JP2002210423A - 繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤 - Google Patents
繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤Info
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- JP2002210423A JP2002210423A JP2001009941A JP2001009941A JP2002210423A JP 2002210423 A JP2002210423 A JP 2002210423A JP 2001009941 A JP2001009941 A JP 2001009941A JP 2001009941 A JP2001009941 A JP 2001009941A JP 2002210423 A JP2002210423 A JP 2002210423A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】繊維染色装置内の汚染物、脱落物の蓄積しやす
い部分を洗浄し、脱落物を装置外へ効率良く排出するこ
とが可能な繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤を提
供する。 【解決手段】繊維材料の染色加工を行う繊維染色装置に
おいて、処理液のジェット流または沸騰による攪拌作用
で少なくとも起泡度が100mm以上、泡の安定度が5
0mm以下の洗浄薬剤を発泡させ、該発泡流体により洗
浄することを特徴とする繊維染色装置の洗浄方法。
い部分を洗浄し、脱落物を装置外へ効率良く排出するこ
とが可能な繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤を提
供する。 【解決手段】繊維材料の染色加工を行う繊維染色装置に
おいて、処理液のジェット流または沸騰による攪拌作用
で少なくとも起泡度が100mm以上、泡の安定度が5
0mm以下の洗浄薬剤を発泡させ、該発泡流体により洗
浄することを特徴とする繊維染色装置の洗浄方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維材料を染色、そ
の他を行う繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤に関
するものである。
の他を行う繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維材料の染色の際には、染浴中に未固
着染料および使用薬剤、あるいはそれらの分解生成物が
残留、あるいは繊維に付着した油分、糊剤、オリゴマ
ー、その他の汚れ成分が脱落し、繊維染色装置の内壁に
付着して、該表面を汚染している。また、水質によって
は、スケールが発生し、その汚染物がより脱落しにくく
なっている場合も多い。ところが、これらの汚染物を完
全に除去しないことには、次に染色される繊維材料に汚
染物が再付着、汚れが発生し、不良反が増加することに
よって作業効率も低下する。これらの問題を解決するた
め、各種の薬剤や洗浄剤などを使用して該汚染物を洗浄
除去する方法が採用されている。
着染料および使用薬剤、あるいはそれらの分解生成物が
残留、あるいは繊維に付着した油分、糊剤、オリゴマ
ー、その他の汚れ成分が脱落し、繊維染色装置の内壁に
付着して、該表面を汚染している。また、水質によって
は、スケールが発生し、その汚染物がより脱落しにくく
なっている場合も多い。ところが、これらの汚染物を完
全に除去しないことには、次に染色される繊維材料に汚
染物が再付着、汚れが発生し、不良反が増加することに
よって作業効率も低下する。これらの問題を解決するた
め、各種の薬剤や洗浄剤などを使用して該汚染物を洗浄
除去する方法が採用されている。
【0003】例えば、繊維染色装置の洗浄方法として
は、過酸化水素洗浄法、アルカリ洗浄法などが行われて
いるが、いずれの方法も十分な効果を示さず、次のよう
な欠点を有する。
は、過酸化水素洗浄法、アルカリ洗浄法などが行われて
いるが、いずれの方法も十分な効果を示さず、次のよう
な欠点を有する。
