JP2002219393A - 円柱状基材の表面に被膜を成膜する方法、および、被覆層成形機 - Google Patents

円柱状基材の表面に被膜を成膜する方法、および、被覆層成形機

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑被覆用塗料液の無駄を防止し、潤滑作用
が維持されるピストンなど円柱状基材の表面に、潤滑被
膜などの被膜を成膜する方法、および、それに用いる被
覆層成形機を提供する。 【解決手段】 円柱状基材(A)を回転支持装置に水平
に支持して回転させて状態で、被覆面(D)に塗料供給
部から供給された塗料液(B)を供給して円柱状基材
(A)の表面に被膜を成膜する際、ブレードの付いた塗
着形成部(19)を円柱状基材(A)の回転接線方向
(P)に対し20°〜80°の傾斜角(θ)に傾斜させ
るとともに被覆面(D)に対しブレードを被覆層厚さ
(t)だけ被膜面(D)から離間させ、さらに、塗料液
(B)が供給された被覆層(C)から、離脱を開始して
から完全に離脱が完了する間に円柱状基材(A)を1/
4回転以上、回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円柱状基材または
円筒状基材、たとえば、圧縮機に用いられる金属性ピス
トンの表面に潤滑被膜などの被膜を成膜する方法、およ
び、被覆層成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】被覆を成膜する対象としての円柱状基材
として圧縮機のピストンを例示する。圧縮機のピストン
は、例えば、自動車の空調システムに用いられているピ
ストン式圧縮機におけるピストンであり、気筒内をピス
トンが往復動することにより気筒内の冷媒ガス等の圧縮
を行うために使用する。このようなピストンは高い潤滑
作用を持つ被覆が施される。
【0003】被覆層成形機を用いて圧縮機のピストンな
ど円柱状基材または円筒状基材(以下、本明細書におい
ては、これらを代表して円柱状基材と言い、円柱状基材
というとき、円柱状基材はもとより円筒状基材を含む意
味で用いる。)の表面にそのような高い潤滑作用を持つ
被覆層を成膜する場合、部品の被覆面に供給された潤滑
被覆用塗料液の一部はピストンの表面の近傍に位置する
塗着形成部によって掻き取られその表面に付着するが、
かき取った余剰の潤滑被覆用塗料液が塗着形成部の上に
多く溜まると塗着形成部を潤滑被覆用塗料液が成膜され
たピストンの被覆層の表面から離脱(離間)させた時に
塗膜の盛り上がりがより大きくなることが確認された。
【0004】そのような大きな塗膜の盛り上がりが発生
すると、ピストンの表面に均一な塗膜を形成できないと
いう不具合に遭遇する。塗膜の盛り上がりの大きさによ
っては潤滑被覆用塗料液のたれを生じ、塗料を塗布した
後に行う乾燥・焼成作業時に潤滑被覆用塗料に発泡が起
こることがある。そのような潤滑被覆用塗料の発泡を防
ぐために乾燥時間を長くすることになりピストンに被膜
する生産性が低下する。
【0005】そのような課題を解決する方法として、特
願平11−7552号公報は、1例として、図14を参
照して比較例2として詳細を後述する装置を用いて、塗
着形成部に付着した余剰の潤滑被覆用塗料液を除去する
方法を開示している。すなわち、複数の塗着形成部11
9を回転体の表面に沿って装着し、複数の塗着形成部1
19を順番に交換しながら塗布を行い、その間に洗浄槽
130における洗浄により余剰の潤滑被覆用塗料液を除
去する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特願平11−
7552号公報に開示されている方法を適用すると、比
較例2として詳述するように、除去した余剰の潤滑被覆
用塗料液だけ無駄になる。潤滑被覆用塗料液は高価なた
め、そのような余剰塗料液の無駄によってピストンへの
潤滑被覆の成膜にかかる費用が高価になる。特に多数の
ピストンに潤滑被覆を成膜する場合、そのような費用の
高価さが実用化の弊害となっている。
【0007】また通常、成膜作業の後、乾燥・焼成作業
を行うが、このような作業によりピストンに塗布された
被膜層の厚さが変化することがあり、最終製品の品質の
維持が問題になっている。
【0008】さらにピストンなどの円柱状基材は量産品
であるから、より生産性の高い円柱状基材の表面に被膜
を成膜する方法が望まれている。円柱状基材への成膜の
例示として圧縮機のピストンへの潤滑被覆の成膜につい
て例示したが、ピストンへの潤滑被覆の成膜に限らず、
その他の被覆対象物への塗料を用いた成膜を行う場合に
おいても上記同様の問題に遭遇している。
【0009】本発明の目的は、潤滑用塗料などの塗料の
無駄が少なくて済み、低価格で品質の高い被膜あるいは
塗膜を成膜可能な円柱状基材の表面に被膜を成膜する方
法を提供することにある。また本発明の目的は、最終工
程として行う乾燥・焼成完了後の潤滑用被膜層の厚さが
精度高く維持できる円柱状基材の表面に被膜を成膜する
方法を提供することにある。さらに本発明の目的は、上
述した要求を満足させ、かつ、生産性の高い円柱状基材
の表面に被膜を成膜する方法を提供することにある。ま
た本発明の目的は、上記円柱状基材の表面に被膜を成膜
する方法を実施する好適な被覆層成形機を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点によ
れば、(a)回転可能に水平に支持されている円柱状基
材(A)の被覆面(D)の回転接線方向(P)に対し2
0°〜80°の範囲内の傾斜角(θ)で塗着形成部(1
9)を傾斜させるとともに前記被覆面(D)に対し前記
塗着形成部(19)の先端部(191)を所定の厚さ
(t)の間隙だけ離間させて接近させ、前記回転支持装
置(2)に支持されている前記円柱状基材(A)を第1
の回転速度で第1の回転数だけ回転させた状態で塗料供
給部(3)から供給された塗料液(B)を前記回転して
いる円柱状基材(A)の被膜面(D)に塗布して被膜層
(C)を形成する第1段階と:(b)前記円柱状基材
(A)の被膜面(D)に前記塗料液(B)が塗布された
後、前記塗着形成部(19)の前記先端部(191)が
前記円柱状基材(A)の被覆面(D)から前記厚さ
(t)の間隙だけ離間して接近している位置から前記塗
着形成部(19)の前記先端部(191)をさらに離間
させ、かつ、前記塗着形成部(19)の先端部(19
1)が離脱開始位置(SP)から完全に離脱が終了する
位置(EP)まで前記円柱状基材(A)を少なくとも1
/4回転以上、第2の回転速度で回転させる第2段階と
を有する、円柱状基材の表面に被膜を成膜する方法が提
供される。
【0011】好ましくは、前記塗着形成部(19)を前
記円柱状基材(A)の被膜層(C)から離間させた後、
前記円柱状基材(A)を前記回転支持装置(2)から取
り外して前記円柱状基材(A)の被膜層(C)部分を乾
燥し焼成する第3段階をさらに含む。
【0012】本発明の第2の観点によれば、円柱状基材
(A)を回転可能に水平に支持する回転支持装置(2)
と、前記水平に支持されている円柱状基材(A)の上部
から前記円柱状基材(A)の被膜面(D)に塗料液
(B)を吐出する塗料供給装置(3)と、先端部(19
1)がブレード状に形成された塗着形成部(19)を有
し、前記塗着形成部を19)を前記水平に支持されてい
る前記円柱状基材(A)の被覆面(D)の回転接線方向
(P)に対し20°〜80°の範囲内の傾斜角(θ)で
傾斜させ、かつ、前記先端部(191)を前記円柱状基
材(A)の前記被覆面(D)に対して所定の厚さ(t)
の間隙だけ接近させ、そして、離間させる手段(21、
22A:22B、23A:23B)を有する層形成装置
(4)と、前記前記水平に支持されている円柱状基材
(A)を回転させる回動手段(9)と、制御手段(3
0)とを有し、前記制御手段は、(a)前記回動手段
(9)を制御して、前記回転支持装置(2)に支持され
ている前記円柱状基材(A)を第1の回転速度で第1の
回転数だけ回転させた状態で前記塗料供給部(3)から
供給された塗料液(B)を前記回転している円柱状基材
(A)の被膜面(D)に塗布して被膜層(C)を形成さ
せ、(b)前記層形成装置(4)を制御して前記円柱状
基材(A)の被膜面(D)に前記塗料液(B)が塗布さ
れた後、前記塗着形成部(19)の前記先端部(19
1)が前記円柱状基材(A)の被覆面(D)から前記厚
さ(t)の間隙だけ離間して接近している位置から前記
塗着形成部(19)の前記先端部(191)をさらに離
間させ、かつ、前記回動手段(9)を制御して前記塗着
形成部(19)の先端部(191)が離脱開始位置(S
P)から完全に離脱が終了する位置(EP)まで前記円
柱状基材(A)を少なくとも1/4回転以上、第2の回
転速度で回転させることを特徴とする、被覆層成形機が
提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】上述した本発明の円柱状基材の表
面に被膜を成膜する方法および被覆層成形機は添付図面
