JP2002208933A - デバイスアドレスを自動的に割り当てる自動車通信プロトコル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の各種デバイスのアドレスを自動的に
設定する。 【解決手段】 通信バス２５上のデバイスは、マスター
デバイス２４がバス上のスレーブデバイス２６、２７、
２８、２９にアドレスを割り当てるリングモードに入
る。リングモードでは、各スレーブデバイスが繰り返
し、その特定のスレーブデバイス２６、２７、２８，２
９の存在をマスターデバイス２４に知らせる第１のメッ
セージを送信しようと試みる。このモードは、通信バス
２５上でメッセージの衝突を避ける手順を含む。アドレ
スがすべてのスレーブデバイス２６，２７，２８，２９
に割り当てられた後、マスター／スレーブモードが始ま
る。このモードでは、各スレーブデバイス２６、２７、
２８、２９、マスターデバイス２４からの要求に応答す
るときのみ、通信バス２５上にメッセージを送信する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車における車
載コンピュータネットワークに関し、特にそのようなネ
ットワーク上でデバイスがメッセージを交換するための
通信プロトコルに関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、エンジン制御、変速機操作、運
転者データおよびトラックのメンテナンス情報の記録、
乗客の快適乗車システムなどのためのコンピュータシス
テムが長距離セミトレータートラックなどの自動車に組
み込まれている。種々のコンピュータが、データおよび
コマンドを交換するための、トラックを貫く通信ネット
ワークに接続されている。自動車技術者協会（ＳＡＥ）
は、自動車で使用される通信ネットワークおよび送信プ
ロトコルに関するいくつかの基準を公表している。

【０００３】通信ネットワークに接続されるあらゆるデ
バイスには、固有のアドレスが割り当てられる。ネット
ワーク上に送られる各メッセージには通常、目的の受信
者のアドレスと送信者のアドレスが含まれている。ネッ
トワーク上のすべてのデバイスにメッセージを送信する
ためにデフォルの受信者アドレスが用いられることもあ
る。デバイスは、受信者として、そのアドレスまたは送
信デフォルトアドレス宛てのメッセージを求めてネット
ワークを傾聴する。

【０００４】アドレスは通常、モジュールのインストー
ルの間、一連のスイッチを技術者が設定することによっ
て割り当てられる。あるいは、技術者は、インストール
に先立ち、パソコンをデバイスに接続することによっ
て、デバイスのメモリにアドレスを入れるプログラムを
組んでもよい。同じネットワーク上で、同じアドレスが
２つ以上のデバイスに割り当てられないように注意しな
ければならない。したがって、もしアフターマーケット
の デバイスが自動車に追加されたときには、技術者は
まだ割り当てられていないアドレスを決定して、その新
しいデバイスに割り当てなければならない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ネットワークに接続さ
れるデバイスの数が大きくなればなるほど、デバイスの
１つが正しくない、あるいは二重のアドレスに構成され
る可能性が大きくなる。したがって、それぞれのデバイ
スのアドレスを自動的に設定する装置と方法を提供する
ことが望ましい。

【０００６】

【課題を解決するための手段】自動車は、通信ネットワ
ーク上でメッセージを交換する多くのデバイスを有して
おり、それらのデバイスの１つはマスターデバイスと呼
ばれ、その他はスレーブデバイスである。各デバイスが
通信モードでメッセージを交換できるようにするため
に、まず各デバイスにリングモード動作での固有のアド
レスを割り当てなければならない。

【０００７】リングモードは通信バス上に所定のメッセ
ージを送信することによって始まる。各スレーブデバイ
スは所定のメッセージを受信すると、各スレーブデバイ
スの識別子を含んだ第１のメッセージを送信する。本発
明の好ましい実施態様では、識別子は特定のスレーブデ
バイスのシリアル番号の少なくとも一部である。

【０００８】マスターデバイスは第１のメッセージを受
信すると、通信バス上に第２のメッセージを送信するこ
とで応答する。第２のメッセージは、マスターデバイス
によって受信された第１のメッセージから得られた識別
子を含み、さらに、固有のデバイスアドレスを含んでい
る。各スレーブデバイスは、識別子を含んだ第２のメッ
セージを受信すると、第２のメッセージから得られた固
有のデバイスアドレスを、各スレーブデバイスに割り当
てられたアドレスとして保存する。

【０００９】本発明の他の態様は、異なるスレーブデバ
イスによって同時に通信バス上に送られた第１のメッセ
ージ同志の衝突を避ける方法に関する。この方法では、
各スレーブデバイスは、第１のメッセージを送信する前
に、定められた時間間隔だけ待機する。第１のメッセー
ジを送信した後、スレーブデバイスは他の第１のメッセ
ージと衝突がないか、通信バスを傾聴する。衝突が受信
されると、スレーブデバイスは、さらに定められた時間
間隔だけ待機し、その後再び、第１のメッセージを送信
する。スレーブデバイスが待機するごとに、定められた
時間間隔の新しい長さが計算される。本発明の好ましい
実施態様では、各スレーブデバイスのシリアル番号の一
部が、衝突する第１のメッセージを送信したデバイス
が、次の定められた時間間隔に対して同じ長さを算出す
ることがないようにランダム度数を生成する計算に使用
される。

【００１０】通信モードの好ましい実行においては、各
スレーブデバイスは、マスターデバイスからの要求に応
答するときにのみ、通信バス上にメッセージを送信す
る。本発明の通信方法は、スレーブデバイスにデータを
送信したり、スレーブデバイスからデータを受信したり
するために、マスターデバイスによって使用される、メ
ッセージフレームを交換するための特別のシーケンスを
含む。

