JP2002207311A - 電子写真用トナーとその製造方法、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真用トナーとその製造方法、画像形成方法及び画像形成装置

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JP2002207311A
JP2002207311A JP2001002468A JP2001002468A JP2002207311A JP 2002207311 A JP2002207311 A JP 2002207311A JP 2001002468 A JP2001002468 A JP 2001002468A JP 2001002468 A JP2001002468 A JP 2001002468A JP 2002207311 A JP2002207311 A JP 2002207311A
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toner
particles
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Satoru Haneda
哲 羽根田
Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーをコアシェル構造とすることにより定
着時のオフセットを有効に防止する技術や、低濃度部で
も粒状性がよく、低濃度部から高濃度部まで広いダイナ
ミックレンジを有する画像を作る技術の開発に役立つ等
の、優れた特性を発揮する電子写真用トナーとその製造
方法、画像形成方法及び画像形成装置を提供する。 【解決手段】 コアシェル構造を有する電子写真用トナ
ーにおいて、トナー粒子の外部形状が扁平形状を有して
いることを特徴とする電子写真用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等に用いられる電子写真用トナーとその製造方法、画像
形成方法及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、高速で高画質を要求される画像形
成装置には、殆ど電子写真方式の画像形成方法が用いら
れている。電子写真方式は多色カラー画像の形成にも対
応することが出来、今後も引き続きこの分野で大きな地
歩を占めていくと考えられるが、それだけに性能の更な
る向上を望まれている項目も幾つかある。
【0003】近来、市場から、電子写真による画像形成
方法により原稿同等の画質を再現し、画像汚れのない印
刷ライクの高画質の要求が高まっている。
【0004】通常の粉砕法或いは重合法で製造した均一
な濃度を有するトナー粒子を用い、熱ローラ定着器を装
着した電子写真画像形成方法で作製した画像は、熱ロー
ラ定着によりトナー粒子が溶融して広がるため原稿を再
現出来ず、定着オフセットの発生により画像汚れが発生
し、画像表面に凹凸が出来るため印刷ライクとならず問
題が有った。。
【0005】現在まで、原稿を再現し印刷ライクの画像
を得るために、トナーの粒径を細かくして、熱ローラ定
着でのトナーの広がりを少なく且つトナー消費量を少な
くして、原稿の階調性、濃度及び解像度を忠実に再現
し、画像表面の凹凸を少なくして高画質で印刷ライクの
画像を得る試みがなされて来たが、トナーの小粒径化に
ともないトナーのカバーリングパワーが減少し、充分な
画像濃度が得られず、且つ現像、転写、感光体のクリー
ニング等の画像形成プロセスも難しくなり電子写真によ
る画像形成方法で高画質の画像が得られていない。又、
トナー粒径を2〜3μmに小粒径化したトナー粒子を用
いると、トナー粒子を吸い込んだ場合、塵肺等の疾病を
患うおそれがあり、安全衛生上も好ましくない。
【0006】塵肺等の心配の無い5μm程度の粒径の単
独濃度のトナーを用いて、電子写真法によりトナーを重
ね合わて画像を形成すると、定着時にトナー粒子が溶融
し広がるため原稿の階調性、濃度及び解像度を忠実に再
現することが出来ていない。
【0007】又、熱ローラ定着時に、トナーが熱ローラ
に少しずつ付着堆積し、付着したトナーにより定着オフ
セットが発生し、定着オフセットによる画像汚れで高画
質の画像が得られていないのが現状である。
【0008】一方、熱定着器の省エネルギーやウォーミ
ングアップ時間の短縮の要望が強いが、この要望に応え
ようとすると、定着の堅牢度や安定性を充分確保した上
での低温定着可能なトナーを開発する必要がある。
【0009】又、画質の向上のため、特にカラー階調画
像においては、低濃度部での粒状性が良く最高濃度は高
く、しかも低濃度部から高濃度部まで長い直線階調特性
を持たせる必要がある。
【0010】その改善策の一つとして、コアシェル構造
を有するトナーを用いることが考えられているが、単に
トナーをコアシェル構造にしただけでは、必ずしも性能
向上が図れず、従ってコアシェル構造を有するトナーが
急速に実用化がなされるという状況に至っていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の状況
に鑑み、コアシェル構造を有するトナーの特性を充分発
揮させる方法を見出すことにある。
【0012】即ち、トナーをコアシェル構造とすること
により定着時のオフセットを有効に防止する技術や、低
濃度部でも粒状性がよく、低濃度部から高濃度部まで広
いダイナミックレンジを有する画像を作る技術の開発に
役立つ等の、優れた特性を発揮する電子写真用トナーと
その製造方法、画像形成方法及び画像形成装置を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
した結果、上記の問題解決には、トナー粒子構造をコア
シェル化するだけでなく、更にトナー外形形状を扁平化
することが極めて有効であることを見出し、本発明に至
った。
【0014】本発明の目的は、下記構成の何れかを採用
することにより達成される。 〔1〕 コアシェル構造を有する電子写真用トナーにお
いて、トナー粒子の外部形状が扁平形状を有しているこ
とを特徴とする電子写真用トナー。
【0015】〔2〕 シェル部の外形状(トナー粒子の
全体形状)がコア部の外形状より扁平度が大きいか同一
であることを特徴とする〔1〕記載の電子写真用トナ
ー。
【0016】〔3〕 コア部とシェル部の扁平の方向が
同一であるトナー粒子よりなることを特徴とする〔2〕
記載の電子写真用トナー。
【0017】〔4〕 シェル部に比してコア部の溶融粘
度が低く、離型剤含有量が多いことを特徴とする〔1〕
〜〔3〕の何れか1項記載の電子写真用トナー。
【0018】〔5〕 シェル部に比してコア部の溶融温
度が高いことを特徴とする〔1〕〜〔3〕の何れか1項
記載の電子写真用トナー。
【0019】〔6〕 コアシェル構造を有する電子写真
用トナーの製造方法において、トナー粒子の外部形状を
扁平な形状とすることを特徴とする電子写真用トナーの
製造方法。
【0020】〔7〕 〔1〕〜〔5〕の何れか1項記載
の電子写真用トナーを用い、電子写真感光体上の静電潜
像を現像することを特徴とする画像形成方法。
【0021】〔8〕 〔1〕〜〔5〕の何れか1項記載
の電子写真用トナーを用い、電子写真感光体を一様帯
電、像露光、現像する手段、及び形成されたトナー像を
転写、熱定着する各手段を有することを特徴とする画像
形成装置。
【0022】本発明の如く、シェル形状と外形形状が扁
平なトナー粒子を用いることにより、コアシェル型のト
ナーが持つ優れた特性を充分発揮することが出来る。
【0023】本発明において、コアシェル構造を有する
トナーとは、そのトナー粒子の表面部分(シェル部分)
とより中心部(コア部分)との特性が異なる構造を有す
るトナーをいう。特性とはその構成成分や組成、又は樹
脂の重合度、軟化点及び溶融粘度等の物理化学特性の何
れをも含まれる。