に関連づけた下記の記述から一層明瞭になる。以下、本
発明の円柱状基材の表面に被膜を成膜する方法と、その
実施に用いる被覆層成形機の好適な実施の形態について
述べる。
【0014】本発明における表面に被覆を成形する対象
は、圧縮機のピストンなど、通常、表面が回転対称の円
柱状または円筒状の基材(部材)であるが、これらを総
称して円柱状基材と呼び、本明細書において、円柱状基
材と記述した場合、円筒状基材をも含む意味で用いる。
【0015】本発明の表面に被覆を成形する対象の円柱
状基材の1例として、圧縮機のピストンについて潤滑被
覆を成膜する場合について例示する。本実施の形態にお
いて、圧縮機のピストンの潤滑被膜成形方法は図1およ
び図2に図解した被覆層成形機を用いて行う。
【0016】被覆層成形機 図1は本発明の円柱状基材の表面に被膜を成膜する方法
の実施に用いる被覆層成形機の概略構成を図解した正面
図であり、図2は図1に図解した被覆層成形機の概略的
な側断面図である。
【0017】図1および図2に図解した被覆層成形機1
は、回転支持装置2と、塗料供給装置3と、層形成装置
4と、被覆層成形用全体制御部30とを有する。回転支
持装置2は、表面に潤滑被覆を成形する対象である圧縮
機のピストン(以下、これを部品Aまたは部材Aとい
う)を回転可能に水平に支持する。塗料供給装置3は、
部品Aの表面に潤滑被覆を行うための潤滑被覆用塗料液
をノズル12から部品Aの表面の被膜面Dに供給する。
層形成装置4は、先端が部品Aの被膜面Dを指向する塗
着形成部19を保持して制御する。
【0018】被覆層成形用全体制御部30は被覆層成形
機1における各種の制御を行う。被覆層成形用全体制御
部30は、たとえば、演算制御ユニット(CPU)、各
種制御処理プログラムが格納されたメモリなどからなる
マイクロコンピュータを用いて構成されており、メモリ
に格納された各種制御処理プログラムがCPUで動作す
ることにより被覆層成形機1における下記に述べる各種
の制御を行う。
【0019】圧縮機のピストン(部品A) 部品A(圧縮機のピストン)は、たとえば、図3に図解
した構造のピストンである。図3は被覆層が成形される
対象の部品Aとしての圧縮機のピストンの概略構成図で
ある。圧縮機に用いられるピストンは、円柱状の形状を
しており、過酷な往復運動に耐えられるように、その表
面に潤滑被覆が成膜される。図3に図解したピストンは
両側に2か所、被膜層が形成される場合を例示してい
る。ピストンの両端側面に回転支持装置2の位置決め部
5で回転可能に水平に支持されるための芯出し穴F、F
が形成され、表面に被膜面Dが設けられている。図4は
図3に図解したピストンを簡略化して図解した図であ
り、図4に図解したピストンは被膜層が中央に1箇所の
み設けられている例を示している。図3に図解したピス
トンは2か所に被膜層を成膜するが、記述の容易さか
ら、以下、図4に図解した1箇所のみ被膜層が存在する
ピストンを代表して述べる。図4に図解したピストンの
寸法は、例示として、被膜面Dの幅Wが22mm、直径
Rが32mmである。
【0020】回転支持装置 回転支持装置2は、基台2aと、部品Aを着脱する位置
決め部5と、基台2aに搭載されたガイドレール8と、
ガイドレール8に沿って図1の左右に移動可能な右側支
持部7Aと、基台2aに搭載された空圧シリンダ6と、
基台2aに搭載された左側支持部7Bと、左側支持部7
Bに接続された駆動部9とを有する。位置決め部5は対
向する位置に配設された支持部7A、7Bに固定された
2つの円錐状突起を有し、これら2つの円錐状の突起が
図3および図4に図解した部品Aの両端側面の芯出し穴
F、Fに当接させて(または係合させて)部品Aを水平
に支持する(保持する)。
【0021】位置決め部5による部品Aの支持(保持)
は、被覆層成形用全体制御部30が空圧シリンダ6を駆
動して位置決め部5の右側の円錐状突起が固定された右
側の支持部7Bを基台2aに固定されたガイドレール8
に沿って図1において左右に移動させることによって行
う。すなわち、部品Aを位置決め部5で支持するときに
は、一旦、被覆層成形用全体制御部30の制御に応じて
空圧シリンダ6が右側の支持部7Aを右側に移動させて
位置決め部5の右側の円錐状突起を位置決め部5の左側
の円錐状突起から離間させ、部品Aを位置決め部5の2
つの円錐状突起の間に配置し、その後、被覆層成形用全
体制御部30の制御によって空圧シリンダ6が右側の支
持部7Aを図1の左側にガイドレール8に沿って移動さ
せると、位置決め部5の両側の円錐状突起で部品Aの両
端側面の芯出し穴F、Fと係合させて部品Aを水平に支
持することができる。なお、部品Aを位置決め部5から
取り外す時は、右側の支持部7Aを右側に移動するよう
に、被覆層成形用全体制御部30が空圧シリンダ6を制
御する。
【0022】このような位置決め部5による部品Aの支
持は、部品Aの被膜面Dが後述するノズル12によって
潤滑被覆用塗料液Bが塗布され、かつ、後述する塗着形
成部19が被膜層Cを形成する位置に位置決めするよう
に、被覆層成形用全体制御部30が制御する。部品Aが
位置決め部5によって水平に支持されている状態で、被
覆層成形用全体制御部30の制御により駆動部9で左側
の支持部7Bを介して位置決め部5の左側の円錐状突起
を回転させると、部品Aは回転方向Gに沿って回転す
る。
【0023】このように回転支持装置2は、被覆層成形
用全体制御部30と協動して、部品Aに潤滑被覆の形成
時、部品Aを水平に支持しながら、必要に応じて部品A
を所定の回転速度で回転させる。部品Aの回転速度の制
御は被覆層成形用全体制御部30による駆動部9の制御
により行う。被覆層成形用全体制御部30による部品A
の回転速度は、詳細を後述するように、ノズル12を用
いて潤滑被覆用塗料液Bを部品Aの被膜面Dに塗布する
ときの第1の回転速度と、塗着形成部19を被膜面Dか
ら離隔(離脱)させるときの第2の回転速度とに異なら
せることができる。これら第1および第2の回転速度に
ついては例示を後述する。
【0024】塗料供給装置 図1、図2および図5を参照して塗料供給装置3につい
て述べる。図5は塗料供給装置3の構成の概略を図解し
た図である。塗料供給装置3は、部品Aの被膜面Dに塗
布すべき潤滑被覆用塗料が収容されている塗料タンク1
0と、バルブ11と、ノズル12と、塗料チューブ13
と、塗料タンク10とバルブ11との間に配設されて潤
滑被覆用塗料をバルブ11を介してノズル12に供給す
る塗料チューブ13と、エアーチューブ14と、塗料供
給装置用制御部15と、エアー供給源16と、塗料タン
ク10の内部を加圧する圧力印加手段とを有する。
【0025】図2に図解したように、塗料供給装置3は
さらに空圧シリンダ25およびアクチュエータ18を有
している。ノズル12はバルブ11の先端に着脱可能な
状態で装着される。エアー供給源16は、塗料タンクに
設置されているレギュレタの制御に応じて塗料タンク1
0から潤滑被覆用塗料をノズル12に向けて排出する圧
縮空気(エアー)を提供する。また、エアー供給源16
は、塗料供給装置用制御部15の制御に応じてエアーチ
ューブ14を介してバルブ11に供給しノズル12から
部品Aの被膜面Dに向かって潤滑被覆用塗料を排出する
ための圧縮空気を提供する。
【0026】塗料供給装置用制御部15は、ノズル12
から部品Aの被膜面Dに向けて吐出する潤滑被覆用塗料
液の量などを制御するため、被覆層成形用全体制御部3
0と協動して、エアー供給源16から排出する圧縮空気
の制御を行う。潤滑被覆用塗料液の量などを制御の詳細
は後述する。さらに被覆層成形用全体制御部30がアク
チュエータ18を駆動制御することにより、バルブ11
およびノズル12を、回転支持装置2の位置決め部5に
支持されている部品Aの被膜面Dに対して適切な位置に
位置するように、図2において破線で示したように昇降
させ、さらに、バルブ11およびノズル12を部品Aの
被膜面Dに沿って横断させることができる。バルブ11
およびノズル12の横断動作の詳細は後述する。
【0027】このように塗料供給装置3は、被覆層成形
機1の全体制御を行う被覆層成形用全体制御部30と協
動して、部品Aの被膜面Dに適切な量の潤滑被覆用塗料
液Bを供給するとともに、部品Aの被膜面Dに均一かつ
漏れなく潤滑被覆用塗料液Bを供給するように部品Aの
被膜面Dに対するノズル12の位置(上下位置および横
断方向の位置)の制御を行う。
【0028】ノズル 図6〜図8にノズル12の例示的な形状を図解する。図
6は潤滑被覆用塗料が排出されるニードル24が1個の
ノズルの形状を図解した図であり、図7は潤滑被覆用塗
料が排出されるニードル24が複数個列状に配設された
ノズルの形状を図解した図であり、図8は平坦なスリッ
ト状排出口から潤滑被覆用塗料を排出するノズルの形状
を図解した図である。ノズル12は図6〜8に図解した
形状のノズルのいずれかを用いることができる。このよ
うなノズル12は上述したように、バルブ11の先端に
装着されて回転支持装置2の位置決め部5に支持されて