【００１１】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。

【００１２】まず、図１を参照すると、大型トラックの
電子制御回路が、自動車技術者協会（ＳＡＥ）によって
公表されているＪ１９３９あるいはＪ１５８７基準のよ
うな、いくつかの基準バスプロトコルのいずれかに適合
する第１の通信ネットワーク１２を含むコンピュータシ
ステム１０に接続されている。通信ネットワーク１２は
自動車内を張りめぐらされ、インテリジェントなセンサ
およびコンピュータを電気機械的部品や電気部品に接続
する。典型的な第１の通信ネットワーク１２は、各種セ
ンサからの入力信号を受信し、特定のエンジン機能を制
御するアクチュエータを動作させることによって応答す
るエンジン制御器１４に接続されている。第１の通信ネ
ットワーク１２上の変速機制御器１６は、エンジンをト
ラックの後輪の車軸に連結する変速機の動作を監視す
る。

【００１３】速度、エンジンの毎分回転数、警告表示計
などの自動車動作情報を表示するダッシュボード上の部
品は、通信ネットワーク１２に接続されているセンサ回
路および他の制御器からの情報を受信するダッシュボー
ドコンピュータ１８に接続されている。政府の規則によ
り、運転者は運転行為と燃料税の計算の記録をつけなけ
ればならない。この情報は、これから述べるように、運
転者記録コンピュータ２０の中に保存され、図表化され
る。

【００１４】全地球測位システム（ＧＰＳ）に基づくナ
ビゲーションシステム２２もまた、通信ネットワーク１
２に接続されている。ＧＰＳモジュールが、いくつかの
人工衛星からの信号を周期的に受信し、トラックの正確
な位置を決定するために、これらの信号を使用する。ト
ラックの位置はそのあと、運転者によって指示された目
的地に行くためにトラックがとる最良のルートを表示
し、その目的地への運転指示を出すためにナビゲーショ
ンシステム２２の他の部分によって使用される。

【００１５】前に述べたように、これらのコンピュータ
化されたデバイスの多く、例えば、エンジン制御器１
４、変速機制御器１６は、通信ネットワーク１２上で情
報を交換する。このデータ交換のために、通信ネットワ
ーク１２上の各デバイス１４、１６、１８、２０、２２
は、それぞれに割り当てられた固有のアドレスを有して
いる。データとコマンドは、ネットワーク１２上の特定
の受信デバイス宛てのメッセージパケットとして送られ
る。データを送信するメッセージパケットには、目的の
受信者と発信者のネットワークアドレス、データパラメ
ータ（例えば、電圧、冷却水の温度、ブレーキシステム
の圧力）の識別子、それらのデータパラメータの値が含
まれている。各ネットワークデバイス１４、１６、１
８、２０、２２はメッセージパケットの受信者フィール
ドにそのアドレスが含まれるメッセージパケットを求め
て傾聴する。適切な宛名のメッセージを受信すると、特
定のデバイスが他の処理のためにそのパケットを保存す
る。

【００１６】通信ネットワーク１２はまた、他の機能に
したがって、運転者インターフェースバス２５に接続さ
れた多数の表示計／選択器デバイス２６、２７、２８、
２９とのデータの交換を処理するネットサーバ２４に接
続されている。表示計／選択器デバイス２６、２７、２
８、２９は、ダッシュボードコンピュータ１８に直接接
続されている標準表示計に加えて、自動車のダッシュボ
ードに組み込まれている。これらのデバイスはコンパク
トであり、通常、トラックのダッシュボード上で使用さ
れる、標準的なロッカースイッチと同じくらいのスペー
スを占める。

【００１７】表示計／選択器デバイス２６、２７、２
８、２９のいくつかは、温度、圧力、電圧のような特定
の自動車動作パラメータ表示計としてのみ働く。例え
ば、表示計／選択器デバイス２７は油圧を示す棒グラフ
である。ターンバイターン表示計デバイス２６は、ナビ
ゲーションシステム２２からデータを受信し、運転者
に、トラックをまっすぐ前に運転すべきか、左あるいは
右に曲がるべきか指示する。通常のナビゲーションシス
テムは、自動車がとるべきルートを示す地図を表示する
ために、２次元画像のディスプレイを使用する。しかし
ながら、このディスプレイでは、運転者が道路から目を
そらして、指示されているルートを理解するために、地
図を調べることが必要であり、危険になる可能性があ
る。単純化されたターンバイターン表示計デバイス２６
は、運転方向を指示するまっすぐ前を向いた矢印ばかり
ではなく、左と右を向いた矢印も使用する。

【００１８】他の表示計／選択器デバイス２８，２９は
表示デバイスでもあり、運転者が操作可能な入力デバイ
スでもある。たとえば、長距離トラックは高速道路使用
税を、走行したマイル数に基づいて、合衆国の各州に支
払う。これらの州では、正確なトラックの走行記録が要
求されている。燃料税選択器デバイス２９は、トラック
が位置している現在の州を示し、トラックが別の州に入
ったとき、運転者にそれを知らせる入力機構を備えてい
る。この情報はネットワーク１２と２５およびネットサ
ーバ２４を経由して、自動車の走行距離計からの信号を
用いて各州で走行した累積マイル数を記録する走行記録
コンピュータ２０に送信される。

【００１９】政府の規則により、運転者が連続してトラ
ックを運転できる最大時間と運転者が運転期間の間に休
まなければならない時間が指定されている。このような
規則は、運転者が規則に従っていることを証明するため
に、運転時間と休息時間の記録を義務付けている。この
動作は、それぞれの運転者と、例えば、運転中、休息
中、アイドリングの自動車に関する行為を表示するディ
スプレイを有する運転者職務選択器デバイス２８によっ
て自動化可能である。運転者は、これらの行為を選択す
ることができ、その選択は、リアルタイムの時計を用い
て、各行為の時間を記録し、したがって、運転者記録を
自動化する走行記録コンピュータ２０に設定される。

