JP2002208343A - 電子放出素子、電子放出素子用ガラス基板、電子源、および画像形成装置 - Google Patents

電子放出素子、電子放出素子用ガラス基板、電子源、および画像形成装置

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JP2002208343A
JP2002208343A JP2001004360A JP2001004360A JP2002208343A JP 2002208343 A JP2002208343 A JP 2002208343A JP 2001004360 A JP2001004360 A JP 2001004360A JP 2001004360 A JP2001004360 A JP 2001004360A JP 2002208343 A JP2002208343 A JP 2002208343A
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electron
glass substrate
emitting device
gap
carbon
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Masaaki Shibata
雅章 柴田
Masanori Takahashi
雅則 高橋
Akira Shimazu
晃 島津
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Canon Inc
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/34Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions
    • C03C17/3411Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions with at least two coatings of inorganic materials
    • C03C17/3429Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions with at least two coatings of inorganic materials at least one of the coatings being a non-oxide coating
    • C03C17/3441Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions with at least two coatings of inorganic materials at least one of the coatings being a non-oxide coating comprising carbon, a carbide or oxycarbide

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス表面にコーティング等の処理を必要と
しないガラス基板を用いて、大面積化が容易であるだけ
でなく、電子放出特性の改善された電子放出素子を提供
する。 【解決手段】 ガラス基板1上に配置された、第一の間
隙部11を挟んで対向するカーボン膜12,13、若し
くは、その一部に第一の間隙部を有するカーボン膜を有
する電子放出素子であって、第一の間隙部11又は/及
びガラス基板1は、少なくとも、珪素、アルミニウム、
ホウ素、アルカリ土類金属、炭素、酸素の各元素を有す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラットパネルデ
ィスプレイ等に用いられる電子放出素子、電子放出素子
用基板、電子源、およびフラットパネルディスプレイ等
の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子として熱電子源と冷
陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源には
電界放出型(以下FE型と略す)、金属/絶縁層/金属
型(以下MIM型と略す)や表面伝導型電子放出素子等
がある。
【0003】FE型の例としては、W.P.Dyke
and W.W.Dolan,“Field emis
sion”,Advance in Electoro
nPhysics,8,89 (1956)あるいは、
C.A.Spindt,“PHYSICAL Prop
erties of thin−film field
emission cathodes with m
olybdenumcones”,J.Appl.Ph
ys.,47,5248(1976)等が知られてい
る。
【0004】MIM型の例としては、C.A.Mea
d,“Operation of Tunnel−Em
ission Devices”,J.Apply.P
hys.,32,646(1961)等が知られてい
る。
【0005】表面伝導型電子放出素子の例としては、
M.E.Elinson,Recio. Eng. E
lectron Phys.,10,11290,(1
965)等がある。
【0006】表面伝導型電子放出素子は、基板上に形成
された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことに
より、電子放出が生ずる現象を利用するものである。こ
の表面伝導型電子放出素子としては、前記エリンソン等
によるSnO2薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの
[G.Ditmmer, Thin Solid Fi
lms,9,317(1972)]、In23/SnO
2薄膜によるもの[M.Hartwell and
C.G.Fonsted, IEEE Trans.
ED Conf.,519(1975)]、カーボン薄
膜によるもの[荒木久他:真空、第26巻、第1号、2
2頁(1983)]等が報告されている。
【0007】本出願人は、表面伝導型電子放出素子とそ
の応用に関し、これまで多数の提案を行っており、その
構成、製造方法などは、例えば特開平7−235255
号公報、特登録2903295号公報に開示されてい
る。
【0008】以下に、上記公報に開示されている表面伝
導型電子放出素子の概略を簡単に説明する。
【0009】上記の表面伝導型電子放出素子は、図10
に模式的に示すように、基体1上に対向する一対の素子
電極2,3と、該素子電極に接続されその一部に電子放
出部5を有する導電性膜4とを有してなる。
【0010】電子放出部5は、導電性膜4の一部が、破
壊・変形ないし変質され、間隙が形成された部分を含
み、間隙内部及びその近傍の導電性膜上には、活性化と
呼ばれる工程を行うことにより、炭素及び/または炭素
化合物を主成分とする堆積物が形成されている。なお、
この堆積物は上記導電性膜に形成された間隙よりもさら
に狭い間隙部をもって対向した形状となっている。
【0011】活性化工程とは、有機物質を含む雰囲気中
で、素子にパルス状の電圧を一定時間印加し続けること
で行われるが、その際に図10に示した形態が形成され
るに従い、素子を流れる電流(素子電流If)、および
真空中に放出される電流(放出電流Ie)が大幅に増大
し、より良好な電子放出特性を得ることができる。
【0012】以上のような電子放出素子を複数個形成し
た電子源を用い、蛍光体などからなる画像形成部材と組
み合わせることで、フラットディスプレイパネルなどの
