去することができ、また、触媒に由来する重金属元
素や酸が含まれず、反応後に触媒を容易に回収できるこ
とから、電子材料や半導体の性能を低下させる原因とな
る不純物を含まないクリーンな反応生成物を得ることが
できることを見いだした。このような多価フェノールの
製造において用いられる触媒であるイオン交換樹脂は再
生可能で、製造に複数回利用できることになる。このよ
うに、不純物を取り除くための煩雑な工程を行うことな
く、また、触媒を有効に活用して、不純物を含まない多
価フェノールを得ることができることに想到し、本発明
に到達したものである。
【0008】すなわち本発明は、フェノール化合物と下
記一般式(1);
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 は、フェニレン基、アルキル
置換フェニレン基、ナフタレン基、アルキル置換ナフタ
レン基、ビフェニル基又はアルキル置換ビフェニル基を
表す。R2 は、同一若しくは異なって、炭素数1〜4の
炭化水素基を表す。)で表される化合物とを含む原料を
イオン交換樹脂を触媒として反応させることにより反応
生成物を得て製造されてなる多価フェノールである。以
下に、本発明を詳述する。
【0011】本発明の多価フェノールは、フェノール化
合物と上記一般式(1)で表される化合物とを含む原料
を用いて製造されることになる。本発明の多価フェノー
ルを製造するために用いる原料とは、生成物である多価
フェノールを構成することになるフェノール化合物と上
記一般式(1)で表される化合物とを必須とし、必要に
より用いられる他の化合物を含み、また、反応を行うた
めに必要により用いられる溶剤等を含む混合物を意味す
る。本発明の多価フェノールは、フェノール化合物と上
記一般式(1)で表される化合物とを必須の原料として
製造されることにより、塩素原子を有する化合物を原料
として製造される多価フェノールとは異なり、反応生成
物中に塩化水素等の塩素系化合物を有することなく製造
することが可能となる。なお、フェノール化合物と上記
一般式(1)で表される化合物とはそれぞれ1種を用い
てもよく、2種以上を併用してもよい。本明細書中、
「多価フェノール」とは、本発明における原料を用いて
製造される、水酸基をもつ芳香環を複数個有する重合体
を意味し、「フェノール化合物」とは、多価フェノール
を製造するために用いる原料の1つである水酸基をもつ
芳香環を有する化合物を意味する。
【0012】上記フェノール化合物としては、芳香族環
に1個又は2個以上の水酸基が結合し、かつ、1個又は
2個以上の水酸基以外の置換基が結合した化合物であれ
ば特に限定されず、例えば、水酸基を1個有するフェノ
ール化合物としては、下記一般式(2);
【0013】
【化3】
【0014】(式中、Rは、同一若しくは異なって、水
素原子又は炭素数1〜9の炭化水素基を表し、いずれか
一方又は両方が炭素数1〜9の炭化水素基を表すことに
なる。)で表される化合物を用いることが好適であり、
また、水酸基を2個以上有するフェノール化合物や多環
型フェノール化合物を用いてもよい。一般式(2)で表
される化合物としては、例えば、o−クレゾール、m−
クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、
p−エチルフェノール、混合クレゾール、p−n−プロ
ピルフェノール、o−イソプロピルフェノール、p−イ
ソプロピルフェノール、混合イソプロピルフェノール、
o−sec−ブチルフェノール、m−tert−ブチル
フェノ−ル、p−tert−ブチルフェノール、ペンチ
ルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフ
ェノール、2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメ
チルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、3,4
−ジメチルフェノール、2,4−ジ−s−ブチルフェノ
ール、3,5−ジメチルフェノール、2,6−ジ−s−
ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル、3−メチル−4−イソプロピルフェノール、3−メ
チル−5−イソプロピルフェノール、3−メチル−6−
イソプロピルフェノール、2−t−ブチル−4−メチル
フェノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、
2−t−ブチル−4−エチルフェノール等が挙げられ
る。また、水酸基を2個以上有するフェノール化合物と
しては、例えば、カテコール、レゾルシン、ビフェノー
ル、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノ
ールF等が挙げられ、多環型フェノール化合物として
は、例えば、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げ
られる。
【0015】本発明における一般式(1)で表される化
合物において、上記R1 におけるフェニレン基、ナフタ
レン基及びビフェニル基は、下記化学構造式(3)〜
(5)で表される。また、下記一般式(6)で表される
置換基2つが結合する位置は、フェニレン基では、オル
ト(ortho)位、メタ(meta)位又はパラ(p
ara)位となり、下記化学構造式のように炭素原子に
番号を付すと、ナフタレン基では、1,3−、1,4
−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−、2,4
−、2,5−、2,6−、2,7−又は2,8−の位置
となり、ビフェニル基では、2,2′−、2,3′−、
2,4′−、3,3′−、3,4′−又は4,4′−の
位置となる。これらのフェニレン基、ナフタレン基及び
ビフェニル基は、アルキル置換された基であってもよ
く、その場合、炭素数1〜9のアルキル基で置換された
基であることが好ましい。
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】上記R2 における炭素数1〜4の炭化水素
基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ビニル基、アリル基等が挙げられ、この
ような炭化水素基を有する上記一般式(6)で表される
置換基としては、それぞれアセチロキシメチル基(ac
etyloxymethyl)、プロパノイロキシメチ