【００２０】図２を参照すると、典型的な表示計／選択
器デバイス２６、２７、２８、２９の電子回路３０は、
通常のマイクロコンピュータと、プログラムとマイクロ
コンピュータによって利用されるデータを保存するメモ
リと、外部部品とマイクロコンピュータのインタフェー
スをとる入力／出力回路を有する制御回路３２を含む。
入力／出力回路のいくつかはディスプレイ３４を動作さ
せる信号を生成する。表示計／選択器デバイス２８、２
９の回路はまた、トラック運転者が実行する特定の機能
を選択するための１つあるいは２つ以上の入力デバイス
３６を含む。制御回路３２は、マイクロコンピュータ３
２によって使用されるパラレルフォーマットと通信バス
のシリアルフォーマットの間でデータを変換するネット
ワークインターフェース回路３８によって、運転者イン
ターフェースバス２５に接続されている。

【００２１】ネットサーバ２４は、スレーブデバイスと
して働く表示計／選択器デバイス２６、２７、２８、２
９からデータを収集するマスターデバイスとして働く。
ネットサーバ２４は、通信ネットワーク１２上の各制御
器に、収集されたデータを送信する。このデータ交換
は、独自の通信プロトコルと、アドレスを運転者インタ
ーフェースバス２５上の各デバイスに割り当てる独自の
手順を採用している。

【００２２】続けて図１を参照すると、電力が取り除か
れて、それから電力が再びコンピュータシステム１０に
加えられたときはいつでも、ネットサーバ２４は、運転
者インターフェースバス２５に接続されている他のデバ
イス２６、２７、２８、２９のアドレス割り当て動作を
開始する。この動作は、ネットサーバ２４が運転者イン
ターフェースバス２５上に８つの連続した拡張文字を送
信することによって開始され、これによってバス２５上
の全ての他のデバイスは「リングモード」に入る。ある
いは、ネットワークに新しいデバイスが追加されたとき
に、運転者インターフェースバス２５上に８つの拡張文
字列を送信することによって、アドレス割り当て動作を
開始してもよい。

【００２３】運転者インターフェースバス２５上の各デ
バイス、表示計／選択器デバイス２６、２７、２８、２
９が８つの拡張文字列を受信すると、そのデバイスはリ
ングモードに入る。このモードでは、すべてのデバイス
が運転者インターフェースバス２５上にリングモードメ
ッセージフレームを置こうとし、ネットサーバ２４はそ
のデバイスに固有のアドレスを割り当てることによっ
て、それに応答する。リングモードメッセージフレーム
４０は図３（Ａ）に示されており、メッセージフレーム
を送信するデバイスのシリアル番号（Ｓ／Ｎ）の最初の
１バイトを含んだ第１のフィールド４２で始まる。この
シリアル番号はデバイスの制御回路３２のメモリ内に保
存され、シリアル番号の最初の１バイトはデバイスの種
類を表わす。運転者インターフェースバス２５にはそれ
ぞれタイプのデバイスが１つずつしか接続されていない
ことに注意されたい。すなわち、１つのターンバイター
ン表示計２６、１つの運転者職務選択器２８、などであ
る。したがって、バス２５上の各デバイスのシリアル番
号の最初の１バイトは固有のものとなる。デバイスのシ
リアル番号の残りの７バイトは、リングモードメッセー
ジフレーム４０の第２のフィールド４４に置かれる。リ
ングモードメッセージフレーム４０は、通常の検査合計
を含む終端フィールド４６を有する。

【００２４】８つの拡張文字列を受信すると、各デバイ
スは、運転者インターフェースバス２５が、デバイスに
よって計算された「バスの沈黙時間」だけ少なくともア
イドルするかどうか決定するために傾聴する。バスの沈
黙時間の間隔は、制御回路３２のメモリに保存されてい
るデバイスのシリアル番号の最初の１バイトを使用する
ことによって最初に決定されている。この計算は、デバ
イスのシリアル番号の最初の１バイトを８で割り、余り
を保存することにより実行される。値１が、１から８の
間の数を生成する余りに加算される。この数はバス上の
通信に使用されるデータビット間隔の１０と乗算され
る。結果として得られる値は、この特定のネットワーク
デバイスのバスの沈黙時間の初期値となる。各ネットワ
ークデバイスは、そのシリアル番号に固有の最初の１バ
イトを有しているので、各デバイスは固有の初期のバス
沈黙時間を有しており、これによってリングモードにお
いてはメッセージ間で衝突が起こる可能性は最小にな
る。

【００２５】このバス沈黙時間が終了した後、各デバイ
スは運転者インターフェースバス２５上にリングモード
メッセージフレームを送信し始める。このフレームの最
初の１バイトを送信後、デバイスはバス上でそのバイト
を受信するために傾聴する。別のデバイスが同時に送信
を試みた場合に起こるように、もし別のバイトやよく聞
き取れない信号が受信されると、デバイスはリングモー
ドメッセージフレームの送信を中止し、さらにバス沈黙
時間だけ待機して、その後再び、リングモードメッセー
ジフレームの送信を試みる。この過程は衝突が起こらな
くなるまで最大５回繰り返される。

【００２６】リングモードメッセージフレーム全体が５
回の試行後、送信されなかった場合には、デバイスはそ
のシリアル番号の次のバイトを用いて新しいバス沈黙時
間を計算し、新しい時間だけ遅延後、リングモードメッ
セージフレームの送信を試みる。デバイスはリングモー
ドメッセージフレームがうまく送信できたか、うまくい
かずにシリアル番号のすべてのバイトを使ってしまい、
その時点でデバイスが沈黙状態になるまで、この過程を
繰り返し続ける。しかしながら、特定のデバイスが、こ
れら全ての試行を通してメッセージの衝突に遭遇するこ
とはありそうもないことである。結局は、デバイスは他
のデバイスからのメッセージと衝突することなく、その
リングモードメッセージフレームを送信することができ
るはずである。

【００２７】ネットサーバ２４がリングモードメッセー
ジフレーム４０を受信したとき、ネットサーバ２４はリ
ングモードメッセージフレーム４０を送信したデバイス
のデバイスアドレスを含んだリングモードアンサーフレ
ームで応答する。ネットサーバ２４はデフォルトアドレ
ス００を有しており、したがってリングモードメッセー
ジフレーム４０の送信元の最初のデバイスにアドレス０
１を割り当て、次々と受信するリングモードメッセージ
フレームのそれぞれに関係しているデバイスに、だんだ
んと大きな数のアドレスを割り当てていく。

