JP2002210400A - シャワーフローコート塗装装置およびこれを用いた塗装方法 - Google Patents

シャワーフローコート塗装装置およびこれを用いた塗装方法

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JP2002210400A
JP2002210400A JP2001010548A JP2001010548A JP2002210400A JP 2002210400 A JP2002210400 A JP 2002210400A JP 2001010548 A JP2001010548 A JP 2001010548A JP 2001010548 A JP2001010548 A JP 2001010548A JP 2002210400 A JP2002210400 A JP 2002210400A
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tank
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coating material
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JP2001010548A
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Hiroyuki Sato
寛之 佐藤
Hiroshi Fukushima
洋 福島
Koji Furukawa
浩二 古川
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な立体形状の被塗布物に薄い塗膜を形成
する場合でも均一に塗布でき、塗料のリサイクル性が優
れ、環境への負荷も少ない塗装装置を提供する。 【解決手段】 一定量の塗料を貯留しつつ底面に形成さ
れた滴下孔10aから塗料を滴下して、前記滴下孔10
aの下方に配された基材19に塗料を塗布する塗料貯留
槽10と、この塗料貯留槽10に連続的に塗料を供給す
る塗料供給手段11と、前記塗料貯留槽10からオーバ
ーフローした塗料を受ける塗料回収槽12とを備えた塗
装装置であって、前記塗料貯留槽10は、塗料の液深さ
が1〜20cmに維持されるように形成され、かつ、前
記滴下孔は、孔径が0.5〜5mmであり、底面1cm
2当たり0.05〜2.0個の割合で形成されているシ
ャワーフローコート塗装装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料を基材に塗装
する塗装装置とこれを用いた塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等
の熱可塑性樹脂からなる成形品は、軽量で耐衝撃性に優
れているだけでなく、透明性も良好である。そのため、
これらの熱可塑性樹脂は、近年、ヘッドランプ、クレー
ジング、計器類のカバーなどの自動車用プラスチック材
料や、高速道路遮音板等の土木材料、車庫屋根、アーケ
ード屋根等の建築材料、光ディスク用材料等に多く用い
られるようになってきている。しかし、これらの熱可塑
性樹脂成形品はその表面の耐摩耗性や耐候性が不十分で
ある。よって、これらの性能を補うために成形品表面へ
の塗膜の形成が従来から行われている。
【0003】塗膜を形成する方法としては、シリコン
系、メラミン系の樹脂組成物からなる塗料を基材の表面
に塗布して加熱縮合または付加反応させ、表面に架橋塗
膜を形成する方法、ラジカル重合性単量体または多量体
からなる樹脂組成物を塗料とし、これを基材の表面に塗
布した後、活性エネルギー線を照射し、架橋塗膜を形成
する方法等がある。こうして表面に架橋塗膜からなる保
護皮膜を形成することによって、熱可塑性樹脂成形品の
表面に耐摩耗性や耐候性を付与できる。
【0004】塗料を特に立体形状の基材に塗布する場
合、一般にはスプレー法が採用される。スプレー法は、
成形品の形状が複雑であっても、比較的容易に均一な厚
みで塗膜を形成できるため各種用途に広く使用されてい
るが、その一方で、基材に塗着しなかった余剰の塗料が
ミストとなって空気中に散乱してしまうという問題があ
る。そのため、スプレー法で塗布する場合には、一般的
にスプレーブースと呼ばれる捕集能力のある排気設備を
使用する。ミストを捕集する方法には、凝集剤を含む水
を使用してミストを凝集させる方法、オイルを使用して
これにミストを吸収させる方法、ミストを含む排気をス
パイラル状の捕集部材に付着させて、ミストを捕集する
ドライブース方法等がある。しかしながら、これらの方
法では捕集した余剰塗料を再使用することができない。
そのため、スプレー法の場合には塗料の塗着効率は低
く、一般には30%以下であった。
【0005】塗着効率を上げるために有効と考えられて
いるのがフローコート法である。フローコート法の場合
には、基材に塗着しなかった余剰の塗料は塗装装置下部
に設けられた塗料捕集用の受け皿に集められ再使用する
