JP2002211974A - イットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体用原料の製造方法とその原料を用いる焼結体の製造方法 - Google Patents

イットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体用原料の製造方法とその原料を用いる焼結体の製造方法

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JP2002211974A
JP2002211974A JP2001004549A JP2001004549A JP2002211974A JP 2002211974 A JP2002211974 A JP 2002211974A JP 2001004549 A JP2001004549 A JP 2001004549A JP 2001004549 A JP2001004549 A JP 2001004549A JP 2002211974 A JP2002211974 A JP 2002211974A
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yttrium
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Yasuaki Tamura
泰章 田村
Itsuki Murakami
厳 村上
Yoshiaki Takeuchi
美明 竹内
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料としてα相の酸化アルミニウムを用いる
ことなく、かつ仮焼工程を経ずに、高密度のYAG焼結
体が得られる焼結体用原料の製造方法と、これを用いた
高密度のYAG焼結体の製造方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 酸化イットリウム又はその前駆体と、酸
化アルミニウム前駆体またはα相を除く酸化アルミニウ
ムとを、イットリウムとアルミニウムの原子比で3/
4.7〜3/5.2となるように配合し、BET比表面
積が6〜60%に低下するまで乾式混合処理した粉体の
イットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体用原料
の製造方法と、これを用いた高密度のYAG焼結体の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイットリウム−アル
ミニウム−ガーネット(以下、単に「YAG」というこ
とがある)焼結体用原料の製造方法とその原料を用いる
焼結体の製造方法に関し、詳しくは、イットリウム−ア
ルミニウム−ガーネット焼結体の製造に用いる粉体状、
顆粒状、スラリー状又は成形体の製造方法と、これを用
いて緻密なイットリウム−アルミニウム−ガーネット焼
結体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、組成式Y3 Al512で示される
イットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)の
高密度焼結体は、その結晶形が立方晶であり、粒界散乱
が起こり難いことから、レーザー用NdドープYAG単
結晶の代替や、ハロゲンランプ用チューブ等の透光性を
有するセラミックスなどとして開発が進められてきた。
【0003】近年では、半導体製造装置におけるハロゲ
ン系腐食性ガス雰囲気のプラズマに対する耐食性部材と
しての用途が広がりつつある(例えば、特開平10−2
36871号公報)。この用途では、透光性は特に要求
されないものの、安価であって、かつ高密度なYAG焼
結体が求められている。
【0004】他方、耐食性部材用途に適用できる高密度
なYAG焼結体を提供し得る粉体状焼結体用原料の製造
方法として、各種の方法が提案されている。
【0005】例えば、酸化イットリウムと酸化アルミニ
ウムを混合した後、この混合物を約1500℃で仮焼す
る方法、硫酸イットリウムと硫酸アルミニウムとの混合
水溶液をスプレー乾燥した後、これを約1300℃で仮
焼する方法(G.de.With他、Mat.Res.