いる部品Aの上方に位置する。
【0029】被覆層成形用全体制御部30が、部品Aの
寸法、形状、被膜面Dの範囲などに応じてアクチュエー
タ18を駆動制御して空圧シリンダ25を動作させてバ
ルブ11およびノズル12の高さ、および、被膜面Dと
対向する面に沿って水平方向の移動を調整することによ
り、部品Aの被膜面Dに所望の潤滑被覆用塗料液Bが塗
布される。図6〜図8に図解したノズル12の利点など
の比較については後述する。
【0030】層形成装置 層形成装置4は図1および図2に図解したように、塗着
形成部19と、塗着形成部19を保持しているホルダ2
0と、部品Aの被膜面Dに対するホルダ20および塗着
形成部19の角度を調整する角度調整機21とを有す
る。層形成装置4はまた角度調整機21を上下に昇降す
る第1のアクチュエータ23Aと、このアクチュエータ
23Aを駆動する第1の駆動部22Aとを有する。層形
成装置4はさらに角度調整機21が搭載されているアク
チュエータ23Aを水平方向に移動する第2のアクチュ
エータ23Bと、このアクチュエータ23Bを駆動する
第2の駆動部22Bとを有する。
【0031】被覆層成形用全体制御部30が駆動部22
Bを駆動制御してアクチュエータ23Bを駆動してアク
チュエータ23Aを図2において左右に移動させ、被覆
層成形用全体制御部30が駆動部22Aを駆動してアク
チュエータ23Aを駆動制御して角度調整機21の位置
を上下させ、さらに、被覆層成形用全体制御部30が角
度調整機21を駆動してホルダ20に装着された塗着形
成部19の角度を調整する。その結果、塗着形成部19
は、回転支持装置2の位置決め部5に支持されている部
品Aの被膜面Dに対して、任意の角度かつ任意の高さ
で、任意の距離まで接近または離間(離脱)することが
できる。塗着形成部19のこのような動作の詳細は図1
0および図11を参照して後述する。
【0032】図9(A)、図9(B)は塗着形成部19
の例示的な形状を図解した図であり、図9(A)は塗着
形成部19の断面図であり、図9(B)は塗着形成部1
9の平面図である。塗着形成部19は基部190と、基
部190の両側に刃(ブレード)状の形状をした先端部
191と、ホルダ20に装着するための複数の穴193
が複数個も設けられている装着端部192とを有する。
先端部191をブレードに加工するのは、部品Aの被膜
面Dと塗着形成部19の先端部191とが正確に離間で
き、この離間部分に余剰塗料液Eが滞留して次に潤滑被
覆用塗料液Bが塗布される被膜面Dに転写可能にするた
めである。
【0033】このような形状および寸法の塗着形成部1
9が、上述したように被覆層成形用全体制御部30の制
御によって、部品Aの被膜面Dに向かって所定の傾斜角
θで接近し、あるいは、離間する。図9(A)、(B)
に図解した例示においては、塗着形成部19の幅W19
100mmであり、塗着形成部19の長さL19は23m
mであり、先端部191のブレードの角度a19は30°
であり、基部190の厚さt19は2mmである。
【0034】潤滑被覆用塗料の成膜の基本動作 図10および図11を参照して部品Aの被膜面Dに潤滑
被覆用塗料を成膜する方法の基本動作を述べる。図10
は部品Aと塗着形成部19との位置関係および部品Aの
被膜面Dに潤滑被覆用塗料を成膜する方法を概略的に図
解した図であり、図11は塗着形成部19が部品Aの被
膜層Cに対して接近し、そして、離間する状態を図解し
た図である。
【0035】回転支持装置2の位置決め部5に支持され
ている部品Aは回転方向Gに回転している。この部品A
の被膜面Dに対して被膜面Dの上方に位置するノズル1
2から塗料タンク10からバルブ11を経由して導かれ
た潤滑被覆用塗料が吹きつけられて部品Aに被膜層Cが
成膜される。塗着形成部19は部品Aの被膜層Cから余
剰の潤滑被覆用塗料液Eを除去して所望の厚さtの被膜
層Cを成膜するため部品Aの回転の接線方向Pに対して
傾斜角θで厚さtだけ離間して部品Aの被膜面Dに接近
している。
【0036】塗着形成部19のこのような位置調整およ
び角度調整は、上述したように被覆層成形用全体制御部
30による、駆動部22A、22B、アクチュエータ2
3A、23B、および、角度調整機21の制御により達
成される。すなわち、図11に図解したように、被覆層
成形用全体制御部30は、塗着形成部19が厚さtおよ
び傾斜角θで、破線で図解した離脱開始位置SPから離
脱終了位置EPまで部品Aに対して接近しているよう
に、第1および第2のアクチュエータ23A、23B、
および、角度調整機21を制御する。被膜層厚さtおよ
び塗着形成部19の傾斜角θについては後述する。
【0037】このように被覆層成形機1において、圧縮
機のピストンなどの円柱状の形状をした部品Aが芯出し
穴F、Fを位置決め部5で回転可能に支持され、回転し
ている状態で、その被膜面Dに塗料供給装置3の塗料タ
ンク10から供給された潤滑被覆用塗料をノズル12か
ら吹きつける。部品Aの被膜面Dに吹きつけられた潤滑
被覆用塗料が、ブレードの形状をした先端部191が部
品Aの接線方向Pに対して傾斜角θだけ傾斜し、部品A
の被膜層Cから厚さtだけ離間している塗着形成部19
によって、所望の被膜層厚さtになるように余剰の潤滑
被覆用塗料液Eを除去する。ここで留意すべき点は、余
剰塗料液Eは従来のように、廃棄されるのではなく、塗
着形成部19によって潤滑被覆用塗料液Bがノズル12
の下部に回転してきて次に塗布されるべき被膜面Dの他
の部分に転写されて利用されることである。このような
潤滑被覆用塗料液Bの無駄を最小にするための条件とし
ては、たとえば、塗着形成部の傾斜角θ、塗着形成部1
9の先端部191が部品Aの被膜層Cから離脱を開始し
てから完全に離脱が終了するまでの部品Aの回転数(回
転角度)、潤滑被覆用塗料液Bの状態などの要件が課さ
れるがその詳細は後述する。
【0038】以下、被覆層成形機1を用いた円柱状部品
Aの表面に潤滑被膜を成膜する方法について手順を追っ
て述べる。被覆層成形機1を用いた円柱状部品Aの表面
に潤滑被覆を成膜する本実施の形態の方法は、大別する
と、図12に図解したように、下記の5つの段階(工
程)から構成される。
【0039】第1段階:円柱状部品Aを準備して回転支
持装置2の位置決め部5にその円柱状部品Aを回転可能
に支持する。 第2段階:部品Aを位置決め部5で支持している状態で
塗料供給装置3から部品Aの表面に潤滑被覆用塗料液B
を供給して部品Aの被膜面Dに塗布し、さらに塗着形成
部19を被膜面Dに所定の傾斜角θ、所定の距離まで接
近させて被膜面Dの余剰塗料液Eを除去して部品Aに被
膜層Cを成形する。 第3段階:塗着形成部19を部品Aの被膜面Dから離脱
(離間)させる。 第4段階:回転支持装置2の位置決め部5から部品Aを
取り外す。 第5段階:被膜層Cの安定化のための乾燥、焼成処理を
行う。この乾燥・焼成処理の済んだ被膜層を、第2段階
の被膜層Cと区別するため仕上がり被膜層C’と呼ぶ。
最終製品としての部品Aは、この仕上がり被膜層C’の
厚さ、潤滑作用、均一さなどが重要である。
【0040】第1段階:回転支持装置2による部品Aの
支持 図4に示すような部品Aを機械加工にて形成し、図1お
よび図2に図解した回転支持装置2において部品Aの両
端側面の芯出し穴F、Fに先端が円錐状突起に加工され
ている位置決め部5の円錐状突起を係合(当接)させて
部品Aを水平に維持しながら回転可能に支持する(保持
する)。すなわち、右側(第2)の支持部7Aは空圧シ
リンダ6によってガイドレール8に沿って水平方向に左
右に移動可能であるから、被覆層成形用全体制御部30
の制御により空圧シリンダ6が支持部7Aを右側に移動
させて位置決め部5の右側の円錐状突起を位置決め部5
の左側から離間させ、部品Aを位置決め部5の円錐状突
起間に配置したのち、空圧シリンダ6で右側の支持部7
Aを左側にガイドレール8に沿って移動させて、位置決
め部5の両側の円錐状突起で部品Aの両端側面の芯出し
穴F、Fと係合させて部品Aを位置決め部5で支持す
る。この状態で、被覆層成形用全体制御部30で駆動部
9を制御して左側の支持部7Bを介して位置決め部5の
円錐状突起を回転させると、部品Aは回転方向Gに沿っ
て回転する。部品Aの回転数の制御は被覆層成形用全体
制御部30が駆動部9を駆動制御することによって行
う。
【0041】第2段階:部品Aに被膜層Cの成膜 回転支持装置2の位置決め部5に回転可能に支持されて
いる部品Aを第1の回転数で回転させながら、塗料タン
ク10から供給された潤滑被覆用塗料液Bをノズル12
から部品Aの被膜面Dへ供給して(吐出して)潤滑被覆
用塗料液Bを被膜面Dに塗布する。潤滑被覆用塗料の供
給は図1、図2および図5を参照して上述した塗料供給
装置3によって行う。潤滑被覆用塗料液Bは基本的に、
その必要量を部品Aの被膜面D全体になるべく均一にな
るように供給する。
【0042】そのための1つの方法として、部品Aの回
転方向Gは図10および図11に図解したように、潤滑
被覆用塗料液Bが塗着形成部19に溜る方向に回転させ
