JP2002217753A - 送信機及び無線通信装置 - Google Patents

送信機及び無線通信装置

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JP2002217753A
JP2002217753A JP2001013792A JP2001013792A JP2002217753A JP 2002217753 A JP2002217753 A JP 2002217753A JP 2001013792 A JP2001013792 A JP 2001013792A JP 2001013792 A JP2001013792 A JP 2001013792A JP 2002217753 A JP2002217753 A JP 2002217753A
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frequency
circuit
signal
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local oscillation
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JP2001013792A
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Yukinobu Kawamura
幸伸 川村
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分周器を利用して局部発振信号を作成する場
合に、予め設定された通話チャネル指示メッセージに対
応して分周比をプログラマブルに選択及び可変できるよ
うにすると共に、使用周波数帯が複数割り当てられた場
合でも、全ての周波数帯域において適切な分周比を設定
できるようにする。 【解決手段】 所定周波数の信号を発生する発振回路1
1と、この発振回路11からの局部発振信号を任意の分
周比1/Nにより分周して所望周波数の分周信号S2を
発生するプログラマブル分周回路12と、このプログラ
マブル分周回路12から得られる所望周波数の分周信号
S2に基づいて送信データDINを変調する変調回路13
と、この変調回路13からの変調信号S3に局部発振信
号S1を混合して出力する高周波出力回路14と、予め
設定された通話チャネル指示メッセージに対応してプロ
グラマブル分周回路16を分周制御する制御装置15と
を備えるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送信データを4位
相偏移変調するQPSK変調器を備えた携帯電話機に適
用して好適な送信機及び無線通信装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信技術の発達に伴いデジ
タル形式の携帯電話機が使用される場合が多くなってき
た。今後、携帯電話機の付加価値が増加すると、益々、
使用者数が多くなることが予想される。通信事業者では
800MHz帯のアナログ方式の携帯電話の周波数帯
や、テレターミナルの周波数帯をPDC(Personal D
igital Cellular)サービスに変更して使用者の増加に
対処しているのが現状である。また、携帯電話機の周波
数帯として800MHz帯の他に、通称「シティホン」
と呼ばれるサービスでは1.5GHzの周波数帯が割り
当てられている。
【0003】図9は従来例に係る携帯電話機のシングル
送信機10の内部構成例を示すブロック図である。図9
に示す送信機10は上述の周波数帯で使用されるヘテロ
ダイン方式の無線送受信機能を有しており、直交変調器
1、高周波出力回路2、第1局部発振回路3及び第2局
部発振回路4を有している。
【0004】この送信機10では、第1局部発振回路3
で局部発振周波数Flo1の局部発振信号S1を発生し、
第2局部発振回路4で局部発振周波数(以下で中間周波
数Fifともいう)Flo2の局部発振信号S2を発生する
ようになされる。
【0005】第2局部発振回路4には直交変調器1が接
続され、この中間周波数Fifの局部発振信号(搬送波)
S2に基づいて送信データDINを変調するようになされ
る。直交変調器1は直並列変換部61、π/2シフタ6
2、ミキサ63、64及び加算器65を有している。
【0006】直並列変換部61では送信したいデジタル
情報である送信データDINが直並列変換されて2方路に
分割される。直並列変換部61の2つの出力路にはミキ
サ63、64が接続されると共に、ミキサ63にはπ/
2シフタ62を通じて90°位相がずれた分周信号S
2’が供給される。π/2シフタ62は分周信号S2を
シフトして90°位相のずれた局部発振信号S2’を出
力するようになされる。
【0007】ミキサ64には局部発振信号S2が供給さ
れる。ミキサ63では局部発振信号S2’に基づいて送
信データDINが位相偏移変調され、ミキサ64では局部
発振信号S2に基づいて送信データDINが位相偏移変調
される。これらのミキサ63、64には加算器65が接
続され、各々位相偏移変調された位相偏移変調信号が加
算されて位相偏移変調信号S3を発生するようになされ
る。
【0008】この直交変調器1には高周波出力回路2が
接続されている。高周波出力回路12はミキサ71、帯
域フィルタ回路72及び高周波AMP73を有してい
る。ミキサ71は直交変調器1の加算器65に接続され
て位相偏移変調信号S3を入力し、この変調信号S3に
局部発振信号S1を混合(乗積)するようになされる。
【0009】ミキサ71には帯域フィルタ回路(BP
F)72が接続され、周波数帯域が整えられる。帯域フ
ィルタ回路72には高周波AMP73が接続され、BP
F処理後の送信周波数Frfの位相偏移変調信号S3が高
周波増幅されると共に、電力増幅される。高周波AMP
73にはアンテナ26が接続され、この増幅後の変調信
号S3が送信周波数Frfの高周波出力信号SOUTとなっ
てアンテナ26から輻射するようになされる。
【0010】また、従来例に係る携帯電話機によれば、
図9に示した第2局部発振回路4を図10に示す分周比
1/N固定の分周器5に置き換えて送信機10’を構成
することが行われている。これは局部発振回路を構成す
る周波数シンセサイザを単一にすることにより、携帯電
話機の小型化、軽量化、低消費電力化及びコストダウン
を図るためである。
【0011】この第2局部発振回路4を分周器5で構成
することにより、発振回路が簡素となり、コスト、消費
電力の面で有利となる。ここで、分周数をNとし、ミキ
サ71の出力段以降の送信周波数をFrfとし、第1局部
発振回路3における局部発振周波数をFloとし、直交変
調器1の変調信号S3の中間周波数をFifとすると、
(1)及び(2)式、すなわち、 Flo=[N/(N±1)]Frf・・・(1) Fif=[1/(N±1)]Frf・・・(2) で与えられる。括弧の中の±で、+はミキサがアッパー
・コンバージョンの場合であり、−はロー・コンバージ
ョンの場合である。
【0012】(1)及び(2)式は、送信周波数Frfの
高周波出力信号SOUTが変化すると、局部発振周波数Fl
oの局部発振信号S1及び中間周波数Fifの変調信号S
3が変化することを示している。換言すると、局部発振
周波数Flo及び中間周波数Fifを変化させると送信周波
数Frfが変化する。従って、第2局部発振回路4を分周
器5で構成する場合は、局部発振周波数Floの局部発振
信号S1及び中間周波数Fifの変調信号S3に対して適
切なN値を取ることが必要となる。予め割り当てられた
周波数帯で送信周波数Frfを変化させるためであり、混
信(トラヒック)を避けるためである。
【0013】ところで、従来例に係る携帯電話機によれ
ば、使用者数の増加に対処すべく、800MHz帯及び
1.5GHzの周波数帯で動作する送信機20が考案さ
れている。
【0014】図11に示すデュアル送信機20では、図
10で説明した分周器5を備えた2台の送信機10’の
うち、直交変調器1を共通にして、800MHz帯用の
高周波出力回路2Aと、その局部発振回路3A、中間周
波数用の分周比1/N固定の分周器5Aと、1.5GH
z帯用の高周波出力回路2Bと、その局部発振回路3
B、中間周波数用の分周比1/M固定分周器5Bにより
構成される。
【0015】局部発振回路3Aは局部発振信号S11を
発生し、局部発振回路3Bは局部発振信号S12を発生
し、分周器5Aは局部発振信号S11を分周比1/Nで
分周した中間周波数Fifの分周信号S21を発生し、分
周器5Bは局部発振信号S12を分周比1/Mで分周し
た中間周波数Fifの分周信号S22を各々発生する。ス
イッチSW1により中間周波数Fifの分周信号S21,
S22を切換え、スイッチSW2によりアンテナ26を
切り換えるようになされる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
で説明した分周器5を備えた送信機10’をそのまま図
11に示すデュアル送信機20に適用すると、以下のよ