Bull.,Vol.19,p 1669(198
4))、イットリウムとアルミニウムとを含有する水溶
液を、硫酸イオン存在下、尿素で中和し、得られた沈澱
物を洗浄、乾燥した後、これを仮焼する方法(特許公報
第2796632号)、塩化イットリウムのようなイッ
トリウム化合物の溶液と水酸化アルミニウム粉末とを混
合し、この混合物を中和して沈澱物を生成させた後、得
られた沈澱物を仮焼し、これを粉砕する方法(特開平8
−183613号公報)等がある。
【0006】しかし、これらの方法では、1000℃以
上の高温で、アルミニウム−イットリウム含有物質を仮
焼する工程を要し、そのための仮焼装置が必要となるの
みならず、粉体状焼結体用原料製造のためのエネルギー
消費量は多くならざるを得ない。
【0007】もっとも、仮焼を行うことなく粉体状のY
AG焼結体用原料を得る方法も提案されている。例え
ば、真密度5.03g/cm3 の酸化イットリウム粉末
と純度99重量%以上、真密度3.99g/cm3 の酸
化アルミニウム粉末とを湿式混合する方法(特開平3−
218963号公報)である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術における真密度3.99g/cm3 の酸化アルミ
ニウムとは、α相の酸化アルミニウムのことであり、通
常、水酸化アルミニウムを1200℃以上の高温で焼成
することによって得られるものであるため、焼結体用の
製造原料として、原料の調製コストが高くなるのみなら
ず、このようなα相の酸化アルミニウムを用いた酸化イ
ットリウムとの湿式混合には長時間を要することから、
生産性は到底高いとは言えず、より生産性が高く、かつ
製造コストの低い製造方法の開発要請は強いものがあ
る。
【0009】そこで本発明の課題は、原料としてα相の
酸化アルミニウムを用いることなく、かつ仮焼工程を経
ずに、高密度のYAG焼結体が得られる焼結体用原料の
製造方法と、これを用いた高密度のYAG焼結体の製造
方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、請求項記載
の発明により達成される。すなわち、本発明の1に係る
イットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体用原料
の製造方法の特徴構成は、酸化イットリウム又はその前
駆体と、酸化アルミニウム前駆体又はα相を除く酸化ア
ルミニウムとを、イットリウムとアルミニウムの原子比
で3/4.7〜3/5.2となるように配合し、乾式混
合処理後のBET比表面積が配合物のBET比表面積の
6〜60%に低下するまで乾式混合処理することにあ
る。
【0011】詳細には、粉体状のイットリウム−アルミ
ニウム−ガーネット焼結体用原料の製造は、酸化イット
リウム又はその前駆体と、酸化アルミニウム前駆体又は
α相を除く酸化アルミニウムとを、上記原子比となるよ
うに配合した後、この配合物を乾式混合後のBET比表
面積が配合物のBET比表面積の6〜60%、好ましく
は、20〜50%に低下するまで乾式混合処理して行
う。乾式混合処理後のBET比表面積が配合物のそれの
6%未満であると粉体状YAG焼結体用原料の再凝集が
激しいため、均一な成形体とならず高密度焼結体が得ら
れないので好ましくなく、又乾式混合処理後のBET比
表面積が配合物のそれの60%を越えると酸化イットリ
ウム又はその前駆体と、酸化アルミニウム前駆体又はα
相を除く酸化アルミニウムとの混合が不十分な場合があ
り、高密度焼結体が得られないので好ましくない。乾式
混合処理後のBET比表面積が配合物のそれの20〜5
0%に低下するまで乾式混合処理を行うと、一層確実に
高密度焼結体が得られる。尚、乾式混合処理によりBE
T比表面積が減少する理由については、粉体どうしで強
い圧密現象が生じているためと推定される。
【0012】尚、BET比表面積を測定するに当たり、
試料を200℃で20〜30分加熱し、付着水を除くも