【0004】すなわち、過酸化水素洗浄法においては洗
浄時の圧力が異常に上昇する危険性があり、また広く一
般に行われているアルカリ洗浄法においてはハイドロサ
ルファイトナトリウムおよび苛性アルカリを主として用
い、これにノニオン界面活性剤、4級アンモニウム塩型
界面活性剤および両性界面活性剤を併用して洗浄する方
法が幅広く行われているが、繊維染色装置に可能な限り
充填した水に溶解させるため、多量の薬剤を使用しなけ
ればならない。
浄時の圧力が異常に上昇する危険性があり、また広く一
般に行われているアルカリ洗浄法においてはハイドロサ
ルファイトナトリウムおよび苛性アルカリを主として用
い、これにノニオン界面活性剤、4級アンモニウム塩型
界面活性剤および両性界面活性剤を併用して洗浄する方
法が幅広く行われているが、繊維染色装置に可能な限り
充填した水に溶解させるため、多量の薬剤を使用しなけ
ればならない。
【0005】これらの洗浄方法は常用使用温度よりも高
温域で洗浄液を循環洗浄する必要があり、繊維染色装置
の構造によっては洗浄液に浸漬しない、または洗浄液が
循環しない部分、いわゆるデッドスペースでは効果が見
られない。また、高温下で洗浄後、装置内に残留したア
ルカリ成分や活性剤成分、その他残留物は、後に行われ
る染色その他の処理への悪影響が懸念されるため、残留
成分の排出を目的とした数回の熱水洗浄が必要であり、
それもまた多量の水を必要としている。
温域で洗浄液を循環洗浄する必要があり、繊維染色装置
の構造によっては洗浄液に浸漬しない、または洗浄液が
循環しない部分、いわゆるデッドスペースでは効果が見
られない。また、高温下で洗浄後、装置内に残留したア
ルカリ成分や活性剤成分、その他残留物は、後に行われ
る染色その他の処理への悪影響が懸念されるため、残留
成分の排出を目的とした数回の熱水洗浄が必要であり、
それもまた多量の水を必要としている。
【0006】また、パークレンなどの塩素系溶剤、フロ
ン系溶剤、芳香族系溶剤などを用いた溶剤洗浄法も一部
行われているが、毒性、臭気、引火性などに起因する作
業環境の悪化やオゾン層破壊、水質汚染などの地球環境
への悪影響が懸念される。
ン系溶剤、芳香族系溶剤などを用いた溶剤洗浄法も一部
行われているが、毒性、臭気、引火性などに起因する作
業環境の悪化やオゾン層破壊、水質汚染などの地球環境
への悪影響が懸念される。
【0007】一方、繊維染色装置の洗浄装置としては染
色機天井面にスリット状の隙間を形成して、その隙間か
ら洗浄液を噴射させ、処理槽内全域にわたって水膜を形
成しながら洗浄する装置が提案されている。また、10
0℃以上の高温高圧下の状態で繊維染色装置内を減圧さ
せ、洗浄水の沸騰現象による急激な攪拌作用で汚染物を
除去する装置が提案されている。
色機天井面にスリット状の隙間を形成して、その隙間か
ら洗浄液を噴射させ、処理槽内全域にわたって水膜を形
成しながら洗浄する装置が提案されている。また、10
0℃以上の高温高圧下の状態で繊維染色装置内を減圧さ
せ、洗浄水の沸騰現象による急激な攪拌作用で汚染物を
除去する装置が提案されている。
【0008】しかしながら、前者は処理液流体による物
理的作用の高い方法であり、脱落した汚染物は繊維装置
内で再付着する恐れがある。よって、薬品洗浄後には残
留物除去のため熱水洗浄が必要である。また、装置内の
細部まで洗浄するには装置内の天井部分に無数の噴射口
を設ける必要があり設備上の難点がある。後者において
は、繊維染色機械内の気液界面および処理液に浸漬した
配管接続部などの細部には効果が見られるが、天井部
分、すなわち、処理液面よりも上位部分には、急激な脱
気により凝集した水による循環がほとんどであり効果が
少ない。および脱落物の再付着防止には効果が見られな
いため同様の熱水洗浄が必要である。
理的作用の高い方法であり、脱落した汚染物は繊維装置
内で再付着する恐れがある。よって、薬品洗浄後には残
留物除去のため熱水洗浄が必要である。また、装置内の
細部まで洗浄するには装置内の天井部分に無数の噴射口
を設ける必要があり設備上の難点がある。後者において
は、繊維染色機械内の気液界面および処理液に浸漬した
配管接続部などの細部には効果が見られるが、天井部
分、すなわち、処理液面よりも上位部分には、急激な脱
気により凝集した水による循環がほとんどであり効果が