うな問題がある。 800MHz帯用及び1.5GHz帯用の2つの局
部発振回路3A、3Bが必要となり、携帯電話機の小型
化、軽量化、低消費電力化及びコストダウンの妨げとな
る。 分周器5により中間周波数Fifを発生する送信機で
は(1)、(2)式に示したように送信周波数Frfによ
り中間周波数Fif、局部発振周波数Floが変わる。この
ため、送信周波数Frfが広帯域になると、全ての帯域に
おいて、適切な分周比1/Nを得ることが困難になる。
【0017】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、分周器を利用して局部発振信
号を作成する場合に、その分周比を容易に選択及び可変
できるようにすると共に、使用周波数帯が複数割り当て
られた場合でも、全ての周波数帯域において適切な分周
比を設定できるようにした送信機及び無線通信装置を提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題は、所定周
波数の発振信号を発生する発振回路と、この発振回路か
らの発振信号を任意の分周比により分周して所望周波数
の分周信号を発生するプログラマブル分周回路と、この
プログラマブル分周回路から得られる所望周波数の分周
信号に基づいて送信データを変調する変調回路と、この
変調回路からの変調信号に発振信号を混合して出力する
出力回路と、予め設定された通信制御情報に対応してプ
ログラマブル分周回路を分周制御する制御装置とを備え
ることを特徴とする送信機によって解決される。
【0019】本発明に係る送信機によれば、予め通信制
御情報が制御装置に設定されると、この通信制御情報に
対応して制御装置によりプログラマブル分周回路が分周
制御される。例えば、プログラマブル分周回路において
複数の分周比の中から1つの分周比が選択される。一方
で発振回路は所定周波数の信号を発生する。この発振回
路からの発振信号はプログラマブル分周回路によって通
信制御情報に対応した分周比により分周され、所望周波
数の分周信号となって変調回路に出力される。変調回路
ではプログラマブル分周回路から得られる所望周波数の
分周信号に基づいて送信データが変調され、出力回路へ
出力される。出力回路では変調回路からの変調信号に発
振信号が混合されて出力される。
【0020】従って、プログラマブル分周回路の分周比
を通信制御情報に基づいて容易に選択及び可変できるの
で、この通信制御情報に対応した所望周波数の分周信号
によって送信データを変調することができる。しかも、
使用周波数帯が複数割り当てられた場合でも、全ての周
波数帯域において適切な分周比を設定することができ
る。
【0021】また、従来方式のように所望周波数の分周
信号を変調回路に出力する第2発振回路と、発振信号を
出力回路に出力する第1発振回路とを別個独立に設ける
場合に比べて本発明方式のように発振回路+プログラマ
ブル分周回路構成とすることで、当該送信機の回路規模
を縮小化することができる。
【0022】本発明に係る無線通信装置は所定の無線基
地局からの通信制御情報を受信する受信機と、この受信
機により受信された通信制御情報に基づいて送信処理を
する送信機とを備え、この送信機は所定周波数の発振信
号を発生する発振回路と、この発振回路からの発振信号
を任意の分周比により分周して所望周波数の分周信号を
発生するプログラマブル分周回路と、このプログラマブ
ル分周回路から得られる所望周波数の分周信号に基づい
て送信データを変調する変調回路と、この変調回路から
の変調信号に発振信号を混合して出力する出力回路と、
予め設定された通信制御情報に対応してプログラマブル
分周回路を分周制御する制御装置とを有することを特徴
とするものである。
【0023】本発明に係る無線通信装置によれば、上述
した送信機が応用され、予め設定された通信制御情報に
対応してプログラマブル分周回路が分周制御されるの
で、プログラマブル分周回路の分周比をプログラマブル
に選択及び可変することができる。しかも、使用周波数
帯が複数割り当てられた場合でも、全ての周波数帯域に
おいて適切な分周比を設定することができる。
【0024】従って、通信制御情報に対応した所望周波
数の分周信号によって送信データを変調することができ
る。また、発振回路+プログラマブル分周回路構成が採
られるので、当該無線通信装置の回路規模を縮小化する
ことができる。これにより、無線基地局からの通話チャ
ネル指示メッセージによって周波数帯域を使い分けるデ
ュアルバンドの携帯電話機の提供に寄与するところが大
きい。
【0025】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る送信機及
び無線通信装置の一実施の形態について、図面を参照し
ながら説明をする。 (1)実施形態 図1は本発明に係る実施形態としての送信機100の構
成例を示すブロック図である。この実施形態では、分周
器を利用して局部発振信号を作成する場合に、プログラ
マブル分周回路を備え、これを制御装置で分周制御する
ようにして、予め設定された通信制御情報に対応して分
周比をプログラマブルに選択及び可変できるようにする
と共に、使用周波数帯が複数割り当てられた場合でも、
全ての周波数帯域において適切な分周比を設定できるよ
うにしたものである。
【0026】図1に示す送信機100は携帯電話機など
の無線通信装置内に適用されるものである。この送信機
100には発振回路11が設けられ、所定周波数の発振
信号S1、例えば局部発振周波数Floの局部発振信号を
発生するようになされる。発振回路11には発振周波数
を組み合わせる周波数シンセサイザなどが使用される。
【0027】この発振回路11にはプログラマブル分周
回路12が接続され、この発振信号S1を任意の分周比
により分周して所望周波数の分周信号S2、例えば、中
間周波数Fifの局部発振信号を発生するようになされ
る。分周回路12にはプログラマブルカウンタが使用さ
れる。プログラマブル分周回路12には変調回路13が
接続され、このプログラマブル分周回路12から得られ
る所望周波数の分周信号S2に基づいて送信データDIN
を変調するようになされる。変調回路13には直交変調
器やQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)
変調器などが使用される。
【0028】この変調回路13には出力回路14が接続
され、この変調回路13からの変調信号S3に発振信号
S1を混合した後に増幅し、この増幅後の送信周波数F
rfの高周波出力信号SOUTをアンテナ26に出力するよ
うになされる。
【0029】上述のプログラマブル分周回路12には制
御装置15が接続され、予め設定された通信制御情報D
1に対応してプログラマブル分周回路12を分周制御す
るようになされる。通信制御情報D1は例えば無線基地
局から通話チャネル指示メッセージにして与えられる。
【0030】この例でプログラマブル分周回路12にお
いて複数の分周比1/N(N:分周数)が準備される場
合であって、制御装置15は通信制御情報D1に対応し
て分周比1/Nのいずれか1つを選択するようにプログ
ラマブル分周回路12を制御する。もちろん、これに限
られることはなく、制御装置15は通信制御情報D1に
対応してプログラマブル分周回路12における分周比1
/Nを可変するようにしてもよい。
【0031】続いて、送信機100の動作例について説
明をする。図2は送信機100における動作例を示すフ
ローチャートである。この動作例ではプログラマブル分
周回路12において複数の分周比1/Nが準備される場
合であって、通信制御情報D1に対応して分周比1/N
のいずれか1つを選択する場合を例に挙げる。発振回路
11では局部発振周波数Floの発振信号S1が発生され
る。
【0032】これを前提にして、図2に示すフローチャ
ートのステップA1で制御装置15は通信制御情報D1
が設定されるの待機する。そして、この通信制御情報D
1が制御装置15に設定されると、ステップA2に移行
してこの通信制御情報D1に対応して制御装置15によ
りプログラマブル分周回路12が分周制御される。この
例ではステップA2でプログラマブル分周回路12にお
いて複数の分周比1/Nの中から1つの分周比1/Nが
選択される。Nは分周数であり、分周数Nは2、4、
6、・・・等の偶数の整数で与えられる。
【0033】ここで、例えば分周比1/4が選択される
と、ステップA3で発振回路11からの発振信号はプロ
グラマブル分周回路12によって通信制御情報D1に対
応した分周比1/4により分周され、中間周波数Fifの
分周信号S2となって変調回路13に出力される。そし
て、ステップA4で変調回路13ではプログラマブル分
周回路12から得られる中間周波数Fifの分周信号S2
に基づいて送信データDINが変調され、出力回路14へ
出力される。その後、ステップA5で出力回路14では
変調回路13からの変調信号S3に発振信号S1が混合
され、その後、更に高周波増幅された後に、送信周波数
Frfの高周波出力信号SOUTが出力回路14からアンテ
ナ26へ出力するようになされる。
【0034】このように、本発明に係る実施形態として