ことが可能である。この結果、塗料の塗着効率は通常7
0〜80%となり、さらに設備対策を行うことにより、
100%近くの高い塗装効率で塗装することができる。
また、余剰塗料がミスト状になって、含有される有機溶
剤のほぼ全量が大気中に揮発してしまうスプレー法に比
べると、フローコート法では有機溶剤の揮発量は少な
く、地球環境汚染防止の観点から好ましく、また、有機
溶剤処理設備が不要であるという観点からも好ましい。
【0006】フローコート法として一般的な方法は、カ
ーテンフローコート法である。この方法は、塗料を狭い
スリット状のノズルからカーテン状に流して基材上に流
しかけ塗装する方法であり、カーテンの厚さを調整する
ことにより塗膜の膜厚を制御できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗料を
カーテン状に保つためには塗料の粘度が数百mPa・s
以上であることが必要である。よって、膜厚が数十μm
以上の塗膜を形成する場合や、2次元形状の基材に塗料
を塗布する場合には、カーテンフローコート法は有効な
手段であるが、20μm以下の薄膜を基材に形成するこ
とは非常に困難であった。また、基材が複雑な立体形状
である場合には膜厚が不均一になるため、カーテンフロ
ーコート法は適用できなかった。
【0008】本発明は前記課題を解決するためになされ
たものであり、複雑な立体形状の被塗布物に薄い塗膜を
形成する場合でも均一な塗膜を形成でき、かつ、塗料の
リサイクル性に優れ、環境への負荷も非常に少ない塗装
装置および塗装方法を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のシャワーフロー
コート塗装装置は、一定量の塗料を貯留しつつ底面に形
成された滴下孔から塗料を滴下して、前記滴下孔の下方
に配された基材に塗料を塗布する塗料貯留槽と、この塗
料貯留槽に連続的に塗料を供給する塗料供給手段と、前
記塗料貯留槽からオーバーフローした塗料を受ける塗料
回収槽とを備えた塗装装置であって、前記塗料貯留槽
は、塗料の液深さが1〜20cmに維持されるように形
成され、かつ、前記滴下孔は孔径が0.5〜5mmであ
り、底面1cm2当たり0.05〜2.0個の割合で形
成されていることを特徴とする。また、本発明の塗装方
法は、上記のシャワーフローコート塗装装置を用いて、
有機溶剤を含有し、25℃での塗料粘度が50mPa・
s以下である塗料を塗布することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明のシャワーフローコ
ート塗装装置を図面を用いて詳細に説明する。図1は、
本発明のシャワーフローコート塗装装置の一例を示す概
略構成図である。符号10は塗料貯留槽であり、塗料供
給手段11から連続的に供給された塗料を一定量貯留し
つつ底面に形成された滴下孔10aから滴下して、滴下
孔10aの下方に配された基材19に塗料を塗布するも
のである。塗料貯留槽10の外側にはこの塗料貯留槽1
0からオーバーフローした塗料を受けるための塗料回収
槽12が設けられていて、塗料供給手段11から塗料貯
留槽10に供給された過剰な塗料が回収されるようにな
っている。よって、塗料貯留槽10の底面の滴下孔10
aから滴下する滴下量以上の塗料を塗料貯留槽10に連
続供給することにより、塗料貯留槽10内には一定量の
塗料が常時貯留され、貯留されている塗料による液圧力
が一定となる。そのため、塗料が滴下孔10aから連続
的に、かつ、一定の滴下速度で滴下するようになってい
る。
【0011】この図示例において塗料供給手段11は、
塗料タンク13と、この塗料タンク13内の塗料を塗料
貯留槽10に送液するダイヤフラムポンプ14とを備え
て構成されている。塗料タンク13とダイヤフラムポン
プ14との間にはストレーナ15などの濾過器が設けら
れ、塗料中の異物がここで除去されるようになってい
る。また、塗料タンク13には、粘度調整用タンク16
が備えられている。この粘度調整用タンク16には、溶
剤タンク17と、この溶剤タンク17中の有機溶剤など
の溶剤を必要に応じて粘度調整用タンク16に加えて塗
料の固形分濃度を調節し、塗料の粘度を自動制御する粘
度コントローラ18とが具備され、粘度制御された塗料
が塗料タンク13に供給されるようになっている。連続
的に固形分濃度を一定にするためには、塗料粘度を常時
測定し、自動的に有機溶剤を添加する機能を有する粘度
コントローラ18を用いるのが好ましく、塗装設備内の
液温を一定に保つことにより制御可能になる。このよう
な粘度コントローラ18としては、塗料粘度上昇に伴い
ダイヤフラムポンプへの負荷増大が引き起こす、ポンプ
脈動数減少をカウントし、脈動数変化に応じて都度塗料
を供給して粘度を制御する(株)メイセイ製のMS粘度
コントローラなどを例示できる。なお、濾過器にはスト
レーナ15のかわりにフィルタを使用してしてもよい。
【0012】また、この図示例の塗装装置においては、
塗料回収槽12に回収された塗料を塗料供給手段11に
送る第1の送液手段が備えられていて、塗料貯留槽10
