JP2000295303A - 送信装置 - Google Patents

送信装置

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JP2000295303A
JP2000295303A JP11095181A JP9518199A JP2000295303A JP 2000295303 A JP2000295303 A JP 2000295303A JP 11095181 A JP11095181 A JP 11095181A JP 9518199 A JP9518199 A JP 9518199A JP 2000295303 A JP2000295303 A JP 2000295303A
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frequency
local oscillation
carrier
transmission
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JP11095181A
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English (en)
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Kin Mizusawa
錦 水澤
Hiromasa Yoshimoto
弘正 吉本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプリアス信号を回避し、小型で低消費電力
を図り、送信変調信号を局部発振信号のC/N以上にで
き、しかも、局部発振部の周波数に自由度がある送信装
置を提案する。 【解決手段】 送信装置は、第1の分周部21からの信
号を中間周波数搬送波信号としてそれにベースバンド信
号による直交変調を施すことにより中間周波数変調信号
を得る直交変調部14と、中間周波数変調信号に第2の
分周部42からの信号を用いて周波数変換を行って送信
変調信号を発生する周波数変換部15とを備え、送信変
調信号の搬送周波数と、局部発振信号の周波数の関係
を、(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送
周波数)*M*N/(M±N)とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば携帯型端末
装置に適用して好適な送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯型端末装置として直交変調が
用いられた送信装置が提案されていた。図7は、従来の
直交変調を用いた送信装置の構成を示すブロック図であ
る。図7に示す送信装置は、局部発振部を2個設けて構
成されている。
【0003】以下にこの送信装置の動作を説明する。図
7において、ベースバンド信号発生部11から供給され
るベースバンド信号と、局部発振部12から送出される
所定の周波数を有した第1の局部発振信号とが直交変調
部14に供給される。直交変調部14は第1の局部発振
信号を搬送波としてベースバンド信号に直交変調を施し
た中間周波数変調信号を生成する。
【0004】直交変調部14から出力される中間周波数
変調信号と、局部発振部13から送出される、局部発振
部12の周波数とは別の周波数を有した、第2の局部発
振信号とが周波数変換部15に供給される。周波数変換
部15は、中間周波数変調信号に第2の局部発振信号に
よる周波数変換を施して、送信変調信号を発生する。
【0005】周波数変換は、例えば、送信変調信号の周
波数が、中間周波数変調信号の搬送周波数と第2の局部
発振信号との周波数の和となるようにして行われる。そ
して、送信変調信号は、増幅部16により増幅されて送
信アンテナ17を通じて無線送信される。
【0006】上記の直交変調は、基本的には、所定の周
波数を有した搬送波信号に基づいて90度の相互位相差
を有した第1及び第2の搬送波信号を形成して、第1及
び第2の搬送波信号のそれぞれをベースバンド信号によ
って変調し、それにより個別に得られる2つの変調信号
を合成して中間変調信号を形成することにより行われ
る。ここで、なぜ送信周波数と同じ周波数を発生する局
部発振部を使えないかという点については、特開平10
−4437号公報に詳細に述べられている。
【0007】図8は、従来の送信装置と受信装置の構成
を示すブロック図である。図8に示す送信装置と受信装
置は、送信装置と受信装置を同時に示し、固定周波数の
第1の局部発振信号とチャンネルを設定する第2の局部
発振信号を別個に設けて構成されている。
【0008】まず、図9の従来の送受信の周波数間隔に
示すように、無線通信に使用する周波数は、例えば、受
信の第1周波数帯が810〜830MHz、受信の第2
周波数帯が834〜843MHz、受信の第3周波数帯
が870〜885MHzであって、受信の各周波数帯に
対する送信の第1周波数帯が940〜960MHz、送
信の第2周波数帯が889〜898MHz、送信の第3
周波数帯が925〜940MHzとすると、送受信の周
波数間隔は、第1周波数帯が130MHz、第2周波数
帯が55MHz、第3周波数帯が55MHzとなる。
【0009】以下にこの送信装置と受信装置の動作を説
明する。図8において、バンドパスフィルタ37の中心
周波数を130MHzにし、局部発振部13から送出す
る第2の局部発振信号の周波数を、受信周波数−130
MHzとなる周波数と設定し、局部発振部12から送出
する第1の局部発振信号を第1周波数帯使用時に260
MHz、第2周波数帯及び第3周波数帯使用時に185
MHzとすれば、各周波数帯において送受信が可能とな
る。
【0010】図11は、従来の他の送信装置の構成を示
すブロック図である。図11に示す送信装置は、送信周
波数とは別の周波数を発生する局部発振部を1個設けて
構成されている。
【0011】以下にこの送信装置の動作を説明する。図
11において、局部発振部12から送出された局部発振
信号は信号分配部22によって第1の分配信号及び第2
の分配信号に分けられる。そして、分周部21により第
1の分配信号に、例えば、Nを4とした1/4分周が施
されて搬送波信号が形成され、直交変調部14において
ベースバンド信号による直交変調が施されて、中間周波
数変調信号が形成される。
【0012】さらに、周波数変換部15において、中間
周波数変調信号は、信号分配部22から得られる第2の
分配信号を用いて周波数変換が行われて、送信変調信号
を発生し、増幅部16により増幅されて送信アンテナ1
7を通じて無線送信される。
【0013】周波数変換部15が、例えば、第2の分配
信号の周波数から中間周波数変調信号の周波数を減算し
て、送信変調信号を得る場合、送信変調信号の搬送周波
数は、局部発振信号の周波数の3/4倍となる。
【0014】このような構成および動作をすることによ
り、周波数変換部において、送信変調信号と共に形成さ
れるスプリアス信号が、送信変調信号の搬送周波数と同
じ周波数を有するものとなり、送信変調信号の搬送周波
数の近傍の周波数を有するスプリアス信号の発生が回避
される。
【0015】また、同時に、送信装置の局部発振部は1
個で構成されているので、小型で低消費電力の回路が実
現できる。この構成では、送信変調信号の搬送周波数
と、局部発振信号の周波数と、中間周波数変調信号の搬
送周波数の関係は、例えば、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*N/(N±1)、 (中間周波数変調信号の搬送周波数)=(送信変調信号
の搬送周波数)/(N±1)となる。
【0016】図12は、従来の直交変調部の構成を示す
ブロック図である。図12は、90度の相互位相差を有
した第1及び第2の搬送波信号を生成する直交変調部内
の移相回路と、分周部をDフリップフロップ102,1
03で構成して、Dフリップフロップ102のQ1出力
をDフリップフロップ103のD2入力とし、Dフリッ
プフロップ103の−Q2出力をDフリップフロップ1
02のD1入力とし、乗算部104で端子101に入力
されるクロックCKによるDフリップフロップ102の
Q1出力と端子106に入力されるベースバンド信号Q
とを乗算し、乗算部105で端子101に入力されるク
ロックCKによるDフリップフロップ103のQ2出力
と端子107に入力されるベースバンド信号Iとを乗算
し、乗算部104の出力と乗算部105の出力とを加算
部108で加算して端子109から直交変調出力を得る
ものである。このような構成により、直交変調部内の移
相回路と分周部とを兼用できるため、回路の小型化が可
能となっていた。なお、図13にDフリップフロップの
波形図を示す。
【0017】図14は、従来の他の送信装置と受信装置