【００２８】リングモードアンサーレーム５０のフォー
マットは図３（Ｂ）に示されており、ネットサーバ２４
のシリアル番号の最初の１バイトを含んだフィールド５
２で始まる。ネットサーバのシリアル番号の残りの７バ
イトは、第２のフィールド５４に挿入される。リングモ
ードアンサーフレーム５０はそれに続くフィールド５６
を有しており、それはネットサーバ２４が応答している
バスデバイス２６、２７、２８、２９のシリアル番号全
体を含んでいる。このシリアル番号は、もっとも最近受
信したリングモードメッセージフレーム４０から得られ
る。リングモードアンサーフレーム５０の次のフィール
ド５７は、特定のバスデバイスに割り当てられる１バイ
トのアドレスを含む。フィールド５７は、運転者インタ
ーフェースバス２５上のより多くのデバイスを収容する
ために、１バイトよりも長くなることがあることが理解
されるべきである。それから、リングモードアンサーフ
レーム５０は、フィールド５８の検査合計で終る。

【００２９】運転者インターフェースバス２５上のデバ
イスが、リングモードメッセージフレーム４０を送信し
た後、それは、フィールド５６にそのシリアル番号を含
んだリングモードアンサーフレーム５０を受信する。こ
のようなリングモードアンサーフレーム５０を受信する
と、そのデバイスはそのメッセージのフィールド５７か
らアドレスを得て、その制御回路メモリ３２にそのアド
レスを保存する。ひとたびデバイスが割り当てられたア
ドレスを持つと、そのデバイスはリングモードの間、運
転者インターフェースバス２５上での通信を停止する。

【００３０】しかしながら、デバイスが、そのリングモ
ードメッセージフレーム５０を送信した後、定められた
時間の間（例えば５ｍｓｅｃ）にリングモードアンサー
フレームを受信しない場合、そのデバイスは運転者イン
ターフェースバス２５上に別のリングモードメッセージ
フレームを送信する。

【００３１】ネットサーバ２４は、それが所定の時間の
間（例えば１０ｍｓｅｃ）、運転者インターフェースバ
ス２５上に沈黙を観測するまでは、リングモードにとど
まる。他のすべての（スレーブ）デバイスは、（１）リ
ングモードアンサーフレームが受信される、（２）所定
の回数、バス上にリングモードメッセージフレームを送
信する、成功には至らない試みを行う、（３）デバイス
がバス上で所定の時間の間、沈黙を受信する、のいずれ
かまではリングモードにとどまる。

【００３２】リングモードを離れると、バスデバイス
は、ネットサーバ２４がマスターとして働き、運転者イ
ンターフェースバス２５上の他のデバイス２６、２７、
２８、２９が、マスターデバイスからの要求に応答する
ときにのみ通信するスレーブになるマスター／スレーブ
動作モードに入る。

【００３３】マスター／スレーブ動作の間、運転者イン
ターフェースバス２５上に送信されたメッセージは図４
に示されているフォーマットを有する。このメッセージ
フレーム６０は、メッセージの種類を指定する、１バイ
トの接続コマンドを含む第１のフィールド６２を有す
る。後でより詳細に記述するように、接続コマンドは
「送信要求」、「送信可」、「テキスト開始」、「メッ
セージ終了」を有する。それから、メッセージフレーム
６０は、そのメッセージを受信する目的デバイスのアド
レスのためのフィールド６４を含む。これは、リングモ
ード動作の間に割り当てられたデバイスアドレスを含
む。次はバイト数単位で送られるデータの長さを指定す
る、２バイトの長さのフィールド６６である。データ長
フィールド６６の次にはデータフィールド６８が続き、
メッセージフレーム６０は検査合計フィールド６９で終
る。

【００３４】マスター／スレーブ動作モードでは、この
メッセージフレーム６０は、ネットサーバ２４と、運転
者インターフェースバス２５上のスレーブデバイスであ
る表示計／選択器デバイス２６、２７、２８、２９の間
のデータを交換するために使用される。

【００３５】図５は、マスターデバイスとして働くネッ
トサーバ２４が、表示計／選択器デバイス２６、２７、
２８、２９のスレーブデバイスの１つにデータを送信す
る過程を図示している。このデータは、表示計／選択器
デバイス２６、２７、２８、２９によって表示される、
通信ネットワーク１２上の制御器の１つからの情報かも
しれない。例えば、この情報は、デバイス２７によって
示される油圧を示すこともあるし、ターンバイターン表
示計２６の方向指示を示すこともある。データ送信モー
ドの手順７０は、ステップ７２で、ネットサーバ２４
が、そのデータを受信するスレーブデバイスにメッセー
ジの「送信要求」を送信することで始まる。このメッセ
ージフレームは「送信要求」の接続コマンドと、目的地
アドレスフィールド６４（図４）に目的の受信者のアド
レスを含む。データフィールド６８は、その後受信デバ
イスに送信されるデータのバイト数を指定する。メッセ
ージフレームの「送信要求」を受信すると、受信デバイ
ス２６、２７、２８、２９は、ステップ７４でメッセー
ジの「送信可」をマスターデバイス、すなわちネットサ
ーバ２４に送り返すことによって応答する。このメッセ
ージフレームは「送信可」の接続コマンドのコードと、
メッセージフレームがネットサーバ２４に向かっている
ことを示すゼロの目的地アドレスと、データ長とデータ
フィールドの所定のビットセットを含む。

【００３６】メッセージフレームの「送信可」を受信す
ると、ネットサーバ２４は、ステップ７６で運転者イン
ターフェースバス２５上の受信デバイス宛てのデータを
含んだメッセージフレームで応答する。このメッセージ
フレームは、「テキスト開始」の接続コマンドと、目的
の受信デバイスの目的地アドレスを含む。受信デバイス
がデータを受信すると、受信デバイスはステップ７８
で、データが満足のいくように受信されたことを示す
「メッセージ終了」の接続コマンドを有するメッセージ
フレームを送信する。この「メッセージ終了」フレーム
には、データは全く含まれていない。

