JP2002217692A - 電圧比較器 - Google Patents

電圧比較器

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JP2002217692A
JP2002217692A JP2001014318A JP2001014318A JP2002217692A JP 2002217692 A JP2002217692 A JP 2002217692A JP 2001014318 A JP2001014318 A JP 2001014318A JP 2001014318 A JP2001014318 A JP 2001014318A JP 2002217692 A JP2002217692 A JP 2002217692A
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transistor
effect transistor
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gate
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Manabu Miyamoto
学 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒステリシス幅の温度依存性を極めて小さく
した電圧比較器を提供する。 【解決手段】 本発明の電圧比較器10は、差動増幅器
11と能動負荷不整合化回路12と出力回路13とから
なる電圧比較回路部14と、バイアス回路15とからな
り、差動増幅器11の能動負荷を不整合化させることに
よってヒステリシス特性をもたせたものである。そし
て、差動増幅器11の定電流源I1を構成するトランジ
スタM7のゲートにバイアス電圧VBを供給するバイア
ス回路15が設けられている。バイアス回路15は、ト
ランジスタM7と同じpチャネル型のトランジスタM1
1を定電流源とするカレントミラ−回路によってバイア
ス電圧VBを供給するとともに、バイアス電圧VBの温
度特性がトランジスタM7のしきい値電圧VTPの温度
特性を補償する特性に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒステリシス特性
を備えた電圧比較器に関し、詳しくは広い温度範囲に渡
って一定のヒステリシス幅が得られるようにした電圧比
較器に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、特開昭63-263910号公
報に開示された、この種の従来の電圧比較器を示す回路
図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0003】従来の電圧比較器70は、差動増幅器11
と能動負荷不整合化回路12と出力回路13とからな
る。すなわち、電圧比較器70は、電流源I1(トラン
ジスタM7),I2、MOS差動トランジスタM1,M
2、能動負荷MOSトランジスタM3,M4、二段目ソ
ース接地増幅トランジスタM6及びCMOSインバータ
INV1からなり、ヒステリシス電圧発生用にトランジ
スタM5がトランジスタM4と並列にゲート端子のみト
ランスファーゲートのスイッチSW1を介して接続され
ている。端子2は反転入力端子である。端子1は、正転
入力端子であり、例えば図示しない抵抗R1とR2とに
よって電源端子4,5間の分割電圧が基準電圧VREF
として与えられている。
【0004】今、入力電圧VINが端子2に加わり端子
1の電圧より低い場合は、出力端子3の電圧は高レベル
である。入力電圧VINが端子1の基準電圧VREFを
越えると、出力端子3の電圧は低レベルとなりトランス
ファーゲート・スイッチSW1がオンし、トランジスタ
M4とトランジスタM5とが並列に接続される。逆に、
入力電圧VINが基準電圧VREFより高い電圧から下
がってくると、能動負荷の電流ミラー比が大きくなって
いるので、トランジスタM6はなかなかオンしない。入
力電圧VINが基準電圧VREFよりさらに電圧V2だ
