JP2002212834A - ポリウレタン糸およびその製造方法 - Google Patents

ポリウレタン糸およびその製造方法

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JP2002212834A JP2001003489A JP2001003489A JP2002212834A JP 2002212834 A JP2002212834 A JP 2002212834A JP 2001003489 A JP2001003489 A JP 2001003489A JP 2001003489 A JP2001003489 A JP 2001003489A JP 2002212834 A JP2002212834 A JP 2002212834A
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利宏 田中
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裕 西河
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱着性、フィット性、外観品位、着用感、吸放
湿性などに優れたものを得ること。 【解決手段】ポリエチレンオキシドおよび/またはその
誘導体を含有することを特徴とするポリウレタン糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリウレタン糸およ
びその製造方法に関する。
【0002】さらに詳しくは、衣服などに用いた際、着
脱性、フィット性、着用感、外観品位、吸放湿性などに
特に優れた特性を有するポリウレタン糸およびその製造
方法に関する。
【0003】
【従来の技術】ポリウレタン糸は、その優れた伸縮特性
からレッグウエア、インナーウエア、スポーツウエアな
どに広く使用されている。
【0004】そしてポリウレタン糸は、こうしたウエア
の伸縮機能をさらに向上せしめるため、例えば、ストッ
キング市場におけるゾッキのように布帛中の含有率がま
すます高くなっている。
【0005】ポリウレタン糸の混率が高いストッキン
グ、インナーウエアとすることにより、その伸縮特性、
着用感などを従来の交編品より良好なものとすることが
できるのである。そして、これはストッキング、インナ
ーウエア以外の他の用途でも同様である。
【0006】しかし、ポリウレタン糸の混率を高くする
と、二つの問題があった。 第1の問題は、着脱性とフ
ィット性が悪化するということであった。すなわち、ポ
リウレタン糸の混率が高くなると、サイズが小さくなり
がちとなり着脱性が悪化し、着圧もやや高くなりがちと
なりフィット性が悪化するのである。第2の問題は、ポ
リウレタン糸は混用するハードヤーン、例えば、ポリア
ミド繊維に比べ吸放湿性が劣るため、ポリウレタン糸の
混率が高くなると、布帛全体の吸放湿性が低下するとい
うことであった。これらの問題に対して原糸から高次加
工まで幾つかの手段が試みられていた。
【0007】第1の問題の解決法としては、特開平8−
3815号公報に機械セット性および熱セット性が高い
ポリウレタン原糸を得る方法が開示されている。
【0008】また、特開2000−73233号公報に
機械セット性および熱セット性を適度に高める化合物と
してポリフッ化ビニリデンをポリウレタンに配合する方
法が開示されている。
【0009】第2の問題の解決法としては、原糸面から
の手段として、ポリウレタンに吸湿性を高める化合物と
してマグネシウム塩を配合する方法が特開平5−271
432号公報に開示されている。
【0010】また、ポリエチレングリコールを原料とし
たポリウレタンを配合する方法が特開2000−144
532号公報に開示されている。高次加工面からの手段
としては、ポリウレタン糸と混用するハードヤーンに特
定の吸放湿性の高いポリアミド繊維を使用する方法が、
特開平9−41204号公報に開示されている。
【0011】しかしながら、これらの方法では前述した
2つの目的を同時に解決するにはその効果は不十分であ
り、とりわけ、ポリウレタン原糸に適度な機械セット性
と熱セット性および吸放湿性を付与することはできなか
った。
【0012】また、高次加工段階で吸放湿性の高いハー
ドヤーンを使用する場合にもコストアップや総ての用途
には対応し難いなどの問題点があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明のポリウレタン
糸を衣服などに使用すると、得られた衣服などの、着用
感、脱着性、フィット性、吸放湿性、外観品位などを優
れたものとすることができる。
【0014】本発明の目的は、適度な透明性と適度な伸
びがあり、高い熱セット性があり、さらにある程度の機
械セット性、そして吸放湿性を有するポリウレタン糸お
よびその製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のポリウレタン糸
は前記課題を解決するため、以下の解決手段を有する。
【0016】すなわち、ポリエチレンオキシドおよび/
またはその誘導体を含有することを特徴とするポリウレ
タン糸である。
【0017】本発明のポリウレタン糸の製造方法は前記
課題を解決するため、以下の解決手段を有する。
【0018】すなわち、ポリエチレンオキシドおよび/
またはその誘導体をポリウレタン溶液に添加し、紡糸す
ることを特徴とするポリウレタン糸の製造方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明について、さらに詳細
に述べる。
【0020】まず本発明で使用するポリウレタンについ
て述べる。
【0021】本発明に使用されるポリウレタンは任意の
ものであってよく、特に限定されるものではない。ま
た、その合成法も特に限定されるものではない。
【0022】すなわち、例えば、ポリオールとジイソシ
アネートとジアミンからなるポリウレタンウレアであっ
てもよく、また、ポリオールとジイソシアネートとジオ
ールからなるポリウレタンであってもよい。
