JP2002214444A

JP2002214444A - 導光板および液晶表示装置

Info

Publication number: JP2002214444A
Application number: JP2001009461A
Authority: JP
Inventors: Takashi Sano; 孝史佐野
Original assignee: Nippon Columbia Co Ltd
Current assignee: Nippon Columbia Co Ltd
Priority date: 2001-01-17
Filing date: 2001-01-17
Publication date: 2002-07-31

Abstract

(57)【要約】【課題】液晶ディスプレイのような表示装置に用いら
れる導光板において、生産管理番号等を表す表示パター
ンを大きくでき、見やすい導光板を提供する。【解決手段】導光板の反射面には端面から入射された
光を均一にかつ効率よく前面に出射するために、大きさ
は数十ミクロンから数百ミクロンで高さが数十ミクロン
の凹凸形状を有するドット５，６が形成されている。表
示パターンの領域におけるドット６の形状（例えば、三
角形）と、それ以外の領域のドット５の形状（例えば、
四角形）とを異なるようにすることにより、表示パター
ンを認識できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
などの表示装置に用いられる導光板および液晶表示装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】液晶ディスプレイなどのような液晶表示
装置は、液晶自体が発光しないため光源を必要とする。
図６は、エッジライト方式の液晶表示装置の一例を説明
するための概略構成図である。図中、１１は導光板、１
２は蛍光ランプ、１３は反射板、１４は拡散板、１５，
１６はプリズムシート、１７は液晶パネル、１８は光入
射面、１９は反射面、２０は出射面である。

【０００３】エッジライト方式の液晶表示装置は、導光
板１１の側面に蛍光ランプ１２を配置し、導光板１１の
下側に反射板１３、導光板１１の上側に拡散板１４、第
１のプリズムシート１５および第２のプリズムシート１
６を重ねて配置している。導光板１１の光入射面１８か
ら入射された蛍光ランプ１２の光は、導光板１１内に進
入し、導光板１１の反射面１９で反射し、導光板１１の
上面の出射面２０より出光される。導光板１１の反射面
１９で漏れた光も下面に配置された反射板１３によって
反射され、再び導光板１１に進入し、導光板１１の出射
面２０より出光される。出光された光は、拡散板１４お
よび２枚のプリズムシート１５，１６を透過する間に拡
散、集光が行なわれて、液晶パネル１７を照射するよう
になっている。

【０００４】導光板は、光入射面から入射された光を効
率よく出射面から出光させるために、反射面にスクリー
ン印刷で拡散反射する白色塗料を印刷加工したり、ドッ
ト状の凹または凸を形成した金型やスタンパを用いて凸
型のドットまたは凹型のドットを形成したりする。

【０００５】従来は、印刷加工する方式が主流であった
が、生産性の悪さからドット状の凹または凸を導光板自
体に形成する印刷レス方式が主流になりつつある。導光
板の反射面に凹または凸を形成することは、特開平９−
１６６７１２号公報や特開平９−２２２５１４号公報に
記載されている。特開平９−１６６７１２号公報に記載
された導光板では、導光板の板面内で輝度分布が均一に
なるように、光源から遠ざかるに従い、凹型または凸型
のドット密度が疎から密になるようにグラデーションを
持たせることが記載されている。

【０００６】導光板では、出光される光の輝度分布の均
一性とともに、輝度レベルを向上させることも要求され
ている。輝度レベルを低下させずに効率よく板面内で均
一に全面に出光するという導光板の性質上から、導光板
の反射面や出射面に文字や図形を記入することはできな
い。生産管理のための文字、数字についても、輝度や輝
度分布に影響を与えずに光が出射する領域に刻印、表示
することは極めて難しい。このため、市場に出ている導
光板では、生産管理番号等の刻印、表示がないものもあ
る。

【０００７】図７は、従来例の導光板の一例の説明図で
ある。図中、１１は導光板、２１は凹部、２２は表示で
ある。この例では、凹部２１が形成されている領域であ
るドット領域外の非ドット領域に生産管理のための文
字、数字による表示２２が刻印されている。なお、ドッ
ト領域では、凹部２１に代えて、凸部が設けられている
ものもある。また、表示２２は、ドットと同じように凹
凸により刻印されるのが普通である。