ル基(propanoyloxymethyl)、ブタ
ノイロキシメチル基(butanoyloxymeth
yl)、ペンタノイロキシメチル基(pentanoy
loxymethyl)、(メタ)アクリロイロキシメ
チル基((meth)acryloyloxymeth
yl)、(メタ)アリロイロキシメチル基((met
h)allyloyloxymethyl)等が挙げら
れる。
【0019】上記一般式(1)で表わされる化合物とし
ては、例えばo−ジアセチロキシメチルベンゼン、m−
ジアセチロキシメチルベンゼン、p−ジアセチロキシメ
チルベンゼン、o−ジプロパノイロキシメチルベンゼ
ン、m−ジプロパノイロキシメチルベンゼン、p−ジプ
ロパノイロキシメチルベンゼン、o−ジブタノイロキシ
メチルベンゼン、m−ジブタノイロキシメチルベンゼ
ン、p−ジブタノイロキシメチルベンゼン、o−ジペン
タノイロキシメチルベンゼン、m−ジペンタノイロキシ
メチルベンゼン、p−ジペンタノイロキシメチルベンゼ
ン、o−ジ(メタ)アクリロイロキシメチルベンゼン、
m−ジ(メタ)アクリロイロキシメチルベンゼン、p−
ジ(メタ)アクリロイロキシメチルベンゼン、o−ジ
(メタ)アリロイロキシメチルベンゼン、m−ジ(メ
タ)アリロイロキシメチルベンゼン、p−ジ(メタ)ア
リロイロキシメチルベンゼン、1,3−ジアセチロキシ
メチルナフタレン、1,4−ジアセチロキシメチルナフ
タレン、1,5−ジアセチロキシメチルナフタレン、
l,6−ジアセチロキシメチルナフタレン、1,7−ジ
アセチロキシメチルナフタレン、1,8−ジアセチロキ
シメチルナフタレン、2,4−ジアセチロキシメチルナ
フタレン、2,5−ジアセチロキシメチルナフタレン、
2,6−ジアセチロキシメチルナフタレン、2,7−ジ
アセチロキシメチルナフタレン、2,8−ジアセチロキ
シメチルナフタレン、l,3−ジプロパノイロキシメチ
ルナフタレン、l,4−ジプロパノイロキシメチルナフ
タレン、l,5−ジプロパノイロキシメチルナフタレ
ン、1,6−ジプロパノイロキシメチルナフタレン、
1,7−ジプロパノイロキシメチルナフタレン、1,8
−ジプロパノイロキシメチルナフタレン、2,4−ジプ
ロパノイロキシメチルナフタレン、2,5−ジプロパノ
イロキシメチルナフタレン、2,6−ジプロパノイロキ
シメチルナフタレン、2,7−ジプロパノイロキシメチ
ルナフタレン、2,8−ジプロパノイロキシメチルナフ
タレン。
【0020】1,3−ジブタノイロキシメチルナフタレ
ン、l,4−ジブタノイロキシメチルナフタレン、1,
5−ジブタノイロキシメチルナフタレン、1,6−ジブ
タノイロキシメチルナフタレン、1,7−ジブタノイロ
キシメチルナフタレン、1,8−ジブタノイロキシメチ
ルナフタレン、2,4−ジブタノイロキシメチルナフタ
レン、2,5−ジブタノイロキシメチルナフタレン、
2,6−ジブタノイロキシメチルナフタレン、2,7−
ジブタノイロキシメチルナフタレン、2,8−ジブタノ
イロキシメチルナフタレン、l,3−ジペンタノイロキ
シメチルナフタレン、1,4−ジペンタノイロキシメチ
ルナフタレン、l,5−ジペンタノイロキシメチルナフ
タレン、l,6−ジペンタノイロキシメチルナフタレ
ン、l,7−ジペンタノイロキシメチルナフタレン、
1,8−ジペンタノイロキシメチルナフタレン、2,4
−ジペンタノイロキシメチルナフタレン、2,5−ジペ
ンタノイロキシメチルナフタレン、2,6−ジペンタノ
イロキシメチルナフタレン、2,7−ジペンタノイロキ
シメチルナフタレン、2,8−ジペンタノイロキシメチ
ルナフタレン、1,3−ジ(メタ)アクリロイロキシメ
チルナフタレン、1,4−ジ(メタ)アクリロイロキシ
メチルナフタレン、1,5−ジ(メタ)アクリロイロキ
シメチルナフタレン、l,6−ジ(メタ)アクリロイロ
キシメチルナフタレン、1,7−ジ(メタ)アクリロイ
ロキシメチルナフタレン、1,8−ジ(メタ)アクリロ
ノイロキシメチルナフタレン、2,4−ジ(メタ)アク
リロイロキシメチルナフタレン、2,5−ジ(メタ)ア
クリロイロキシメチルナフタレン、2,6−ジ(メタ)
アクリロイロキシメチルナフタレン、2,7−ジ(メ
タ)アクリロイロキシメチルナフタレン、2,8−ジ
(メタ)アクリロイロキシメチルナフタレン。
【0021】1,3−ジ(メタ)アリロイロキシメチル
ナフタレン、1,4−ジ(メタ)アリロイロキシメチル
ナフタレン、1,5−ジ(メタ)アリロイロキシメチル
ナフタレン、1,6−ジ(メタ)アリロイロキシメチル
ナフタレン、1,7−ジ(メタ)アリロイロキシメチル
ナフタレン、1,8−ジ(メタ)アリロノイロキシメチ
ルナフタレン、2,4−ジ(メタ)アリロイロキシメチ
ルナフタレン、2,5−ジ(メタ)アリロイロキシメチ
ルナフタレン、2,6−ジ(メタ)アリロイロキシメチ
ルナフタレン、2,7−ジ(メタ)アリロイロキシメチ
ルナフタレン、2,8−ジ(メタ)アリロイロキシメチ
ルナフタレン、2,2′−ジアセチロキシメチルビフェ
ニル、2,3′−ジアセチロキシメチルビフェニル、
2,4′−ジアセチロキシメチルビフェニル、3,3′
−ジアセテロキシメチルビフェニル、3,4′−ジアセ
チロキシメチルビフェニル、4,4′−ジアセチロキシ
メチルビフェニル、2,2′−ジプロパノイロキシメチ
ルビフェニル、2,3′−ジプロパノイロキシメチルビ
フェニル、2,4′−ジプロパノイロキシメチルビフェ
ニル、3,3′−ジプロパノイロキシメチルビフェニ
ル、3,4′−ジプロパノイロキシメチルビフェニル、
4,4′−ジプロパノイロキシメチルビフェニル、2,
2′−ジブタノイロキシメチルビフェニル、2,3′−
ジブタノイロキシメチルビフェニル、2,4′−ジブタ
ノイロキシメチルビフェニル、3,3′−ジブタノイロ
キシメチルビフェニル、3,4′−ジブタノイロキシメ
チルビフェニル、4,4′−ジブタノイロキシメチルビ
フェニル、2,2′−ジペンタノイロキシメチルビフェ
ニル、2,3′−ジペンタノイロキシメチルビフェニ
ル、2,4′−ジペンタノイロキシメチルビフェニル、
3,3′−ジペンタノイロキシメチルビフェニル、3,
4′−ジペンタノイロキシメチルビフェニル、4,4′
−ジペンタノイロキシメチルビフェニル、2,2′−ジ
(メタ)アクリロイロキシメチルビフェニル、2,3′
−ジ(メタ)アクリロイロキシメチルビフェニル、2,
4′−ジ(メタ)アクリロイロキシメチルビフェニル、
3,3′−ジ(メタ)アクリロイロキシメチルビフェニ
ル、3,4′−ジ(メタ)アクリロイロキシメチルビフ
ェニル、4,4′−ジ(メタ)アクリロイロキシメチル