の送信機100によれば、分周器を利用して局部発振信
号を作成する場合にプログラマブル分周回路12が備え
られ、予め設定された通信制御情報D1に基づいて制御
装置15がプログラマブル分周回路12を分周制御する
ようになされる。
【0035】従って、プログラマブル分周回路12の分
周比1/Nをプログラマブルに容易に選択及び分周数N
を可変できるので、通信制御情報D1に対応した所望周
波数の分周信号S2によって送信データDINを変調する
ことができる。
【0036】しかも、従来方式のように所望周波数の分
周信号S2を変調回路13に出力する第2局部発振回路
と、発振信号S1を出力回路14に出力する第1局部発
振回路とを別個独立に設ける場合に比べて本発明方式の
ように発振回路11+プログラマブル分周回路12なる
構成とすることで、当該送信機100の回路規模を縮小
化することができる。これにより、送信機100を益々
小型化する携帯電話機などの無線通信装置に十分に適用
することができる。
【0037】(2)第1の実施例 図3は本発明に係る第1の実施例としての無線通信装置
201の内部構成例を示すブロック図である。この実施
例では上述した送信機が無線通信装置201の無線送信
部441に適用され、所定の無線基地局からの通信制御
情報D1に基づいて分周比1/Nを選択制御するように
したものである。
【0038】図3に示す無線通信装置201はヘテロダ
イン方式の無線送受信機能を有しており、アンテナ共用
器45を有している。このアンテナ共用器45には無線
受信部41及び無線送信部441が接続されている。無
線受信部41は受信機の一例であり、所定の無線基地局
からの通信制御情報D1の一例となる通話チャネル指示
メッセージを受信するようになされる。
【0039】無線送信部441は無線受信部41により
受信された通話チャネル指示メッセージD1に基づいて
送信処理をするようになされる。無線送信部441は発
振回路11、分周比選択型の分周器16、QPSK変調
器53、高周波出力回路54などから構成されている。
【0040】この発振回路11では局部発振周波数Flo
の局部発振信号S1を発生するようになされる。発振回
路11には分周器16が接続され、この例では分周比1
/N(N=4,8)が準備され、局部発振信号S1を分
周比1/4又は1/8により分周して中間周波数Fifの
分周信号S2を発生するようになされる。
【0041】分周器53には変調回路の一例となるQP
SK変調器53が接続され、この分周器16から得られ
る中間周波数Fifの分周信号(搬送波)S2に基づいて
送信データDINを変調するようになされる。QPSK変
調器53は直並列変換部61、π/2シフタ62、ミキ
サ63、64及び加算器65を有している。
【0042】直並列変換部61では送信したいデジタル
情報である送信データDINが直並列変換されて2方路に
分割される。直並列変換部61の2つの出力路にはミキ
サ63、64が接続されると共に、ミキサ63にはπ/
2シフタ62を通じて90°位相がずれた分周信号S
2’が供給される。π/2シフタ62は分周信号S2を
シフトして90°位相のずれた分周信号(信号位相0
°,90°,180°,270°)S2’を出力するよ
うになされる。
【0043】ミキサ64には分周信号S2が供給され
る。ミキサ63では分周信号S2’に基づいて送信デー
タDINが位相偏移変調(乗積)され、ミキサ64では分
周信号S2に基づいて送信データDINが位相偏移変調さ
れる。これらのミキサ63、64には加算器65が接続
され、各々位相偏移変調された位相偏移変調信号が加算
されて4相位相偏移変調信号(変調信号)S3を発生す
るようになされる。
【0044】このQPSK変調器53には出力回路の一
例となる高周波出力回路54が接続されている。高周波
出力回路54はミキサ71、帯域フィルタ回路72及び
高周波増幅&電力増幅回路(以下で単に高周波AMPと
いう)73を有している。ミキサ71はQPSK変調器
53の加算器65に接続されて4相位相偏移変調信号S
3を入力し、この変調信号S3に局部発振信号S1を混
合(乗積)するようになされる。
【0045】ミキサ71には帯域フィルタ回路(BP
F)72が接続され、周波数帯域が整えられる。帯域フ
ィルタ回路72には高周波AMP73が接続され、BP
F処理後の送信周波数Frfの4相位相偏移変調信号S3
が高周波増幅されると共に、電力増幅される。高周波A
MP73にはアンテナ共用器45が接続され、この増幅
後の変調信号S3が送信周波数Frfの高周波出力信号S
OUTとなってアンテナ26から輻射するようになされ
る。
【0046】上述の無線受信部41には制御装置の一例
となるCPU33やベースバンド部18などが接続され
ている。ベースバンド部18は送信信号処理部、受信信
号処理部、液晶ディスプレイ(LCD)、インタフェー
ス部や、CPU33の補助ツールなどである。CPU3
3では予め無線基地局により設定された通話チャネル指
示メッセージD1に対応して分周器16を分周制御する
ようになされる。
【0047】この例で分周器16において2つの分周比
1/N(N=4,8)が準備される場合であって、CP
U33は通話チャネル指示メッセージD1に対応して分
周比1/4又は1/8のいずれかを選択するように分周
器16を制御する。また、CPU33はアンテナ共用器
45にアンテナスイッチ制御信号S6’を出力して送信
モードのときは、高周波AMP73をアンテナ26に接
続し、受信モードのときは、無線受信部41をアンテナ
26に接続するようになされる。
【0048】続いて、無線通信装置201の動作例につ
いて説明をする。図2に示したフローチャートを再び使
用する。この動作例では分周比選択型の分周器16にお
いて2つの分周比1/N(N=4,8)が準備される場
合であって、通話チャネル指示メッセージD1に対応し
て分周比1/Nのいずれかを選択する場合を例に挙げ
る。発振回路11では局部発振周波数Floの局部発振信
号S1が発生される。
【0049】これを前提にして、図2に示すフローチャ
ートのステップA1でCPU33は無線受信部41をア
ンテナ26に接続して通話チャネル指示メッセージD1
が設定されるの待機する。通話チャネル指示メッセージ
D1は所定の無線基地局から輻射されるので、無線受信
部41によって受信される。無線受信部41で通話チャ
ネル指示メッセージD1が受信されると、この通話チャ
ネル指示メッセージD1がCPU33に設定される。
【0050】そして、ステップA2に移行してこの通話
チャネル指示メッセージD1に対応してCPU33によ
り分周器16が分周制御される。この例ではステップA
2で分周器16において2つの分周比1/N(N=4,
8)の中から1つの分周比1/Nが選択される。
【0051】ここで、通話チャネル指示メッセージD1
が例えば分周比1/4を選択するものであれば、ステッ
プA3で発振回路11からの局部発振信号S1は分周器
16によって通話チャネル指示メッセージD1に対応し
た分周比1/4により分周され、中間周波数Fifの分周
信号S2となってQPSK変調器53に出力される。そ
して、ステップA4でQPSK変調器53では分周器1
6から得られる中間周波数Fifの分周信号S2に基づい
て送信データDINが4位相偏移変調されて高周波出力回
路54へ出力される。
【0052】その後、ステップA5に移行して高周波出
力回路54ではQPSK変調器53から4相位相偏移変
調信号S3を入力すると、ミキサ71はこの変調信号S
3に局部発振信号S1を混合(乗積)するようになされ
る。その後、帯域フィルタ回路72で周波数帯域が整え
られる。更に、高周波AMP73でBPF処理後の送信
周波数Frfの4相位相偏移変調信号S3が高周波増幅さ
れると共に、電力増幅される。この増幅後の変調信号S
3が送信周波数Frfの高周波出力信号SOUTとなってア
ンテナ26から輻射するようになされる。
【0053】このように、本発明に係る第1の実施例と
しての無線通信装置201によれば、分周器を利用して
局部発振信号を作成する場合に分周比選択型の分周器1
6が備えられ、予め設定された通話チャネル指示メッセ
ージD1に基づいてCPU33がこの分周器16の分周
比1/Nを選択制御するようになされる。
【0054】従って、分周器16の分周比1/Nをプロ
グラマブルに選択できるので、通話チャネル指示メッセ
ージD1に対応した所望周波数の分周信号S2によって
送信データDINを変調することができる。
【0055】しかも、従来方式のように所望周波数の分
周信号S2をQPSK変調器53に出力する第2局部発
振回路と、局部発振信号S1を高周波出力回路54に出
力する第1局部発振回路とを別個独立に設ける場合に比
べて本発明方式のように発振回路11+分周比選択型の
分周器16なる構成とすることで、当該無線通信装置2
01の回路規模を縮小化することができる。
【0056】これにより、分周比の切替を高速化に行う
ことができる他に、益々小型化する携帯電話機などに当
該無線通信装置201を十分に適用することができる。
また、無線基地局からの通話チャネル指示メッセージD
