JP2002220163A - エレベーター運転制御システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 玄関に設置した個人判別装置が特定個人を判
別すると、玄関のドアを開錠するとともにエレベーター
の乗場呼びを自動登録するエレベーター運転制御システ
ムにおいて、玄関からエレベーターホールまでの距離が
長く、利用者によりエレベーターホールに到着するまで
の時間が異なる場合でも、乗り遅れを防止したものを提
供する。 【解決手段】 玄関とエレベーターホールの間に設置さ
れ利用者がエレベーターホールに近づいたことを検出す
る通行検出装置２と、この通行検出装置の検出タイミン
グに従って玄関階に乗場呼びを登録する乗場呼び登録手
段３と、を備えた。また、特定個人が判別されたときに
エレベーターを玄関階に配車させ戸閉待機させるかご配
車手段６をさらに備え、より早めにかごを玄関階に配車
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、玄関を共有する
集合住宅等のエレベーター運転制御システムに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】個人判別装置を用いて玄関のドアを開錠
するとともに、エレベーターの乗場呼びを自動登録する
システムとして、例えば特開平１１−３４９２３８号公
報に開示されたものがある。

【０００３】図７は特開平１１−３４９２３８号公報に
示された従来のシステムを説明するためのエレベーター
ホールの平面図である。図において４０は玄関ドア、１
は個人判別装置、５はエレベーターかご、１０ａ〜１０
ｃは住庫等である。

【０００４】居住者が玄関の個人判別装置１で個人判別
すると、玄関ドア４０が開き、この居住者の住居階が玄
関階より上方であれば、エレベーターかご５を玄関階に
呼び寄せ、かご５が玄関階に到着した後、上記住居階へ
運転する。

【０００５】居住者は、玄関で簡単な操作をするだけ
で、エレベーターの乗場釦や行き先釦を操作しなくても
居住階へ行くことができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーター運転制御システムでは、玄関における個人判
別装置で特定個人を判別したときに玄関階にかごを呼び
寄せている。また、玄関からエレベーターホールまでの
距離が長いと、重い荷物を持っている人や高齢者など歩
行速度の遅い人は、一般の人に比べ、エレベーターホー
ルに到着するまでの時間が長くなる。よって、利用者が
歩行速度の遅い人の場合、利用者がエレベーターホール
に到着する前に、エレベーターが玄関階の応答を完了し
目的階に出発してしまい、利用者はエレベーターに乗り
遅れてしまうことになる。

【０００７】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、玄関からエレベーターホールまで
の距離が長く、利用者によりエレベーターホールに到着
するまでの時間が異なる場合でも、乗り遅れを防止する
ものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的に鑑み、この
発明は、玄関に設置した個人判別装置が特定個人を判別
すると、玄関のドアを開錠するとともにエレベーターの
乗場呼びを自動登録するエレベーター運転制御システム
において、玄関とエレベーターホールの間に設置され利
用者がエレベーターホールに近づいたことを検出する通
行検出装置と、この通行検出装置の検出タイミングに従
って玄関階に乗場呼びを登録する乗場呼び登録手段と、
を備えたことを特徴とするエレベーター運転制御システ
ムにある。

【０００９】また、特定個人が判別されたときにエレベ
ーターを玄関階に配車させ戸閉待機させるかご配車手段
をさらに備えたことを特徴とする請求項１に記載のエレ
ベーター運転制御システムにある。

【００１０】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１はこの発明に
よるエレベーター運転制御システムを説明するための玄
関階の平面図である。図において、５はエレベータかご
で、２はエレベータの利用者が通ったことを検知する光
電管センサーなどの通行検出装置であり、玄関からエレ
ベーターホールの間に設置される。４０は玄関ドア、１
は指紋照合装置などの個人判別装置、１０は建物であ
る。

【００１１】図２はこの発明の実施の形態１によるエレ
ベーター運転制御システムの全体構成図である。１は周
知の玄関で指紋照合により個人判別を行う指紋照合装置
(個人判別装置)、２は玄関とエレベーターホールの間に
設置され利用者がエレベーターホールに近づいたことを
検出する光電管センサーなどの通行検出装置、３は指紋
照合装置１の照合結果および通行検出装置２の検出結果
により玄関階の乗場呼びを登録する乗場呼び登録手段、
４はエレベーターの運行や戸開閉を制御するエレベータ
ー制御手段、５は周知のエレベーターかごである。