の構成を示すブロック図である。図14に示す送信装置
と受信装置は、図11の送信装置の構成で、例えば、N
が4であって、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*4/5、 となる送信装置を用いて、図8で例を上げて説明した周
波数システムで使用する場合の構成である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の図7に示した直交変調を用いた送信装置では、2つの
局部発振部12,13を設けたために、第1の課題とし
て、回路の大型化、重量の増大、消費電力の増大を招く
という不都合があった。また、第2の課題として、第1
と第2の局部発振信号で発生するスプリアス信号が発生
するという不都合があった。また、第3の課題として、
送信変調信号の搬送波信号周波数の近傍においては、周
波数変換部に入力する局部発振信号の位相雑音がそのま
ま変換されるので、送信変調信号を局部発振信号のC/
N以上にはできないという不都合があった。
【0019】また、図8に示した送信装置と受信装置で
は、第3周波数帯の送信時に局部発振部12から送出す
る第1の局部発振信号(185MHz)の、例えば、5
倍のスプリアス周波数成分が直交変調部14や周波数変
換部15の非線形性によって発生し、このスプリアス周
波数は925MHzとなる。この他、例えば、第3周波
数帯の送信時926MHzのチャンネルにおいて、第1
の局部発振信号の9倍と第2の局部発振信号の1倍、第
1の局部発振信号の3倍と第2の局部発振信号の2倍、
第1の局部発振信号の7倍と第2の局部発振信号の3倍
となる、それぞれのスプリアス周波数は、それぞれ92
4MHz,927MHz,928MHzとなる。上記4
種のスプリアス周波数は使用周波数帯域内に発生してい
るのでフィルタ等で除去することが困難となるという第
2の課題と同様の不都合があった。
【0020】また、上述の周波数帯では、第2周波数帯
の送信周波数下限である889MHzと第3周波数帯の
受信周波数上限である885MHzではその周波数差が
4MHzであるために、889MHzで送信している場
合には885MHz以下の受信周波数帯域に感度劣化を
起こさせることがないよう十分に帯域外ノイズを減衰さ
せておく必要がある。このように広い送信帯域を持ちな
がら非常に近傍のノイズを減衰させるには、バンドパス
フィルタ31の性能では難しく、周波数変換部15入力
以前で十分ノイズが減衰できていなければならない。一
方、周波数変換部15入力以前で十分ノイズが減衰でき
ていたとしても、送信変調信号の搬送信号周波数の近傍
においては、周波数変換部に入力する局部発振信号の位
相雑音がそのまま変換されるので、局部発振信号のC/
Nが悪いとバンドパスフィルタ31でノイズが減衰され
ずに送信変調信号にノイズが発生してしまうという第3
の課題と同様の不都合があった。
【0021】図13は従来の局部発振信号の位相雑音の
特性を示す図である。この局部発振信号を図8のように
直接、周波数変換部に入力すると、送信変調信号の近傍
には図10と同程度かそれ以上の位相雑音が発生する。
図10に示す例では、局部発振信号が4MHz離調周波
数では位相雑音(キャリア周波数から4MHz離れたノ
イズ)は−150dBc/Hz程度であるが、例えば、
図8においていかに直交変調部14や周波数変換部15
などの位相雑音を周波数特性を低くして帯域外ノイズを
下げようとも、直交変調部14と周波数変換部15との
間にバンドパスフィルタを入れて、周波数変換部15の
入力での帯域外ノイズを熱雑音のレベルまで下げようと
も、周波数変換部15の出力では、この4MHz離調周
波数で−150dBc/Hzという値以下にはできない
のである。
【0022】また、図11に示した他の送信装置では、
図7の送信装置と同様に第3の課題が発生する。また、
図8の送信装置と受信装置で説明したような、送受信間
隔が狭い周波数システムでは、上述したように周波数変
換部15の入力以前で十分ノイズが減衰できていなけれ
ばならない。しかし例えば直交変調部14の発生するノ
イズレベルが大きく、直交変調部14と周波数変換部1
5との間にバンドパスフィルタを挿入する必要が生じた
場合に、図11に示した他の送信装置では、(中間周波
数変調信号の搬送周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)/(N±1)となるため、中間周波数の帯域が十分
狭くなく、バンドパスフィルタが実現困難になる。
【0023】これは、上述の例えばNが4で、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*4/3、 であるとして、図8の送信装置と受信装置で説明したよ
うな周波数システムを仮定すると、送信の第2周波数帯
において、送信帯域は9MHzである。そうすると中間
周波数帯域は、送信帯域の1/3となるので3MHzで
ある。中間周波数の±4MHzを減衰させるバンドパス
フィルタが必要であるのに、通過帯域が3MHzもある
ので、このバンドパスフィルタが実現困難である。この
問題を解決するには、Nの値を大きくして、送信帯域に
対して中間周波数帯域を十分小さくすることが必要とな
る。つまり、第4の課題として、Nが小さいと中間周波
数帯域が広くなり、中間周波数帯域でノイズを減衰でき
なくなるという不都合があった。
【0024】一方、Nの値を大きくする場合を考えてみ
ると、例えば、Nが8であって、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*8/7、 とした場合、中間周波数帯域は1.3MHz程度とな
り、第4の課題は解決できる。しかしながら、局部発振
信号の周波数が送信帯域に非常に接近するため、局部発
振信号の漏洩を減衰させる目的で挿入する、周波数変換
部15の後段のバンドパスフィルタの、大きさが大きく
なるなどの問題がある。例えば、この例では、局部発振
信号の周波数は、第1周波数帯で1074.3〜109
7.1MHz、第2周波数帯で1016〜1026.3
MHz、第3周波数帯で1057.1〜1074.3M
Hzとなる。特に第3周波数帯での局部発振信号の下限
周波数1057.1MHzと第1周波数帯での送信上限
周波数960MHzとの間隔は97.1M,Hzであ
り、これを十分除去するバンドパスフィルタを構成しよ
うとすると構成が大きくなり、また、2個必要となった
りする。つまり、第5の課題として、Nが大きいと局部
発振信号を十分除去できなくなるという不都合があっ
た。
【0025】図14の受信装置は、第4の課題と第5の
課題を軽減するために構成されたものであって、図8と
全く同一の構成を使用できるので、局部発振部13の周
波数についても、例えば、(受信周波数−130MH
z)となる周波数で使用可能となる。そうすると、局部
発振部13の周波数は、第1周波数帯で680〜700
MHz、第2周波数帯で704〜713MHz、第3周
波数帯で740〜755MHzとなる。
【0026】送信装置は図11の送信装置でNが4の構
成を使用していて、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*4/5、 となる例であるので、局部発振部12の周波数は、第1
周波数帯で752〜768MHz、第2周波数帯で71
1.2〜718.4MHz、第3周波数帯で740〜7
52MHzとなる。
【0027】(中間周波数変調信号の搬送周波数)=
(送信変調信号の搬送周波数)/5となるため、第2周
波数帯での中間周波数は177.8〜179.6MHz
で帯域は1.8MHzとなり、バンドパスフィルタ91
は、この第2周波数帯での中間周波数を通過させ、第2
周波数帯で送信時に近傍のノイズを減衰させるために挿
入するフィルタである。従って、信号切替スイッチ92
は中間周波数変調信号が、第2周波数帯使用時にはバン
ドパスフィルタ91を通過するように、第1周波数帯及
び第3周波数帯使用時にはバンドパスフィルタ91を通
過しないように切り替えるスイッチである。
【0028】ここで、局部発振部13と局部発振部12
が各々使用する周波数帯に重なりがあり、各々の局部発
振部出力に他方の局部発振部出力周波数の漏洩が出て、
スプリアス信号が発生する。
【0029】分周部21のNは、分周部を直交変調に使
う移相器の一部として使いたい、つまり、図12のよう
に、例えば、Dフリップフロップと兼用したいために2
の累乗とした方が回路規模を小さくできて望ましい。こ
のため、上記のように中間周波数を選ぼうとすると、必
然的にNは4に決定されるのである。つまり、図11の
送信装置では、第6の課題として、局部発振部の周波数
の決定に自由度が少なくなるという不都合があった。
【0030】第1の課題(回路の大型化、重量の増大、
消費電力の増大を招く)と第2の課題(第1と第2の局