1によって周波数帯域を使い分けるデュアルバンドの携
帯電話機に十分応用することができる。
【0057】(3)第2の実施例 図4は本発明に係る第2の実施例としての無線通信装置
202の内部構成例を示すブロック図である。この実施
例では2系統の高周波出力回路54A,54Bが備えら
れると共に、周波数シンセサイザ31を設けて、デュア
ルバンドの無線通信装置を構成するようにしたものであ
る。
【0058】現在の移動体通信におけるPDC(Perso
nal Digital Cellular)方式によれば、800MHz
帯で送信周波数Frfの周波数帯域が893MHz〜95
8MHzであり、1.5GHz帯でその周波数帯域が1
429MHz〜1453MHzである。これを前提とす
る。
【0059】図4に示す無線通信装置202はベースバ
ンド部18、アンテナ26、無線受信部41、無線送信
部442及びアンテナ共用器45’を有している。無線
送信部442は分周比選択型の分周器16、周波数シン
セサイザ31、QPSK変調器53、800MHz帯用
の高周波出力回路54A、1.5GHz帯用の高周波出
力回路54Bを有している。なお、第1の実施例と同じ
名称及び同じ符号のものは同じ機能を有するためその説
明を省略する。
【0060】周波数シンセサイザ31は発振回路11、
19及びPLL(位相ループ固定)回路21を有してお
り、発振周波数1190.666MHz〜1291.5
55MHzの局部発振信号S1を発生するようになされ
る。周波数シンセサイザ31では800MHz帯で分周
比1/N=1/4としたとき、上述した(1)式のアッ
パーコンバージョンにより局部発振周波数Flo=(4/
3)・Frf=1190.666MHz〜1277.33
3MHzの局部発振信号S1を発生する。また、1.5
GHz帯では分周比1/Nを1/8とすることで、上述
した(1)式のローアコンバージョンにより局部発振周
波数Flo=(8/9)・Frf=1270.222MHz
〜1291.555MHzの局部発振信号S1を発生す
る。これにより、帯域幅が100.9MHzとなる。
【0061】発振回路11にはPLL回路21が接続さ
れ、CPU33からのシンセサイザチャネル設定信号S
4に基づいて局部発振周波数Floの位相ループを固定す
るようになされる。PLL回路21には図示しない単一
の電圧制御発振器(VCO)が接続され、VCOによる
制御電圧によって周波数逓倍処理等を行い発振周波数を
1190.666MHz〜1291.555MHzに調
整するようになされる。発振回路19は受信用の局部発
振信号を発生するものである。
【0062】上述の無線受信部41にはCPU33が接
続され、通話チャネル指示メッセージD1に基づいて発
生した800MHz/1.5GHz帯切換信号(以下で
バンド切換信号という)S5を供給するようになされ
る。このバンド切換信号S5は分周比選択信号として分
周器16にも出力される。
【0063】この例で分周器16において2つの分周比
1/N(N=4,8)が準備される場合であって、CP
U33は通話チャネル指示メッセージD1に対応して分
周比1/4又は1/8のいずれかを選択するように分周
器16を制御する。分周器16では800MHz帯で分
周比1/N=1/4としたとき、上述した(1)、
(2)式の変形式(Fif=(1/N)・Flo)より、中
間周波数Fif=(1/4)・Flo=297.666MH
z〜319.333MHzの分周信号S2を発生する。
また、1.5GHz帯では分周比1/Nを1/8とする
ことで、中間周波数Fif=(1/8)・Flo=158.
75MHz〜161.375MHzの分周信号S2を発
生する。
【0064】また、CPU33は送信モードによってア
ンテナ共用器45’にアンテナスイッチ制御信号S6を
出力し、800MHz帯が指定されたときは、高周波A
MP73Aをアンテナ26に接続し、1.5GHz帯が
指定されたときは、高周波AMP73Bをアンテナ26
に接続するようになされる。受信モードについては第1
の実施例で説明した通りである。
【0065】図4に示すQPSK変調器53の加算器6
5には800MHz帯用の高周波出力回路54A及び
1.5GHz帯用の高周波出力回路54Bが接続されて
いる。800MHz帯で高周波出力回路54Aを動作さ
せるときは、高周波AMP73Aをアンテナ26に接続
するようにCPU33によってアンテナ共用器45’を
制御する。これと共に、上述の周波数シンセサイザ31
から高周波出力回路54Aのミキサ71には800MH
z帯用の局部発振周波数Floの局部発振信号S1が供給
される。
【0066】このミキサ71AではQPSK変調器53
から4相位相偏移変調信号S3を入力すると、ミキサ7
1Aはこの変調信号S3に800MHz帯用の局部発振
信号S1を混合(乗積)するようになされる。その後、
帯域フィルタ回路72Aで周波数帯域が整えられる。更
に、高周波AMP73AでBPF処理後の送信周波数F
rfの4相位相偏移変調信号S3が高周波増幅されると共
に、電力増幅される。この増幅後の変調信号S3が送信
周波数Frfの高周波出力信号SOUT1となってアンテナ
26から輻射するようになされる。
【0067】また、1.5GHz帯で高周波出力回路5
4Bを動作させるときは、高周波AMP73Bをアンテ
ナ26に接続するようにCPU33によってアンテナ共
用器45’を制御する。これと共に、上述の周波数シン
セサイザ31から高周波出力回路54Bのミキサ71B
には1.5GHz帯用の局部発振周波数Floの局部発振
信号S1が供給される。
【0068】このミキサ71BではQPSK変調器53
から4相位相偏移変調信号S3を入力すると、ミキサ7
1はこの変調信号S3に1.5GHz帯用の局部発振信
号S1を混合(乗積)するようになされる。その後、帯
域フィルタ回路72Bで周波数帯域が整えられる。更
に、高周波AMP73BでBPF処理後の送信周波数F
rfの4相位相偏移変調信号S3が高周波増幅されると共
に、電力増幅される。この増幅後の変調信号S3が送信
周波数Frfの高周波出力信号SOUT2となってアンテナ
26から輻射するようになされる。
【0069】続いて、無線通信装置202の動作例につ
いて説明をする。この動作例では分周比選択型の分周器
16において2つの分周比1/N(N=4,8)が準備
される場合であって、通話チャネル指示メッセージD1
に対応して800MHz帯が指定された場合は分周比1
/4が選択され、1.5GHz帯が指定された場合は分
周比1/8が選択される場合を例に挙げる。周波数シン
セサイザ31では800MHz帯が指定された場合は、
800MHz帯用の局部発振周波数Floの局部発振信号
S1が発生され、1.5GHz帯が指定された場合は、
1.5GHz帯用の局部発振周波数Floの局部発振信号
S1が発生される。
【0070】これを前提にして、CPU33はアンテナ
26を無線受信部41に接続して通話チャネル指示メッ
セージD1が設定されるの待機する。通話チャネル指示
メッセージD1は所定の無線基地局から輻射されるの
で、無線受信部41によって受信される。無線受信部4
1で通話チャネル指示メッセージD1が受信されると、
この通話チャネル指示メッセージD1がCPU33に設
定される。
【0071】そして、この通話チャネル指示メッセージ
D1に対応してCPU33により分周器16が分周制御
される。この例で800MHz帯が指定された場合は分
周比1/4が選択される。周波数シンセサイザ31では
800MHz帯用の局部発振周波数Floの局部発振信号
S1が発生される。この局部発振信号S1は分周器16
によって分周比1/4により分周され、中間周波数Fif
の分周信号S2となってQPSK変調器53に出力され
る。そして、QPSK変調器53では分周器16から得
られる中間周波数Fifの分周信号S2に基づいて送信デ
ータDINが4位相偏移変調されて高周波出力回路54A
へ出力される。
【0072】その後、高周波出力回路54ではQPSK
変調器53から4相位相偏移変調信号S3を入力する
と、ミキサ71Aはこの変調信号S3に局部発振信号S
1を混合(乗積)するようになされる。その後、帯域フ
ィルタ回路72Aで周波数帯域が整えられる。更に、高
周波AMP73AでBPF処理後の送信周波数Frfの4
相位相偏移変調信号S3が高周波増幅されると共に、電
力増幅される。この増幅後の変調信号S3が送信周波数
Frfの高周波出力信号SOUT1となってアンテナ26か
ら輻射するようになされる。
【0073】また、1.5GHz帯が指定された場合は
分周比1/8が選択される。周波数シンセサイザ31で
は1.5GHz帯用の局部発振周波数Floの局部発振信
号S1が発生される。この局部発振信号S1が分周器1
6によって分周比1/8により分周され、中間周波数F
ifの分周信号S2となってQPSK変調器53に出力さ
れる。そして、QPSK変調器53では分周器16から
得られる中間周波数Fifの分周信号S2に基づいて送信
データDINが4位相偏移変調されて高周波出力回路54
Aへ出力される。
【0074】その後、高周波出力回路54BではQPS
K変調器53から4相位相偏移変調信号S3を入力する