のとする。
【0013】酸化イットリウム又はその前駆体と、酸化
アルミニウム前駆体またはα相を除く酸化アルミニウム
との乾式混合処理は、例えば、ボールミル、振動ミル、
遊星ミル、遠心ミルのような市販の装置を用い、酸化イ
ットリウム又はその前駆体と酸化アルミニウム又はその
前駆体とを機械的に混合する方法で行うことができる。
【0014】酸化イットリウム前駆体とは、空気中、1
500℃以上1850℃以下の温度で焼成したときに酸
化イットリウムとなる化合物であり、例えば、窒化イッ
トリウム、酸窒化イットリウム、水酸化イットリウム、
炭化イットリウム、塩化イットリウム、オキシ塩化イッ
トリウム、弗化イットリウム、臭化イットリウム、硫化
イットリウム、蓚酸イットリウム、炭酸イットリウム、
酢酸イットリウム、ステアリン酸イットリウム、乳酸イ
ットリウム、ラウリン酸イットリウム等が含まれる。酸
化イットリウム又はその前駆体は、1 種単独であっても
よいし、2 種以上混合して用いてもよい。更に、用いる
酸化イットリウム又はその前駆体の純度は、例えば99
重量%以上であることが好ましく、99.9重量%以上
の純度を有することがより好ましい。尚、酸化イットリ
ウム前駆体の純度は、その前駆体を、空気中、1500
℃以上1850℃以下の温度で焼成後のY23 含有量
またはY23 含有量を100重量%として不純物量を
測定することにより、求めることができる。
【0015】このような酸化イットリウム又はその前駆
体は、酸化アルミニウム前駆体またはα相を除く酸化ア
ルミニウムと乾式混合処理される。本発明における酸化
アルミニウム前駆体またはα相を除く酸化アルミニウム
とは、例えば、中間アルミナまたは遷移アルミナと呼ば
れるα相を除く、γ、δ、θ、ρ、χ、κ相などの結晶
構造を有する酸化アルミニウム並びに、空気中、150
0℃以上1850℃以下の温度で焼成したときに酸化ア
ルミニウムとなる化合物であり、例えば、窒化アルミニ
ウム、酸窒化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭化
アルミニウム、塩化アルミニウム、オキシ塩化アルミニ
ウム、弗化アルミニウム、臭化アルミニウム、蓚酸アル
ミニウム、酢酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウ
ム、アンモニウム明礬、乳酸アルミニウム、ラウリン酸
アルミニウムなどが含まれる。酸化アルミニウム前駆体
またはα相を除く酸化アルミニウムは、1 種であっても
よいし、2 種以上配合して用いてもよい。中でも、アル
コキシドの加水分解法またはバイヤー法などで得られ、
擬べ−マイト、ベーマイト、ギブサイトおよびバイヤラ
イトの結晶構造を有する水酸化アルミニウム、とりわ
け、アルコキシドの加水分解で得られ、結晶構造が擬べ
ーマイトである水酸化アルミニウムの適用が推奨され
る。アルコキシドを加水分解する方法によれば、高純度
の水酸化アルミニウムを得ることができる。酸化アルミ
ニウム又はα相を除く酸化アルミニウムの純度は、例え
ば99重量%以上が好ましく、99.9重量%以上の純
度を有することがより好ましい。尚、酸化アルミニウム
前駆体の純度は、その前駆体を、空気中、1500℃以
上1850℃以下の温度で焼成後のAl23 含有量を
100重量%として不純物量を測定することにより、求
めることができる。
【0016】酸化イットリウム又はその前駆体と、酸化
アルミニウム前駆体またはα相を除く酸化アルミニウム
との配合比は、イットリウムとアルミニウムの原子比が
3/4.7〜3/5.2となる範囲で行われ、この原子
比が3/4.8〜3/5.07となる範囲で行うことが
より好ましい。イットリウムに対するアルミニウムの原
子比が小さく、乾式混合処理物中のアルミニウムの割合
が少なくなると、焼結体にイットリウム−アルミニウム
−ペロブスカイト相等が混在するようになる。又、イッ