け下がった所でようやくトランジスタM6がオン、CM
OSインバータINV1がオフ、トランスファゲート・
スイッチSW1がオフし、出力端子3は高レベルとな
る。すなわち、電圧V2の分のオフセット電圧が発生し
たことになる。
【0005】つまり、入力電圧VINが低レベルから上
昇して基準電圧VREFに達すると出力電圧VOUT
は、低レベルになる。逆の場合は、入力電圧VINが基
準電圧(VREF−V2)になったところで、出力電圧
VOUTは反転して高レベルになる。こうして電圧V2
分のヒステリシス幅が得られる。
【0006】ここで電圧V2の値は次のようにして求め
られる。図7でVINが(VTH−V2)に下がった
時、トランジスタM1,M2のドレイン電流ID1,I
D2は、ミラー比を1:n、MOSトランジスタのしき
い値電圧をVT、トランジスタM1のゲート・ソース間
電圧をVG1、電流源I1の電流値をIOで表わすと次
のようになる。 ID1=(β/2)(VG1−VT) ・・・ (1) ID2=n・ID1 ・・・ (2) =(β/2)(VG1+V2−VT) ・・・ (3) IO=ID1+ID2 ・・・ (4) ただし、 β=K×(W/L) ・・・ (5) Kは導電型で決まる定数、Wはチャネル幅、Lはチャネ
ル長である。サフィックス“1”はトランジスタM1の
ものであることを表わす。
【0007】(1)、(3)、(4)より V2=√{2IO/β(n+1)}×{√n−1} ・・・ (6) となり、n,IO,βを決めればヒステリシス幅V2を
設定できる。
【0008】このままではIO,βのばらつきによって
ヒステリシス幅は大きく変動するので、電流源I1とし
て、MOSトランジスタM1,M2と同導電型のMOS
トランジスタM7を図7のようにして使用する。電源端
子4,5間の電源電圧をVDDとすれば、 IO=(K/2)×(W/L)×(VDD−VT) ・・・ (7) となる。(6)、(7)より V2=(VDD−VT)√[{1/(n+1)}×(W/L)/(W/L )]×{√n−1} ・・・ (8) ≒VDD√[{1/(n+1)}×(W/L)/(W/L)]×{ √n−1} ・・・ (9) となる。
【0009】VDD>>VTの場合、ヒステリシス幅V2
を表す(8)式は(9)式のように近似できる。ここ
で、nは、MOSトランジスタM4,M5のW/Lの和
とMOSトランジスタM3のW/Lとの比であるので、
比精度が十分である。したがって、(9)式における変
動要因は、電源端子4,5間の電源電圧VDDのみであ
り、例えば±5%程度に押えられる。したがって、電源
電圧VDDと、基準電圧形成用直列抵抗の抵抗比と、ト
ランスファゲートとしてのMOSトランジスタのオン抵
抗とが変動要因であった一般の電圧比較器に比べて、電
圧比較器70によれば著しく精度が向上する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】電圧比較器のヒステリ
シス幅は、入力電圧や基準電圧に混入する雑音のレベル
によってその値が決められる。電圧比較器の誤動作を防
ぐためには、予想される雑音レベル以上のヒステリシス
幅を設定することが必要である。しかし、ヒステリシス
幅が大きすぎると、電圧比較器の出力を反転させる二つ
の判定電圧の差が必要以上に大きくなってしまうので、
判定電圧に精度が要求される場合に問題となる。
【0011】一般的にヒステリシス幅は、電圧比較器を
構成する素子の温度特性に基づく温度依存性をもつ。し
たがって、ヒステリシス幅を設定をする際には、最もヒ
ステリシス幅が小さくなる温度のときに、必要なヒステ
リシス幅を確保しておかなければならない。しかし、広
い温度範囲で使うような場合には、温度によっては必要
以上のヒステリシス幅がついてしまうため、前述した問
題が生じることがある。
【0012】図7に示す電圧比較器では、ゲート電圧を
電源電圧VSSでバイアスしたMOSトランジスタを差
動増幅器のバイアス電流源として使うことによって、そ
のヒステリシス幅がMOSトランジスタサイズ、電源電
圧VDDだけで決定されるため、精度良くヒステリシス
幅を設定できるという特徴がある。しかし、近年のMO
Sトランジスタの微細化に伴うLSIの電源電圧VDD