少ない。および脱落物の再付着防止には効果が見られな
いため同様の熱水洗浄が必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】繊維染色装置内の汚染
は未固着染料および使用薬剤あるいはそれらの分解生成
物、および繊維に付着した油分、糊剤、オリゴマー、そ
の他の汚染物が繰返し熱処理されることにより、内壁に
強固に付着した物、また、それらが脱落し、缶壁に再付
着、染色中に脱落した毛羽などであり、特に、気液界
面、および通常、処理液が流動しにくい部分であるデッ
ドスペース、処理液と常時接触しない内壁天井部分に蓄
積するため、十分な洗浄効果が得られない。また、洗浄
後のアルカリ、活性剤などの残留成分、あるいは再付着
した脱落物を完全に取り除くため、洗浄後、熱水などに
より数回洗浄する必要がある。
は未固着染料および使用薬剤あるいはそれらの分解生成
物、および繊維に付着した油分、糊剤、オリゴマー、そ
の他の汚染物が繰返し熱処理されることにより、内壁に
強固に付着した物、また、それらが脱落し、缶壁に再付
着、染色中に脱落した毛羽などであり、特に、気液界
面、および通常、処理液が流動しにくい部分であるデッ
ドスペース、処理液と常時接触しない内壁天井部分に蓄
積するため、十分な洗浄効果が得られない。また、洗浄
後のアルカリ、活性剤などの残留成分、あるいは再付着
した脱落物を完全に取り除くため、洗浄後、熱水などに
より数回洗浄する必要がある。
【0010】この問題を解決するために本発明の課題
は、上述した繊維染色装置内の汚染物、脱落物の蓄積し
やすい部分を洗浄し、脱落物を装置外へ効率良く排出す
ることが可能な繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤
を提供することにある。
は、上述した繊維染色装置内の汚染物、脱落物の蓄積し
やすい部分を洗浄し、脱落物を装置外へ効率良く排出す
ることが可能な繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するために次のような手段を採用するものである。す
なわち、 (1)繊維材料の染色加工を行う繊維染色装置におい
て、処理液のジェット流または沸騰による攪拌作用で少
なくとも起泡度が100mm以上、泡の安定度が50m
m以下の洗浄薬剤を発泡させ、該発泡流体により洗浄す
ることを特徴とする繊維染色装置の洗浄方法。
決するために次のような手段を採用するものである。す
なわち、 (1)繊維材料の染色加工を行う繊維染色装置におい
て、処理液のジェット流または沸騰による攪拌作用で少
なくとも起泡度が100mm以上、泡の安定度が50m
m以下の洗浄薬剤を発泡させ、該発泡流体により洗浄す
ることを特徴とする繊維染色装置の洗浄方法。
【0012】(2)繊維材料の染色加工を行う繊維染色
装置において、処理液のジェット流または沸騰による攪
拌作用で前記(1)記載の洗浄薬剤を発泡させ、該発泡
流体に汚れ成分または毛羽を吸着させるとともに、該汚
れ成分または毛羽を発泡流体とともに 装置外へ排出す
ることを特徴とする繊維染色装置の洗浄方法。
装置において、処理液のジェット流または沸騰による攪
拌作用で前記(1)記載の洗浄薬剤を発泡させ、該発泡
流体に汚れ成分または毛羽を吸着させるとともに、該汚
れ成分または毛羽を発泡流体とともに 装置外へ排出す
ることを特徴とする繊維染色装置の洗浄方法。
【0013】(3)洗浄薬剤として少なくとも起泡度が
100mm以上である薬剤を含むことを特徴とする繊維
染色装置の洗浄薬剤。
100mm以上である薬剤を含むことを特徴とする繊維
染色装置の洗浄薬剤。
【0014】(4)洗浄薬剤の発泡における泡の安定度
が50mm以下であることを特徴とする繊維染色装置の
洗浄薬剤。
が50mm以下であることを特徴とする繊維染色装置の
洗浄薬剤。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、さらに本発明について詳細
に説明する。
に説明する。
【0016】本発明の繊維染色装置の洗浄方法は、洗浄
水のジェット流または沸騰現象など急激な攪拌作用を利
用し、洗浄薬剤を発泡させ、その発泡流体により、繊維
染色装置内の天井部分およびデッドスペースを洗浄する
