JP2002214937A

JP2002214937A - 画像形成装置

Info

Publication number: JP2002214937A
Application number: JP2001008273A
Authority: JP
Inventors: Toshiki Takiguchi; 俊樹瀧口
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 2001-01-16
Filing date: 2001-01-16
Publication date: 2002-07-31

Abstract

(57)【要約】【課題】高品質の画像が得られ、かつ、装置のコンパク
ト化が図れる画像形成装置を提供する。【解決手段】転写バイアス印加手段９１とクリーニング
バイアス印加手段９２の印加電源９１１，９２１，９２
２を切り換えるための制御手段１０を設け、クリーニン
グバイアス印加手段９２の電界によって像担持体１に担
持されたトナー像が乱されることのない第１の位置を、
転写ニツプ部ｂよりも上流側の位置に設定し、制御手段
１０により、記録紙５の先端が、第１の位置に到達した
ときに、クリーニングバイアス印加手段９２をＯＦＦ
し、記録紙５の先端が、第１の位置と転写ニツプ部ｂの
間にあるときに、転写バイアス印加手段９１の印加電源
９１１をＯＮする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の電子写真プロセスを利用した画像
形成装置において、転写装置に付着したトナーを除去す
るようにした画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、画像形成装置の転写装置において
は、転写装置に現像トナーの極性と逆極性の転写バイア
スを印加せしめることにより、像担持体に形成されたト
ナー像を、像担持体と転写装置の間に搬送される記録紙
に転写させるように構成している。

【０００３】ところが、機械内部でトナーが飛散した
り、給紙される記録紙のサイズが小さかったり、あるい
は、画像が記録紙よりも大きい場合には、記録紙からは
み出したトナー画像が転写装置の表面に転写されること
があった。

【０００４】このような転写装置へのトナーの付着は、
記録紙の搬送による位置ずれや、記録紙の紙詰まりなど
によっても発生する。転写装置（の表面）にトナーが付
着した状態のままで画像形成を行うと、記録紙の裏汚れ
や、定着装置の汚れが発生し、また、転写装置の表面に
付着したトナーによって、転写時の電界に悪影響が及
び、転写不良が発生することもあった。

【０００５】そこで、このような弊害を除去するため
に、転写装置に付着したトナーを機械的に除去する手段
として、転写装置の表面を摺擦することによってトナー
を除去するクリーニングブレードが広く用いられてい
る。

【０００６】しかし、このような構成では、長期の使用
により、クリーニングブレードそのもの、および、転写
装置の（クリーニングの対象となる）転写ベルトの表面
が磨耗により劣化するという問題があった。また、クリ
ーニングブレードにより除去したトナーを回収するため
の回収容器が必要となるため、装置のコンパクト化が難
しくなるという問題もあった。

【０００７】一方、電気的な処理によってトナーを除去
する方法として、転写装置に現像トナーと同極性のバイ
アスを印加させて、転写装置に付着したトナーを、像担
持体（感光体ドラム）に再転写（戻し転写）させるよう
にした技術も種々提案されている。

【０００８】例えば、特開平５−３１３５２３号公報に
は、導電性弾性ローラーに印加する電圧の極性を変化さ
せると、転写ローラーの抵抗値変化が抑制されることに
着目し、像担持体と転写ローラーの間に記録紙が存在せ
ず、転写ローラーが直接像担持体に接触するときに、転
写ローラーに印加するコントロールバイアスとして±５
００Ｖ、周波数１００Ｈｚの交流で電圧を印加し、記録
紙の裏汚れ、転写不良を防止しようとした画像形成装置
が提案されている。

【０００９】また、特開平９−１１４２７４号公報に
は、所定枚数のシートを連続して転写する１サイクル転
写を行うにあたり、シートとシートの間に生じる非転写
時にも転写ローラーにバイアス電圧を印加し、その印加
するバイアス電圧の極性を、転写するごとに交互に切換
え、両極性のトナーを非転写時ごとに交互に感光体ドラ
ムに転移させ、転写ローラーに付着したトナーを除去し
ようとした転写装置が開示されている。

【００１０】あるいは、特開２０００−２９３６７号公
報には、感光ドラム上に形成されたトナー像を転写紙に
転写させる無端状の転写ベルトの裏面側に配列されたバ
イアスローラーと、前記転写ベルトに接触して前記転写
ベルトに残留付着しているトナーを除去するクリーニン
グプレード（第１のクリーニング手段) に加えて、前記
転写紙が転写部を通過していないときに前記バイアスロ
ーラーにバイアス電圧を印加することによって前記転写
ベルト上に残留付着しているトナーを前記感光ドラムに
転移させる第２のクリーニング手段を設け、転写紙の裏
汚れを防止しようとした画像形成装置が開示されてい
る。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の技術は、いずれも、転写装置に対して、転写バイアス
とクリーニングバイアスを単に切り換え印加するだけで
あり、その切り換えられたバイアスによって、転写ニツ
プ部に送られてくる像担持体上の先端部のトナー画像が
乱されたり、転写後の記録紙上の後端部のトナー画像が
乱されたりして、高品質の画像を得られなかった。

