JPWO2002039046A1 - 中空積層体およびそれを用いたヒートシンク - Google Patents
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Abstract
放熱特性が優れたヒートシンクおよびそれに用いられる中空積層体の提供を目的とする。複数の金属板の対向面に所定の形状の中空部を形成し、極低圧下で活性化処理を施した後積層接合して中空積層体とし、前記中空部の中に放熱作動体として水を封入してヒートシンクとする。
Description
技術分野
本発明は、パーソナルコンピュータのMPU等の放熱等に用いられるヒートシンクおよびそのヒートシンクに用いられる中空積層体に関する。
背景技術
パーソナルコンピュータのMPU等のコンピュータ機器においては、その高性能化が急速に進められているが、この高性能化を実現していくためには、MPU等から発生する熱を効率よく放熱させることができる放熱器が必要とされていた。
このような放熱器として、近年、アルミニウム合金材を複数枚積層圧着し、積層境界面に蛇行した細径のトンネルをロールボンド法により形成し、そのトンネル内に作動液としてフロン134a等を封入した熱拡散板に用いられるプレート型ヒートパイプが提案されている(特開平10−185465)。図1の(A)および(B)に示すように、このプレート型ヒートパイプ1は2枚の金属薄板3、4を積層し熱間圧延にて接合して、予め圧着防止剤を所定のパターンで塗布し未圧着となった境界面のパターン部を膨管して前記蛇行した細径のトンネル2を形成しており、単位幅あたりの蛇行ターン数を格段に増加させることにより放熱性能を向上させるものである。
しかしながら、上記のような従来のプレート型ヒートパイプを用いた放熱器では、近年の環境問題からフロン系冷媒の使用が規制される状況には対応できず、さらに一層のMPUの高性能化に対しては放熱効率が追いつかない等の問題点が生じている。また熱間圧延により金属薄板を接合するため、母材の変形が大きく、中空部形状を精度良く形成できないばかりでなく、接合面における異種金属間の合金化等により接合強度が低下する等の問題点も生じている。さらに圧着防止剤の塗布むらが発生して圧着部と圧着防止部との境界が精度良く形成できないばかりでなく、圧着防止剤の洗浄等に余分な工程を必要とし、洗浄しても圧着防止剤を完全には除去できない等の問題点も生じている。
本発明は、上記のような技術的背景に鑑み、環境上の制約を受けることなく軽量でしかも放熱効率のより一層の向上を図ることができる放熱器等に用いられるヒートシンクおよびそのヒートシンクに用いられる中空積層体を提供することを課題とする。
発明の開示
請求項1記載の本発明の中空積層体は、複数枚の金属板が積層接合され、隣り合う金属板の対向面に所定の形状の中空部が形成された中空積層体において、該金属板の積層接合が、真空槽内で該金属板の接合面が予め活性化処理された後、該金属板の活性化処理面同士が対向するように当接して重ね合わせて冷間圧接された中空積層体であることを特徴とする。前記活性化処理が、10〜1×10−3Paの極低圧不活性ガス雰囲気中で、金属板をアース接地した一方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極Bとの間に1〜50MHzの交流を印加してグロー放電を行わせ、かつグロー放電によって生じたプラズマ中に露出される電極Aの面積が、電極Bの面積の1/3以下でスパッタエッチング処理されることが好ましい。前記複数枚の金属板は少なくとも1枚に所定形状の凹部が設けられ、該凹部を閉塞するように他の金属板が積層接合されることにより、所定の形状の前記中空部が形成されるのが好ましい。中空積層体の前記中空部がトンネル状部であることが好ましい。前記金属板が銅板あるいは銅合金板からなることが好ましい。
前記金属板の少なくとも一方が2層の積層接合金属板からなり、中空部側の金属板が銅板あるいは銅合金板であり、中空部とは隔離された側の金属板がアルミニウム板あるいはアルミニウム合金板であることが好ましい。
銅板あるいは銅合金板の厚さが0.01〜1.5mmで、アルミニウム板あるいは銅合金板の厚さが0.05〜1.0mmであることが好ましい。
本発明のヒートシンクは、前記中空積層体の前記中空部内にヒートシンク作動体が封入されることを特徴とする。
本発明のヒートシンクの作動体が水であることが好ましい。
発明を実施するための最良の形態
図2は、本発明の中空積層体の一実施形態を示すもので、(C)は概略平面図、(D)は金属板2枚で中空部を形成した例を示す。図3は、本発明の中空積層体の他の実施形態を示すもので、(E)は金属板2枚で形成された中空部の一方の側にさらに別の金属板を積層接合した例を示し、(F)は金属板2枚で形成された中空部の両側にさらに別の金属板を積層接合した例を示す。