【0024】又、扁平形状を有するとは、通常広く用い
られる意味で本発明でも用いている。即ち、図1は、扁
平形状を有するトナー粒子の上面図と側面図であるが、
上面図に示す粒子の長軸r1及び短軸r2より、側面図
に示す厚さdが小さい形状を有するトナーを扁平形状を
有するトナーと呼んでいる。
【0025】本発明における扁平トナー粒子の長軸r1
及び短軸r2と厚さdの比(r1/d、r2/d)は、
2〜8がよく、3〜5であればさらによい。また、コア
部の形状は、上記シェル部に対応させた長軸r1′、短
軸r2′及び厚さd′として、r1、r2、dとの比
(r1′/r1、r2′/r2、d′/d)は、0.3
〜0.7であるのがよい。
【0026】又、r2/r1は0.6〜1.0より好ま
しくは0.8〜1.0がよい。さらにコア部とシェル部
の扁平な方向が同一であるトナー粒子とは、形状が扁平
なだけでなく、各トナー粒子を個々に見たとき扁平な方
向(上記図1でdの長さ方向)もコア部とシェル部が同
じものをいう。
【0027】本発明の如く、コアシェル構造のトナーの
特徴がトナー粒子を扁平にすることにより発揮される理
由は、トナーが扁平であることにより、その最も大きな
面で感光体或いは転写材(画像支持体、転写紙ともい
う)との付着がより確実なものとなるためである。この
様にシェル構造でトナーの付着状態が規定されるので、
コアは同様に扁平面を感光体或いは転写材へと向けるこ
とになる。また、積層された形で付着される場合にも、
より上の層のトナーにも感光体或いは転写材と及ぼし合
う力が有効に働くと考えられる。また、転写時等でもト
ナーの積層状態が崩れることなく一緒に転写されるた
め、その工程での画像劣化が少ないのであろうと考えら
れる。
【0028】本発明においては、コアとシェルの扁平度
(扁平の度合い)が異なる場合、シェル(外部形状)が
より大きい方が好ましいのも、その方がトナーが扁平で
ある特徴をより発揮しやすい為であろう。
【0029】シェル部に比してコア部の溶融粘度が低
く、離型剤含有量が多い扁平トナーは定着時のオフセッ
ト防止性能がよいので、本発明の好ましい実施態様の一
つである。トナーが扁平で確実に転写材に付着している
ため、熱ローラ対で狭持したとき、確実に熱と圧力がト
ナー像に作用し、コア内部の溶融粘度が低い樹脂も外部
に流れ出して確実に定着される。しかし、この部分には
離型剤も多量に含まれているのでオフセットは防止でき
るのであろう。
【0030】又、扁平トナーを用いると、シェル部に比
してコア部の溶融温度が高いコアシェルトナーの特性、
即ち、低濃度部の粒状性が良く高濃度部の濃度がより高
い画像が得られるという特性が確実に発揮され好まし
い。
【0031】本発明の扁平形状を有するトナーを作製す
るには、乳化重合、或いは懸濁重合で製造した粒子を熱
と外圧で扁平化処理することにより製造することが出来
る。
【0032】具体的には、上記重合反応が80%程度ま
で進行した時点で、加圧された隘路を循環させた後、重
合触媒を追加し重合反応を完了させることにより製造す
ることが出来る。このとき、シェル部がコア部に比して
軟化点が低い場合は問題ないが、この関係が逆の場合
は、外部からの温度、シェアを急激に且つ強く掛け結果
として、シェル部に強いシェアが掛かる様にする必要が
ある。
【0033】加圧された隘路を循環させる装置として
は、アニュラー型連続湿式撹拌ミルを用いることが出来
る。
【0034】図2にアニュラー型連続湿式撹拌ミルの一
例の要部断面図を示す。アニュラー型連続湿式撹拌ミル
は、既に知られているミルの1種で、断面三角形のアニ
ュラー型(環状)のステータ1内にほぼ同じ形状を有す
るロータ2が回転し、このステータ1とロータ2との間
の幅の狭い間隙、即ち、破砕帯3にメディア4が充填さ
れていて、ミルに供給される80%程度まで重合が進ん
だ2次粒子を含む溶液に機械的な衝撃力を与え、2次粒
子の形状を扁平化する。前記溶液は、ミルの供給口5か
らポンプにてW型断面の前記破砕帯3を一巡し、上部の
キャップセパレータ6でメディア4と分離されて、出口
7から排出される。又、扁平化処理中の溶液の温度制御
は、温水8をステータとロータに循環させることにより
行われる。メディア4は、遠心力によって、W型の粉砕
帯を順次に移動し、再度、入り口まで戻って、循環す
る。メディアとしては、通常、0.5〜3mm径のジル
コン、ガラス及びスチール等が用いられる。
【0035】
【発明の実施の形態】先ず本発明の電子写真用トナー粒
子について説明を行う。
【0036】本実施形態の一例としてのトナー粒子は、
中央部に濃部とその周辺部に淡部とを有した着色粒子か
ら成るトナー粒子であって、濃部と淡部とは同一色相を
有している。図1には本実施形態のトナー粒子の中央部
での断面形成を模式的に示しているが、本発明のトナー
粒子の個数平均粒径D0は4〜10μmであって、中央
部近くに位置した濃部についての個数平均粒径D1は2
〜7μmである。トナー粒子中で濃部の占める割合は中
央部での断面積で25〜70%となっている。そして、
トナー付着量が0.5mg/cm2の状態において、淡
部のみから成るトナー粒子のトナー濃度は、濃部のみか
ら成るトナー粒子のトナー濃度の15〜35%となって
いる。
【0037】本実施形態のトナー粒子は、濃度は小径な
ので観察される画面上での粗さが目立たず、淡部につい
ては大径であっても色調が淡いので、画面上での粗さが
目立たない優れた特徴をもっている。
【0038】本実施形態のトナー粒子と、淡部のみから
成るトナー粒子(淡トナー)と、濃部のみから成るトナ
ー粒子(濃トナー)とについて、トナー付着量と反射画
像濃度との関係を見ると、トナー付着量は0.5mg/
cm2で略1層のトナーが付着した状態となり、1.0
mg/cm2で略2層のトナーが付着した状態となる。
従来、一般に用いられているトナーでは、トナー付着量
が0.5mg/cm2になると画像濃度は略飽和状態と
なる。濃トナーについても同様であって、トナー付着量
0.5mg/cm2の条件下において、淡トナーの反射
画像濃度は濃トナーの反射濃度の15〜35%の関係と
なっている。本発明トナーにあっては、トナー付着量が
0.5mg/cm2の条件下でトナーの淡部は重なり合
っているが濃部は重なり合っていないので、反射濃度は
飽和状態には達しない。
【0039】トナー付着量が0.5mg/cm2以下の
条件下では、本発明トナーではトナー淡部も重ならず、
トナー付着量の増加と共に、比例的に反射画像濃度は高
くなる。
【0040】トナー付着量が1.0mg/cm2の条件
下では、例えば濃部の断面積が1/2の本発明トナーに
ついてはトナー濃部も重なって、反射画像濃度は略飽和
状態となる。
【0041】本発明トナーでは、トナー濃部の断面積の
割合を変えることによって、反射画像濃度の傾きが変化
し、トナー濃部断面積の割合と飽和トナー層の層厚と
は、略逆数の関係になっている。例えばトナーの濃部断
面積が1/2の場合には、トナー層厚が2層で反射濃度
は略飽和状態となる。従って、画像形成に当たっての帯
電条件、現像条件の設定はかかるトナーの特応して設定
がなされる。
【0042】次に本発明トナーの製造方法について説明
する。粒子中の中央部に濃部(核)と、その周辺部に淡
部とを有した着色トナー粒子は、高濃度着色核使用懸
濁重合法、ミニエマコアシェル化法、高濃度着色核
粒子表面改質法の何れかによって製造することができ
る。
【0043】高濃度着色核使用懸濁重合法 ・ポリオレフィンなどのワックス類と着色剤とを混合
し、ワックス類を着色する。ついで、モノマーに分散
し、懸濁重合する。その結果、内部に着色剤を高濃度で
含有するトナー粒子を形成することができる。ここで、
モノマー中にワックス類よりも少ない量の着色剤を含有
させる。
【0044】まずポリオレフィン(低分子量ポリエチレ
ンや低分子量ポリプロピレン)と着色剤とを混合、つい