【００１２】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、その目的は、像担持体に担持されたトナー像および
記録用紙に転写されたトナー像を乱すことなく、非転写
時に転写装置に付着したトナーを像担持体に転移せし
め、像担持体のクリーニング装置によって回収すること
ができ、高品質の画像が得られるとともに、装置のコン
パクト化が図れる画像形成装置を提供することにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するための手段を以下のように構成している。

【００１４】（１）像担持体と、該像担持体上のトナー
像を記録紙上に転写させるための転写装置と、前記像担
持体に付着したトナーを除去するためのクリーニング装
置を備えた画像形成装置において、前記転写装置には、
前記像担持体上のトナー像を前記記録紙上に転写させる
ための転写バイアス印加手段を有し、転写バイアスを印
加する転写バイアス印加手段と、前記転写装置に付着し
たトナーを前記像担持体上に転移させるためのクリーニ
ングバイアス印加手段とを接続し、前記クリーニングバ
イアス印加手段が、ＡＣバイアス電源とＤＣバイアス電
源からなるクリーニングバイアス印加電源（重畳電源）
からなり、前記転写バイアス印加手段と前記クリーニン
グバイアス印加手段の印加電源を切り換えるための制御
手段を設け、前記クリーニングバイアス印加手段の電界
によって前記像担持体に担持されたトナー像が乱される
ことのない第１の位置を、転写ニツプ部よりも上流側の
位置に設定し、前記制御手段により、前記記録紙の先端
が、前記第１の位置に到達したときに、前記クリーニン
グバイアス印加手段をＯＦＦし、前記記録紙の先端が、
前記第１の位置と転写ニツプ部の間にあるときに、前記
転写バイアス印加手段の印加電源をＯＮすることを特徴
とする。

【００１５】この構成によれば、制御手段により、記録
紙の先端が第１の位置に到達したときに、クリーニング
バイアス印加手段（重畳電源）をＯＦＦし、記録紙の先
端が、第１の位置と転写ニツプ部の間にあるときに、転
写バイアス印加手段のバイアス印加電源をＯＮすること
により、像担持体に形成されたトナー画像の乱れを生じ
させることなく、転写装置に汚れとして付着したトナー
を像担持体に転移させ、像担持体のクリーニング装置に
よって回収することができる。従って、従来のように、
転写装置にクリーニング用ブレードを摺擦せしめて転写
装置に付着したトナーを除去するクリーニング方法に比
べて、転写装置の寿命を延長化し、かつ、装置を小型化
することができる。

【００１６】（２）像担持体と、該像担持体上のトナー
像を記録紙上に転写させるための転写装置と、前記像担
持体に付着したトナーを除去するためのクリーニング装
置を備えた画像形成装置において、前記転写装置には、
前記像担持体上のトナー像を記録紙上に転写させるため
の転写バイアス印加電源を有し、転写バイアスを印加す
る転写バイアス印加手段と、前記転写装置に付着したト
ナーを像担持体上に転移させるためのクリーニングバイ
アス印加手段とを接続し、前記クリーニングバイアス印
加手段が、ＡＣバイアス電源とＤＣバイアス電源からな
るクリーニングバイアス印加電源（重畳電源）からな
り、前記転写バイアス印加手段と前記クリーニングバイ
アス印加手段の印加電源を切り換えるための制御手段を
設け、前記クリーニングバイアス印加手段の電界によっ
て前記記録紙上に転写されたトナー像が乱されることの
ない第２の位置を、転写ニツプ部の下流側の位置に設定
し、前記記録紙の後端が、前記転写ニツプ部と、前記第
２の位置との間にあるときに、前記制御手段により、前
記転写バイアス印加手段をＯＦＦすることを特徴とす
る。

【００１７】この構成によれば、記録紙の後端が、転写
ニツプ部と、その下流側の第２の位置の間にあるとき
に、制御手段により、転写バイアス印加手段をＯＦＦさ
せることにより、記録紙に転写されたトナー画像の乱れ
を生じさせることなく、転写装置に汚れとして付着した
トナーを除去することができる。（３）像担持体と、該像担持体上のトナー像を記録紙上
に転写させるための転写装置と、前記像担持体に付着し
たトナーを除去するためのクリーニング装置を備えた画
像形成装置において、前記転写装置には、前記像担持体
上のトナー像を記録紙上に転写させるための転写バイア
ス印加電源を有し、転写バイアスを印加する転写バイア
ス印加手段と、前記転写装置に付着したトナーを像担持
体上に転移させるためのクリーニングバイアス印加手段
とを接続し、前記クリーニングバイアス印加手段が、Ａ
Ｃバイアス電源とＤＣバイアス電源からなるクリーニン
グバイアス印加電源（重畳電源）からなり、前記転写バ
イアス印加手段と前記クリーニングバイアス印加手段の
印加電源を切り換えるための制御手段を設け、前記クリ
ーニングバイアス印加手段の電界によって前記記録紙上
に転写されたトナー像が乱されることのない第２の位置
を、転写ニツプ部の下流側の位置に設定し、前記記録紙
の後端が、前記転写ニツプ部と、前記第２の位置との間
にあるときに、前記制御手段により、前記転写バイアス
印加手段をＯＦＦするとともに、前記クリーニングバイ
アス印加電源（重畳電源）をＯＮすることを特徴とす
る。