る。そうすると、塗着形成部19によって余剰塗料液E
とされた潤滑被覆用塗料液が塗着形成部19と部品Aの
被膜面Dとの間に介在してこれから潤滑被覆用塗料液B
が供給される被膜面Dに供給されて、余剰塗料液Eとさ
れた潤滑被覆用塗料液Bの無駄を無くし、被膜面D全体
に均一に転写されるからである。部品Aの被膜面Dに潤
滑被覆用塗料液Bを塗布するのに用いる、図6〜図8に
図解したノズル12の利点の比較を行う。
【0043】ノズル12として、図6に図解した単一の
ニードル24を持つノズル12aをバルブ11に装着し
て用いた場合、位置決め部5に支持されている部品Aを
回転させながら、被覆層成形用全体制御部30の制御に
よってノズル12aを部品Aの面に沿って徐々に平行に
移動させて被膜面Dにスパイラル状に潤滑被覆用塗料液
Bを塗布(供給)することができる。このような単一の
ニードル24を持つノズル12aを用いた場合、ノズル
12aの移動速度が一定ならば、被膜面Dに対する潤滑
被覆用塗料液Bの供給は均一になるという利点がある。
しかし、一般的に言って、このような塗布方法で広い範
囲の被膜面Dの全面に潤滑被覆用塗料液Bを供給して被
膜層Cを成膜するには、ノズル12aの移動速度を低く
して部品Aを第1の回転速度で複数回回転させる必要が
あり、時間がかかる。
【0044】これに対して、図7に図解した複数のニー
ドル24を持つノズル12bまたは図7に図解したスリ
ット状の吐出口を持つノズル12cを用いて、部品Aが
1回転する間に、一度に被膜面Dの広い範囲にわたって
潤滑被覆用塗料Bを供給するほうが時間は短縮でき、生
産性は高くなる。しかしながら、図7の複数のニードル
24を持つノズル12bを用いた場合、複数のニードル
24から排出される潤滑被覆用塗料液Bの均一さを維持
する必要がある。同様に図8のスリット状の吐出口を持
つノズル12bを用いた場合もスリット状吐出口の長手
方向から排出される潤滑被覆用塗料液Bの均一さを維持
する必要がある。潤滑被覆用塗料液Bのこのような均一
さの維持は潤滑被覆用塗料液Bの粘度、ノズル12に供
給された潤滑被覆用塗料液Bの圧力などに依存する。し
たがって、潤滑被覆用塗料液Bが被膜面D全面に均一に
なるように調整を行う。潤滑被覆用塗料液Bの粘度につ
いて後述する。
【0045】図6〜図8に図解したノズル12に共通す
る課題として、ノズル12のデザインや潤滑被覆用塗料
液Bの吐出量によって潤滑被覆用塗料液Bが吐出される
際に生じるキャビテーションにより潤滑被覆用塗料液B
に泡がかみ込んで(気泡が混入して)、被膜層Cに気泡
が混入する可能性があるので、これを防止する必要があ
る。さらに塗布時間の短縮、換言すれば、生産性を考慮
すると、潤滑被覆用塗料液Bに対して極力圧力損失が少
ないように設計する必要がある。生産性の観点からは部
品Aの回転速度が高いほど時間は短くなるが、そのよう
に部品Aの回転速度に応じられるだけの塗料供給装置3
から潤滑被覆用塗料Bの供給能力が前提となる。このよ
うに、部品Aの回転速度と潤滑被覆用塗料液Bの供給量
との間には密接な関係がある。換言すれば、被覆層成形
用全体制御部30で行う部品Aの回転速度の制御は、潤
滑被覆用塗料液Bの供給能力に依存して決定する。潤滑
被覆用塗料液Bの供給能力は、図5に図解した加圧を行
うポンプ、塗料チューブ13の径、潤滑被覆用塗料液の
粘度および温度、ノズル12の形状のデザインなどに支
配される。したがって、上述した供給能力を発揮できる
ようにこれらの条件を設定する。
【0046】以下、潤滑被覆用塗料液Bの供給能力と部
品Aの回転速度との関係について具体例を述べる。たと
えば、図4に図解した、被膜面Dの幅Wが22mm、直
径Rが32mmのピストンに被膜層を成膜する場合、図
7に示す複数のニードル24を有するノズル12bを用
いて部品Aに1gの潤滑被覆用塗料Bを供給する場合、
塗料供給装置3と潤滑被覆用塗料液Bの組み合わせにお
いて安定した最大供給能力が毎秒1gのとき精度よく被
膜層Cを成膜させる条件として、実験によれば、部品A
の第1の回転速度は毎分60回転(60rpm)させる
ことができることが判った。この場合、被覆層成形用全
体制御部30は第1の回転速度として駆動部9を駆動制
御して部品Aが60rpmになるように制御する。
【0047】円柱状部品Aの被膜面Dに供給された潤滑
被覆用塗料液Bは、図2、図10、および図11に示す
ように塗着形成部19により部品Aに被膜層Cとして成
形される。被膜層Cの厚さtは、たとえば、0.01m
m〜0.50mmの範囲にすることが好ましい。さらに
好ましくは、被膜層厚さtは0.02mm〜0.30m
mにすると良いことが実験により判明した。その理由に
ついて述べる。被膜層Cの厚さtを0.30mm以上に
すると第5の段階における乾燥や焼成時の発泡を防ぐた
めかなりの時間を乾燥や焼成のために費やす必要があ
り、生産性が低くなる。被膜層厚さtが0.50mmを
越えると乾燥・焼成時の潤滑被覆用塗料液Bに発泡が起
こり、乾燥・焼成後に得られた被膜層Cを一様な厚さに
形成することが困難になり品質上の問題が起こる。他
方、被膜層Cの厚さtを0.01mm以下にすると乾燥
・焼成工程後に生成された仕上がり被膜層C’の潤滑作
用が不十分になる。実験によれば、潤滑作用が発揮でき
る被膜層厚さtとしては、0.30mm以下で0.02
mm以上あることが望ましいことが判明した。
【0048】このように被膜層厚さtを適切にして最終
的な品質として焼成完了後の仕上がり被膜層C’の厚さ
tを適切にすることが本発明の最終目的の1つである。
このような厚さtの被膜層Cを成形する塗着形成部19
は、被膜面Dの回転接線方向Pに対する傾斜角θとし
て、部品Aへの塗着形成部19の接近点において、20
°〜80°の傾斜角θに調整できることが望ましい。こ
の根拠については実験例を参照して後述するが、その理
由の概要を述べる。塗着形成部19の傾斜角θを20°
より小さくすると、潤滑被覆用塗料液Bの接触面積が増
大して被膜層Cの一部に潤滑被覆用塗料液Bの盛り上が
りが大きくなる。他方、傾斜角θを80°以上にする
と、潤滑被覆用塗料液Bが塗着形成部19により掻き取
られる量が増加して塗料供給装置3において潤滑被覆用
塗料液Bを多量に供給する必要が生じて潤滑被覆用塗料
液Bの無駄になる。
【0049】さらに好ましくは、傾斜角θを30°〜7
0°の範囲にすると良いことが判明した。その理由は後
述する実験例からも明らかなように、傾斜角θをこのよ
うな範囲にすると、仕上がり被膜層C’の寸法精度が向
上できることが認められたからである。なお、図5に図
解した加圧式の塗料タンク10に代えて、ギアポンプ、
ダイアフラムポンプなどのポンプを用いて潤滑被覆用塗
料Bを部品Aの被膜面Dに供給することも可能である。
【0050】第3段階:塗着形成部19を部品Aの被膜
面Dから離脱(離間) 本実施の形態においては、第2段階にて形成された被膜
層Cから塗着形成部19の先端部191を離脱(離間)
させる際に、離脱開始位置SPから完全に離脱が終了す
る位置EPまで回転する間に、第2の回転速度で回転し
ている部品Aが所定の回転数(または、所定の回転角
度)だけ回転するように、塗着形成部19の離脱開始〜
離脱終了動作を行う。実験によれば、そのような回転数
(または回転角度)は、少なくとも1/4回転であっ
た。離脱開始とは塗着形成部19が被膜層厚さtより離
れ出した瞬間を意味し、離脱終了とは塗着形成部19の
先端部191が完全に部品Aの被覆層表面から離れが瞬
間を意味する。
【0051】図11に示すように塗着形成部19の先端
部191が部品Aの被膜層Cから離脱する間に部品Aが
第2の回転速度で1/4以上回転すると、塗膜盛り上が
り部分Hの発生要因である余剰塗料液Eが、被膜層Cの
広いエリアにわたって徐々に転写する結果となり、余剰
塗料液Eの除去を行わないでも塗膜盛り上がり部分Hを
小さく制御することができる。塗膜盛り上がり部分Hを
極力小さくするためには、実験結果から部品Aを2回転
以上回転させることが好ましいことが判った。
【0052】このように被覆層成形用全体制御部30は
上述した塗膜盛り上がり部分Hを小さくするために、図
1に図解した駆動部9を駆動制御して部品Aの回転制御
と、塗着形成部19の離間動作とを同時的に並行して行
う。被膜層Cの表面から塗着形成部19の離脱開始から
完全に離脱が終了する間に部品Aを少なくとも1/4回
転以上、回転させる条件の制御は、被覆層成形用全体制
御部30による駆動部9を駆動しての部品Aの回転速度
の制御、図2に図解したアクチュエータ23A、23B
および角度調整機21の制御による塗着形成部19の移
動速度及び離脱方向によって行うことができる。
【0053】第3段階における被覆層成形用全体制御部
30による部品Aの第2の回転速度は、生産時間を考慮
すると速い回転速度で行うことが有利であるが、図4に
図解した、被膜面Dの幅Wが22mm、直径Rが32m
mのピストンに被膜層を成膜する場合、第2の回転速度
が毎分300回転を超えると潤滑被覆用塗料液Bの粘度
によっては潤滑被覆用塗料液Bの飛散などが起こる。実