部発振信号で発生するスプリアス信号が発生する)の解
決に、特開平10−4437号公報の構成の一例である
図11の構成が、非常に効果があるが、近傍の帯域外ノ
イズ電力が問題となる場合には、第3の課題(送信変調
信号の搬送波信号周波数の近傍においては、周波数変換
部に入力する局部発振信号の位相雑音がそのまま変換さ
れるので、送信変調信号を局部発振信号のC/N以上に
はできない)、第4の課題(Nが小さいと中間周波数帯
域が広くなり、中間周波数帯域でノイズを減衰できなく
なる)、第5の課題(Nが大きいと局部発振信号を十分
除去できなくなる)および第6の課題(局部発振部の周
波数の決定に自由度が少なくなる)が問題となる。そこ
で、本発明では、図11の構成による第1の課題と第2
の課題を解決する効果を損なわずに、第3の課題、第4
の課題、第5の課題および第6の課題を解決することが
要求される。
【0031】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、送信変調信号の搬送周波数の近傍の周波数を有する
スプリアス信号の発生が回避され、小型で低消費電力の
回路が実現できると共に、送信変調信号を局部発振信号
のC/N以上にでき、Nが小さくても中間周波数帯域で
ノイズを減衰でき、Nが大きくても局部発振信号を十分
除去でき、しかも、局部発振部の周波数に自由度がある
送信装置を提案しようとするものである。
【0032】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明の送信装置は、局部発振部からの発振出力信号
を信号分配部により分配し、第1の分周部により1/N
に分周して第1の分周信号を得て、第2の分周部により
1/Mに分周して第2の分周信号を得る。そして、第1
の分周信号を中間周波数搬送波信号として直交変調部に
よりそれにベースバンド信号による直交変調を施すこと
により中間周波数変調信号を得、中間周波数変調信号に
周波数変換部により第2の分周信号を用いての周波数変
換を行って送信変調信号を発生する際に、送信変調信号
の搬送周波数と、局部発振信号の周波数の関係を、(局
部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波数)
*M*N/(M±N)とする。
【0033】本発明の送信装置によれば、以下の作用を
する。周波数変換部が、第2の分周信号の周波数と中間
周波数変調信号の周波数を加算して、送信変調信号を得
る場合、送信変調信号の搬送周波数と局部発振信号の周
波数とは分周比に応じた関係となる。この送信変調信号
の搬送周波数と、局部発振信号の周波数の関係に対し
て、局部発振信号の周波数は分周されてから周波数変換
されるため、局部発振信号の位相雑音が送信変調信号に
変換される量が軽減される。つまり、送信変調信号の搬
送波信号周波数の近傍において、周波数変換部に入力す
る局部発振信号の位相雑音がそのまま変換されず、分周
されてから変換されるので、送信変調信号は局部発振信
号のC/N以上になる。
【0034】また、送信変調信号の搬送周波数と、中間
周波数変調信号の搬送周波数の関係と、送信変調信号の
搬送周波数と局部発振信号の周波数との関係を異なる分
周比に選択することができる。このため、局部発振部の
周波数が受信用の局部発振部の周波数帯と重なる問題を
回避できる。つまり、送信装置において、局部発振部の
周波数の決定に自由度が多くなる。
【0035】また、本発明の送信装置は、局部発振部か
らの発振出力信号を第1の分周部により1/Mに分周
し、信号分配部により第1の分配信号及び第2の分配信
号として分配し、第1の分配信号を第2の分周部により
1/Lに分周して第2の分周信号を得る。
【0036】そして、第2の分周信号を中間周波数搬送
波信号として直交変調部によりそれにベースバンド信号
による直交変調を施すことにより中間周波数変調信号を
得、中間周波数変調信号に周波数変換部により第2の分
配信号を用いての周波数変換を行って送信変調信号を発
生するする際に、送信変調信号の搬送周波数と、局部発
振信号の周波数の関係を、(局部発振信号の周波数)=
(送信変調信号の搬送周波数)*M*(M+L)/(M
±(M+L))とする。
【0037】本発明の送信装置によれば、以下の作用を
する。第1の分周部、第2の分周部が、直交変調部で使
用する90度移相器を構成するDフリップフロップの一
部として、あるいはそれと同じ回路で実現できて、集積
化できるので、送信装置の構成が小型になる。
【0038】また、本発明の送信装置は、局部発振部か
らの発振出力信号を信号分配部により第1の分配信号及
び第2の分配信号として分配し、第1の分配信号を分周
部により1/Nまたは1/N’に分周して分周信号を
得、分周部の分周比NとN’とを切り替えるための切替
信号を切替信号発生部により出力する。
【0039】そして、分周信号を中間周波数搬送波信号
として直交変調部によりそれにベースバンド信号による
直交変調を施すことにより中間周波数変調信号を得、中
間周波数変調信号に周波数変換部により第2の分配信号
を用いての周波数変換を行って送信変調信号を発生する
際に、送信変調信号の搬送周波数と、局部発振信号の周
波数の関係を、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*N/(N±1) と(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周
波数)*N’/(N’±1)とを切り替えられるように
する。
【0040】本発明の送信装置によれば、以下の作用を
する。第1の分配信号による第1の分周信号および第2
の分周信号は、第1の分周部および第2の分周部が所定
の分周比を有するため、分周されるが、第2の分配信号
は分周されていない。
【0041】切替信号発生部は、第1周波数帯および第
3周波数帯を使用する場合には、第1の分周部による第
1の分配信号の第1の分周信号を選択するようにし、第
2周波数帯を使用する場合には第2の分周部による第2
の分周信号を選択するようにする。
【0042】送信変調信号の搬送周波数と、局部発振信
号の周波数と、中間周波数変調信号の搬送周波数の関係
は、第1周波数帯および第3周波数帯を使用する場合
と、第2周波数帯を使用する場合とで分周比を切り替え
る。
【0043】従って、近傍のノイズをもっとも減衰させ
たい第2周波数帯では、中間周波数帯域を搬送周波数よ
りも狭くできて、バンドパスフィルタにて十分な減衰が
期待できる。つまり、Nが小さくても中間周波数帯域が
広くならず、中間周波数帯域でノイズが減衰される。
【0044】さらに、局部発振信号の除去が一番難しく
なる第3周波数帯では、局部発振信号の周波数を送信変
調信号から遠ざけ、局部発振信号の除去を可能としてい
る。つまり、Nが大きくても局部発振信号が十分除去さ
れる。
【0045】また、本発明の送信装置は、局部発振部か
らの発振出力信号を信号分配部により第1の分配信号及
び第2の分配信号として分配し、第1の分配信号を分周
部により分周して分周信号を得、周波数変換部に入力す
る局部発振信号を、局部発振部の出力にするか、局部発
振部とは別の他の局部発振部の出力にするかを切り替え
るための切替信号を切替信号発生部により出力する。
【0046】そして、分周信号を中間周波数搬送波信号
として直交変調部によりそれにベースバンド信号による
直交変調を施すことにより中間周波数変調信号を得、中
間周波数変調信号に周波数変換部により切替信号発生部
で選択された局部発振部出力を用いての周波数変換を行
って送信変調信号を発生する際に、切替信号発生部で局
部発振部が選択された場合には、送信変調信号の搬送周
波数と、局部発振信号の周波数の関係を、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*N/(N±1) となるように局部発振部の周波数が設定され、切替信号
発生部で他の局部発振部が選択された場合には、局部発
振部の周波数はチャンネルによらず固定の周波数となる
ように設定される。
【0047】本発明の送信装置によれば、以下の作用を
する。局部発振部の周波数は受信周波数と所定間隔を有
する。信号切替部は、切替信号発生部によって、周波数
変換部に入力する局部発振信号を選択する。第1周波数
帯および第3周波数帯においては第1の局部発振部を選
択し、第2周波数帯においては第2の局部発振部を選択
する。そして、第2周波数帯使用時には局部発振部は固
定周波数に設定される。
【0048】切替信号発生部で第1の局部発振部が選択
された場合には、送信変調信号の搬送周波数と、局部発
振信号の周波数の関係が分周部の分周比に基づくように
局部発振部の周波数が設定される。切替信号発生部で第
2の局部発振部が選択された場合には、局部発振部の周
波数はチャンネルによらず固定の周波数となるように設
定される。