【０００８】しかし、導光板１１の非ドット領域に表示
２２を設けるようにした場合、表示文字を大きくするた
めには、非ドット領域の幅を大きくしなければならず、
装置の小型化の面から不利であり、したがって、非ドッ
ト領域は１〜２ｍｍ程度の表示幅しかとれず、表示文字
が小さくなるという問題がある。

【０００９】図８は、ドット領域内に表示を行なった例
である。図中、図７と同様の部分には同じ符号を付して
説明を省略する。刻印や表示を行なう場所は、輝度や輝
度分布に影響を与えないであろうランプから最も遠い部
分であり、凹凸や印刷によるドットにより反射された光
の出射面上に、わずか１〜２ｍｍ程度の文字が描かれて
いるものである。この大きさより大きくすると、この部
分の輝度の低下が顕著になり、これより小さくすると、
視認ができなくなるからである。しかし、図７の例と同
様に、１〜２ｍｍ程度の大きさでは、肉眼では凝視しな
い限りその表示文字を確認することが困難であるという
問題がある。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、導光板の輝度レベル、輝度
分布に悪影響を与えることなく、文字、記号や図形等の
表示パターン、例えば、生産管理のための文字を確認で
きる表示が可能な導光板および導光板を備えた液晶表示
装置を提供することを目的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、表示装置に用いられる導光板において、前記導光板
の反射面または出射面に形成されているドットが、表示
パターンの領域にあるドットとそれ以外の領域にあるド
ットとで、形状が異なっていることにより表示パターン
が認識可能であることを特徴とするものである。

【００１２】請求項２に記載の発明は、表示装置に用い
られる導光板において、前記導光板の反射面または出射
面に形成されているドットが、光源からの入射光に対す
る反射光量が、表示パターンの領域にあるドットとそれ
以外の領域にあるドットとで同等であり、少なくとも前
記入射光の入射方向とは異なる１つの方向に対する入射
光に対する反射光量が、表示パターンの領域にあるドッ
トとそれ以外の領域にあるドットとで異なるように、表
示パターンの領域にあるドットとそれ以外の領域にある
ドットとで形状が異なっていることにより表示パターン
が認識可能であることを特徴とするものである。

【００１３】請求項３に記載の発明は、表示装置に用い
られる導光板において、前記導光板の反射面または出射
面に形成されているドットが、光源からの入射光に対す
るドット反射面の形状が、表示パターンの領域にあるド
ットとそれ以外の領域にあるドットとで同等であり、前
記ドット反射面以外の面のうち少なくとも１つの面の形
状は、表示パターンの領域にあるドットとそれ以外の領
域にあるドットとで異なっていることにより表示パター
ンが認識可能であることを特徴とするものである。

【００１４】請求項４に記載の発明は、請求項１ないし
３のいずれか１項に記載の導光板において、前記表示パ
ターンが少なくとも文字を含むものであることを特徴と
するものである。

【００１５】請求項５に記載の発明は、請求項１ないし
３のいずれか１項に記載の導光板において、前記表示パ
ターンは、生産管理のためのデータを示すパターンであ
ることを特徴とするものである。

【００１６】請求項６に記載の発明は、液晶表示装置に
おいて、請求項１ないし５のいずれか１項に記載の導光
板を備えたことを特徴とするものである。

【００１７】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の導光板の実施の
形態の一例を説明するためのもので、図１（Ａ）は導光
板の全体図、図１（Ｂ）は一部分の拡大図である。図
中、１は導光板、２はドット領域、３は非ドット領域、
４は表示、５はドット、６は文字構成ドット、５ａ，６
ａはドット反射面である。

【００１８】導光板１は、アクリルやポリカーボネイト
等の透光性の樹脂からなり、図６で説明した反射面１９
または出射面２０に相当する面のいずれかの面に凹凸形
状のドット５が形成されている。一般的には、反射面に
ドットが形成されているが、出射面に形成されても同効
である。ドットの大きさ、形状、点灯方式は適宜に設計
される。大きさは携帯電話等に用いられる２インチ程度
から、ノートＰＣ、モニター、テレビ等に用いられる１
５インチ以上の大型のものにまで適用可能である。ま
た、点灯方式により決定される板形状についても、２灯
エッジライト方式に用いられる平板型にも、１灯エッジ
ライト方式に用いられる楔型にも適用可能である。