験によれば、部品Aの被膜層Cの表面への泡のかみ込み
など部品Aの表面状態の悪化が観察された。そのような
観点から、被覆層成形用全体制御部30による部品Aの
第2の回転速度の制御を、300rpm以下で適切に行
う。もちろん、第2の回転速度は部品A(図4のピスト
ンの寸法)の直径に依存して規定されるので、300r
pmに固定される訳ではない。
【0054】被膜層Cから塗着形成部19を離脱させる
方向は、被膜層厚さtを小さくする方向でなければ特に
制約はないが、被膜層Cの円周の接線方向Pもしくはそ
れに準ずる方向が好ましい。被膜層Cから上記接線方向
Pに塗着形成部19を離脱させることにより塗着形成部
19は被膜層Cと徐々に離れることとなる。塗着形成部
19を被膜層Cから離脱させる時の離脱速度は、被覆層
成形用全体制御部30において、少なくとも下記条件を
満足させて状態において、第2の回転速度と離脱方向を
決定して行う。
【0055】その条件は、(a)部品Aを回転支持装置
2に水平に脱着可能に取り付けて、第2の回転速度で部
品Aを回転させ、(b)被膜面Dの回転接線方向Pに対
して塗着形成部19を20〜80°の範囲、好ましくは
30°〜70°の範囲の傾斜角θに傾斜させるとともに
被膜面Dに対して塗着形成部19の先端部191を厚さ
tだけ被膜面Dから離間させた状態で、被膜面Dに潤滑
被覆用塗料液Bをノズル12を用いて被膜面Dに供給し
ながら、塗着形成部19で被膜層Cを成形し、(c)塗
着形成部19が被膜層Cの表面(供給された潤滑被覆用
塗料液Bの表面)から離脱を開始してから完全に離脱が
完了する間に部品Aを少なくとも1/4回転回転させる
ことである。
【0056】塗料供給装置3から供給されるピストンの
潤滑被覆用塗料液Bとしてはたとえば、水又は有機溶剤
中に溶解又は分解された、バインダーとしての有機系樹
脂と固体潤滑剤としてのPTFE粉末とからなり、バイ
ンダー100重量部に対してPTFE粉末を10〜10
0重量部含有するものを用いる。バインダー100重量
部に対してPTFE粉末が10重量部以下であるとピス
トンとしての摺動性が不足し、50重量部以上であると
焼成後の仕上がり被膜層C’の塗膜強度が不足する。こ
のような配合比率は、圧縮機のピストンなど円柱状部品
Aに要求される耐摩耗性、摺動性、シール性などを考慮
して適宜設計される。
【0057】バインダーの有機系樹脂としては、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エ
ポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリジェニレンサルファ
イド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタ
ン樹脂等を利用した。これらは1種または2種以上の混
合物である。もちろん、これ以外にも各種添加剤を配合
することが可能である。その他に配合される材料として
は、塗料の粘度特性を調整するためのレオロジーコント
ロール剤、耐摩耗剤として金属、セラミックの粉末、固
体潤滑剤としてグラファイト、2硫化モリブデン、添加
剤として顔料、消泡剤、界面活性剤などを用いることが
できる。
【0058】潤滑被覆用塗料液Bの粘度は100mPa
・s〜20000mPa・sの範囲であるものであり、
好適には1000mPa・s〜10000mPa・sの
範囲の粘度が好ましい。1000mPa・s以下では塗
膜のタレが生じ易く塗膜の膜厚が制限される。1000
0mPa・s以上であるとレベリング性が悪化し塗布時
間が長くなり生産性が低下する。なお上記潤滑被覆用塗
料液Bの粘度特性は、測定条件として、塗料温度が25
°C、せん断速度(シェア レート)が100s(-1)
の時に、コーンプレート型の回転粘度計を用いて測定し
た値である。
【0059】第4段階:回転支持装置2から部品Aの解
部品Aに被膜層Cが成膜されて、乾燥作業が終了した
ら、第1段階で述べた方法と逆の方法で、部品Aを位置
決め部5から解放する。
【0060】第5段階:乾燥、焼成処理 位置決め部5から解放した被膜層Cが成膜された部品A
を、乾燥室などにおいて乾燥し、焼成する。
【0061】以下、上述した実施の形態に基づく実験結
果について述べる。代表的な実験例 被覆層成形機1を用いた本発明の1実施の形態に係る代
表的な実験例としての円柱状・円筒状基材の表面に被膜
を成膜する方法について述べる。第1段階および第4段
階の処理の記述は省略する。
【0062】(1)第2段階の処理 被覆層成形用全体制御部30によって回転支持装置2に
より部品Aを第1の回転速度で回転させながらバルブ1
1を作動させて、たとえば、図7に図解した複数のニー
ドル24を有するノズル12bを用いて潤滑被覆用塗料
液Bを部品Aの被膜面Dに吐出させる。潤滑被覆用塗料
液Bの吐出量はあらかじめ塗料タンク10にかけるエア
ー供給源16からのエアーの圧力によって調整されてい
る。潤滑被覆用塗料液Bを吐出する時間は塗料供給装置
用制御部15によってあらかじめ設定されている。被覆
層成形用全体制御部30の制御によって角度調整機21
を介して接線方向Pに対する塗着形成部19の傾斜角θ
を20°〜80°の間、好ましくは20°〜80°の
間、たとえば、45°に設定し、さらに被覆層成形用全
体制御部30によって駆動部22A、22B(アクチュ
エータ23A、23B)を駆動して塗着形成部19の先
端部191を被膜層厚さtだけ部品Aの表面から離間さ
せた。
【0063】この実験例では、被覆層成形用全体制御部
30によって駆動部9を駆動して部品Aを第1の回転速
度として毎分60回転(60rpm)で回転させた。塗
料供給装置3から潤滑被覆用塗料液Bを1秒間に0.6
g供給し、被膜層厚さtを0.25mmに設定した。部
品Aに供給された潤滑被覆用塗料液Bは塗着形成部19
の先端部191によってその一部を掻き取られながら被
膜層Cを部品Aの上に形成する。この時点では塗着形成
部19の先端部191は回転している部品Aの被膜層C
に接触しており潤滑被覆用塗料液Bの一部は余剰塗料液
Eとして塗着形成部19に付着している。
【0064】(2)第3段階の処理 被覆層成形用全体制御部30で層形成装置4の駆動部2
2A、22Bを制御して部品Aの被膜層Cから塗着形成
部19を離脱させる。この時に離脱させる条件が重要で
ある。本実施例では下記に設定した。被膜層Cと接触し
ている塗着形成部19の先端部191を離脱開始から終
了までの間、被覆層成形用全体制御部30による駆動部
9の制御により部品Aが第2の回転速度で回転する回転
数(回転角度)が少なくとも1/4回転以上となるよう
に徐々に離すことにより塗着形成部19によって被膜面
Dから掻き取られた余剰塗料液Eをこれから塗布すべき
被膜面Dに潤滑被覆用塗料液Bの一部として被膜層Cに
転写させる。このように、余剰塗料液Eを廃棄するので
はなく、潤滑被覆用塗料液Bの一部として活用してい
る。この実験例では、第2段階において60rpmだっ
た部品Aの第1の回転速度を第2の回転速度として毎分
200回転(200rpm)に上昇させ、塗着形成部1
9を被膜層Cから被膜層Cの回転接線方向P(上向き)
に毎分1mmの速度で離脱させた。この動作の間、部品
Aは約7回転した。
【0065】(3)第5段階の処理 第4段階における部品Aの位置決め部5からの取り外し
後、第5段階の処理として上記作業で形成された被膜層
Cの部品Aについて乾燥・焼成を行い、安定な仕上がり
被膜層C’を形成させて目的とする潤滑作用および被膜
層厚さtを有する部品Aを得た。このような方法で成膜
した仕上がり被膜層C’を有する部品Aは、潤滑被覆の
潤滑作用が規定値を満足しており、仕上がり被膜層C’
は被膜面D全面によって均一であり、潤滑被覆用塗料液
Bの無駄もなく、処理時間も短かった。
【0066】実験例1〜6と比較例1、2 本発明によるさらに具体的な実験例1〜6、および、比
較例1、2について述べる。部品Aとして図4に図解し
た被膜面Dの幅Wが22mm、直径Rが32mmのピス
トンを用いた。本発明の実施例1〜6および比較例1に
おいて、図1に示す被覆層成形機1を使用し、図4に図
解した円柱状部品Aを加工して被塗物とした。ただし、
比較例2の装置は図14に図解したものを用いた。層形
成装置4の塗着形成部19としては図9に示したものを
使用した。すなわち、塗着形成部19の幅W19は100
mmであり、塗着形成部19の長さL19は23mmであ
り、先端部191のブレードの角度はa19は30°であ
り、基部190の厚さt19が2mmの塗着形成部19を
用いた。このように塗着形成部19の幅W19は十分広い
ので、部品Aの被膜面Dの幅より十分広く、被膜面Dを
十分覆うことができる。したがって、余剰塗料液Eが塗
着形成部19から零れ落ちることはなく、余剰塗料液E
を有効に転写できる。また、塗着形成部19の幅は部品
Aの被膜面Dより十分広いので、ノズル12のように、
被膜面Dの面に沿って移動させる必要はなく、被膜層C
から離脱させるだけでよい。潤滑被覆用塗料液Bは、塗