の低電圧化が進むと、(9)式のような近似式は成り立
たない。このときヒステリシス幅V2は(8)式で表さ
れ、しきい値電圧VTの影響が無視できなくなる。この
ため、広い温度範囲で使用するような用途の場合、しき
い値電圧VTの温度依存性のため、ヒステリシス幅が変
動するという欠点があった。
【0013】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、ヒステリシス
幅の温度依存性を極めて小さくした電圧比較器を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電圧比較器
は、差動増幅器の能動負荷を不整合化させることによっ
てヒステリシス特性をもたせたものである。そして、差
動増幅器の第一の定電流源を構成する第一の電界効果ト
ランジスタのゲートにバイアス電圧を供給するバイアス
回路が設けられている。このバイアス回路は、第一の電
界効果トランジスタと同じ導電型の第二の電界効果トラ
ンジスタを第二の定電流源とするカレントミラ−回路に
よってバイアス電圧を供給するとともに、バイアス電圧
の温度特性が第一の電界効果トランジスタのしきい値電
圧の温度特性を補償する特性に設定されている。
【0015】また、第一の電界効果トランジスタのしき
い値電圧の温度係数が負の値であるとき、バイアス回路
が供給するバイアス電圧の温度係数を正の値とした、と
してもよい。
【0016】バイアス回路は、第二の電界効果トランジ
スタと同じ導電型の第三の電界効果トランジスタと、第
二の電界効果トランジスタと反対の導電型の第四及び第
五の電界効果トランジスタとを備え、第二の電界効果ト
ランジスタは、ソースが第一の電位に固定され、ゲート
が第二の電位に固定され、ドレインが第四の電界効果ト
ランジスタのドレインに接続され、第三の電界効果トラ
ンジスタは、ソースが第一の電位に固定され、ゲートと
ドレインとが接続され、ドレインが第五の電界効果トラ
ンジスタのドレインに接続され、第四の電界効果トラン
ジスタは、ソースが第二の電位に固定され、ゲートとド
レインとが接続され、第五の電界効果トランジスタは、
ソースが第二の電位に固定され、ゲートが第四の電界効
果トランジスタのゲートに接続され、第三の電界効果ト
ランジスタのゲート電圧がバイアス電圧となる、として
もよい。
【0017】このとき、第一の電界効果トランジスタの
導電型がpチャネル型であり、第一の電位が第二の電位
よりも高い、としてもよい。又は、第一の電界効果トラ
ンジスタの導電型がnチャネル型であり、第一の電位が
第二の電位よりも低い、としてもよい。
【0018】更に、電界効果トランジスタがMOSトラ
ンジスタである、としてもよい。
【0019】換言すると、本発明は、差動増幅器の能動
負荷を構成する一組の電界効果トランジスタの整合性を
あえて外すことによってヒステリシス特性を実現するタ
イプの電圧比較器において、初段の差動増幅器の入力用
電界効果トランジスタと同電導型の電界効果トランジス
タを飽和領域で定電流源として動作させ、その定電流を
カレントミラー回路で二回折り返した電流を差動増幅器
のバイアス電流とすることを特徴としている。
【0020】定電流源として動作する電界効果トランジ
スタで決まる定電流を第一のカレントミラー回路で折り
返したあと、さらに第二のカレントミラー回路で折り返
す。このとき、電界効果トランジスタに流れる定電流を
差動増幅器のバイアス電流としている。このバイアス回
路は、電圧比較器のヒステリシス幅がもつ正の温度特性
をちょうど打ち消すように働く。そのため、広い温度範
囲に渡って精度良いヒステリシス幅を有する電圧比較器
を実現することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る電圧比較器
の第一実施形態を示す回路図である。以下、この図面に
基づき説明する。ただし、図7と同じ部分は同じ符号を
付すことにより説明を省略する。
【0022】本実施形態の電圧比較器10は、差動増幅
器11と能動負荷不整合化回路12と出力回路13とか
らなる電圧比較回路部14と、バイアス回路15とから