【００１９】ドット領域２と非ドット領域３の関係は、
必ずしも図１に示すような導光板１の反射面あるいは出
射面において、ドット領域２の外周に非ドット領域３が
設けられる必要はなく、反射面あるいは出射面の全面が
ドット領域２とされていてもよい。

【００２０】この実施の形態の導光板１において、ドッ
ト領域に形成されるドットは、文字構成ドット６と、そ
の周囲に配置される通常のドット５が用いられる。通常
のドットといっても、格別に特定されるものではなく、
ドット５と文字構成ドット６との形状が異なっているこ
とが要件である。ドット４および文字構成ドット５の凹
凸形状に関しては、例えば、その大きさは数十ミクロン
から数百ミクロンの範囲で、高さまたは深さが数ミクロ
ンから数十ミクロンの範囲にある。大きさが数十ミクロ
ン以下の小さいドットでは輝度レベルの低下が見込ま
れ、数百ミクロン以上の大きなドットでは輝度分布の均
一性に支障をきたす。ドット形状は、ドット反射面５
ａ，６ａの形状が同一であることが好ましく、ドット反
射面以外の面の形状は、適宜でよく、真上から見て正方
形，長方形，台形等の四角形状、正三角形，二等辺三角
形三角形等の三角形状、円，楕円等の丸形状、三角形，
四角形以外の多角形等を適宜選択して用いることがで
き、それぞれの形状で高さあるいは深さを持った立方体
あるいは上面が球面の球面体で構成することができる。
また、ドットの反射面の角度は、導光板の製造方法にも
よるが、ドットが形成されている導光板１の平面に対す
る傾斜角として、１０度から８０度の範囲に収まる角度
がよい。しかし、ドットに入射する光の方向は、ドット
が形成されている平面に対して、斜めに入射されるか
ら、傾斜は必ずしもなくてもよい。

【００２１】この実施の形態は、１灯エッジライト方式
の導光板を前提としたものであり、真上から見たドット
の形状は、ドット５が正方形、文字構成ドット６が二等
辺三角形である。ドット５を二等辺三角形、文字構成ド
ット６を正方形としてもよいことはもちろんである。

【００２２】１灯エッジライト方式とドット反射面との
関係について図２で説明する。図２（Ａ）は断面図、図
２（Ｂ）は凸型のドットを形成した場合の説明図、図２
（Ｃ）は凹型のドットを形成した場合の説明図である。
図中、図１と同様の部分には同じ符号を付して説明を省
略する。７は光源である。なお、図２（Ｂ），（Ｃ）で
は、ドット５を１つだけ拡大して図示した。

【００２３】１灯エッジライト方式は、図２（Ａ）に示
すように、導光板１の片側に光源７を配置する方式であ
る。この方式に用いられる導光板１は、一般的に、光源
７に近い側が厚く、光源７に遠い側が薄い楔形となって
いる。導光板の厚さが薄い方が光の反射回数が多くなる
ため、光源７から遠い側を薄くすることにより、光源７
から遠い領域の出射光量が少なくならないようにしてい
る。光源７としては、蛍光ランプ等適宜の光源が用いら
れる。この例では、ドットは反射面側に形成されてい
る。

【００２４】図２（Ｂ）に示すように、ドット５が凸型
の場合、光源から遠い側の面が光源７からの光を反射す
るドット反射面５ａとなり、光源７から導光板１に入射
された光を反射させて出光させる。

【００２５】図２（Ｃ）に示すように、ドット５が凹型
の場合、光源７に近い側の面が光源７からの光を反射す
るドット反射面５ａとなり、光源７から導光板１に入射
された光を反射させて出光させる。

【００２６】図３は、１灯エッジライト方式の導光板に
用いるドットの形状を説明するためのもので、図３
（Ａ）はドットの作用の説明図、図３（Ｂ）はドット５
の上面図、図３（Ｃ）は文字構成ドット６の上面図であ
る。図２と同様に、ドットを拡大して図示した。ドット
の形状は、図１で説明した形状を例にして説明する。図
中、図１，図２と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。８は検査光である。