ことを特徴とするものであり、あるいは、さらには、汚
染物および毛羽等の脱落物を泡とともに該装置外へ排出
することを特徴とするものである。
水のジェット流または沸騰現象など急激な攪拌作用を利
用し、洗浄薬剤を発泡させ、その発泡流体により、繊維
染色装置内の天井部分およびデッドスペースを洗浄する
ことを特徴とするものであり、あるいは、さらには、汚
染物および毛羽等の脱落物を泡とともに該装置外へ排出
することを特徴とするものである。
【0017】また、本発明は、繊維材料を染色、その他
の処理を行う繊維染色装置内を洗浄する際、好ましくは
少なくとも起泡度が100mm以上の洗浄薬剤を処理液
に混合した後、沸騰現象、または処理液ジェット流を空
気と混合、発泡させるものである。
の処理を行う繊維染色装置内を洗浄する際、好ましくは
少なくとも起泡度が100mm以上の洗浄薬剤を処理液
に混合した後、沸騰現象、または処理液ジェット流を空
気と混合、発泡させるものである。
【0018】さらにまた、本発明における洗浄方法は、
繊維材料を染色その他の処理を行う繊維染色装置内の洗
浄において、洗浄剤を含有した処理液を100℃以上に
昇温した後、繊維染色装置内を脱気し、急激な沸騰を発
生させて、処理液を発泡させるものである。なお、処理
液のジェット流に気体流を混合し、処理液を発泡させ、
発泡流体を形成するなど、発泡手段に制限はない。
繊維材料を染色その他の処理を行う繊維染色装置内の洗
浄において、洗浄剤を含有した処理液を100℃以上に
昇温した後、繊維染色装置内を脱気し、急激な沸騰を発
生させて、処理液を発泡させるものである。なお、処理
液のジェット流に気体流を混合し、処理液を発泡させ、
発泡流体を形成するなど、発泡手段に制限はない。
【0019】洗浄剤の発泡流体は繊維染色装置内の気相
部分、すなわち、処理液との気−液界面よりも上の部分
を流動しつつ、缶壁に付着した汚れ成分、毛羽などを泡
表面に吸着させながら、繊維染色装置に取り付けられた
排出口から排出される。この動作を数回繰り返す、また
は連続的に行うことにより処理液中の活性剤成分は、泡
として脱落物を吸着し装置外へ排出されるため、洗浄後
の処理液に含有される活性剤成分は消費され、洗浄後の
熱水などによる洗浄を省略することもできる。
部分、すなわち、処理液との気−液界面よりも上の部分
を流動しつつ、缶壁に付着した汚れ成分、毛羽などを泡
表面に吸着させながら、繊維染色装置に取り付けられた
排出口から排出される。この動作を数回繰り返す、また
は連続的に行うことにより処理液中の活性剤成分は、泡
として脱落物を吸着し装置外へ排出されるため、洗浄後
の処理液に含有される活性剤成分は消費され、洗浄後の
熱水などによる洗浄を省略することもできる。
【0020】本発明における染色加工は、繊維材料を染
料その他の薬品を混合した水または溶媒に浸漬し、繊維
材料あるいは処理溶媒を循環させることにより染色その
他の処理を行うものなどであり、染色加工に使用される
染料その他の薬品に特に制限はない。また、染色加工に
おける温度、圧力、時間など、処理条件においても特に
制限はない。
料その他の薬品を混合した水または溶媒に浸漬し、繊維
材料あるいは処理溶媒を循環させることにより染色その
他の処理を行うものなどであり、染色加工に使用される
染料その他の薬品に特に制限はない。また、染色加工に
おける温度、圧力、時間など、処理条件においても特に
制限はない。
【0021】本発明における繊維材料はポリエステル、
ナイロン、アクリル、レーヨン、綿、ウールなど特に制
限はなく、糸、わた、布帛など形態にも制限はない。
ナイロン、アクリル、レーヨン、綿、ウールなど特に制
限はなく、糸、わた、布帛など形態にも制限はない。
【0022】また、該繊維材料を染色加工を行う繊維染
色装置においても、チーズ染色機、パッケージ染色機、
ビーム染色機、ジッガー染色機、液流染色機、気流染色
機など、装置内に処理液を充填し、循環ポンプにより処
理液を循環させ、染色加工を行う繊維染色装置など、特
に制限されるものではない。
色装置においても、チーズ染色機、パッケージ染色機、
ビーム染色機、ジッガー染色機、液流染色機、気流染色
機など、装置内に処理液を充填し、循環ポンプにより処
理液を循環させ、染色加工を行う繊維染色装置など、特
に制限されるものではない。