【0023】また、鎖伸長剤として水酸基とアミノ基を
分子内に有する化合物を使用したポリウレタンウレアで
あってもよい。
【0024】なお、本発明の効果を妨げない範囲で3官
能性以上の多官能性のグライコールやイソシアネートな
どが使用されることも好ましい。
【0025】ここで、本発明のポリウレタン糸を構成す
る代表的な構造単位について述べる。
【0026】本発明に使用されるポリオールはポリエー
テル系グリコール、ポリエステル系グリコール、ポリカ
ーボネートジオールなどが好ましい。
【0027】そして、特に柔軟性、伸度をポリウレタン
糸に付与する観点からポリエーテル系グリコールが使用
されることが好ましい。ポリエーテル系グリコールとし
ては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリエチレング
リコール、ポリエチレングリコールの誘導体、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール(以下、PTMGと略す)、THFおよび3−Me
THFの共重合体である変性PTMG(以下、3M−P
TMGと略する)、THFおよび2,3−ジメチルTH
Fの共重合体である変性PTMG、特許公報第2615
131号公報などに開示される側鎖を両側に有するポリ
オール等が好ましく使用される。これらポリエーテル系
グリコールを1種または2種以上混合もしくは共重合し
て使用してもよい。
【0028】また、ポリウレタン糸として耐摩耗性や耐
光性を得る観点から、ブチレンアジペート、ポリカプロ
ラクトンジオール、特開昭61−26612号公報など
に開示されている側鎖を有するポリエステルポリオール
などのポリエステル系グリコールや特公平2−2895
16号公報などに開示されているポリカーボネートジオ
ールなどが好ましく使用される。
【0029】また、こうしたポリオールは単独で使用さ
れてもよいし、2種以上混合もしくは共重合して使用さ
れてもよい。本発明に使用されるポリオールは、糸にし
た際の伸度、強度、弾性回復力、耐熱性などを優れたも
のにする観点から数平均分子量は1000以上8000
以下が好ましく、1800以上6000以下がより好ま
しい。
【0030】次に本発明に使用されるジイソシアネート
としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシア
ネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシ
アネート、これらのジイソシアネートの変性体(カーボ
ジイミド変性体、ウレタン変性体、ウレトジオン変性体
など)およびこれらの2種以上の混合物などが好まし
い。
【0031】前記芳香族ジイソシアネートの具体例とし
ては、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−
フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソ
シアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略
記する)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニ
ル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジ
フェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネー
ト、1,4−ジイソシアネートベンゼン、キシリレンジ
イソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネート
などが好ましい。
【0032】前記脂肪族ジイソシアネートの具体例とし
ては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデ
カメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビ
ス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソ
シアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエー
トなどが好ましい。
【0033】前記脂環族ジイソシアネートの具体例とし
ては、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシア
ネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシ
クロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシア
ナトエチル)−4−シクロヘキシレン−1,2−ジカル
ボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネー
ト、2,6−ノルボルナンジイソシアネート、メチレン
ビス(シクロヘキシルイソシアネート)(以下、H12MD
Iと称する。)、メチルシクロヘキサン2,4−ジイソ
シアネート、メチルシクロヘキサン2,6−ジイソシア
ネート、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、ヘ
キサヒドロキシリレンジイソシアネート、ヘキサヒドロ
トリレンジイソシアネート、オクタヒドロ1,5−ナフ
タレンジイソシアネートなどが好ましい。
【0034】前記芳香脂肪族ジイソシアネートの具体例
としては、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシ
リレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラ
メチルキシリレンジイソシアネートなどが好ましい。
【0035】これらのうち、各種用途において、最終製
品の強度を向上させ、優れた耐熱性や強度を得る観点か