図2の(C)に示される中空積層体10において、11は中空部である。この中空部11は(D)に示すように、2枚の金属板の少なくとも一方をプレス加工や圧延加工等を施して中空部となるように凹部を形成し、前記2枚の金属板の対向面に活性化処理を施した後、積層接合して中空部を形成したものである。
具体的には、2枚の金属板として、それぞれ銅板12、13を用いる。銅板材料としては、銅板または銅合金板が利用できる。銅合金板としては、例えばJIS H 3100に示す合金番号としてC1000番台やC2000番台の銅合金、および黄銅、快削黄銅、すず入り黄銅、アドミラルティ黄銅、ネーバル黄銅、アルミニウム青銅、白銅等が利用できる。熱伝導の観点からは、純銅であることが望ましい。また銅板の厚みは、0.01〜1.5mmとすることが好ましい。0.01mm未満では充分な強度や耐食性が得られず、1.5mmより厚くなれば重くなりすぎる。これらの銅板の少なくともいずれか一方に中空部11の平面形状に対応したパターンでプレス加工や圧延加工等を施して金属板に凹部を形成させる。圧延加工においては、中空部形状に対応して一方のロールに凸部を設け、他方のロールに前記凸部が嵌合するように凹部を設け、同調した両者のロールの間に金属板を通すことにより金属板に凹部を形成させる。これらの加工により中空部となる凹部と接合部となる接合予定部を形成する。この際に金属板は、所定の大きさに切り出した後に前記凹部形成をしてもよいし、前記凹部形成をした後に所定の大きさに切り出してもよい。その後、下記に示す活性化処理を行う。
活性化処理は、以下のようにして実施する。すなわち、少なくともいずれかに凹部形成加工を施した銅板12、13を真空槽内に装填し、所定の状態に保持し、銅板12、13をそれぞれアース接地した一方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極Bとの間に10〜1×10−3Paの極低圧不活性ガス雰囲気好ましくはアルゴンガス中で、1〜50MHzの交流を印加してグロー放電を行わせ、かつ、グロー放電によって生じたプラズマ中に露出される電極Aの面積が、電極Bの面積の1/3以下で、スパッタエッチング処理する。このスパッタエッチング処理により、金属板上に付着している金属酸化物、ゴミ付着物あるいは油などの異物が除去され、後工程の圧接工程での他方の金属板との密着性を向上させることができる。なお不活性ガス圧力が1×10−3Pa未満では安定したグロー放電が行いにくく高速エッチングが困難であり、10Paを超えると活性化処理効率が低下する。印加する交流は、1MHz未満では安定したグロー放電を維持するのが難しく連続エッチングが困難であり、50MHzを超えると発振し易く電力の供給系が複雑となり好ましくない。また、効率よくエッチングするためには電極Aの面積を電極Bの面積より小さくする必要があり、1/3以下とすることにより充分な効率でエッチング可能となる。
その後、両金属板を以下に示すように積層接合する。すなわち、銅板12、13のいずれか一方または両方に形成させた凹部により中空部を形成するように、かつ活性化処理された面が対向するようにして両者を当接して重ね合わせて、接合部となる接合予定部を冷間圧接して積層接合する。この冷間圧接は、プレス加工や圧延加工等で行われ、圧接面に中空部形状に対応した凹部を設けることにより、接合予定部のみを接合することが可能である。この際の積層接合は、低温度・低圧延率下で可能であり、熱間圧接や高圧延率の圧接におけるような金属板ならびに積層接合に組織変化や合金化、破断等といった悪影響を軽減または排除することが可能である。また中空積層体の変形や延びを低く押さえることが可能であり、中空部形状を精度良く加工できる。本発明の方法を用いた場合、Tを金属板の温度(℃)、Rを圧延率(%)とするとき、Tは300℃以下が好ましい。より好ましくは0℃<T≦300℃の範囲が良い。温度が300℃を超えると、接合界面に合金層が形成し、接合強度が低下し、好ましくない。Rは30%以下が好ましい。より好ましくは0.1〜30%の範囲がよい。Rが30%を超えると、材料の変形が大きく、好ましくない。
上記のように積層接合することにより、形成される中空部に悪影響を及ぼすことなく接合予定部のみが圧接される。このようにして中空部11が形成される。以上のようにして本発明の中空部11を有する中空積層体10が製造される。なお真空槽内には1対の金属板のみならず複数対の金属板を装填してバッチ処理することも可能であり、対となる金属板を活性化処理部に搬送して垂直または水平等の位置に処理すべき面を対向または並置した状態等で設置または把持して固定してもよい。さらに金属板を保持する装置部が圧接装置を兼ねる場合には活性化処理後に設置または把持したまま圧接してもよいし、そうでない場合には圧接装置に搬送して圧接を行ってもよい。