なり、差動増幅器11の能動負荷を不整合化させること
によってヒステリシス特性をもたせたものである。そし
て、差動増幅器11の定電流源I1を構成するトランジ
スタM7のゲートにバイアス電圧VBを供給するバイア
ス回路15が設けられている。バイアス回路15は、ト
ランジスタM7と同じpチャネル型のトランジスタM1
1を定電流源とするカレントミラ−回路によってバイア
ス電圧VBを供給するとともに、バイアス電圧VBの温
度特性がトランジスタM7のしきい値電圧VTPの温度
特性を補償する特性に設定されている。
【0023】バイアス回路15は、トランジスタM11
と同じpチャネル型のトランジスタM8と、トランジス
タM11と異なるnチャネル型のトランジスM9,M1
0とを備えている。トランジスタM11は、ソースが正
電源電圧VDDに固定され、ゲートが負電源電圧VSS
に固定され、ドレインがトランジスタM10のドレイン
に接続されている。電界効果トランジスタM8は、ソー
スが正電源電圧VDDに固定され、ゲートとドレインと
が接続され、ドレインがトランジスタM9のドレインに
接続されている。トランジスタM10は、ソースが負電
源電圧VSSに固定され、ゲートとドレインとが接続さ
れている。トランジスタM9は、ソースが負電源電圧V
SSに固定され、ゲートがランジスタM10のゲートに
接続されている。そして、トランジスタM8のゲート電
圧がバイアス電圧VBとなる。
【0024】トランジスタM7を流れる定電流をI1と
おくと、電圧比較器10の動作は「従来の技術」で述べ
た通りである。ここで、S=S、S=S、L
=L =Lとすると、ヒステリシス幅VHISは、 VHIS=C×(2×I1/K’1/2 ・・・(10) となる。ここで、Cは C={(S4+51/2−(S1/2}/{(S1/2×(S4+ +S1/2} ・・・ (11) であり、MOSトランジスタのW/L比のみで決まる値
である。ただし、S4+ =(W+W)/L、S
=W/L、S=W/Lで、LはMOSトラ
ンジスタのゲート長、Wはゲート幅であり、下付き文字
はトランジスタ番号を示す。また、K’は、入力MO
SトランジスタM1の移動度μとゲート容量COX
で決まるプロセスパラメータであり、 K’=μ×COX ・・・(12) である。
【0025】次に、ゲートを電圧VBでバイアスした、
入力MOSトランジスタM1,M2と同じチャネル型の
MOSトランジスタ(PMOS)M7で、差動増幅器1
1の定電流源I1を置き換えることによって、ヒステリ
シス幅VHISは次式のようになる。 VHIS=C’×(VDD−VB−VTP) ・・・(13) このとき、C’は C’=(S/2)1/2×C ・・・(14) である。ここで、S=W/Lであり、C’はトラ
ンジスタのW/L比のみで決まる定数である。
【0026】電源電圧VDDは外部から与えられ、その
値は温度によらないとすると、ヒステリシス幅VHIS
の温度特性はバイアス電圧VBとしきい値電圧VTPと
の温度特性のみで決まる。しきい値電圧VTPの温度係
数をα[mV/℃]、バイアス電圧VBの温度係数をβ
[mV/℃]とするとヒステリシス幅VHISの温度係
数は、 dVHIS/dT=−C’×(α+β) [mV/℃] ・・・(15) となる。
【0027】図2は、図1の電圧比較器におけるバイア
ス回路を示す回路図である。以下、定電流源を構成する
MOSトランジスタM7のゲート電圧を与えるバイアス
回路15の動作について、図2を中心に用いて説明す
る。
【0028】PチャネルトランジスタM11は定電流源
I3を構成する。このときトランジスタM11のドレイ
ン電圧VD11はトランジスタM11が飽和領域で動作
するような値に設定する。ドレイン電圧VD11は次式
で表される。 VD11=VTN+{(2×I3)/(K’×S10)}1/2 ・・・(16) ここで、VTNはトランジスタM10のしきい値電圧、
I3はM11に流れる電流、K’はプロセスによって
決まる値、S10=W10/L10である。
【0029】トランジスタM11が飽和領域で動作する
条件は、 (VDD−VD10)>(VDD−VTP) ・・・(17) すなわち、 VTP>VD10 >VTN+{(2×I3)/(K’×S10)}1/2・・・(18 ) となるので、この条件を満足するようにI3、S10