からオーバーフローした塗料を塗料貯留槽10に再供給
できるようになっている。この例の第1の送液手段は、
塗料回収槽12と粘度調整用タンク16とを接続する配
管20で構成されていて、粘度調整用タンク16を塗料
回収槽12よりも下方に設けることにより、塗料回収槽
12内の塗料をその重力によって粘度調整用タンク16
に送液できるようになっている。粘度調整用タンク16
に送液された塗料は粘度制御された後、塗料タンク13
に送られ、再び塗料貯留槽10へ供給される。なお、第
1の送液手段には必要に応じてポンプなどを備えて、強
制的に塗料回収槽12内の塗料を粘度調整用タンク16
に送液できるようにしてもよい。この場合には、粘度調
整用タンク16を塗料回収槽12よりも下方に設けなく
てもよい。
【0013】このような塗装装置における塗料貯留槽1
0と塗料回収槽12の具体的な形態としては、例えば図
2に示すように、塗料貯留槽10の外周に塗料回収槽1
2が設けられた形態を例示できる。塗料貯留槽10の底
面の大きさや形状は、被塗装物である基材19の大きさ
や形状に応じて任意に設定でき、特に制限はない。この
例においては、塗料供給手段11からの塗料がノズル1
1aから吐出され、塗料貯留槽10に供給される。そし
て、塗料貯留槽10の底面の滴下孔10aから塗料が滴
下するとともに、過剰に供給された塗料は塗料貯留槽1
0の側壁を超えてオーバーフローし、塗料回収槽12に
回収される。塗料回収槽12に回収された塗料は第1の
送液手段である配管20を通って、粘度調整用タンク1
6へと送られる。
【0014】塗料貯留槽10と塗料回収槽12の容積
は、塗料供給手段11から塗料貯留槽10への塗料供給
量、滴下孔10aからの滴下量および第1の送液手段1
1による塗料回収槽12から塗料供給手段11への送液
量とのバランスなどによって決定され、塗料貯留槽10
には常時一定量の塗料が貯留され、かつ、塗料回収槽1
2から塗料が溢れないように設計することが必要であ
る。また、第1の送液手段11が備えられていない場合
には、塗料回収槽12から塗料が溢れない範囲でこのシ
ャワーフローコート塗装装置を連続運転し、塗料が溢れ
る前に一旦停止し、塗料回収槽12から塗料を排出した
後、再度運転すればよい。ただし、塗料回収槽12の液
面は塗料貯留槽10の液面上限を越えないようにする必
要がある。
【0015】ここで、塗料貯留槽10の深さは1〜20
cmに形成されていて、塗料貯留槽10における塗料の
液深さも1〜20cmの範囲内で一定に維持されるよう
になっている。このように塗料の液深さを一定に維持す
ることにより、液圧力も一定に維持され、塗料を一定の
滴下速度で連続的に滴下することができる。塗料貯留槽
10の深さが1cm未満であって塗料の液深さが1cm
未満であると、後述する大きさの滴下孔10aが形成さ
れている場合には液圧力が不十分となり、塗料を滴下孔
10aから連続的に滴下できない。また、ノズル11a
から塗料が供給される際に発生する泡が塗料と共に滴下
して基材19に付着し、その結果、塗膜が外観不良とな
る。一方、塗料貯留槽10の深さが20cmを超えて塗
料の液深さも20cmを超えると、液圧力が大き過ぎて
滴下する塗料の勢いが強くなり、塗料が基材19の表面
で飛散し好ましくない。塗料を一定の滴下速度で連続的
に、かつ、基材19の表面で飛散しないように滴下する
ためには、塗料貯留槽10における塗料の液深さが1〜
20cmであることが必要であり、好ましくは3〜10
cmである。
【0016】また、滴下孔10aは、孔径が0.5〜5
mmであり、塗料貯留槽10の底面1cm2当たり0.
05〜2.0個の割合で形成されている。ここで、滴下
孔10aの割合は、塗料貯留槽10の底面に形成された
滴下孔10aの総数(個数)を塗料貯留槽10の底面積
(cm2)で除して求められる。滴下孔10aの孔径が
0.5mm未満では、塗料が連続的に滴下しにくく、塗
料詰まりも発生し易い。一方、孔径が5mmを超える
と、滴下量が大きくなり隣接する複数の滴下孔10aか
ら滴下する塗料が一体化して滴下し、基材19の表面で
の飛散が大きくなり好ましくない。塗料を一定の滴下速
度で連続的に、かつ、基材19の表面で飛散しないよう
に滴下するためには、滴下孔10aの孔径は0.5〜5
mmであることが必要であり、好ましくは1〜2mmで
ある。また、滴下孔10aの密度が、底面1cm2当た
り0.05個未満では、塗料が基材19の表面に均一に
塗布されず塗装斑が起こり易く、また膜厚を均一に制御
できない。一方、2.0個を超えると、滴下量が大きく
なり隣接する複数の滴下孔10aから滴下する塗料が一
体化して滴下し、基材19の表面での飛散が大きくなり
好ましくない。滴下孔10aは1cm2当たり0.1〜
0.2個形成されることが好ましい。また、滴下孔10
aの配列には特に制限はなく、図3に示す縦横均等配列
(a)、ちどり状配列(b)、ランダム配列(c)等の
どのような配列であってもよい。
【0017】このようなシャワーフローコート塗装装置
を使用して、基材19に塗料を塗布する方法を図1を用