画像形成装置を構成できる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の特開
平7−235255号公報などに開示されているとお
り、炭素及び/または炭素化合物を主成分とする堆積物
で形成された狭い間隙部は、図10を見れば明らかなよ
うに、基体1に接して形成されている。
【0014】すなわち、上述の活性化工程や電子放出素
子を駆動する際に流れる素子電流Ifにより、この狭い
間隙部に存在する基体1の表面は高温に晒されることに
なる。言い換えると、用いた基体の高温状態における性
質が、製造工程や最終的に得られる電子放出特性に少な
からず影響を与えると考えられている。
【0015】従来、基体1としては、石英ガラスや、特
登録2630983号公報に開示されているソーダライ
ムガラスのような安価なガラス上にSiO2等の低熱膨
張ガラス層を形成したガラス、特開平10−24155
0号公報に開示されたソーダライムガラスの表面のNa
を低減したガラスなどが使われてきた。
【0016】しかしながら、言うまでも無く石英ガラス
は高価であり、安価なソーダライムガラスを用いる場合
でも、上記のように基体表面への膜形成や表面処理を行
うことは、特に基板サイズが大きくなるに従い、工程、
設備のコストを上昇させる要因となる。
【0017】一方で、画像形成装置としてより高い性
能、すなわち、画像形成装置の大画面化、省電力化、高
精細化、高画質化、省スペース化等を求めれば、電子放
出素子を適用した画像形成装置が明るい表示画像を安定
して提供できるよう、高い効率で安定した電子放出特性
を更に長時間保持し続けられる技術が望まれている。
【0018】ここで効率とは、素子電流Ifに対する放
出電流Ieの電流比をさし、素子電流Ifはできるだけ
小さく、放出電流Ieはできるだけ大きいのが望まし
い。
【0019】電子放出特性を長時間安定に保持するため
の技術として、たとえば、特開2000−082382
号公報に開示されているように、ガラスの表面に、Si
2を主成分としてAl23等の成分を含むコート層を
形成した基板を用いる方法が提案されている。
【0020】特開2000−082382号公報によれ
ば、基板の表面から50nmの厚さの領域に、SiO2
とこれよりも熱炭素還元温度が高い酸化物からなる混合
層を形成することにより、基板と、上記活性化処理によ
って堆積した炭素及び/または炭素化合物を主成分とす
る堆積物との間の反応を抑制することで、長寿命化を図
るものである。
【0021】しかしながら、上記公報に開示された技術
範囲では、活性化処理に要する時間が増加してしまう場
合が多々あり、また、実質的は基板表面への膜形成工程
が必要なため、前述したように、大面積化にあたって
は、工程、設備のコストが実用化に際しての大きな障壁
となることが予想される。
【0022】本発明は上記課題を解決すると同時に、電
子放出特性の更なる向上を行うためになされたものであ
り、ガラス表面にコーティング等の処理を必要としない
ガラス基板を用いて、大面積化が容易であるだけでな
く、電子放出特性の改善された電子放出素子を提供する
ことを主たる目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の構成は以下のとおりである。
【0024】本発明の電子放出素子は、ガラス基板上に
配置された、第一の間隙部を挟んで対向するカーボン
膜、若しくは、その一部に第一の間隙部を有するカーボ
ン膜、を有する電子放出素子であって、前記第一の間隙
部又は/及び前記ガラス基板は、少なくとも、珪素、ア
ルミニウム、ホウ素、アルカリ土類金属、炭素、酸素の
各元素を有することを特徴とする。
【0025】上記本発明の電子放出素子においては、前
記珪素、アルミニウム、ホウ素、アルカリ土類金属は、
それらの酸化物の状態であることが好ましい。
【0026】また、前記ガラス基板の組成が、mol%
で表して、SiO2;65〜75、Al23;5〜1
3、B23;5〜13、アルカリ土類金属酸化物(Mg
O+CaO+SrO+BaO);10〜15、であり、
かつ、アルカリ金属酸化物を含む他の金属酸化物の含有
量が1.0以下であることが好ましい。
【0027】また、前記第一の間隙部は、前記ガラス基
板の溝を含むことが好ましい。
【0028】また、前記カーボン膜は、第二の間隙部を
有する導電性膜の少なくとも該第二の間隙部に形成され
ていてもよい。
【0029】本発明の電子放出素子用ガラス基板は、第
一の間隙部を挟んで対向するカーボン膜を有する電子放
出素子が配置されるガラス基板、若しくは、第二の間隙
部を有する導電性膜と、少なくとも該第二の間隙部に、
第一の間隙部を挟んで対向するカーボン膜とを有する電
子放出素子が配置されるガラス基板、であって、該ガラ
ス基板の組成が、mol%で表して、SiO2;65〜
75、Al23;5〜13、B23;5〜13、アルカ
リ土類金属酸化物(MgO+CaO+SrO+Ba
O);10〜15、であり、かつ、アルカリ金属酸化物
を含む他の金属酸化物の含有量が1.0以下であること
を特徴とする。
【0030】上記本発明の電子放出素子用ガラス基板に
おいては、前記ガラス基板の熱膨張係数が、300Kか
ら800Kの温度範囲で30×10-7/℃から45×1
-7/℃であることが好ましい。
【0031】また、前記ガラス基板の歪点が、900K
以上であることが好ましい。
【0032】本発明の電子源は、ガラス基板上に複数配
置された電子放出素子を有する電子源であって、前記電
子放出素子が上記本発明の電子放出素子であることを特
徴とする。
【0033】本発明の画像形成装置は、電子源と、画像
形成部材とを有する画像形成装置であって、前記電子源
が上記本発明の電子源であることを特徴とする。
【0034】本発明によれば、従来のガラス基板上に形
成された電子放出素子に比べて良好な電子放出特性を有
する電子放出素子を提供でき、かつ、大面積化が比較的
容易なガラス組成とすることで、ガラス表面に膜形成等
の処理を必要としない電子放出素子、ならびに電子放出
素子用ガラス基板を提供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施態
様について述べる。
【0036】まず始めに、本発明にかかわる表面伝導型
電子放出素子の基本的な構成について説明する。
【0037】図1の(a)、(b)は、それぞれ、本発
明にかかわる基本的な電子放出素子の主要構成部分を示
す平面図および断面図である。
【0038】図1において、1はガラス基板、11は第
一の間隙部、12、13は、それぞれ、第一の間隙部1
1を挟んで対向するカーボン膜である。
【0039】なお、上記構成は、通常、少なくとも電子
放出を行う際には、真空中に配置される。
【0040】ここで、第一の間隙部11とは、カーボン
膜12,13の対向した表面、およびカーボン膜12,
13の間に挟まれた、ガラス基板1の表面部分ならびに
その上方の空間部分(真空部分)を指して言う。
【0041】図1に示した主要構成部分において、カー
ボン膜12,13間に十分な電位差が与えられると、カ
ーボン膜12,13間にトンネル電流が流れる。
【0042】以下、便宜上、カーボン膜13の電位をカ
ーボン膜12の電位より高くした場合について説明す
る。
【0043】このトンネル電流は、実質的に素子電流I
fとして観測されるが、基板1の表面や基板1中を流れ
る電流などがこれに付加される場合もある。
【0044】一方、トンネルした電子は高電位側のカー
ボン膜13に衝突、散乱され、その散乱電子の一部が放
出電子となる。
【0045】ここで、所望の位置に配したアノード電極
(不図示:通常は、電子放出素子の上方に対向して配さ