決める。
【0030】このとき、I3は I3=(K’×S11/2)×(VDD−VTP) ・・・(19) となる。今、トランジスタM9とトランジスタM10と
を近接に配置し、S=S10とすると、 I3=I4 ・・・(20) となる。
【0031】ダイオード接続されたトランジスタM8の
ゲート電圧(すなわちバイアス電圧)VBは VB=VDD−[VTP+{(2×I3)/(K’×S)}1/2] =VDD−{VTP+(S11/S1/2×(VDD−VTP)} ={1−(S11/S1/2}×VDD−{1−(S11/S /2 }×VTP ・・・(21) となる。したがって、バイアス電圧VBの温度係数β
は、両辺を温度Tで偏微分して、 β=−{1−(S11/S1/2}×dVTP/dT =−{1−(S11/S1/2}×α ・・・(22) となる。
【0032】ところで、I3=I4だから、トランジス
タM11とトランジスタM8とのトランジスタサイズ比
は (S11/S1/2=(VB−VTP)/(VDD−VTP) ・・・(23) となり、例えば、VDD=5[V]、VTP=0.8
[V]、VB=1[V]のとき、(S11/S
1/2=0.048≪1となる。したがって、 β≒−α ・・・(24) となり、バイアス電圧VBの温度係数は、しきい値電圧
VTPの温度係数と逆の極性を持ち、値もほぼ等しい。
したがって、 dVHIS/dT=−C’×(α+β)≒−C’×(α−α)=0 ・・・(25)
【0033】このとき、上述したように差動増幅器11
の定電流源I1を構成するMOSトランジスタM7のし
きい値電圧VTPの温度特性とバイアス電圧VBの温度
特性とが打ち消しあうことによって、温度に影響を受け
ない一定のヒステリシス幅をもった電圧比較器10を実
現できる。
【0034】図3は、本発明に係る電圧比較器の第二実
施形態を示す回路図である。以下、この図面に基づき説
明する。
【0035】電圧比較器20は、差動増幅器11と能動
負荷不整合化回路22と出力回路23とからなる電圧比
較回路部24と、バイアス回路15とからなる。符号1
は基準電圧VREFの入力端子(反転入力端子)、符号
2は入力電圧VINの入力端子(非反転入力端子)、符
号3は出力電圧VOUTの出力端子、符号4は正電源電
圧VDDの電源端子、符号5は負電源電圧VSSの電源
端子である。
【0036】差動増幅器11は、定電流源I1を構成す
るPチャネルMOSトランジスタ(以下、トランジスタ
と記す)M7と、差動入力対を構成する各PチャネルM
OSトランジスタ(以下、トランジスタと記す)M1,
M2と、能動負荷として動作する各NチャネルMOSト
ランジスタ(以下、トランジスタと記す)M3,M4と
を備える。トランジスタM1とトランジスタM2とは整
合がとられている。トランジスタM3とトランジスタM
4とは整合がとられている。
【0037】定電流源I1を構成するトランジスタM7
のソースには正電源電圧VDDが供給され、トランジス
タM7のゲートにはバイアス回路15からのバイアス電
圧VBが供給される。トランジスタM7のドレインは、
差動入力対を構成する各トランジスタM1,M2のソー
スへそれぞれ接続される。トランジスタM1のゲートに
は基準電圧VREFが供給され、トランジスタM2のゲ
ートには入力電圧VINが供給される。トランジスタM
1のドレインはトランジスタM3のドレインに接続さ
れ、トランジスタM2のドレインはトランジスタM4の
ドレインに接続される。各トランジスタM3,M4の各
ソースには負電源電圧VSSが供給される。各トランジ
スタM3,M4の各ゲートは相互に接続されるととも
に、トランジスタM3のドレインに接続される。これに
より、カレントミラー型式の能動負荷回路を構成してい
る。
【0038】能動負荷不整合化回路22は、スイッチ回
路としてのNチャネルMOSトランジスタ(以下、トラ
ンジスタと記す)M12と、能動負荷不整合用のNチャ
ネルMOSトランジスタ(以下、トランジスタと記す)
M5とからなる。トランジスタM12は、出力電圧VO
UTが高電位レベルのときに導通状態となり、出力電圧