膜成分濃度が35重量%で、塗膜成分中にPTFE粉末
を30重量%含有し、粘度6000mpa・sのものを
使用した。
【0067】実施例1 実験例1の条件について述べる。まず第1段階として被
覆層成形機1の回転支持装置2の位置決め部5で部品A
を支持した。その後、第2段階として被覆層成形用全体
制御部30の制御により部品Aを第1の回転速度として
毎分60回転(60rpm)で回転させながら、部品A
の長さ方向において等分に5分割された5点の位置に供
給できるように製作された5本のニードル24を一体化
した図7に示すノズル12bにて1秒間(部品Aはこの
1秒間に1回転する)、潤滑被覆用塗料液Bを部品Aの
被膜面Dにリング状に供給すると同時に、塗着形成部1
9の傾斜角θを45°に設定して塗着形成部19の先端
部191を被膜層厚さtが0.25mmになるように部
品Aの被膜面Dに接近させた。
【0068】次いで第3段階として、被覆層成形用全体
制御部30の制御により部品Aの回転を第2の回転速度
として毎分200回転(200rpm)まで上昇させ、
塗着形成部19を部品Aの被膜層Cの回転接線方向P
(上向き)に毎分1mmの速度で被膜面Dから離脱させ
た。このとき、塗着形成部19の先端部191が離脱開
始から離脱終了まで部品Aが回転する回転数を約7回転
とした。さらに第4段階として被膜層Cが成膜された部
品Aを回転支持装置2から取り外した。その後、第5段
階として取り外した部品Aを所定の乾燥、焼成条件にセ
ットされた電気炉にて乾燥、焼成を行い、被膜層Cを安
定に形成させた仕上がり被膜層C’を成膜した。以上の
作業を同条件にて繰り返し塗装を行い潤滑被覆用塗料液
Bの使用量と、塗膜盛り上がり部分Hと、仕上がり被膜
層C’について求めた。その結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】塗膜盛り上がり部分Hは図13に図解した
真の円の度合いを示す真円度チャートを用いた。第2段
階における部品Aの第1の回転速度が60rpmであ
り、第3段階の部品Aの第2の回転速度が許容範囲30
0rpm以下の200rpmであり、塗着形成部19の
傾斜角θが45°と傾斜角θの許容範囲、20〜80°
内であり、塗着形成部19の先端部191が離脱開始か
ら離脱終了まで部品Aが回転する回転数が1/4以上の
約7回転であり、被膜層厚さtが好適範囲0.02〜
0.30mmの範囲にある実験例1の結果は、潤滑被覆
用塗料液Bの使用量は部品A1本当たり0.58g、塗
膜盛り上がり部分Hは0.006mm、仕上がり被膜層
C’の厚さは0.058mmと良好な結果であった。
【0071】実施例2 実験例2の条件について述べる。実験例2としては、塗
着形成部19の離脱速度を実験例1の毎分1mmから毎
分2.0mmに設定し、塗着形成部19の先端部191
が離脱開始から離脱終了まで部品Aが回転する回転数を
実験例1の約7回転から約4回転とした他は実験例1と
同じ条件で実験を行った。その結果を表1に示す。実験
例2における潤滑被覆用塗料液Bの使用量は実験例1と
同じ、部品A1本当たり0.58g、塗膜盛り上がり部
分Hは0.005mm、仕上がり被膜層C’の厚さは実
験例1と同じ、0.058mmであった。
【0072】このように実験例2は、実験例1と同様、
第2段階における部品Aの第1の回転速度、第3段階の
部品Aの第2の回転速度、傾斜角θ、塗着形成部19の
先端部191が離脱開始から離脱終了まで部品Aが回転
する回転数、被膜層厚さtを上述した許容範囲にしてお
り実験例1と同様の結果が得られた。換言すれば、塗着
形成部19の離脱速度を実験例1の1mmから2mmに
上昇させても実験例1と同様の結果が得られた。さら
に、塗着形成部19の先端部191が離脱開始から離脱
終了まで部品Aが回転する回転数を約4回転に少なくし
ても、1/4以上の回転数なので問題がないことが判っ
た。
【0073】実施例3 実験例3の条件について述べる。実験例3としては塗着
形成部19の離脱速度を実験例1の毎分1mmから毎分
4.0mmに設定し、塗着形成部19の先端部191が
離脱開始から離脱終了まで部品Aが回転する回転数を実
験例1の約7回転から約2回転とした他は実験例1と同
じ条件で実験を行った。その結果を表1に示す。実験例
3における潤滑被覆用塗料液Bの使用量は部品A1本当
たり0.59g、塗膜盛り上がり部分Hは実験例1と同
じ0.006mm、被膜層Cの厚さは実験例1と同じ、
0.058mmであった。
【0074】このように実験例3は実験例1と同様、第
2段階における部品Aの第1の回転速度、第3段階の部
品Aの第2の回転速度、塗着形成部19の傾斜角θ、塗
着形成部19の先端部191が離脱開始から離脱終了ま
で部品Aが回転する回転数、被膜層厚さtを上述した許
容範囲にしており実験例1と同様の結果が得られた。換
言すれば、塗着形成部19の離脱速度を実験例1の1m
mから4mmに上昇させても実験例1と同様の結果が得
られた。さらに塗着形成部19の先端部191が離脱開
始から離脱終了まで部品Aが回転する回転数を約2回転
に少なくしても1/4以上の回転数なので問題がないこ
とが判った。
【0075】実施例4 実験例4の条件について述べる。実験例4としては塗着
形成部19の塗着形成部の傾斜角θを許容範囲20〜8
0°から外れた10°に設定し(傾斜角θ=10°)、
塗着形成部19の先端部191が離脱開始から離脱終了
まで部品Aが回転する回転数を実験例1の約7回転から
約1.4回転とした他は実験例1と同じ条件で実験を行
った。その結果を表1に示す。実験例4における潤滑被
覆用塗料液Bの使用量は実験例1と同じく部品A1本当
たり0.58g、塗膜盛り上がり部分Hは0.009m
m、被膜層Cの厚さは実験例1と同じ、0.058mm
であった。
【0076】このように、塗着形成部19の先端部19
1が離脱開始から離脱終了まで部品Aが回転する回転数
は許容範囲の1/4回転以上であったが、塗着形成部の
傾斜角θを許容範囲外にすると、塗膜盛り上がり部分H
が0.006mmから0.009mmに増加した。
【0077】実施例5 実験例5の条件について述べる。実験例5としては塗着
形成部19の塗着形成部の傾斜角θを、許容範囲20〜
80°から外れた接線方向Pと垂直方向に設定し(傾斜
角θ=90°)、塗着形成部19の先端部191が離脱
開始から離脱終了まで部品Aが回転する回転数を実験例
1の約7回転から約0.4回転とし、第3段階における
部品Aの第2の回転速度を許容範囲の毎分300回転に
設定した他は実験例1と同じ条件で実験を行った。その
結果を表1に示す。実験例5における潤滑被覆用塗料液
Bの使用量は部品A1本当たり0.59g、塗膜盛り上
がり部分Hは0.012mm、被膜層Cの厚さは実験例
1と同じ、0.058mmであった。
【0078】塗着形成部19の先端部191が離脱開始
から離脱終了まで部品Aが回転する回転数は許容範囲の
1/4回転以上であり、第3段階における部品Aの第2
の回転速度も許容範囲であったが、塗着形成部の傾斜角
θを許容範囲外の90°にすると塗膜盛り上がり部分H
が0.012mmに増加した。
【0079】実施例6 実験例6の条件について述べる。実験例6としては、塗
着形成部19の塗着形成部の傾斜角θを、実験例5と同
様、許容範囲20〜80°から外れた接線方向Pと垂直
方向に設定し(傾斜角θ=90°)、塗着形成部19の
先端部191が離脱開始から離脱終了まで部品Aが回転
する回転数を実験例1の約7回転から許容限界の約1/
4回転とした他は実験例1と同じ条件で実験を行った。
その結果を表1に示す。実験例6における潤滑被覆用塗
料液Bの使用量は部品A1本当たり0.59g、塗膜盛
り上がり部分Hは0.014mm、被膜層Cの厚さは
0.057mmであった。
【0080】塗着形成部19の先端部191が離脱開始
から離脱終了まで部品Aが回転する回転数は許容範囲限
界であり、第3段階における部品Aの第2の回転速度も
許容範囲であったが、塗着形成部の傾斜角θを許容範囲
外の90°にすると塗膜盛り上がり部分Hが0.014
mmに増加した。
【0081】比較例1 比較例1の条件について述べる。比較例1としては塗着
形成部19の塗着形成部の傾斜角θを実験例5および6
と同様、許容範囲20〜80°から外れた接線方向Pと
垂直方向に設定し(傾斜角θ=90°)、塗着形成部1
9の先端部191が離脱開始から離脱終了まで部品Aが
回転する回転数を実験例1の約7回転から許容限界以下
の約1/8回転にし、第3段階における部品Aの第2の
回転速度を毎分100回転に設定した他は実験例1と同
じ条件で実験を行った。その結果を表1に示す。
【0082】比較例1における潤滑被覆用塗料液Bの使
用量は部品A1本当たり0.59g、塗膜盛り上がり部
分Hは0.025mm、仕上がり被膜層C’の厚さは
0.057mmであった。比較例1は塗着形成部の傾斜
角θを許容範囲外にし、さらに塗着形成部19の先端部
191が離脱開始から離脱終了まで部品Aが回転する回
転数を限界以下にしたので塗膜盛り上がり部分Hが0.