ら、芳香族ジイソシアネートが好ましく、特に好ましい
ものはMDIである。
【0036】また、ポリウレタン糸の黄変を抑制する観
点から脂肪族ジイソシアネートが好ましい。
【0037】そして、これらのジイソシアネートは単独
で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
【0038】次に本発明における鎖伸長剤は、低分子量
ジアミンおよび低分子量ジオールのうち少なくとも1種
以上が使用されるのが好ましい。
【0039】なお、エタノールアミンのような水酸基と
アミノ基を分子中に有するものであってもよい。低分子
量ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,
2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、p−
キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p,
p’−メチレンジアニリン、1,3−シクロヘキシルジ
アミン、ヘキサヒドロメタフェニレンジアミン、2−メ
チルペンタメチレンジアミン、ビス(4−アミノフェニ
ル)フォスフィンオキサイドなどが好ましい。これらの
中から1種または2種以上が使用されることも好まし
い。
【0040】伸度および弾性回復性、さらに耐熱性に優
れたポリウレタン糸を得る観点から、特にエチレンジア
ミンが好ましい。さらにこれらの鎖伸長剤に架橋構造を
形成することのできるトリアミン化合物、例えば、ジエ
チレントリアミン等を効果を失わない程度に加えること
も好ましい。
【0041】低分子量ジオールとしては、例えば、エチ
レングリコール、1,3プロパンジオール、1,4ブタ
ンジオール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、ビスヒ
ドロキシエチレンテレフタレート、1−メチル−1,2
−エタンジオールなどが好ましい。これらの中から1種
または2種以上が使用されることも好ましい。
【0042】ジオール伸長のポリウレタンとしては耐熱
性が高く、また、強度の高いポリウレタン糸を得る観点
から、特にエチレングリコール、1,3プロパンジオー
ル、1,4ブタンジオールが好ましい。
【0043】また、本発明において、耐久性や強度の高
いものを得る観点から、ポリウレタン糸の数平均分子量
は40000以上150000以下の範囲にあることが
好ましい。
【0044】なお、本発明における分子量はGPCで測
定しており、ポリスチレンにより換算している。
【0045】そして、工程通過性も含め、実用上の問題
がなく、かつ、熱セット性に優れたものを得る観点か
ら、ジオールとジイソシアネートからなり、かつポリウ
レタン糸の高温側の融点が200℃以上260℃以下の
範囲となるものが好ましい。本発明における高温側の融
点とは、DSCで糸を測定した際のセカンドランの値を
いい、ポリウレタンのいわゆるハードセグメントの融点
が該当する。
【0046】さらに、伸度が高く、工程通過性も含め、
実用上の問題がなく、かつ、熱セット性に優れたものを
得る観点から、ポリオールとして分子量が1800以上
6000以下の範囲にあるPTMG、ジイソシアネート
としてMDI、ジオールとしてエチレングライコール、
1,3プロパンジオールおよび1,4ブタンジオールか
らなる群から少なくとも1種選ばれたものが使用されて
合成され、かつ、高温側の融点が200℃以上260℃
以下の範囲となるものがより好ましい。
【0047】なお、ポリウレタン糸の高温側の融点を2
00℃以上260℃以下にする観点から、事前にテスト
をし、ジイソシアネートとポリオール、ジオールの比率
を選択することが好ましく行われる。
【0048】本発明のポリウレタン糸は、ポリエチレン
オキシドおよびその誘導体のうち少なくとも1種を含有
するものである。
【0049】本発明においては、ポリエチレンオキシド
およびその誘導体のうち少なくとも1種を含有しない
と、熱セット性が向上せず、破断強度および破断伸度も
高くならず、永久歪みも高くならず、良好な機械セット
性が発現しないという問題がある。
【0050】本発明において、ポリエチレンオキシドも
しくはその誘導体とは、エチレンオキシド分子を1万な
いし数十万ほどに連結させて得られる高分子重合体が好
ましく、下記一般式に示されるものが好ましい。
【0051】
【化1】
【0052】そして、本発明においては、前記一般式に
おいてnが200〜300程度までのポリエチレングリ
コールも好ましく、nが300程度以上のものも好まし
い。
【0053】また、ポリエチレンオキシドの誘導体とし
て、例えば、エチレンオキシドを開環重合させたもの、
また、一旦、高分子量に重合させたものを分解すること
によって低分子量化させたものなどが好ましい。より具
体的には、ポリエチレングリコールの末端水酸基を第1
級アルコールとして反応させて得られた生成物でエステ
ル基、アミン基、アセタール基などからなる群のうちか
ら少なくとも1種選ばれた官能基を含有したポリエチレ
ングリコールの誘導体等が好ましい。これらの中で、特
に好ましいものは、ポリエチレングリコールと脂肪酸と
のエステルである。
【0054】また、本発明においてポリエチレンオキシ
ドもしくはその誘導体は、その重合過程において適当な
触媒種、懸濁剤、溶媒を選択することにより分子の炭素
骨格構造が変化する場合があるが、直鎖型であってもよ
く、また、分岐型であってもよい。
【0055】本発明において、ポリエチレンオキシドお
よび/またはその誘導体の数平均分子量は、200以上
1000000以下の範囲であるのが好ましい。ここで
の数平均分子量はGPCで測定して求めることができ、
ポリスチレン換算値である。
【0056】本発明においては、ポリエチレンオキシド
および/またはその誘導体の含有量は、十分な機械セッ
ト性と吸放湿性を得る観点および糸のフィブリル化や表
層剥離を防止し、溶液粘度の変化を小さくし、紡糸を安
定化させる観点から、0.1重量%以上50重量%以下