れる)に正の高電位を与えておくと、放出電子が引き上
げられてアノード電極に到達し、放出電流Ieとして観
測される。
【0046】前述したように、電子放出素子の重要な特
性である効率、すなわち、(放出電流Ie)/(素子電
流If)は、できるだけ大きくとれるのが望ましい。
【0047】従って、高電位側のカーボン膜13で散乱
された電子が真空中に放出される割合をできるだけ大き
くし、素子電流Ifに付加される基板1の表面や基板1
中を流れる電流は可能な限り小さくするのが望ましい。
【0048】さて、カーボン膜13で散乱された電子が
真空中に放出される割合は、カーボン膜12、13の厚
さに依存する。
【0049】図2は、本発明にかかわる電子放出素子の
カーボン膜12,13間に電位差が与えられた場合の電
界分布を模式的に示した断面図であり、図2(a)はカ
ーボン膜12,13が厚い場合、(b)は薄い場合をそ
れぞれ示している。
【0050】図2(a)に示したように、カーボン膜1
2、13の厚さが厚い場合、カーボン膜13で散乱され
た電子は第一の間隙部11から脱出することが困難にな
り、最終的にはカーボン膜13中に吸い込まれて、素子
電流Ifとなる。
【0051】一方、図2(b)のように、カーボン膜1
2、13の厚さが薄ければ、カーボン膜13で散乱され
た電子は、第一の間隙部11から脱出する確率が増加
し、真空中に放出される電子の割合が高くなる。
【0052】従って、カーボン膜12、13の厚さをで
きるだけ薄くすることで、電子放出効率を向上させるこ
とができる。
【0053】しかしながら、カーボン膜12、13の厚
さを薄くすると、電子放出特性の劣化が顕著になってし
まう。
【0054】これは、以下のような機構によると考えら
れる。
【0055】上述のように、カーボン膜12,13間を
トンネルした電子がカーボン膜13に衝突する際に発熱
するため、第一の間隙部11近傍は、かなりの高温に達
すると考えられている。
【0056】第一の間隙部11の温度が上昇すると、第
一の間隙部11を構成する、カーボン膜12,13とガ
ラス基板1との間で、熱炭素還元反応が生じると推測さ
れている。
【0057】すなわち、ガラスを構成する成分によって
カーボンが酸化され、一酸化炭素や二酸化炭素といった
ガスとなって消失することになる。
【0058】カーボンが消失すると、第一の間隙部11
の幅が広がって電子放出特性が劣化するが、このとき、
カーボン膜12、13の厚さが薄い場合、より劣化が顕
著になる。
【0059】従って、カーボン膜12、13の厚さを薄
くして電子放出効率を向上させようとする場合、上記の
熱炭素還元反応を抑制する必要がある。
【0060】このための一つの方法としては、カーボン
膜にホウ素を含有させることである。ホウ素を含有した
カーボンは耐燃焼性が向上される事が知られており、熱
炭素還元反応の抑制に有効である。しかしながら、カー
ボン膜にホウ素を含有させるためには一般に非常な高温
が必要である。
【0061】もう一つの方法としては、特開2000−
082382号公報に開示されているように、ガラス基
板1の組成として、主たるガラス成分であるSiO
2に、熱炭素還元反応を生じにくい成分を含有させるこ
とである。熱炭素還元反応を生じにくい金属成分として
は、アルミニウム、アルカリ土類金属が挙げられる。
【0062】アルミニウム、アルカリ土類金属は、金属
としてそれほど高い融点をもたず、仮に熱炭素還元反応
が生じても蒸発して失われるので、還元によって生じた
金属が第一の間隙部11内部で導電性の電流リークパス
を形成してしまう問題、すなわち素子電流Ifの増加に
よる効率の低下を回避できる。しかしながら、熱炭素還
元反応を生じにくい金属成分を含むガラスは後述する活
性化処理において、十分な処理が行えない場合がある。
【0063】従って、本発明における望ましい構成と
は、電子放出特性を損なう事無く、熱炭素還元反応を抑
制するために、上記の第一の間隙部11を構成する材料
成分として、ケイ素、アルミニウム、ホウ素、アルカリ
土類金属、炭素、酸素の各元素を有するものである。
【0064】なお、第一の間隙部11に上述の成分を含
有させるためには、ガラス基板1として、SiO2、A
23、B23、アルカリ土類金属酸化物、を組成成分
とするガラスを用いればよい。これらの成分の適切な組
成比率に関しては、後述する。
【0065】図3には、本発明における、別の基本的な
平面型の電子放出素子の主要構成部分を示す断面図を示
した。なお、平面図に関しては、図1(a)と同様なの
で省略した。
【0066】図3において、図1と同じ番号を付したも
のは、図1と同様であり、31は、第一の間隙部11の
部分でガラス基板1に形成されている溝である。
【0067】図3においては、第一の間隙部11とは、
カーボン膜12,13の対向した表面、およびカーボン
膜12,13の間に挟まれた、ガラス基板1の溝31の
表面部分ならびにその上方の空間部分(真空部分)を指
して言う。
【0068】図3に示したように、ガラス基板1に溝3
1が形成されている場合、上述したトンネル電流および
トンネルした電子がカーボン膜に衝突する際の発熱か
ら、ガラス基板1の表面部分が離れるため、表面温度の
上昇が少なく、より好ましい形態である。さらには、基
板1の表面や基板1内部を流れる電流も小さくなるの
で、素子電流Ifを減少させる効果もある。
【0069】このような形態は、基板1のエッチング等
の手段を用いて形成しても良いが、活性化処理によって
形成することが可能である。
【0070】活性化処理は、真空装置内に有機物質のガ
スを導入し、有機分子を含有する雰囲気下で、素子に電
圧を印加することで行い、この処理により、基板の変質
を伴って、雰囲気中に存在する有機物質から、カーボン
膜が堆積する工程である。
【0071】活性化処理に用いられる有機物質として
は、蒸気圧があまり高くなく、かつ重合しやすいものが
好ましい。このために好適に用いることのできる有機物
質として、ニトリル化合物が好ましく用いられるが、ガ
ラス基板1の溝部31の形成に不都合がなければ、特に
制限されるものではない。
【0072】また、この有機物質を含有する雰囲気は、
例えばイオンポンプなどにより一度10- 6Pa台の圧力
に減圧し、適当な有機物質のガスを導入することなどに
よって得られる。
【0073】ここで適切な導入圧力は、たとえば、ベン
ゾニトリルを用いる場合であれば、1×10- 5Pa〜1
×10- 3Pa程度である。
【0074】活性化処理において、例えば、図1に示し
たような第一の間隙部11に電圧を印加すると、雰囲気
中の有機物質からカーボン膜がさらに堆積、成長し、同
時に第一の間隙部11の部分でガラス基板1が変質し、
溝31が形成される。なお、この過程を制御よく行うた
めには、電圧をパルス状にし、さらに極性を交互に換え
て印加するのが好ましい。
【0075】溝31の形成は、カーボンによるガラス表
面の熱炭素還元反応が生じた結果と考えられる。
【0076】本発明のガラス基板1の組成成分におい
て、最も熱炭素還元反応の生じやすい成分は、SiO2
であり、すなわち、 SiO2+C→SiO↑+CO↑ が溝31の形成の主たる反応と考えられる。
【0077】しかしながら、本発明のガラス基板1の他
の組成成分に関して言えば、Al23とRO(Rはアル
カリ土類金属元素)は、それ自身が熱炭素還元反応を生
じにくいだけでなく、SiO2の熱炭素還元反応を抑制
するように働く。これは、すなわち、活性化処理におけ
る溝31の形成しやすさと、前述した電子放出素子を駆
動する際の長寿命化はトレードオフの関係にあるという
ことを意味する。
【0078】B23は、上記トレードオフの関係を改善