本発明のヒートシンクは上記のようにして中空積層体を作成した後、中空積層体の封入口11aを通じて内部を真空状態または減圧状態にしてヒートシンク作動体を所定量封入し、封入口を溶接等の方法を用いて密封することにより製造する。ヒートシンク作動体としては取り扱いの容易な液体、特に脱フロン化の観点等から、水、純水または超純水を用いる。このようにして本発明のヒートシンクが製造される。
また、図3の(E)に示すように、中空部の一方の側に用いる金属板として銅板12にアルミニウム板14を積層接合した2層の積層接合金属板を用いても良い。この場合、予め銅板12とアルミニウム板14とを積層接合して積層接合金属板を製造しておき、その後、銅板13と前記積層接合金属板の銅板12側を対向させた状態で上記の如くに製造する。
図3の(F)に示すように、中空部の両側に用いる金属板として銅板12、13にそれぞれアルミニウム板14、15を積層接合した2層の積層接合金属板を用いても良い。この場合も、予め銅板12、13とアルミニウム板14、15とをそれぞれ積層接合して積層接合金属板を製造しておき、その後2枚の2層の積層接合金属板の銅板面同士を対向させた状態で上記の如くに製造する。
なお銅板あるいは銅合金板を用いるのは、水に対する耐食性が高いためであり、銅−アルミニウムの積層接合金属板を用いるのは、銅のみの場合よりも軽量化が図れ比強度を高くできるからである。アルミニウム板材料としては、アルミニウム板またはアルミニウム合金板が利用できる。アルミニウム合金板としては、例えばJIS H 4000あるいは4160に記載の2000系、3000系、5000系、6000系、7000系等の合金番号のものが利用できる。さらにこの積層接合金属板においては、銅板の厚みを0.01〜1.5mmとすることが好ましい。0.01mm未満では充分な耐食性が得られず、1.5mmより厚くなれば重くなりすぎるとともに強度面から積層接合して補強する必要もなくなる。またアルミニウム板あるいはアルミニウム合金板の厚みは0.05〜1.0mmとすることが好ましい。0.05mm未満では充分な強度を得られず、1.0mmより厚くなれば重くなりすぎるため好ましくない。
次に、本発明に用いる2層の積層接合金属板の製造方法を、図3の(E)または(F)の銅−アルミニウム接合を例にとり説明する。図4の積層接合金属板製造装置において、巻き戻しリール20、21からそれぞれ巻き戻された銅板材22とアルミニウム板材23は、その一部がエッチングチャンバ24内において、前記した条件でスパッタエッチング処理され活性化する。その後、真空槽27内に設けた圧延ユニット28によって前記した条件で冷間圧延され、一体化した積層接合金属板29は巻き取りリール30に巻き取られる。
なお銅−銅接合の場合は、前記説明のアルミニウム板材23を銅板材と置き換えることによって達成される。中空部を形成するための接合や積層接合金属板を製造するための接合では、銅−銅接合、銅−アルミニウム接合の他、アルミニウム−アルミニウム接合や金属板と積層接合金属板の接合、積層接合金属板同士の接合、その他の金属板間の組み合わせにおける接合も可能である。
図4に示した装置のスパッタエッチング処理工程の前に、所定パターンの中空部を形成するために金属板に凹部を形成させる加工工程を設け、図4に示した装置のロール部すなわち電極ロール、圧延ユニットロールに中空部形状に対応した凹部を設けることにより、中空部形状に対応した所定パターンで凹部が形成された金属板の接合予定部のみを、金属板凹部に悪影響を及ぼすことなく上記の如く積層接合することにより所要の中空部形状を持つ積層接合金属板を得ることができる。なお巻き取りロール部の代わりに所定の大きさに切り出す切り出し工程を設けても良い。
また前記の真空槽内の冷間圧延装置を、プレス加工装置等と置き換えることによっても積層接合が達成される。この場合、プレス金型にロールに設けたような中空部形状に対応した凹部を設けることにより、接合予定部のみを接合することが可能である。さらに中空部となる凹部の形成加工後にスパッタエッチング処理を行い、ついで銅板材等を所定の大きさに切り出した後積層し、積層接合のためのプレス加工を行うことも可能である。
なお中空部となる凹部の形成加工後に切り出した後スパッタエッチング処理を行って積層し、中空部形成のための積層接合加工を行うことも可能であり、また先に銅板材等を所定の大きさに切り出した後に、中空部となる凹部の形成加工後スパッタエッチング処理を行って積層し、中空部形成のための積層接合加工を行うことも可能である。これらのように、先に切り出した後にスパッタエッチング処理する場合には必要により、金属板を絶縁支持された一方の電極Aとし、アース接地した他の電極Bとの間で活性化処理を行ってもよい。