【００１８】この構成によれば、記録紙の後端が、転写
ニツプ部と、その下流側の第２の位置の間にあるとき
に、制御手段により、前記転写バイアス印加手段をＯＦ
Ｆするとともに、前記クリーニングバイアス印加電源
（重畳電源）をＯＮすることにより、記録紙に転写され
たトナー画像の乱れを生じさせることなく、転写装置に
汚れとして付着したトナーを除去することができる。（４）像担持体と、該像担持体上のトナー像を記録紙上
に転写させるための転写装置と、前記像担持体に付着し
たトナーを除去するためのクリーニング装置を備えた画
像形成装置において、前記転写装置には、前記像担持体
上のトナー像を前記記録紙上に転写させるためのバイア
ス印加電源を有し、転写バイアスを印加する転写バイア
ス印加手段と、前記転写装置に付着したトナーを前記像
担持体上に転移させるためのクリーニングバイアス印加
手段とを接続し、前記クリーニングバイアス印加手段
が、ＡＣバイアス電源とＤＣバイアス電源からなる第２
のバイアス印加電源（重畳電源）と、ＤＣバイアス電源
からなる第２のバイアス印加電源（ＤＣ電源）とからな
り、前記転写バイアス印加手段とクリーニングバイアス
印加手段の印加電源を切り換えるための制御手段を設
け、前記クリーニングバイアス印加手段の電界によって
前記像担持体に担持されたトナー像が乱されることのな
い第１の位置を、転写ニツプ部の上流側の位置に設定
し、前記制御手段により、前記記録紙の先端が、前記第
１の位置に到達したときに、前記クリーニングバイアス
印加手段の前記第１のバイアス印加電源（重畳電源）か
ら第２のバイアス印加電源（ＤＣ電源）に切り換え、前
記記録紙の先端が、前記第１の位置と転写ニツプ部との
間にあるときに、前記転写バイアス印加手段のバイアス
印加電源に切り換えることを特徴とする。

【００１９】この構成によれば、制御手段により、記録
紙の先端が第１の位置に到達したときに、クリーニング
バイアス印加手段の第１のバイアス印加電源（重畳電
源）から第２のバイアス印加電源（ＤＣ電源）に切り換
え、記録紙の先端が、第１の位置と転写ニツプ部との間
にあるときに、転写バイアス印加手段のバイアス印加電
源に切り換えるようにしたことにより、像担持体に形成
されたトナー画像の乱れを生じさせることなく、転写装
置に汚れとして付着したトナーを像担持体に転移させ、
像担持体のクリーニング装置によって回収することがで
きる。そのため、従来のように、転写装置にクリーニン
グ用ブレードを摺擦させて転写装置に付着したトナーを
除去するクリーニング方法に比べて、転写装置の寿命を
延長化し、かつ、装置を小型化することができる。

【００２０】（５）像担持体と、該像担持体上のトナー
像を記録紙上に転写させるための転写装置と、前記像担
持体に付着したトナーを除去するためのクリーニング装
置を備えた画像形成装置において、前記転写装置には、
前記像担持体上のトナー像を前記記録紙上に転写させる
ための転写バイアス印加電源を有し、転写バイアスを印
加する転写バイアス印加手段と、前記転写装置に付着し
たトナーを前記像担持体上に転移させるためのクリーニ
ングバイアス印加手段とを接続し、前記クリーニングバ
イアス印加手段が、ＡＣバイアス電源とＤＣバイアス電
源からなる第１のバイアス印加電源（重畳電源）と、Ｄ
Ｃバイアス電源からなる第２のバイアス印加電源（ＤＣ
電源）とからなり、前記転写バイアス印加手段とクリー
ニングバイアス印加手段の印加電源を切り換えるための
制御手段を設け、前記クリーニングバイアス印加手段の
電界によって前記記録紙上に転写されたトナー像が乱さ
れない第２の位置を、転写ニツプ部の下流側の位置に設
定し、前記制御手段により、前記記録紙の後端が、前記
転写ニツプ部を通過するときに、前記転写バイアス印加
手段の転写バイアス印加電源から前記第２のクリーニン
グバイアス印加電源（ＤＣ電源）に切り換え、前記記録
紙の後端が、前記第２の位置を通過するときに、前記第
２のクリーニングバイアス印加電源（ＤＣ電源）から前
記第１のクリーニングバイアス印加電源（重畳電源）に
切り換えることを特徴とする。