の範囲が好ましく、熱セット性、機械セット性、応力緩
和、強度、伸度が特に良好なものを得る観点から、1重
量%以上30重量%以下がより好ましい。
【0057】なお、これらの含有量は、用途に応じて事
前にテストし、適宜決定することも好ましく行われる。
【0058】さらに、本発明で使用されるポリエチレン
オキシドもしくはその誘導体は、ポリウレタンへの分散
および溶解を速くし、製造されるポリウレタン糸の特性
を目標の特性とせしめるのに容易であり、さらに適度な
透明度のポリウレタン糸を得ること、また紡糸工程で熱
などを受けて、ポリエチレンオキシドおよびその誘導体
含有量が低下したり糸が変色することを防止する観点か
ら、5重量%DMAc溶液とした際、20℃での粘度が
50cP以上20000P以下の範囲となるものが好ま
しい。
【0059】さらに、本発明において、末端封鎖剤が1
種または2種以上混合使用されることも好ましい。末端
封鎖剤として、ジメチルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、エチルメチルアミン、ジエチルアミン、メチルプロ
ピルアミン、イソプロピルメチルアミン、ジイソプロピ
ルアミン、ブチルメチルアミン、イソブチルメチルアミ
ン、イソペンチルメチルアミン、ジブチルアミン、ジア
ミルアミンなどのモノアミン、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、イソプロパノール、アリルアルコー
ル、シクロペンタノールなどのモノオール、フェニルイ
ソシアネートなどのモノイソシアネートなどが好まし
い。
【0060】また、本発明において、ポリウレタンに各
種安定剤や顔料などが含有されていてもよい。例えば、
耐光剤、酸化防止剤などにBHTや住友化学工業株式会
社製の“スミライザーGA−80”などのヒンダードフ
ェノール系薬剤、各種のチバガイギー社製“チヌビン”
などのベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系薬剤、
住友化学工業株式会社製の“スミライザーP−16”な
どのリン系薬剤、各種のヒンダードアミン系薬剤、酸化
鉄、酸化チタンなどの各種顔料、酸化亜鉛、酸化セリウ
ム、酸化マグネシウム、カーボンブラックなどの無機
物、フッ素系またはシリコーン系樹脂粉体、ステアリン
酸マグネシウムなどの金属石鹸、また、銀や亜鉛やこれ
らの化合物などを含む殺菌剤、消臭剤、またシリコー
ン、鉱物油などの滑剤、硫酸バリウム、酸化セリウム、
ベタインやリン酸系などの各種の帯電防止剤などが含ま
れることも好ましく、またこれらがポリマと反応させら
れることも好ましい。そして、特に光や各種の酸化窒素
などへの耐久性をさらに高めるには、例えば、日本ヒド
ラジン株式会社製のHN−150などの酸化窒素補足
剤、例えば、住友化学工業株式会社製の“スミライザー
GA−80”などの熱酸化安定剤、例えば、住友化学工
業株式会社製の“スミソーブ300♯622”などの光
安定剤が使用されることも好ましい。
【0061】次に本発明のポリウレタン糸の製造方法に
ついて詳細に説明する。
【0062】本発明においては最初にポリウレタン溶液
を作製するのが好ましい。ポリウレタン溶液の製法、ま
た、溶液の溶質であるポリウレタンの製法は溶融重合法
でも溶液重合法のいずれであってもよく、他の方法であ
ってもよい。しかし、より好ましいのは溶液重合法であ
る。溶液重合法の場合には、ポリウレタンにゲルなどの
異物の発生が少なく、紡糸しやすく、低繊度のポリウレ
タン糸を得やすい。
【0063】また、当然のことであるが、溶液重合の場
合、溶液にする操作が省けるという利点がある。
【0064】そして本発明に特に好適なポリウレタンと
しては、ポリオールとして分子量が1800以上600
0以下のPTMG、ジイソシアネートとしてMDI、ジ
オールとしてエチレングライコール、1,3プロパンジ
オールおよび1,4ブタンジオールのうちの少なくとも
1種を使用して合成され、かつ、高温側の融点が200
℃以上260℃以下の範囲のものが挙げられる。
【0065】かかるポリウレタンは、例えば、DMA
c、DMF、DMSO、NMPなどやこれらを主成分と
する溶剤の中で、前記原料を用い合成するのが好まし
い。例えば、こうした溶剤中に、各原料を投入、溶解さ
せ、適度な温度に加熱し反応させてポリウレタンを得
る、いわゆるワンショット法、また、ポリオールとジイ
ソシアネートを、まず溶融反応させ、しかる後に、反応
物を溶剤に溶解し、前記ジオールと反応させてポリウレ
タンを得る方法などが好ましい。
【0066】鎖伸長剤にジオールを用いる場合、ポリウ
レタンの高温側の融点を200℃以上260℃以下の範
囲に調節する代表的な方法は、ポリオール、MDI、ジ
オールの種類と比率をコントロールすることにより達成
され得る。ポリオールの分子量が低い場合には、MDI
の割合を相対的に多くすることにより、高温の融点が高
いポリウレタンを得ることができ、同様にジオールの分
子量が低いときはポリオールの割合を相対的に少なくす
ることにより、高温の融点が高いポリウレタンを得るこ
とができる。
【0067】ポリオールの分子量が1800以上の場
合、高温側の融点を200℃以上にするには、(MDI
のモル数)/(ポリオールのモル数)=1.5以上の割
合で、重合を進めることが好ましい。
【0068】なお、かかるポリウレタンの合成に際し、
アミン系触媒や有機金属触媒等の触媒が1種もしくは2
種以上混合して使用されることも好ましい。アミン系触
媒としては、例えば、N,N−ジメチルシクロヘキシル
アミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチル
アミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロ
パンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキ
サンジアミン、ビス−2−ジメチルアミノエチルエーテ
