JP2002219767A - プレート積層体の製造方法、プレート積層体を用いた中空積層体の製造方法および中空積層体を用いたプレート型ヒートパイプの製造方法 - Google Patents

プレート積層体の製造方法、プレート積層体を用いた中空積層体の製造方法および中空積層体を用いたプレート型ヒートパイプの製造方法

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JP2002219767A JP2001017090A JP2001017090A JP2002219767A JP 2002219767 A JP2002219767 A JP 2002219767A JP 2001017090 A JP2001017090 A JP 2001017090A JP 2001017090 A JP2001017090 A JP 2001017090A JP 2002219767 A JP2002219767 A JP 2002219767A
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Kinji Saijo
謹二 西條
Shinji Osawa
真司 大澤
Hiroaki Okamoto
浩明 岡本
Kazuo Yoshida
一雄 吉田
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Toyo Kohan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境上の制約を受けることのない放熱特性が優
れたプレート型ヒートパイプの製造方法およびそのプレ
ート型ヒートパイプに用いられる中空積層体の製造方法
およびその中空積層体に用いられるプレート積層体の製
造方法の提供。 【解決手段】複数の金属板の対向面に所定形状の圧着阻
止部を形成し、極低圧下で活性化処理を施した後積層接
合してプレート積層体とし、この圧着阻止部を膨らませ
て中空部を有する中空積層体とし、中空部内に作動体と
して水を封入してプレート型ヒートパイプとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ュータのMPU等の放熱等に用いられるプレート型ヒー
トパイプの製造方法、そのプレート型ヒートパイプ等に
用いられる中空積層体の製造方法およびその中空積層体
に用いられるプレート積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータのMPU等のコ
ンピュータ機器においては、その高性能化が急速に進め
られているが、この高性能化を実現していくためには、
MPU等から発生する熱を効率よく放熱させることがで
きる放熱器が必要とされていた。
【0003】このような放熱器として、近年、アルミニ
ウム合金材を複数枚積層圧着し、積層境界面に蛇行した
細径のトンネルをロールボンド法により形成し、そのト
ンネル内にヒートパイプ作動液としてフロン134a等
を封入した熱拡散板に用いられるプレート型ヒートパイ
プが提案されている(特開平10−185465)。図
1の(A)および(B)に示すように、このプレート型
ヒートパイプ1は2枚の金属薄板3、4を積層し熱間圧
延にて接合して、予め圧着防止剤を所定のパターンで塗
布し未圧着となった境界面の形状部を膨管して前記蛇行
した細径のトンネル2を形成しており、単位幅あたりの
蛇行ターン数を格段に増加させることにより放熱性能を
向上させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のプレート型ヒートパイプを用いた放熱器で
は、近年の環境問題からフロン系冷媒の使用が規制され
る状況には対応できず、さらに一層のMPUの高性能化
に対しては放熱効率が追いつかない等の問題点が生じて
いる。また熱間圧延により金属薄板を接合するため、母
材の変形が大きく、トンネルの形状を精度良く形成でき
ないばかりでなく、接合面における異種金属間の合金化
等により接合強度が低下する等の問題点も生じている。