【００２１】この構成によれば、制御手段により、記録
紙の後端が転写ニツプ部を通過するとき、転写バイアス
印加手段の転写バイアス印加電源から第２のクリーニン
グバイアス印加電源（ＤＣ電源）に切り換え、記録紙の
後端が、転写ニツプ部の下流側に設けられ、クリーニン
グバイアス印加手段の電界によって、記録紙上に転写さ
れたトナー像が乱されない第２の位置を通過するとき
に、第２のクリーニングバイアス印加電源（ＤＣ電源）
から第１のクリーニングバイアス印加電源（重畳電源）
に切り換えるようにしたことにより、記録紙に転写され
たトナー画像の乱れを生じさせることなく、転写装置に
汚れとして付着したトナーを除去することができる。

【００２２】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態に係
る画像形成装置を図面に基づき説明する。

【００２３】図１は、画像形成装置の要部の構成を示
し、この画像形成装置には、画像を形成するための像担
持体として感光体ドラム１が設けられている。感光体ド
ラム１の周囲には、矢印で示す回転方向に沿って、感光
体ドラム１を均一に帯電する帯電装置２、感光体ドラム
１上に静電潜像を形成するために光（レーザー光) を照
射する露光装置３、感光体ドラム１上に形成された静電
潜像にトナーを供給しトナー像を形成するための現像装
置４、感光体ドラム１上に形成されたトナー像を記録媒
体としての記録紙５に転写する転写装置６、感光体ドラ
ム１の表面を清掃するクリーニング装置７、感光体ドラ
ム１の表面の残留電荷を除去するための除電ランプ８が
配設されている。

【００２４】帯電装置２には、帯電バイアスを印加する
帯電バイアス印加電源２１が接続されており、また、現
像装置４には、トナーを転移させて感光体ドラム１上の
静電潜像を可視画像化するために、現像バイアスを印加
する現像バイアス印加電源４１が接続されている。前記
転写装置６は、接地されたグランドローラー６１と、バ
イアス印加手段９に接続されたバイアスローラー６２
と、そのグランドローラー６１とバイアスローラー６２
に張架された転写ベルト６３とから構成されている。

【００２５】バイアスローラー６２には、記録紙５の搬
送に関連して制御される制御手段１０を介して、転写バ
イアスまたはクリーニングバイアスを印加する上記バイ
アス印加手段９が接続されている。そのバイアス印加手
段９は、１０００Ｖ乃至数千Ｖ程度の高電位の転写バイ
アスを印加する転写バイアス印加電源９１１からなる転
写バイアス印加手段９１と、交流成分に直流成分を重畳
した電圧を印加する第１のクリーニングバイアス印加電
源（重畳電源）９２１と、直流成分のみからなる電圧を
印加する第２のクリーニングバイアス印加電源（ＤＣ電
源）９２２とを有したクリーニングバイアス印加手段９
２とで構成され、その各電源は、制御手段１０からの信
号により切り換えられるようになっている。

【００２６】すなわち、バイアスローラー６２には、制
御手段１０によって、転写バイアス印加手段９１または
クリーニングバイアス印加手段９２が選択的に接続され
るようになっており、かつ、そのクリーニングバイアス
印加手段９２では、第１のクリーニングバイアス印加電
源（重畳電源）９２１、または、第２のクリーニングバ
イアス印加電源（ＤＣ電源）９２２のいずれかが選択さ
れるように構成されている。

【００２７】前記転写ベルト６３は、一般的に、一層構
造の転写ベルト、二層構造の転写ベルトが使用される。
一層構造の転写ベルトの場合では、１０⁷ 〜１０⁸ Ω・
ｃｍの抵抗値を有するゴム状弾性体をベルト状に成形し
た導電性ベルトを用いることができる。

【００２８】ゴム状弾性体としては、エチレンプロピレ
ンゴム（ＥＰＤＭ）、ニトリルゴム（ＮＢＲ）、ストレ
ンブタジェンゴム（ＳＢＲ）、ブタジエンゴム（ＢＲ）
などの適宜なゴム材料に導電剤を添加して導電性を付与
した弾性体が用いられる。

【００２９】二層構造の転写ベルトの場合では、１０⁸
Ω・ｃｍの抵抗値を有するエチレンプロピレンゴム（Ｅ
ＰＤＭ）、ニトリルゴム（ＮＢＲ）、スチレンブタジェ
ンゴム（ＳＢＲ）などから形成された基体に、高抵抗材
料のフッ素樹脂などの荷電制御剤をコートして、１０⁷
〜１０⁸ の表面抵抗を有するものが用いられる。