ビフェニル、2,2′−ジ(メタ)アリロイロキシメチ
ルビフェニル、2,3′−ジ(メタ)アリロイロキシメ
チルビフェニル、2,4′−ジ(メタ)アリロイロキシ
メチルビフェニル、3,3′−ジ(メタ)アリロイロキ
シメチルビフェニル、3,4′−ジ(メタ)アリロイロ
キシメチルビフェニル、4,4′−ジ(メタ)アリロイ
ロキシメチルビフェニル等が挙げられるが、特に限定さ
れるものではない。これらの化合物は一種類のみを用い
ても良いし、適宜二種類以上を混合して用いても良い。
本発明において好ましく用いられる化合物はジアセチロ
イルメチル化物である。
【0022】本発明の多価フェノールを製造するときに
用いるフェノール化合物と一般式(1)で表される化合
物との比率としては、例えば、モル比として、1/1〜
2.5/1となるようにすることが好ましい。フェノー
ル化合物が1/1のモル比よりも少なくなると、多価フ
ェノールの製造の際にゲル化するおそれがあり、フェノ
ール化合物が2.5/1のモル比よりも多くなると、多
価フェノールが硬化しにくくなるおそれがある。より好
ましくは、多価フェノールが高温度で高強度を発揮する
ことが可能となることから、1.3/1〜1.7/1で
あり、更に好ましくは、1.4/1〜1.6/1モルで
ある。
【0023】本発明の多価フェノールを製造するときに
用いるイオン交換樹脂としては特に限定されず、例え
ば、強酸性陽イオン交換樹脂であることが好ましい。強
酸性陽イオン交換樹脂とは、カルボン酸型イオン交換樹
脂よりも酸性度の強い酸性陽イオン交換樹脂を意味し、
例えば、スルホン酸型イオン交換樹脂、パーフルオロア
ルカンスルホン酸型イオン交換樹脂等が挙げられる。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。本発明の多価フェノールを製造するときに用いるイ
オン交換樹脂の使用量としては特に限定されず、例え
ば、フェノール化合物と一般式(1)で表される化合物
とイオン交換樹脂との合計重量を100重量%とする
と、0.01〜3重量%とすることが好ましい。より好
ましくは、0.01〜1重量%であり、更に好ましく
は、0.02〜0.5重量%である。
【0024】本発明の多価フェノールの製造では、フェ
ノール化合物と一般式(1)で表される化合物とを含む
原料をイオン交換樹脂を触媒として反応させることによ
り反応生成物が得られることになる。本発明の多価フェ
ノールは、フェノール化合物における芳香環と、一般式
(1)で表される化合物における一般式(6)で表され
る置換基とが縮合して得られることになるが、この際に
多価フェノールと共にR 2 COOH(R2 は、上記と同
じ)で表されるカルボン酸が副生することになる。この
ように副生するカルボン酸は、反応中や反応後に減圧下
で留去したり、あるいは溶媒との共沸等の操作を行うこ
とにより煩雑な工程を必要とすることなく反応生成物か
ら容易に取り除くことが可能であり、反応生成物から副
生するカルボン酸を取り除くことにより製造されてなる
多価フェノールは、本発明の好ましい実施形態の一つで
ある。なお、反応生成物とは、上記のように反応させる
ことにより得られるものすべてを含む混合物を意味し、
例えば、本発明の多価フェノールや副生するカルボン酸
の他に、触媒として用いたイオン交換樹脂や後述する溶
媒等を含むことになる。
【0025】本発明の多価フェノールの製造における反
応において、反応条件としては特に限定されず、例え
ば、反応温度としては、副生するカルボン酸が揮発して
留去される温度とすることが好ましく、例えば、100
〜240℃とすることが好ましい。より好ましくは、1
10〜180℃であり、更に好ましくは、130〜16
0℃である。このように、本発明の多価フェノールの製
造では、R2 COOHで表されるカルボン酸が副生する
ことになるが、反応生成物から容易に取り除くことが可
能である。また、使用する原料、触媒の種類や量、反応
温度等に依存するが、反応時間としては、フェノール化
合物と一般式(1)で表される化合物との反応が実質的
に完結するまで、すなわちカルボン酸が生じなくなるま
でとすることが好ましく、例えば、30分〜24時間と
することが好ましい。より好ましくは、1〜12時間で
ある。
【0026】本発明の多価フェノールの製造における反
応方法としては、例えば、無溶媒で反応を行うこともで
きるが、溶媒を用いて反応を行ってもよい。この場合、
使用する溶媒としては、フェノール化合物と一般式
(1)で表される化合物との反応に不活性な有機溶媒を
用いることが好ましく、例えば、トルエン、キシレン、
モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等を用いること
ができる。溶媒を用いることにより、原料を溶媒中に溶
解させて均質化することができると共に、後述するよう
に、反応生成物からイオン交換樹脂等を濾過により取り
除くことが容易となる。
【0027】本発明の多価フェノールの製造において、
反応生成物からカルボン酸や溶媒を取り除く場合、例え
ば、0.1〜10kPaの減圧下、上記温度で蒸留する
ことにより留去させることが好適である。このとき、未
反応のフェノール化合物も留去されることもあるため、
反応が実質的に完結した後に行うことが好ましい。
【0028】本発明の多価フェノールは、上記反応生成
物から上記イオン交換樹脂を濾過により回収して製造さ
れてなる多価フェノールであることが好ましい。本発明
の多価フェノールの製造においては、触媒としてイオン
交換樹脂を用いることになるが、イオン交換樹脂は固体
触媒であるため、反応生成物を濾過することにより容易
に反応生成物から取り除くことができる。すなわちイオ
ン交換樹脂は一般に微細な3次元架橋構造を有する10
〜100メッシュの粒状の共重合体で溶媒には不溶であ
るため、粒径より細かい孔径のフィルターを用いた濾過
工程を経ることにより容易に回収できる。このように、
本発明では、水洗工程や真空乾燥工程等の工業的に煩雑
な工程を行うことなく反応生成物から触媒を取り除くこ
とができる。また、イオン交換樹脂は溶媒の極性によら
ず、あらゆる溶液中のイオンを回収でき、反応系内に溶
出した種々のイオン成分を選択的に除去できる。従っ
て、反応生成物から触媒であるイオン交換樹脂を取り除
いて不純物を含まない多価フェノールを製造することが
できる。更に、触媒であるイオン交換樹脂は再生可能で
あるため、反応後に触媒を回収して再生することにより
製造に複数回利用することができることになる。従っ