と、ミキサ71Bはこの変調信号S3に局部発振信号S
1を混合(乗積)するようになされる。その後、帯域フ
ィルタ回路72Bで周波数帯域が整えられる。更に、高
周波AMP73BでBPF処理後の送信周波数Frfの4
相位相偏移変調信号S3が高周波増幅されると共に、電
力増幅される。この増幅後の変調信号S3が送信周波数
Frfの高周波出力信号SOUT2となってアンテナ26か
ら輻射するようになされる。
【0075】このように、本発明に係る第2の実施例と
しての無線通信装置202によれば、分周器を利用して
局部発振信号を作成する場合に、分周比選択型の分周器
16が備えられ、予め設定される通話チャネル指示メッ
セージD1に基づいて800MHz帯が指示された場合
は、CPU33によって分周器16の分周比1/4を選
択し、1.5GHz帯が指示された場合は、その分周比
1/8を選択するように制御される。
【0076】従って、通話チャネル指示メッセージD1
に対応して分周器16の分周比1/Nをプログラマブル
に選択できるので、800MHz帯及び1.5GHz帯
に応じた所望周波数の分周信号S2によって送信データ
DINを変調することができる。これにより、無線基地局
からの通話チャネル指示メッセージD1によって周波数
帯域を使い分けるデュアルバンドの携帯電話機に十分応
用することができる。しかも、周波数シンセサイザ31
+分周器16の構成が採られるので、当該無線通信装置
202の回路規模を縮小化することができる。
【0077】(4)第3の実施例 図5は本発明に係る第3の実施例としての無線通信装置
203の内部構成例を示すブロック図である。この実施
例では上述した分周比選択型の分周器16に代わってプ
ログラマブル分周回路56を備え、発振回路には周波数
シンセサイザ31が適用され、所定の無線基地局からの
通話チャネル指示メッセージD1に基づいて分周数Nを
プログラマブルに可変制御するようにしたものである。
【0078】現在のPDC方式によれば、800MHz
帯は3つの周波数帯域に分割されている。旧テレターミ
ナル使用周波数帯域(通称B帯)が893MHz〜89
8MHzであり、PDCサービス使用周波数帯域(通称
D帯)が925MHz〜940MHzであり、旧アナロ
グ携帯電話使用周波数帯域(通称A帯)が940MHz
〜960MHzである。これを前提として分周数Nに関
して6、5、4が設定される。
【0079】図5に示す無線通信装置203はベースバ
ンド部18、アンテナ26、無線受信部41、無線送信
部443及びアンテナ共用器45を有している。無線送
信部443はプログラマブル分周回路56、周波数シン
セサイザ31、QPSK変調器53、高周波出力回路5
4を有している。なお、第1の実施例と同じ名称及び同
じ符号のものは同じ機能を有するためその説明を省略す
る。
【0080】この例で分周回路56において複数の分周
数N(N=4,5,6)が可変される場合であって、C
PU33は通話チャネル指示メッセージD1に対応して
分周数Nを可変するように分周回路56を制御する。例
えば、CPU33から分周回路56へN値設定信号S7
が出力され、分周数Nをプログラムするようになされ
る。また、CPU33はアンテナ共用器45にアンテナ
スイッチ制御信号S6’を出力して送信モードのとき
は、高周波AMP73をアンテナ26に接続し、受信モ
ードのときは、無線受信部41をアンテナ26に接続す
るようになされる。
【0081】周波数シンセサイザ31ではB帯で、分周
比1/N=1/4としたとき、局部発振周波数Flo=
(4/3)・Frf=1190.666MHz〜119
7.333MHzの局部発振信号S1を発生する。ま
た、D帯で、分周比1/N=1/5としたとき、局部発
振周波数Flo=(5/4)・Frf=1156.25MH
z〜1175MHzの局部発振信号S1を発生する。
【0082】更に、A帯で、分周比1/N=1/6とし
たとき、局部発振周波数Flo=(6/5)・Frf=11
28MHz〜1152MHzの局部発振信号S1を発生
する。PLL回路21ではCPU33からのシンセサイ
ザチャネル設定信号S4に基づいて局部発振周波数Flo
の位相ループを固定するようになされる。
【0083】周波数シンセサイザ31としては発振周波
数1128MHz〜1197.333MHzの範囲で動
作すればよい。従来方式の分周比1/4固定の場合の発
振周波数1190MHz〜1277.333MHzに比
べて、上限周波数を1.2GHz以下にすることがで
き、このような上限周波数の周波数シンセサイザ31を
構成すればよい。
【0084】分周回路56ではB帯で分周比1/N=1
/4としたとき、上述した(1)、(2)式の変形式
(Fif=(1/N)・Flo)より、中間周波数Fif=
(1/4)・Flo=297.666MHz〜299.3
33MHzの分周信号S2を発生する。また、D帯では
分周比1/Nを1/5とすることで、中間周波数Fif=
(1/5)・Flo=231.25MHz〜235MHz
の分周信号S2を発生する。A帯では分周比1/Nを1
/6とすることで、中間周波数Fif=(1/6)・Flo
=188MHz〜192MHzの分周信号S2を発生す
る。
【0085】図5に示すQPSK変調器53の加算器6
5には高周波出力回路54が接続されている。所望の周
波数帯で高周波出力回路54を動作させるときは、高周
波AMP73をアンテナ26に接続するようにCPU3
3によってアンテナ共用器45を制御する。これと共
に、上述の周波数シンセサイザ31から高周波出力回路
54のミキサ71には局部発振周波数Floの局部発振信
号S1が供給される。
【0086】このミキサ71ではQPSK変調器53か
ら4相位相偏移変調信号S3を入力すると、ミキサ71
はこの変調信号S3に局部発振信号S1を混合(乗積)
するようになされる。その後、帯域フィルタ回路72で
周波数帯域が整えられる。更に、高周波AMP73でB
PF処理後の送信周波数Frfの4相位相偏移変調信号S
3が高周波増幅されると共に、電力増幅される。この増
幅後の変調信号S3が送信周波数Frfの高周波出力信号
SOUTとなってアンテナ26から輻射するようになされ
る。
【0087】続いて、無線通信装置203の動作例につ
いて説明をする。この動作例ではプログラマブル分周回
路56において3つの分周数N(N=4,5,6)が設
定可能合であって、通話チャネル指示メッセージD1に
対応してBたい、D帯,A帯のいずれかで分周数Nが指
定される場合を例に挙げる。周波数シンセサイザ31で
は800MHz帯用の局部発振周波数Floの局部発振信
号S1が発生される。
【0088】これを前提にして、CPU33はアンテナ
26を無線受信部41に接続して通話チャネル指示メッ
セージD1が設定されるの待機する。通話チャネル指示
メッセージD1は所定の無線基地局から輻射されるの
で、無線受信部41によって受信される。無線受信部4
1で通話チャネル指示メッセージD1が受信されると、
この通話チャネル指示メッセージD1がCPU33に設
定される。
【0089】そして、この通話チャネル指示メッセージ
D1に対応してCPU33により分周回路56が分周制
御される。この例でB帯用の分周数N=4が指定される
と、周波数シンセサイザ31では800MHz帯用の局
部発振周波数Floの局部発振信号S1が発生される。こ
の局部発振信号S1は分周回路56によって分周数N=
4により分周され、中間周波数Fif=297.666M
Hz〜299.333MHzの分周信号S2となってQ
PSK変調器53に出力される。そして、QPSK変調
器53では分周回路56から得られる中間周波数Fifの
分周信号S2に基づいて送信データDINが4位相偏移変
調されて高周波出力回路54Aへ出力される。
【0090】その後、高周波出力回路54ではQPSK
変調器53から4相位相偏移変調信号S3を入力する
と、ミキサ71はこの変調信号S3に局部発振信号S1
を混合(乗積)するようになされる。その後、帯域フィ
ルタ回路72で周波数帯域が整えられる。更に、高周波
AMP73でBPF処理後の送信周波数Frf=893M
Hz〜898MHzの4相位相偏移変調信号S3が高周
波増幅されると共に、電力増幅される。この増幅後の変
調信号S3が送信周波数Frfの高周波出力信号SOUTと
なってアンテナ26から輻射するようになされる。
【0091】このように、本発明に係る第3の実施例と
しての無線通信装置203によれば、分周器を利用して
中間周波数Fifの分周信号S2を作成する場合に、プロ
グラマブル分周回路56が備えられ、予め設定される通
話チャネル指示メッセージD1に基づいてB帯、D帯、
A帯に関してCPU33により分周回路56の分周数N
=4,5,6と指定するように制御される。
【0092】従って、通話チャネル指示メッセージD1
に対応して分周回路56の分周比1/Nをプログラマブ
ルに選択できるので、第1の実施例と同様にして特定の
周波数帯に応じた所望周波数の分周信号S2によって送
信データDINを変調することができる。
【0093】これにより、従来方式のように所望周波数
の分周信号S2をQPSK変調器53に出力する第2局