【００３７】本システム１０はまた、表示計／選択器デ
バイス２６、２７、２８、２９のような運転者インター
フェースバス２５上のデバイスからデータを時間的に効
率よく集める新しい手順も採用している。この過程は、
バス上のマスターデバイスであるネットサーバ２４が、
他のデバイスのステータスが前回の質問から変化したか
どうか、すなわち、デバイスが送るべきデータを有して
いるかどうかを示す、他のバスデバイスからの応答を求
める質問モードで始まる。例えば、もし運転者が表示計
／選択器デバイス２６、２７、２８、２９の１つの上に
ある入力デバイスを作動させたら、そのステータスは変
化し、その入力に関係するデータはネットサーバ２４に
よって収集される。この質問モードでは、ネットサーバ
２４は、特定のバスデバイス宛ての「送信要求」の接続
コマンドを有するメッセージを送信する。このメッセー
ジには、データ長フィールドすべてゼロで、したがっ
て、そのデータフィールドは存在しない。

【００３８】受信すると、受信デバイスはこの質問モー
ドメッセージフレームを認識し、バス２５を通して、質
問モードアンサーフレームを送信することによって返答
する。この後者のメッセージフレームは、「送信可」の
接続コマンドと、マスターデバイス、すなわち、ネット
サーバ２４宛てであることを示すゼロの目的地アドレス
を含む。１バイトのデータが、デバイスのステータスが
変化していないことを示す０値か、ステータスが変化し
たことを示す１値のいずれかを有する１バイトとともに
送信される。メッセージフレームは標準的な検査合計で
終る。この質問モードは、運転者インターフェースバス
２５上の作動中の各デバイスに対して繰り返される。

【００３９】質問モードの完了時には、ネットサーバ２
４は、前回の質問モードからステータスが変化した表示
計／選択器デバイス２６、２７、２８、２９のそれぞれ
を同定する。ステータスが変化したデバイスは、時間的
に重要な機能に関するデバイスが最初にアクセスされる
ように、ネットサーバ２４によって優先付けされる。例
えば、バス上のデバイスは、エアバッグやブレーキシス
テムのような、安全に関係した部品の制御をするデータ
を含む。この場合、これらのデバイスからのデータは、
例えば燃料税選択器２９のような、それほど時間に重要
でないデバイスからのデータの前に得られるべきであ
る。シリアル番号の最初の１バイトで示されるデバイス
の種類はデータ取得優先度の決定に使用される。新しい
データが集められるデバイスがいったん優先されると、
ネットサーバ２４は、データ受信モードでこれらのデバ
イスからのデータの要求にとりかかる。

【００４０】データ受信モードで交換されるメッセージ
のシーケンスが図６のフローチャートに示されている。
運転者インターフェースバス２５を介した通信はマスタ
ー／スレーブプロトコルを採用しているので、マスター
デバイスは、バス上にそのデータを送信するコマンドを
各デバイスに送信する。したがって、データ取得手順８
０の最初の段ステップ８２、８４、８６、８８は、前に
述べたデータ送信モードのステップと同様である。しか
しながら、データ受信モード手順は、受信デバイスにデ
ータを送信するのではなく、ネットサーバ２４にそのデ
ータを送信するように受信デバイスを命令するコマンド
を送信する。

【００４１】詳細には、この手順は、バスのマスターデ
バイス、すなわち、ネットサーバ２４がメッセージフレ
ームの「送信要求」を送信するステップ８２で始まり、
ステップ８４で、受信スレーブデバイスがマスターデバ
イスにメッセージフレームの「送信可」を送信すること
によって応答する。ステップ８６では、マスターデバイ
スが次に、データフィールド６８にデータ要求命令を含
んだ「テキスト開始」メッセージフレームをスレーブデ
バイスに送信する。このメッセージフレームを受信する
と、それぞれの表示計／選択器デバイスは、ステップ８
８でマスターデバイスに「メッセージ終了」フレームを
送信することによって応答する。

【００４２】このメッセージフレームのシーケンスが完
了すると、受信デバイスは、ステップ９０でネットサー
バ２４にメッセージの「送信要求」を送信することによ
ってデータ要求命令を実行する。このメッセージフレー
ムのデータフィールド６８は、スレーブデバイスが送信
しなければならないデータのバイト数を示している。ネ
ットサーバ２４は、ステップ９２で、関係するスレーブ
デバイスに、「送信可」の接続コマンドを含んだメッセ
ージフレームを送信することで応答する。それに対して
スレーブデバイスは、ネットサーバ２４宛ての新しく変
わったデータを含む「テキスト開始」メッセージフレー
ムで応答する。このデータが満足に受信されたら、ネッ
トサーバ２４はステップ９６で、「メッセージ終了」の
接続コマンドを有するメッセージフレームを対応するデ
バイスに送信し、それによって、データ取得手順８０を
終了する。データ取得手順は、要求により、運転者イン
ターフェースバス２５上の他のスレーブデバイスに対し
て繰り返される。

【００４３】ネットサーバ２４はデータを受信すると、
データを送信してきたデバイスの種類を決定し、したが
って、データを受信すべき、通信ネットワーク１２上の
対応するデバイスを決定する。例えば、データが燃料税
選択器デバイス２９から送信されてきたら、ネットサー
バ２４は、そのデータを走行記録コンピュータ２０に記
録のために送信する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が実行される典型的な自動車コンピュー
タシステムのブロック概略図である。