いて説明する。まず、粘度が制御された塗料を塗料供給
手段11から塗料貯留槽10に連続的に供給する。そし
て、塗料貯留槽10から塗料がオーバーフローし始め、
滴下孔10aから滴下される塗料の滴下量が定常状態に
なった後、被塗布物である基材19を、基材供給手段2
1によって塗料貯留槽10の下方に配する。その結果、
滴下孔10aからの塗料が基材19の表面に塗布され
る。塗料回収槽12には、塗料貯留槽10に過剰に供給
された塗料が回収され、第1の送液手段である配管20
を通って、塗料供給手段11の粘度調整用タンク16へ
送液される。そして、粘度調整用タンク16において必
要に応じて有機溶剤などの塗料の種類に応じた溶剤が添
加され、粘度調整された塗料が塗料タンク13に送ら
れ、再び塗料貯留槽10へ供給される。
【0018】この図示例において基材供給手段21は塗
料貯留槽10の下方を水平に移動するベルトコンベアで
あり、基材19をベルトコンベア上に固定治具22で固
定して、ベルトコンベアを作動させ、基材19を滴下孔
10aの下方に配する。また、ベルトコンベアの速度を
調節して、基材19が塗料貯留槽10の下方を通過する
速度を調節することによって、基材19への塗料の塗布
量を制御できる。例えば基材19を、塗料貯留槽10の
下方で一旦停止させて塗布量を大きくしたり、あるいは
塗料貯留槽10の下方を水平方向に高速で通過させ塗布
量を小さくしたりできる。ただし、形成される膜厚は充
分基材に塗布できる量があれば基本的に塗布量には依存
せず、塗料粘度、固形分および基材固定の形態(傾斜配
置にする等)に依存する。よって、膜厚は、塗料の粘度
や固形分を調節するとともに、基材19を固定治具22
へ固定する際の基材19の向きなどを調節して決定す
る。
【0019】また、この図示例の塗装装置においては、
基材供給手段21の下方に、滴下孔10aから滴下さ
れ、基材19上に塗布されなかった余剰塗料を受けるた
めの余剰塗料槽23が設けられている。そして、この余
剰塗料槽23には、この余剰塗料槽23に溜まった余剰
塗料を塗料供給手段11に送る第2の送液手段が備えら
れていて、余剰塗料を再び塗料貯留槽10に供給できる
ようになっている。この例の第2の送液手段は、余剰塗
料槽23と粘度調整用タンク16とを接続する配管24
で構成され、粘度調整用タンク16を余剰塗料槽23よ
りも下方に設けることにより、余剰塗料槽23内の塗料
をその重力によって粘度調整用タンク16へ送液できる
ようになっている。粘度調整用タンク16に送液された
余剰塗料はここで粘度制御された後、塗料タンク13に
送られ、再び塗料貯留槽10へ供給される。また、第2
の送液手段には必要に応じてポンプなどを備えて、強制
的に余剰塗料槽23内の塗料を粘度調整用タンク16に
送液できるようにしてもよい。この場合には、粘度調整
用タンク16を余剰塗料槽23よりも下方に設けなくて
もよい。
【0020】このような塗装装置を使用すると、粘度が
小さな塗料であっても一定の滴下速度で連続的に、か
つ、基材19の表面で飛散しないように滴下できる。よ
って、塗料を基材19の表面に均一に、塗装斑を起こす
ことなく塗布でき、基材19が複雑な立体形状である場
合にも、その表面に一定の膜厚で外観に優れた塗膜を形
成できる。また、塗料貯留槽10からオーバーフローし
た塗料を塗料回収槽12に回収することができ、塗料の
リサイクル性に優れ、環境への負荷を低減することがで
きる。さらに、塗料回収槽12内の塗料を塗料供給手段
11に送る配管20などの第1の送液手段を備えること
によって、より効率的に塗料をリサイクルできる。ま
た、滴下孔10aから滴下された余剰塗料を受ける余剰
塗料槽23を備え、この余剰塗料槽23内の余剰塗料を
塗料供給手段11に送る配管24などの第2の送液手段
を設けることによって、さらに効率的に塗料をリサイク
ルできる。
【0021】また、本発明のシャワーフローコート塗装
装置における塗料貯留槽10と塗料回収槽12は、図2
に例示した形態の他に、図4〜7に示すような形態であ
ってもよい。図4の形態は、底面が四角形である容器2
6内に堰板25を配置して、この堰板25で容器26を
2つに分割し、一方を塗料貯留槽10とし他方を塗料回
収槽12とする形態で、図5は底面が楕円形である容器
26を使用した形態である。図6は容器26内に堰板2
5を2枚配置して、容器26を3分割して中央を塗料貯
留槽10とし、この塗料貯留槽10の両側を塗料回収槽
12としたものである。図4〜6の例においては、使用
する堰板25の高さを容器26の側壁よりも低くするこ
とによって、塗料貯留槽10に供給された塗料を堰板2
5からオーバーフローさせ、塗料回収槽12に回収する
ことができる。また、容器26の底面の形状は、ここで
例示した四角形や楕円形の他、基材19の形状に応じて
三角形、円形などの任意の形状にすることができるが、
特別な場合を除き、底面の形状は四角形または楕円形で
あると、様々な形状の基材19に対応でき好ましい。
【0022】また、これらの例の場合には、堰板25の
高さを1〜20cm、好ましくは3〜10cmに形成し