するように振舞う。すなわち、B23を含有させること
により、活性化処理においては、溝31の形成しやすさ
を損なうことなく、電子放出素子の駆動時においては、
カーボン消失による劣化を抑制することが可能となる。
【0079】基板1がB23を含有することによる、溝
31の形成しやすさの改善の理由は明確ではないが、活
性化処理中に基板表面の微細な領域において、B23
溶融すると考えられる。
【0080】すなわち、第一の間隙部11が高温にな
り、B23が溶融することで、局所的に分相し、基板表
面がポーラスあるいは荒れた状態となるため、活性化処
理中に堆積するカーボンとガラス基板表面との接触する
面積が増大し、平滑な表面に比べて、反応が進行しやす
くなるためと考えている。
【0081】活性化が進行して、溝31が形成される
と、ガラス表面は発熱源から遠ざかるため、基板表面の
温度が下がり、B23は凝固するので、カーボンとガラ
ス表面の反応が抑制されて長寿命化が可能になると考え
られる。
【0082】加えて、一般にはB23は熱炭素還元を生
じにくい材料ではあるが、Alやアルカリ土類金属によ
って還元され易い性質を持つため、還元されたホウ素が
カーボン中に取り込まれてカーボンの耐燃焼性を向上さ
せる効果も期待できる。
【0083】以上のような機構に基づき、本発明におい
ては、効率の高い、比較的薄いカーボン膜においても駆
動劣化の少ない電子放出素子が実現できる。
【0084】次に、上述した、本発明におけるガラス基
板1の好ましい組成範囲について説明する。
【0085】一般に、SiO2はガラスの主成分であ
り、前述のように溝31の形成を行うのに必要な成分で
ある。
【0086】SiO2の含有率が、mol%で表して、
65%未満であると、活性化処理が極度に遅延する。従
って、SiO2は65%以上であるのが望ましい。
【0087】一方で、ガラス基板の形成を容易にするた
めには、溶融性を確保する必要があり、SiO2は75
%以下であるのが望ましい。
【0088】よって、SiO2の好ましい範囲は、65
%〜75%である。
【0089】Al23は、一般に、ガラスの歪点を上昇
させ、熱膨張係数を下げるのに有効な成分とされてい
る。また、前述のように、本発明にかかわる電子放出素
子を駆動した場合、Al23が、カーボンとガラス基板
との反応を抑制するため、駆動劣化、すなわち寿命を改
善する効果がある。Al23が5%以上含まれている
と、この寿命改善効果が期待できる。
【0090】一方で、Al23が13%を超えると、ガ
ラス溶融性が悪くなり、大面積基板を得ることが難しく
なるので、Al23は13%以下であるのが望ましい。
【0091】よって、Al23の好ましい範囲は、5%
〜13%である。
【0092】B23は、一般に、ガラスの溶融性を向上
するのに効果がある。また、B23は、前述のように、
活性化処理の遅延を改善する効果、カーボン膜の耐燃焼
性を向上させる効果がある。これらの効果を発揮するた
めには、B23は5%以上であるのが望ましい。
【0093】一方で、B23が13%を超えると、歪点
が低下し、また、分相を起こし易くなるため、B23
13%以下が好ましい。分相は、ガラス基板のガス遮蔽
性、すなわち密閉性を悪くするので、好ましくない。
【0094】よって、B23の好ましい範囲は、5%〜
13%である。
【0095】MgO、CaO、SrO、およびBaOの
アルカリ土類金属酸化物は、一般に、ガラスの溶融性を
向上するのに効果がある。また、アルカリ土類金属酸化
物は、前述のように、Al23同様、カーボンとガラス
基板との反応を抑制するため、駆動劣化、すなわち寿命
を改善する効果がある。この効果を発揮するためには、
アルカリ土類金属酸化物(MgO+CaO+SrO+B
aO)は10%以上であるのが望ましい。
【0096】一方、アルカリ土類金属酸化物(MgO+
CaO+SrO+BaO)が15%を超えると、活性化
処理が十分に行われず、素子電流Ifだけでなく、放出
電流Ieの増加も抑制されてしまう。
【0097】従って、アルカリ土類金属酸化物(MgO
+CaO+SrO+BaO)の好ましい範囲は、10%
〜15%である。
【0098】他方、アルカリ土類金属酸化物(MgO+
CaO+SrO+BaO)をこの範囲とすることで、十
分な歪点温度をとるガラスが得られる。
【0099】なお、SrO、BaOは、ガラスの熱膨張
係数を増大させる効果が大きいので、上記アルカリ土類
金属酸化物の範囲の中で、MgO、CaO、SrO、お
よびBaOの組成比率を調整することで、好適な熱膨張
係数を持つガラスを実現できる。
【0100】また、本発明の電子放出素子形成用ガラス
基板の組成中には、総量1.0%以下のその他の成分を
含有することが可能である。
【0101】その他の成分とは、たとえば、化学的な安
定性を高める成分として微量加えるZrO2、TiO2
ZnO、清澄剤として微量加えられるAs23、Sb2
3、等であり、また、不純物として混入する可能性の
ある、アルカリ金属酸化物Na 32、K32、Li
32、鉄分、塩化物等である。
【0102】これらの総量が、1.0%以下であれば、
本発明の効果を実質的に妨げない。
【0103】さて、本発明の電子放出素子用ガラス基板
は、歪点が900K以上であり、熱膨張係数が300K
〜800Kの温度範囲で30×10-7〜45×10-7
℃の範囲にあるのが好ましい。
【0104】これは、電子放出素子作製プロセス中の熱
工程時における基板の寸法安定性のみならず、電子放出
素子を駆動した際に流れる素子電流Ifにより基板の温
度が局所的の増加した場合、基板の歪や熱膨張に起因し
た電子放出特性の不安定性を防止することができるため
である。
【0105】上記組成範囲のガラス基板を電子放出素子
に適用することで、電子放出特性の改善された電子放出
素子を実現することができる。
【0106】さらに、上記組成範囲のガラスは、大面積
化が容易であり、電子放出素子を多数形成した電子源に
用いることができ、フラットディスプレイパネルへの適
用が可能である。
【0107】次に、本発明の電子放出素子を作製する方
法の一例について説明する。なお、本発明においては、
電子放出素子の主要構成部分として、図1ないしは図3
を用いて説明した構成を有することが必要であって、そ
の製造方法においては、以下に述べる方法に限定される
ものではない。
【0108】図4の(a)、(b)は、それぞれ、本発
明の電子放出素子を作製する方法の一例によって作製さ
れた電子放出素子の構成を示す平面図および断面図であ
る。
【0109】図4において、図1および図3と同じ番号
を付したものは、図1および図3と同様であり、41は
第二の間隙部、42、43は素子電極、44、45は第
二の間隙を挟んで対向する導電性膜であり、図4に示す
ように、素子電極42と導電性膜44、導電性膜44と
カーボン膜12が接続され、一方、素子電極43と導電
性膜45、導電性膜45とカーボン膜13が接続されて
いる。
【0110】対向する素子電極42,43は、不図示の
電源から、導電性膜44,45、カーボン膜12,13
を通じて第一の間隙部11に電圧を供給するためのもの
で、Au、Pt、Pd等の貴金属やITO等の酸化物導
電体で形成される。
【0111】導電性膜44は、Ni、Au、PdO、P
d、Pt等の微粒子膜が好ましく用いられる。
【0112】第二の間隙部41は、導電性膜44、45
の間に形成された、亀裂状のものであるが、後述する活
性化工程を経ることにより、カーボン膜12,13が堆
積し、さらに狭い第一の間隙部11を有する構成とな
る。
【0113】図5に、図4で示した電子放出素子の製造
方法の一例を示す。
【0114】図5中、51は、第二の間隙部41が形成