て、使用回収後に再生して複数回製造に用いることも可
能である。
【0029】本発明の多価フェノールにおいてはまた、
原料として用いる上記一般式(1)で表される化合物
が、酸素、並びにパラジウムと、金超微粒子と、周期表
IIA族、IIIA族、VIA族、IIB族、VB族、VIII族、
及びアルカリ金属からなる群より選ばれる少なくとも一
種の元素とを含有する酸化反応用触媒の存在下でベンジ
ル化合物及びカルボン酸の酸化反応により製造される化
合物であることが好ましい。これにより、一般式(1)
で表される化合物を工業的に、効率的にかつ安価に製造
することが可能となり、本発明の多価フェノールの製造
における工程についてもより工業的に効率的な工程とす
ることができることになる。上記酸化反応用触媒の調製
方法や、上記酸化反応の反応方法としては特に限定され
ず、例えば、特開2000−70718号公報に記載の
方法と同様に行うことができる。また、酸化反応用触媒
成分は担体に担持されていることが好ましい。これによ
り触媒成分である金属成分が反応生成物中に溶出するこ
とを抑制することができ、不純物の含有量を抑制した化
合物を本発明の多価フェノールの製造に供することがで
きる。
【0030】上記ベンジル化合物としては、より具体的
には、例えば、トルエン、エチルベンゼン、n−プロピ
ルベンゼン、イソプロピルベンゼン、n−ブチルベンゼ
ン、sec−ブチルベンゼン、トリメチルベンゼン等
の、アルキルベンゼン;キシレン、エチルトルエン、n
−プロピルトルエン、イソプロピルトルエン、n−ブチ
ルトルエン、sec−ブチルトルエン等の、o−,m
−,p−ジアルキルベンゼン;4,4′−ジメチルビフ
ェニル等のアリール置換アルキルベンゼン;クレゾール
等の、o−,m−,p−ヒドロキシ置換アルキルベンゼ
ン;クロロトルエン等の、o−,m−,p−ハロゲン置
換アルキルベンゼン;o−,m−,p−ニトロトルエン
等のニトロ基置換アルキルベンゼン;メチルアニリン等
の、o−,m−,p−アミノ基置換アルキルベンゼン;
メチルベンズアミド等の、o−,m−,p−アミド基置
換アルキルベンゼン;メチルアニソール等の、o−,m
−,p−アルキルオキシ置換アルキルベンゼン;フェノ
キシトルエン等の、o−,m−,p−アリールオキシ置
換アルキルベンゼン;酢酸トリル、プロピオン酸トリ
ル、ブタン酸トリル、安息香酸トリル等の、o−,m
−,p−カルボキシ置換アルキルベンゼン(カルボン酸
トリルエステル);メチルアセトフェノン、メチルベン
ゾフェノン等の、o−,m−,p−カルボニル置換アル
キルベンゼン;メチルベンジルアセテート等の、o−,
m−,p−カルボキシアルキル置換アルキルベンゼン;
等が挙げられる。上記例示のベンジル化合物のうち、ア
ルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン、及び、カルボキ
シアルキル置換アルキルベンゼンがより好ましく、o
−,m−,p−キシレン、及び、o−,m−,p−メチ
ルベンジルアセテートが特に好ましい。
【0031】上記カルボン酸は、カルボキシル基をもつ
化合物であり、より具体的にはカルボン酸としては、モ
ノカルボン酸が好適であり、具体的には、例えば、酢
酸、プロピオン酸、ブタン酸等の脂肪族カルボン酸;安
息香酸等の芳香族カルボン酸;が挙げられるが、特に限
定されるものではない。上記例示のカルボン酸のうち、
酢酸、及びプロピオン酸がより好ましく、酢酸が特に好
ましい。
【0032】上記多価フェノールをエピハロヒドリンと
反応させることにより反応生成物を得て製造されてなる
エポキシ樹脂は、本発明の多価フェノールから誘導され
たエポキシ樹脂として、成形材料や、接着剤、電気絶縁
性塗料等に適用することができる。すなわち、本発明の
多価フェノールは多官能グリシジルエーテル化すること
によりエポキシ樹脂として用いることができる。このよ
うなエポキシ樹脂もまた、本発明の1つである。
【0033】上記グリシジルエーテル化は公知の方法が
適用できる。例えば、多価フェノールとエピハロヒドリ
ンを、通常、アルカリ金属水酸化物の存在下で40〜1
20℃の温度で5〜24時間撹拌することにより反応生
成物が得られる。アルカリ金属水酸化物としては水酸化
カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられ、多価フェノ
ールとエピハロヒドリンの加熱混合物に徐々に添加し、
反応混合物のpHを6〜10で保持するようにするのが
好ましい。用いられるエピハロヒドリンは多価フェノー
ルのヒドロキシル基に対して2〜30倍当量、好ましく
は2〜10倍当量の過剰量のエピハロヒドリンが用いら
れる。反応後、未反応のエピハロヒドリンは減圧留去、
又は各種溶剤との共沸等によって除去された後、未反応
のアルカリ金属化合物及び反応副生塩は水洗等により除
去される。また4級アンモニウム塩、ホスフォニウム塩
等の相間移動触媒の存在下で通常40〜120℃の温度
でエピハロヒドリンを多価フェノールに付加した後、前
述のアルカリ金属水酸化物を添加して通常40〜120
℃の温度で閉環する反応によってもグリシジルエーテル
化は可能である。得られるエポキシ樹脂はエポキシ当量
220〜300g/eqである。
【0034】本発明の方法で製造されるエポキシ樹脂は
公知公用の硬化剤で硬化させることができる。硬化剤と
しては例えば、ビス(4−アミノフェニル)メタン、ア
ニリン/ホルムアルデヒド樹脂、ビス(4−アミノフェ
ニル)スルホン、プロパン−1,3−ジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、ジエトキシトリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、2,2,4−トリメチルヘキサミン−
1,6−ジアミン、m−キシレンジアミン、ビス(4−
アミノシクロヘキシル)メタン、3−アミノメチル−
3,3,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、イソホ
ロンジアミン等のアミン化合物;脂肪族ポリアミン;こ
れらアミン類と2〜3量化脂肪酸から得られるポリアミ
ノアミド:フェノール、クレゾール、キシレノール、レ
ゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF等のフェノール類とホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、