【００３０】クリーニング装置７は、記録紙５に転写さ
れず感光体ドラム１表面に残ったトナーを掻き取るクリ
ーニングブレード７１と、該クリーニングブレード７１
によって掻き取ったトナーを貯蔵する回収容器７２とを
有している。このクリーニング装置７の下流側には除電
ランプ８が設けられ、クリーニングされた感光体ドラム
１表面に光を照射し、残留電荷が除去されるようになっ
ている。

【００３１】記録紙５は、転写ニツプ部ｂの上流に設け
られたレジストローラー１１の回転制御によって、感光
体ドラム１表面に形成されたトナー画像と同期して、転
写ニツプ部ｂに向け搬送される。なお、１１１は、記録
紙５を案内するためのガイド板である。

【００３２】また、転写装置６によって、トナー像が転
写された記録紙５は、前記転写ベルト６３から分離さ
れ、下流側に設けられた定着装置１２へ搬送される。定
着装置１２は、内部にハロゲンヒーター（図示省略）が
設けられた定着ローラー１２１と、該定着ローラー１２
１に圧接して設けられた加圧ローラー１２２から構成さ
れ、上面に未定着トナー像を保持した記録紙５が、定着
ローラー１２１と加圧ローラー１２２のニツプ部を通過
することにより、トナー像が溶融され記録紙５の表面に
定着される。

【００３３】次に、画像形成プロセスについて説明す
る。まず、帯電装置２には、バイアス印加電源２１によ
り帯電バイアスが印加され、感光体ドラム１の表面が、
約−１．０ＫＶに帯電される。次いで、帯電された感光
体ドラム１の表面に、露光装置３によりレーザー光を照
射し、静電潜像を形成する。

【００３４】そして、感光体ドラム１上の静電潜像は、
現像バイアス印加電源４１により現像装置４に約一数１
００Ｖの現像バイアスが印加され、現像装置４上の負に
帯電されたトナーが感光体ドラム１上に形成された静電
潜像に転移し、トナー像として現像される。

【００３５】次いで、感光体ドラム１上のトナー像と、
レジストローラー１１の回転制御によって同期して搬送
される記録紙５は、感光体ドラム１と転写装置６との間
の転写ニツプ部ｂに向け送られる。

【００３６】また、前記転写ニツプ部ｂに送られる記録
紙５に関連して、転写装置６のバイアスローラー６２に
接続されたバイアス印加手段９を切り換え制御する制御
手段１０に信号が送られる。

【００３７】すなわち、図２および図５に示すように、
転写ニツプ部ｂに向け送られてくる記録紙５の先端が、
前記転写ニツプ部ｂの上流側に設定された、クリーニン
グバイアス印加手段９の電界によって感光体ドラム１に
形成されたトナー像が乱されることのない第１の位置ａ
に到達すると、制御手段１０により、バイアス印加手段
９のＡＣバイアス電源とＤＣバイアス電源からなる第１
のクリーニングバイアス印加電源（重畳電源）９２１か
らＤＣバイアス電源からなる第２のクリーニングバイア
ス印加電源（ＤＣ電源）９２２に切り換えられる。

【００３８】次いで、記録紙５の先端が、前記第１の位
置ａと転写ニツプ部ｂとの間にあるときには、制御手段
１０により、バイアス印加手段９の第２のクリーニング
バイアス印加電源（ＤＣ電源）９２２から転写バイアス
印加電源９１に切り換えられる。

【００３９】したがって、感光体ドラム１の表面に形成
されている先端部のトナー画像は、前記第２のクリーニ
ング印加バイアス電源（ＤＣ電源）９２２を用いた場合
のように電界の交替がないために、画像を乱すことな
く、転写ニツプ部ｂに送られる。そして、バイアスロー
ラー６２に転写バイアスが印加されることにより、感光
体ドラム１と転写装置６との転写ニツプ部ｂを通過する
とき、バイアスローラー６２にトナーと逆極性の転写バ
イアスが印加されることにより、感光体ドラム１の表面
に形成されたトナー画像は、記録紙５の上面に転写され
る。ついで、図３および図５に示すように、転写が終了
し、記録紙５の後端が、転写ニツプ部ｂを通過すると
き、制御手段１０により、バイアス印加手段９の転写バ
イアス印加電源９１から第２のクリーニング印加バイア
ス電源（ＤＣ電源）９２２に切り換える。

【００４０】また、前記記録紙５の後端が、転写ニツプ
部ｂの下流側に設定された第２の位置ｃ、すなわち、バ
イアスローラー６２に印加されるバイアスの電界領域に
より予め設定され、前記クリーニングバイアス印加手段
の電界によって、記録紙上に転写されたトナー像が乱さ
れない第２の位置ｃを通過するとき、制御手段１０によ
り、バイアス印加手段９は、第２のクリーニングバイア
ス印加電源（ＤＣ電源）９２２から、第１のクリーニン
グバイアス印加電源（重畳電源）９２１に切り換えられ
る。