VOUTが低電位レベルのときに非導通状態となる。ト
ランジスタM5のドレインはトランジスタM12を介し
て差動増幅器11の出力(トランジスタM2のドレイ
ン)側に接続される。トランジスタM5のソースは負電
源VSSに接続され、トランジスタM5のゲートは能動
負荷を構成する各トランジスタM3,M4のゲートに接
続される。したがって、出力電圧VOUTが高電位レベ
ルである場合には、トランジスタM12が導通状態とな
り、トランジスタM4にトランジスタM5が並列に接続
された状態となる。これにより、差動増幅器11の能動
負荷に不整合を生じさせる。トランジスタM12が非導
通状態のとき、トランジスタM5は切り離されるため、
能動負荷の不整合は生じない。
【0039】出力回路23は、定電流源I2とNチャネ
ルMOSトランジスタ(以下トランジスタと記す)M6
とからなる。定電流源I2の一端には正電源電圧VDD
が供給され、定電流源I2の他端はトランジスタM6の
ドレインに接続されるとともに、出力端子3に接続され
る。トランジスタM6のソースは負電源電圧VSSに接
続され、トランジスタM6のゲートは差動増幅器11の
出力(トランジスタM2のドレイン)側に接続される。
【0040】バイアス回路15は、第一実施形態と同じ
構成である。
【0041】次に、電圧比較回路部24のヒステリシス
特性について説明する。前述したように、トランジスタ
M12が導通状態に制御されたとき、能動負荷に不整合
が生ずる。これによって差動増幅器11はオフセットを
もつ。トランジスタM12が非導通状態にあるときは能
動負荷不整合用のトランジスタM5は切り離された状態
にあるため、能動負荷の不整合は生じない。したがっ
て、電圧比較回路部24は、入力電圧VINに対して出
力電圧VOUTがヒステリシス特性をもち、そのヒステ
リシス幅は能動負荷が不整合になったときに生ずるオフ
セット値に等しい。
【0042】ここで、能動負荷を構成する各トランジス
タM3,M4ならびに能動負荷不整合用のトランジスタ
M5のゲート長が全て同一と仮定すると、ヒステリシス
幅VHISは、 VHIS=C’×(VDD−VB−VTP) ・・・(26) となる。ここで、係数C’は、 C’=(S/2)1/2×{(S4+51/2−(S1/2}/{ (S1/2×(S4+5+S1/2} ・・・ (27) となり、MOSトランジスタのW/L比のみで決まる値
である。ただし、S4+ =(W+W)/L、S
=W/L、S=W/L、S=W/L
である。
【0043】上記(26)式は第1実施形態のヒステリ
シス幅を表す式(13)と全く等しい。したがって、ヒ
ステリシス幅の温度係数も(15)式と全く等しくな
り、 dVHIS/dT=−C’×(α+β)[mV/℃] ・・・(28) となる。
【0044】(28)式からわかるように、ヒステリシ
ス幅VHISの温度特性は定電流源I1を構成するトラ
ンジスタM7のしきい値電圧VTPの温度特性とバイア
ス電圧VBの温度特性とによってのみ決定されることが
わかる。
【0045】しきい値電圧VTの温度係数αは次式で表
わされる。 dVTP/dT=α[mV/℃] ・・・(29) ここで、dTは温度の変化量、dVTPはその温度変化
に伴うしきい値電圧VTPの変化量である。一般的な製
造プロセスでは、しきい値電圧VTPの温度係数αは約
−2〜−3[mV/℃]であり、負の温度係数をもつ。
【0046】したがって、第一実施形態と同じように、
定電流源I1を構成するトランジスタM7のしきい値電
圧VTPの温度係数αを打ち消すようにバイアス電圧V
Bの温度係数βを設定することによって、温度に依存し
ないヒステリシス幅VHISをもった電圧比較器20を
構成することが可能になる。
【0047】なお、図3においては、入力電圧VINが
供給されるトランジスタM2側の能動負荷を構成するト
ランジスタM4に対してトランジスタM5を並列に接続
することで、能動負荷を不整合化する構成を示したが、
基準電圧VREFが供給されるトランジスタM1側の能
動負荷を構成するトランジスタM3に対してトランジス
タM5を並列に接続することで、能動負荷を不整合化す
る構成としてもよい。