で混練して着色剤含有のポリオレフィンを調製する。こ
の着色されたポリオレフィンを着色剤(前述のポリオレ
フィン中に存在する着色剤の10〜80質量%の量とす
る)を分散あるいは溶解したスチレンやアクリル系モノ
マー中に分散する。その際、加熱(最大で80℃程度。
これ以上高温にするとモノマーの熱重合が開始されてし
まう。)して分散することが好ましい。加熱分散した後
に冷却することでモノマー中にある大きさの核として着
色されたポリオレフィンが分散された状態となる。この
ものを分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサー
やホモジナイザーなどを使用しトナーとしての所望の大
きさの油滴に分散させる。その後、攪拌機構が後述の攪
拌翼である反応装置へ移し、加熱することで重合反応を
進行させる。反応終了後、分散安定剤を除去し、濾過、
洗浄し、さらに乾燥することで本発明のトナーを調製す
る。
【0045】ミニエマコアシェル化法 ・着色剤と樹脂粒子を塩析/融着させ、高濃度の着色剤
粒子を調製し、その周囲にミニエマ重合で着色剤を少量
含有する樹脂粒子を塩析/融着させ、コアシェル化す
る。
【0046】乳化重合法で樹脂粒子を調製する。つい
で、この乳化重合法で調製された樹脂粒子と着色剤粒子
とを塩析/融着することで着色粒子を形成する。この
際、モノマー中に着色剤を分散あるいは溶解させたもの
を使用し、50〜1000nmの液滴に機械的に分散さ
せた後に重合させて着色樹脂粒子を調製する方法を使用
してもよい。この着色剤含有樹脂粒子を核樹脂粒子とす
る。なお、核樹脂粒子の大きさは個数平均粒径で0.5
〜6.0μmである。
【0047】別途、モノマー中に着色剤を分散あるいは
溶解させたものを使用し、50〜1000nmの液滴に
機械的に分散させた後に重合させて着色樹脂粒子を調製
する。この際、核となる部分の着色剤に対して着色剤の
量は10〜80質量%とする。この着色樹脂粒子を表層
樹脂粒子とする。なお、この表層樹脂粒子の大きさは体
積平均粒子径で50〜1000nmである。この粒子径
は大塚電子社製の電気泳動光散乱光度計ELS−800
等で測定することができる。
【0048】前述の核樹脂粒子を核としてこの表層樹脂
粒子を塩析/融着させることで本発明の濃淡トナーを調
製することができる。
【0049】*塩析/融着型トナーを製造するための例 樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あるいは
樹脂および着色剤等より構成される微粒子を複数以上会
合させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分
散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させ
ると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度
以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径
を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加
えて粒径成長を停止し、さらに加熱、攪拌しながら粒子
表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態の
まま流動状態で加熱乾燥することにより、本発明のトナ
ーを形成することができる。なお、ここにおいて凝集剤
と同時に水に対して無限溶解する有機溶媒を加えてもよ
い。
【0050】なお、この核樹脂粒子を塩析/融着型では
なく、モノマー中に高濃度に着色剤を分散あるいは溶解
させ、ついで懸濁重合することで高濃度着色された核樹
脂粒子を調製してもよい。
【0051】高濃度着色核粒子表面改質法 ・高濃度の着色粒子を混練粉砕法あるいは懸濁重合法等
の重合法で製造し、その表面に着色剤濃度の少なく且つ
粒径の小さい着色粒子を機械的攪拌で付着させ、ついて
機械的衝撃力を付与することで表面に固着する。乾式コ
ーティング方法と呼ばれる製法である。
【0052】まず、樹脂と着色剤とを溶融、混練、粉砕
して個数平均粒径が0.5〜6.0μmの着色剤含有樹
脂粒子を調製する。この着色剤含有樹脂粒子を核樹脂粒
子とする。
【0053】別途、モノマー中に着色剤を分散あるいは
溶解させたものを使用し、50〜1000nmの液滴に
機械的に分散させた後に重合させて着色樹脂粒子を調製
する。この際、核となる部分の着色剤に対して着色剤の
量は10〜80質量%とする。この着色樹脂粒子を表層
樹脂粒子とする。なお、この表層樹脂粒子の大きさは体
積平均粒子径で50〜1000nmである。この粒子径
は大塚電子社製の電気泳動光散乱光度計ELS−800
等で測定することができる。この表層樹脂粒子は前述の
溶融混練粉砕法で、着色剤の量は10〜80質量%とし
て調製してもよい。この場合、体積平均粒子径で1.0
〜2.0μmの粒子とする。
【0054】ついで、前述の核樹脂粒子と表層樹脂粒子
とを乾式で混合し、静電的に核樹脂粒子表面に表層樹脂
粒子を付着させ、ついで機械的衝撃力を付与することで
機械的に核樹脂粒子表面に表層樹脂粒子を融着させ、本
発明の濃淡トナーを製造することができる。
【0055】この乾式で混合する装置としては、ヘンシ
ェルミキサー、V型混合機、OMダイザー、LAM等を
あげることができ、機械系衝撃力を付与するための装置
としてはヘンシェルミキサー、LAM、ハイブリダイザ
ーなどをあげることができる。
【0056】で説明した製造方法では、トナーに
使用する着色剤として次のものが用いられる。
【0057】(顔料の構成)本発明のトナーに使用する
着色剤としてはカーボンブラック、磁性体、染料、顔料
等を任意に使用することができ、カーボンブラックとし
てはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチ
レンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等が
使用される。磁性体としては鉄、ニッケル、コバルト等
の強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、
マグネタイト等の強磁性金属の化合物、強磁性金属を含
まないが熱処理する事により強磁性を示す合金、例えば
マンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫等のホ
イスラー合金と呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等を
用いる事ができる。
【0058】染料としてはC.I.ソルベントレッド
1、同49、同52、同58、同63、同111、同1
22、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同7
7、同79、同81、同82、同93、同98、同10
3、同104、同112、同162、C.I.ソルベン
トブルー25、同36、同60、同70、同93、同9
5等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用いる事
ができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、
同48:1、同53:1、同57:1、同122、同1
39、同144、同149、同166、同177、同1
78、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同
43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同9
3、同94、同138、同156、同158、同18
0、同185、C.I.ピグメントグリーン7、C.