される前の導電性膜を示している。以下、順をおって製
造方法を図4、図5に基づいて説明する。
【0115】1)ガラス基板1を洗浄後、素子電極材料
を、真空蒸着法、スパッタ法等により堆積し、その後、
周知の技術であるフォトリソグラフィーにより素子電極
42、43を形成する(図5(a))。
【0116】2)素子電極42、43の間に、Pd、N
i、Au、Pt等の金属を主元素とする有機金属溶液を
塗布、加熱焼成処理し、周知の技術によりパターニング
して金属あるいは金属酸化物からなる導電性膜51を形
成する(図5(b))。
【0117】3)つづいて、フォーミングと呼ばれる通
電処理を、素子電極42、43間に電圧を不図示の電源
によりパルス状電圧あるいは、昇電圧の印加により行
い、導電性膜51に構造の変化した第二の間隙部41を
形成する(図5(c))。
【0118】このとき、導電性膜51は導電性膜44、
45に実質上、分断される。ここで、実質上と記したの
は、場合により、導電性膜51が第二の間隙部41によ
って完全に分断されず、一部につながった個所を残すこ
とがあるからである。
【0119】このようなつながった個所が広く存在する
場合は、導電性膜44,45間にリーク電流が生じる原
因となるが、それが無視できるほどに小さい場合、これ
は実質上、分断されたと考えることができる。
【0120】4)次に、フォーミングが終了した素子に
活性化処理を施す。
【0121】活性化処理の工程は、前述したように、真
空中に適当な有機物質を導入した雰囲気下でパルス状の
電圧を極性を交互に換えて印加することで行い、素子電
流If、放出電流Ieが、著しく増加するようになる。
【0122】このとき、第二の間隙部41において、導
電性膜44にはカーボン膜12が、導電性膜45にはカ
ーボン膜13が堆積し、第一の間隙部11が形成される
(図5(d))。すなわち、本工程により、図1に示し
た主要構成部分が形成される。
【0123】さらに、活性化処理を継続すると、第一の
間隙部11において、ガラス基板1の表面がカーボン膜
12、13により熱炭素還元されて、溝部31が形成さ
れる(図5(e))。すなわち、本工程により、図3に
示した主要構成部分が形成される。
【0124】なお、図4に示した電子放出素子の構成に
おいて、導電性膜44,45を用いず、素子電極42、
43とカーボン膜12、13が直接接続した形態を用い
ることもできる。
【0125】さて、上記は、単一の電子放出素子を作製
する方法を例として説明してきたが、電子放出素子の応
用例として、電子放出素子を複数個を基板上に配列した
電子源の一例について説明する。
【0126】なお、電子源における素子の配列は、その
応用形態、あるいは駆動手段によってそれぞれ異なるた
め、以下に述べる形態、製造方法に限定されるものでは
ない。
【0127】ここでは、m本のX方向配線の上にn本の
Y方向配線を、層間絶縁層を介して設置し、電子放出素
子の一対の素子電極にそれぞれ、X方向配線、Y方向配
線を接続した配列形態、すなわち、単純マトリクス配置
について、図6を用いて説明する。
【0128】配線62、63は、複数の電子放出素子に
給電するためのものである。
【0129】m本のX方向配線63は、DX1、DX
2、…、DXmからなり、n本のY方向配線62は、D
Y1、DY2、…、DYnからなり、それぞれ、多数の
電子放出素子にほぼ均等な電圧が供給されるように、材
料、膜厚、配線幅等が設計される。これらm本のX方向
配線63とn本のY方向配線62の間には、層間絶縁層
64が設置され、電気的に分離されて、マトリックス配
線を構成する(このm,nは、共に正の整数)。
【0130】層間絶縁層64の形状、材料、膜厚、製法
は、配線62と配線63の交差部の電位差に耐え得るよ
うに適宜設定できるが、配線同様、印刷法により形成で
きるものが好ましく、ガラスペーストを印刷して得られ
るガラスの厚膜層が用いられる。
【0131】図6に示した構成、すなわちマトリクス配
置の構成において、X方向配線63には、X方向に配列
した電子放出素子の行を選択するための走査信号を印加
する不図示の走査信号印加手段が接続され、Y方向配線
62には、Y方向に配列した電子放出素子の各列を入力
信号に応じて、変調するための不図示の変調信号発生手
段が接続される。
【0132】各電子放出素子に印加される駆動電圧は、
当該素子に印加される走査信号と変調信号の差電圧とし
て供給され、単純なマトリクス配線を用いて、個別の素
子を選択し、独立に駆動可能とすることができる。
【0133】以上説明した、本発明による電子源を形成
した基板と、蛍光体等の部材を形成したアノード基板と
を対向させて配置し、所望の画像信号を与えることで、
輝度の高い画像を長時間安定に表示できる画像形成装置
を実現することができる。
【0134】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳述
する。
【0135】(実施例1)本実施例にかかわる基本的な
電子放出素子の構成は、図4の(a)、(b)の平面図
及び断面図と同様であり、その製造法は、基本的には図
5と同様である。以下、図4、図5を用いて,本実施例
に関わる素子の基本的な構成及び製造法を説明する。
【0136】工程−a 最初に、清浄化した、SiO2:66.5mol%、A
23:9.5mol%、B23:12.5mol%、
RO:11.0mol%(Rはアルカリ土類金属元
素)、その他の組成成分:0.5mol%を含有するガ
ラス基板1上に、素子電極42、43と所望の素子電極
間ギャップLとなるべきパターンをホトレジスト(RD
−2000N−41 日立化成社製)で形成し、スパッ
タ法により、厚さ5nmのTi、厚さ50nmのPtを
順次堆積した。ホトレジストパターンを有機溶剤で溶解
し、Pt/Ti堆積膜をリフトオフし、素子電極間隔L
は10μmとし、素子電極の幅Wが100μmを有する
素子電極42、43を形成した(図5(a))。
【0137】工程−b 膜厚100nmのCr膜を真空蒸着により堆積し、後述
の導電性膜51の形状に対応する開口を有するようにパ
ターニングし、その上に酢酸Pdモノエタノールアミン
錯体溶液をスピンナーにより回転塗布、350℃で30
分間の加熱焼成処理をした。また、こうして形成された
主元素としてPdからなる膜は、膜厚10nm、シート
抵抗Rs=2×104Ω/□であり、微粒子が集合した
形態の膜であった。
【0138】工程−c Cr膜および焼成後の膜を酸エッチャントによりエッチ
ングして所望のパターンの導電性膜51を形成した(図
5(b))。
【0139】以上の工程によりガラス基板1上に、素子
電極42,43、導電性膜51を形成した。
【0140】工程−d 次に、工程−cまで行ったガラス基板1を真空容器中に
配置し、真空容器を真空ポンプにて排気し、1×10-6
Paの真空度に達した後、素子の素子電極42、43間
に、図7(a)に示す電圧を印加した。
【0141】図7(a)中、T1及びT2は電圧波形の
パルス幅とパルス間隔であり、本実施例ではT1を1m
sec、T2を10msecとし、矩形波の波高値は
0.1Vステップで昇圧し、フォーミング処理を行なっ
た。また、フォーミング処理中は、同時に、0.1Vの
電圧で、フォーミング用パルスの間に抵抗測定パルスを
挿入し、抵抗を測定した。尚、フォーミング処理の終了
は、抵抗測定パルスでの測定値が、約1MΩ以上になっ
た時とし、同時に、素子への電圧の印加を終了した。こ
のフォーミング処理により、導電性膜51に構造の変化
した第二の間隙部41が形成された(図5(c))。
【0142】工程−e 続いて、活性化工程を行なうために、ベンゾニトリルを
スローリークバルブを通して真空容器内に導入し、1.