部発振回路と、局部発振信号S1を高周波出力回路54
に出力する第1局部発振回路とを別個独立に設ける場合
に比べて本発明方式のように周波数シンセサイザ31+
プログラマブル分周回路56なる構成とすることで、当
該無線通信装置203の回路規模を縮小化することがで
きる。
【0094】従って、益々小型化する携帯電話機などに
当該無線通信装置203を十分に適用することができ
る。また、無線基地局からの通話チャネル指示メッセー
ジD1によって周波数帯域を使い分けるデュアルバンド
の携帯電話機に十分応用することができる。
【0095】(5)第4の実施例 図6は本発明に係る第4の実施例としての無線通信装置
204の内部構成例を示すブロック図である。この実施
例では2系統の高周波出力回路54A,54Bが備えら
れると共に周波数シンセサイザ31を設け、所定の無線
基地局からの通話チャネル指示メッセージD1に基づい
て分周数Nをプログラマブルに可変可能なデュアルバン
ドの無線通信装置を構成するようにしたものである。
【0096】図6に示す無線通信装置204はベースバ
ンド部18、アンテナ26、無線受信部41、無線送信
部444及びアンテナ共用器45’を有している。無線
送信部444はプログラマブル分周回路56、周波数シ
ンセサイザ31、QPSK変調器53、800MHz帯
用の高周波出力回路54A、1.5GHz帯用の高周波
出力回路54Bを有している。なお、第2の実施例と同
じ名称及び同じ符号のものは同じ機能を有するためその
説明を省略する。
【0097】これらの高周波出力回路54A及び54B
にはCPU33が接続され、通話チャネル指示メッセー
ジD1に基づいて発生したバンド切換信号S5を供給す
るようになされる。CPU33はこのバンド切換信号S
5の他にN値設定信号S7を分周回路56に出力され
る。分周数Nをプログラマブルに可変するためである。
【0098】この例で分周回路56において複数の分周
数N(N=2,3,4,5,6・・・)が指定可能であ
って、CPU33は通話チャネル指示メッセージD1に
対応して分周数Nを可変するように分周回路56を制御
する。また、CPU33は送信モードによってアンテナ
共用器45’にアンテナスイッチ制御信号S6を出力
し、800MHz帯が指定されたときは、高周波AMP
73Aをアンテナ26に接続し、1.5GHz帯が指定
されたときは、高周波AMP73Bをアンテナ26に接
続するようになされる。受信モードについては第1の実
施例で説明した通りである。
【0099】図6に示すQPSK変調器53の加算器6
5には800MHz帯用の高周波出力回路54A及び
1.5GHz帯用の高周波出力回路54Bが接続されて
いる。800MHz帯で高周波出力回路54Aを動作さ
せるときは、高周波AMP73Aをアンテナ26に接続
するようにCPU33によってアンテナ共用器45’を
制御する。これと共に、上述の周波数シンセサイザ31
から高周波出力回路54Aのミキサ71Aには800M
Hz帯用の局部発振周波数Floの局部発振信号S1が供
給される。
【0100】このミキサ71AではQPSK変調器53
から4相位相偏移変調信号S3を入力すると、ミキサ7
1Aはこの変調信号S3に800MHz帯用の局部発振
信号S1を混合(乗積)するようになされる。その後、
帯域フィルタ回路72Aで周波数帯域が整えられる。更
に、高周波AMP73AでBPF処理後の送信周波数F
rfの4相位相偏移変調信号S3が高周波増幅されると共
に、電力増幅される。この増幅後の変調信号S3が送信
周波数Frfの高周波出力信号SOUT1となってアンテナ
26から輻射するようになされる。
【0101】また、1.5GHz帯で高周波出力回路5
4Bを動作させるときは、高周波AMP73Bをアンテ
ナ26に接続するようにCPU33によってアンテナ共
用器45’を制御する。これと共に、上述の周波数シン
セサイザ31から高周波出力回路54Bのミキサ71B
には1.5GHz帯用の局部発振周波数Floの局部発振
信号S1が供給される。
【0102】このミキサ71BではQPSK変調器53
から4相位相偏移変調信号S3を入力すると、ミキサ7
1Bはこの変調信号S3に1.5GHz帯用の局部発振
信号S1を混合(乗積)するようになされる。その後、
帯域フィルタ回路72Bで周波数帯域が整えられる。更
に、高周波AMP73BでBPF処理後の送信周波数F
rfの4相位相偏移変調信号S3が高周波増幅されると共
に、電力増幅される。この増幅後の変調信号S3が送信
周波数Frfの高周波出力信号SOUT2となってアンテナ
26から輻射するようになされる。
【0103】続いて、無線通信装置204の動作例につ
いて説明をする。この動作例ではプログラマブル分周回
路56において複数の分周数(N=2,4,6,8・・
・)が指定される場合であって、通話チャネル指示メッ
セージD1に対応して800MHz帯が指定された場合
は分周数N=4が設定され、1.5GHz帯が指定され
た場合は分周数N=8が設定される場合を例に挙げる。
周波数シンセサイザ31では800MHz帯が指定され
た場合は、800MHz帯用の局部発振周波数Floの局
部発振信号S1が発生され、1.5GHz帯が指定され
た場合は、1.5GHz帯用の局部発振周波数Floの局
部発振信号S1が発生される。
【0104】これを前提にして、CPU33はアンテナ
26を無線受信部41に接続して通話チャネル指示メッ
セージD1が設定されるの待機する。通話チャネル指示
メッセージD1は所定の無線基地局から輻射されるの
で、無線受信部41によって受信される。無線受信部4
1で通話チャネル指示メッセージD1が受信されると、
この通話チャネル指示メッセージD1がCPU33に設
定される。
【0105】そして、この通話チャネル指示メッセージ
D1に対応してCPU33により分周回路56が分周制
御される。CPU33から分周回路56へN値設定信号
S7が出力される。この例で800MHz帯が指定され
た場合は分周数N=4が設定される。周波数シンセサイ
ザ31では800MHz帯用の局部発振周波数Floの局
部発振信号S1が発生される。
【0106】この局部発振信号S1は分周回路56によ
って分周数N=4,5,6により分周され、中間周波数
Fifの分周信号S2となってQPSK変調器53に出力
される。そして、QPSK変調器53では分周回路56
から得られる中間周波数Fifの分周信号S2に基づいて
送信データDINが4位相偏移変調されて高周波出力回路
54Aへ出力される。
【0107】その後、高周波出力回路54ではQPSK
変調器53から4相位相偏移変調信号S3を入力する
と、ミキサ71Aはこの変調信号S3に局部発振信号S
1を混合(乗積)するようになされる。その後、帯域フ
ィルタ回路72Aで周波数帯域が整えられる。更に、高
周波AMP73AでBPF処理後の送信周波数Frfの4
相位相偏移変調信号S3が高周波増幅されると共に、電
力増幅される。この増幅後の変調信号S3が送信周波数
Frfの高周波出力信号SOUT1となってアンテナ26か
ら輻射するようになされる。
【0108】また、1.5GHz帯が指定された場合は
分周数NがN=6からN=8へ可変される。周波数シン
セサイザ31では1.5GHz帯用の局部発振周波数F
loの局部発振信号S1が発生される。この局部発振信号
S1が分周回路56によって分周数N=8により分周さ
れ、中間周波数Fifの分周信号S2となってQPSK変
調器53に出力される。そして、QPSK変調器53で
は分周回路56から得られる中間周波数Fifの分周信号
S2に基づいて送信データDINが4位相偏移変調されて
高周波出力回路54Aへ出力される。
【0109】その後、高周波出力回路54BではQPS
K変調器53から4相位相偏移変調信号S3を入力する
と、ミキサ71Bはこの変調信号S3に局部発振信号S
1を混合(乗積)するようになされる。その後、帯域フ
ィルタ回路72Bで周波数帯域が整えられる。更に、高
周波AMP73BでBPF処理後の送信周波数Frfの4
相位相偏移変調信号S3が高周波増幅されると共に、電
力増幅される。この増幅後の変調信号S3が送信周波数
Frfの高周波出力信号SOUT2となってアンテナ26か
ら輻射するようになされる。
【0110】このように、本発明に係る第4の実施例と
しての無線通信装置204によれば、分周器を利用して
局部発振信号を作成する場合に、プログラマブル分周回
路56が備えられ、予め設定される通話チャネル指示メ
ッセージD1に基づいて800MHz帯が指示された場
合は、CPU33によって分周回路56の分周数N=
4,5,6を設定し、1.5GHz帯が指示された場合
は、その分周数N=8を設定するように制御される。
【0111】従って、通話チャネル指示メッセージD1
に対応して分周回路56の分周比1/Nをプログラマブ
ルに選択できるので、第2の実施例と同様にして800
MHz帯及び1.5GHz帯に応じた所望周波数の分周
信号S2によって送信データDINを変調することができ
る。これにより、無線基地局からの通話チャネル指示メ
ッセージD1によって周波数帯域を使い分けるデュアル
バンドの携帯電話機に十分応用することができる。しか