【００２７】図３（Ａ）では、ドット５および文字構成
ドット６をともに正方形および二等辺三角形の凹型のド
ットとして説明する。図２（Ｃ）で説明したように、光
源７に近い側の面がドット反射面５ａ，６ａであり、傾
斜面として形成されていることは上述したとおりであ
る。したがって、ドット５の凹部の形状を例示すると、
図３（Ｂ）に示すように、四角錐台や四角錐などであ
り、（イ）は正四角錐台、（ロ）はドット反射面を大き
くした四角錐台、（ハ）は正四角錐、（ニ）はドット反
射面を大きくした四角錐、（ホ）（ヘ）は変形された四
角錐であるが、四角柱形状を用いることもできる。ま
た、文字構成ドット６の凹部の形状を例示すると、図３
（Ｃ）に示すように、三角錐台や三角錐であり、（イ）
は正三角錐台、（ロ）はドット反射面を大きくした三角
錐台、（ハ）は正三角錐、（ニ）はドット反射面を大き
くした三角錐であるが、三角柱形状を用いることもでき
る。

【００２８】具体例では、表示のための文字等の表示に
対応しない領域にあるドット５は、１辺の長さｍの正方
形であり、文字等の表示に対応する領域にある文字構成
ドット６は、底辺の長さをｍとする二等辺三角形であ
る。

【００２９】ドット５と文字構成ドット６ともに、光源
７からの光を反射するドット反射面５ａ，６ａは同様の
形状であり、大きさと傾斜角も同等にできるので、光源
７からの光を反射する方向が均一となり、液晶ディスプ
レイ用バックライト装置として、この導光板を組み付け
ても、輝度分布に影響を与えることもなく、文字，記
号，図形等のパターンの表示を行なうことができる。

【００３０】表示の認識は、ドットの形状の相違により
目視でも可能である。また、光源７からの入射光がない
状態、例えば、消灯した状態、あるいは、導光板１の製
造時や導光板１を装置に組み入れる組立時等において、
検査光８を光源７からの入射光の方向と逆の方向から入
射させることにより、ドット５と文字構成ドット６との
反射光の相違により、表示パターンを容易に認識するこ
ともできる。

【００３１】図１に戻って説明する。図１（Ａ）に示す
ように、導光板１の一部に、文字，記号，図形等の表示
パターンを文字構成ドットで形成する。図では、生産管
理番号として、「ＡＢＣ１２３」を表示した例である。
もちろん、このような文字に限られるものではなく、記
号や図形等を表示でき、生産管理番号に限られるもので
はない。

【００３２】表示部分の一部を拡大した例が図１（Ｂ）
に示されている。この図は、図１（Ａ）の「ＡＢＣ１２
３」の末尾の「３」の下方の一部が文字構成ドット６に
より表示されている。文字構成ドット６が形成される領
域以外の領域には、ドット５が形成されている。光源
は、図１（Ａ）の導光板１の長辺である上辺部分から入
射されるので、図１（Ｂ）では、上方から下方に向けて
光源からの光が入射される。したがって、各ドットの上
辺がドット反射面５ａ，６ａが形成された辺となってい
る。

【００３３】２灯エッジライト方式とドット反射面との
関係について図４で説明する。図４（Ａ）は断面図、図
４（Ｂ）は凸型のドットを形成した場合の説明図、図４
（Ｃ）は凹型のドットを形成した場合の説明図である。
図中、図１，図２と同様の部分には同じ符号を付して説
明を省略する。５ｂはドット反射面、７ａ，７ｂは光源
である。なお、図４（Ｂ），（Ｃ）では、ドット５を１
つだけ拡大して図示した。

【００３４】２灯エッジライト方式は、図４（Ａ）に示
すように、導光板１の両側に光源７ａ，７ｂを配置する
方式である。この方式に用いられる導光板１は、均一な
厚さに形成されている。光源７としては、蛍光ランプ等
適宜の光源が用いられる。この例では、ドットは反射面
側に形成されている。

【００３５】図４（Ｂ）に示すように、ドット５が凸型
の場合、光源７ａから遠い側の面が光源７ａからの光を
反射するドット反射面５ａとなり、光源７ｂから遠い側
の面が光源７ｂからの光を反射するドット反射面５ｂと
なるから、ドット５の両光源側の面が反射面となって、
両側の光源７ａ，７ｂから導光板１に入射された光を反
射させて出光させる。