【0023】さらに、繊維布帛の脱油、脱糊を行う精練
機についても、槽内に脱落物、毛羽などが付着するた
め、定期的に洗浄が必要であり、それらの脱落物を完全
に除去するためには大量の水をオーバーフローしなけれ
ばならないため、本発明の効果が大きい。
機についても、槽内に脱落物、毛羽などが付着するた
め、定期的に洗浄が必要であり、それらの脱落物を完全
に除去するためには大量の水をオーバーフローしなけれ
ばならないため、本発明の効果が大きい。
【0024】洗浄薬剤は染色装置内に所定量の水を充填
し、投入、溶解し使用する。必要であれば苛性アルカリ
および還元剤であるハイドロサルファイト、キレート剤
など通常の洗浄で使用できる薬剤を併用することもでき
る。
し、投入、溶解し使用する。必要であれば苛性アルカリ
および還元剤であるハイドロサルファイト、キレート剤
など通常の洗浄で使用できる薬剤を併用することもでき
る。
【0025】該洗浄薬剤の起泡度は100mm以上であ
ることが好ましいが、起泡度が大きく、かつ泡の形態が
微細であるほど脱落物の吸着が促進され発明の効果が大
きい。
ることが好ましいが、起泡度が大きく、かつ泡の形態が
微細であるほど脱落物の吸着が促進され発明の効果が大
きい。
【0026】本発明における起泡度とは、染色加工を行
う繊維染色装置の洗浄作業を実施する際、処理液のジェ
ット流または沸騰による攪拌作用を受け、洗浄薬剤が発
泡する高さを示すものである。
う繊維染色装置の洗浄作業を実施する際、処理液のジェ
ット流または沸騰による攪拌作用を受け、洗浄薬剤が発
泡する高さを示すものである。
【0027】繊維染色装置内の汚染は通常、染色その他
の加工を実施する液面の気液界面、および気相部分の壁
面に多く発生するため、本発明を適用する場合は該処理
液量を通常の加工で使用する液面に設定することが好ま
しい。
の加工を実施する液面の気液界面、および気相部分の壁
面に多く発生するため、本発明を適用する場合は該処理
液量を通常の加工で使用する液面に設定することが好ま
しい。
【0028】ジェット流を用いた攪拌を行う場合の条件
は繊維機械装置内を該処理液が可能な限り最大流量で循
環するよう、噴射口面積または吐出圧を設定する。
は繊維機械装置内を該処理液が可能な限り最大流量で循
環するよう、噴射口面積または吐出圧を設定する。
【0029】沸騰による攪拌を行う場合は、通常、染色
その他の加工を実施する温度よりも高い温度、好ましく
は130℃以上の温度に設定し、繊維機械装置内の処理
液温度分布が均一となった時点で、一気に放圧を行い沸
騰させる。
その他の加工を実施する温度よりも高い温度、好ましく
は130℃以上の温度に設定し、繊維機械装置内の処理
液温度分布が均一となった時点で、一気に放圧を行い沸
騰させる。
【0030】起泡度が100mm未満であると装置内で
の発泡が少なく、洗浄力の低下および装置外への排出が
促進されないので好ましくない。
の発泡が少なく、洗浄力の低下および装置外への排出が
促進されないので好ましくない。
【0031】また、本発明における泡の安定性とは、洗
浄薬剤を繊維染色装置に投入、発泡直後の泡の高さと一
定時間経過後の泡の高さとの差である。
浄薬剤を繊維染色装置に投入、発泡直後の泡の高さと一
定時間経過後の泡の高さとの差である。
【0032】ロス・マイルス法にて測定し、評価液滴下
終了直後の泡高さを起泡度、また、5分間放置後の泡高
さとの差を泡の安定性とする。該評価方法にて洗浄薬剤
を評価した後、繊維染色装置内に投入し、上述した方法
にて攪拌を開始、繊維染色装置の内部を観察できるのぞ
き窓より発泡度合いを、また、排出口より排出される泡
の量について実施例記載の基準にて目視評価を実施し
た。同時に繊維染色装置の洗浄後にフィルター部の汚れ
についても評価した結果、ロスマイルス法にて起泡度が
100mm以上、泡の安定性が50mm以下の洗浄薬剤
に効果が高いことを見出した。
終了直後の泡高さを起泡度、また、5分間放置後の泡高
さとの差を泡の安定性とする。該評価方法にて洗浄薬剤
を評価した後、繊維染色装置内に投入し、上述した方法
にて攪拌を開始、繊維染色装置の内部を観察できるのぞ
き窓より発泡度合いを、また、排出口より排出される泡
の量について実施例記載の基準にて目視評価を実施し
た。同時に繊維染色装置の洗浄後にフィルター部の汚れ