も、周波数シンセサイザ31+分周回路56なる構成が
採られるので、当該無線通信装置204の回路規模を縮
小化することができる。
【0112】(6)応用例 図7は本発明に係る無線通信装置を応用した携帯電話機
101の内部構成例を示すブロック図である。この実施
例では無線通信装置201〜204が適用される携帯電
話機101を構成し、この携帯電話機101の無線送信
部44に分周比選択型の分周器16を備えた無線送信部
441や442又は、プログラマブル分周回路56を備
えた無線送信部443や444を適用し、これらをCP
U33で分周制御し、予め設定された通話チャネル指示
メッセージD1に対応して分周比1/Nをプログラマブ
ルに選択又は分周数Nを可変できるようにすると共に、
使用周波数帯が複数割り当てられた場合でも、全ての周
波数帯域において適切な分周比を設定できるようにした
ものである。
【0113】図7に示す携帯電話機101は無線通信モ
ードを実行するCPU33が備えられ、このCPU33
には内部バス38が接続されている。この内部バス38
にはヘテロダイン送受信機能(無線電話機能)を構成す
る無線受信部41、受信信号処理部42、送信信号処理
部43及び無線送信部44などが接続されている。無線
送信部44の内部構成例については第1の実施例で説明
した通りである。無線受信部41及び無線送信部44に
はアンテナ共用器45が接続されてアンテナ26に接続
されている。
【0114】無線受信部41ではアンテナ26で受信し
た通話チャネル指示メッセージD1等の無線電波がアン
テナ共用器45により送信信号と分離されて所定の搬送
周波数の受信信号のみが選択される。受信信号は低ノイ
ズアンプなどにより高周波増幅される。増幅後の受信信
号は局部発信周波数の信号と混合され、この混合信号か
ら中間周波数の受信信号が分離される。受信信号は中間
増幅器で増幅された後に直交復調処理が施される。その
直交復調後の受信信号はアナログ・デジタル変換されて
デジタルの受信情報となる。
【0115】この受信情報から制御メッセージ及び音声
圧縮情報が復調された後に誤り訂正される。制御メッセ
ージはCPU33に出力される。この音声圧縮情報は無
線受信部41から受信信号処理部42に出力される。受
信信号処理部42では音声圧縮情報が復号化されて伸長
される。伸長後の音声情報はデジタル・アナログ変換さ
れた後に増幅されて受話器用のスピーカ24から出力さ
れる。この受信信号処理部42には背面用のスピーカ3
2が接続され、着信時に「ピッ、ピッ、ピッ・・・」と
いう擬声音で着呼するようになされる。
【0116】また、マイクロホン28には送信信号処理
部43が接続され、自己の音声信号が増幅された後にア
ナログ・デジタル変換される。変換後の音声情報は符号
化されて圧縮される。符号化後の音声圧縮情報は送信信
号処理部43から無線送信部44へ出力される。
【0117】無線送信部44ではCPU33からの制御
メッセージと音声圧縮情報とが合成され更に誤り訂正符
号が付加される。符号付加後の送信データはQPSK変
調される。QPSK変調後の中間周波数の4位相偏移変
調データはデジタル・アナログ変換される。変換後の4
位相偏移変調信号は帯域フィルタを通過して周波数帯の
送信周波数に整えられ、更に増幅され、電力増幅された
後にアンテナ26から無線基地局に向けて輻射される。
【0118】なお、内部バス38にはEEPROM36
が接続され、無線通信モードを実行するための制御プロ
グラムや、着信件数及び相手方の名前を記憶するように
なされる。EEPROM36には短縮ダイヤルなどの電
話番号も記録される。更に、内部バス38にはROM3
4が接続され、携帯電話機101の全体を制御するため
の各々の制御プログラムCPが記憶されている。
【0119】制御プログラムCPに関しては液晶ディス
プレイ23の表示制御や、送信信号処理43、無線送信
部44などの通信モデムを使用した送信処理の制御手
順、無線受信部41、受信信号処理42などの通信モデ
ムを使用した受信処理の制御手順が記述されている。制
御プログラムCPの格納にはROM34の他にEEPR
OM36を使用してもよい。バージョンアップ時に制御
プログラムCPの書き換えが可能となることによる。
【0120】更に、内部バス38には液晶ディスプレイ
23、RAM35及び外部I/Oインタフェース37が
接続されている。液晶ディスプレイ23では制御プログ
ラムCPに基づく、相手方や自局の電話番号や、相手方
からのメッセージ、相手方へ送信する文字情報、各種イ
ベント情報内容などを表示するようになされる。RAM
35はワーキングメモリとして使用され、無線受信部4
1による制御メッセージや不在時のメッセージなどの文
字情報が一時記録される。
【0121】また、CPU33にはI/Oインタフェー
ス部39が接続され、更にI/Oインタフェース部39
には操作ボタン25及びキーアレイ27が接続されてい
る。電話番号などが入力される。内部バス38には外部
I/Oインタフェース37が接続されており、図示しな
い外部装置用のUSB端子などに至り、外付けのパソコ
ンや、外付けのICカード、通信モデムを使用した情報
処理が拡張できるようになされている。
【0122】この携帯電話機101は充電制御回路93
を備えており、充電器又はACアダプタによって二次電
池Eを充電するようになされる。この二次電池Eには電
源スイッチSWを通して液晶ディスプレイ(LCD)2
3,キーアレイ部27,CPU33,ROM34,RA
M35,EEPROM36,外部インタフェース(I/
O)37,内部インタフェース(I/O)39,無線受
信部41,受信信号処理部42,送信信号処理部43,
無線送信部44が接続され、例えば電源電圧4.2V程
度が供給される。
【0123】もちろん、これらの機能処理回路には電源
スイッチSWをオンにより当該携帯電話機101はスタ
ンバイ状態となる。スタンバイ状態とは、携帯電話機1
01のLCD23、CPU33などのシステムLSIへ
の電源の供給が時計機能を除いては行われない電源省力
の状態をいう。このスタンバイ状態を利用して無線基地
局との間で使用周波数帯を決めるようにしてもよい。
【0124】続いて、当該携帯端末装置101の処理例
について説明をする。図8は携帯電話機101における
処理例を示すフローチャートである。この例では当該携
帯端末装置101に無線送信部44に関してデュアルタ
イプの無線送信部444を装備される場合であって、無
線基地局から通話チャネル指示メッセージD1を受信
し、このメッセージに基づいて通話チャネルを設定し、
通話処理を実行する場合を想定する。
【0125】また、無線基地局は800MHz帯が混ん
でいた場合に、1.5GHz帯を使用する旨の通話チャ
ネル指示メッセージD1を出力する場合を例に挙げる。
当該携帯電話機101は初期状態で800MHz帯で動
作するように高周波出力回路54Aが選択されている場
合を前提とする。
【0126】これを処理条件にして、ユーザは無線通信
モードを選択して図8に示すフローチャートのステップ
B1で無線基地局を発呼して発呼要求を送信する。この
例では800MHz帯が混んでいるので、無線基地局は
1.5GHz帯を使用する旨の通話チャネル指示メッセ
ージD1が出力される。
【0127】そして、ステップB2に移行して無線基地
局から通話チャネル指示メッセージD1が無線受信部4
1によって受信される。通話チャネル指示メッセージD
1はCPU33に出力されるので、ステップB3に移行
してCPU33は通話チャネル指示メッセージD1に基
づいてシンセサイザチャネル設定信号S4、バンド切換
信号S5、アンテナスイッチ制御信号S6、N値設定信
号S7等の通話チャネルデータを計算するようになされ
る。
【0128】その後、ステップB4に移行してCPU3
3はシンセサイザチャネル設定信号S4を周波数シンセ
サイザ31に出力し、バンド切換信号S5を高周波出力
回路54A、54Bへ出力し、アンテナスイッチ制御信
号S6をアンテナ共用器45’へ出力し、N値設定信号
S7を分周回路56へ出力するようになされる。
【0129】そして、ステップB5で通話チャネルを設
定する。この例で周波数シンセサイザ31ではシンセサ
イザチャネル設定信号S4に基づいて800MHz帯用
の局部発振周波数Floから1.5GHz帯用の局部発振
周波数Floの局部発振信号S1に発振が切換られる。プ
ログラマブル分周回路56ではN値設定信号S7に基づ
いて局部発振信号S1が分周比1/8によって分周され
る。高周波出力回路54Bではバンド切換信号S5に基
づいて4位相偏移変調信号の出力動作が許可され、高周
波出力回路54Aではバンド切換信号S5に基づいて出
力動作が非許可される。
【0130】アンテナ共用器45’ではアンテナスイッ
チ制御信号S6に基づいて高周波AMP73Aから高周
波AMP73Bへ切り換えるようにアンテナ26を接続
するようになされる。これと共に、上述の周波数シンセ
サイザ31から高周波出力回路54Bのミキサ71Bに
は800MHz帯用の局部発振周波数Floの局部発振信
号S1が供給される。
【0131】その後、ステップB6に移行して通話処理