【００３６】図４（Ｃ）に示すように、ドット５が凹型
の場合、光源７ａに近い側の面が光源７ａからの光を反
射するドット反射面５ａとなり、光源７ｂに近い側の面
が光源７ｂからの光を反射するドット反射面５ｂとなる
から、ドット５の両光源側の面が反射面となって、両側
の光源７ａ，７ｂから導光板１に入射された光を反射さ
せて出光させる。

【００３７】したがって、２灯エッジライト方式の導光
板の場合は、光源から光を照射すると、凹型ドット、凸
型ドットに関係なく、ドットの両光源側の面が反射面と
なるということができる。

【００３８】図５は、２灯エッジライト方式の導光板に
用いるドットの形状を説明するためのもので、図５
（Ａ）は文字構成ドットの作用の説明図、図５（Ｂ）は
ドット５の一例の斜視図、図５（Ｃ）は文字構成ドット
６の一例の斜視図である。図３と同様に、ドットを拡大
して図示した。

【００３９】図５では、ドット５および文字構成ドット
６をともに凹型のドットとして説明する。図５（Ｂ）の
ドット５は、図２で説明したドット５と同じであり、凹
部の形状が正四角錐として形成された例である。図４
（Ｃ）で説明したように、２灯エッジライト方式では、
両側の光源からの光を両面のドット反射面で反射させる
から、両側のドット反射面は対称に形成されていること
が望ましい。したがって、図５（Ｂ）に示すように、正
四角錐形状とした。文字構成ドット６の凹部の形状は、
図５（Ｃ）に示すように、三角錐を２つ合わせた形状と
した。ドット反射面６ａ，６ｂも対称に形成されてい
る。ともに、１辺の長さはｍであるから、ドット反射面
５ａ，５ｂ，６ａ，６ｂの傾斜角と大きさは同じであ
る。

【００４０】この例のドットでも、凹部の開口部の形状
が異なっているから、目視でも、その相違が認識でき、
図１で説明したように配置することにより表示パターン
を認識することができる。また、検査光８を光源７ａ，
７ｂからの入射光の方向と直角の方向から入射させるこ
とにより、ドット５と文字構成ドット６との検査光８の
入射方向に対する反射面の形状が異なるため、反射光量
にコントラストが生じ、表示パターン、例えば、生産管
理番号を確認することができる。

【００４１】もっとも、図５で説明した例では、凹部の
開口部の面積が、図５（Ｃ）に示した凹部は、図５
（Ｂ）に示した凹部の１／２である。したがって、光源
からの入射光の経路設計によっては、図５（Ｃ）に示し
た凹部は、反射光の光量が少ない場合がある。その場合
には、凹部の大きさを大きくすること、あるいは、傾斜
角を選定することによって、反射光の光量を多くするこ
とができる。なお、図５で説明した例においても、２種
類の凹部のうち、いずれをドット５としてもよく、他を
文字構成ドット６として用いることができる。

【００４２】上述したように、２灯エッジライト方式に
おいても、ドット５と文字構成ドット６ともに、光源７
からの光を反射するドット反射面５ａ，６ａ，５ｂ，６
ｂは同様の形状であり、大きさと傾斜角も同等にできる
ので、光源７からの光を反射する方向が均一となり、液
晶ディスプレイ用バックライト装置として、この導光板
を組み付けても、輝度分布に影響を与えることもなく、
文字，記号，図形等のパターンの表示を行なうことがで
きる。

【００４３】なお、文字構成ドット６による構成文字の
大きさは、特に指定するものでないが、視認性という面
から５ミリ以上が適当である。

【００４４】上述した導光板１の製造方法について以下
に説明する。まず、導光板１の輝度分布が均一になるよ
うに、ドット密度にグラデーションを持たせたフォトマ
スクを作成する。フォトマスクは、ドットパターンが描
写されたシートであり、ドットパターンを設計するプロ
グラムがインストールされたパーソナルコンピュータを
用いて、導光板に形成するドットパターン図を作製し、
当該ドットパターン図に基づいてレーザ描画装置（分解
能が高いレーザプリンタ装置）を用いてドット部をネガ
部、ドット以外の部分をポジ部として専用シートに描写
することにより、フォトマスクが作製される。ドット密
度のグラデーションパターンは、光源の蛍光ランプから
遠ざかるにしたがい疎から密になるようにする。このと
き生産管理番号等のための文字、記号、図形等の表示パ
ターンを構成するドットは、ドット密度の高い領域にお
き、それ以外のドットとは異なる形状にする。例えば、
図１に示すように、文字を構成するドットは、底辺を３
０ミクロンとする二等辺三角形とし、それ以外のドット
は一辺３０ミクロンの正方形とする。