以上のようにして製造された中空積層体を用いたヒートシンクに対して本実施例においては、発熱源は表面平坦部または裏面平坦部に取り付けられ、コンピュータのMPUに適用した場合優れた冷却効果が得られる。また本実施例においては、角形の中空部を設けた形態をとっているが、中空部の形態はこれに限定されることはなく、たとえば、半円形の丸形でも良く、自由度の高い形状設計が可能である。しかも中空部は、片面にのみ凹部を有する形態のみならず、向かい合う双方に凹部、あるいは金属板の表裏両面に凹部を設けることも可能であり、両凹部は同形状でも異形状でも良い。このとき、表裏両面の両凹部は中空部を形成できればよく、その凹状の向きは同方向でも異方向でも良い。さらに中空部内に変形を抑止する補強材等を挿入しておくことも可能である。なお中空部の一部または全てをトンネル状とすることも可能であり、トンネル状中空部の幅方向の両側部にヒートシンク作動体を毛細管力によって保持する引き込み部を形成させて、ヒートシンクの保持姿勢に影響されることなく放熱特性を発揮させることも可能である。
実施例
以下実施例について説明する。
(実施例1)
金属板として厚み130μmの銅板と、厚み120μmのアルミニウム板を用いた。
▲1▼活性化処理
金属板巻き戻しリール20から巻き戻された銅板22、および金属板巻き戻りリール21から巻き戻されたアルミニウム板23はエッチングチャンバ24内の電極ロール25,26においてそれぞれ巻き付け、スパッタエッチング法により、銅板22およびアルミウム板23のそれぞれの片面を活性化した。
▲2▼圧接
表面を活性化処理した銅板22およびアルミニウム板23は、次の圧延ユニット28で活性化処理した面同士を、0.5%の低圧下率で圧接し、銅板/アルミニウム板の積層板を得た。
▲3▼プレス加工
得られた銅板/アルミニウム板の積層板を板状に裁断後、プレス加工により銅板側からポンチにより図2(C)および図3(E)に示すような張り出し加工を行い、中空部11を成形した。
▲4▼活性化処理
中空部11を成形した銅板/アルミニウム板の積層板の銅板面側と厚み100μmの銅板をそれぞれスパッタエッチング法で活性化処理を行った。
▲5▼圧接
活性化処理後、▲4▼の活性化処理した雰囲気で、そのままプレス加工装置を使って、銅板/アルミニウム板の積層板の銅板面側の接合部18と厚み100μmの銅板の活性化処理した面を0.5%の圧下率で圧接した。
このようにして、銅板/アルミニウム板の積層板に中空部を有する銅板/銅板/アルミニウムからなる中空積層体を得た。
このようにして作成した中空積層体の中空部に純水からなるヒートシンク作動体を封入してヒートシンクを得ることができた。
産業上の利用可能性
以上説明したように本発明の中空積層体は、複数枚の隣接する金属板の少なくとも1枚に凹部を形成させ、凹部を形成させた金属板と他の金属板の互いに対向させる表面を活性化処理した後、活性化処理面同士を対向するように当接し重ね合わせて低圧延率で冷間圧接して中空部を形成したものである。また本発明のヒートシンクは、この中空部内にヒートシンク作動体を封入したものであり、フロン系冷媒の代わりに水をヒートシンク作動体として封入可能であるため、環境に優しく放熱効率の向上を図ることが可能である。また薄い金属板を低圧延率で接合するので、中空積層体の形状が高精度で、かつ軽量化が図れる。
【図面の簡単な説明】
図1は、従来のプレート型ヒートパイプを示すもので、(A)は概略平面図、(B)は概略断面図である。図2は、本発明の中空積層体の一例を示すもので、(C)は概略平面図、(D)は概略断面図である。図3は、本発明の中空積層体の他の一例を示すもので、(E)は他の一例の概略断面図、(F)は他の一例の概略断面図である。図4は、本発明に用いる積層接合金属板の製造装置の概略断面正面図である。
本発明は、パーソナルコンピュータのMPU等の放熱等に用いられるヒートシンクおよびそのヒートシンクに用いられる中空積層体に関する。
背景技術
パーソナルコンピュータのMPU等のコンピュータ機器においては、その高性能化が急速に進められているが、この高性能化を実現していくためには、MPU等から発生する熱を効率よく放熱させることができる放熱器が必要とされていた。
このような放熱器として、近年、アルミニウム合金材を複数枚積層圧着し、積層境界面に蛇行した細径のトンネルをロールボンド法により形成し、そのトンネル内に作動液としてフロン134a等を封入した熱拡散板に用いられるプレート型ヒートパイプが提案されている(特開平10−185465)。図1の(A)および(B)に示すように、このプレート型ヒートパイプ1は2枚の金属薄板3、4を積層し熱間圧延にて接合して、予め圧着防止剤を所定のパターンで塗布し未圧着となった境界面のパターン部を膨管して前記蛇行した細径のトンネル2を形成しており、単位幅あたりの蛇行ターン数を格段に増加させることにより放熱性能を向上させるものである。