トリウムに対するアルミニウムの原子比が大きく、混合
物中のアルミニウムの割合が多くなった場合も、焼結体
にα相のアルミナ相が混在するようになって好ましくな
い。
【0017】本発明においては、YAGの焼結助剤とし
て知られているSiO2 、ZrO2、HfO2 、Mg
O、CaO、SrO、CdO、R23 (Rは希土類元
素を表す)、Bi23 、FeO、Fe23 、Cr2
3 、NiO、Sc23 、In23 、Nb23
Ta25 、MnO、CoO、TiO2 、GeO2 のよ
うな酸化物を添加してもよく、又、1500〜1850
℃の空気中で焼成したときに前記酸化物となる前駆体物
質を添加してもよい。これらの酸化物や前駆体物質とし
ては、1種または2種以上組合せて使用することができ
る。焼結助剤の添加量は、通常、得られるYAG焼結体
に対し酸化物換算で1重量%以下となる量である。しか
し、耐食性および製造する半導体の歩留り等に問題がな
ければ1重量%を越えてもよい。
【0018】更に、本発明の2に係るイットリウム−ア
ルミニウム−ガーネット焼結体用原料の製造方法の特徴
構成は、BET比表面積が200m2 / g以上である酸
化アルミニウム前駆体又はα相を除く酸化アルミニウム
を、乾式処理してBET比表面積5〜110m2 / gと
した後、これを酸化イットリウム又はその前駆体と、イ
ットリウムとアルミニウムの原子比で3/4.7〜3/
5.2となるように混合することにある。
【0019】この方法では、まず酸化アルミニウム前駆
体またはα相を除く酸化アルミニウムを乾式処理する。
酸化アルミニウム前駆体またはα相を除く酸化アルミニ
ウムの乾式処理は、例えば、ボールミル、振動ミル、遊
星ミル、遠心ミルのような市販の装置を用い、機械的に
乾式処理する方法で行うことができる。乾式処理時間
は、通常、5分〜12時間、好ましくは10分〜3時間
である。
【0020】酸化アルミニウム前駆体またはα相を除く
酸化アルミニウムの乾式処理は、BET比表面積が5〜
110m2 / gとなる方法で行えばよく、処理後の酸化
アルミニウム前駆体またはα相を除く酸化アルミニウム
のBET比表面積が5m2 /g未満または110m2 /
gを越えるときは、酸化イットリウム又はその前駆体と
の混合が不十分となるため、相対密度98%以上を達成
できる粉体状YAG焼結体原料を得ることができない。
【0021】処理を施された酸化アルミニウム前駆体ま
たはα相を除く酸化アルミニウムは、上記した酸化イッ
トリウム又はその前駆体と混合される。ここでいう混合
とは、混合粉砕を含むものとする。この混合は、イット
リウムとアルミニウムの原子比が3/4.7〜3/5.
2となる配合比で行われ、より好ましくは、この原子比
が3/4.8〜3/5.07となる配合比で行う。イッ
トリウムに対するアルミニウムの原子比が、上記範囲を
外れると、YAG単一相からなる焼結体を得ることが困
難となる。
【0022】前記したように、この方法によっても、請
求項1の発明と同様に、生産性が高く、原料調整コスト
を低減可能なため製造コストの低い、それでいて相対密
度98%以上といった高密度のYAG焼結体が得られる
粉体状の焼結体用原料の製造方法を提供することができ
る。
【0023】本発明の3に係るイットリウム−アルミニ
ウム−ガーネット焼結体用原料顆粒の製造方法の特徴構
成は、請求項1又は2の方法により得られる粉体状のイ
ットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体用原料を
造粒して顆粒状にすることにある。
【0024】この構成によれば、粉塵の発生がなく、ハ
ンドリング性に優れ、かつ大形のYAG焼結体部材を製
造する場合にも、容易に均質で緻密な焼結体とすること
が可能である。
【0025】造粒は、例えば、粉体状YAG焼結体用原
料を皿形造粒機のような乾式造粒機に供給して行う方
法、粉体状YAG焼結体用原料を分散媒中に、超音波分
散機、ボールミル、媒体攪拌ミルのような分散機能を有