【００４５】次に、ニッケル等の導電性のある金属板上
にフォトレジストを均一に塗布する。フォトレジストの
厚さはドット高さよりも厚めにし、例えば、ドット高さ
を１０ミクロンとするならば十数ミクロンの厚さとす
る。このフォトレジスト上にグラデーションパターンを
設けたフォトマスクを密着させて露光し、現像する。現
像後、ドットに相当する部分のフォトレジストは除去さ
れ、ニッケル等金属板の表面が現れる。次に、この金属
板をスルファミン酸ニッケル溶液等からなる電鋳槽に浸
し、金属板表面が現れたドットに相当する部分にニッケ
ル電鋳を行なう。電流値、時間等で電鋳厚さを制御し、
所定のドット高さになったところで電鋳を終了する。最
後に、現像で除去されなかったフォトレジストをアセト
ン等の溶剤で洗浄除去することで、凸型のドットを金属
板表面に有するスタンパ金型が作製される。

【００４６】このスタンパ金型を射出成形機に取り付
け、アクリル樹脂等を用いて射出成形を行なうことで、
凹型のドットを表面に有する導光板を作製することがで
きる。

【００４７】上述の製造方法は凹型のドットを有する導
光板の製造方法であるが、凸型のドットを有する導光板
は、上述の方法で作製したスタンパ金型をもう一度電鋳
槽に浸し、スタンパ金型に電鋳することで、凹凸形状が
反転したスタンパ金型が得られ、これを用いて同様の射
出成形を行うことで、凸型のドットを有する導光板を作
製できる。

【００４８】凹型または凸型のドットを有する導光坂の
製造方法は上述の方法に限ることなく、エッチング法、
サンドブラスト法、機械加工法等で、グラデーションパ
ターンを設けたマスクやスクリーンを通じて金型や導光
板自体を加工することでも作製することができる。

【００４９】このように、実施の形態で説明した導光板
では、光入射面から入射された光に対するドット反射面
の反射光量が、表示パターンを構成するドットとそれ以
外のドットとが同等であり、光入射面とは異なる少なく
とも１つの面から入射された光に対しては、表示パター
ンを構成するドットとそれ以外のドットとから反射され
る光の光量は同等とはいえない程度に相違する。

【００５０】なお、上記記載中の同等とは、導光板から
出光される光の分布において、表示パターンが実質的に
認識できない程度であれば足りるものである。導光板の
出光側に拡散シート等が設けられる場合は、拡散シート
等を通した後において、光の分布が表示パターンが実質
的に認識できない程度であればよいものである。

【００５１】したがって、ドット反射面の形状は、表示
パターンを構成するドットとそれ以外のドットと相違し
ても、反射光量が同等であればよいのである。また、導
光板の出光側に拡散シート等が設けられる場合は、ドッ
ト反射面の形状が、表示パターンを構成するドットとそ
れ以外のドットと相違しても、拡散シート等を通した後
において、光の分布が表示パターンが実質的に認識でき
ない程度であればよいものである。しかし、表示パター
ンを構成するドットとそれ以外のドットとのドット反射
面の形状，大きさ，傾斜角を同じとし、ドット反射面以
外の少なくとも１つの面の形状，大きさ，傾斜角の少な
くとも１つを異なるようにしてもよいことはもちろんで
あり、光量分布の均一性の面からは有利である。

【００５２】このように、この実施の形態で説明した導
光板によれば、導光板の光入射面とは異なる側面から、
検査光を照射することによって、または、目視によっ
て、文字、記号、図形等の表示パターンが確認できる。
表示パターンは、文字等の大きさが制限されないため、
従来より大きくすることができる。また、本来の光導入
面から光を照射した場合は、すべてのドット反射面から
の反射光の光量を均一にできるため、表示パターンが設
けられているいるにもかかわらず、表示パターンの影響
を受けることなく、均一な輝度分布での発光を実現でき
る。