サリチルアルデヒド、ジシクロペンタジエン、テルペ
ン、クマリン、パラキシリレンジメチルエーテル等を縮
合反応させて得られる多価フェノール;無水フタル酸、
無水テトラヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸、3,
3,4,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
等の酸無水物、等が挙げられるが、特に限定されるもの
ではない。これらの化合物は一種類のみを用いても良い
し、適宜二種類以上を混合して用いても良い。
【0035】本発明の多価フェノールを製造原料として
成形材料を製造することができる。こにような成形材料
としては、以下の(1)及び(2)の2種類が考えら
れ、建材、ハウジング類、積層板、封止剤、注型材や、
機械部品、電子・電気部品、車両、船舶、航空機等に用
いられる成形物や、接着剤、電気絶縁塗料等の様々な分
野において有効に利用できる。
【0036】(1)本発明の多価フェノールとエポキシ
樹脂、エポキシ樹脂用硬化促進剤と、無機充填剤及び/
又は繊維強化材を含有してなる成形材料。 本発明に用いられるエポキシ樹脂としては分子中に少な
くとも1個のエポキシ基を有する化合物であれば、特に
限定されるものではなく、例えば、ビスフェノールA、
ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノー
ル類とエピハロヒドリンとの縮合反応により得られるエ
ピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;フェ
ノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテ
コール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェ
ノール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロ
ピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデ
ヒド、ジシクロペンタジエン、テルペン、クマリン、パ
ラキシリレンジメチルエーテル、ジクロロパラキシレン
等を縮合反応させて得られる多価フェノールを、更にエ
ピハロヒドリンと縮合反応することにより得られるノボ
ラック・アラルキルタイプグリシジルエーテル型エポキ
シ樹脂;テトラヒドロフタル酸、へキサヒドロフタル
酸、安息香酸とエピハロヒドリンとの縮合反応により得
られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;水添ビスフ
ェノールやグリコール類とエピハロヒドリンとの縮合反
応により得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;
ヒンダトインやシアヌール酸とエピハロヒドリンとの縮
合反応により得られる含アミングリシジルエーテル型エ
ポキシ樹脂等が挙げられる。また、これらエポキシ樹脂
と多塩基酸類及び/又はビスフェノール類との付加反応
により分子中にエポキシ基を有する化合物であっても良
い。これらエポキシ化合物は一種類のみを用いてもよ
く、適宜二種類以上を混合しても良い。
【0037】本発明の多価フェノールと上記エポキシ樹
脂との混合比は多価フェノール中のヒドロキシル基とエ
ポキシ樹脂中のエポキシ基のモル比が1:0.5〜1:
1.5になるように配合することが好ましく、更に好ま
しくは1:0.8〜1:1.2の範囲である。この範囲
を外れると硬化不良が起こり、良好な硬化物が得られな
いおそれがある。
【0038】上記エポキシ樹脂用硬化促進剤は硬化反応
を円滑に行わせるためのものであり、通常のエポキシ樹
脂に対して公知公用のものであればいずれも使用でき、
例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミ
ダゾール類;ベンジルジメチルアミン;2,4,6−ト
リス(ジメチルアミノメチル)フェノール;1,4−ジ
アザビシクロ[2.2.2.]オクタン;1,8−ジア
ザビシクロ[5.4.0.]−7−ウンデセン等の第3
級アミン;トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;
テトラブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリエ
チルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩;
テトラフェニルアンモニウムブロマイド等のホスフォニ
ウム塩、等が挙げられる。上記エポキシ樹脂用硬化促進
剤の混合量は上記多価フェノールとエポキシ樹脂との総
重量に対して0.01〜10.00重量%であることが
好ましく、0.1〜5重量%であることが更に好まし
い。この範囲を外れると、良好な硬化促進効果が得られ
ないおそれがある。
【0039】上記無機充填剤としては特に限定されない
が、例えば、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、アルミナ、金属粉末、カオリンクレイ、雲
母、モンモリナリト、タルク、ミルドファイバー、珪
砂、珪藻土、結晶性シリカ、溶融シリカ、ガラス粉、ク
レー等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
これらの化合物は一種類のみを用いても良いし、適宜二
種類以上を混合して用いても良い。
【0040】上記成形材料における無機充填剤の配合量
は、上記多価フェノールとエポキシ樹脂との総重量10
0量部に対して、30〜800重量部の範囲であるが、
用途により適宜設定すればよく、40〜500重量部の
範囲内が更に好ましい。無機充填剤の配合量が40重量
部未満では、特に成形品の機械物性が低下する可能性が
あり、500重量部を超えると成形材料からなる成形品
の耐水性や強度物性等が低下する恐れがある。
【0041】上記繊維強化材としては特に限定されない
が、例えば、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維;ビニ
ロン、フェノール、テフロン(登録商標)、アラミド、
ポリエステル等の有機繊維が挙げられる。上記強化繊維
の形状としては特に限定されず、例えば、クロス;チョ
ップストランドマット、プリフォーマブルマット、コン
テニュアンスストランドマット、サーフェーシングマッ