0×10-4Paを維持した。次にフォーミング処理した
素子に、図7(b)に示した波形で波高値を15Vで活
性化処理をした。すなわち、真空容器内で、素子電流I
fを測定しながら、素子電極間にパルス電圧を印加し
た。約15分でIf値がほぼ飽和したため、通電を停止
し、スローリークバルブを閉め、活性化処理を終了し
た。
【0143】工程−f 続いて、安定化工程を行なう。真空容器及び電子放出素
子をヒーターにより加熱して約300℃に維持しながら
真空装置内の排気を続けた。10時間後、ヒーターによ
る加熱を止め室温に戻したところ、真空容器内の圧力は
5×10-8Pa程度に達した。
【0144】続いて、電子放出特性の測定を行なった。
【0145】素子電極42,43の間に波高値15Vの
矩形パルス電圧を印加して、そのとき素子を流れる電流
Ifと、素子の上方2mmのところに配置したアノード
電極に1000Vの電位を与え、そのときアノード電極
から素子に流れる放出電流Ieをそれぞれ測定した。
【0146】本実施例の素子の電子放出特性は、素子電
流If=1.5mA、放出電流Ie=5.2μA、電子
放出効率η(=Ie/If)=0.35%であった。
【0147】その後、素子電極42,43の間に印加す
る矩形パルス電圧を14Vとして駆動したところ、If
=0.5mA、Ie=1.8μA、η=0.36%とな
り、この状態で長時間駆動し続けたが、上記の良好な特
性を維持した。
【0148】また、工程−fの安定化工程終了時の素子
の形態を観察するために、第二の間隙部41を含む断面
を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、図5(e)と
同様の形態が形成されていることを確認した。
【0149】さらに、第二の間隙41の内部を拡大して
観察したところ、図3に示したような第一の間隙部11
の形態が観測された。
【0150】ここで、エネルギー分散形X線マイクロア
ナライザ(EDX)を用いて、第一の間隙部11の元素
分析を行ったところ、ケイ素、アルミニウム、ホウ素、
アルカリ土類元素、炭素、酸素が検出された。
【0151】(実施例2)本実施例では、工程−dま
で、実施例1と同様に作製し、工程−eの活性化処理に
おいて、電圧の印加時間を10分とした。
【0152】工程−fの安定化工程終了後、実施例1と
同様に電子放出特性の測定を行なった。
【0153】本実施例の素子の電子放出特性は、素子電
流If=1.0mA、放出電流Ie=4.0μA、電子
放出効率η(=Ie/If)=0.40%であった。
【0154】その後、素子電極42,43の間に印加す
る矩形パルス電圧を14Vとして駆動したところ、If
=0.3mA、Ie=1.2μA、η=0.40%とな
り、この状態で長時間駆動し続けたが、上記の良好な特
性を維持した。
【0155】また、工程−fの安定化工程終了時の素子
の形態を観察するために、第二の間隙部41を含む断面
を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、図4、図5
(d)と同様の形態が形成されていることを確認した。
【0156】さらに、第二の間隙41の内部を拡大して
観察したところ、図1に示したような第一の間隙部11
の形態が観測された。
【0157】ここで、エネルギー分散形X線マイクロア
ナライザ(EDX)を用いて、第一の間隙部11の元素
分析を行ったところ、ケイ素、アルミニウム、ホウ素、
アルカリ土類元素、炭素、酸素が検出された。
【0158】(実施例3)本実施例では、SiO2:6
6.0mol%、Al23:11.0mol%、B
23:11.0mol%、RO:11.5mol%(R
はアルカリ土類金属元素)、その他の組成成分:0.5
mol%を含有するガラス基板1を用いて、実施例1と
同様に電子放出素子を作製し、工程−fの安定化工程終
了後、実施例1と同様に電子放出特性の測定を行なっ
た。
【0159】本実施例の素子の電子放出特性は、素子電
流If=1.2mA、放出電流Ie=4.2μA、電子
放出効率η(=Ie/If)=0.35%であった。
【0160】その後、素子電極42,43の間に印加す
る矩形パルス電圧を14Vとして駆動したところ、If
=0.4mA、Ie=1.4μA、η=0.35%とな
り、この状態で長時間駆動し続けたが、上記の良好な特
性を維持した。
【0161】また、工程−fの安定化工程終了時の素子
の形態を観察するために、第二の間隙部41を含む断面
を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、図5(e)と
同様の形態が形成されていることを確認した。
【0162】さらに、第二の間隙41の内部を拡大して
観察したところ、図3に示したような第一の間隙部11
の形態が観測された。
【0163】ここで、エネルギー分散形X線マイクロア
ナライザ(EDX)を用いて、第一の間隙部11の元素
分析を行ったところ、ケイ素、アルミニウム、ホウ素、
アルカリ土類元素、炭素、酸素が検出された。
【0164】(実施例4)本実施例では、SiO2:6
9.0mol%、Al23:10.5mol%、B
23:9.5mol%、RO:11.0mol%(Rは
アルカリ土類金属元素)、その他の組成成分:0.1m
ol%以下を含有するガラス基板1を用いて、実施例1
と同様に電子放出素子を作製し、工程−fの安定化工程
終了後、実施例1と同様に電子放出特性の測定を行なっ
た。
【0165】本実施例の素子の電子放出特性は、素子電
流If=1.8mA、放出電流Ie=5.8μA、電子
放出効率η(=Ie/If)=0.32%であった。
【0166】その後、素子電極42,43の間に印加す
る矩形パルス電圧を14Vとして駆動したところ、If
=0.8mA、Ie=2.6μA、η=0.32%とな
り、この状態で長時間駆動し続けたが、上記の良好な特
性を維持した。
【0167】また、工程−fの安定化工程終了時の素子
の形態を観察するために、第二の間隙部41を含む断面
を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、図5(e)と
同様の形態が形成されていることを確認した。
【0168】さらに、第二の間隙41の内部を拡大して
観察したところ、図3に示したような第一の間隙部11
の形態が観測された。
【0169】ここで、エネルギー分散形X線マイクロア
ナライザ(EDX)を用いて、第一の間隙部11の元素
分析を行ったところ、ケイ素、アルミニウム、ホウ素、
アルカリ土類元素、炭素、酸素が検出された。
【0170】(実施例5)本実施例では、実施例1と同
様の基板を用いて、図6に示したような電子源を作製
し、画像形成装置を構成した例について、図8、図9を
用いて説明する。
【0171】工程−a 最初に、清浄化した、SiO2:66.5mol%、A
23:9.5mol%、B23:12.5mol%、