【００５３】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の導光板によれば、導光板の輝度レベル、輝度分布に悪
影響を与えることなく、導光板に凹凸ドットで表示パタ
ーンを表示させて目視で認識でき、あるいは、検査光を
照射させて表示パターンを認識できる。表示パターン
は、従来よりも大きくできるので、例えば、生産管理番
号を表示させた場合には、従来方式に比べ、間違えるこ
となく迅速に生産管理を行うことができるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の導光板の実施の形態の一例を説明する
ためのもので、図１（Ａ）は導光板の全体図、図１
（Ｂ）は一部分の拡大図である。

【図２】１灯エッジライト方式とドット反射面との関係
を説明するためのもので、図２（Ａ）は断面図、図２
（Ｂ）は凸型のドットを形成した場合の説明図、図２
（Ｃ）は凹型のドットを形成した場合の説明図である。

【図３】１灯エッジライト方式の導光板に用いるドット
の形状を説明するためのもので、図３（Ａ）はドットの
作用の説明図、図３（Ｂ）はドット５の上面図、図３
（Ｃ）は文字構成ドット６の上面図である。

【図４】２灯エッジライト方式とドット反射面との関係
を説明するためのもので、図４（Ａ）は断面図、図４
（Ｂ）は凸型のドットを形成した場合の説明図、図４
（Ｃ）は凹型のドットを形成した場合の説明図である。

【図５】２灯エッジライト方式の導光板に用いるドット
の形状を説明するためのもので、図５（Ａ）は文字構成
ドットの作用の説明図、図５（Ｂ）はドット５の一例の
斜視図、図５（Ｃ）は文字構成ドット６の一例の斜視図
である。

【図６】エッジライト方式の液晶表示装置の一例を説明
するための概略構成図である。

【図７】従来例の導光板の一例の説明図である。

【図８】従来例の導光板の他の一例の説明図である。

【符号の説明】

１…導光板、２…ドット領域、３…非ドット領域、４…
表示、５…ドット、６…文字構成ドット、５ａ，５ｂ，
６ａ…ドット反射面、７，７ａ，７ｂ…光源、８…検査
光、１１…導光板、１２…蛍光ランプ、１３…反射板、
１４…拡散板、１５，１６…プリズムシート、１７…液
晶パネル、１８…光入射面、１９…反射面、２０…出射
面、２１…凹部、２２…表示。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｇ０９Ｆ 9/00 ３３６Ｇ０９Ｆ 9/00 ３３６Ｊ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】表示装置に用いられる導光板において、
前記導光板の反射面または出射面に形成されているドッ
トが、表示パターンの領域にあるドットとそれ以外の領
域にあるドットとで、形状が異なっていることにより表
示パターンが認識可能であることを特徴とする導光板。
【請求項２】表示装置に用いられる導光板において、
前記導光板の反射面または出射面に形成されているドッ
トが、光源からの入射光に対する反射光量が、表示パタ
ーンの領域にあるドットとそれ以外の領域にあるドット
とで同等であり、少なくとも前記入射光の入射方向とは
異なる１つの方向に対する入射光に対する反射光量が、
表示パターンの領域にあるドットとそれ以外の領域にあ
るドットとで異なるように、表示パターンの領域にある
ドットとそれ以外の領域にあるドットとで形状が異なっ
ていることにより表示パターンが認識可能であることを
特徴とする導光板。
【請求項３】表示装置に用いられる導光板において、
前記導光板の反射面または出射面に形成されているドッ
トが、光源からの入射光に対するドット反射面の形状
が、表示パターンの領域にあるドットとそれ以外の領域
にあるドットとで同等であり、前記ドット反射面以外の
面のうち少なくとも１つの面の形状は、表示パターンの
領域にあるドットとそれ以外の領域にあるドットとで異
なっていることにより表示パターンが認識可能であるこ
とを特徴とする導光板。
【請求項４】前記表示パターンが少なくとも文字を含
むものであることを特徴とする請求項１ないし３のいず
れか１項に記載の導光板。
【請求項５】前記表示パターンは、生産管理のための
データを示すパターンであることを特徴とする請求項１
ないし３のいずれか１項に記載の導光板。
【請求項６】請求項１ないし５のいずれか１項に記載
の導光板を備えたことを特徴とする液晶表示装置。