する装置で分散させた後、得られるスラリーをスプレー
造粒機で噴霧する方法で行うことができる。後者の方法
の分散は、通常、分散媒として水を使用して行うことが
でき、分散媒へ、ポリカルボン酸塩のような分散剤、ポ
リビニルアルコールのような有機バインダー又は潤滑剤
を添加して行うことが好ましい。有機バインダーや潤滑
剤を使用することによって、顆粒を成形して得られる成
形体の機械的強度を高めることができる。
【0026】本発明の4に係るイットリウム−アルミニ
ウム−ガーネット焼結体用原料スラリーの製造方法の特
徴構成は、請求項1〜3のいずれか1の方法により得ら
れるイットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体用
原料を分散媒と混合してスラリー状にすることにある。
ここに混合とは、混合粉砕を含むものとする。
【0027】この構成によれば、得られるスラリーをス
リップキャストのような成形方法に適用することがで
き、複雑な形状の成形体を容易に得ることができて都合
がよい。そして、得られた成形体を焼結させれば、複雑
な形状で、かつ焼結密度が高いYAG焼結体を容易に得
ることができる。
【0028】粉体状のYAG焼結体用原料と分散媒との
混合は、例えば、超音波分散機、ボールミルおよび媒体
攪拌ミルのような市販の装置を使って行うことができ
る。混合では、分散媒へ有機バインダーや潤滑剤を添加
して行うことが好ましい。有機バインダーや潤滑剤を使
用することによって、スラリーをスリップキャストによ
り成形して得られる成形体の強度を高めることができ
る。又、スラリーの製造は、粉体状YAG焼結体用原料
を造粒して顆粒にした後、得られる顆粒と分散媒とを混
合する方法により行うこともできる。
【0029】本発明の5に係るイットリウム−アルミニ
ウム−ガーネット焼結体用成形体の製造方法の特徴構成
は、請求項1〜4のいずれか1の方法により得られるイ
ットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体用原料を
成形することにある。
【0030】この構成によれば、焼結密度の高いYAG
焼結体の製造に好適な成形体を製造することができて都
合がよい。成形は、例えば、金型一軸プレス、静水圧プ
レス、スリップキャスト、押し出し成形および射出成形
のような各種方法で行うことができ、プレス時の成形圧
は、通常、10MPa以上であることが好ましく、又、
成形装置の小形化を考えれば、200MPa以下とする
ことが適当である。
【0031】本発明の6に係るイットリウム−アルミニ
ウム−ガーネット焼結体の製造方法の特徴構成は、請求
項5のイットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体
用成形体を、1500〜1850℃で焼結することにあ
る。
【0032】焼結温度が1500℃未満であると、相対
密度として98%以上の焼結密度を有するYAG焼結体
を得ることが困難となる。一方、焼結温度が1850℃
を超えると、YAG焼結体が異常粒成長を起こし易くな
り、相対密度として98%以上の焼結密度を有するYA
G焼結体を得ることが困難となる。焼結は、空気雰囲気
中、保持時間が30分以上12時間以内となる条件で行
うことが好ましい。なお、粉体状YAG焼結体用原料の
成形と成形体の焼結とを同一装置で行うことも可能であ
り、このような装置として、例えば、ホットプレス装置
や熱間静水圧プレス装置(HIPと呼ばれることがあ
る)がある。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により、さ
らに詳細に説明するが、実施例は本発明の一実施態様を
示すものであり、これにより本発明が制約されるもので
はない。尚、実施例において特に断らない限り、部、%
は夫々重量部、重量%である。BET比表面積の測定
は、N2 吸着によるBET一点法で、焼結密度の測定は