【図２】コンピュータシステムに接続されたインテリジ
ェント表示計の回路図である。

【図３】アドレスがデバイスに割り当てられるモードの
間、コンピュータシステム上のデバイス間で交換される
メッセージフレームを示す。

【図４】アドレスが割り当てられた後に、メッセージを
送信するために使用される一般的なフォーマットを示
す。

【図５】ネットワークサーバがコンピュータシステムの
他のデバイスにデータを送信する手順のフローチャート
である。

【図６】ネットワークサーバがデバイスからデータを受
信する手順のフローチャートである。

【符号の説明】

１０ コンピュータシステム １２ 通信ネットワーク １４ エンジン制御器 １６ 変速機制御器 １８ ダッシュボードコンピュータ ２０ 走行記録コンピュータ ２２ ナビゲーションシステム ２４ ネットサーバ ２５ 運転者インターフェースバス ２６ ターンバイターン表示計 ２７ 油圧表示計 ２８ 運転者職務選択器 ２９ 燃料税選択器 ３０ 表示計／選択器デバイスシステム ３２ 制御回路 ３４ ディスプレイ ３６ 入力デバイス ３８ ネットワークインターフェース ４０ リングモードメッセージフレームのフォーマット ４２ シリアル番号の最初の１バイト ４４ シリアル番号の次の７バイト ４６ 検査合計 ５０ リングモードアンサーフレームのフォーマット ５２ シリアル番号の最初の１バイト ５４ シリアル番号の次の７バイト ５６ デバイスのシリアル番号 ５７ デバイスアドレス ５８ 検査合計 ６０ マスター／スレーブ動作用メッセージフレーム ６２ 接続コマンド ６４ 目的地アドレス ６６ データ長 ６８ データ ６９ 検査合計 ７０ データ送信手順のフローチャート ７２〜７８ ステップ ８０ データ受信手順のフローチャート ８２〜９６ ステップ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 390033020 Ｅａｔｏｎ Ｃｅｎｔｅｒ，Ｃｌｅｖｅｌ ａｎｄ，Ｏｈｉｏ 44114，Ｕ．Ｓ．Ａ. (72)発明者 ジェイムズ イー． トレイナー アメリカ合衆国 52302 アイオワ州 マ リオン セブンス ストリート 3070 (72)発明者 チェド リード アメリカ合衆国 52302 アイオワ州 マ リオン アルパイン ロード 1165 Ｆターム(参考） 5K033 BA06 CA01 CA08 DA01 DB12 EC03