についても評価した結果、ロスマイルス法にて起泡度が
100mm以上、泡の安定性が50mm以下の洗浄薬剤
に効果が高いことを見出した。
【0033】泡の安定性は発泡5分後において50mm
以下が好ましく、50mmを越えると吸着した脱落物が
装置外へ排出されるまでに泡が破壊され、装置内に再付
着してしまうため本発明の効果が少なくなり、好ましく
ない。よって泡の形態で長時間維持し、かつ、粘度が低
く繊維染色機械装置内での流動がスムーズに行われるも
のがより好ましい。洗浄剤の成分として特に制限はない
が、起泡性と洗浄性の高い界面活性剤を少なくとも含
む。例えば高級アルコール系アニオン界面活性剤、直鎖
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸
エステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸エステル塩などの界面活性剤が好ましく使用で
きる。また、泡の安定剤として脂肪族アルカノールアミ
ドなどが併用されることもある。
以下が好ましく、50mmを越えると吸着した脱落物が
装置外へ排出されるまでに泡が破壊され、装置内に再付
着してしまうため本発明の効果が少なくなり、好ましく
ない。よって泡の形態で長時間維持し、かつ、粘度が低
く繊維染色機械装置内での流動がスムーズに行われるも
のがより好ましい。洗浄剤の成分として特に制限はない
が、起泡性と洗浄性の高い界面活性剤を少なくとも含
む。例えば高級アルコール系アニオン界面活性剤、直鎖
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸
エステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸エステル塩などの界面活性剤が好ましく使用で
きる。また、泡の安定剤として脂肪族アルカノールアミ
ドなどが併用されることもある。
【0034】
【実施例】以下の実施例において本発明をより具体的に
説明する。
説明する。
【0035】起泡度および泡の安定度はロス・マイルス
法(JIS K 3362−90)を用い、0.1%溶
液、25℃で測定した。評価液滴下直後の泡高さを起泡
度、評価液滴下5分後の泡高さを泡の安定度とした。
法(JIS K 3362−90)を用い、0.1%溶
液、25℃で測定した。評価液滴下直後の泡高さを起泡
度、評価液滴下5分後の泡高さを泡の安定度とした。
【0036】起泡度:滴下直後の泡高さ(mm) 安定度:滴下直後の泡高さ(mm)−5分経過後の泡高
さ(mm) 繊維染色機械装置は発泡による洗浄装置を備え付けた5
0SUH−UF1型液流染色機((株)ニツセン製)を用
い、装置内での起泡度は該装置に設けられたのぞき窓よ
り観察し、評価を行った。
さ(mm) 繊維染色機械装置は発泡による洗浄装置を備え付けた5
0SUH−UF1型液流染色機((株)ニツセン製)を用
い、装置内での起泡度は該装置に設けられたのぞき窓よ
り観察し、評価を行った。
【0037】◎:装置上部まで十分発泡し、起泡度は良
好である。
好である。
【0038】○:装置上部まで到達し、起泡度はほぼ良
好である。
好である。
【0039】△:発泡は見られるが、装置上部までは到
達せず、やや不良である。
達せず、やや不良である。
【0040】×:ほどんど発泡は見られず、起泡度は不
良である。
良である。
【0041】また、泡の安定度は該装置後部に設けられ
た排出口より排出される泡の量を目視により評価した。
た排出口より排出される泡の量を目視により評価した。
【0042】○:排出される泡の量が多く、泡の安定性
は良好である。
は良好である。
【0043】△:泡は排出されるが、量が少なくやや不
良である。
良である。
【0044】×:ほとんど泡は排出されない。
【0045】また、缶内に再付着した残留物の量は、本
発明による洗浄後、該装置に設けられたフィルターを観
察し、評価を行った。
発明による洗浄後、該装置に設けられたフィルターを観
察し、評価を行った。
【0046】○:フィルターに残留物はなく、除去性は
良好である。
良好である。
【0047】△:フィルターにやや残留物が残り、除去
性はやや不良である。
性はやや不良である。
【0048】×:フィルターに残留物が残り、除去性は