【0049】これにより、近傍のノイズをもっとも減衰
させたい第2周波数帯では、中間周波数帯域を固定周波
数にして、バンドパスフィルタにて十分な減衰が期待で
きる。つまり、Nが小さくても中間周波数帯域が広くな
らず、中間周波数帯域でノイズが減衰する。
【0050】ここで、第2周波数帯で中間周波数帯域を
固定周波数とした場合の、局部発振信号の周波数と送信
帯域の関係はNが5の場合と同程度であって、周波数変
換部の後段のバンドパスフィルタで局部発振信号の漏洩
を十分減衰できる。つまり、Nが大きくても局部発振信
号が十分除去される。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。本実施の形態は帯域外ノ
イズを低減する直交変調を用いた携帯型通信端末装置に
適用されるものである。図1に示す送信装置は、第1の
課題(回路の大型化、重量の増大、消費電力の増大を招
く)と第2の課題(第1と第2の局部発振信号で発生す
るスプリアス信号が発生する)を解決しながら、さらに
第3の課題(送信変調信号の搬送波信号周波数の近傍に
おいては、周波数変換部に入力する局部発振信号の位相
雑音がそのまま変換されるので、送信変調信号を局部発
振信号のC/N以上にはできない)と第6の課題(局部
発振部の周波数の決定に自由度が少なくなる)をも解決
するものである。
【0052】図1は本実施の形態の送信装置の構成を示
すブロック図である。図1において、この送信装置は、
ベースバンド信号を送出するベースバンド信号発生部1
1と、所定の周波数を有した発振出力信号を送出する局
部発振部12と、発振出力信号を第1の分配信号及び第
2の分配信号として分配する信号分配部22と、第1の
分配信号を1/Nに分周して第1の分周信号を得る分周
部21と、第2の分配信号を1/Mに分周して第2の分
周信号を得る分周部42(Mは2以上)と、第1の分周
信号を中間周波数搬送波信号としてベースバンド信号に
よる直交変調を施すことにより中間周波数変調信号を得
る直交変調部14と、中間周波数変調信号に第2の分周
信号を用いての周波数変換を行って送信変調信号を発生
する周波数変換部15とを有して構成される。
【0053】また、ローパスフィルタ(LPF)41
は、直交変調部14から得られる中間周波数変調信号の
高調波成分を除去するために使用しても良い。また、ロ
ーパスフィルタ41の代わりにバンドパスフィルタを設
けて中間周波数変調信号の近傍のノイズを減衰させるよ
うにしてもよい。
【0054】また、バンドパスフィルタ31は周波数変
換部15から得られた送信変調信号を通過させ、イメー
ジ周波数成分を除去するために使用しても良い。
【0055】このような構成では、送信変調信号の搬送
周波数と、局部発振信号の周波数と、中間周波数変調信
号の搬送周波数の関係は、以下の数1式、数2式とな
る。
【0056】
【数1】(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の
搬送周波数)*M*N/(M±N)
【0057】
【数2】(中間周波数変調信号の搬送周波数)=(送信
変調信号の搬送周波数)*M/(M±N)
【0058】例えば、M=2,N=4とし、周波数変換
部15が、例えば、第2の分周信号の周波数と中間周波
数変調信号の周波数を加算して、送信変調信号を得る場
合、送信変調信号の搬送周波数は、局部発振信号の周波
数の3/4倍となる。この送信変調信号の搬送周波数
と、局部発振信号の周波数の関係は図11の説明の中で
例を示したものとまったく同じであるのに、局部発振信
号の周波数は1/2に分周されてから周波数変換される
ため、局部発振信号の位相雑音が送信変調信号に変換さ
れる量が軽減される。つまり、送信変調信号の搬送波信
号周波数の近傍において、周波数変換部15に入力する
局部発振信号の位相雑音がそのまま変換されず、分周さ
れてから変換されるので、送信変調信号を局部発振信号
のC/N以上にすることができる。このようにして、第
3の課題が解決される。
【0059】局部発振信号の位相雑音の特性が、図10
に示すようであったとすると、局部発振信号の8MHz
離調周波数での−155dBc/Hz程度の位相雑音
が、送信変調信号の4MHz離調周波数に変換されて、
−155dBc/Hz程度あるいはそれ以上の位相雑音
となる。つまり、図8での説明と比較すれば、同じ4M
Hz離調周波数において5dB程度、位相雑音が改善さ
れたことになる。
【0060】次に、例えば、M=2,N=8とし、周波
数変換部15が、例えば、第2の分周信号の周波数と中
間周波数変調信号の周波数を加算して、送信変調信号を
得る場合、送信変調信号の搬送周波数は、局部発振信号
の周波数の5/8倍となる。そして、送信変調信号の搬
送周波数と、中間周波数変調信号の搬送周波数の関係
は、以下の数3式となる。
【0061】
【数3】(中間周波数変調信号の搬送周波数)=(送信
変調信号の搬送周波数)/5
【0062】このため、図14で示した周波数システム
の例では、第2周波数帯での中間周波数は177.8〜
179.6MHzで帯域は1.8MHzとなり、図14
の構成と同じになる。しかも、送信変調信号の搬送周波
数と局部発振信号の周波数との関係は、以下の数4式と
なる。
【0063】
【数4】(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の
搬送周波数)*8/5
【0064】このため、局部発振部12の周波数は、第
1周波数帯で1504〜1536MHz,第2周波数帯
で1422.4〜1436.8MHz,第3周波数帯で
1480〜1504MHzとなって、図14の例の第6
の課題となった受信用の局部発振部の周波数帯と重なる
問題を回避できる。つまり、送信装置において、局部発
振部12の周波数の決定に自由度を多くすることができ
る。このようにして、第6の課題を解決することができ
る。
【0065】図1に示した送信装置は、以下の図2に示
すように構成しても良い。図2は、本実施の形態の他の
送信装置の構成を示すブロック図である。図2におい
て、この送信装置は、ベースバンド信号を送出する信号
発生部11と、所定の周波数を有した発振出力信号を送
出する局部発振部12と、発振出力信号を1/Mに分周
して第1の分周信号を得る第1の分周部42と、第1の
分周信号を第1の分配信号及び第2の分配信号として分
配する信号分配部22と、第1の分配信号を1/Lに分
周して第2の分周信号を得る第2の分周部21と、第2
の分周信号を中間周波数搬送波信号としてそれにベース
バンド信号による直交変調を施すことにより中間周波数
変調信号を得る直交変調部14と、中間周波数変調信号
に第2の分配信号を用いての周波数変換を行って送信変
調信号を発生する周波数変換部15とを有して構成され
る。また、このような構成では、送信変調信号の搬送周
波数と、局部発振信号の周波数の関係は、以下の数5式
となる。
【0066】
【数5】(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の
搬送周波数)*M*(M+L)/(M±(M+L))
【0067】例えば、M=2,N=2とした場合、送信
変調信号の搬送周波数と局部発振信号の周波数との関係
は、以下の数6式となる。
【0068】
【数6】(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の
搬送周波数)*4/3
【0069】図2に示した送信装置の構成は、上述した
図1の効果に加えて、分周部21、分周部42が、直交
変調部14で使用する90度移相器を構成するDフリッ
プフロップの一部として、あるいはそれと同じ回路で実
現できて、集積化できるので、送信装置の構成を小型化
することができるというメリットがある。
【0070】次に、第4の課題(Nが小さいと中間周波
数帯域が広くなり、中間周波数帯域でノイズを減衰でき
なくなる)と第5の課題(Nが大きいと局部発振信号を
十分除去できなくなる)を解決する構成について説明す
る。
【0071】図3は、本実施の形態の他の送信装置の構
成を示すブロック図である。図3において、ベースバン
ド信号を送出する信号発生部11と、所定の周波数を有
した発振出力信号を送出する局部発振部12と、発振出
力信号を第1の分配信号及び第2の分配信号として分配
する信号分配部22と、第1の分配信号を1/Nまたは
1/N’に分周して分周信号を得る分周部21と、分周
部21の分周比NとN’とを切り替えるための切替信号
を出力する切替信号発生部66と、分周信号を中間周波
数搬送波信号としてそれにベースバンド信号による直交
変調を施すことにより中間周波数変調信号を得る直交変
調部14と、中間周波数変調信号に第2の分配信号を用
いての周波数変換を行って送信変調信号を発生する周波
数変換部15とを有して構成される。
【0072】この構成では、図3に示すように、信号分