しかしながら、上記のような従来のプレート型ヒートパイプを用いた放熱器では、近年の環境問題からフロン系冷媒の使用が規制される状況には対応できず、さらに一層のMPUの高性能化に対しては放熱効率が追いつかない等の問題点が生じている。また熱間圧延により金属薄板を接合するため、母材の変形が大きく、中空部形状を精度良く形成できないばかりでなく、接合面における異種金属間の合金化等により接合強度が低下する等の問題点も生じている。さらに圧着防止剤の塗布むらが発生して圧着部と圧着防止部との境界が精度良く形成できないばかりでなく、圧着防止剤の洗浄等に余分な工程を必要とし、洗浄しても圧着防止剤を完全には除去できない等の問題点も生じている。
本発明は、上記のような技術的背景に鑑み、環境上の制約を受けることなく軽量でしかも放熱効率のより一層の向上を図ることができる放熱器等に用いられるヒートシンクおよびそのヒートシンクに用いられる中空積層体を提供することを課題とする。
発明の開示
請求項1記載の本発明の中空積層体は、複数枚の金属板が積層接合され、隣り合う金属板の対向面に所定の形状の中空部が形成された中空積層体において、該金属板の積層接合が、真空槽内で該金属板の接合面が予め活性化処理された後、該金属板の活性化処理面同士が対向するように当接して重ね合わせて冷間圧接された中空積層体であることを特徴とする。前記活性化処理が、10〜1×10−3Paの極低圧不活性ガス雰囲気中で、金属板をアース接地した一方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極Bとの間に1〜50MHzの交流を印加してグロー放電を行わせ、かつグロー放電によって生じたプラズマ中に露出される電極Aの面積が、電極Bの面積の1/3以下でスパッタエッチング処理されることが好ましい。前記複数枚の金属板は少なくとも1枚に所定形状の凹部が設けられ、該凹部を閉塞するように他の金属板が積層接合されることにより、所定の形状の前記中空部が形成されるのが好ましい。中空積層体の前記中空部がトンネル状部であることが好ましい。前記金属板が銅板あるいは銅合金板からなることが好ましい。
前記金属板の少なくとも一方が2層の積層接合金属板からなり、中空部側の金属板が銅板あるいは銅合金板であり、中空部とは隔離された側の金属板がアルミニウム板あるいはアルミニウム合金板であることが好ましい。
銅板あるいは銅合金板の厚さが0.01〜1.5mmで、アルミニウム板あるいは銅合金板の厚さが0.05〜1.0mmであることが好ましい。
本発明のヒートシンクは、前記中空積層体の前記中空部内にヒートシンク作動体が封入されることを特徴とする。
本発明のヒートシンクの作動体が水であることが好ましい。
発明を実施するための最良の形態
図2は、本発明の中空積層体の一実施形態を示すもので、(C)は概略平面図、(D)は金属板2枚で中空部を形成した例を示す。図3は、本発明の中空積層体の他の実施形態を示すもので、(E)は金属板2枚で形成された中空部の一方の側にさらに別の金属板を積層接合した例を示し、(F)は金属板2枚で形成された中空部の両側にさらに別の金属板を積層接合した例を示す。
図2の(C)に示される中空積層体10において、11は中空部である。この中空部11は(D)に示すように、2枚の金属板の少なくとも一方をプレス加工や圧延加工等を施して中空部となるように凹部を形成し、前記2枚の金属板の対向面に活性化処理を施した後、積層接合して中空部を形成したものである。
具体的には、2枚の金属板として、それぞれ銅板12、13を用いる。銅板材料としては、銅板または銅合金板が利用できる。銅合金板としては、例えばJIS H 3100に示す合金番号としてC1000番台やC2000番台の銅合金、および黄銅、快削黄銅、すず入り黄銅、アドミラルティ黄銅、ネーバル黄銅、アルミニウム青銅、白銅等が利用できる。熱伝導の観点からは、純銅であることが望ましい。また銅板の厚みは、0.01〜1.5mmとすることが好ましい。0.01mm未満では充分な強度や耐食性が得られず、1.5mmより厚くなれば重くなりすぎる。これらの銅板の少なくともいずれか一方に中空部11の平面形状に対応したパターンでプレス加工や圧延加工等を施して金属板に凹部を形成させる。圧延加工においては、中空部形状に対応して一方のロールに凸部を設け、他方のロールに前記凸部が嵌合するように凹部を設け、同調した両者のロールの間に金属板を通すことにより金属板に凹部を形成させる。これらの加工により中空部となる凹部と接合部となる接合予定部を形成する。この際に金属板は、所定の大きさに切り出した後に前記凹部形成をしてもよいし、前記凹部形成をした後に所定の大きさに切り出してもよい。その後、下記に示す活性化処理を行う。