さらに圧着防止剤の塗布むらが発生して圧着部と圧着防
止部との境界が精度良く形成できないばかりでなく、圧
着防止剤の洗浄等に余分な工程を必要とし、洗浄しても
圧着防止剤を完全には除去できない等の問題点も生じて
いる。
【0005】本発明は、上記のような技術的背景に鑑
み、環境上の制約を受けることなく軽量でしかも放熱効
率のより一層の向上を図ることができる放熱器等に用い
られるプレート型ヒートパイプの製造方法、そのプレー
ト型ヒートパイプ等に用いられる中空積層体の製造方法
およびその中空積層体に用いられるプレート積層体の製
造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のプレート
積層体の製造方法は、複数枚の金属板の少なくとも1枚
に所定形状の薄肉部を形成し、ついで真空槽内で前記薄
肉部を形成した金属板と隣り合う他の金属板の互いに対
向させる面側を活性化処理し、ついで前記真空槽内で活
性化処理された面同士が対向するように前記複数枚の金
属板を前記薄肉部に間隙を形成させるように当接して重
ね合わせて冷間圧接して所定形状の圧着阻止部を形成す
ることを特徴とする。 活性化処理が10〜1×10
−3Paの極低圧不活性ガス雰囲気中で、金属板をアー
ス接地した一方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極
Bとの間に1〜50MHzの交流を印加してグロー放電
を行わせ、かつグロー放電によって生じたプラズマ中に
露出する電極Aの面積が、電極Bの面積の1/3以下と
なるようにスパッタエッチング処理することが好まし
い。プレート積層体の前記圧着阻止部を膨らませること
によって、前記隣り合う金属板の対向面に所定形状の中
空部を形成する製造方法とした。前記圧着阻止部に冷間
圧接後も間隙を残すことによって、前記隣り合う金属板
の対向面に中空部を形成することが好ましい。中空積層
体の前記中空部内にヒートパイプ作動体を封入すること
を特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の製造方法を用い
た中空積層体の一実施形態を示すもので、(C)は概略
平面図、(D)は金属板2枚で中空部を形成した例を示
す。図3は、本発明の製造方法を用いた中空積層体の他
の実施形態を示すもので、(E)は金属板2枚で形成し
た中空部の一方の側にさらに別の金属板を積層接合した
例を示し、(F)は金属板2枚で形成した中空部の両側
にさらに別の金属板を積層接合した例を示す。
【0008】図2の(C)に示される中空積層体10に
おいて、11は中空部である。この中空部11は(D)
に示すように、2枚の金属板の少なくとも一方にプレス
加工や圧延加工等を施して所定形状の薄肉部を形成し、
これら2枚の金属板の対向面に活性化処理を行った後、
薄肉部に所定形状の圧着阻止部を形成するように積層接
合し、この圧着阻止部を膨らませて形成する。
【0009】具体的には、2枚の金属板として、それぞ
れ銅板12、銅板13を用いる。銅板材料としては、銅
または銅合金が利用できる。銅合金としては、JIS
H3100に示す合金番号として、C1000番台やC
2000番台の銅合金、および黄銅、快削黄銅、すず入
り黄銅、アドミラルティ黄銅、ネーバル黄銅、アルミニ
ウム青銅、白銅等が利用できる。熱伝導の観点からは、
純銅であることが望ましい。また銅板の厚みは、0.0
1〜0.6mmとすることが好ましい。0.01mm未
満では充分な強度や耐食性が得られず、0.6mmを超
えて厚くなれば重くなりすぎる。これらの金属板の少な
くとも一方に、所定形状の圧着阻止部に対応したパター
ンでプレス加工や圧延加工等の薄肉部形成加工を施し
て、所定形状の薄肉部を形成させる。プレス加工におい
ては、少なくとも一方のプレス金型に所定形状の薄肉部
に対応した凸部を設けることにより金属板に薄肉部を形
成させ、また圧延加工においては、少なくとも一方のロ
ールに所定形状の薄肉部に対応した凸部を設けて、同調
したロール間に金属板を通すことにより金属板に薄肉部
を形成させる。これらの加工により、圧着阻止部となる