配部22と周波数変換部15との間に分周部21を設け
てもよく、さらに、切替信号発生部66によって、第1
の分配信号の分周比を変えると同時に、分周部42の分
周比を切り替えても良い。
【0073】図3の例では、例えば、分周比21はN=
4の1/4の分周部で、分周部61はN’=8の1/8
の分周部、分周部42はM=2の1/2の分周部で、分
周部62はM’=1であって分周の機能を持たない。
【0074】例えば、図8の例と同じ周波数システムを
使用する場合、切替信号発生部66は、第1周波数帯お
よび第3周波数帯を使用する場合には、分周部21と分
周部42を選択するようにし、第2周波数帯を使用する
場合には分周部61と分周部62を選択するようにす
る。
【0075】このような構成では、送信変調信号の搬送
周波数と、局部発振信号の周波数とは、以下の数7式
と、数8式とを切り替えるようにしている。
【0076】
【数7】(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の
搬送周波数)*N/(N±1)
【0077】
【数8】(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の
搬送周波数)*N’/(N’±1)
【0078】上述の例では、送信変調信号の搬送周波数
と、局部発振信号の周波数と、中間周波数変調信号の搬
送周波数の関係は、第1周波数帯および第3周波数帯を
使用する場合には、以下の数9式、数10式となる。
【0079】
【数9】(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の
搬送周波数)*4/3
【0080】
【数10】(中間周波数変調信号の搬送周波数)=(送
信変調信号の搬送周波数)*1/3
【0081】上述の例では、送信変調信号の搬送周波数
と、局部発振信号の周波数と、中間周波数変調信号の搬
送周波数の関係は、第2周波数帯を使用する場合には、
以下の数11式、数12式となる。
【0082】
【数11】(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号
の搬送周波数)*8/7
【0083】
【数12】(中間周波数変調信号の搬送周波数)=(送
信変調信号の搬送周波数)*1/7
【0084】従って、図11の説明で述べたように、近
傍のノイズをもっとも減衰させたい第2周波数帯では、
中間周波数帯域を搬送周波数の1/7にできて、この場
合1.3MHz程度になるのでバンドパスフィルタ65
にて十分な減衰が期待できる。つまり、Nが小さくても
中間周波数帯域が広くならず、中間周波数帯域でノイズ
を減衰することができる。このようにして、第4の課題
を解決することができる。
【0085】さらに、図11の説明で述べたように、分
周部21の分周比Nを8とすることで、局部発振信号の
除去が一番難しくなる第3周波数帯では、図3の構成で
はN=4を選択しているので、局部発振信号の周波数を
送信変調信号から遠ざけ、局部発振信号の除去を可能と
している。つまり、Nが大きくても局部発振信号を十分
除去することができる。このようにして、第5の課題を
解決することができる。
【0086】上述した図3の例では、分周比がNの分周
器21と、分周比がN’の分周比61とを用意し、切替
スイッチ63によって、直交変調部14に入力する信号
を、分周部21と分周部61から選択するようにした
が、図3の一点鎖線で囲まれた部分を、後述する図4の
ように、例えば、Dフリップフロップの構成を切り替え
ることにより、分周比を切り替えるようにしても良い。
【0087】図4は、本実施の形態の直交変調部の構成
を示すブロック図である。図4の例は、Nが4、N’が
8でありこれらの分周比を切替える構成である。図4
は、90度の相互位相差を有した第1及び第2の搬送波
信号を生成する直交変調部内の移相回路と、分周部21
を1/4分周部のDフリップフロップ102,103で
構成して、切替スイッチ63を介して、分周部61を1
/2分周部のDフリップフロップ110と1/4分周部
のDフリップフロップ102,103との縦列接続で構
成している。つまり、1/4分周部と1/8分周部を切
り替えているのではなく、切替スイッチ63により、1
/2分周部を1/4分周部に縦列接続するか切り離すか
を選択している。
【0088】端子101に入力されるクロックCKによ
るDフリップフロップ110の−Q2出力をD2入力と
し、−Q2出力と端子101に入力されるクロックCK
とを切替スイッチ63により選択してDフリップフロッ
プ102のクロックCK端子およびDフリップフロップ
103のクロック端子CKに入力する。
【0089】そして、Dフリップフロップ102のQ1
出力をDフリップフロップ103のD2入力とし、Dフ
リップフロップ103の−Q2出力をDフリップフロッ
プ102のD1入力とし、乗算部104でDフリップフ
ロップ110の−Q2出力または端子101に入力され
るクロックCKによるDフリップフロップ102のQ1
出力と端子106に入力されるベースバンド信号Qとを
乗算し、乗算部105でDフリップフロップ110の−
Q2出力または端子101に入力されるクロックCKに
よるDフリップフロップ103のQ2出力と端子107
に入力されるベースバンド信号Iとを乗算し、乗算部1
04の出力と乗算部105の出力とを加算部108で加
算して端子109から直交変調出力を得るものである。
このような構成により、直交変調部内の移相回路と分周
部とを兼用できるため、直交変調部14の回路の小型化
が可能となった。なお、図13にDフリップフロップの
波形図を示す。
【0090】次に、第4の課題と第5の課題を解決する
別の構成について説明する。図5は、本実施の形態の他
の送信装置と受信装置の構成を示すブロック図である。
図5において、この送信装置は、ベースバンド信号を送
出する信号発生部11と、所定の周波数を有した発振出
力信号を送出する局部発振部12と、発振出力信号を第
1の分配信号及び第2の分配信号として分配する信号分
配部22と、第1の分配信号を分周して分周信号を得る
分周部21と、周波数変換部に入力する局部発振信号
を、局部発振部の出力にするか、局部発振部とは別の他
の局部発振部の出力にするかを切り替えるための切替信
号を出力する切替信号発生部66と、分周信号を中間周
波数搬送波信号としてそれにベースバンド信号による直
交変調を施すことにより中間周波数変調信号を得る直交
変調部14と、中間周波数変調信号に切替信号発生部で
選択された局部発振部出力を用いての周波数変換を行っ
て送信変調信号を発生する周波数変換部15とを有して
構成される。
【0091】図5の構成例に示した受信装置は図8に示
した受信装置と同じものとする。つまり、図8の説明に
述べた周波数システムにおいては局部発振部13の周波
数は(受信周波数−130MHz)となる。信号切替ス
イッチ64は、切替信号発生部66によって、周波数変
換部15に入力する局部発振信号を選択する。例えば、
第1周波数帯および第3周波数帯においては局部発振部
12を選択し、第2周波数帯においては局部発振部13
を選択する。また、分周部21の分周比Nは、例えば4
の値をとる。そして、第2周波数帯使用時には局部発振
部12は740MHzの固定周波数に設定されるものと
する。このような構成では、切替信号発生部で局部発振
部が選択された場合には、送信変調信号の搬送周波数
と、局部発振信号の周波数の関係を、以下の数13とな
るように局部発振部の周波数が設定される。
【0092】
【数13】(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号
の搬送周波数)*N/(N±1)
【0093】切替信号発生部で他の局部発振部が選択さ
れた場合には、局部発振部の周波数はチャンネルによら
ず固定の周波数となるように設定される。このようにし
て上述の例では、送信変調信号の搬送周波数と、局部発
振信号の周波数と、中間周波数変調信号の搬送周波数の
関係は、第1周波数帯および第3周波数帯を使用する場
合には、以下の数14式、数15式となる。
【0094】
【数14】(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号
の搬送周波数)*4/3
【0095】
【数15】(中間周波数変調信号の搬送周波数)=(送
信変調信号の搬送周波数)*1/3
【0096】また、局部発振信号の周波数と、中間周波
数変調信号の搬送周波数の関係は、第2周波数帯を使用
する場合には、以下の数16式、数17式となる。
【0097】
【数16】(局部発振信号の周波数)=740MHz
【0098】
【数17】 (中間周波数変調信号の搬送周波数)=185MHz
【0099】ところで、図8の説明で、第1の局部発振
信号が固定の周波数(185MHz)の場合には、第3