RO:11.0mol%(Rはアルカリ土類金属元
素)、その他の組成成分:0.5mol%を含有するガ
ラス基板1上に、スパッタ法により厚さ5nmのTi、
厚さ50nmのPtを順次堆積する。その後、素子電極
42、43のパターンをフォトレジストで形成し、ドラ
イエッチング処理によって素子電極42、43のパター
ン以外のPt/Ti堆積層を除去し、最後にフォトレジ
ストパターンを除去して、素子電極42、43を形成し
た(図8(a))。
【0172】工程−b 素子電極42、43を形成した基板上に、スクリーン印
刷により、Y方向配線63のパターンをAgペーストを
用いて形成し、乾燥後、500℃で焼成し、Agからな
る所望の形状のY方向配線62を形成する(図8
(b))。
【0173】工程−c 次に層間絶縁層64のパターンを、スクリーン印刷によ
り、ガラスペーストを用いて形成し、乾燥後、500℃
で焼成する。十分な絶縁性を得るために、再度、ガラス
ペーストを印刷、乾燥、焼成を繰り返して、ガラスから
なる所望の形状の層間絶縁層64を形成する(図8
(c))。
【0174】工程−d 層間絶縁層64を形成した部位においてY方向配線62
と交差するように、X方向配線63のパターンを、スク
リーン印刷により、Agペーストを用いて形成し、乾燥
後、500℃で焼成し、Agからなる所望の形状のX方
向配線63を形成する(図8(d))。
【0175】工程−e 次に、導電性膜51を素子電極42、43のギャップ間
にまたがるように形成する。導電性膜51の形成は、有
機パラジウム溶液をインクジェット法により所望の位置
に塗布し、350℃で30分間の加熱焼成処理をする。
こうして得られた導電性膜51はPdOを主成分とする
微粒子からなり、膜厚は約10nmであった。
【0176】以上の工程により基板1上にY方向配線6
2、層間絶縁層64、X方向配線63、素子電極42、
43、導電性膜51を形成し、電子源基板を作製した
(図8(e))。
【0177】次に、以上のようにして作製した電子源基
板を用いた、表示等に用いる画像形成装置について、図
9を用いて説明する。図9は、画像形成装置の基本構成
図である。図9において、91はガラス基板の内面に蛍
光膜とメタルバック等が形成されたフェースプレート、
92は支持枠、93は高圧端子である。
【0178】以上のようにして作製した電子源基板の2
mm上方に、フェースプレート91を支持枠92を介し
配置し、フェースプレート91、支持枠92、基板1の
接合部にフリットガラスを塗布し、大気中で400℃で
30分焼成することで封着し、ガラス容器を構成した。
【0179】このガラス容器内の雰囲気を排気管(図示
せず)を通じ真空ポンプにて排気し、十分な真空度に達
した後、配線62、63を通じ素子電極42、43間に
電圧を印加し、導電性膜51をフォーミング処理した。
フォーミング処理の電圧波形は、図7の(a)と同様で
ある。
【0180】本実施例におけるフォーミング処理ではT
1を1msec、T2を10msecとし、約1×10
-5Paの真空雰囲気下で行った。
【0181】次に、パネル内の圧力を上記の真空雰囲気
下でしばらく排気を続けた後、パネルの排気管より、全
圧が1×10-4Paとなるように有機物質をパネル内に
導入し、維持した。配線62,63を通じ素子電極4
2、43間に、15Vの波高値のパルス電圧を印加し、
活性化処理を行った。
【0182】次に有機物質の導入を止め、再び10-6
a程度の圧力まで排気した後、パネル全体を300℃、
10時間のベーキングを行った。その後、一旦室温まで
自然冷却してから、不図示の排気管をガスバーナーで熱
することで溶着し外囲器の封止を行った。
【0183】最後に封止後の圧力を維持するために、ガ
ラス容器内の所定の位置(不図示)に配置されたゲッタ
ーを高周波加熱法で加熱し、ゲッター処理を行った。
【0184】以上のように完成した本発明の画像表示装
置において、各電子放出素子には、配線62、63を通
じ、走査信号及び変調信号を不図示の信号発生手段より
それぞれ、印加することにより、電子放出させ、高圧端
子93を通じ、フェースプレート91に10kVの高圧
を印加し、電子ビームを加速し、蛍光膜に衝突させ、励
起・発光させることで画像を表示した。
【0185】本実施例における画像表示装置は、テレビ
ジョンとして十分満足できる輝度で良好な画像を長時間
にわたって安定に表示することができた。
【0186】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、従
来のガラス基板上に形成された電子放出素子に比べて良
好な電子放出特性を有する電子放出素子を提供でき、か
つ、大面積化が比較的容易なガラス組成とすることで、
ガラス表面に膜形成等の処理を必要としない電子放出素
子、および電子放出素子用ガラス基板を提供することが
できる。
【0187】さらには、入力信号に応じて電子を放出す
る電子源においては、上記の電子放出素子を、基板上に
複数個配置して電子源を構成することにより、各電子放
出素子が、良好な電子放出特性を長時間にわたり保持し
得る電子源を提供できる。
【0188】また、画像形成装置においては、上記の電
子放出素子を基板上に複数個配置して構成した電子源を
用いることにより、電子放出特性の安定性と効率の向上
がなされ、例えば蛍光体を画像形成部材とする画像形成
装置においては、高品位な画像形成装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基本的な電子放出素子の主要構成
部分を示す図である。
【図2】本発明に係る電子放出素子の電界分布を模式的
に示した図である。
【図3】本発明に係る別の基本的な電子放出素子の主要
構成部分を示す図である。
【図4】本発明に係る電子放出素子の一製法によって作
製された電子放出素子の構成を示す図である。
【図5】本発明に係る電子放出素子の製造方法の一例を
示す図である。
【図6】本発明に係る電子源基板の一構成例を示す図で
ある。
【図7】本発明に好適な、フォーミングおよび活性化に
用いられるパルスの形状を示す図である。
【図8】本発明に係る電子源基板の製造方法の一例を示
す図である。
【図9】本発明に係る画像形成装置の一構成例を示す図
である。