薄肉部と接合部となる接合予定部を形成させる。
【0010】さらに中空部11の内部にヒートパイプ作
動体を封入する場合に毛細管効果領域を拡大させるため
に、2枚の金属板間に形成する圧着阻止部に微少な凹凸
を設けてもよい。この凹凸は、電解処理やエッチング処
理等の粗化処理やエンボスロールによる表面仕上げ等に
より形成可能である。この凹凸の表面粗度Ra(JIS
B 0601)は、1〜10μmとすることが好まし
い。1μm未満では充分な毛細管効果が得にくく、10
μmを超えると生産性が落ちたり毛細管効果が飽和して
くる。その後、これら2枚の金属板の対向面に下記に示
す活性化処理を行う。
【0011】活性化処理は、以下のようにして実施す
る。すなわち、少なくともいずれか一方に薄肉部加工を
施した銅板12、銅板13を真空槽内に装填し、銅板1
2、銅板13をそれぞれアース接地した一方の電極Aと
し、絶縁支持された他の電極Bとの間に10〜1×10
−3Paの極低圧不活性ガス雰囲気好ましくはアルゴン
ガス中で、1〜50MHzの交流を印加してグロー放電
を行わせ、かつ、グロー放電によって生じたプラズマ中
に露出される電極Aの面積が、電極Bの面積の1/3以
下で、スパッタエッチング処理する。なお不活性ガス圧
力が1×10−3Pa未満では安定したグロー放電が行
いにくく高速エッチングが困難であり、10Paを超え
ると活性化処理効率が低下する。印加する交流は、1M
Hz未満では安定したグロー放電を維持するのが難しく
連続エッチングが困難であり、50MHzを超えると発
振し易く電力の供給系が複雑となり好ましくない。ま
た、効率よくエッチングするためには電極Aの面積を電
極Bの面積より小さくする必要があり、1/3以下とす
ることにより充分な効率でエッチング可能となる。
【0012】その後、両金属板を下記に示すように積層
接合する。すなわち、銅板12、銅板13の少なくとも
いずれか一方に形成させた薄肉部により間隙を形成する
ように、かつ活性化処理された面が対向するようにして
両者を当接して重ね合わせて冷間圧接することにより、
薄肉部に圧着阻止部を形成させるとともに接合部となる
接合予定部を接合させる。この際に冷間圧接に使用され
る圧接装置の圧接面に所定形状の圧着阻止部に対応した
窪み部等の非加圧部を設けてもよい。なおこの際の積層
接合は、低温度・低圧延率下で可能であり、熱間圧接や
高圧延率の圧接におけるような金属板ならびに積層接合
に組織変化や合金化、破断等といった悪影響を軽減また
は排除することが可能である。また中空積層体の変形や
延びを低く押さえることが可能であり、中空部形状を精
度良く加工できる。この積層接合時の金属板の温度T
(℃)は、300℃以下が好ましい。より好ましくは、
0℃を超えて300℃以下の範囲が良い。0℃以下では
大掛かりな冷却装置が必要となり、300℃を超えると
接合部が合金化し接合強度が低下するため好ましくな
い。また圧延率R(%)は、30%以下が好ましい。よ
り好ましくは、0.1%〜30%の範囲が良い。0.1
%未満では充分な接合強度が得られず、30%を超える
と変形が大きくなり加工精度上好ましくない。
【0013】上記のように積層接合することにより、形
成する中空部のパターン部分の圧着を抑制した状態で圧
接し、圧着阻止部を形成する。この圧接では、圧着阻止
部に間隙を残すことも消失させることも可能である。そ
の後必要により所定の大きさに切り出して、本発明のプ
レート積層体の製造方法を用いたプレート積層体を製造
する。
【0014】本発明の中空積層体の製造方法は、上記の
ようにプレート積層体を作成した後、必要により切り出
して、プレート積層体の圧着阻止部に封入口11aから
圧縮空気を送り込んで金型により金属板の一方の片面の
みを膨らませる。このようにして中空部11を形成す
る。以上のようにして本発明の中空積層体の製造方法を
用いた中空積層体10を製造する。
【0015】さらに本発明のプレート型ヒートパイプの
製造方法は、上記のようしてに中空積層体を作成した
後、中空積層体の封入口11aを通じて内部を真空状態
または減圧状態にしてヒートパイプ作動体を所定量封入