025mmと大きい。
【0083】比較例2 比較例2の条件について述べる。比較例2としては、塗
着形成部19の塗着形成部の傾斜角θを、実験例5およ
び6並びに比較例1と同様、許容範囲20〜80°から
外れた接線方向Pと垂直方向に設定し(傾斜角θ=90
°)、比較例1と同様、塗着形成部19の先端部191
が離脱開始から離脱終了まで部品Aが回転する回転数を
許容限界以下の約1/8回転にし、第3段階における部
品Aの第2の回転速度を毎分100回転に設定した。さ
らに、塗装を繰り返すたびに毎回、塗着形成部19に付
着した余剰塗料液Eを図14に図解した装置を用いて除
去した。その他は実験例1と同じ条件で実験を行った。
その結果を表1に示す。
【0084】図14に図解した余剰塗料液除去装置は、
特願平11−7552号公報に開示されている装置であ
り、複数の塗着形成部119を回転体120の表面に沿
って装着し、複数の塗着形成部119を順番に交換しな
がら部品Aの表面に潤滑被覆用塗料液Bの塗布を行い、
その間に洗浄槽130において洗浄により余剰の潤滑被
覆用塗料液を除去する装置である。
【0085】比較例2における潤滑被覆用塗料液Bの使
用量は部品A1本当たり0.66gと多く、塗膜盛り上
がり部分Hは0.020mmと高く、被膜層Cの厚さは
0.052mmと薄い。比較例2は塗着形成部の傾斜角
θを許容範囲外にし、さらに塗着形成部19の先端部1
91が離脱開始から離脱終了まで部品Aが回転する回転
数を限界以下にしたので塗膜盛り上がり部分Hが0.0
25mmと大きく、さらに、図14に図解した装置を用
いたので潤滑被覆用塗料液Bの使用量が0.66gと多
かった。
【0086】実験例1〜6の評価 総合的に分析すれば、被覆層成形機1を用いて上述した
条件のもとで行った本発明の実験例1〜6の結果は、比
較例1、2に対して、潤滑被覆用塗料液Bの使用量は安
定して少量であり、仕上がり被膜層C’の厚さも均一で
あった。塗膜盛り上がり部分Hも安定して低いが、実験
例5、6に見られるように、傾斜角θを許容範囲外にす
ると塗膜盛り上がり部分Hが幾分大きくなった。換言す
れば、図1および図2に図解した被覆層成形機1を用い
て、上述した条件でピストンなど円柱状基材の表面に被
膜を成膜する上述した方法を実施すると、塗着形成部1
9に付着した余剰塗料液Eを除去する無駄がないので、
すなわち、高価な潤滑被覆用塗料液Bの無駄が少ないの
で圧縮機のピストンを低価格で製造できる。
【0087】また本実施の形態によれば、塗膜盛り上が
り部分Hを小さく抑制することができるので、被膜層C
の厚さtを均一にでき、潤滑作用が高く(慴動性が高
く)、耐磨耗性の高い圧縮機のピストンを製造できる。
特に、仕上がり被膜層C’の品質が高い。さらに許容範
囲で、部品Aの第1および第2の回転速度を高め、塗着
形成部19の離脱速度を高め、塗着形成部19の先端部
191が離脱開始から離脱終了まで部品Aが回転する回
転数を許容限界以内の適切な値にすることにより処理時
間を短縮でき、生産性を高めることができる。
【0088】なお実験例4〜6から判るように、塗着形
成部の傾斜角θを20〜80°の範囲外にすると、塗膜
盛り上がり部分Hが増加することが判る。また実験例1
〜3から判るように、上述した条件の範囲内ならば、塗
着形成部19の離脱速度を高めても余り影響はない。し
たがって、生産性の観点からは塗着形成部19の離脱速
度を高めることができる。さらに実験例1〜6から判る
ように、塗着形成部19の先端部191が離脱開始から
離脱終了まで部品Aが回転する回転数を少なくとも約1
/4回転、好ましくは2回転にすればよい。
【0089】上述した条件における各種制御、たとえ
ば、部品Aの回転速度制御、塗着形成部19を部品Aの
被膜層Cから離脱させる速度制御、離脱方向制御、被膜
面Dへの接近制御などは、被覆層成形用全体制御部30
によって行うことができるので、そのような条件を被覆
層成形用全体制御部30内のメモリに格納しておけばよ
く、その実施は容易である。さらに再現性も高いから、
高い品質のピストンを仕上がり被膜層C’のばらつきな
く大量に生産できる。上述した各種の数値は例示に過ぎ
ない。たとえば、上述した第1および第2の回転速度な
どは、ピストンの寸法が異なれば当然違った値になるこ
とは言うまでもない。
【0090】以上、潤滑被覆用塗料液Bを用いてピスト
ンに潤滑被覆の層を成膜する方法について述べたが、本
発明は潤滑被覆の成膜に限定されず、各種の円柱状部品
に塗料を均一に塗布する種々の他の被膜を成膜する方法
に適用できる。
【0091】本発明の円柱状・円筒状基材の表面に被膜
を成膜する方法およびそれに用いる被覆層成形機は、種
々の円柱状基材(部品)の表面に潤滑被覆用塗料液また
は他の塗料を均一に塗布する種々の用途に適用できる。
【発明の効果】
【0092】本発明によれば、潤滑用塗料などの塗料の
無駄が少なくて済み、低価格で品質の高い被膜あるいは
塗膜を成膜可能な円柱状基材の表面に被膜を成膜する方
法を提供することができた。また本発明によれば、最終
工程として行う乾燥・焼成完了後の潤滑用被膜層の厚さ
が精度高く維持できる円柱状基材の表面に被膜を成膜す
る方法を提供することができた。さらに本発明によれ
ば、上述した要求を満足させ、かつ、生産性の高い円柱
状基材の表面に被膜を成膜する方法を提供することがで
きた。また本発明によれば、上記円柱状基材の表面に被
膜を成膜する方法を実施する好適な被覆層成形機を提供
することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の円柱状基材の表面に被膜を成膜
する方法およびその実施に用いる被覆層成形機の実施の
形態としての被覆層成形機の概略構成の正面図である。
【図2】図2は図1に図解した被覆層成形機の概略側断
面図である。
【図3】図3は本発明の円柱状基材の表面に被膜を成膜
する方法によって被覆が成膜される対象の円柱状基材
(円柱状部品)の1例としての圧縮機のピストンの概略
構成図である。
【図4】図4は図3に図解したピストンを簡略化して代
表的な部分を概略的に図解した図である。
【図5】図5は図1および図2に図解した塗料供給装置
の概略構成図である。
【図6】図6は図1に図解した被覆層成形機の塗料供給
装置に装着される例示的なノズルの形状を図解した図で
あり、潤滑被覆用塗料が排出されるニードルが1個のノ
ズルの形状を図解した図である。
【図7】図7は図1に図解した被覆層成形機の塗料供給
装置に装着される例示的なノズルの形状を図解した図で
あり、潤滑被覆用塗料が排出されるニードルが複数個列
状に配設されたノズルの形状を図解した図である。
【図8】図8は図1に図解した被覆層成形機の塗料供給
装置に装着される例示的なノズルの形状を図解した図で
あり、平坦なスリット状排出口から潤滑被覆用塗料を排
出するノズルの形状を図解した図である。
【図9】図9(A),(B)は図2に図解した層形成装
置における塗着形成部の例示を図解した図であり、図9
(A)は断面図であり、図9(B)は平面図である。
【図10】図10は図1および図2に図解したピストン
(円柱状基材)と、層形成装置の塗着形成部との位置関
係およびピストンの被膜面に潤滑被覆用塗料を成膜する
方法を概略的に図解した図である。
【図11】図11は図10に図解した塗着形成部がピス
トンの被膜層に対して接近し、離脱(離間)する状態を
図解する図である。
【図12】図12は本発明の円柱状基材の表面に被膜を
成膜する方法の実施の形態の工程を図解するフローチャ
ートである。
【図13】図13は部品の被膜層の塗膜盛り上がり部分
の度合いを示す真円度チャートである。
【図14】図14は比較例2に用いた余剰塗料液の除去
する装置の構成図である。
【符号の説明】
1…被覆層成形機 2…回転支持装置 2a…基台 3…塗料供給装置 4…層形成装置 5…位置決め部 6…空圧シリンダ 7A,7B…支持部 8…ガイドレール 9…回転駆動部 10…塗料タンク 11…バルブ 12…ノズル 13…塗料チューブ 14…エアーチューブ 15…塗料供給装置用制御部 16…エアー供給源 17…駆動部 18…アクチュエータ 19…塗着形成部 20…ホルダ 21…角度調整機 22A,22B…駆動部 23A,23B…アクチュエータ 24…ニードル 25…空圧シリンダ A…部品 B…潤滑被覆用塗料液 C…被膜層 C’…焼成後の仕上がり被膜層 D…被膜面 E…余剰塗料液 F…芯出し穴 G…部品の回転方向 H…塗膜盛り上がり θ…塗着形成部の傾斜角 P…接線方向 t…被膜層厚さ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月22日(2001.3.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項19
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】バインダーの有機系樹脂としては、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エ
ポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリフェニレンサルファ
イド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタ
ン樹脂等を利用した。これらは1種または2種以上の混
合物である。もちろん、これ以外にも各種添加剤を配合
することが可能である。その他に配合される材料として
は、塗料の粘度特性を調整するためのレオロジーコント
ロール剤、耐摩耗剤として金属、セラミックの粉末、固
体潤滑剤としてグラファイト、2硫化モリブデン、添加
剤として顔料、消泡剤、界面活性剤などを用いることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04B 39/00 F04B 39/00 A (72)発明者 堀田 仁 茨城県北茨城市磯原町磯原字大石955番地 4号 エヌ・オー・ケー・クリューバー株 式会社内 Fターム(参考) 3H003 AA02 AC03 AD03 4D075 AC06 AC53 AC65 CA48 DA10 DB01 DC16 EA06 EA07 EA13 EA37 EB18 EB32 EB33 EB35 EB38 EB39 EB43 4F041 AA04 AB02 BA05 BA13 BA22 BA56 4F042 AA03 AA13 AB00 BA25 DD07 DD16 DD41

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転可能に水平に支持されている円柱状基
    材(A)の被覆面(D)の回転接線方向(P)に対し2
    0°〜80°の範囲内の傾斜角(θ)で塗着形成部(1