て、塗料貯留槽10における塗料の液深さが1〜20c
m、好ましくは3〜10cmの範囲内となるようにす
る。また、堰板25を可動式にして堰板25を設ける位
置を移動可能とすることによって、塗料貯留槽10と塗
料回収槽11の容積を適宜調整できる。なお、1つの容
器26内に堰板25を設けて塗料貯留槽10と塗料回収
槽12とを形成する場合、通常、堰板25の枚数は図4
〜6で示したように1〜2枚である。
【0023】また、塗料貯留槽10と塗料回収槽12
は、図7のように、塗料貯留槽12の側壁に開口部10
bが形成され、この開口部10bから塗料がオーバーフ
ローする形態であってもよい。図7の例の場合には、開
口部10bを高さ1〜20cm、好ましくは3〜10c
mの位置に形成して、塗料貯留槽10における塗料の液
深さが1〜20cm、好ましくは3〜10cmの範囲内
で一定になるようにする。また、図8に例示したように
塗料貯留槽10の外周に塗料回収槽12が設けられ、塗
料貯留槽10の側壁が塗料回収槽12の側壁よりも高く
形成された形態でもよい。塗料貯留槽10と塗料回収槽
12が、図4〜8に示すような形態である場合にも、塗
料貯留槽10と塗料回収槽12の大きさは、塗料供給手
段11からの塗料供給量および滴下孔10aからの塗料
滴下量と、第1の送液手段が備えられている場合には第
1の送液手段による塗料供給手段11への塗料送液量と
のバランスによって決定される。すなわち、塗料貯留槽
10には常に一定量の塗料が貯留され、一定の液圧力で
連続的に塗料が滴下し、かつ、塗料回収槽12から塗料
が溢れない限り、塗料貯留槽10と塗料回収槽12の形
態や大きさには特に制限はない。
【0024】本発明のシャワーフローコート塗装装置で
使用される塗料には特に制限はないが、粘度が25℃に
おいて、50mPa・s以下である塗料が好ましい。粘
度が50mPa・sを超えると塗料の流動性が悪くな
り、滴下孔から塗料が連続的に滴下しにくく、また塗着
後のレベリング性が悪く、塗膜外観が優れない。本発明
の塗装装置を特に架橋硬化性塗料の塗布に使用すると、
塗料を薄く塗布でき、薄い硬化膜が形成可能であるため
好ましい。
【0025】使用可能な塗料の具体例は、単官能アクリ
レート、多官能アクリレート、ウレタンアクリレート、
エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等を
含む活性エネルギー線硬化性塗料や、コロイダルシリカ
とオルガノアルコキシシランを成分とする縮合型シリコ
ン系塗料、アクリルポリオールポリマーをブチル化メラ
ミン樹脂で架橋硬化させるメラミン系塗料、アクリルポ
リオールポリマーを有機イソシアネートで架橋硬化させ
るウレタン系塗料、アクリルポリマーの酸/エポキシ架
橋系塗料が挙げられる。これらの中でも、本発明の塗装
装置は、プラスチック成形品表面の保護被膜として好適
に使用される活性エネルギー線硬化性塗料を塗布する場
合に適し、特に薄い膜厚で塗布する場合に適している。
【0026】また、これらの塗料には有機溶剤などの溶
剤を添加して粘度を調整することができる。有機溶剤の
種類や使用量は基材や塗料の種類に応じて決定すればよ
く、特に限定されないが、使用可能な具体例としては、
例えば、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イ
ソブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール系
溶剤;ヘキサン、シクロヘキサン、等の炭化水素系溶
剤、トルエン、キシレン、等の高沸点芳香族溶剤;アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶
剤;エチルエーテル等のエーテル系溶剤;酢酸エチル、
酢酸n−ブチル、酢酸アミル、酢酸メトキシプロピル、
酢酸エトキシエチル等のエステル系溶剤;メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メトキシ
プロパノール、メトキシブタノール、エチルジグリコー
ル等の多価アルコール誘導体系溶剤等が挙げられる。こ
れらは単独で、または複数を混合して使用可能である
が、塗装装置を連続運転する際における塗料の管理が容
易であることから使用する溶剤の種類は単独、または多
くても3種類以下が望ましい。
【0027】塗料として架橋性塗料が塗布された基材1
9は、各々の塗料の種類に応じて加熱や活性エネルギ−
線の照射により、架橋し、硬化被膜が形成される。活性
エネルギ−線照射により硬化させる際には、高圧水銀ラ
ンプ、メタルハライドランプ等を用いて、100〜40
0nmの紫外線を照射する。照射する雰囲気は、空気で
もよいし、窒素、アルゴン等の不活性ガス中でもよい。
【0028】本発明の塗装装置および塗装方法によれ
ば、プラスチック成形品、金属、木材、ガラス、陶器、
無機質材等のあらゆる形状のあらゆる基材19に塗料を
均一に塗布できるが、特に、ポリメチルメタクリル樹
脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