周波数帯の送信時に使用周波数帯域内のスプリアス周波
数が発生するという第2の課題について述べたが、図5
の例では、この第3周波数帯では図11の構成をとり、
スプリアスの問題を回避している。
【0100】また、さらに、近傍のノイズをもっとも減
衰させたい第2周波数帯では、中間周波数帯域を固定周
波数(185MHz)にして、バンドパスフィルタ65
にて十分な減衰が期待できる。つまり、Nが小さくても
中間周波数帯域が広くならず、中間周波数帯域でノイズ
を減衰することができる。これにより、第4の課題を解
決することができる。
【0101】ここで、第2周波数帯で中間周波数帯域を
固定周波数(185MHz)とした場合の、局部発振信
号の周波数と送信帯域の関係はNが5の場合と同程度で
あって、周波数変換部15の後段のバンドパスフィルタ
で局部発振信号の漏洩を十分減衰できる。つまり、Nが
大きくても局部発振信号を十分除去することができる。
これにより、第5の課題を解決することができる。
【0102】図3の構成と図5の構成を組み合わせたも
のが以下に示す図6の構成である。図6は、本実施の形
態の他の送信装置と受信装置の構成を示すブロック図で
ある。図6において、ベースバンド信号を送出する信号
発生部11と、所定の周波数を有した発振出力信号を送
出する局部発振部12と、発振出力信号を第1の分配信
号及び第2の分配信号として分配する信号分配部22
と、第1の分配信号を1/Nまたは1/N’に分周して
分周信号を得る分周部21,61と、分周部21,61
の分周比NとN’とを切り替えるための切替信号を出力
すると共に、周波数変換部15に入力する局部発振信号
を、局部発振部12の出力にするか、局部発振部12と
は別の他の局部発振部13の出力にするかを切り替える
ための切替信号を出力する切替信号発生部81と、分周
信号を中間周波数搬送波信号としてそれにベースバンド
信号による直交変調を施すことにより中間周波数変調信
号を得る直交変調部14と中間周波数変調信号に切替信
号発生部81で選択された局部発振部出力を用いての周
波数変換を行って送信変調信号を発生する周波数変換部
15とを有して構成される。
【0103】上述の図5に示した例では、送信変調信号
の搬送周波数と、局部発振信号の周波数の関係は、第1
周波数帯および第3周波数帯を使用する場合には、数1
4式の、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*4/3、 であるので、局部発振信号の周波数は1233.3MH
z〜1280MHzである。また、第2周波数帯を使用
する場合には、局部発振信号の周波数は740MHzで
あり、使用する周波数帯に応じて500MHzも周波数
を変える必要があり、第4の課題および第5の課題を解
決することができるにもかかわらず、局部発振部が大型
になったり、消費電流が多くなったりする場合が考えら
れる。
【0104】図6の構成では、例えば、切替スイッチ6
4は、切替信号発生部81によって、周波数変換部15
に入力する局部発振信号を選択する際、第2周波数帯に
おいては局部発振部13を選択する。これと同時に、切
替スイッチ63は、切替信号発生部81によって、分周
部21,61の分周比を選択するが、例えば、第1周波
数帯および第3周波数帯においてはN=4を選択し、第
2周波数帯においてはN’=8を選択する。
【0105】この場合には、局部発振部12の出力周波
数は、第1周波数帯および第3周波数帯を使用する場合
には、数14式の、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*4/3、 であるので、局部発振信号の周波数は1233.3MH
z〜1280MHzである。また、第2周波数帯を使用
する場合には、局部発振信号の周波数は1480MHz
であり、使用する周波数帯に応じて変える必要がある周
波数は250MHz程度と上述の半分になり、さらに、
局部発振部を小型化でき、消費電流を少なくすることが
できる。
【0106】上述した本実施の形態では、使用対象機器
を携帯型通信端末装置に適用する場合について説明した
が、帯域外ノイズを低減する直交変調部を有する送信装
置を用いる電子機器であれば、これに限らず、他の電子
機器に適用してもよい。
【0107】本実施の形態の送信装置は、ベースバンド
信号を送出する信号発生部11と、所定の周波数を有し
た発振出力信号を送出する局部発振部12と、発振出力
信号を第1の分配信号及び第2の分配信号として分配す
る信号分配部22と、第1の分配信号を1/Nに分周し
て第1の分周信号を得る第1の分周部21と、第2の分
配信号を1/Mに分周して第2の分周信号を得る第2の
分周部42と、第1の分周信号を中間周波数搬送波信号
としてそれにベースバンド信号による直交変調を施すこ
とにより中間周波数変調信号を得る直交変調部14と、
中間周波数変調信号に第2の分周信号を用いての周波数
変換を行って送信変調信号を発生する周波数変換部15
とを備え、送信変調信号の搬送周波数と、局部発振信号
の周波数の関係を、(局部発振信号の周波数)=(送信
変調信号の搬送周波数)*M*N/(M±N)としたの
で、送信変調信号の搬送周波数の近傍の周波数を有する
スプリアス信号の発生が回避され、小型で低消費電力の
回路が実現できると共に、局部発振信号の周波数は分周
されてから周波数変換されるため、局部発振信号の位相
雑音が送信変調信号に変換される量が軽減されるので、
送信変調信号の搬送波信号周波数の近傍において、周波
数変換部に入力する局部発振信号の位相雑音がそのまま
変換されず、送信変調信号を局部発振信号のC/N以上
にすることができ、また、局部発振部の周波数が受信用
の局部発振部の周波数帯と重ならないようにすることが
できる。
【0108】また、本実施の形態の送信装置は、ベース
バンド信号を送出する信号発生部11と、所定の周波数
を有した発振出力信号を送出する局部発振部12と、発
振出力信号を1/Mに分周して第1の分周信号を得る第
1の分周部42と、第1の分周信号を第1の分配信号及
び第2の分配信号として分配する信号分配部22と、第
1の分配信号を1/Lに分周して第2の分周信号を得る
第2の分周部21と、第2の分周信号を中間周波数搬送
波信号としてそれにベースバンド信号による直交変調を
施すことにより中間周波数変調信号を得る直交変調部1
4と、中間周波数変調信号に第2の分配信号を用いての
周波数変換を行って送信変調信号を発生する周波数変換
部15とを備え、送信変調信号の搬送周波数と、局部発
振信号の周波数の関係を、(局部発振信号の周波数)=
(送信変調信号の搬送周波数)*M*(M+L)/(M
±(M+L))としたので、送信変調信号の搬送周波数
の近傍の周波数を有するスプリアス信号の発生が回避さ
れ、小型で低消費電力の回路が実現できると共に、局部
発振信号の周波数は分周されてから周波数変換されるた
め、局部発振信号の位相雑音が送信変調信号に変換され
る量が軽減されるので、送信変調信号の搬送波信号周波
数の近傍において、周波数変換部に入力する局部発振信
号の位相雑音がそのまま変換されず、送信変調信号を局
部発振信号のC/N以上にすることができ、また、局部
発振部の周波数が受信用の局部発振部の周波数帯と重な
らないようにすることができることに加えて、さらに、
第1の分周部と、第2の分周部が、直交変調部で使用す
る90度移相器を構成するDフリップフロップの一部と
して、あるいはそれと同じ回路で実現できて、集積化で
きるので、送信装置を小型化することができる。
【0109】また、本実施の形態の送信装置は、ベース
バンド信号を送出する信号発生部11と、所定の周波数
を有した発振出力信号を送出する局部発振部12と、発
振出力信号を第1の分配信号及び第2の分配信号として
分配する信号分配部22と、第1の分配信号を1/Nま
たは1/N’に分周して分周信号を得る分周部21、6
1と、分周部の分周比NとN’とを切り替えるための切
替信号を出力する切替信号発生部66と、分周信号を中
間周波数搬送波信号としてそれにベースバンド信号によ
る直交変調を施すことにより中間周波数変調信号を得る
直交変調部14と、中間周波数変調信号に第2の分配信
号を用いての周波数変換を行って送信変調信号を発生す
る周波数変換部15とを備え、送信変調信号の搬送周波
数と、局部発振信号の周波数の関係を、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*N/(N±1) と、(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送
周波数)*N’/(N’±1)とを切り替えられるよう
にしたので、送信変調信号の搬送周波数の近傍の周波数
を有するスプリアス信号の発生が回避され、小型で低消
費電力の回路が実現できると共に、近傍のノイズをもっ
とも減衰させたい第2周波数帯では、中間周波数帯域を