不良である。
不良である。
【0049】実施例1 起泡度145mm、5分後の泡高さ128mm(安定度
17mm)のノイゲン130T(第一工業製薬株式会社
製)を繊維染色機械装置内に充填した水に希釈、5g/
lの濃度に調整し、135℃で5分間循環洗浄した後、
装置内を脱気し、急激な沸騰現象により洗浄剤を発泡さ
せた。発泡流体は該装置後部に設置された脱気弁から排
出された。このときの、該装置に設けられたのぞき窓よ
り該装置内部を観察した結果、起泡度は良好であった。
また、排出口より泡が排出され、安定度も良好であっ
た。
17mm)のノイゲン130T(第一工業製薬株式会社
製)を繊維染色機械装置内に充填した水に希釈、5g/
lの濃度に調整し、135℃で5分間循環洗浄した後、
装置内を脱気し、急激な沸騰現象により洗浄剤を発泡さ
せた。発泡流体は該装置後部に設置された脱気弁から排
出された。このときの、該装置に設けられたのぞき窓よ
り該装置内部を観察した結果、起泡度は良好であった。
また、排出口より泡が排出され、安定度も良好であっ
た。
【0050】実施例2 起泡度102mm、5分後の泡高さ86mm(安定度1
6mm)の洗浄剤を繊維染色機械装置内に充填した水に
希釈し、5g/lの濃度に調整し、135℃で5分間循
環洗浄した後、装置内を脱気し、急激な沸騰現象により
洗浄剤を発泡させた。発泡流体は該装置後部に設置され
た排出口から排出された。このときの、該装置に設けら
れたのぞき窓より該装置内部を観察した結果、起泡度は
良好であった。また、排出口より泡が排出され、安定度
も良好であった。
6mm)の洗浄剤を繊維染色機械装置内に充填した水に
希釈し、5g/lの濃度に調整し、135℃で5分間循
環洗浄した後、装置内を脱気し、急激な沸騰現象により
洗浄剤を発泡させた。発泡流体は該装置後部に設置され
た排出口から排出された。このときの、該装置に設けら
れたのぞき窓より該装置内部を観察した結果、起泡度は
良好であった。また、排出口より泡が排出され、安定度
も良好であった。
【0051】比較例1 起泡度142mm、5分後の泡高さ31mm(安定度1
11mm)のノイゲンEA167(第一工業製薬株式会
社製)を繊維染色機械装置内に充填した水に希釈し、5
g/lの濃度に調整し、135℃で5分間循環洗浄した
後、装置内を脱気し、急激な沸騰現象により洗浄剤を発
泡させた。発泡流体は該装置後部に設置された排出口か
ら排出された。このときの、該装置に設けられたのぞき
窓より該装置内部を観察した結果、起泡度は良好であっ
たが、排出口より排出された泡の量が少なく、安定度は
不良であった。
11mm)のノイゲンEA167(第一工業製薬株式会
社製)を繊維染色機械装置内に充填した水に希釈し、5
g/lの濃度に調整し、135℃で5分間循環洗浄した
後、装置内を脱気し、急激な沸騰現象により洗浄剤を発
泡させた。発泡流体は該装置後部に設置された排出口か
ら排出された。このときの、該装置に設けられたのぞき
窓より該装置内部を観察した結果、起泡度は良好であっ
たが、排出口より排出された泡の量が少なく、安定度は
不良であった。
【0052】比較例2 起泡度47mm、5分後の泡高さ37mm(安定度10
mm)のノイゲンEA126(第一工業製薬株式会社
製)を繊維染色機械装置内に充填した水に希釈し、5g
/lの濃度に調整し、135℃で5分間循環洗浄した
後、装置内を脱気し、急激な沸騰現象により洗浄剤を発
泡させた。発泡流体は該装置後部に設置された排出口か
ら排出された。このときの、該装置に設けられたのぞき
窓より該装置内部を観察した結果、起泡度はほとんどな
く不良であった。また、排出口より泡がほとんど排出さ
れず、安定度も不良であった。
mm)のノイゲンEA126(第一工業製薬株式会社
製)を繊維染色機械装置内に充填した水に希釈し、5g
/lの濃度に調整し、135℃で5分間循環洗浄した
後、装置内を脱気し、急激な沸騰現象により洗浄剤を発
泡させた。発泡流体は該装置後部に設置された排出口か
ら排出された。このときの、該装置に設けられたのぞき
窓より該装置内部を観察した結果、起泡度はほとんどな
く不良であった。また、排出口より泡がほとんど排出さ
れず、安定度も不良であった。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明の効果は染色加工を行う繊維染色