(ポリエステル)カ−ボネ−ト樹脂、ポリスチレン樹
脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリ
レ−ト樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂、ポリアリルジ
グリコ−ルカ−ボネ−ト樹脂などの熱可塑性樹脂または
熱硬化性樹脂からなるプラスチック成形品への塗布に適
している。これらのプラスチック成形品に上記したよう
な塗料を適宜塗布し、塗膜を形成することによって、耐
摩耗性や耐侯性などの性能をプラスチック成形品に付与
することができる。特に、ポリメチルメタクリル樹脂、
ポリカ−ボネ−ト樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタク
リルイミド樹脂は透明性に優れ、このような透明性を維
持したまま耐摩耗性を向上させるためには架橋性塗料な
どの塗料を透明性に悪影響を与えないように薄く塗布す
ることが必要である。よって、本発明の塗装装置および
塗装方法の適用が特に有効である。
【0029】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳しく
説明する。 [製造例] <活性エネルギー線硬化型塗料の調整>100Lの調合
用ステンレスタンクにジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート(商品名:カヤラッドDPHA、日本化薬社
製)15kg、ウレタンアクリレート(商品名:UK−
6091、三菱レイヨン(株)製)7.4kg、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イル
ガキュア184、チバスペシャリティーケミカルズ社
製)0.7kg、有機溶剤としてメトキシプロパノール
58kgを入れ、室温で良く撹拌して活性エネルギー線
硬化型塗料を調整した。なお、この塗料の25℃におけ
る粘度は7mPa・sであった。
【0030】[実施例1] <シャワーフローコート塗装装置を用いた塗装>図1に
示すシャワーフローコート塗装装置を使用して、ポリカ
ーボネート成形品の板状テストピースに上記で調製した
活性エネルギー線硬化型塗料を塗布した。塗料貯留槽1
0および塗料回収槽12としては図2に示す形態のもの
を使用した。ただし、塗料貯留槽10は、側壁高さ10
cm、幅30cm、奥行き10cmであり、滴下孔10
aは、孔径が2mmであり、塗装貯留槽10の底面1c
2当たり0.15個の割合でちどり状に配列され形成
されているものを使用した。尚、塗料貯留槽10の底面
積は300cm2、滴下孔10aの数は44個であった。
また、塗料回収槽12の側壁の高さは12cmであっ
た。活性エネルギー線硬化型塗料は約15L/分の流量
でノズル11aから塗料貯留槽10に供給した。滴下孔
10aからの滴下量は、1個の滴下孔10aあたり約2
00cc/分であった。塗料貯留槽10から雨状に塗料
が連続的に滴下していることを目視確認後、ベルトコン
ベアの固定冶具22に基材19としてポリカーボネート
成形品の板状テストピースを固定した。その後、このコ
ンベアを3m/minの速度で動かして滴下孔10aの
下方を通過させ、板状テストピースを塗装した。塗装
後、板状テストピースから余剰塗料が滴るのが止まった
後、これを50℃の温風乾燥機に5分間入れ、有機溶剤
分を揮発させた後、空気中で高圧水銀ランプを用い、波
長340〜380nmの積算光量が1000mJ/cm
2のエネルギーを照射し硬化させて、硬化塗膜が形成さ
れたテストピースを得た。目視で行った外観検査では、
硬化塗膜には異常がなく平滑性に優れ、その膜厚は塗装
面全域に渡り、6〜10μmであった。
【0031】[実施例2]使用塗料として、熱硬化型シ
リコン系塗料(商品名:トスガード510、東芝シリコ
ン社製、粘度7mPa・s、25℃)を用い、硬化工程
は紫外線照射の代わりに120℃の熱風乾燥機に2時間
入れて硬化させた以外は実施例1と同様にしてテストピ
ースを塗装した。目視で行った外観検査では、硬化塗膜
には異常がなく平滑性に優れ、その膜厚は塗装面全域に
渡り、3〜6μmであった。
【0032】[実施例3]図4に示す塗料貯留槽10と
塗料回収槽12を備えた図1の塗装装置を使用した以外
は実施例1と同様にしてテストピースを塗装した。な
お、図4において容器26の側壁高さは15cmで、堰
板25の高さが10cmで、滴下孔10aは、孔径が
0.8mmでちどり状に配列され、底面1cm2当たり
1個形成されていた。目視で行った外観検査では、硬化
塗膜には異常がなく平滑性に優れた塗膜が得られ、その
膜厚は塗装面全域に渡り、6〜10μmであった。
【0033】[実施例4]図6に示す塗料貯留槽10と
塗料回収槽12を備えた図1の塗装装置を使用した以外
は実施例1と同様にしてテストピースを塗装した。な
お、図6において容器26の側壁高さは10cmで、堰
板25の高さが5cmで、滴下孔10aは、孔径が2.