【図10】従来の電子放出素子の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2、3 素子電極 4 導電性膜 5 電子放出部 11 第一の間隙部 12、13 カーボン膜 31 溝部 41 第二の間隙部 42、43 素子電極 44、45 導電性膜 51 導電性膜 62 Y方向配線 63 X方向配線 64 層間絶縁層 91 フェースプレート 92 支持枠 93 高圧端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島津 晃 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4G062 AA01 BB05 CC04 DA06 DA07 DB03 DB04 DC03 DC04 DD01 DE01 DF01 EA01 EA02 EA10 EB01 EB02 EC01 EC02 ED01 ED02 ED03 ED04 EE01 EE02 EE03 EE04 EF01 EF02 EF03 EF04 EG01 EG02 EG03 EG04 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM27 NN30 NN31 NN40 5C031 DD17 5C036 EE01 EF01 EF06 EF09 EG12 EH04 EH06 EH22

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板上に配置された、第一の間隙
    部を挟んで対向するカーボン膜を有する電子放出素子で
    あって、前記第一の間隙部は、少なくとも、珪素、アル
    ミニウム、ホウ素、アルカリ土類金属、炭素、酸素の各
    元素を有することを特徴とする電子放出素子。
  2. 【請求項2】 ガラス基板上に配置された、その一部に
    第一の間隙部を有するカーボン膜を有する電子放出素子
    であって、前記第一の間隙部は、少なくとも、珪素、ア
    ルミニウム、ホウ素、アルカリ土類金属、炭素、酸素の
    各元素を有することを特徴とする電子放出素子。
  3. 【請求項3】 ガラス基板上に配置された、第一の間隙
    部を挟んで対向するカーボン膜を有する電子放出素子で
    あって、前記ガラス基板は、少なくとも、珪素、アルミ
    ニウム、ホウ素、アルカリ土類金属、酸素の各元素を有
    することを特徴とする電子放出素子。
  4. 【請求項4】 ガラス基板上に配置された、その一部に
    第一の間隙部を有するカーボン膜を有する電子放出素子
    であって、前記ガラス基板は、少なくとも、珪素、アル
    ミニウム、ホウ素、アルカリ土類金属、酸素の各元素を
    有することを特徴とする電子放出素子。
  5. 【請求項5】 ガラス基板上に配置された、第一の間隙
    部を挟んで対向するカーボン膜を有する電子放出素子で
    あって、前記ガラス基板および前記カーボン膜は、少な
    くとも、珪素、アルミニウム、ホウ素、アルカリ土類金
    属、酸素の各元素を有することを特徴とする電子放出素
    子。
  6. 【請求項6】 ガラス基板上に配置された、その一部に
    第一の間隙部を有するカーボン膜を有する電子放出素子
    であって、前記ガラス基板および前記カーボン膜は、少
    なくとも、珪素、アルミニウム、ホウ素、アルカリ土類
    金属、酸素の各元素を有することを特徴とする電子放出
    素子。
  7. 【請求項7】 前記珪素、アルミニウム、ホウ素、アル
    カリ土類金属は、それらの酸化物の状態であることを特
    徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の電子放出
    素子。
  8. 【請求項8】 前記ガラス基板の組成が、mol%で表
    して、SiO2;65〜75、Al23;5〜13、B2
    3;5〜13、アルカリ土類金属酸化物(MgO+C
    aO+SrO+BaO);10〜15、であり、かつ、
    アルカリ金属酸化物を含む他の金属酸化物の含有量が
    1.0以下であることを特徴とする、請求項1乃至7の
    いずれかに記載の電子放出素子。
  9. 【請求項9】 前記第一の間隙部は、前記ガラス基板の
    溝を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに
    記載の電子放出素子。
  10. 【請求項10】 前記カーボン膜は、第二の間隙部を有
    する導電性膜の少なくとも該第二の間隙部に形成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載
    の電子放出素子。
  11. 【請求項11】 第一の間隙部を挟んで対向するカーボ
    ン膜を有する電子放出素子が配置されるガラス基板であ
    って、該ガラス基板の組成が、mol%で表して、Si
    2;65〜75、Al23;5〜13、B23;5〜
    13、アルカリ土類金属酸化物(MgO+CaO+Sr
    O+BaO);10〜15、であり、かつ、アルカリ金
    属酸化物を含む他の金属酸化物の含有量が1.0以下で
    あることを特徴とする電子放出素子用ガラス基板。
  12. 【請求項12】 第二の間隙部を有する導電性膜と、少
    なくとも該第二の間隙部に、第一の間隙部を挟んで対向
    するカーボン膜とを有する電子放出素子が配置されるガ
    ラス基板であって、該ガラス基板の組成が、mol%で
    表して、SiO2;65〜75、Al23;5〜13、
    23;5〜13、アルカリ土類金属酸化物(MgO+
    CaO+SrO+BaO);10〜15、であり、か
    つ、アルカリ金属酸化物を含む他の金属酸化物の含有量
    が1.0以下であることを特徴とする電子放出素子用ガ
    ラス基板。
  13. 【請求項13】 前記ガラス基板の熱膨張係数が、30
    0Kから800Kの温度範囲で30×10-7/℃から4
    5×10-7/℃であることを特徴とする請求項11又は
    12に記載の電子放出素子用ガラス基板。
  14. 【請求項14】 前記ガラス基板の歪点が、900K以
    上であることを特徴とする請求項11乃至13のいずれ
    かに記載の電子放出素子用ガラス基板。
  15. 【請求項15】 ガラス基板上に複数配置された電子放
    出素子を有する電子源であって、前記電子放出素子が請
    求項1乃至10のいずれかに記載の電子放出素子である
    ことを特徴とする電子源。
  16. 【請求項16】 電子源と、画像形成部材とを有する画
    像形成装置であって、前記電子源が請求項15に記載の
    電子源であることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004111292A (ja) * 2002-09-20 2004-04-08 Hitachi Displays Ltd 表示装置及びその製造方法
KR100700461B1 (ko) * 2004-06-29 2007-03-29 캐논 가부시끼가이샤 전자방출소자, 전자원, 화상표시장치 및 영상수신 표시장치

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