【0048】また、出力電圧VOUTが高電位レベルの
ときに能動負荷を不整合化するのではなく、出力電圧V
OUTが低電位レベルのときに能動負荷を不整合化する
構成としてもよい。
【0049】図4は、本発明に係る電圧比較器の第三実
施形態を示す回路図である。以下、この図面に基づき説
明する。ただし、図1と同じ部分は同じ符号を付すこと
により説明を省略する。
【0050】本実施形態の電圧比較器30は、差動増幅
器11と能動負荷不整合化回路321,322と出力回
路13とからなる電圧比較回路部34と、バイアス回路
15とからなる。電圧比較器30では、トランジスタM
3及びトランジスタM4のそれぞれに対して能動負荷不
整合化回路321,322を設け、二組の能動負荷不整
合化回路321,322を相補的に動作させる。すなわ
ち、基準電圧VREFの両側で出力電圧VOUTの立ち
上がり及び立ち下がりを設定した構成である。本実施形
態においても、上記実施形態と同等の作用及び効果を奏
する。
【0051】図5は、本発明に係る電圧比較器の第四実
施形態を示す回路図である。以下、この図面に基づき説
明する。ただし、図1及び図2と同じ部分は同じ符号を
付すことにより説明を省略する。
【0052】本実施形態の電圧比較器40は、差動増幅
器11と能動負荷不整合化回路421,422と出力回
路13とからなる電圧比較回路部44と、バイアス回路
15とからなる。電圧比較器40では、トランジスタM
3及びトランジスタM4のそれぞれに対して能動負荷不
整合化回路421,422をそれぞれ設け、二組の能動
負荷不整合化回路421,422を相補的に動作させ
る。すなわち、基準電圧VREFの両側で出力電圧VO
UTの立ち上がり及び立ち下がりを設定した構成であ
る。本実施形態においても、上記実施形態と同等の作用
及び効果を奏する。
【0053】図6は、本発明に係る電圧比較器の第五実
施形態を示す回路図である。以下、この図面に基づき説
明する。ただし、図1と同じ部分は同じ符号を付すこと
により説明を省略する。
【0054】本実施形態の電圧比較器50は、差動増幅
器11’と能動負荷不整合化回路12’と出力回路1
3’とからなる電圧比較回路部14’と、バイアス回路
15’とからなる。本実施形態では、図1に示した電圧
比較器10を構成するNチャネル型トランジスタをPチ
ャネル型トランジスタに、Pチャネル型トランジスタを
Nチャネル型トランジスタにそれぞれ置き換えたもの
で、これに伴って正電源電圧VDD及び負電源電圧VS
Sに対する接続関係を逆にしたものである。本実施形態
においても、上記実施形態と同等の作用及び効果を奏す
る。なお、図3乃至図5に示した電圧比較器に関しても
同様に導電型の置き換えが可能である。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る電圧比較器によれば、差動
増幅器の定電流源を構成する電界効果トランジスタにゲ
ート電圧を供給するバイアス回路の温度特性を、当該電
界効果トランジスタのしきい値電圧の温度特性を補償す
るように設定したので、定電流源の電流値を広い温度範
囲に渡って一定に保つことができ、ヒステリシス幅を広
い温度範囲に渡って一定に保つことができる。換言する
と、ヒステリシス幅が温度の影響を受けないため、広い
温度範囲において一定のヒステリシス幅をもった電圧比
較器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電圧比較器の第一実施形態を示す
回路図である。
【図2】図1の電圧比較器におけるバイアス回路の動作
を説明するための回路図である。
【図3】本発明に係る電圧比較器の第二実施形態を示す
回路図である。
【図4】本発明に係る電圧比較器の第三実施形態を示す
回路図である。
【図5】本発明に係る電圧比較器の第四実施形態を示す
回路図である。
【図6】本発明に係る電圧比較器の第五実施形態を示す
回路図である。
【図7】従来の電圧比較器を示す回路図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50 電圧比較器 11,11’ 差動増幅器 12,12’,22,321,322,421,422