【００４１】この状態で、図４および図５に示すよう
に、所定の時間若しくは、次の記録紙５が搬送される
間、転写時に転写装置６に汚れとして付着したトナー
は、トナーの極性と同極性となる第１のクリーニングバ
イアス印加電源（重畳電源）９２１により、感光体ドラ
ム１の表面に転移（再転写）される。ついで、感光体ド
ラム１に転移したトナーは、感光体ドラム１のクリーニ
ング装置７に設けられたクリーニングプレード７１によ
って除去され、トナー回収容器７２に回収される。

【００４２】それによって、記録紙５上に転写された後
端部のトナー画像の乱れを生じさせることなく、転写バ
イアス印加手段９１とクリーニングバイアス印加手段９
２との切り換えが行われ、高画質の画像を得ることがで
きる。

【００４３】前記電界領域に基づく第１の位置ａ、第２
の位置ｃは、クリーニングバイアス印加手段９２の電界
によって特定されるものであり、感光体ドラム１の表面
の先端部にあるトナー画像、および、記録紙５上に転写
された後端部のトナー画像に乱れを生じさせない位置に
設定される。

【００４４】また、前記クリーニングバイアス印加手段
９２が、ＡＣバイアス電源とＤＣバイアス電源からなる
クリーニングバイアス（重畳電源）９２１で構成されて
いる場合は、記録紙５の先端が、前記第１の位置ａに到
達したときに、クリーニングバイアス印加電源（重畳電
源）９２１をＯＦＦし、記録紙５の先端が、第１の位置
ａと転写ニツプ部ｂとの間にあるときに、転写バイアス
印加電源９１をＯＮし、さらに、記録紙５の後端が、転
写ニツプ部ｂと第２の位置ｃの間にあるときに、転写バ
イアス印加電源９１をＯＦＦする。

【００４５】これによっても、感光体ドラム１上に形成
されているトナー画像および記録紙５上に転写されたト
ナー画像に乱れを生じさせることなく、転写装置６に付
着したトナーを、感光体ドラム１の表面に転移( 再転
写) させ、転写装置６の表面を清掃することができる。

【００４６】なお、転写装置６のクリーニングについて
は、送られる記録紙５と記録紙５の間を利用するだけで
なく、画像形成プロセスの前に行われる前回転、および
／または、画像形成プロセスの後に行われる後回転にお
いても、転写装置６の汚れ具合に応じて、所望時間、ク
リーニングバイアス印加電源９２に切り換え、転写装置
６のクリーニングを行うことも可能である。前述したよ
うに、転写装置６にトナーが付着している場合、その付
着したトナーを、感光体ドラム１の表面に転移（再転
写）させ、転写装置６の表面を清掃することができるた
め、記録紙５の裏汚れを防止するとともに、バイアス印
加電源９１，９２の電界によって、感光体ドラム１上に
形成されているトナー画像および記録紙５上に転写され
たトナー画像に乱れを生じさせることがないため、高品
質の画像を得ることができる。

【００４７】また、感光体ドラム１に再転写されたトナ
ーは、感光体ドラム１のクリーニング装置７により回収
されるため、従来のように転写装置にクリーニング用ブ
レードを摺擦させて、転写装置に付着したトナーを除去
するクリーニング方法に比べ、転写装置６の寿命を延長
化することができ、かつ、装置を小型化することも可能
となる。

【００４８】なお、実施形態では、像担持体を感光体ド
ラム１として説明したが、中間転写体（ベルト）を像担
持体として用いている画像形成装置にも、本発明を適用
できるのは言うまでもない。

【００４９】

【発明の効果】請求項１によれば、制御手段により、記
録紙の先端が第１の位置に到達したときに、クリーニン
グバイアス印加手段（重畳電源）をＯＦＦし、記録紙の
先端が、第１の位置と転写ニツプ部の間にあるときに、
転写バイアス印加手段のバイアス印加電源をＯＮするこ
とにより、像担持体に形成されたトナー画像の乱れを生
じさせることなく、転写装置に汚れとして付着したトナ
ーを像担持体に転移させ、像担持体のクリーニング装置
によって回収することができる。従って、従来のよう
に、転写装置にクリーニング用ブレードを摺擦せしめて
転写装置に付着したトナーを除去するクリーニング方法
に比べて、転写装置の寿命を延長化し、かつ、装置を小
型化することができる。

【００５０】請求項２によれば、記録紙の後端が、転写
ニツプ部と、その下流側の第２の位置の間にあるとき
に、制御手段により、転写バイアス印加手段をＯＦＦさ
せることにより、記録紙に転写されたトナー画像の乱れ
を生じさせることなく、転写装置に汚れとして付着した
トナーを除去することができる。