アルキメデス法で、酸化アルミニウム前駆体の不純物
は、発行分光法により行った。
【0034】
【実施例】(実施例1)原料として、アルコキシド加水
分解法による純度99.99%の水酸化アルミニウム
(擬べーマイト)1.3kgと純度99.9%の酸化イ
ットリウム1.2kg(Y:Al原子比=3:4.9;
水酸化アルミニウムと酸化イットリウムの配合物のBE
T比表面積133m2 /g)を30リットルの内容積を
有する振動ミルに仕込み、3時間乾式混合処理してYA
G焼結体用粉末(BET比表面積47m2 /g)を得
た。得られたYAG焼結体用粉末0.2kgを、ポリカ
ルボン酸塩分散剤5g共存させて水2.3kgに分散さ
せ、湿式媒体攪拌ミルにて分散スラリー化した後、バイ
ンダーとしてアクリル酸バインダーを1%(対固形分)
ポリエチレングリコールを0.3%(対固形分)添加
し、スプレー造粒して、YAG焼結体用顆粒を得た。得
られたYAG焼結体用顆粒を一軸プレス(成形圧30M
Pa)、次いで静水圧プレス(成形圧80MPa)で成
形した後、空気中で1680℃、2時間焼結してYAG
焼結体を得た。得られたYAG焼結体の焼結密度は、
4.55g/cm3 (相対密度100%)であった。
【0035】(実施例2)原料として、アルコキシド加
水分解法による純度99.99%の水酸化アルミニウム
(擬べーマイト)3.4kgと純度99.9%の酸化イ
ットリウム3.5kg(Y:Al原子比=3:4.9:
水酸化アルミニウムと酸化イットリウムの配合物のBE
T比表面積132m2 /g)を50リットルの内容積を
有する振動ミルに仕込み、3時間乾式混合処理してYA
G焼結体用粉末(BET比表面積79m2 /g)を得
た。得られたYAG焼結体用粉末0.2kgをポリカル
ボン酸塩分散剤5g共存させて水2.1kgに分散さ
せ、湿式媒体攪拌ミルにて分散スラリー化した後、バイ
ンダーとしてアクリル酸系バインダーを1%(対固形
分)添加し、スプレー造粒して、YAG焼結体用顆粒を
得た。得られたYAG焼結体用顆粒を一軸プレス(成形
圧30MPa)、次いで静水圧プレス(成形圧80MP
a)で成形した後、空気中で1680℃、2時間焼結し
てYAG焼結体を得た。得られたYAG焼結体の焼結密
度は、4.46g/cm3 (相対密度98%)であっ
た。
【0036】(実施例3)原料として、アルコキシド加
水分解法による純度99.99%の水酸化アルミニウム
(擬べーマイト)3.4kgと純度99.9%の酸化イ
ットリウム3.5kg(Y:Al原子比=3:4.9;
水酸化アルミニウムと酸化イットリウムの配合物のBE
T比表面積132m2 /g)を50リットルの内容積を
有する振動ミルに仕込み、9時間乾式混合処理してYA
G焼結体用粉末(BET比表面積32m2 /g)を得
た。得られたYAG焼結体用粉末0.2kgをポリカル
ボン酸塩分散剤5g共存させて水2.1kgに分散さ
せ、湿式媒体攪拌ミルにて分散スラリー化した後、バイ
ンダーとしてアクリル酸バインダーを1%(対固形
分)、ポリエチレングリコールを0.3%(対固形分)
添加し、スプレー造粒して、YAG焼結体用顆粒を得
た。得られたYAG焼結体用顆粒を一軸プレス(成形圧
30MPa)、次いで静水圧プレス(成形圧80MP
a)で成形した後、空気中で1680℃、2時間焼結し
てYAG焼結体を得た。得られたYAG焼結体の焼結密
度は、4.55g/cm3 (相対密度100%)であっ
た。
【0037】(実施例4)原料として、アルコキシド加
水分解法による純度99.99%の水酸化アルミニウム
(擬べーマイト)1.3kgと純度99.9%の酸化イ
ットリウム1.3kg(Y:Al原子比=3:5.0;
水酸化アルミニウムと酸化イットリウムの配合物のBE
T比表面積133m2 /g)を50リットルの内容積を
有する振動ミルに仕込み、18時間乾式混合処理してY
AG焼結体用粉末(BET比表面積17m2 /g)を得
た。得られたYAG焼結体用粉末0.2kgをポリカル