    9)を傾斜させるとともに前記被覆面(D)に対し前記
    塗着形成部(19)の先端部(191)を所定の厚さ
    (t)の間隙だけ離間させて接近させ、前記回転支持装
    置(2)に支持されている前記円柱状基材(A)を第1
    の回転速度で第1の回転数だけ回転させた状態で塗料供
    給部(3)から供給された塗料液(B)を前記回転して
    いる円柱状基材(A)の被膜面(D)に塗布して被膜層
    (C)を形成する第1段階と、 前記円柱状基材(A)の被膜面(D)に前記塗料液
    (B)が塗布された後、前記塗着形成部(19)の前記
    先端部(191)が前記円柱状基材(A)の被覆面
    (D)から前記厚さ(t)の間隙だけ離間して接近して
    いる位置から前記塗着形成部(19)の前記先端部(1
    91)をさらに離間させ、かつ、前記塗着形成部(1
    9)の先端部(191)が離脱開始位置(SP)から完
    全に離脱が終了する位置(EP)まで前記円柱状基材
    (A)を少なくとも1/4回転以上、第2の回転速度で
    回転させる第2段階とを有する、円柱状基材の表面に被
    膜を成膜する方法。
  2. 【請求項2】前記塗着形成部(19)を前記円柱状基材
    (A)の被膜層(C)から離間させた後、前記円柱状基
    材(A)を前記回転支持装置(2)から取り外して前記
    円柱状基材(A)の被膜層(C)部分を乾燥し焼成する
    第3段階をさらに含む、 請求項1記載の円柱状基材の表面に被膜を成膜する方
    法。
  3. 【請求項3】前記塗着形成部(19)を回転可能に水平
    に支持されている円柱状基材(A)の被覆面(D)の回
    転接線方向(P)に対し30°〜70°の範囲内の傾斜
    角(θ)で傾斜させる、 請求項1記載の円柱状基材の表面に被膜を成膜する方
    法。
  4. 【請求項4】前記第1の回転速度は前記塗料液(B)の
    状態および前記円柱状基材(A)の前記被膜面(D)の
    直径で規定され、 前記第2の回転速度は、前記円柱状基材(A)の前記被
    膜面(D)に塗布された前記の塗料液(B)が回転によ
    って飛散し、または、前記被膜面(D)の厚さに変化を
    起こさせない速度として規定される、 請求項1記載の円柱状基材の表面に被膜を成膜する方
    法。
  5. 【請求項5】前記先端部(191)がプレードとして形
    成されている前記塗着形成部(19)を用いる、 請求項1記載の円柱状基材の表面に被膜を成膜する方
    法。
  6. 【請求項6】前記円柱状基材(A)の被膜面(D)への
    前記塗料液(B)の塗布は、少なくとも1つのニードル
    (24)を持つノズル(12a、12b)、または、ス
    リット状の吐出口を持つノズル(12c)を用いて行
    う、 請求項1記載の円柱状基材の表面に被膜を成膜する方
    法。
  7. 【請求項7】前記円柱状基材(A)の被膜層は潤滑被覆
    層であり、 前記塗料液(B)は、塗料温度が25°C、せん断速度
    が100S(-1)における粘度が100mPa・s〜20
    000mPa・sの範囲にある潤滑被覆用塗料液を含む
    ことを特徴とする、 請求項1〜6いずれか記載の円柱状基材の表面に被膜を
    成膜する方法。
  8. 【請求項8】前記潤滑被覆用塗料液(B)は、水または
    有機溶剤中に溶解または分散されたバインダーとしての
    有機系樹脂と固体潤滑剤のPTFE粉末とを有し、 前記バインダーの有機系樹脂100重量部に対してPT
    FE粉末を10〜100重量部含有することを特徴とす
    る請求項7に記載の円柱状基材の表面に被膜を成膜する
    方法。
  9. 【請求項9】前記バインダーの有機系樹脂は、ポリアミ
    ド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポ
    キシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリジェニレンサルファイ
    ド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン
    樹脂を含む有機系樹脂の1種または2種以上の混合物で
    あり、 前記塗料の粘度特性を調整するためのレオロジーコント
    ロール剤、耐摩耗剤として金属、セラミックの粉末、固
    体潤滑剤としてグラファイト、2硫化モリブデン、添加
    剤として顔料、消泡剤、界面活性剤をさらに含みうる請
    求項8記載の円柱状基材の表面に被膜を成膜する方法。
  10. 【請求項10】前記被膜層厚さ(t)は0.01mm〜
    0.50mmの範囲である請求項6〜8いずれか記載の
    円柱状基材の表面に被膜を成膜する方法。
  11. 【請求項11】前記被膜層厚さ(t)は0.02mm〜
    0.30mmの範囲である、 請求項9記載の円柱状基材の表面に被膜を成膜する方
    法。
  12. 【請求項12】前記円柱状基材(A)は圧縮機に用いら
    れるピストンである、 請求項1〜11いずれか記載の円柱状基材の表面に被膜
    を成膜する方法。
  13. 【請求項13】円柱状基材(A)を回転可能に水平に支
    持する回転支持装置(2)と、 前記水平に支持されている円柱状基材(A)の上部から
    前記円柱状基材(A)の被膜面(D)に塗料液(B)を
    吐出する塗料供給装置(3)と、 先端部(191)がブレード状に形成された塗着形成部
    (19)を有し、前記塗着形成部を19)を前記水平に
    支持されている前記円柱状基材(A)の被覆面(D)の
    回転接線方向(P)に対し20°〜80°の範囲内の傾
    斜角(θ)で傾斜させ、かつ、前記先端部(191)を
    前記円柱状基材(A)の前記被覆面(D)に対して所定
    の厚さ(t)の間隙だけ接近させ、そして、離間させる
    手段(21、22A:22B、23A:23B)を有す
    る層形成装置(4)と、 前記前記水平に支持されている円柱状基材(A)を回転
    させる回動手段(9)と、 制御手段(30)とを有し、 前記制御手段は、 前記回動手段(9)を制御して、前記回転支持装置
    (2)に支持されている前記円柱状基材(A)を第1の
    回転速度で第1の回転数だけ回転させた状態で前記塗料
    供給部(3)から供給された塗料液(B)を前記回転し
    ている円柱状基材(A)の被膜面(D)に塗布して被膜
    層(C)を形成させ、 前記層形成装置(4)を制御して前記円柱状基材(A)
    の被膜面(D)に前記塗料液(B)が塗布された後、前
    記塗着形成部(19)の前記先端部(191)が前記円
    柱状基材(A)の被覆面(D)から前記厚さ(t)の間
    隙だけ離間して接近している位置から前記塗着形成部
    (19)の前記先端部(191)をさらに離間させ、か
    つ、前記回動手段(9)を制御して前記塗着形成部(1
    9)の先端部(191)が離脱開始位置(SP)から完
    全に離脱が終了する位置(EP)まで前記円柱状基材
    (A)を少なくとも1/4回転以上、第2の回転速度で
    回転させることを特徴とする、被覆層成形機。
  14. 【請求項14】前記塗料供給装置(3)は、前記円柱状
    基材(A)の被膜面(D)への前記塗料液(B)の塗布
    に用いるノズル(12)として、少なくとも1つのニー
    ドル(24)を持つノズル(12a、12b)、また
    は、スリット状の吐出口を持つノズル(12c)を含
    む、 請求項13記載の被覆層成形機。
  15. 【請求項15】前記制御手段(30)は、前記層形成装
    置(4)を制御して前記塗着形成部(19)を前記回転
    可能に水平に支持されている円柱状基材(A)の被覆面
    (D)の回転接線方向(P)に対し30°〜70°の範
    囲内の傾斜角(θ)で傾斜させる、 請求項13記載の被覆層成形機。
  16. 【請求項16】前記制御手段(30)で前記回動手段
    (9)を制御する前記第1の回転速度は前記塗料液
    (B)の状態および前記円柱状基材(A)の前記被膜面
    (D)の直径で規定され、前記第2の回転速度は、前記
    円柱状基材(A)の前記被膜面(D)に塗布された前記
    の塗料液(B)が回転によって飛散し、または、前記被
    膜面(D)の厚さに変化を起こさせない速度として規定
    される、 請求項13記載の被覆層成形機。
  17. 【請求項17】前記円柱状基材(A)の被膜層は潤滑被
    覆層であり、 前記塗料液(B)として塗料温度が25°C、せん断速
    度が100S(-1)における粘度が100mPa・s〜2
    0000mPa・sの範囲にある潤滑被覆用塗料液を含
    むものを用いる、 請求項13〜16いずれか記載の被覆層成形機。
  18. 【請求項18】前記潤滑被覆用塗料液(B)として、水
    または有機溶剤中に溶解または分散されたバインダーと
    しての有機系樹脂と固体潤滑剤のPTFE粉末とを有
    し、 前記バインダーの有機系樹脂100重量部に対してPT
    FE粉末を10〜100重量部含有するものを用いる、 請求項17に記載の被覆層成形機。
  19. 【請求項19】前記バインダーの有機系樹脂は、ポリア
    ミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エ
    ポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリジェニレンサルファ
    イド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタ
    ン樹脂を含む有機系樹脂の1種または2種以上の混合物
    であり、 前記塗料の粘度特性を調整するためのレオロジーコント
    ロール剤、耐摩耗剤として金属、セラミックの粉末、固
    体潤滑剤としてグラファイト、2硫化モリブデン、添加
    剤として顔料、消泡剤、界面活性剤をさらに含みうる請
    求項18記載の被覆層成形機。
  20. 【請求項20】前記被膜層厚さ(t)は0.01mm〜
    0.50mmの範囲である請求項16〜18いずれか記
    載の被覆層成形機。
  21. 【請求項21】前記被膜層厚さ(t)は0.02mm〜
    0.30mmの範囲である、請求項19記載の被覆層成
    形機。
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