ト等のマット状;チョップ状;ロービング状;不織布
状;ペーパー状等が挙げられるが、特に限定されるもの
ではない。これらの化合物は一種類のみを用いても良い
し、適宜二種類以上を混合して用いても良い。
【0042】成形材料における繊維強化材の配合量は、
上記多価フェノールとエポキシ樹脂との総重量100重
量部に対して、40〜300重量部の範囲であるが、用
途により適宜設定すればよく、80〜250重量部の範
囲内が更に好ましい。繊維強化材の配合量が40重量部
未満では、該成形材料から得られた成形品の強度が不足
する可能性があり、300重量部を超えると成形品の耐
水性や耐薬品性等が低下する可能性がある。
【0043】本発明の成形材料には、必要に応じて、溶
媒、顔料、着色剤、耐炎剤、消泡剤、湿潤剤、分散剤、
防錆剤、静電防止剤、表面処理剤、離型剤、熱可塑性樹
脂、エラストマー等を配合することができる。
【0044】(2)本発明の多価フェノールから得られ
たエポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、エポキシ樹脂
用硬化促進剤と、無機充填剤及び/又は繊維強化材を含
有してなる成形材料。 本発明の多価フェノールから得られたエポキシ樹脂は公
知公用の硬化剤で硬化させることができる。硬化剤とし
ては例えば、ビス(4−アミノフェニル)メタン、アニ
リン/ホルムアルデヒド樹脂、ビス(4−アミノフェニ
ル)スルホン、プロパン−1,3−ジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、ジエトキシトリアミン、トリエチレン
テトラミン、2,2,4−トリメチルヘキサミン−1,
6−ジアミン、m−キシレンジアミン、ビス(4−アミ
ノシクロヘキシル)メタン、3−アミノメチル−3,
3,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、イソホロン
ジアミン等のアミン化合物;脂肪族ポリアミン;これら
アミン類と2〜3量化脂肪酸から得られるポリアミノア
ミド;フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾル
シン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノール
F等のフェノール類とホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリ
チルアルデヒド、ジシクロペンタジエン、テルペン、ク
マリン、パラキシリレンジメチルエーテル等を縮合反応
させて得られる多価フェノール;無水フタル酸、無水テ
トラヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸、3,3,
4,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の
酸無水物、等が挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。これらの化合物は一種類のみを用いても良いし、
適宜二種類以上を混合して用いても良い。
【0045】上記エポキシ樹脂用硬化剤と本発明の多価
フェノールから得られたエポキシ樹脂との混合比はエポ
キシ樹脂用硬化剤中の官能基とエポキシ樹脂中のエポキ
シ基のモル比が1:0.5〜1:1.5になるように配
合することが好ましく、更に好ましくは1:0.8〜
1:1.2の範囲である。この範囲を外れると硬化不良
が起こり、良好な硬化物が得られないおそれがある。上
記(2)の成形材料において、その他の成分としては、
上述した(1)の成形材料と同様である。
【0046】本発明の多価フェノールは、煩雑な工程を
行うことなく、原料を反応させた後に触媒であるイオン
交換樹脂を容易に回収し、しかも、塩化水素等の塩素系
化合物の発生や重金属の混入を起こすことなく製造され
ることになる。また、触媒であるイオン交換樹脂は再生
可能であり、製造に複数回利用することができる。本発
明の多価フェノールの特性としては、硬化物が物性や耐
熱性、電気絶縁性等に優れ、しかも、不純物を含まない
ことから、成形材料や接着剤、電気絶縁塗料等の製造原
料として、様々な分野において有効に利用できる。この
ような本発明の多価フェノールを製造原料として製造さ
れてなる成形材料や、接着剤、電気絶縁性塗料等は、本
発明の好ましい実施形態の一つである。
【0047】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0048】〔酸化反応用触媒の製造例〕 (第一工程)酸化チタン(II)アセチルアセトナート
1.97gを含むメタノール溶液700mlに、酸化ケ
イ素(商品名「シリカQ−10」、富士シリシア化学株
式会社製)60gを12時間浸漬後、メタノールを留去
した。残存の固形成分を120℃、12時間乾燥後、空
気中、600℃、3時間で焼成することにより、酸化ケ
イ素上に酸化チタンが担持された。
【0049】(第二工程)テトラクロロ金(II)酸4水
和物0.21gを水200mlに溶解し、60℃に保持
して水酸化ナトリウムでpH8.5に調整したのち、ラ
ウリル酸ナトリウム0.28gを溶解させた。続いて、
得られた水溶液に、第一工程で得られた固形物を5g添
加し、30分撹拌することで懸濁させた。懸濁液をろ過
し、残査を水洗して120℃、8時間で乾燥後、空気
中、400℃、3時間で焼成した。これにより、酸化ケ
イ素上に酸化チタン、金超微粒子が担持された。
【0050】(第三工程)第二工程で得られた固形分
4.0g、酢酸パラジウム0.0168g、酢酸酸化亜
鉛ビスマス0.04g、酢酸カリウム0.4gをボール
ミルで30分混合した。以上の工程で、本発明の一般式
(1)で示される化合物を製造するための酸化反応用触
媒を得た。
【0051】一般式(1)で表される化合物の製造例を
以下に示す。 〔一般式(1)で表される化合物の製造例1〕上述の酸
化反応用触媒2.2g、p−キシレン5.0g、酢酸2
4.0gを、オートクレーブ中に仕込んで密封後、酸素
ガスを充填して9.80665×10-1MPaに加圧し
た後、オートクレーブを140℃に加熱し、2.5時間
撹拌することにより、酸化反応させた。内容物をカラム
分離して、p−ジアセチロキシメチルベンゼン1.62
gを得た。上記化合物を用いて実施例1、実施例2、実
施例3を行った。
【0052】〔一般式(1)で表される化合物の製造例