ル、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチルジエチレ
ントリアミン、テトラメチルグアニジン、トリエチレン
ジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル
−N’−ジメチルアミノエチル−ピペラジン、N−(2
−ジメチルアミノエチル)モルホリン、1−メチルイミ
ダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、N,N−ジ
メチルアミノエタノール、N,N,N’−トリメチルア
ミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−(2
−ヒドロキシエチル)ピペラジン、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチル
アミノヘキサノール、トリエタノールアミンなどが好ま
しい。
【0069】また、有機金属触媒としては、オクタン酸
スズ、二ラウリン酸ジブチルスズ、オクタン酸鉛ジブチ
ルなどが好ましい。
【0070】こうして得られるポリウレタン溶液の濃度
は、通常、30重量%以上80重量%以下の範囲が好ま
しい。
【0071】本発明においては、かかるポリウレタン溶
液にポリエチレンオキシドもしくはその誘導体を添加す
るのが好ましい。ポリエチレンオキシドもしくはその誘
導体のポリウレタン溶液への添加方法としては、任意の
方法が採用できる。その代表的な方法としては、スタテ
ィックミキサーによる方法、攪拌による方法、ホモミキ
サーによる方法、2軸押し出し機を用いる方法など各種
の手段が採用できる。ここで、添加されるポリエチレン
オキシドもしくはその誘導体は、ポリウレタン溶液への
均一な添加を行う観点から、溶液にして添加することが
好ましい。
【0072】なお、ポリエチレンオキシドもしくはその
誘導体のポリウレタン溶液への添加により、添加後の混
合溶液の溶液粘度が添加前のポリウレタンの溶液粘度に
比べ予想以上に高くなる現象が発生するおそれがあり、
この現象を防止する観点からジメチルアミン、ジイソプ
ロピルアミン、エチルメチルアミン、ジエチルアミン、
メチルプロピルアミン、イソプロピルメチルアミン、ジ
イソプロピルアミン、ブチルメチルアミン、イソブチル
メチルアミン、イソペンチルメチルアミン、ジブチルア
ミン、ジアミルアミンなどのモノアミン、エタノール、
プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、アリル
アルコール、シクロペンタノールなどのモノオール、フ
ェニルイソシアネートなどのモノイソシアネートなどの
末端封鎖剤を1種または2種以上混合して使用すること
も好ましい。
【0073】ポリエチレンオキシドもしくはその誘導体
のポリウレタン溶液への添加の際に、前記した、例え
ば、耐光剤、耐酸化防止剤などの薬剤や顔料などと同時
に添加してもよい。
【0074】本発明のポリウレタン糸の繊度、断面形状
などは特に限定されるものではない。例えば、糸の断面
形状は円形であってもよく、また扁平であってもよい。
【0075】そして、乾式紡糸方式についても特に限定
されるものではなく、任意の方法が採用できる。
【0076】本発明のポリウレタン糸のセット性と応力
緩和は、特にゴデローラーと巻取機の速度比の影響を受
けやすいので、ポリウレタン糸の使用目的に応じて適宜
決定するのが好ましい。
【0077】すなわち、所望のセット性と応力緩和を有
するポリウレタン糸を得る観点から、ゴデローラーと巻
取機の速度比は1.15以上1.65以下の範囲として
巻き取ることが好ましい。そして、特に高いセット性
と、低い応力緩和を有するポリウレタン糸を得る際に
は、ゴデローラと巻取機の速度比は1.15以上1.4
以下の範囲がより好ましく、1.15以上1.35以下
の範囲がさらに好ましい。
【0078】一方、低いセット性と、高い応力緩和を有
するポリウレタン糸を得る際には、ゴデローラーと巻取
機の速度比は1.25以上1.65以下の範囲として巻
き取ることが好ましく、1.35以上1.65以下の範
囲がより好ましい。
【0079】また、紡糸速度は、得られるポリウレタン
糸の強度を向上させる観点から、450m/分以上であ
ることが好ましい。
【0080】
【実施例】本発明を実施例によってさらに詳しく説明す
る。
【0081】本発明におけるセット性、応力緩和、強
度、伸度、熱セット性、吸放湿性、ポリエチレンオキシ
ドおよびその誘導体の定量法を説明する。 [セット性、応力緩和、強度、伸度、熱セット性]セッ
ト性、応力緩和、強度、伸度は、ポリウレタン糸をイン
ストロン4502型引張試験機を用い、引張テストする
ことにより測定した。
【0082】5cm(L1)の試料を50cm/分の引
張速度で300%伸長を5回繰返した。このときの応力
を(G1)とした。次に試料の長さを30秒間保持し
た。30秒間保持後の応力を(G2)とした。次に試料
の伸長を回復せしめ応力が0になった際の試料の長さを
(L2)とした。さらに6回目に試料が切断するまで伸
長した。この破断時の応力を(G3)、破断時の試料長
さを(L3)とした。以下、上記特性は下記式により算
出される。
【0083】強度=(G3) 応力緩和=100×((G1)−(G2))/(G1) セット性=100×((L2)−(L1))/(L1) 伸度 =100×((L3)−(L1))/(L1) [熱セット性]熱セット性は下記により測定した。
【0084】試料糸をフリーで100℃のスチームで1
0分間処理し、次にフリーで100℃の沸騰水で2時間
処理し、一日、室温で乾燥した。つぎに試料糸(長さ=
(L5))を100%伸長した(長さ=2×(L
5))。この長さのまま115℃のスチームで、1分間
処理した。さらに同長さで、130℃の乾熱処理を施
し、さらに同長さで、1日室温で放置した。次に、試料
糸の伸長状態をはずし、その長さ(L6)を測定した。
熱セット性は下記式により算出される。
【0085】熱セット性=100×((L6)−(L
5))/(L5) [吸放湿性]吸放湿性を示す指標として吸放湿係数ΔM