活性化処理は、以下のようにして実施する。すなわち、少なくともいずれかに凹部形成加工を施した銅板12、13を真空槽内に装填し、所定の状態に保持し、銅板12、13をそれぞれアース接地した一方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極Bとの間に10〜1×10−3Paの極低圧不活性ガス雰囲気好ましくはアルゴンガス中で、1〜50MHzの交流を印加してグロー放電を行わせ、かつ、グロー放電によって生じたプラズマ中に露出される電極Aの面積が、電極Bの面積の1/3以下で、スパッタエッチング処理する。このスパッタエッチング処理により、金属板上に付着している金属酸化物、ゴミ付着物あるいは油などの異物が除去され、後工程の圧接工程での他方の金属板との密着性を向上させることができる。なお不活性ガス圧力が1×10−3Pa未満では安定したグロー放電が行いにくく高速エッチングが困難であり、10Paを超えると活性化処理効率が低下する。印加する交流は、1MHz未満では安定したグロー放電を維持するのが難しく連続エッチングが困難であり、50MHzを超えると発振し易く電力の供給系が複雑となり好ましくない。また、効率よくエッチングするためには電極Aの面積を電極Bの面積より小さくする必要があり、1/3以下とすることにより充分な効率でエッチング可能となる。
その後、両金属板を以下に示すように積層接合する。すなわち、銅板12、13のいずれか一方または両方に形成させた凹部により中空部を形成するように、かつ活性化処理された面が対向するようにして両者を当接して重ね合わせて、接合部となる接合予定部を冷間圧接して積層接合する。この冷間圧接は、プレス加工や圧延加工等で行われ、圧接面に中空部形状に対応した凹部を設けることにより、接合予定部のみを接合することが可能である。この際の積層接合は、低温度・低圧延率下で可能であり、熱間圧接や高圧延率の圧接におけるような金属板ならびに積層接合に組織変化や合金化、破断等といった悪影響を軽減または排除することが可能である。また中空積層体の変形や延びを低く押さえることが可能であり、中空部形状を精度良く加工できる。本発明の方法を用いた場合、Tを金属板の温度(℃)、Rを圧延率(%)とするとき、Tは300℃以下が好ましい。より好ましくは0℃<T≦300℃の範囲が良い。温度が300℃を超えると、接合界面に合金層が形成し、接合強度が低下し、好ましくない。Rは30%以下が好ましい。より好ましくは0.1〜30%の範囲がよい。Rが30%を超えると、材料の変形が大きく、好ましくない。
上記のように積層接合することにより、形成される中空部に悪影響を及ぼすことなく接合予定部のみが圧接される。このようにして中空部11が形成される。以上のようにして本発明の中空部11を有する中空積層体10が製造される。なお真空槽内には1対の金属板のみならず複数対の金属板を装填してバッチ処理することも可能であり、対となる金属板を活性化処理部に搬送して垂直または水平等の位置に処理すべき面を対向または並置した状態等で設置または把持して固定してもよい。さらに金属板を保持する装置部が圧接装置を兼ねる場合には活性化処理後に設置または把持したまま圧接してもよいし、そうでない場合には圧接装置に搬送して圧接を行ってもよい。
本発明のヒートシンクは上記のようにして中空積層体を作成した後、中空積層体の封入口11aを通じて内部を真空状態または減圧状態にしてヒートシンク作動体を所定量封入し、封入口を溶接等の方法を用いて密封することにより製造する。ヒートシンク作動体としては取り扱いの容易な液体、特に脱フロン化の観点等から、水、純水または超純水を用いる。このようにして本発明のヒートシンクが製造される。
また、図3の(E)に示すように、中空部の一方の側に用いる金属板として銅板12にアルミニウム板14を積層接合した2層の積層接合金属板を用いても良い。この場合、予め銅板12とアルミニウム板14とを積層接合して積層接合金属板を製造しておき、その後、銅板13と前記積層接合金属板の銅板12側を対向させた状態で上記の如くに製造する。
図3の(F)に示すように、中空部の両側に用いる金属板として銅板12、13にそれぞれアルミニウム板14、15を積層接合した2層の積層接合金属板を用いても良い。この場合も、予め銅板12、13とアルミニウム板14、15とをそれぞれ積層接合して積層接合金属板を製造しておき、その後2枚の2層の積層接合金属板の銅板面同士を対向させた状態で上記の如くに製造する。