I.ピグメントブルー15:3、同60等を用いる事が
でき、これらの混合物も用いる事ができる。数平均一次
粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜200n
m程度が好ましい。
【0059】製造に当たって、樹脂を構成するためのモ
ノマーとしては、下記のものが用いられる。
【0060】(樹脂を構成するためのモノマーの例)樹
脂を構成する重合性単量体として使用されるものは、ス
チレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロス
チレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチ
レン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシル
スチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニル
スチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシル
スチレンの様なスチレンあるいはスチレン誘導体、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−
オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸
フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル
誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オ
クチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ス
テアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等
の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリ
デン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢
酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビ
ニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニル
エーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビ
ニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニル
ピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、
ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル
酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系
単量体は単独あるいは組み合わせて使用することができ
る。
【0061】また、樹脂を構成する重合性単量体として
イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いること
がさらに好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォ
ン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有
するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレ
イン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキル
エステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハ
ク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフ
ォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、
3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタク
リレート等が挙げられる。
【0062】さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビ
ニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
【0063】これら重合性単量体はラジカル重合開始剤
を用いて重合することができる。この場合、懸濁重合法
では油溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶
性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイ
ソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始
剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペ
ルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペ
ルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミ
ルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオ
キサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−
(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロ
パン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンな
どの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高
分子開始剤などを挙げることができる。
【0064】また、乳化重合法を用いる場合には水溶性
ラジカル重合開始剤を使用することができる。水溶性重
合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、ア
ゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等を挙げ
ることができる。
【0065】分散安定剤としては、リン酸三カルシウ
ム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メ
タケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることができ
る。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチル
セルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウ
ム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナ
トリウム等の界面活性剤として一般的に使用されている
ものを分散安定剤として使用することができる。
【0066】先に説明した塩析/融着型トナーを製造す
るに当たっての素材としては、下記のものが用いられ
る。
【0067】(塩析/融着の場合の素材使用例)塩析/
融着の場合に使用される凝集剤としては特に限定される
ものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使
用される。具体的には、一価の金属として例えばナトリ
ウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価
の金属として例えばカルシウム、マグネシウム等のアル
カリ土類の金属塩、マンガン、銅等の二価の金属の塩、
鉄、アルミニウム等の三価の金属の塩等が挙げられ、具
体的な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸
マグネシウム、硫酸マンガン等を挙げることができる。
これらは組み合わせて使用してもよい。
【0068】これらの凝集剤は臨界凝集濃度以上添加す
ることが好ましい。この臨界凝集濃度とは、水性分散物
の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が
発生する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、
乳化された成分および分散剤自体によって大きく変化す
るものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学1
7、601(1960)日本高分子学会編」等に記述さ
れており、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。
また、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の
塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)電
位を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度と
して求めることもできる。
【0069】本発明の凝集剤の添加量は、臨界凝集濃度
以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2
倍以上、さらに好ましくは、1.5倍以上添加すること
がよい。
【0070】無限溶解する溶媒とは、すなわち水に対し
て無限溶解する溶媒を示し、この溶媒は、本発明におい
ては形成された樹脂を溶解させないものが選択される。
具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、t−ブタノール、メトキシエタノー
ル、ブトキシエタノール等のアルコール類、アセトニト