Claims (21)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 通信バス（２５）上で、マスターデバイ
   ス（２４）と複数のスレーブデバイス（２６、２７、２
   ８、２９）の間のメッセージ交換を行う方法であって、 前記通信バス（２５）上に所定のメッセージを送信し、 前記複数のスレーブデバイスのそれぞれは、前記所定の
   メッセージを受信すると、前記通信バス（２５）上に、
   前記複数のスレーブデバイスのそれぞれに関する識別子
   （４２）を含む第１のメッセージを送信し、 前記マスターデバイス（２４）は、第１のメッセージを
   受信すると、前記通信バス（２５）上に、受信した前記
   第１のメッセージ（４０）から得られた前記識別子（５
   ６）と、固有のデバイスアドレス（５７）を含む第２の
   メッセージ（５０）を送信し、 各スレーブデバイスは、該スレーブデバイスに関する識
   別子（５６）を含む第２のメッセージ（５０）を受信す
   ると、前記固有のデバイスアドレス（５７）を保存する
   方法。
2. 【請求項２】 前記複数のスレーブデバイス（２６、２
   ７、２８、２９）の各特定のデバイスが、該特定のスレ
   ーブデバイスが、ある時間間隔の間待機し、それから前
   記通信バス（２５）上に第１のメッセージを送信するこ
   とを含む第１のメッセージを送信する、請求項１に記載
   の方法。
3. 【請求項３】 特定のスレーブデバイス（２６、２７、
   ２８、２９）が、前記通信バス（２５）上に前記特定の
   スレーブデバイスによって送信された前記第１のメッセ
   ージと他のメッセージの間に衝突が起こるかどうかを検
   出し、もし衝突が検出されたら、前記特定のスレーブデ
   バイスがある時間間隔の間待機し、その後再び、前記通
   信バス（２５）上に第１のメッセージを送信することを
   さらに有する、請求項１に記載の方法。
4. 【請求項４】 （ａ）前記通信バス（２５）上で前記特
   定のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２９）によ
   って送信された前記第１のメッセージと他のメッセージ
   の間に衝突が起こるかどうかを検出し、 （ｂ）衝突が検出されると、ある時間間隔の間待機し、 （ｃ）その後再び、前記通信バス（２５）上に第１のメ
   ッセージを送信し、 （ｄ）衝突が検出されなくなるまで、ステップ（ａ）か
   ら（ｃ）を所定の回数繰り返す特定のスレーブデバイス
   （２６、２７、２８、２９）をさらに有する、請求項１
   に記載の方法。
5. 【請求項５】 前記特定のスレーブデバイス（２６、２
   ７、２８、２９）が待機するごとに、前記時間間隔の長
   さが再計算される、請求項４に記載の方法。
6. 【請求項６】 前記複数のスレーブデバイス（２６、２
   ７、２８、２９）のそれぞれがアドレスを割り当てられ
   た後、前記複数のスレーブデバイスのそれぞれが、前記
   マスターデバイス（２４）からの要求に応答するだけ
   で、前記通信バス（２５）上にデータを送信するマスタ
   ー／スレーブモードに入ることをさらに有する、請求項
   １に記載の方法。
7. 【請求項７】 前記マスター／スレーブモードでは、前
   記マスターデバイス（２４）が前記複数のスレーブデバ
   イス（２６、２７、２８、２９）から、 前記マスターデバイス（２４）が前記複数のスレーブデ
   バイス（２６、２７、２８、２９）のそれぞれに質問メ
   ッセージを送信し、前記複数のスレーブデバイスのそれ
   ぞれが前記質問メッセージに、特定のスレーブデバイス
   が前回の質問メッセージを受信してから得られたデータ
   を最近蓄積したかどうかを示す返答メッセージで応答す
   る質問モードと、 前記マスターデバイス（２４）が、最近蓄積され、変化
   したデータを有する前記特定のスレーブデバイス（２
   ６、２７、２８、２９）にだけデータメッセージの要求
   を送信し、前記特定のスレーブデバイスのそれぞれが前
   記最近蓄積されたデータを含むデータメッセージで、前
   記データメッセージの要求に応答するデータ転送モード
   とを有する過程によってデータを得る、請求項６に記載
   の方法。
8. 【請求項８】 前記データ転送モードが、 前記マスターデバイス（２４）が特定のスレーブデバイ
   ス（２６、２７、２８、２９）に送信要求のメッセージ
   フレームを送信し、 前記特定のスレーブデバイスが前記マスターデバイス
   （２４）に、送信可のメッセージフレームを送信するこ
   とによって、前記送信要求のメッセージフレームに応答
   し、 前記マスターデバイス（２４）が、前記特定のスレーブ
   デバイス（２６、２７、２８、２９）に、前記通信バス
   （２５）上にデータを送信するよう命令するコマンドメ
   ッセージフレームを送信し、 前記特定のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２
   ９）が前記マスターデバイス（２４）に、メッセージ終
   了フレームを送信することにより、前記コマンドメッセ
   ージフレームに応答し、 前記特定のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２
   ９）が前記マスターデバイス（２４）に、送信要求のメ
   ッセージフレームを送信し、 前記マスターデバイス（２４）が、前記特定のスレーブ
   デバイス（２６、２７、２８、２９）に、送信可のメッ
   セージフレームを送信することによって前記送信要求の
   メッセージフレームに応答し、 前記特定のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２
   ９）が、データを前記通信バス（２５）によって前記マ
   スターデバイス（２４）に転送し、 前記マスターデバイス（２４）が、前記特定のスレーブ
   デバイス（２６、２７、２８、２９）にメッセージ終了
   フレームを送信することによって前記データの受信に応
   答することを有する、請求項７に記載の方法。
9. 【請求項９】 通信バス（２５）上で、マスターデバイ
   ス（２４）と複数のスレーブデバイス（２６、２７、２
   ８、２９）の間のメッセージ交換を行う方法であって、 前記通信バス（２５）上に所定のメッセージを送信し、 （ａ）前記所定のメッセージを受信すると、特定のスレ
   ーブデバイス（２６、２７、２８、２９）が前記通信バ
   ス（２５）上に、前記特定のスレーブデバイスに関する
   識別子を含む第１のメッセージを送信し、 （ｂ）前記特定のスレーブデバイス（２６、２７、２
   ８、２９）は、前記第１のメッセージが前記通信バス
   （２５）上で他のメッセージと衝突するかどうかを検出
   し、もし衝突するならば、衝突回避手順を実行し、 （ｃ）前記マスターデバイス（２４）が、特定の第１の
   メッセージを受信すると、前記通信バス（２５）上に、
   前記特定の第１のメッセージから得られた前記識別子
   と、固有のデバイスアドレスを含む第２のメッセージを
   送信し、 （ｄ）特定のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２
   ９）は、該特定のスレーブデバイスに関する識別子を含
   む第２のメッセージを受信すると、前記固有のデバイス
   アドレスを保存する方法。
10. 【請求項１０】 前記特定のスレーブデバイス（２６、
    ２７、２８、２９）が、前記特定のスレーブデバイスが
    ある時間間隔の間待機し、それから前記通信バス（２
    ５）上に第１のメッセージを送信することを含む第１の
    メッセージを送信する、請求項９に記載の方法。
11. 【請求項１１】 前記衝突回避手順が、前記特定のスレ
    ーブデバイス（２６、２７、２８、２９）がある時間間
    隔の間待機し、その後再び、前記通信バス（２５）上に
    第１のメッセージを送信することを有する、請求項９に
    記載の方法。
12. 【請求項１２】 前記衝突回避手順が、 （ｅ）前記特定のスレーブデバイス（２６、２７、２
    ８、２９）がある時間間隔の間待機し、 （ｆ）その後再び、前記通信バス（２５）上に第１のメ
    ッセージを送信し、 （ｇ）前記通信バス（２５）上で、前記第１のメッセー
    ジが別のメッセージと衝突するかどうかを検出し、 （ｈ）衝突が検出されなくなるまで、ステップ（ｅ）か