ボン酸塩分散剤5g共存させて水2.1kgに分散さ
せ、湿式媒体攪拌ミルにて分散スラリー化した後、アク
リル酸バインダーを1%(対固形分)、PEGを0.3
%(対固形分)添加し、スプレー造粒して、YAG焼結
体用顆粒を得た。得られたYAG焼結体用顆粒を一軸プ
レス(成形圧30MPa)、次いで静水圧プレス(成形
圧80MPa)で成形した後、空気中で1680℃、2
時間焼結してYAG焼結体を得た。得られたYAG焼結
体の焼結密度は、4.50g/cm3 (相対密度99
%)であった。
【0038】(実施例5)原料として、アルコキシド加
水分解法による純度99.99%の水酸化アルミニウム
(擬べーマイト)73gと純度99.9%の酸化イット
リウム76g(Y:Al原子比=3:4.9:水酸化ア
ルミニウムと酸化イットリウムの配合物のBET比表面
積154m2 /g)を3.3リットルの内容積を有する
ボールミル(粉砕メディア:ジルコニアボール)に仕込
み、24時間乾式混合処理をしてYAG焼結体用粉末
(BET比表面積75m2 /g)を得た。得られたYA
G焼結体用粉末0.13kgをポリカルボン酸塩分散剤
3.3g共存させて水1.4kgに分散させ、湿式媒体
攪拌ミルにて分散スラリー化した後、バインダーとして
アクリル酸バインダー1%(対固形分)、ポリエチレン
グリコールを0.3%(対固形分)添加し、スプレー造
粒して、YAG焼結体用顆粒を得た。得られたYAG焼
結体用顆粒を一軸プレス(成形圧30MPa)、次いで
静水圧プレス(成形圧80MPa)で成形した後、空気
中で1680℃、2時間焼結してYAG焼結体を得た。
得られたYAG焼結体の焼結密度は、4.47g/cm
3 (相対密度98%)であった。
【0039】(実施例6)原料として、アルコキシド加
水分解法による純度99.99%、BET比表面積30
7m2 /gの水酸化アルミニウム(擬べーマイト)1.
7kgを50リットルの内容積を有する振動ミルに仕込
み、3時間乾式処理してBET比表面積93m2 /gの
粉末を得た。得られた粉末96gと純度99.9%の酸
化イットリウム76g(BET比表面積2.3m2
g)100gをポリカルボン酸塩分散剤5g共存させて
水2.1kgに分散させ、湿式媒体攪拌ミルにて分散ス
ラリー化した後、スプレー造粒して、YAG焼結体用顆
粒を得た。得られたYAG焼結体用顆粒を一軸プレス
(成形圧30MPa)、次いで静水圧プレス(成形圧8
0MPa)で成形した後、空気中で1680℃、2時間
焼結してYAG焼結体を得た。得られたYAG焼結体の
焼結密度は、4.55g/cm3 (相対密度100%)
であった。
【0040】(比較例1)原料として、アルコキシド加
水分解法による純度99.99%の水酸化アルミニウム
(擬べーマイト)650gと純度99.9%の酸化イッ
トリウム666g(Y:Al原子比=3:4.9:水酸
化アルミニウムと酸化イットリウムの配合物のBET比
表面積154m2 /g)を、15リットルの内容積を有
するボールミル(粉砕メディア:アルミナボール)に仕
込み、96時間乾式混合処理してYAG焼結体用粉末
(BET比表面積97m2 /g)を得た。得られたYA
G焼結体用粉末0.4kgをポリカルボン酸塩分散剤1
0g共存させて水1.9kgに分散させ、湿式媒体攪拌
ミルにて分散スラリー化した後、パインダーとしてアク
リル酸バインダー1%(対固形分)、ポリエチレングリ
コールを0.3%(対固形分)添加し、スプレー造粒し
て、YAG焼結体用顆粒を得た。得られたYAG焼結体
用顆粒を一軸プレス(成形圧30MPa)、次いで静水
圧プレス(成形圧80MPa)で成形した後、空気中で
1680℃、2時間焼結してYAG焼結体を得た。得ら
れたYAG焼結体の焼結密度は、4.22g/cm3
(相対密度93%)であった。
【0041】(比較例2)原料として、アルコキシド加
水分解法による純度99.99%、BET比表面積30
7m2 /gの水酸化アルミニウム(擬べーマイト)3.