を実行する。この例で、マイクロホン28によって自己
の音声信号が増幅された後にアナログ・デジタル変換さ
れる。変換後の音声情報は符号化されて圧縮される。符
号化後の音声圧縮情報は送信信号処理部43から無線送
信部44へ出力される。
【0132】無線送信部44ではCPU33からの制御
メッセージと音声圧縮情報とが合成され更に誤り訂正符
号が付加される。符号付加後の送信データはQPSK変
調される。QPSK変調後の中間周波数の4位相偏移変
調データはデジタル・アナログ変換される。
【0133】この変換後の4位相偏移変調信号は帯域フ
ィルタを通過して1.5GHz帯の送信周波数に整えら
れ、更に増幅され、電力増幅された後にアンテナ26か
ら無線基地局に向けて輻射される。そして、ステップB
7で通信処理を終了するか判断する。電源オフ情報を検
出して通信処理を終了する。ステップB1に戻って通信
処理を継続する。
【0134】このように、本発明に係る無線通信装置2
04を応用した携帯電話機101によれば、プログラマ
ブル分周回路56を備えた無線送信部444をCPU3
3で分周制御することにより、予め設定された通話チャ
ネル指示メッセージD1に対応して分周数Nをプログラ
マブルに可変することができる。従って、使用周波数帯
が複数割り当てられた場合、全ての周波数帯域において
適切な分周比1/Nを設定することができる。しかも、
従来方式に比べて局部発振回路の簡素化を図ることがで
き、携帯電話機101の小型化、軽量化、低消費電力化
及びコストダウンを図ることができる。
【0135】この実施例では無線送信部44に関して無
線送信部444を適用する場合について説明したが、こ
れに限られることはなく、第1の実施例で説明した無線
送信部441や、第2の実施例で説明した無線送信部4
42、第3の実施例で説明した無線送信部443を適用
しても同様な効果が得られる。
【0136】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る送信
機によれば、分周器を利用して局部発振信号を作成する
場合にプログラマブル分周回路を備え、予め設定された
通信制御情報に基づいて制御装置がプログラマブル分周
回路を分周制御するようになされる。
【0137】この構成によって、プログラマブル分周回
路の分周比をプログラマブルに選択及び可変できるの
で、通信制御情報に対応した所望周波数の分周信号によ
って送信データを変調することができる。しかも、従来
方式のように所望周波数の分周信号を変調回路に出力す
る第2局部発振回路と、発振信号を高周波出力回路に出
力する第1局部発振回路とを別個独立に設ける場合に比
べて本発明方式のように発振回路+プログラマブル分周
回路構成とすることで、当該送信機の回路規模を縮小化
することができる。
【0138】本発明に係る無線通信装置によれば、上述
した送信機が応用され、予め設定された通信制御情報に
対応してプログラマブル分周回路が分周制御されるもの
である。
【0139】この構成によって、プログラマブル分周回
路の分周比をプログラマブルに選択及び可変できるの
で、通信制御情報に対応した所望周波数の分周信号によ
って送信データを変調することができる。しかも、発振
回路+プログラマブル分周回路構成が採られるので、当
該無線通信装置の回路規模を縮小化することができる。
従って、無線基地局からの通話チャネル指示メッセージ
D1等の通信制御情報によって周波数帯域を使い分ける
デュアルバンドの携帯電話機の提供に寄与するところが
大きい。この発明は送信データを4位相偏移変調するQ
PSK変調器を備えた携帯電話機に適用して極めて好適
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態としての送信機100の
構成例を示すブロック図である。
【図2】送信機100における動作例を示すフローチャ
ートである。
【図3】本発明に係る第1の実施例としての無線通信装
置201の内部構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る第2の実施例としての無線通信装
置202の内部構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る第3の実施例としての無線通信装
置203の内部構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る第4の実施例としての無線通信装
置204の内部構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る無線通信装置を応用した携帯電話
機101の内部構成例を示すブロック図である。
【図8】携帯電話機101における処理例を示すフロー
チャートである。
【図9】従来例に係る送信機10の内部構成例を示すブ
ロック図である。
【図10】分周比1/N固定の分周器5を備えた送信機
10’を構成例を示すすブロック図である。
【図11】デュアル送信機20の構成例を示すブロック
図である。
【符号の説明】
11・・・発振回路、12・・・プログラマブル分周回
路、13・・・変調回路、14・・・出力回路、15・
・・制御装置、16・・・分周器、31・・・周波数シ
ンセサイザ(発振回路)、33・・・CPU(制御装
置)、41・・・無線受信部(受信機)、44、441
〜444・・・無線送信部(送信機)、53・・・QP
SK変調器(変調回路)、54,54A,54B・・・
高周波出力回路、56・・・プログラマブル分周回路、
100・・・送信機、101・・・携帯電話機、201
〜204・・・無線通信装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周波数の発振信号を発生する発振回
    路と、 前記発振回路からの発振信号を任意の分周比により分周
    して所望周波数の信号を発生するプログラマブル分周回
    路と、 前記プログラマブル分周回路から得られる所望周波数の
    分周信号に基づいて送信データを変調する変調回路と、 前記変調回路からの変調信号に前記発振信号を混合して
    出力する出力回路と、 予め設定された通信制御情報に対応して前記プログラマ
    ブル分周回路を分周制御する制御装置とを備えることを
    特徴とする送信機。
  2. 【請求項2】 前記プログラマブル分周回路において複
    数の分周比が準備される場合であって、 前記制御装置は、 前記通信制御情報に対応していずれか1つの分周比を選
    択することを特徴とする請求項1に記載の送信機。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、 前記通信制御情報に対応して前記プログラマブル分周回
    路における分周比を可変することを特徴とする請求項1
    に記載の送信機。
  4. 【請求項4】 所定の無線基地局からの通信制御情報を
    受信する受信機と、 前記受信機により受信された通信制御情報に基づいて送
    信処理をする送信機とを備え、 前記送信機は、 所定周波数の発振信号を発生する発振回路と、 前記発振回路からの発振信号を任意の分周比により分周
    して所望周波数の信号を発生するプログラマブル分周回
    路と、 前記プログラマブル分周回路から得られる所望周波数の
    分周信号に基づいて送信データを変調する変調回路と、 前記変調回路からの変調信号に前記発振信号を混合して
    出力する出力回路と、 予め設定された通信制御情報に対応して前記プログラマ
    ブル分周回路を分周制御する制御装置とを有することを
    特徴とする無線通信装置。
  5. 【請求項5】 前記プログラマブル分周回路から得られ
    る所望周波数の分周信号に基づいて送信データを変調す
    るQPSK変調回路と、 前記QPSK変調回路からの変調信号に、第1の周波数
    帯域に係る前記発振信号を混合して出力する第1の出力
    回路と、 前記QPSK変調回路からの変調信号に、第2の周波数
    帯域に係る前記発振信号を混合して出力する第2の出力
    回路と、 予め設定された通信制御情報に対応して前記プログラマ
    ブル分周回路を分周制御すると共に、前記第1又は第2
    の出力回路を選択する制御装置とを備えた携帯電話機で
    あることを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
  6. 【請求項6】 前記プログラマブル分周回路において複
    数の分周比が準備される場合であって、 前記制御装置は、 前記通信制御情報に対応していずれか1つの分周比を選
    択することを特徴とする請求項4に記載の無線通信装
    置。
  7. 【請求項7】 前記制御装置は、 前記通信制御情報に対応して前記プログラマブル分周回
    路における分周比を可変することを特徴とする請求項4
    に記載の無線通信装置。
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