    ら（ｇ）を所定の回数繰り返すこ とを有する、請求項
    ９に記載の方法。
13. 【請求項１３】 ある時間間隔の間待機することが、前
    記特定のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２９）
    が時間を計算し、該時間の間待機することを含む、請求
    項１２に記載の方法。
14. 【請求項１４】 時間の計算に、前記特定のスレーブデ
    バイスのシリアル番号の少なくとも一部を使用する、請
    求項１３に記載の方法。
15. 【請求項１５】 通信バス（２５）上で、マスターデバ
    イス（２４）と複数のスレーブデバイス（２６、２７、
    ２８、２９）の間のメッセージ交換を行う方法であっ
    て、 固有のアドレスが前記複数のスレーブデバイスのそれぞ
    れに割り当てられるリングモードに入り、該リングモー
    ドが、 （ａ）前記通信バス（２５）上に所定のメッセージを送
    信するステップと、 （ｂ）前記所定のメッセージを受信すると、特定のスレ
    ーブデバイス（２６、２７、２８、２９）が前記通信バ
    ス（２５）上に、第１のメッセージを送信した前記特定
    のスレーブデバイスの識別子を含む第１のメッセージを
    送信するステップと、 （ｃ）前記複数のスレーブデバイス（２６、２７、２
    ８、２９）の異なるデバイスによって送信された前記第
    １のメッセージ同志の間の衝突を回避するステップと、 （ｄ）第１のメッセージの受信に応答して、前記マスタ
    ーデバイス（２４）が前記第１のメッセージのそれぞれ
    からの前記識別子と、固有のデバイスアドレスを含む第
    ２のメッセージで返答するステップと、 （ｅ）各スレーブデバイス（２６、２７、２８、２９）
    が、該スレーブデバイスのそれぞれに関する前記識別子
    を含んだ第２のメッセージを受信すると、前記固有のデ
    バイスアドレスを保存するステップと、 すべての前記複数のスレーブデバイス（２６、２７、２
    ８、２９）がアドレスを割り当てられた後、前記複数の
    スレーブデバイスのそれぞれが、前記マスターデバイス
    （２４）からの要求に応答するときにのみ、前記通信バ
    ス（２５）上にデータを送信するマスター／スレーブモ
    ードに入るステップを有する方法。
16. 【請求項１６】 前記マスター／スレーブモードにおけ
    る動作が、 前記マスターデバイス（２４）が特定のスレーブデバイ
    ス（２６、２７、２８、２９）にデータメッセージの要
    求を送信するステップと、、 該特定のスレーブデバイスが、前記データを有するメッ
    セージを前記マスターデバイス（２４）に送信すること
    で、前記データメッセージの要求に応答するステップを
    有する、請求項１５に記載の方法。
17. 【請求項１７】 前記マスター／スレーブモードでは、
    前記マスターデバイス（２４）が前記複数のスレーブデ
    バイス（２６、２７、２８、２９）から、 前記マスターデバイス（２４）が前記複数のスレーブデ
    バイス（２６、２７、２８、２９）のそれぞれに質問メ
    ッセージを送信し、前記複数のスレーブデバイスのそれ
    ぞれが前記質問メッセージに、特定のスレーブデバイス
    が、前回の質問メッセージを受信してから蓄積されたデ
    ータを最近獲得したかどうかを示す返答メッセージで応
    答する質問モードと、 前記マスターデバイス（２４）が最近蓄積され、変化し
    たデータを有する特定のスレーブデバイス（２６、２
    ７、２８、２９）にだけデータメッセージの要求を送信
    し、前記特定のスレーブデバイスのそれぞれが前記最近
    獲得されたデータを含むデータメッセージで、前記デー
    タメッセージの要求に応答するデータ転送モードとを有
    する過程によってデータを得る、請求項１５に記載の方
    法。
18. 【請求項１８】 通信バス（２５）上で、マスターデバ
    イス（２４）と複数のスレーブデバイス（２６、２７、
    ２８、２９）の間のメッセージ交換を行う方法であっ
    て、 前記マスターデバイス（２４）が前記複数のスレーブデ
    バイス（２６、２７、２８、２９）のそれぞれに質問メ
    ッセージを送信し、前記複数のスレーブデバイスのそれ
    ぞれが前記質問メッセージに、特定のスレーブデバイス
    が、前回の質問メッセージを受信してから蓄積されたデ
    ータを最近獲得したかどうかを示す返答メッセージで応
    答する質問モードと、 前記マスターデバイス（２４）が最近蓄積され、変化し
    たデータを有する前記特定のスレーブデバイス（２６、
    ２７、２８、２９）にだけデータメッセージの要求を送
    信し、前記特定のスレーブデバイスのそれぞれが前記最
    近蓄積されたデータを含むデータメッセージで、前記デ
    ータメッセージの要求に応答するデータ転送モードとを
    有する方法。
19. 【請求項１９】 前記質問モードが完了すると、前記マ
    スターデバイス（２４）が最近得られたデータを有する
    前記スレーブデバイス（２６、２７、２８、２９）から
    データを得る順番を決定することを含み、該順番は前記
    スレーブデバイスの所定の優先度に基づいており、デー
    タは、その順番で前記スレーブデバイスから前記データ
    転送モードにおいて獲得される、請求項１８に記載の方
    法。
20. 【請求項２０】 前記データ転送モードが、 前記マスターデバイス（２４）が特定のスレーブデバイ
    ス（２６、２７、２８、２９）に、送信要求のメッセー
    ジフレームを送信し、 前記特定のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２
    ９）が前記マスターデバイス（２４）に、送信可のメッ
    セージフレームを送信することによって、前記送信要求
    のメッセージフレームに応答し、 前記マスターデバイス（２４）が、前記特定のスレーブ
    デバイス（２６、２７、２８、２９）に、前記通信バス
    （２５）上にデータを送信するよう命令するコマンドメ
    ッセージフレームを送信し、 前記特定のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２
    ９）が前記マスターデバイス（２４）に、メッセージ終
    了フレームを送信することによって、前記コマンドメッ
    セージフレームに応答し、 前記特定のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２
    ９）が前記マスターデバイス（２４）に、送信要求のメ
    ッセージフレームを送信し、 前記マスターデバイス（２４）が、前記特定のスレーブ
    デバイス（２６、２７、２８、２９）に、送信可のメッ
    セージフレームを送信することによって前記送信要求の
    メッセージフレームに応答し、 前記特定のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２
    ９）が、データを前記通信バス（２５）によって前記マ
    スターデバイス（２４）に送信し、 前記マスターデバイス（２４）が、前記特定のスレーブ
    デバイス（２６、２７、２８、２９）にメッセージ終了
    フレームを送信することによって前記データの受信に応
    答することを有する、請求項１８に記載の方法。
21. 【請求項２１】 前記マスターデバイス（２４）が特定
    のスレーブデバイス（２６、２７、２８、２９）にデー
    タを送信する過程をさらに有し、該過程が、 前記マスターデバイス（２４）が前記特定のスレーブデ
    バイス（２６、２７、２８、２９）に送信要求のメッセ
    ージフレームを送信し、 前記特定のスレーブデバイス（２６、２７，２８，２
    ９）が、前記マスターデバイス（２４）に送信可のメッ
    セージフレームを送信することによって前記送信要求の
    メッセージフレームに応答し、 前記マスターデバイス（２４）がデータを、前記通信バ
    ス（２５）によって前記特定のスレーブデバイス（２
    ６、２７，２８，２９）に送信し、 前記特定のスレーブデバイス（２６、２７，２８，２
    ９）が、前記マスターデバイス（２４）に、メッセージ
    終了のフレームを送信することによって、前記データの
    受信に応答することを含む、請求項１８に記載の装置。