搬送周波数よりも十分狭くできて、バンドパスフィルタ
にて十分な減衰が期待でき、Nが小さくても中間周波数
帯域が広くならず、中間周波数帯域でノイズを減衰する
ことができる。さらに、分周部の分周比Nを選択して、
局部発振信号の除去が一番難しくなる第3周波数帯で
は、局部発振信号の周波数を送信変調信号から遠ざけ、
局部発振信号の除去を可能とするので、Nが大きくても
局部発振信号を十分除去することができる。
【0110】また、本実施の形態の送信装置は、ベース
バンド信号を送出する信号発生部11と、所定の周波数
を有した発振出力信号を送出する局部発振部12と、発
振出力信号を第1の分配信号及び第2の分配信号として
分配する信号分配部22と、第1の分配信号を分周して
分周信号を得る分周部21と、周波数変換部に入力する
局部発振信号を、局部発振部12の出力にするか、局部
発振部12とは別の他の局部発振部13の出力にするか
を切り替えるための切替信号を出力する切替信号発生部
66と、分周信号を中間周波数搬送波信号としてそれに
ベースバンド信号による直交変調を施すことにより中間
周波数変調信号を得る直交変調部14と、中間周波数変
調信号に切替信号発生部66で選択された局部発振部出
力を用いての周波数変換を行って送信変調信号を発生す
る周波数変換部15とを備え、切替信号発生部で局部発
振部が選択された場合には、送信変調信号の搬送周波数
と、局部発振信号の周波数の関係を、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*N/(N±1) となるように局部発振部の周波数が設定され、切替信号
発生部で他の局部発振部が選択された場合には、局部発
振部の周波数はチャンネルによらず固定の周波数となる
ように設定されるので、送信変調信号の搬送周波数の近
傍の周波数を有するスプリアス信号の発生が回避され、
小型で低消費電力の回路が実現できると共に、近傍のノ
イズをもっとも減衰させたい第2周波数帯では、中間周
波数帯域を固定周波数にして、バンドパスフィルタにて
十分な減衰が期待でき、Nが小さくても中間周波数帯域
が広くならず、中間周波数帯域でノイズを減衰すること
ができる。さらに、第2周波数帯で中間周波数帯域を固
定周波数とした場合の、局部発振信号の周波数と送信帯
域の関係はNが5の場合と同程度であって、周波数変換
部の後段のバンドパスフィルタで局部発振信号の漏洩を
十分減衰することができるので、Nが大きくても局部発
振信号を十分除去することができる。
【0111】
【発明の効果】本発明の送信装置は、ベースバンド信号
を送出する信号発生部と、所定の周波数を有した発振出
力信号を送出する局部発振部と、発振出力信号を第1の
分配信号及び第2の分配信号として分配する信号分配部
と、第1の分配信号を1/Nに分周して第1の分周信号
を得る第1の分周部と、第2の分配信号を1/Mに分周
して第2の分周信号を得る第2の分周部と、第1の分周
信号を中間周波数搬送波信号としてそれにベースバンド
信号による直交変調を施すことにより中間周波数変調信
号を得る直交変調部と、中間周波数変調信号に第2の分
周信号を用いての周波数変換を行って送信変調信号を発
生する周波数変換部とを備え、送信変調信号の搬送周波
数と、局部発振信号の周波数の関係を、(局部発振信号
の周波数)=(送信変調信号の搬送周波数)*M*N/
(M±N)としたので、送信変調信号の搬送周波数の近
傍の周波数を有するスプリアス信号の発生が回避され、
小型で低消費電力の回路が実現できると共に、局部発振
信号の周波数は分周されてから周波数変換されるため、
局部発振信号の位相雑音が送信変調信号に変換される量
が軽減されるので、送信変調信号の搬送波信号周波数の
近傍において、周波数変換部に入力する局部発振信号の
位相雑音がそのまま変換されず、送信変調信号を局部発
振信号のC/N以上にすることができ、また、局部発振
部の周波数が受信用の局部発振部の周波数帯と重ならな
いようにすることができるという効果を奏する。
【0112】また、本発明の送信装置は、ベースバンド
信号を送出する信号発生部と、所定の周波数を有した発
振出力信号を送出する局部発振部と、発振出力信号を1
/Mに分周して第1の分周信号を得る第1の分周部と、
第1の分周信号を第1の分配信号及び第2の分配信号と
して分配する信号分配部と、第1の分配信号を1/Lに
分周して第2の分周信号を得る第2の分周部と、第2の
分周信号を中間周波数搬送波信号としてそれにベースバ
ンド信号による直交変調を施すことにより中間周波数変
調信号を得る直交変調部と、中間周波数変調信号に第2
の分配信号を用いての周波数変換を行って送信変調信号
を発生する周波数変換部とを備え、送信変調信号の搬送
周波数と、局部発振信号の周波数の関係を、(局部発振
信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波数)*M*
(M+L)/(M±(M+L))としたので、送信変調
信号の搬送周波数の近傍の周波数を有するスプリアス信
号の発生が回避され、小型で低消費電力の回路が実現で
きると共に、局部発振信号の周波数は分周されてから周
波数変換されるため、局部発振信号の位相雑音が送信変
調信号に変換される量が軽減されるので、送信変調信号
の搬送波信号周波数の近傍において、周波数変換部に入
力する局部発振信号の位相雑音がそのまま変換されず、
送信変調信号を局部発振信号のC/N以上にすることが
でき、また、局部発振部の周波数が受信用の局部発振部
の周波数帯と重ならないようにすることができることに
加えて、さらに、第1の分周部と、第2の分周部が、直
交変調部で使用する90度移相器を構成するDフリップ
フロップの一部として、あるいはそれと同じ回路で実現
できて、集積化できるので、送信装置を小型化すること
ができるという効果を奏する。
【0113】また、本発明の送信装置は、ベースバンド
信号を送出する信号発生部と、所定の周波数を有した発
振出力信号を送出する局部発振部と、発振出力信号を第
1の分配信号及び第2の分配信号として分配する信号分
配部と、第1の分配信号を1/Nまたは1/N’に分周
して分周信号を得る分周部と、分周部の分周比NとN’
とを切り替えるための切替信号を出力する切替信号発生
部と、分周信号を中間周波数搬送波信号としてそれにベ
ースバンド信号による直交変調を施すことにより中間周
波数変調信号を得る直交変調部と、中間周波数変調信号
に第2の分配信号を用いての周波数変換を行って送信変
調信号を発生する周波数変換部とを備え、送信変調信号
の搬送周波数と、局部発振信号の周波数の関係を、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*N/(N±1) と、(局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送
周波数)*N’/(N’±1)とを切り替えられるよう
にしたので、送信変調信号の搬送周波数の近傍の周波数
を有するスプリアス信号の発生が回避され、小型で低消
費電力の回路が実現できると共に、近傍のノイズをもっ
とも減衰させたい第2周波数帯では、中間周波数帯域を
搬送周波数よりも十分狭くできて、バンドパスフィルタ
にて十分な減衰が期待でき、Nが小さくても中間周波数
帯域が広くならず、中間周波数帯域でノイズを減衰する
ことができる。さらに、分周部の分周比Nを選択して、
局部発振信号の除去が一番難しくなる第3周波数帯で
は、局部発振信号の周波数を送信変調信号から遠ざけ、
局部発振信号の除去を可能とするので、Nが大きくても
局部発振信号を十分除去することができるという効果を
奏する。
【0114】また、本発明の送信装置は、ベースバンド
信号を送出する信号発生部と、所定の周波数を有した発
振出力信号を送出する局部発振部と、発振出力信号を第
1の分配信号及び第2の分配信号として分配する信号分
配部と、第1の分配信号を分周して分周信号を得る分周
部と、周波数変換部に入力する局部発振信号を、局部発
振部の出力にするか、局部発振部とは別の他の局部発振
部の出力にするかを切り替えるための切替信号を出力す
る切替信号発生部と、分周信号を中間周波数搬送波信号
としてそれにベースバンド信号による直交変調を施すこ
とにより中間周波数変調信号を得る直交変調部と、中間
周波数変調信号に切替信号発生部で選択された局部発振
部出力を用いての周波数変換を行って送信変調信号を発
生する周波数変換部とを備え、切替信号発生部で局部発
振部が選択された場合には、送信変調信号の搬送周波数
と、局部発振信号の周波数の関係を、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
数)*N/(N±1) となるように局部発振部の周波数が設定され、切替信号
発生部で他の局部発振部が選択された場合には、局部発
振部の周波数はチャンネルによらず固定の周波数となる