【００５１】請求項３によれば、記録紙の後端が、転写
ニツプ部と、その下流側の第２の位置の間にあるとき
に、制御手段により、前記転写バイアス印加手段をＯＦ
Ｆするとともに、前記クリーニングバイアス印加電源
（重畳電源）をＯＮすることにより、記録紙に転写され
たトナー画像の乱れを生じさせることなく、転写装置に
汚れとして付着したトナーを除去することができる。

【００５２】請求項４によれば、制御手段により、記録
紙の先端が第１の位置に到達したときに、クリーニング
バイアス印加手段の第１のバイアス印加電源（重畳電
源）から第２のバイアス印加電源（ＤＣ電源）に切り換
え、記録紙の先端が、第１の位置と転写ニツプ部との間
にあるときに、転写バイアス印加手段のバイアス印加電
源に切り換えるようにしたことにより、像担持体に形成
されたトナー画像の乱れを生じさせることなく、転写装
置に汚れとして付着したトナーを像担持体に転移させ、
像担持体のクリーニング装置によって回収することがで
きる。そのため、従来のように、転写装置にクリーニン
グ用ブレードを摺擦させて転写装置に付着したトナーを
除去するクリーニング方法に比べて、転写装置の寿命を
延長化し、かつ、装置を小型化することができる。

【００５３】請求項５によれば、制御手段により、記録
紙の後端が転写ニツプ部を通過するとき、転写バイアス
印加手段の転写バイアス印加電源から第２のクリーニン
グバイアス印加電源（ＤＣ電源）に切り換え、記録紙の
後端が、転写ニツプ部の下流側に設けられ、クリーニン
グバイアス印加手段の電界によって、記録紙上に転写さ
れたトナー像が乱されない第２の位置を通過するとき
に、第２のクリーニングバイアス印加電源（ＤＣ電源）
から第１のクリーニングバイアス印加電源（重畳電源）
に切り換えるようにしたことにより、記録紙に転写され
たトナー画像の乱れを生じさせることなく、転写装置に
汚れとして付着したトナーを除去することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の要部
構成図である。

【図２】同画像形成プロセスの説明図である。

【図３】同説明図である。

【図４】同説明図である。

【図５】同タイムチャートである。

【符号の説明】

１−像担持体５−記録紙６−転写装置７−クリーニング装置１０−制御手段９１−転写バイアス印加手段９２−クリーニングバイアス印加手段９１１−転写バイアス印加手段電源９２１−第１のバイアス印加電源９２２−第２のバイアス印加電源ａ−第１の位置ｂ−転写ニツプ部ｃ−第２の位置