し、封入口を溶接あるいは半田付け等の方法を用いて密
封する。ヒートパイプ作動体としては取り扱いの容易な
液体、特に脱フロン化の観点等から、水、純水または超
純水を用いる。このようにして本発明のプレート型ヒー
トパイプの製造方法を用いたプレート型ヒートパイプを
製造する。
【0016】また、図3の(E)に示すように、中空部
の一方の側に用いる金属板として銅板12にアルミニウ
ム板14を積層接合した2層の積層接合金属板を用いて
も良い。この場合、予め銅板12とアルミニウム板14
とを積層接合して積層接合金属板を製造しておき、その
後、銅板13と前記積層接合金属板の銅板12側を対向
させた状態で上記の如くに製造する。
【0017】図3の(F)に示すように、中空部の両側
に用いる金属板として銅板12、13にそれぞれアルミ
ニウム板14、15を積層接合した2層の積層接合金属
板を用いても良い。この場合も、予め銅板12、13と
アルミニウム板14、15とをそれぞれ積層接合して積
層接合金属板を製造しておき、その後2枚の2層の積層
接合金属板の銅板面同士を対向させた状態で上記の如く
に製造する。
【0018】なお銅板を用いるのは、水に対する耐食性
が高いためであり、銅−アルミニウムの積層接合金属板
を用いるのは、銅板のみの場合よりも軽量化が図れ比強
度を高くできるからである。アルミニウム板材料として
は、アルミニウムまたはアルミニウム合金が利用でき
る。アルミニウム合金としては、JIS H 4000
あるいは4160記載の2000系、3000系、50
00系、6000系、7000系等が利用できる。さら
にこの積層接合金属板においては、銅板の厚みを0.0
1〜0.6mmとすることが好ましい。0.01mm未
満では充分な耐食性が得られず、0.6mmを超えて厚
くなれば重くなりすぎるとともに強度面から積層接合し
て補強する必要がなくなる。またアルミニウム板の厚み
は0.05〜0.5mmとすることが好ましい。0.0
5mm未満では充分な強度を得られず、0.5mmを超
えて厚くなれば重くなりすぎ、また単位幅あたりの中空
部の個数が減少するため好ましくない。
【0019】このようにして製造したプレート型ヒート
パイプにおいては、中空部11内の幅方向両側部に毛細
管力によるヒートパイプ作動体の引き込み部17を形成
することにより、保持姿勢に影響されることなく放熱性
能を発揮することが可能となる。
【0020】次に、本発明に用いる2層の積層接合金属
板の製造方法を、図3の(E)または(F)の銅−アル
ミニウム接合を例にとり説明する。図4の積層接合金属
板製造装置において、巻き戻しリール20、21からそ
れぞれ巻き戻した銅板材22とアルミニウム板材23
は、その一部をエッチングチャンバ24内において、前
記した条件でスパッタエッチング処理し活性化させる。
その後、真空槽27内に設けた圧延ユニット28によっ
て前記した条件で冷間圧延し、一体化した積層接合金属
板29を巻き取りリール30に巻き取る。
【0021】なお銅−銅接合の場合は、前記説明のアル
ミニウム板材23を銅板材と置き換える。この接合法で
はこの他、アルミニウム−アルミニウム接合や金属板と
積層接合金属板の接合、積層接合金属板同士の接合、そ
の他の金属板間の組み合わせにおける接合も可能であ
る。
【0022】図4に示した装置のスパッタエッチング処
理工程の前に、所定形状の圧着阻止部に対応した間隙を
形成するために金属板に薄肉部を形成させる加工工程を
設け、形成させる中空部のパターン部分の圧着を抑制す
ることにより、図4に示した装置を用いて上記の如く金
属板を積層接合することにより所定形状の圧着阻止部を
有する積層接合金属板のプレート積層体が得られ、この
圧着阻止部を膨らませることにより所要の中空部形状を
有する中空積層体を得ることができる。なお巻き取りロ
ール部の代わりに所定の大きさに切り出す切り出し工程
を設けても良い。なお、薄肉部を形成させる加工工程に
おいて、窪み部に相当する金型の断面形状は、特に限定
しないが、半円、楕円、長方形、台形等がよい。窪みの
深さは0.1mm以上が好ましい。より好ましくは0.