【００１２】なお、乗場呼び登録手段３およびエレベー
ター制御手段４はプログラムに従って動作するマイクロ
コンピューターによって構成され、これをエレベーター
制御装置８として示す。

【００１３】図４はこの発明によるエレベーター運転制
御システムのハードウェアーの構成図である。１はマイ
クロコンピューター(以下マイコンという)で構成された
個人判別を行う指紋照合装置である。中央処理装置(以
下ＣＰＵという)１Ａ、エレベーター制御装置とデータ
の送受信を行う伝送装置１Ｂ、指紋照合のためのプログ
ラム及びデータを格納する記憶装置１Ｃ、入出力の信号
レベルを変換する変換装置１Ｄを有し、変換装置１Ｄに
は玄関ドア４０と指紋リーダ１Ｆが接続されている。

【００１４】８は同じくマイコンで構成されたエレベー
ター制御装置で、同様にＣＰＵ８Ａ、伝送装置８Ｂ、こ
の発明による各手段を実行するためのものを含むエレベ
ータ制御用のプログラム及びデータを格納した記憶装置
８Ｃ、および変換装置８Ｄを有し、変換装置８Ｄには乗
場釦８Ｅ、玄関とエレベーターホールの間に設置される
光電管などの通行検出装置２、エレベーターかご５が接
続されている。指紋照合装置１とエレベーター制御装置
８は伝送装置１Ｂ、８Ｂを介して接続されている。

【００１５】次に図５のフローチャートに基づいて動作
を説明する。ステップＳ１で玄関にある指紋照合装置１
に指紋が読み込まれるまで待ち、指紋が読み込まれたら
ステップＳ２へ進み個人判別を行う。その結果、あらか
じめ登録してある例えば集合住宅の住人でなければ何も
しないで終わり、集合住宅の住人であれば、ステップＳ
３へ進み玄関錠を開錠する。

【００１６】次にステップＳ４へ進み、個人判別した住
人が玄関階の住人かどうかチェックし、玄関階の住人で
あれば何もしないで終わる。玄関階の住人でなければス
テップＳ５において住人の居住階を元に乗場呼びを登録
すべき方向を記憶する。

【００１７】次にステップＳ６において、通行検出装置
２で住人がエレベーターホールに近づいたことを検出し
たらステップＳ７へ進み、玄関階の乗場呼びを登録す
る。次にステップＳ８で玄関階にかごが走行し、ステッ
プＳ９へ進み、玄関階にかごが到着したら戸開する。

【００１８】次にステップＳ１０において戸開中に住人
がかごに乗り込むとステップＳ１１に進み、乗り込まな
いときは何もしていで終わる。ステップＳ１１で住人の
居住階の行先呼びを登録し、ステップＳ１２に進み、戸
閉後、行先呼びを登録した階にかごが走行する。そして
ステップＳ１３で行先呼び登録階にかごが到着すると戸
開する。

【００１９】実施の形態２．図３はこの発明の実施の形
態２によるエレベーター運転制御システムの全体構成図
である。１は周知の玄関で指紋照合により個人判別を行
う指紋照合装置(個人判別装置)、２は玄関とエレベータ
ーホールの間に設置され利用者がエレベーターホールに
近づいたことを検出する光電管センサーなどの通行検出
装置、３は指紋照合装置１の照合結果および通行検出装
置２の検出結果により玄関階の乗場呼びを登録する乗場
呼び登録手段、６は玄関階にかごを配車し戸閉待機させ
るかご配車手段、４はエレベーターの運行や戸開閉を制
御するエレベーター制御手段、５は周知のエレベーター
かごである。

【００２０】なお、乗場呼び登録手段３、かご配車手段
６およびエレベーター制御手段４はプログラムに従って
動作するマイクロコンピューターによって構成され、こ
れをエレベーター制御装置８として示す。

【００２１】また、エレベーター運転制御システムの関
連する装置の玄関階の構成およびハードウェアーの構成
は図１および図４に示すものと基本的にそれぞれ同じで
あるためここでは説明を省略する。