5mmで縦横均等に配列され、底面1cm2当たり0.
1個形成されていた。目視で行った外観検査では、硬化
塗膜には異常がなく平滑性に優れた塗膜が得られ、その
膜厚は塗装面全域に渡り、6〜10μmであった。
【0034】[実施例5] <粘度コントローラーを使用した長時間運転試験>実施
例1に記載の装置(粘度コントローラ18装着済み)
と、実施例1と同じ塗料を用いて8時間のランニングテ
スト(連続運転)を実施した。ランニングテスト中の有
機溶剤の揮発による塗料液の物性変化を、液粘度と液比
重、及び液屈折率を測定して追跡した。その結果を表1
に記す。表1から明らかなように、粘度は常に一定に保
持され、その他の物性も初期と同等の性質を示した。粘
度コントローラ18を装備することで、塗料のリサイク
ル性が高まり、連続運転が可能であることが判明した。
粘度、屈折率、比重はそれぞれ下記のようにして測定し
た。 ・ 粘度:B型粘度計により、20℃における粘度を測
定 ・ 屈折率:アッベ屈折率計により、20℃における
粘度を測定 ・ 比重:浮き秤により、20℃における粘度を測定
【0035】
【表1】 表中、粘度の単位はmPa・sである。
【0036】<長時間の運転試験>実施例1に記載の装
置から粘度コントローラ18をはずしたものを使用し、
実施例1と同じ塗料を用いて8時間のランニングテスト
(連続運転)を実施した。ランニングテスト中の塗料の
液物性を測定したところ、表2に示したように、約8時
間後には塗料の粘度が7.1mPa・sまで上昇し、そ
の他の液物性も変化した。
【0037】
【表2】 表中、粘度の単位はmPa・sである。
【0038】[比較例1]実施例1と同じ塗装装置と塗
料を用いて、約9L/minの流量でノズルから塗料を
塗料貯留槽10に供給した。塗料貯留槽10の底面の滴
下孔10aからの塗料滴下量は約200cc/minで
あり、この条件では塗料貯留槽10から塗料はオーバー
フローしなかった。この条件以外は実施例1と同じ条件
でテストピースを塗装した。目視で行った外観検査で
は、硬化塗膜に若干の泡が見られ、外観不良であった。
その膜厚は塗装面全域に渡り、6〜10μmであった。
【0039】[比較例2]側壁高さが10cmで、滴下
孔10aは、孔径が0.3mmでちどり状に配列され、
底面1cm2当たり0.3個形成された塗料貯留槽10
を使用した以外は実施例1と同じ装置を用いてテストピ
ースを塗装した。目視で行った外観検査では、硬化塗膜
は平滑性に劣っており、その膜厚は塗装面全域に渡り、
3〜9μmとばらつきが見られた。
【0040】[比較例3]側壁高さが10cmで、滴下
孔10aは、孔径が8mmでちどり状に配列され、底面
1cm2当たり0.3個形成された塗料貯留槽10を使
用した以外は実施例1と同じ装置を用いてテストピース
を塗装した。目視で行った外観検査では、硬化塗膜は塗
料のタレマークが見られ、平滑性に劣っており、その膜
厚は塗装面全域に渡り、9〜15μmとばらつきが見ら
れた。
【0041】[比較例4]側壁高さが10cmで、滴下
孔10aは、孔径が1mmでちどり状に配列され、底面
1cm2当たり0.02個の塗料貯留槽10を使用した
以外は実施例1と同じ装置を用いてテストピースを塗装
した。目視で行った外観検査では、硬化塗膜は平滑性に
劣っており、その膜厚は塗装面全域に渡り、3〜9μm
とばらつきが見られた。
【0042】[比較例5]側壁高さが10cmで、滴下
孔10aは、孔径が1mmでちどり状に配列され、底面
1cm2当たり3個の塗料貯留槽10を使用した以外は
実施例1と同じ装置を用いてテストピースを塗装した。
目視で行った外観検査では、硬化塗膜は塗料のタレマー
クが見られ、平滑性に劣っており、その膜厚は塗装面全
域に渡り、9〜15μmとばらつきが見られた。
【0043】[比較例6]側壁高さが10cm、滴下孔
10aは、孔径が0.3mmでちどり状に配列され、底
面1cm2当たり0.02個の塗料貯留槽10を使用し
た以外は実施例1と同じ装置を用いてテストピースを塗
装した。目視で行った外観検査では、硬化塗膜は平滑性
に劣っており、その膜厚は塗装面全域に渡り、3〜6μ
mとばらつきが見られた。
【0044】[比較例7]側壁高さが10cmで、滴下
孔10aは、孔径が0.3mmでちどり状に配列され、
底面1cm2当たり3個の塗料貯留槽10を使用した以
外は実施例1と同じ装置を用いてテストピースを塗装し
た。目視で行った外観検査では、硬化塗膜は平滑性に劣
っており、その膜厚は塗装面全域に渡り、3〜9μmと
ばらつきが見られた。
【0045】[比較例8]側壁高さが10cmで、滴下
孔10aは、孔径が8.0mmでちどり状に配列され、
底面1cm2当たり0.04個の塗料貯留槽10を使用
した以外は実施例1と同じ装置を用いてテストピースを
塗装した。目視で行った外観検査では、硬化塗膜は平滑
性に劣っており、その膜厚は塗装面全域に渡り、3〜1