Rを採用した。
【0086】吸放湿係数ΔMRは、試料原糸を筒状に編
成した約1gの編地を絶乾時の重量と20℃×65%R
Hあるいは30℃×90%RHの雰囲気下、恒温恒湿器
(タバイ製PR−2G)中に24時間放置後の重量との
重量変化から、次式で求めた。
【0087】吸湿率(%)=[(吸湿後の重量−絶乾時
の重量)/絶乾時の重量]×100 上記測定した20℃×65%RHおよび30℃×90%
RHの条件での吸湿率(それぞれMR1およびMR2と
する)から、吸放湿係数ΔMR(%)=MR2−MR1
を算出した。
【0088】吸放湿係数ΔMRは衣服着用時の衣服内の
湿気を外気に放出することにより快適性を得るためのド
ライビングフォースであり、軽〜中作業あるいは軽〜中
運動を行った際の30℃×90%RHに代表される衣服
内温度と20℃×65%RHに代表される外気温湿度と
の吸湿率差である。ΔMRは大きければ大きいほど吸湿
性が高く、着用時の快適性が良好であることを示す。 [ポリエチレンオキシドもしくはその誘導体の含有量]
試料糸中のポリエチレンオキシドもしくはその誘導体の
含有量の算出方法を下記に示す。
【0089】まず、試料糸(A)1gにDMAc50m
lを加え、試料糸を完全に溶解した後、エタノール10
0mlをゆっくりと加え、ポリエチレンオキシドもしく
はその誘導体を沈殿させ、残るポリウレタン溶液を蒸発
乾固し、試料糸中のポリウレタン(B)を単離しておい
た。次に、予め決定された重量比のポリウレタン(B)
とポリエチレンオキシドもしくはその誘導体の混合物の
IRスペクトルから検量線を作成しておいた。その手順
はポリエチレンオキシドもしくはその誘導体含有量が0
重量%、1重量%、3重量%、6重量%、10重量%、
20重量%、40重量%の試料を作製し、それぞれのI
Rスペクトルにおける特性吸収ν(CO)1700cm
-1〜1800cm-1とν(−O−)YYYcm-1のピー
ク面積比(X)を求めた。IRスペクトル測定にはパー
キンエルマー社製FT−IRを使用し、またその測定サ
ンプルはDMAcによるキャストフィルムを使用した。
ピーク面積比(X)に対するポリエチレンオキシドもし
くはその誘導体の含有率(重量%)の検量線を作成し、
その傾き(α)を得た。最後に、糸試料(A)をn−ヘ
キサンで洗浄後、同様の条件にて、IRスペクトルを測
定した。得られたスペクトルにおいてν(CO)170
0cm-1〜1800cm-1とν(−O−)YYYcm-1
のピーク面積比(Xs)を求めた。
【0090】含有量は下記式により算出した。
【0091】 誘導体含有量(重量%)=(α)×(Xs) [実施例1]分子量2900のPTMG、MDIおよび
エチレングリコールからなるポリウレタンのDMAc溶
液(35重量%)を重合し、ポリマ溶液A1とした。次
に、住友精化(株)製ポリエチレンオキシド(数平均分
子量4500000、粘度2000P)のDMAc溶液
を調整した。調整には水平ミルWILLY A.BAC
HOFEN社製DYNO−MIL KDLを用い、85
%ジルコニアビーズを充填、50g/分の流速で均一な
微分散液を調整し、これをB1(35重量%)とした。
さらに、アメリカ合衆国特許3555115号に記載さ
れているt−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビ
ス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によ
って生成せしめたポリウレタンとアメリカ合衆国特許3
553290号に記載されているp−クレゾ−ルとジビ
ニルベンゼンの縮合重合体の2対1重量比の混合物のD
MAc溶液(35重量%)を調整し、酸化防止剤溶液C
1(35重量%)とした。ポリマ溶液A1、B1、C1
を95重量%、3重量%、2重量%で均一に混合し、溶
液D1とした。これをゴデローラーと巻取機の速度比
1.4として540m/分のスピードで乾式紡糸するこ
とにより、20デシテックス、モノフィラメント、ポリ
エチレンオキシドの含有量が3重量%であるポリウレタ
ン糸の200g巻糸体を得た。
【0092】得られた糸の破断伸度、破断強度、セット
性、応力緩和、熱セット性、融点を表1に示した。吸放
湿係数ΔMRはB1未配合の比較例1に比べ、3倍に増
加した。熱セット性はB1未配合の比較例1より増大
し、機械セットも適度であった。
【0093】また、破断伸度、破断強度はB1未配合の
比較例1と同等以上であった。得られた糸と東レ(株)
製ナイロン糸“ミラコスモ”(登録商標)(22デシテ
ックス)を用い、カバーリング糸(SCY)を形成し、
ゾッキパンストを編んだところ、外観品位に優れたゾッ
キパンストを得ることができた。このゾッキパンストの
吸放湿係数ΔMRは4.0(%)であり、B1未配合の
同一原糸を用いた比較例1のゾッキパンストの約1.5
倍であった。
【0094】
【表1】
【0095】[実施例2]関東化学社製ポリエチレング
リコール(数平均分子量6000、溶融粘度80P)の
DMAc分散液を調整した。調整にはDMAcに添加
し、50℃で、30分間攪拌することにより、これをB
2(35重量%)とした。ポリマ溶液A1、B2、C1
を90重量%、2重量%、8重量%で均一に混合し、溶
液D2とした。これをゴデローラーと巻取機の速度比
1.40として540m/分のスピードで乾式紡糸する
ことにより、20デシテックス、モノフィラメント、ポ
リエチレングリコールの含有量が8重量%であるポリウ
レタン糸の200g巻糸体を得た。この糸の破断伸度、
破断強度、セット性、応力緩和、熱セット性、融点を併
せて表1に示した。吸放湿係数ΔMRはB2未配合の比
較例1に比べ、10倍に増加した。熱セット性はB1未
配合の比較例1より増大し、機械セットも適度であっ
た。
【0096】また、破断伸度、破断強度はB1未配合の
比較例1と同等または同等以上であった。得られた糸と
東レ(株)製ナイロン糸“ミラコスモ”(登録商標)
(22デシテックス)を用い、カバーリング糸(SC
Y)を形成し、ゾッキパンストを編んだところ、外観品