なお銅板あるいは銅合金板を用いるのは、水に対する耐食性が高いためであり、銅−アルミニウムの積層接合金属板を用いるのは、銅のみの場合よりも軽量化が図れ比強度を高くできるからである。アルミニウム板材料としては、アルミニウム板またはアルミニウム合金板が利用できる。アルミニウム合金板としては、例えばJIS H 4000あるいは4160に記載の2000系、3000系、5000系、6000系、7000系等の合金番号のものが利用できる。さらにこの積層接合金属板においては、銅板の厚みを0.01〜1.5mmとすることが好ましい。0.01mm未満では充分な耐食性が得られず、1.5mmより厚くなれば重くなりすぎるとともに強度面から積層接合して補強する必要もなくなる。またアルミニウム板あるいはアルミニウム合金板の厚みは0.05〜1.0mmとすることが好ましい。0.05mm未満では充分な強度を得られず、1.0mmより厚くなれば重くなりすぎるため好ましくない。
次に、本発明に用いる2層の積層接合金属板の製造方法を、図3の(E)または(F)の銅−アルミニウム接合を例にとり説明する。図4の積層接合金属板製造装置において、巻き戻しリール20、21からそれぞれ巻き戻された銅板材22とアルミニウム板材23は、その一部がエッチングチャンバ24内において、前記した条件でスパッタエッチング処理され活性化する。その後、真空槽27内に設けた圧延ユニット28によって前記した条件で冷間圧延され、一体化した積層接合金属板29は巻き取りリール30に巻き取られる。
なお銅−銅接合の場合は、前記説明のアルミニウム板材23を銅板材と置き換えることによって達成される。中空部を形成するための接合や積層接合金属板を製造するための接合では、銅−銅接合、銅−アルミニウム接合の他、アルミニウム−アルミニウム接合や金属板と積層接合金属板の接合、積層接合金属板同士の接合、その他の金属板間の組み合わせにおける接合も可能である。
図4に示した装置のスパッタエッチング処理工程の前に、所定パターンの中空部を形成するために金属板に凹部を形成させる加工工程を設け、図4に示した装置のロール部すなわち電極ロール、圧延ユニットロールに中空部形状に対応した凹部を設けることにより、中空部形状に対応した所定パターンで凹部が形成された金属板の接合予定部のみを、金属板凹部に悪影響を及ぼすことなく上記の如く積層接合することにより所要の中空部形状を持つ積層接合金属板を得ることができる。なお巻き取りロール部の代わりに所定の大きさに切り出す切り出し工程を設けても良い。
また前記の真空槽内の冷間圧延装置を、プレス加工装置等と置き換えることによっても積層接合が達成される。この場合、プレス金型にロールに設けたような中空部形状に対応した凹部を設けることにより、接合予定部のみを接合することが可能である。さらに中空部となる凹部の形成加工後にスパッタエッチング処理を行い、ついで銅板材等を所定の大きさに切り出した後積層し、積層接合のためのプレス加工を行うことも可能である。
なお中空部となる凹部の形成加工後に切り出した後スパッタエッチング処理を行って積層し、中空部形成のための積層接合加工を行うことも可能であり、また先に銅板材等を所定の大きさに切り出した後に、中空部となる凹部の形成加工後スパッタエッチング処理を行って積層し、中空部形成のための積層接合加工を行うことも可能である。これらのように、先に切り出した後にスパッタエッチング処理する場合には必要により、金属板を絶縁支持された一方の電極Aとし、アース接地した他の電極Bとの間で活性化処理を行ってもよい。
以上のようにして製造された中空積層体を用いたヒートシンクに対して本実施例においては、発熱源は表面平坦部または裏面平坦部に取り付けられ、コンピュータのMPUに適用した場合優れた冷却効果が得られる。また本実施例においては、角形の中空部を設けた形態をとっているが、中空部の形態はこれに限定されることはなく、たとえば、半円形の丸形でも良く、自由度の高い形状設計が可能である。しかも中空部は、片面にのみ凹部を有する形態のみならず、向かい合う双方に凹部、あるいは金属板の表裏両面に凹部を設けることも可能であり、両凹部は同形状でも異形状でも良い。このとき、表裏両面の両凹部は中空部を形成できればよく、その凹状の向きは同方向でも異方向でも良い。さらに中空部内に変形を抑止する補強材等を挿入しておくことも可能である。なお中空部の一部または全てをトンネル状とすることも可能であり、トンネル状中空部の幅方向の両側部にヒートシンク作動体を毛細管力によって保持する引き込み部を形成させて、ヒートシンクの保持姿勢に影響されることなく放熱特性を発揮させることも可能である。
実施例
以下実施例について説明する。
(実施例1)
金属板として厚み130μmの銅板と、厚み120μmのアルミニウム板を用いた。
▲1▼活性化処理
金属板巻き戻しリール20から巻き戻された銅板22、および金属板巻き戻りリール21から巻き戻されたアルミニウム板23はエッチングチャンバ24内の電極ロール25,26においてそれぞれ巻き付け、スパッタエッチング法により、銅板22およびアルミウム板23のそれぞれの片面を活性化した。