装置内に蓄積する汚染物、毛羽等の脱落物を処理液のジ
ェット流または沸騰による攪拌作用で洗浄薬剤を発泡さ
せ、該発泡流体により汚染物、脱落物の蓄積しやすい部
分に十分な洗浄効果を付与するとともに脱落物を泡表面
に吸着させ、泡とともに装置外へ効率よく排出させるこ
とにより、洗浄後の水洗回数を減少させ、かつ、汚染物
による不良反を防止できる。
装置内に蓄積する汚染物、毛羽等の脱落物を処理液のジ
ェット流または沸騰による攪拌作用で洗浄薬剤を発泡さ
せ、該発泡流体により汚染物、脱落物の蓄積しやすい部
分に十分な洗浄効果を付与するとともに脱落物を泡表面
に吸着させ、泡とともに装置外へ効率よく排出させるこ
とにより、洗浄後の水洗回数を減少させ、かつ、汚染物
による不良反を防止できる。
Claims (4)
- 【請求項1】繊維材料の染色加工を行う繊維染色装置に
おいて、処理液のジェット流または沸騰による攪拌作用
で少なくとも起泡度が100mm以上、泡の安定度が5
0mm以下の洗浄薬剤を発泡させ、該発泡流体により洗
浄することを特徴とする繊維染色装置の洗浄方法。 - 【請求項2】繊維材料の染色加工を行う繊維染色装置に
おいて、処理液のジェット流または沸騰による攪拌作用
で請求項1記載の洗浄薬剤を発泡させ、該発泡流体に汚
れ成分または毛羽を吸着させるとともに、該汚れ成分ま
たは毛羽を発泡流体とともに 装置外へ排出することを
特徴とする繊維染色装置の洗浄方法。 - 【請求項3】洗浄薬剤として少なくとも起泡度が100
mm以上である薬剤を含むことを特徴とする繊維染色装
置の洗浄薬剤。 - 【請求項4】洗浄薬剤の発泡における泡の安定度が50
mm以下であることを特徴とする繊維染色装置の洗浄薬
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001009941A JP2002210423A (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | 繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001009941A JP2002210423A (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | 繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002210423A true JP2002210423A (ja) | 2002-07-30 |
Family
ID=18877347
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001009941A Withdrawn JP2002210423A (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | 繊維染色装置の洗浄方法および洗浄薬剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002210423A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019104834A (ja) * | 2017-12-13 | 2019-06-27 | 明成化学工業株式会社 | 超臨界流体処理装置の洗浄剤 |
-
2001
- 2001-01-18 JP JP2001009941A patent/JP2002210423A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019104834A (ja) * | 2017-12-13 | 2019-06-27 | 明成化学工業株式会社 | 超臨界流体処理装置の洗浄剤 |
JP7105060B2 (ja) | 2017-12-13 | 2022-07-22 | 明成化学工業株式会社 | 超臨界流体処理装置の洗浄剤 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071226 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090723 |