2〕製造例1のp−キシレンの代わりに1,5−ジメチ
ルナフタレン7.35g、酢酸の代わりにプロピオン酸
30.0gとした以外は製造例1と同様にして、1,5
−ジプロパノキシメチルナフタレン2.21gを得た。
上記化合物を用いて実施例4を行った。
【0053】〔一般式(1)で表される化合物の製造例
3〕製造例1のp−キシレンの代わりに1,1′−ジメ
チルビフェニル8.58gとした以外は製造例1と同様
にして、1,1′−ジアセチロキシメチルビフェニル
2.35gを得た。上記化合物を用いて実施例5を行っ
た。
【0054】実施例1 p−ジアセチロイロキシメチルベンゼン33.3g、フ
ェノール28.2g、強酸性イオン交換樹脂(商品名
「Amberlyst 15」、Rohm & Haa
s社製)2.29g及びキシレン18.6gをコンデン
サ及び窒素ガス吹込管付き3つ口100mlフラスコに
入れて140℃まで温度をあげた。120℃からコンデ
ンサに酢酸が貯まりはじめ、140℃到達後2時間後に
室温まで冷却し、イオン交換樹脂をろ過により取除し
た。ろ液を100℃、減圧処理してキシレンと未反応フ
ェノールを除去して多価フェノールを得た。得られた多
価フェノールの性状は、褐色透明で室温では固体であ
り、不純物はなく、収量は、22.4gであった。
【0055】実施例2 実施例1で用いたフェノールの代わりにo−クレゾール
32.5g、Amberlyst 15の代わりに強酸
性イオン交換樹脂(商品名「DOWEX 50WX2−
100」、ダウ・ケミカル社製)2.29gを用いたこ
と以外は実施例1と同様に多価フェノールを得た。得ら
れた多価フェノールの性状は、褐色透明で室温では固体
であり、不純物はなく、収量は、26.2gであった。
【0056】実施例3 実施例1で用いたフェノールの代わりに1−ナフトール
43.3gを用いたこと以外は実施例1と同様に多価フ
ェノールを得た。得られた多価フェノールの性状は、褐
色透明で室温では固体であり、不純物はなく、収量は、
35.7gであった。
【0057】実施例4 実施例1で用いたp−ジアセチロイロキシメチルベンゼ
ンの代わりに1,5−ジプロパノイルオキシメチルナフ
タレン51g、Amberlyst 15の代わりにD
OWEX 50WX2−100を2.29g用いたこと
以外は実施例1と同様に多価フェノールを得た。得られ
た多価フェノールの性状は、褐色透明で室温では固体で
あり、不純物はなく、収量は、30.6gであった。
【0058】実施例5 実施例1で用いたp−ジアセチロイロキシメチルベンゼ
ンの代わりに1,1′−ジアセチロキシメチルビフェニ
ル44.7g、フェノールの代わりに1−ナフトール4
3.3gを用いたこと以外は実施例1と同様に多価フェ
ノールを得た。得られた多価フェノールの性状は、褐色
透明で室温では固体であり、不純物はなく、収量は、4
5.7gであった。
【0059】比較例1 1,4−ジ(クロロメチル)ベンゼン175g及びフェ
ノール188gをコンデンサ及び窒素ガス吹込管付きフ
ラスコに入れて120℃まで温度をあげた。120℃到
達後2時間後に150℃にあげて更に2時間保持した。
このとき塩化水素が発生するため、水酸化ナトリウム水
溶液でトラップ除去した。次いで、未反応フェノールを
減圧蒸留により留去して縮合反応物を得た後、トリフル
オロメタンスルホン酸(TFMS)と1,8−ジアザビ
シクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)をモル
比で1/1になるように調製した10%混合水溶液を、
縮合反応物に対して900ppmになるように添加し
て、150℃で30分撹拌し、均一に混合して比較の多
価フェノールを得た。得られた比較の多価フェノールの
性状は、褐色透明で室温では固体であり、トリフルオロ
メタンスルホン酸(TFMS)と1,8−ジアザビシク
ロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)を微量含む
ものであった。また、製造工程では、上記のように、発
生する塩化水素を水酸化ナトリウム水溶液でトラップ除
去する工程が必要であった。
【0060】比較例2 p−キシリレンジアセテート222g、フェノール14
1g、98%濃硫酸60g及び氷酢酸200mlをコン
デンサを備えたフラスコに入れて80℃まで温度をあ
げ、1.5時間保持した。次いで、氷酢酸を減圧蒸留に
より留去して縮合反応物を得た後、メチルエチルケトン
200mlに溶かし、それを10%炭酸水素ナトリウム
水溶液500mlで2回洗浄し、続いて水で洗浄した
後、メチルエチルケトン及び未反応フェノールを減圧蒸
留により留去して比較の多価フェノールを得た。得られ
た比較の多価フェノールの性状は、褐色透明で室温では
粘稠な液体であり、収量は、230gであった。また、
製造工程では、上記のように、硫酸を10%炭酸水素ナ
トリウム水溶液で中和する工程が必要であった。
【0061】比較例3 p−キシリレンジアセテート111g、フェノール7
0.5g及びジエチルサルフェート0.1mlをコンデ
ンサを備えたフラスコに入れて140〜165℃まで温
度をあげ、3時間後に180℃にあげて酢酸を留去して
縮合反応物を得た。次いで、残留する酢酸を減圧下で留
去して比較の多価フェノールを得た。得られた比較の多
価フェノールの性状は、褐色透明で室温では固体であっ
た。ジエチルサルフェートは多価フェノール中に残存し
ていた。
【0062】比較例4 α,α′−ジメトキシ−p−キシレン132.8g、o
−クレゾール868g及びp−トルエンスルホン酸5g
をコンデンサを備えたフラスコに入れて130〜150
℃まで温度をあげた。コンデンサに溜まったメタノール
は順次除去し、3時間後に未反応o−クレゾールを減圧
蒸留により留去して比較の多価フェノールを得た。得ら
れた多価フェノールの性状は、褐色透明で室温では固体
であり、p−トルエンスルホン酸を不純物として含み、
収量は、234gであった。
【0063】実施例6 撹拌器、温度計、及びディーンスターク共沸蒸留トラッ
プを装着した反応容器に、実施例1で得られた多価フェ
ノール50gとエピクロルヒドリン128gを入れた。
この混合物を撹拌しながら、110〜115℃に昇温し
た後、同温度範囲で40%水酸化ナトリウム水溶液28
gを4時間で滴下した。共沸により流出した水は連続的
に分離回収し、エピクロルヒドリンは反応器に還流され
た。滴下終了後、1時間で完全に留出水が認められなく
なったので、反応を終了した。その後、過剰のエピクロ
ルヒドリンをアスピレータの減圧下で留去させ、残渣に