2μmとばらつきが見られた。
【0046】[比較例9]側壁高さが10cmで、滴下
孔10aは、孔径が8mmでちどり状に配列され、底面
1cm2当たり3個の塗料貯留槽10を使用した以外は
実施例1と同じ装置を用いてテストピースを塗装した。
目視で行った外観検査では、硬化塗膜は平滑性に劣って
おり、その膜厚は塗装面全域に渡り、9〜15μmとば
らつきが見られた。
【0047】このように、本実施例によれば、得られる
硬化塗膜は平滑性に優れ、膜厚が均一であった。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明のシャワーフ
ローコート塗装装置および塗装方法によれば、活性エネ
ルギー線硬化型塗料やその他の各種の塗料を、粘度が小
さな塗料であっても一定の滴下速度で連続的に、かつ、
基材の表面で飛散しないように滴下できる。よって、塗
料を基材の表面に均一に、塗装斑を起こすことなく塗布
でき、基材が複雑な立体形状である場合にも、その表面
に一定の膜厚で外観に優れた塗膜を形成できる。また、
塗料貯留槽からオーバーフローした塗料を塗料回収槽に
溜めることができ、塗料のリサイクル性に優れ塗着効
率、生産性が良好で、環境への負荷を低減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシャワーフローコート塗装装置の一
形態を示す概略構成図である。
【図2】 塗料貯留槽および塗料回収槽の一形態を示す
斜視図である。
【図3】 塗料貯留槽に形成された滴下孔の形態を例示
する平面図である。
【図4】 塗料貯留槽および塗料回収槽の他の一形態を
示す斜視図である。
【図5】 塗料貯留槽および塗料回収槽の他の一形態を
示す斜視図である。
【図6】 塗料貯留槽および塗料回収槽の他の一形態を
示す斜視図である。
【図7】 塗料貯留槽および塗料回収槽の他の一形態を
示す斜視図である。
【図8】 塗料貯留槽および塗料回収槽の他の一形態を
示す斜視図である。
【符号の説明】
10…塗料貯留槽、10a…滴下孔、11…塗料供給手
段、12…塗料回収槽、19…基材、23…余剰塗料槽
フロントページの続き (72)発明者 古川 浩二 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 Fターム(参考) 4D075 AC07 AC09 AC13 AC74 AC84 AC93 AC96 CA02 CA32 CA48 CB06 DA06 DA23 DB01 DB13 DB14 DB21 DB35 DB37 DB42 DB43 DB48 DB53 DC02 DC05 DC13 DC27 EA07 EA21 EB22 EB24 EB32 EB33 EB35 EB38 EB43 EB45 EB47 EB52 4F041 AA01 AB02 BA07 BA13 BA32 BA59 4F042 AA01 CA01 CA05 CA08 CB02 CB20 CB25 CC07 CC15 CC22 CC30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定量の塗料を貯留しつつ底面に形成さ
    れた滴下孔から塗料を滴下して、前記滴下孔の下方に配
    された基材に塗料を塗布する塗料貯留槽と、この塗料貯
    留槽に連続的に塗料を供給する塗料供給手段と、前記塗
    料貯留槽からオーバーフローした塗料を受ける塗料回収
    槽とを備えた塗装装置であって、 前記塗料貯留槽は、塗料の液深さが1〜20cmに維持
    されるように形成され、かつ、前記滴下孔は、孔径が
    0.5〜5mmであり、底面1cm2当たり0.05〜
    2.0個の割合で形成されていることを特徴とするシャ
    ワーフローコート塗装装置。
  2. 【請求項2】 塗料回収槽内の塗料を塗料供給手段に送
    る第1の送液手段が備えられていることを特徴とする請
    求項1に記載のシャワーフローコート塗装装置。
  3. 【請求項3】 滴下孔から滴下された余剰塗料を受ける
    余剰塗料槽が設けられ、この余剰塗料槽内の余剰塗料を
    塗料供給手段に送る第2の送液手段が備えられているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のシャワーフロ
    ーコート塗装装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のシ
    ャワーフローコート塗装装置を用いて、25℃での粘度
    が50mPa・s以下である塗料を塗布することを特徴
    とする塗装方法。
  5. 【請求項5】 塗料が架橋硬化性塗料であることを特徴
    とする請求項4に記載の塗装方法。
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