2〜1mmの範囲がよい。0.1mm未満では、積層接
合時、窪み部分のロールに接した金属板はもう一方の金
属板に接合し、膨管の形状が一定とならない。窪みの深
さは1mmを超えても使用上問題ないが、窪みを作るた
めの加工費が高くなる。より好ましくは1mm以下がよ
い。
【0023】また前記の真空槽内の冷間圧延装置を、プ
レス加工装置等の圧接装置と置き換えることによっても
積層接合することができる。さらにスパッタエッチング
処理後に、銅板材等を所定の大きさに切り出した後積層
し、圧接加工を行うことも可能である。また先に銅板材
等を所定の大きさに切り出した後に、薄肉部形成加工、
スパッタエッチング処理を行って、積層し圧接加工を行
うことも可能である。なおこの場合は安全面等から、金
属板を絶縁支持された一方の電極Aとし、アース接地し
た他の電極Bとの間で活性化処理を行ってもよい。
【0024】なお、中空部として外周側と内周側にそれ
ぞれ角形のループ状トンネルを設けて、その間を放射状
に延びる複数のトンネルによって接続した形態をとって
おり、発熱源を内周トンネルの膨管部間の平坦部または
裏面平坦部に取り付けて、コンピュータのMPUに適用
した場合優れた冷却効果が得られるが、中空部の形態は
これに限定されることはなく、自由度の高い形状設計が
可能である。また金属板に形成する薄肉部は、少なくと
も一方の面に窪みを有した形態であり、表面または裏面
の窪みの形状は同形状でも異形状でも構わない。さらに
金型により片面のみならず、両面を膨らませることも可
能であり、膨らむ部分に薄肉部を設けることで膨らませ
る際の圧力を低減でき、中空部形成を容易に行え接合部
等に及ぼす影響も軽減できる。
【0025】
【実施例】以下実施例について説明する。 (実施例1)金属板として厚み200μmの銅板と厚み
500μmの銅板を用意した。金属板巻き戻しリール2
0から巻き戻された厚み500μmの銅板22は、ここ
では図示しないがプレス機で深さ200μmの窪み部
(窪み部の断面形状は長方形)を形成した。 活性化処理 窪みを形成した銅板22および、金属板巻き戻しリール
21から巻き戻された厚み200μmの銅板はエッチン
グチャンバ24内の電極ロール25、26においてそれ
ぞれ巻き付け、スパッタエッチング法により、銅板22
及び銅板のそれぞれの片面を活性化した。銅板22につ
いては、溝となった面側を活性化処理した。なお、電極
ロール25の表面はプレス機と同一形状の窪みを設け
て、その窪み部に、銅板22の窪み部が入るようにし
た。 圧接 表面を活性化処理した銅板22および銅板は、次の圧延
ユニット28で活性化処理した面同士を、1%の低圧下
率で圧接し、銅板(厚み200μm)/銅板(厚み50
0μm)の積層板を得た。圧延ユニットにおいて、銅板
22が接する圧延ロールの表面は、電極ロール25と同
一形状の窪みを設けて、銅板22の窪みが入るようにし
た。この窪み部に相当する薄肉部では、積層結合しなか
った。この積層板を板状に裁断し、圧縮空気で膨管し
た。更に真空雰囲気で冷却水として純水を膨管の中に注
入し、封止してヒートパイプを作製した。封止は開口部
をつぶし、更に半田付けにより行った。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明のプレート積
層体の製造方法は、複数枚の金属板の少なくとも1枚に
薄肉部(窪み部)を形成させ、薄肉部を形成させた金属
板と他の金属板の互いに対向させる表面を活性化処理し
た後、活性化処理面同士を対向するように当接し重ね合
わせて低圧延率で冷間圧接して薄肉部に圧着阻止部を形
成するものである。また本発明の中空積層体の製造方法
は、この圧着阻止部を膨らませて中空部を形成するもの
である。さらに本発明のプレート型ヒートパイプの製造
方法は、この中空部内にヒートパイプ作動体を封入する
ものであり、フロン系冷媒の代わりに水をヒートパイプ
作動体として封入可能であるため、環境に優しく放熱効
率の向上を図ることが可能で、また薄い金属板を低圧延
率で接合が可能であるので形状の高精度化および軽量薄
形化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプレート型ヒートパイプを示すもので、
(A)は概略平面図、(B)は概略断面図である。
【図2】本発明の製造方法を用いた中空積層体の一実施
形態を示すもので、(C)は概略平面図、(D)は概略
断面図である。