リル等のニトリル類、ジオキサン等のエーテル類を挙げ
ることができる。特に、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノールが好ましい。この無限溶解する溶媒の添
加量は、凝集剤を添加した重合体含有分散液に対して1
〜100体積%が好ましい。
【0071】以上、製造法の説明を行った本発明のトナ
ーは少なくとも樹脂と着色剤を含有するものであるが、
必要に応じて定着性改良剤である離型剤や荷電制御剤等
を含有することもできる。さらに、上記樹脂と着色剤を
主成分とするトナー粒子に対して無機微粒子や有機微粒
子等で構成される外添剤を添加したものであってもよ
い。
【0072】さらに、定着性改良剤としての低分子量ポ
リプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や
低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。
【0073】荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、
且つ水中に分散することができるものを使用することが
できる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4
級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸
金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0074】なお、これら荷電制御剤や定着性改良剤の
粒子は、分散した状態で数平均一次粒子径が10〜50
0nm程度とすることが好ましい。
【0075】また、本発明のトナーでは、外添剤として
無機微粒子や有機微粒子などの微粒子を添加して使用す
ることでより効果を発揮することができる。この理由と
しては、外添剤の埋没や脱離を効果的に抑制することが
できるため、その効果が顕著にでるものと推定される。
【0076】この無機微粒子としては、シリカ、チタニ
ア、アルミナ等の無機酸化物粒子の使用が好ましく、さ
らに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタ
ンカップリング剤等によって疎水化処理されていること
が好ましい。疎水化処理の程度としては特に限定される
ものでは無いが、メタノールウェッタビリティーとして
40〜95のものが好ましい。メタノールウェッタビリ
ティーとは、メタノールに対する濡れ性を評価するもの
である。この方法は、内容量200mlのビーカー中に
入れた蒸留水50mlに、測定対象の無機微粒子を0.
2g秤量し添加する。メタノールを先端が液体中に浸せ
きされているビュレットから、ゆっくり撹拌した状態で
無機微粒子の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。この
無機微粒子を完全に濡らすために必要なメタノールの量
をa(ml)とした場合に、下記式により疎水化度が算
出される。
【0077】疎水化度={a/(a+50)}×100 この外添剤の添加量としては、トナー中に0.1〜5.
0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%である。ま
た、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用して
もよい。
【0078】本発明のトナーは、例えば磁性体を含有さ
せて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキ
ャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非
磁性トナーを単独で使用する場合等が考えられ、いずれ
も好適に使用することができるが、本発明ではキャリア
と混合して使用する二成分現像剤として使用することが
好ましい。
【0079】このようにして形成されたトナー粒子の核
部分に相当する濃部の断面積は、トナー全体の断面積の
25〜65%である。断面積の測定は、透過型電子顕微
鏡で観察する。5000倍に拡大した断面写真を使用
し、画像解析装置を使用し、トナー自体の断面積と核部
分の断面積を観察する。トナー200個を観察し、その
算術平均値とする。
【0080】また、トナー粒子の個数平均粒径は4〜1
0μmで、濃部の個数平均粒径は2〜7μmであって、
測定はコールターカウンターTAIIあるいはコールター
カウンターマルチサイザー(いずれもコールター社製)
により想定された個数平均粒径を求める。なお、濃部の
個数平均粒径とは前述のトナー断面写真を使用し、各ト
ナーの水平方向での径を求め、その算術平均を示してい
る。
【0081】本発明のトナー粒子は、同一色相を有する
着色トナーであって、濃、淡部の色材は少なくとも一部
は共通の顔料を使用し、使用色材の量(質量%)を変化
させることによって濃淡が生じるようにしている。濃、
淡部に用いられる色材量(質量%)は、濃部に対し淡部
は10〜40%となっている。濃、淡部について同一色
相とすることによって、トナーの付着量の違いによって
も色味の変化をなくすようにしている。色材に共通の顔
料を用いれば、濃、淡部について色相は略同一に保たれ
るが、更に色材を一部付加することが必要な場合もあ
る。例えば黒色トナーについては、カーボンブラックが
色材として用いられるが、淡部に対しての少量のカーボ
ンブラックの添加では、カーボンブラックの種類によっ
ては灰色から赤、茶、青系のものに色味が少しずれてし
まうことがある。このような場合には少量の他の色材を
添加しブレンドして、淡部でも灰色になるような色材の
添加が行われる。
【0082】以上説明した本発明のトナーは、一成分現
像を行う際の現像剤としても用いられるが、好ましくは
二成分現像を行う際のトナーとして用いられる。二成分
現像を行う際のキャリアとしては下記のものが用いられ
る。
【0083】(二成分現像剤のキャリアの例)二成分現
像剤を構成するキャリアとしては、磁性粒子としては、
鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属
とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知
の材料を用いることができる。特にフェライト粒子が好
ましい。上記磁性粒子は、その個数平均粒径としては1
5〜100μm、より好ましくは25〜60μmのもの
が良い。キャリアの個数平均粒径の測定は、代表的には
湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘ
ロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPAT
EC)社製)により測定することができる。
【0084】キャリアは、さらに樹脂により被覆されて
いるもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわ
ゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の
樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフ
ィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系樹
脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂あるいはフッ素
含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キ
ャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず
公知のものを使用することができ、例えば、スチレンア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノ
ール樹脂等を使用することができる。
【0085】本発明によるトナーは電子写真方式によっ
て画像形成を行う画像形成装置に広く用いることができ
る。モノクロ画像を形成する画像形成装置にも勿論用い
られるが、多色のトナーを用いてのカラー画像形成装置
に用いるときは、階調性と色調において優れ、しかも解
像性の高い画像を形成することができる。次に本発明の
多色のトナーを内蔵した現像装置を複数組搭載した画像
形成装置の一例であるカラープリンタの画像形成プロセ
ス及び各機構について、図3を用いて説明する。図3
は、本発明の画像形成装置の一例であるカラープリンタ
の断面構成図である。
【0086】図3によれば、像形成体である感光体ドラ
ム10は、例えばガラスや透光性アクリル樹脂等の透光
性部材によって形成される円筒状の基体の外周に、透光
性の導電層及び有機感光層(OPC)の光導電体層を形
成したものである。
【0087】感光体ドラム10は、図示しない駆動源か
らの動力により、透光性の導電層を接地された状態で図
3の矢印で示す時計方向に回転される。
【0088】本実施例では、画像露光用の露光ビーム
は、その結像点である感光体ドラム10の光導電体層に
おいて、光導電体層の光減衰特性(光キャリア生成)に
対して適正なコントラストを付与できる波長の露光光量
を有していればよい。従って、本実施形態における感光
体ドラムの透光性の基体の光透過率は、100%である
必要はなく、露光ビームの透過時にある程度の光を吸収
するような特性を有していてもよい。要は、適切なコン
トラストを付与できればよい。透光性の基体の素材とし
ては、アクリル樹脂、特にメタクリル酸メチルエステル
モノマーを重合したものが、透光性、強度、精度、表面
性等において優れており好ましく用いられるが、その他
一般光学部材などに使用されるアクリル、フッ素、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレ
ートなどの各種透光性樹脂が使用可能である。また、露
光光に対して透光性を有していれば、着色していてもよ
い。透光性の導電層としては、インジウム錫酸化物(I
TO)、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅
や、Au、Ag、Ni、Alなどからなる透光性を維持
した金属薄膜が用いられ、成膜法としては、真空蒸着
法、活性反応蒸着法、各種スパッタリング法、各種CV
D法、浸漬塗工法、スプレー塗布法などが利用できる。
また、光導電体層としては各種有機感光層(OPC)が
使用できる。
【0089】光導電体層の感光層としての有機感光層
は、電荷発生物質(CGM)を主成分とする電荷発生層
(CGL)と電荷輸送物質(CTM)を主成分とする電
荷輸送層(CTL)とに機能分離された二層構成の感光
層とされる。二層構成の有機感光層は、CTLが厚いた
めに有機感光層としての耐久性が高く本発明に適する。
なお有機感光層は、電荷発生物質(CGM)と電荷輸送
物質(CTM)を1つの層中に含有する単層構成とされ
てもよく、該単層構成又は前記二層構成の感光層には、
通常バインダ樹脂が含有される。
【0090】以下に説明する帯電手段としてのスコロト
ロン帯電器11、画像書込手段としての露光光学系1
2、現像手段としての現像器14は、それぞれ、イエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色
(K)の各色毎の画像形成プロセス用として準備されて
おり、本実施形態においては、図3の矢印にて示す感光
体ドラム10の回転方向に対して、Y、M、C、Kの順
に配置される。
【0091】帯電手段としてのスコロトロン帯電器11
は像形成体である感光体ドラム10の移動方向に対して
直交する方向(図3において紙面垂直方向)に感光体ド
ラム10と対峙し近接して取り付けられ、感光体ドラム
10の前述した有機感光体層に対し所定の電位に保持さ
れた制御グリッド(符号なし)と、コロナ放電電極11
aとして、例えば鋸歯状電極を用い、トナーと同極性の
コロナ放電とによって帯電作用(本実施形態においては
マイナス帯電)を行い、感光体ドラム10に対し一様な
電位を与える。コロナ放電電極11aとしては、その他
ワイヤ電極や針状電極を用いることも可能である。
【0092】各色毎の露光光学系12は、それぞれ、像
露光光の発光素子としてのLED(発光ダイオード)を
感光体ドラム10の軸と平行に複数個アレイ状に並べた
線状の露光素子(不図示)と等倍結像素子としてのセル
フォックレンズ(不図示)とがホルダに取り付けられた
露光用ユニットとして構成される。円柱状の保持部材2
0に、各色毎の露光光学系12が取付けられて感光体ド
ラム10の基体内部に収容される。露光素子としてはそ
の他、FL(蛍光体発光)、EL(エレクトロルミネッ
センス)、PL(プラズマ放電)等の複数の発光素子を
アレイ状に並べた線状のものが用いられる。
【0093】各色毎の画像書込手段としての露光光学系
12は、感光体ドラム10上での露光位置を、スコロト
ロン帯電器11と現像器14との間で、現像器14に対
して感光体ドラム10の回転方向上流側に設けた状態
で、感光体ドラム10の内部に配置される。
【0094】露光光学系12は、別体のコンピュータ
(不図示)から送られ、或いは原稿画像が読み取られて
メモリに記憶された各色の画像データに基づいて後に詳
しく説明する画像処理を施した後、一様に帯電した感光
体ドラム10に像露光を行い、感光体ドラム10上に潜
像を形成する。この実施形態で使用される発光素子の発
光波長は、通常Y、M、Cのトナーの透光性の高い68
0〜900nmの範囲のものが良好であるが、裏面から
像露光を行うことからカラートナーに透光性を十分に有
しないこれより短い波長でもよい。
【0095】各色毎の現像手段としての現像器14は、
トナーホッパ200(T)からトナー補給され内部に後
に実施例で説明するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)若しくは黒色(K)の二成分の現像剤を収
容し、それぞれ、例えば厚み0.5〜1mm、外径15
〜25mmの円筒状の非磁性のステンレスあるいはアル
ミ材で形成された現像剤担持体である現像スリーブ14
1を備えている。
【0096】現像領域では、現像スリーブ141は、突
き当てコロ(不図示)により感光体ドラム10と所定の
間隙、例えば100〜1000μmをあけて非接触に保
たれ、感光体ドラム10の回転方向と最近接位置におい
て順方向に回転するようになっており、現像時、現像ス
リーブ141に対してトナーと同極性(本実施形態にお
いてはマイナス極性)の直流電圧或いは直流電圧に交流
電圧ACを重畳する現像バイアス電圧を印加することに
より、感光体ドラム10の露光部に対して非接触の反転
現像が行われる。この時の現像間隔精度は画像ムラを防
ぐために20μm程度以下が必要である。
【0097】画像形成のスタートにより不図示の像形成
体駆動モータの始動により、結合部を介して感光体ドラ
ム10に伝達され、感光体ドラム10が図3の矢印で示
す時計方向へ回転され、同時にYのスコロトロン帯電器
11の帯電作用により感光体ドラム10に電位の付与が
開始される。感光体ドラム10は電位を付与されたあ
と、Yの露光光学系12において第1の色信号すなわち
Yの画像データに対応する電気信号による露光が開始さ
れ感光体ドラム10の回転走査によってその表面の感光
層に原稿画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜
像が形成される。この潜像はYの現像器14により非接
触の状態で反転現像され、感光体ドラム10上にイエロ
ー(Y)のトナー像が形成される。
【0098】次いで、感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上に、Mのスコロトロン帯電器11
の帯電作用により電位が付与され、Mの露光光学系12
の第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像データに
対応する電気信号による露光が行われ、Mの現像器14
による非接触の反転現像によって前記のイエロー(Y)
のトナー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が重ね合わ
せて形成される。
【0099】同様のプロセスにより、Cのスコロトロン
帯電器11、露光光学系12及び現像器14によってさ
らに第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像
が、また、Kのスコロトロン帯電器11、露光光学系1
2及び現像器14によって第4の色信号に対応する黒色
(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、感光体
ドラム10の一回転以内にその周面上にカラーのトナー
像が形成される。
【0100】このように、本実施の形態では、Y、M、
C及びKの露光光学系12による感光体ドラム10の有
機感光層に対する露光は、感光体ドラム10の内部より
透光性の基体を通して行われる。従って、第2、第3及
び第4の色信号に対応する画像の露光は何れも先に形成
されたトナー像により遮光されることなく静電潜像を形
成することが可能となり、好ましいが、感光体ドラム1
0の外部から露光してもよい。
【0101】一方、転写材としての記録紙Pは、転写材
収納手段としての給紙カセット15より、送り出しロー
ラ(符号なし)により送り出され、給送ローラ(符号な
し)により給送されてタイミングローラ16へ搬送され
る。
【0102】記録紙Pは、タイミングローラ16の駆動
によって、感光体ドラム10上に担持されたカラートナ
ー像との同期がとられ、紙帯電手段としての紙帯電器1
50の帯電により搬送ベルト14aに吸着されて転写域
へ給送される。搬送ベルト14aにより密着搬送された
記録紙Pは、転写域でトナーと反対極性(本実施形態に
おいてはプラス極性)の電圧が印加される転写手段とし
ての転写器14cにより、感光体ドラム10の周面上の
カラートナー像が一括して記録紙Pに転写される。
【0103】カラートナー像が転写された記録紙Pは、
転写材分離手段としての紙分離AC除電器14hにより
除電されて、搬送ベルト14aから分離され、定着装置
17へと搬送される。
【0104】定着装置17はカラートナー像を定着する
ための上側のロール状の熱線定着用回転部材(上側の定
着部材)としての熱線定着ローラ17aと、下側の定着
部材としての加圧ゴムローラ47aとにより構成され、
熱線定着ローラ17aの内部には、光源によっては可視
光を含んだ赤外線或いは遠赤外線等の熱線を発光するハ
ロゲンランプ171gが熱線照射手段として配設され
る。
【0105】熱線定着ローラ17aと加圧ゴムローラ4
7aとの間で形成されるニップ部Nで記録紙Pが挟持さ
れ、熱と圧力とを加えることにより記録紙P上のカラー
トナー像が定着され、記録紙Pが排紙ローラ18により
送られて、装置上部のトレイへ排出される。
【0106】本発明においては、Y,M,C,K各色の
画像濃度データは、それぞれ画像処理がなされた後、露
光光学系12により感光体ドラム10上への像露光が行
われる。
【0107】尚、画像形成装置としては、感光体とカラ
ー現像器からなる像形成ユニットを複数並列設置したタ
ンデム構成、或いは中間転写体を用いたタンデム構成を
用いたカラー画像形成装置とすることが出来る。
【0108】この場合でも、シェル構造でトナー付着状
態が規定されることから、コアは同様に扁平面を感光体
あるいは転写体に向けて積層した形で転写、定着され
る。
【0109】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明するが、
本発明の態様はこれに限定されるものではない。
【0110】〈トナー製造の材料作製〉 「着色剤分散液1」 黒色 n−ドデシル硫酸ナトリウム0.90kgと純水10.
0lを入れ撹拌溶解する。この溶液に、リーガル330
R(キャボット株式会社製カーボンブラック)1.20
kgを徐々に加え、1時間よく撹拌した後に、サンドグ
ラインダー(媒体型分散機)を用いて、20時間連続分
散した。このものを「着色剤分散液1」とする。
【0111】「着色剤分散液2」 イエロー色 着色剤分散液1において、着色剤をカーボンブラックの
代わりにC.I.ピグメントイエロー17を1.05k
g使用した他は同様にして製造した分散液を「着色剤分