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】像担持体と、該像担持体上のトナー像を
記録紙上に転写させるための転写装置と、前記像担持体
に付着したトナーを除去するためのクリーニング装置を
備えた画像形成装置において、前記転写装置には、前記像担持体上のトナー像を前記記録紙上に転写させる
ためのバイアス印加電源を有し、転写バイアスを印加す
る転写バイアス印加手段と、前記転写装置に付着したト
ナーを前記像担持体上に転移させるためのクリーニング
バイアス印加手段とを接続し、前記クリーニングバイアス印加手段が、ＡＣバイアス電
源とＤＣバイアス電源からなるクリーニングバイアス印
加電源（重畳電源）からなり、前記転写バイアス印加手段と前記クリーニングバイアス
印加手段の印加電源を切り換えるための制御手段を設
け、前記クリーニングバイアス印加手段の電界によって前記
像担持体に担持されたトナー像が乱されることのない第
１の位置を、転写ニツプ部よりも上流側の位置に設定
し、前記制御手段により、前記記録紙の先端が、前記第１の位置に到達したとき
に、前記クリーニングバイアス印加手段をＯＦＦし、前記記録紙の先端が、前記第１の位置と転写ニツプ部の
間にあるときに、前記転写バイアス印加手段の印加電源
をＯＮすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項２】像担持体と、該像担持体上のトナー像を
記録紙上に転写させるための転写装置と、前記像担持体
に付着したトナーを除去するためのクリーニング装置を
備えた画像形成装置において、前記転写装置には、前記像担持体上のトナー像を記録紙上に転写させるため
の転写バイアス印加電源を有し、転写バイアスを印加す
る転写バイアス印加手段と、前記転写装置に付着したト
ナーを像担持体上に転移させるためのクリーニングバイ
アス印加手段とを接続し、前記クリーニングバイアス印加手段が、ＡＣバイアス電
源とＤＣバイアス電源からなるクリーニングバイアス印
加電源（重畳電源）からなり、前記転写バイアス印加手段と前記クリーニングバイアス
印加手段の印加電源を切り換えるための制御手段を設
け、前記クリーニングバイアス印加手段の電界によって前記
記録紙上に転写されたトナー像が乱されることのない第
２の位置を、転写ニツプ部の下流側の位置に設定し、前記記録紙の後端が、前記転写ニツプ部と、前記第２の
位置との間にあるときに、前記制御手段により、前記転
写バイアス印加手段をＯＦＦすることを特徴とする画像
形成装置。
【請求項３】像担持体と、該像担持体上のトナー像を
記録紙上に転写させるための転写装置と、前記像担持体
に付着したトナーを除去するためのクリーニング装置を
備えた画像形成装置において、前記転写装置には、前記像担持体上のトナー像を記録紙上に転写させるため
の転写バイアス印加電源を有し、転写バイアスを印加す
る転写バイアス印加手段と、前記転写装置に付着したト
ナーを像担持体上に転移させるためのクリーニングバイ
アス印加手段とを接続し、前記クリーニングバイアス印加手段が、ＡＣバイアス電
源とＤＣバイアス電源からなるクリーニングバイアス印
加電源（重畳電源）からなり、前記転写バイアス印加手段と前記クリーニングバイアス
印加手段の印加電源を切り換えるための制御手段を設
け、前記クリーニングバイアス印加手段の電界によって前記
記録紙上に転写されたトナー像が乱されることのない第
２の位置を、転写ニツプ部の下流側の位置に設定し、前記記録紙の後端が、前記転写ニツプ部と、前記第２の
位置との間にあるときに、前記制御手段により、前記転
写バイアス印加手段をＯＦＦするとともに、前記クリー
ニングバイアス印加電源（重畳電源）をＯＮすることを
特徴とする画像形成装置。
【請求項４】像担持体と、該像担持体上のトナー像を
記録紙上に転写させるための転写装置と、前記像担持体
に付着したトナーを除去するためのクリーニング装置を
備えた画像形成装置において、前記転写装置には、前記像担持体上のトナー像を前記記録紙上に転写させる
ためのバイアス印加電源を有し、転写バイアスを印加す
る転写バイアス印加手段と、前記転写装置に付着したト
ナーを前記像担持体上に転移させるためのクリーニング
バイアス印加手段とを接続し、前記クリーニングバイアス印加手段が、ＡＣバイアス電
源とＤＣバイアス電源からなる第２のバイアス印加電源
（重畳電源）と、ＤＣバイアス電源からなる第２のバイ
アス印加電源（ＤＣ電源）とからなり、前記転写バイアス印加手段とクリーニングバイアス印加
手段の印加電源を切り換えるための制御手段を設け、前記クリーニングバイアス印加手段の電界によって前記
像担持体に担持されたトナー像が乱されることのない第
１の位置を、転写ニツプ部の上流側の位置に設定し、前記制御手段により、前記記録紙の先端が、前記第１の位置に到達したとき
に、前記クリーニングバイアス印加手段の前記第１のバ
イアス印加電源（重畳電源）から第２のバイアス印加電
源（ＤＣ電源）に切り換え、前記記録紙の先端が、前記第１の位置と転写ニツプ部と
の間にあるときに、前記転写バイアス印加手段のバイア
ス印加電源に切り換えることを特徴とする画像形成装
置。
【請求項５】像担持体と、該像担持体上のトナー像を
記録紙上に転写させるための転写装置と、前記像担持体
に付着したトナーを除去するためのクリーニング装置を
備えた画像形成装置において、前記転写装置には、前記像担持体上のトナー像を前記記録紙上に転写させる
ための転写バイアス印加電源を有し、転写バイアスを印
加する転写バイアス印加手段と、前記転写装置に付着し
たトナーを前記像担持体上に転移させるためのクリーニ
ングバイアス印加手段とを接続し、前記クリーニングバイアス印加手段が、ＡＣバイアス電
源とＤＣバイアス電源からなる第１のバイアス印加電源
（重畳電源）と、ＤＣバイアス電源からなる第２のバイ
アス印加電源（ＤＣ電源）とからなり、前記転写バイアス印加手段とクリーニングバイアス印加
手段の印加電源を切り換えるための制御手段を設け、前記クリーニングバイアス印加手段の電界によって前記
記録紙上に転写されたトナー像が乱されない第２の位置
を、転写ニツプ部の下流側の位置に設定し、前記制御手段により、前記記録紙の後端が、前記転写ニツプ部を通過するとき
に、前記転写バイアス印加手段の転写バイアス印加電源
から前記第２のクリーニングバイアス印加電源（ＤＣ電
源）に切り換え、前記記録紙の後端が、前記第２の位置を通過するとき
に、前記第２のクリーニングバイアス印加電源（ＤＣ電
源）から前記第１のクリーニングバイアス印加電源（重
畳電源）に切り換えることを特徴とする画像形成装置。