4kgを50リットルの内容積を有する振動ミルに仕込
み、3時間乾式処理してBET比表面積122m2 /g
の粉末を得た。得られた粉末97gと純度99.9%の
酸化イットリウム100gをポリカルボン酸塩分散剤5
g共存させて水2.1kgに分散させ、湿式媒体攪拌ミ
ルにて分散スラリー化した後、スプレー造粒して、YA
G焼結体用顆粒を得た。得られたYAG焼結体用顆粒を
一軸プレス(成形圧30MPa)、次いで静水圧プレス
(成形圧80MPa)で成形した後、空気中で1680
℃、2時間焼結してYAG焼結体を得た。得られたYA
G焼結体の焼結密度は、4.14g/cm3 (相対密度
91%)であった。
【0042】(比較例3)原料として、アルコキシド加
水分解法による純度99.99%、BET比表面積30
7m2 /gの水酸化アルミニウム(擬べーマイト)1.
7kgを50リットルの内容積を有する振動ミルに仕込
み、1.5時間乾式処理してBET比表面積121m2
/gの粉末を得た。得られた粉末97gと純度99.9
%の酸化イットリウム100gをポリカルボン酸塩分散
剤5g共存させて水2.1kgに分散させ、湿式媒体攪
拌ミルにて分散スラリー化した後、スプレー造粒して、
YAG焼結体用顆粒を得た。得られたYAG焼結体用顆
粒を一軸プレス(成形圧30MPa)、次いで静水圧プ
レス(成形圧80MPa)で成形した後、空気中で16
80℃、2時間焼結してYAG焼結体を得た。得られた
YAG焼結体の焼結密度は、4.39g/cm3 (相対
密度96%)であった。
【0043】上記実施例1〜5と比較例1の結果を表1
に、実施例6と比較例2、3の結果を表2にまとめる。
【0044】
【表1】
【表2】 表1、2から明らかなように、実施例1〜6では高い焼
結密度の焼結体が得られたが、比較例1〜3のものは、
各実施例のものに比べて低い焼結密度の焼結体となって
いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 美明 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 4G031 AA08 AA29 BA01 BA15 GA01 GA03 GA04 GA05 GA06 GA07 GA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化イットリウム又はその前駆体と、酸
    化アルミニウム前駆体又はα相を除く酸化アルミニウム
    とを、イットリウムとアルミニウムの原子比で3/4.
    7〜3/5.2となるように配合し、乾式混合処理後の
    BET比表面積が配合物のBET比表面積の6〜60%
    に低下するまで乾式混合処理することを特徴とするイッ
    トリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体用原料の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 BET比表面積が200m2 / g以上で
    ある酸化アルミニウム前駆体又はα相を除く酸化アルミ
    ニウムを、乾式処理してBET比表面積5〜110m2
    / gとした後、これを酸化イットリウムの前駆体と、イ
    ットリウムとアルミニウムの原子比で3/4.7〜3/
    5.2となるように混合することを特徴とするイットリ
    ウム−アルミニウム−ガーネット焼結体用原料の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の方法により得られる粉
    体状のイットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体
    用原料を造粒して顆粒状にすることを特徴とするイット
    リウム−アルミニウム−ガーネット焼結体用原料顆粒の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1の方法により
    得られるイットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結
    体用原料を分散媒と混合してスラリー状にすることを特
    徴とするイットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結
    体用原料スラリーの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1の方法により
    得られるイットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結
    体用原料を成形することを特徴とするイットリウム−ア
    ルミニウム−ガーネット焼結体用成形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5の製造方法により得られる成形
    体を、1500〜1850℃で焼結するイットリウム−
    アルミニウム−ガーネット焼結体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009084060A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Covalent Materials Corp 透光性酸化イットリウムアルミニウムガーネット焼結体およびその製造方法。
JP2010138060A (ja) * 2008-09-04 2010-06-24 Sumitomo Chemical Co Ltd チタン酸アルミニウム系セラミックスの製造方法

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JP2009084060A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Covalent Materials Corp 透光性酸化イットリウムアルミニウムガーネット焼結体およびその製造方法。
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