散液2」とする。
【0112】「着色剤分散液3」 マゼンタ色 着色剤分散液1において、着色剤をカーボンブラックの
代わりにC.I.ピグメントレッド122を1.20k
g使用した他は同様にして製造した分散液を「着色剤分
散液3」とする。
【0113】「着色剤分散液4」 シアン色 着色剤分散液1において、着色剤をカーボンブラックの
代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を0.60
kg使用した他は同様にして製造した分散液を「着色剤
分散液4」とする。
【0114】「アニオン界面活性剤溶液A」ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgとイオン交
換水4.0lからなる溶液を「アニオン界面活性剤溶液
A」とする。
【0115】「ノニオン界面活性剤溶液B」ノニルフェ
ノールポリエチレンオキサイド10モル付加物0.01
4kgとイオン交換水4.0lからなる溶液を「ノニオ
ン界面活性剤溶液B」とする。
【0116】「開始剤溶液C」過硫酸カリウム223.
8gをイオン交換水12.0lに溶解した溶液を「開始
剤溶液C」とする。
【0117】「アニオン界面活性剤溶液D」ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgをイオン交
換純水4.0lに溶解した溶液を「アニオン界面活性剤
溶液D」とする。
【0118】「ノニオン界面活性剤溶液E」ノニルフェ
ノールポリエチレンオキサイド10モル付加物0.01
4kgをイオン交換水4.0lに溶解した溶液を「ノニ
オン界面活性剤溶液E」とする。
【0119】「開始剤溶液F」過硫酸カリウム(関東化
学株式会社製)200.7gをイオン交換水12.0l
に溶解した溶液を「開始剤溶液F」とする。
【0120】「塩化ナトリウム溶液G」塩析剤としての
塩化ナトリウム5.36kgをイオン交換水20.0l
に溶解した溶液を「塩化ナトリウム溶液G」とする。
【0121】「ノニオン界面活性剤溶液H」フッ素系ノ
ニオン界面活性剤1.00gをイオン交換水1.00l
に溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液H」とす
る。
【0122】「ラテックス1−A」の作製: 高溶融粘
度ワックス含有 温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた100l
のグラスライニング(GL)反応釜に、WAXエマルジ
ョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエマルジ
ョン:数平均1次粒子径=120nm/固形分濃度=2
9.9%)3.41kg、「アニオン界面活性剤溶液
A」全量及び「ノニオン界面活性剤溶液B」全量を入
れ、撹拌を開始する。次いで、イオン交換水44.0l
を加える。
【0123】次いで、加熱を開始し、液温度が75℃に
なったところで、「開始剤溶液C」全量を滴下して加え
た。その後、液温度を75℃±1℃に制御しながら、ス
チレン13.5kg、アクリル酸n−ブチル1.50k
g、メタクリル酸1.04kg及びt−ドデシルメルカ
プタン548gの予め混合した溶液を滴下した。滴下終
了後、液温度を80℃±1℃に上げて、6時間加熱撹拌
を行った。次いで、液温度を40℃以下に冷却し撹拌を
停止し、ポールフィルターで濾過し、これを「ラテック
ス1−A」とする。
【0124】尚、ラテックス1−A中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は58℃、軟化点は140℃、重量平均分子
量は1.40万、重量平均粒径は120nmであった。
【0125】「ラテックス2−A」の作製: 高溶融粘
度ワックス無し ラテックス1−Aの原料からワックスを除いた他は同様
にして「ラテックス2−A」を作製する。
【0126】尚、ラテックス2−A中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は58℃、軟化点は140℃、重量平均分子
量は1.40万、重量平均粒径は120nmであった。
【0127】「ラテックス1−B」の作製: ワックス
多量含有 温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた100l
のGL反応釜に、WAXエマルジョン(数平均分子量3
000のポリプロピレンエマルジョン:数平均一次粒径
=120nm/固形分濃度=29.9%)5.00kg
と「アニオン界面活性剤溶液A」全量と「ノニオン界面
活性剤溶液B」全量とを入れ、撹拌を開始する。次い
で、イオン交換水44.0lを加える。
【0128】加熱を開始し、液温度が70℃になったと
ころで、「開始剤溶液F」を添加する。次いで、スチレ
ン11.0kg、アクリル酸n−ブチル4.00kg、
メタクリル酸1.04kg及びt−ドデシルメルカプタ
ン9.02gの予め混合した溶液を滴下した。滴下終了
後、液温度を72℃±2℃に制御して、6時間加熱撹拌
をおこなった。次いで、液温を80℃±1℃に上げて、
12時間加熱撹拌を行った。次いで、液温度を40℃以
下に冷却し撹拌を停止し、ポールフィルターで濾過し、
これを「ラテックス1−B」とする。
【0129】尚、ラテックス1−B中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は58℃、軟化点は132℃、重量平均分子
量は1.40万、重量平均粒径は120nmであった。
【0130】「ラテックス2−B」の作製: ワックス
無し ラテックス1−Bの原料からワックスを除いた他は同様
にして「ラテックス2−B」を作製する。
【0131】尚、ラテックス2−B中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は58℃、軟化点は132℃、分子量分布
は、重量平均分子量=1.40万、重量平均粒径は12
0nmであった。
【0132】〈実施例1〉 (トナー製造例1) 濃淡黒トナー 「融着粒子分散液1−A」の作製 温度センサー、冷却管、窒素導入装置、粒径および形状
のモニタリング装置を付けた100lのSUS反応釜
に、上記で製造した「ラテックス1−A」=25.0k
g、「着色剤分散液1」=0.4kg及びイオン交換水
20.0kgを入れ撹拌する。ついで、40℃に加温
し、「塩化ナトリウム溶液G」、イソプロパノール(関
東化学社製)6.00kg、「ノニオン界面活性剤溶液
H」をこの順に添加する。その後、10分間放置した後
に、液温度85℃まで60分かけて昇温し、85±2℃
にて0.5〜3時間加熱撹拌して塩析/融着させながら
粒径を6μmまで成長させる。次に純水2.1lを添加
して粒径の成長を停止する。この液を「融着粒子分散液
1−A」とする。
【0133】「融着粒子分散液1」の作製 次いで、「ラテックス2−B」=10.0kg、「着色
剤分散液1」=0.1lkg、及びイオン交換水8.0
lを入れ撹拌する。次いで、40℃に加温し、「塩化ナ
トリウム溶液G」=8.0l、イソプロパノール2.4
kg、「ノニオン界面活性剤溶液H」=0.4lをこの
順に添加した液を、10分間放置した後、「ラテックス
1−Aの融着粒子分散液1−A」に混合し、液温度85
℃まで60分かけて昇温し、85±2℃にて0.5〜3
時間撹拌して「ラテックス1−Aの融着粒子1−A」の
上に、「ラテックス2−B」と「着色剤分散液1」を塩
析/融着させ粒径8μmまで成長させる。次に純水0.
8lを添加し粒径成長を停止する。この液を「融着粒子
分散液1」とする。
【0134】「濃淡黒粒子1」の作製 「融着粒子分散液1」を温度センサー、冷却管を付けた
5lの反応容器に5.0kgを入れ、液温度85℃±2
℃にて、4時間加熱撹拌して重合率が80%になった時
点で、前記液をアニュラー型連続湿式撹拌ミル(神鋼パ
ンテンツ社製)に連続して供給し、温度67℃、ロータ
ー周速13m/分、平均滞留時間15分の条件にて扁平
化処理を行う。さらに、前記反応容器に扁平化処理した
液をもどし、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.03kgを添加し、液温度85℃±2℃にて、4時
間加熱撹拌して重合を完了させる。その後、40℃以下
に冷却し撹拌を停止する。次に遠心分離機を用いて、遠
心沈降法により液中にて分級を行い、次いで目開き45
μmの篩いで濾過した。この濾液をヌッチェを用いて、
ウェットケーキ状の扁平な濃淡黒粒子1を濾取する。そ
の後、イオン交換水により洗浄する。
【0135】この「ウェエットケーキ状の濃淡黒粒子
1」をフラッシュジェットドライヤーを用いて吸気温度
60℃にて乾燥させ、次いで流動層乾燥機を用いて60
℃の温度で乾燥させ「濃淡黒粒子1」を得た。
【0136】尚、このものの、融着粒子分散液1を球形
化処理を行わずに、他は上記の如く処理したものは形状
が球形で、その体積平均粒径は、5.1μmであった。
また、扁平化処理を行ったものは、粒子の長軸r1は
7.9μm、短軸r2が7.0μm、dは3μmであっ
た。また、コア粒子の長軸r1′は6.0m、短軸r
2′が5.5μm、d′は2μmであった。
【0137】「黒トナー1」の製造 得られた「濃淡黒粒子1」の100質量部に、シリカ微
粒子1質量部をヘンシェルミキサーにて外添混合して、
濃部と淡部の溶融粘度が同じで、濃部と淡部を有する、
篇平形状の「黒色トナー1」を得た。
【0138】(トナー製造例2) 濃淡イエロートナー トナー製造例1の「着色剤分散液1」を「着色剤分散液
2」に変えた以外はトナー製造例1と同様にして、「濃
淡イエロートナー2」を得た。
【0139】(トナー製造例3) 濃淡マゼンタトナー トナー製造例1の「着色剤分散液1」を「着色剤分散液
3」に変えた以外はトナー製造例1と同様にして、「濃
淡マゼンタトナー3」を得た。
【0140】(トナー製造例4) 濃淡シアントナー トナー製造例1の「着色剤分散液1」を「着色剤分散液
4」に変えた以外はトナー製造例1と同様にして、「濃
淡シアントナー4」を得た。
【0141】上記トナー製造例2〜4の融着粒子分散液
を球形化処理を行わずに、他は上記の如く処理したもの
は、いずれも形状が球形で、その体積平均粒径は、5.