【００２２】次に図６のフローチャートに基づいて動作
を説明する。ステップＳ１４で玄関にある指紋照合装置
１に指紋が読み込まれるまで待ち、指紋が読み込まれた
らステップＳ１５へ進み個人判別を行う。その結果、あ
らかじめ登録してある例えば集合住宅の住人でなければ
何もしないで終わり、集合住宅の住人であれば、ステッ
プＳ１６へ進み玄関錠を開錠する。

【００２３】次にステップＳ１７へ進み個人判別した住
人が玄関階の住人かどうかチェックし、玄関階の住人で
あれば何もしないで終わる。玄関階の住人でなければス
テップＳ１８において住人の居住階を元に乗場呼びを登
録すべき方向を記憶する。

【００２４】次にステップＳ１９へ進み、玄関階にエレ
ベーターを配車させ戸閉待機させる。次にステップＳ２
０に進み、通行検出装置２により利用者がエレベーター
ホールに近づいたことを検出したらステップＳ２１に進
み玄関階の乗場呼びを登録し、ステップＳ２２でかごを
戸開させる。

【００２５】次にステップＳ２３において戸開中に住人
がかごに乗り込むとステップＳ２４に進み、乗り込まな
いときは何もしていで終わる。ステップＳ２４で住人の
居住階の行先呼びを登録し、ステップＳ２５にすすみ、
戸閉後、行先呼びを登録した階にかごが走行する。ステ
ップＳ２６で行先呼び登録階にかごが到着すると戸開す
る。

【００２６】なお上記各実施の形態では、個人判別装置
を指紋照合装置１としたが、これは一例であり、個人を
判別する装置であれば指紋照合装置に限定されるもので
はない。また、通行検出装置２は、人の通行を検出でき
る装置であれば光電管センサーに限らないものとする。

【００２７】また、通行検出装置は乗場呼びを登録する
タイミングを制御するものであり、乗場呼びを登録する
か否かは、個人判別装置で個人判別を行ったときに決定
する。また個人判別装置で個人判別を行わなかったとき
は通行検出しても乗場呼びを登録しない。

【００２８】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、利用者
がエレベーターホールに近づいたときに乗場呼びを登録
するため、高齢者などのエレベーターホールまで到着す
るのに時間のかかる人でも乗り遅れを防ぐことができ
る。

【００２９】また、特定個人が判別されたときにエレベ
ーターを玄関階に配車させ戸閉待機させるかご配車手段
を設けることにより、より早めにかごを玄関階に配車す
るため、玄関階でエレベーターを待たされる可能性が低
くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明によるエレベーター運転制御システ
ムを説明するための玄関階の平面図である。

【図２】 この発明の実施の形態１によるエレベーター
運転制御システムの全体構成図である。

【図３】 この発明の実施の形態２によるエレベーター
運転制御システムの全体構成図である。

【図４】 この発明によるエレベーター運転制御システ
ムのハードウェアーの構成図である。

【図５】 この発明の実施の形態１によるエレベーター
運転制御システムの動作を示すフローチャートである。

【図６】 この発明の実施の形態２によるエレベーター
運転制御システムの動作を示すフローチャートである。

【図７】 従来のシステムを説明するためのエレベータ
ーホールの平面図である。

【符号の説明】

１ 指紋照合装置(個人判別装置)、２ 通行検出装置、
３ 乗場呼び登録手段、４ エレベーター制御手段、５
エレベーターかご、６ かご配車手段、１０建物、４
０ 玄関ドア。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 玄関に設置した個人判別装置が特定個人
   を判別すると、玄関のドアを開錠するとともにエレベー
   ターの乗場呼びを自動登録するエレベーター運転制御シ
   ステムにおいて、 玄関とエレベーターホールの間に設置され利用者がエレ
   ベーターホールに近づいたことを検出する通行検出装置
   と、 この通行検出装置の検出タイミングに従って玄関階に乗
   場呼びを登録する乗場呼び登録手段と、 を備えたことを特徴とするエレベーター運転制御システ
   ム。
2. 【請求項２】 特定個人が判別されたときにエレベータ
   ーを玄関階に配車させ戸閉待機させるかご配車手段をさ
   らに備えたことを特徴とする請求項１に記載のエレベー
   ター運転制御システム。