【図3】本発明の製造方法を用いた中空積層体の他の実
施形態を示すもので、(E)は他の実施例の概略断面
図、(F)はさらに他の実施例の概略断面図である。
【図4】本発明に用いる金属板を積層接合する製造装置
の概略断面正面図である。
【符号の説明】
1 プレート型ヒートパイプ 2 トンネル 3 金属薄板 4 金属薄板 5 接合部 6 膨管部 10 中空積層体 11 中空部(トンネル) 11a 封入口 12 銅板 13 銅板 14 アルミニウム板 15 アルミニウム板 16 膨管部 17 毛細管力引き込み部 18 接合部(銅−銅) 19 接合部(銅−アルミニウム) 20 巻き戻しリール 21 巻き戻しリール 22 銅板材 23 アルミニウム板材 24 エッチングチャンバ 25 電極ロール 26 電極ロール 27 真空槽 28 圧延ユニット 29 積層接合金属板 30 巻き取りロール A 電極A B 電極B
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 一雄 山口県下松市東豊井1296番地の1 東洋鋼 鈑株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4F100 AB01A AB01B AB17 EC01 EC012 EH66 EH662 EJ17 EJ172 GB41 GB51 JD10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の金属板の少なくとも1枚に所定
    形状の薄肉部を形成し、ついで真空槽内で前記薄肉部を
    形成した金属板と隣り合う他の金属板の互いに対向させ
    る面側を活性化処理し、ついで前記真空槽内で活性化処
    理された面同士が対向するように前記複数枚の金属板を
    前記薄肉部に間隙を形成させるように当接して重ね合わ
    せて冷間圧接して所定形状の圧着阻止部を形成すること
    を特徴とするプレート積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記活性化処理が10〜1×10−3
    aの極低圧不活性ガス雰囲気中で、金属板をアース接地
    した一方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極Bとの
    間に1〜50MHzの交流を印加してグロー放電を行わ
    せ、かつグロー放電によって生じたプラズマ中に露出す
    る電極Aの面積が、電極Bの面積の1/3以下となるよ
    うにスパッタエッチング処理することを特徴とする請求
    項1に記載のプレート積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のプレート積層
    体の前記圧着阻止部を膨らませることによって、前記隣
    り合う金属板の対向面に所定形状の中空部を形成するこ
    とを特徴とする中空積層体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のプレート積層
    体の前記圧着阻止部に冷間圧接後も間隙を残すことによ
    って、前記隣り合う金属板の対向面に所定形状の中空部
    を形成することを特徴とする中空積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の中空積層体の
    前記中空部内にヒートパイプ作動体を封入することを特
    徴とするプレート型ヒートパイプの製造方法。
JP2001017090A 2001-01-25 2001-01-25 プレート積層体の製造方法、プレート積層体を用いた中空積層体の製造方法および中空積層体を用いたプレート型ヒートパイプの製造方法 Withdrawn JP2002219767A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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TWI560419B (en) * 2013-08-02 2016-12-01 Circular vapor chamber and manufacturing method thereof

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