ように設定されるので、送信変調信号の搬送周波数の近
傍の周波数を有するスプリアス信号の発生が回避され、
小型で低消費電力の回路が実現できると共に、近傍のノ
イズをもっとも減衰させたい第2周波数帯では、中間周
波数帯域を固定周波数にして、バンドパスフィルタにて
十分な減衰が期待でき、Nが小さくても中間周波数帯域
が広くならず、中間周波数帯域でノイズを減衰すること
ができる。さらに、第2周波数帯で中間周波数帯域を固
定周波数とした場合の、局部発振信号の周波数と送信帯
域の関係はNが5の場合と同程度であって、周波数変換
部の後段のバンドパスフィルタで局部発振信号の漏洩を
十分減衰することができるので、Nが大きくても局部発
振信号を十分除去することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の送信装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の他の送信装置の構成を示
すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の他の送信装置の構成を示
すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の直交変調部の構成を示す
ブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態の送信装置と受信装置の構
成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態の他の送信装置と受信装置
の構成を示すブロック図である。
【図7】従来の直交変調を用いた送信装置の構成を示す
ブロック図である。
【図8】従来の送信装置と受信装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】従来の送信装置の周波数間隔を示す図である。
【図10】従来の局部発振信号の位相雑音の特性を示す
図である。
【図11】従来の他の送信装置の構成を示すブロック図
である。
【図12】従来の直交変調部の構成を示すブロック図で
ある。
【図13】従来の直交変調部のDフリップフロップの波
形図である。
【図14】従来の他の送信装置と受信装置の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
11……ベースバンド信号発生部、12……局部発振
部、13……局部発振部、14……直交変調部、15…
…周波数変換部、16……増幅部、17……アンテナ、
21……分周部、22……信号分配部、31……バンド
パスフィルタ(BPF)、41……ローパスフィルタ
(LPF)、42……分周部、61……分周部、62…
…分周部、63……切替スイッチ、64……切替スイッ
チ、66……切替信号発生部、81……切替信号発生
部、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースバンド信号を送出する信号発生部
    と、 所定の周波数を有した発振出力信号を送出する局部発振
    部と、 発振出力信号を第1の分配信号及び第2の分配信号とし
    て分配する信号分配部と、 第1の分配信号を1/N(Nは2以上の自然数)に分周
    して第1の分周信号を得る第1の分周部と、 第2の分配信号を1/M(MはNとは異なる2以上の自
    然数)に分周して第2の分周信号を得る第2の分周部
    と、 第1の分周信号を中間周波数搬送波信号としてそれにベ
    ースバンド信号による直交変調を施すことにより中間周
    波数変調信号を得る直交変調部と、 中間周波数変調信号に第2の分周信号を用いての周波数
    変換を行って送信変調信号を発生する周波数変換部とを
    備え、 送信変調信号の搬送周波数と、局部発振信号の周波数の
    関係を、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
    数)*M*N/(M±N)としたことを特徴とする送信
    装置。
  2. 【請求項2】 ベースバンド信号を送出する信号発生部
    と、 所定の周波数を有した発振出力信号を送出する局部発振
    部と、 発振出力信号を1/M(Mは2以上の自然数)に分周し
    て第1の分周信号を得る第1の分周部と、 第1の分周信号を第1の分配信号及び第2の分配信号と
    して分配する信号分配部と、 第1の分配信号を1/L(LはMとは異なる2以上の自
    然数)に分周して第2の分周信号を得る第2の分周部
    と、 第2の分周信号を中間周波数搬送波信号としてそれにベ
    ースバンド信号による直交変調を施すことにより中間周
    波数変調信号を得る直交変調部と、 中間周波数変調信号に第2の分配信号を用いての周波数
    変換を行って送信変調信号を発生する周波数変換部とを
    備え、 送信変調信号の搬送周波数と、局部発振信号の周波数の
    関係を、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
    数)*M*(M+L)/(M±(M+L))としたこと
    を特徴とする送信装置。
  3. 【請求項3】 ベースバンド信号を送出する信号発生部
    と、 所定の周波数を有した発振出力信号を送出する局部発振
    部と、 発振出力信号を第1の分配信号及び第2の分配信号とし
    て分配する信号分配部と、 第1の分配信号を1/N(Nは2以上の自然数)または
    1/N’(N’はNとは異なる2以上の自然数)に分周
    して分周信号を得る分周部と、 分周部の分周比NとN’とを切り替えるための切替信号
    を出力する切替信号発生部と、 分周信号を中間周波数搬送波信号としてそれにベースバ
    ンド信号による直交変調を施すことにより中間周波数変
    調信号を得る直交変調部と、 中間周波数変調信号に第2の分配信号を用いての周波数
    変換を行って送信変調信号を発生する周波数変換部とを
    備え、 送信変調信号の搬送周波数と、局部発振信号の周波数の
    関係を、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
    数)*N/(N±1)と、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
    数)*N’/(N’±1)とを切り替えられるようにし
    たことを特徴とする送信装置。
  4. 【請求項4】 ベースバンド信号を送出する信号発生部
    と、 所定の周波数を有した発振出力信号を送出する局部発振
    部と、 発振出力信号を第1の分配信号及び第2の分配信号とし
    て分配する信号分配部と、 第1の分配信号を1/N(Nは2以上の自然数)に分周
    して分周信号を得る分周部と、 周波数変換部に入力する局部発振信号を、局部発振部の
    出力にするか、局部発振部とは別の他の局部発振部の出
    力にするかを切り替えるための切替信号を出力する切替
    信号発生部と、 分周信号を中間周波数搬送波信号としてそれにベースバ
    ンド信号による直交変調を施すことにより中間周波数変
    調信号を得る直交変調部と、 中間周波数変調信号に切替信号発生部で選択された局部
    発振部出力を用いての周波数変換を行って送信変調信号
    を発生する周波数変換部とを備え、 切替信号発生部で局部発振部が選択された場合には、送
    信変調信号の搬送周波数と、局部発振信号の周波数の関
    係を、 (局部発振信号の周波数)=(送信変調信号の搬送周波
    数)*N/(N±1)となるように局部発振部の周波数
    が設定され、 切替信号発生部で他の局部発振部が選択された場合に
    は、局部発振部の周波数はチャンネルによらず固定の周
    波数となるように設定されることを特徴とする送信装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002217753A (ja) * 2001-01-22 2002-08-02 Sony Corp 送信機及び無線通信装置
US7406301B2 (en) 2002-05-01 2008-07-29 Sony Ericsson Mobil Communicatons Japan, Inc. Modulation-demodulation apparatus and wireless communication apparatus
WO2012032936A1 (ja) * 2010-09-09 2012-03-15 日本電気株式会社 信号処理回路、信号処理方法及び制御プログラムの記録媒体

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