位の優れた優れたゾッキパンストを得ることができた。
このゾッキパンストの吸放湿係数ΔMRは4.4(%)
であり、B1未配合の同一原糸を用いた比較例1のゾッ
キパンストの約1.6倍であった。
【0097】[実施例3]MERCK社製ポリエチレン
グリコールジメチルエステル(数平均分子量2000、
溶融粘度120cP)のDMAc分散液を調整した。調
整にはDMAcに添加し、30分間攪拌することによ
り、これをB3(35重量%)とした。ポリマ溶液A
1、B2、C1を97.4重量%、0.6重量%、2重
量%で均一に混合し、溶液D2とした。これをゴデロー
ラーと巻取機の速度比1.40として540m/分のス
ピードで乾式紡糸することにより、20デシテックス、
モノフィラメント、ポリエチレングリコールジメチルエ
ステルの含有量が0.6重量%であるポリウレタン糸の
200g巻糸体を得た。この糸の破断伸度、破断強度、
セット性、応力緩和、熱セット性、融点を併せて表1に
示した。吸放湿係数ΔMRはB2未配合の比較例1に比
べ、2.5倍に増加した。熱セット性はB1未配合の比
較例1より増大し、機械セットも適度であった。また、
破断伸度、破断強度はB1未配合の比較例1と同等また
は同等以上であった。得られた糸と東レ(株)製ナイロ
ン糸“ミラコスモ”(登録商標)((22デシテック
ス)を用いカバーリング糸(SCY)を形成し、ゾッキ
パンストを編んだところ、外観品位の優れた優れたゾッ
キパンストを得ることができた。このゾッキパンストの
吸放湿係数ΔMRは3.2(%)であり、B1未配合の
同一原糸を用いた比較例1のゾッキパンストの約1.2
倍であった。
【0098】[実施例4]分子量1800のPTMG、
MDI、エチレンジアミンおよび末端封鎖剤としてジエ
チルアミンからなるポリウレタンウレアのDMAc溶液
(35重量%)を重合し、溶液A2とした。A2、B
2、C1を82重量%、16重量%、2重量%で均一に
混合し、溶液D3とした。溶液D3をゴデローラーと巻
取機の速度比を1.20として600m/分のスピード
で乾式紡糸することにより、20デシテックスのマルチ
フィラメント、ポリエチレングリコールの含有量が16
重量%であるポリウレタン糸の500g巻糸体を得た。
この糸の破断伸度、破断強度、セット性、応力緩和、熱
セット性、融点を併せて表1に示した。吸放湿係数ΔM
RはB2未配合の比較例1に比べ、8.5倍に増加し
た。熱セット性はB2未配合の比較例2より増大し、機
械セットも適度であった。
【0099】また、破断伸度、破断強度はB2未配合の
比較例2と同等以上であり、本糸と東レ(株)製ナイロ
ン糸“ミラコスモ”(登録商標)(22デシテックス)
を用いカバーリング糸(SCY)を形成し、ゾッキパン
ストを編んだところ、外観品位の優れた優れたゾッキパ
ンストを得ることができた。このゾッキパンストの吸放
湿係数ΔMRは4.6(%)であり、B1未配合の同一
原糸を用いた比較例1のゾッキパンストの約1.6倍で
あった。
【0100】[実施例5]分子量1800のPTMG、
MDI、モル比80/20のエチレンジアミンと1,3
−シクロヘキシルジアミンおよび末端封鎖剤としてジエ
チルアミンからなるからなるポリウレタンウレアのDM
Ac溶液(35重量%)を重合し、溶液A3とした。M
ERCK社製ポリエチレングリコール(数平均分子量3
5000、溶融粘度210P)のDMAc分散液を調整
した。調整にはDMAcに添加し、30分間攪拌するこ
とにより、これをB3(35重量%)とした。A3、B
4、C1を74重量%、24重量%、2重量%で均一に
混合し、溶液D3とした。溶液D3をゴデローラーと巻
取機の速度比を1.30として600m/分のスピード
で乾式紡糸することにより、20デシテックスのマルチ
フィラメント、ポリエチレングリコールの含有量が2
4.2重量%であるポリウレタン糸の500g巻糸体を
得た。この糸の破断伸度、破断強度、セット性、応力緩
和、熱セット性、融点を併せて表1に示した。吸放湿係
数ΔMRはB4未配合の比較例3に比べ、14倍に増加
した。熱セット性はB2未配合の比較例3より増大し、
機械セットも適度であった。また、破断伸度、破断強度
はB4未配合の比較例3と同等以上であった。
【0101】得られた糸と東レ(株)製ナイロン糸“ミ
ラコスモ”(登録商標)(22デシテックス)を用い、
カバーリング糸(SCY)を形成し、ゾッキパンストを
編んだところ、外観品位の優れた優れたゾッキパンスト
を得ることができた。このゾッキパンストの吸放湿係数
ΔMRは4.6(%)であり、B1未配合の同一原糸を
用いた比較例1のゾッキパンストの約1.8倍であっ
た。
【0102】[実施例6]ポリオールとして分子量29
00のPTMGと分子量3000のポリエチレングリコ
ールの1対1混合物、MDI、エチレンジアミンおよび
末端封鎖剤としてジエチルアミンからなるポリウレタン
ウレアのDMAc溶液(35重量%)を重合し、ポリマ
溶液A4とした。次に、ポリエチレングリコールとし
て、B2を用い、A4、B2、C1を66重量%、32
重量%、2重量%で均一に混合し、溶液D6とした。こ
れをゴデローラーと巻取機の速度比1.40として60
0m/分のスピードで乾式紡糸することにより、20デ
シテックス、モノフィラメント、ポリエチレングリコー
ルの含有量が32重量%であるポリウレタン糸の200
g巻糸体を得た。この糸の破断伸度、破断強度、セット
性、応力緩和、熱セット性、融点を併せて表1に示し
た。吸放湿係数ΔMRはB2未配合の比較例4に比べ、
2倍に増加した。熱セット性はB2未配合の比較例1よ
り増大し、機械セットも適度であった。
【0103】また、破断伸度はB2未配合の比較例1と
同等以上であった。
【0104】得られた糸と東レ(株)製ナイロン糸“ミ
ラコスモ”(登録商標)(22デシテックス)を用い、
カバーリング糸(SCY)を形成し、ゾッキパンストを
編んだところ、外観品位の優れた優れたゾッキパンスト
を得ることができた。このゾッキパンストの吸放湿係数
ΔMRは6.0(%)であり、B1未配合の同一原糸を
用いた比較例4のゾッキパンストの約1.5倍であっ