能動負荷不整合化回路 13,13’,23 出力回路 14,14’,24,34,44 電圧比較回路部 15,15’ バイアス回路 I1 定電流源(第一の定電流源) M7 トランジスタ(第一の電界効果トランジスタ、第
一の定電流源) M8 トランジスタ(第三の電界効果トランジスタ) M9 トランジスタ(第五の電界効果トランジスタ) M10 トランジスタ(第四の電界効果トランジスタ) M11 トランジスタ(第二の電界効果トランジスタ、
第二の定電流源) VB バイアス電圧 VDD 正電源電圧 VSS 負電源電圧

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 差動増幅器の能動負荷を不整合化させる
    ことによってヒステリシス特性をもたせた電圧比較器に
    おいて、 前記差動増幅器の第一の定電流源を構成する第一の電界
    効果トランジスタのゲートにバイアス電圧を供給するバ
    イアス回路が設けられ、 このバイアス回路は、前記第一の電界効果トランジスタ
    と同じ導電型の第二の電界効果トランジスタを第二の定
    電流源とするカレントミラ−回路によって前記バイアス
    電圧を供給するとともに、当該バイアス電圧の温度特性
    が前記第一の電界効果トランジスタのしきい値電圧の温
    度特性を補償する特性に設定されている、 ことを特徴とする電圧比較器。
  2. 【請求項2】 前記第一の電界効果トランジスタのしき
    い値電圧の温度係数が負の値であるとき、前記バイアス
    回路が供給するバイアス電圧の温度係数を正の値とし
    た、 請求項1記載の電圧比較器。
  3. 【請求項3】 前記バイアス回路は、前記第二の電界効
    果トランジスタと同じ導電型の第三の電界効果トランジ
    スタと、前記第二の電界効果トランジスタと反対の導電
    型の第四及び第五の電界効果トランジスタとを備え、 前記第二の電界効果トランジスタは、ソースが第一の電
    位に固定され、ゲートが第二の電位に固定され、ドレイ
    ンが前記第四の電界効果トランジスタのドレインに接続
    され、 前記第三の電界効果トランジスタは、ソースが第一の電
    位に固定され、ゲートとドレインとが接続され、ドレイ
    ンが前記第五の電界効果トランジスタのドレインに接続
    され、 前記第四の電界効果トランジスタは、ソースが第二の電
    位に固定され、ゲートとドレインとが接続され、 前記第五の電界効果トランジスタは、ソースが第二の電
    位に固定され、ゲートが前記第四の電界効果トランジス
    タのゲートに接続され、 第三の電界効果トランジスタのゲート電圧が前記バイア
    ス電圧となる、 請求項1又は2記載の電圧比較器。
  4. 【請求項4】 前記第一の電界効果トランジスタの導電
    型がpチャネル型であり、前記第一の電位が前記第二の
    電位よりも高い、 請求項3記載の電圧比較器。
  5. 【請求項5】 前記第一の電界効果トランジスタの導電
    型がnチャネル型であり、前記第一の電位が前記第二の
    電位よりも低い、 請求項3記載の電圧比較器。
  6. 【請求項6】 前記電界効果トランジスタがMOSトラ
    ンジスタである、請求項1、2、3、4又は5記載の電
    圧比較器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100575027B1 (ko) 2004-12-22 2006-04-28 한양대학교 산학협력단 트랜지스터의 문턱전압 변화를 보상한 비교기 및 보상회로
JP2013183268A (ja) * 2012-03-01 2013-09-12 Denso Corp コンパレータ
WO2024023164A1 (en) * 2022-07-29 2024-02-01 Ams-Osram Ag Comparator with hysteresis and electronic device

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