▲2▼圧接
表面を活性化処理した銅板22およびアルミニウム板23は、次の圧延ユニット28で活性化処理した面同士を、0.5%の低圧下率で圧接し、銅板/アルミニウム板の積層板を得た。
▲3▼プレス加工
得られた銅板/アルミニウム板の積層板を板状に裁断後、プレス加工により銅板側からポンチにより図2(C)および図3(E)に示すような張り出し加工を行い、中空部11を成形した。
▲4▼活性化処理
中空部11を成形した銅板/アルミニウム板の積層板の銅板面側と厚み100μmの銅板をそれぞれスパッタエッチング法で活性化処理を行った。
▲5▼圧接
活性化処理後、▲4▼の活性化処理した雰囲気で、そのままプレス加工装置を使って、銅板/アルミニウム板の積層板の銅板面側の接合部18と厚み100μmの銅板の活性化処理した面を0.5%の圧下率で圧接した。
このようにして、銅板/アルミニウム板の積層板に中空部を有する銅板/銅板/アルミニウムからなる中空積層体を得た。
このようにして作成した中空積層体の中空部に純水からなるヒートシンク作動体を封入してヒートシンクを得ることができた。
産業上の利用可能性
以上説明したように本発明の中空積層体は、複数枚の隣接する金属板の少なくとも1枚に凹部を形成させ、凹部を形成させた金属板と他の金属板の互いに対向させる表面を活性化処理した後、活性化処理面同士を対向するように当接し重ね合わせて低圧延率で冷間圧接して中空部を形成したものである。また本発明のヒートシンクは、この中空部内にヒートシンク作動体を封入したものであり、フロン系冷媒の代わりに水をヒートシンク作動体として封入可能であるため、環境に優しく放熱効率の向上を図ることが可能である。また薄い金属板を低圧延率で接合するので、中空積層体の形状が高精度で、かつ軽量化が図れる。
【図面の簡単な説明】
図1は、従来のプレート型ヒートパイプを示すもので、(A)は概略平面図、(B)は概略断面図である。図2は、本発明の中空積層体の一例を示すもので、(C)は概略平面図、(D)は概略断面図である。図3は、本発明の中空積層体の他の一例を示すもので、(E)は他の一例の概略断面図、(F)は他の一例の概略断面図である。図4は、本発明に用いる積層接合金属板の製造装置の概略断面正面図である。
Claims (9)
- 複数枚の金属板が積層接合され、隣り合う金属板の対向面に所定の形状の中空部が形成された中空積層体において、該金属板の積層接合が、真空槽内で該金属板の接合面が予め活性化処理された後、該金属板の活性化処理面同士が対向するように当接して重ね合わせて冷間圧接されることを特徴とする中空積層体。
- 前記活性化処理が10〜1×10−3Paの極低圧不活性ガス雰囲気中で、金属板をアース接地した一方の電極Aとし、絶縁支持された他の電極Bとの間に1〜50MHzの交流を印加してグロー放電を行わせ、かつグロー放電によって生じたプラズマ中に露出される電極Aの面積が、電極Bの面積の1/3以下でスパッタエッチング処理されることを特徴とする請求項1に記載の中空積層体。
- 前記複数枚の金属板の少なくとも1枚に所定形状の凹部が設けられ、該凹部を閉塞するように他の金属板が積層接合されることにより、所定の形状の前記中空部が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の中空積層体。
- 前記中空部がトンネル状部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の中空積層体。
- 前記金属板が銅板あるいは銅合金板からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の中空積層体。
- 前記金属板の少なくとも一方が2層の積層接合金属板からなり、中空部側の金属板が銅板あるいは銅合金板であり、中空部とは隔離された側の金属板がアルミニウム板あるいはアルミニウム合金板であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の中空積層体。
- 銅板あるいは銅合金板の厚さが0.01〜1.5mmで、アルミニウム板あるいはアルミニウム合金板の厚さが0.05〜1.0mmであることを特徴とする請求項6に記載の中空積層体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の中空積層体の前記中空部内にヒートシンク作動体が封入されることを特徴とするヒートシンク。
- 前記ヒートシンク作動体が水であることを特徴とする請求項8に記載のヒートシンク。
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