た。
【0105】[比較例1]ポリマ溶液A1、添加剤溶液
C1を混合し、均一溶液E1とした。溶液E1をゴデロ
ーラーと巻取機の速度比を1.40として540m/分
のスピードで乾式紡糸することにより、18デシテック
ス、モノフィラメントの糸を得た。この糸の破断伸度、
破断強度、セット性、応力緩和、熱セット性、融点を表
1に併せて示した。
【0106】得られた糸を用い、東レ(株)製ナイロン
糸“ミラコスモ”(登録商標)(22デシテックス)に
よるカバーリング糸(SCY)を形成し、ゾッキパンス
トを編んだ。このゾッキパンストの吸放湿係数ΔMRは
2.7(%)であった。
【0107】[比較例2]ポリマ溶液A2、添加剤溶液
C1を混合し、均一溶液E2とした。溶液E2をゴデロ
ーラーと巻取機の速度比を1.20として600m/分
のスピードで乾式紡糸することにより、20デシテック
スのマルチフィラメントの500g巻糸体を得た。この
糸の破断伸度、破断強度、セット性、応力緩和、熱セッ
ト性、および糸の融点を併せて表1に示した。
【0108】得られた糸を用い、東レ(株)製ナイロン
糸“ミラコスモ”(登録商標)(22デシテックス)に
よるカバーリング糸(SCY)を形成し、ゾッキパンス
トを編んだ。このゾッキパンストの吸放湿係数ΔMRは
2.8(%)であった。
【0109】[比較例3]ポリマ溶液A3、添加剤溶液
C1を混合し、均一溶液E3とした。溶液E3をゴデロ
ーラーと巻取機の速度比を1.30として600m/分
のスピードで乾式紡糸することにより、20デシテック
スのマルチフィラメントの500g巻糸体を得た。この
糸の破断伸度、破断強度、セット性、応力緩和、熱セッ
ト性、および糸の融点を併せて表1に示した。
【0110】得られた糸を用い、東レ(株)製ナイロン
糸“ミラコスモ”(登録商標)(22デシテックス)に
よるカバーリング糸(SCY)を形成し、ゾッキパンス
トを編んだ。このゾッキパンストの吸放湿係数ΔMRは
2.5(%)であった。
【0111】[比較例4]ポリマ溶液A4、添加剤溶液
C1を混合し、均一溶液E4とした。溶液E3をゴデロ
ーラーと巻取機の速度比を1.40として600m/分
のスピードで乾式紡糸することにより、20デシテック
スのマルチフィラメントの500g巻糸体を得た。この
糸の破断伸度、破断強度、セット性、応力緩和、熱セッ
ト性、および糸の融点を併せて表1に示した。
【0112】得られた糸を用い、東レ(株)製ナイロン
糸“ミラコスモ”(登録商標)(22デシテックス)に
よるカバーリング糸(SCY)を形成し、ゾッキパンス
トを編んだ。このゾッキパンストの吸放湿係数ΔMRは
4.5(%)であった。
【0113】
【発明の効果】本発明のポリウレタン糸を使用した衣服
などは、脱着性、フィット性、外観品位、着用感、吸放
湿性などに優れたものとなる。これらの優れた特性を有
することから、本発明のポリウレタン糸は単独での使用
はもとより、各種繊維との組み合わせにより、例えば、
ソックス、ストッキング、丸編、トリコット、水着、ス
キーズボン、作業服、煙火服、洋服、ゴルフズボン、ウ
エットスーツ、ブラジャー、ガードル、手袋や靴下等の
各種繊維製品の締め付け材料、紙おしめなどサニタニー
品の漏れ防止用締め付け材料、防水資材の締め付け材
料、似せ餌、造花、電気絶縁材、ワイピングクロス、コ
ピークリーナー、ガスケットなど、種々の用途に使用す
ることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 雅仁 滋賀県大津市園山1丁目1番2号 東レ・ デュポン株式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 4J002 CH022 CK021 FD010 FD040 FD070 FD090 FD100 FD170 FD310 GK00 4L035 BB02 BB06 BB11 DD14 EE05 EE08 EE20 HH01 HH10 JJ11 JJ19 KK05 MH02 MH04 MH13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエチレンオキシドおよび/またはその
    誘導体を含有することを特徴とするポリウレタン糸。
  2. 【請求項2】ポリエチレンオキシドおよび/またはその
    誘導体の数平均分子量が200以上1000000以下
    であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン
    糸。
  3. 【請求項3】ポリエチレンオキシドおよび/またはその
    誘導体の含有量が0.1重量%以上50重量%以下であ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のポリウレ
    タン糸。
  4. 【請求項4】ポリエチレンオキシドの誘導体が、エステ
    ル基、アミン基、アセタール基からなる群のうちから少
    なくとも1種選ばれた官能基を含有することを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタン糸。
  5. 【請求項5】ポリエチレンオキシドおよび/またはその
    誘導体をポリウレタン溶液に添加し、紡糸することを特
    徴とするポリウレタン糸の製造方法。
  6. 【請求項6】ポリエチレンオキシドおよび/またはその
    誘導体の数平均分子量が200以上1000000以下
    であることを特徴とする請求項5に記載のポリウレタン
    糸の製造方法。
  7. 【請求項7】紡糸方法が乾式であることを特徴とする請
    求項5または6に記載のポリウレタン糸の製造方法。
  8. 【請求項8】紡糸速度が450m/分以上であることを
    特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のポリウレタ
    ン糸の製造方法。
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