メチルイソブチルケトン150mlを加えて溶解させ
た。不溶の無機塩をろ過して除き、このろ液に水を加え
て洗浄分液を行った。この後、溶剤を減圧蒸留により蒸
留回収し、樹脂状のエポキシ樹脂57gを得た。エポキ
シ当量は262g/eqで、軟化点は58℃であった。
【0064】実施例7 撹拌装置、温度計及び滴下ロートのついた反応器に実施
例2で得られた生成物103gとエピクロルヒドリン3
65gを投入し、撹拌しながら、115〜120℃に昇
温した後、同温度で40%水酸化ナトリウム水溶液98
gを4時間で滴下した。共沸により流出した水は連続的
に分離回収し、エピクロルヒドリンは反応器に還流され
た。滴下終了後、1時間で完全に留出水が認められなく
なったので、反応を終了した。その後、過剰のエピクロ
ルヒドリンをアスピレータの減圧下で留去させ、残渣に
メチルイソブチルケトン300mlを加えて溶解させ
た。不溶の無機塩をろ過して除き、このろ液に水を加え
て洗浄分液を行った。この後、溶剤を減圧蒸留により蒸
留回収し、樹脂状のエポキシ樹脂125gを得た。エポ
キシ当量は230g/eqで、軟化点は63℃であっ
た。
【0065】実施例8 撹拌装置、温度計及び滴下ロートのついた反応器に実施
例3で得た生成物108g、エピクロルヒドリン230
g、及びジメチルアセトアミド120gを仕込み窒素置
換を行った後、30℃の水浴中にて水酸化ナトリウム2
0gを徐々に加えた。発熱に注意しながら30℃にて5
時間、50℃にて2時間、更に70℃にて1時間反応を
行った。次いで水を加えて水層が中性を示すまで洗浄し
た。その後油層からエピクロルヒドリン及びジメチルス
ルホキシドを減圧下に除去した。次いでメチルイソブチ
ルケトンを200g加えて再溶解した。得られたメチル
イソブチルケトン溶液に20%水酸化ナトリウム水溶液
10gを加えて反応温度70℃で2時間反応した。反応
終了後、水層が中性を示すまで水で洗浄し、油層からメ
チルイソブチルケトンを減圧下に除去し、淡黄色の固体
132gを得た。エポキシ等量は264g/eqで、軟
化点は85℃であった。
【0066】
【発明の効果】本発明の多価フェノールは、上述の構成
よりなるため、煩雑な工程を行うことなく製造され、そ
の特性としては、熱硬化性を有し、硬化物が物性や耐熱
性、電気絶縁性等に優れ、しかも、不純物を含まないこ
とから、エポキシ樹脂の製造原料として、また、建材、
ハウジング類、積層板、封止剤(具体的には、半導体用
封止剤)、注型材や、機械部品、電子・電気部品、車
両、船舶、航空機等に用いられる成形物の成形材料や、
接着剤、電気絶縁塗料等の製造原料として好適に用いる
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07C 67/035 C07C 67/035 69/16 69/16 69/28 69/28 Fターム(参考) 4G069 AA02 AA03 AA08 AA09 BA02A BA02B BA04A BA04B BA27B BC03A BC03B BC25A BC25B BC33A BC33B BC35A BC35B BC72A BC72B CB07 FB07 4H006 AA01 AA02 AB84 AC42 AC48 AD17 BA02 BA05 BA10 BA22 BA30 BA32 BA55 BA60 BA72 BE30 DA64 FC52 FC54 FE13 KA10 KC12 KD10 4H039 CA41 CA65 CC90 CL25 4J036 AD12 DA01 JA01 JA06 JA07 JA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール化合物と下記一般式(1); 【化1】 (式中、R1 は、フェニレン基、アルキル置換フェニレ
    ン基、ナフタレン基、アルキル置換ナフタレン基、ビフ
    ェニル基又はアルキル置換ビフェニル基を表す。R2
    は、同一若しくは異なって、炭素数1〜4の炭化水素基
    を表す。)で表される化合物とを含む原料をイオン交換
    樹脂を触媒として反応させることにより反応生成物を得
    て製造されてなることを特徴とする多価フェノール。
  2. 【請求項2】 前記イオン交換樹脂は、強酸性陽イオン
    交換樹脂であることを特徴とする請求項1記載の多価フ
    ェノール。
  3. 【請求項3】 前記多価フェノールは、前記反応生成物
    から前記イオン交換樹脂を濾過により回収して製造され
    てなることを特徴とする請求項1又は2記載の多価フェ
    ノール。
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)で表される化合物が、
    酸素、並びにパラジウムと、金超微粒子と、周期表IIA
    族、 IIIA族、VIA族、IIB族、VB族、VIII族、及び
    アルカリ金属からなる群より選ばれる少なくとも一種の
    元素とを含有する酸化反応用触媒の存在下でベンジル化
    合物及びカルボン酸の酸化反応により製造されることを
    特徴とする請求項1、2又は3記載の多価フェノール。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の多価フェ
    ノールをエピハロヒドリンと反応させることにより反応
    生成物を得て製造されてなることを特徴とするエポキシ
    樹脂。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014169289A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Evonik Industries Ag エポキシドからのケトンの製造方法
WO2020003824A1 (ja) * 2018-06-27 2020-01-02 Dic株式会社 エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

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JP7049605B2 (ja) 2018-06-27 2022-04-07 Dic株式会社 エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

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