1μmであり、扁平化処理を行ったものは、粒子の長軸
r1は7.9μm、短軸r2が7.0μm、dは3μm
であった。また、コア粒子の長軸r1′は6.0m、短
軸r2′が5.5μm、d′は2μmであった。
【0142】《評価》 (現像剤の調製)トナー製造例1〜4のトナー各々と、
シリコーン樹脂で被覆した65μmフェライトキャリア
を、トナー/キャリア=50g/950gの割合で混合
して、評価用の「現像剤1〜4」を調製した。
【0143】尚、比較のため上記で扁平化処理のみ行わ
なかったトナーを用いた現像剤(比較用現像剤1〜4)
を作製し同時に評価した。
【0144】(画像作製)図3に示すと同様な構成を持
つカラープリンターを使用した。現像剤は現像剤1〜4
とその比較用現像剤1〜4をそれぞれ1組にしてフルカ
ラー用現像剤として用い、A4版カラー原稿(印字率2
5%)の単色とフルカラー混在画像をプリントして評価
した。
【0145】(評価結果)得られた画像の評価は、原稿
再現性、画像汚れ及び印刷ライクの評価を目視にて行っ
た。
【0146】本発明内の扁平なトナーの方が、扁平化し
てないトナーより原稿再現性に優れ、画像汚れのない印
刷ライク画像が得られ良好であった。
【0147】〈実施例2〉 (トナー製造例5) 濃淡黒トナー 「融着粒子分散液1−B」の作製 温度センサー、冷却管、窒素導入装置、粒径および形状
のモニタリング装置を付けた100lのSUS反応釜
に、上記で製造した「ラテックス1−B」=25.0k
g、「着色剤分散液1」=0.4kg及びイオン交換水
20.0kgを入れ撹拌する。ついで、40℃に加温
し、「塩化ナトリウム溶液G」、イソプロパノール(関
東化学社製)6.00kg、「ノニオン界面活性剤溶液
H」をこの順に添加する。その後、10分間放置した後
に、液温度85℃まで60分かけて昇温し、85±2℃
にて0.5〜3時間加熱撹拌して塩析/融着させながら
粒径を6μmまで成長させる。次に純水2.1lを添加
して粒径の成長を停止する。この液を「融着粒子分散液
1−B」とする。
【0148】「融着粒子分散液」の作製 次いで、「ラテックス2−A」=10.0kg、「着色
剤分散液1」=0.1lkg、及びイオン交換水8.0
lを入れ撹拌する。次いで、40℃に加温し、「塩化ナ
トリウム溶液G」=8.0l、イソプロパノール2.4
kg、「ノニオン界面活性剤溶液H」=0.4lをこの
順に添加した液を、10分間放置した後、「融着粒子分
散液1−B」に混合し、液温度85℃まで60分かけて
昇温し、85±2℃にて0.5〜3時間撹拌して「融着
粒子1−B」の上に、「ラテックス2−A」と「着色剤
分散液1」を塩析/融着させ体積平均粒径8μmまで成
長させる。次に純水0.8lを添加し粒径成長を停止す
る。この液を「融着粒子分散液」とする。
【0149】「濃淡黒粒子5」の作製 上記「融着粒子分散液」を温度センサー、冷却管を付け
た5lの反応容器に5.0kgを入れ、液温度85℃±
2℃にて、4時間加熱撹拌して重合率が80%になった
時点で、前記液をアニュラー型連続湿式撹拌ミル(神鋼
パンテンツ社製)に連続して供給し、温度67℃、ロー
ター周速13m/分、平均滞留時間15分の条件にて扁
平化処理を行う。さらに、前記反応容器に扁平化処理し
た液をもどし、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.03kgを添加し、液温度85℃±2℃にて、4時
間加熱撹拌して重合を完了させる。その後、40℃以下
に冷却し撹拌を停止する。次に遠心分離機を用いて、遠
心沈降法により液中にて分級を行い、次いで目開き45
μmの篩いで濾過した。この濾液をヌッチェを用いて、
ウェットケーキ状の扁平な濃淡黒粒子5を濾取する。そ
の後、イオン交換水により洗浄する。
【0150】この「ウェットケーキ状の濃淡黒粒子5」
をフラッシュジェットドライヤーを用いて吸気温度60
℃にて乾燥させ、次いで流動層乾燥機を用いて60℃の
温度で乾燥させ「濃淡黒粒子5」を得た。
【0151】「黒トナー5」の製造 得られた「濃淡黒粒子5」の100質量部に、シリカ微
粒子1質量部をヘンシェルミキサーにて外添混合して、
濃部(コア部)溶融粘度が淡部(シェル部)の溶融粘度
より低く、ワックス(離型剤)含有量が多い濃部と、淡
部を有する篇平形状の「黒色トナー5」を得た。
【0152】(トナー製造例6) 濃淡イエロートナー トナー製造例5の「着色剤分散液1」を「着色剤分散液
2」に変えた以外はトナー製造例5と同様にして、「濃
淡イエロートナー6」を得た。
【0153】(トナー製造例7) 濃淡マゼンタトナー トナー製造例5の「着色剤分散液1」を「着色剤分散液
3」に変えた以外はトナー製造例5と同様にして、「濃
淡マゼンタトナー7」を得た。
【0154】(トナー製造例8) 濃淡シアントナー トナー製造例5の「着色剤分散液1」を「着色剤分散液
4」に変えた以外はトナー製造例5と同様にして、「濃
淡シアントナー8」を得た。
【0155】上記トナー製造例5〜8の融着粒子分散液
を球形化処理を行わずに、他は上記の如く処理したもの
は、いずれも形状が球形で、その体積平均粒径は、4.
8μmであり、扁平化処理を行ったものは、粒子の長軸
r1は7.5μm、短軸r2が6.0μm、dは4μm
であった。また、コア粒子の長軸r1′は6.0m、短
軸r2′が5.5μm、d′は2μmであった。
【0156】《評価》 (現像剤の調製)トナー製造例5〜8のトナー各々と、
シリコーン樹脂で被覆した65μmフェライトキャリア
を、トナー/キャリア=50g/950gの割合で混合
して、評価用の「現像剤5〜8」を調製した。
【0157】尚、比較のため上記で扁平化処理のみ行わ
なかったトナーを用いた現像剤(比較用現像剤5〜8)
を作製し同時に評価した。
【0158】(画像作製)図3に示すと同様な構成を持
つカラープリンターを使用した。現像剤は現像剤5〜8
とその比較用現像剤5〜8をそれぞれ1組にしてフルカ
ラー用現像剤として用い、A4版カラー原稿(印字率2
5%)の単色とフルカラー混在画像をプリントして評価
した。
【0159】但し、通常178℃に調整されている定着
熱ローラ表面温度を182℃とし、通常20枚/分のプ
リント速度を23枚/分に上げてテストした。
【0160】(評価結果)得られた画像の評価は、定着
オフセットの有無を中心に、1000プリント毎に20
万枚まで目視にて行った。
【0161】本発明内の扁平なトナーは、20万枚まで
オフセットが見られなかったのに対し、扁平化してない
トナーは10万枚より、目視される様になってきて画像
汚れの程度はプリントを続けるにつれて激しくなった。
【0162】
【発明の効果】本発明により、トナーをコアシェル構造
とすることにより定着時のオフセットを有効に防止する
技術や、低濃度部でも粒状性がよく、低濃度部から高濃
度部まで広いダイナミックレンジを有する画像を作る技
術の開発に役立つ等の、優れた特性を発揮する電子写真
用トナーとその製造方法、画像形成方法及び画像形成装
置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のトナー粒子の上面図と側面図。
【図2】アニュラー型連続湿式撹拌ミルの一例の要部断
面図。
【図3】本実施形態のカラープリンタの断面構成図。
【符号の説明】
10 感光体ドラム 11 スコロトロン帯電器 12 露光光学系 14 現像器 14a 搬送ベルト 14c 転写器 17 定着装置 20 保持部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアシェル構造を有する電子写真用トナ
    ーにおいて、トナー粒子の外部形状が扁平形状を有して
    いることを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】 シェル部の外形状(トナー粒子の全体形
    状)がコア部の外形状より扁平度が大きいか同一である
    ことを特徴とする請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 コア部とシェル部の扁平の方向が同一で
    あるトナー粒子よりなることを特徴とする請求項2記載
    の電子写真用トナー。
  4. 【請求項4】 シェル部に比してコア部の溶融粘度が低
    く、離型剤含有量が多いことを特徴とする請求項1〜3
    の何れか1項記載の電子写真用トナー。
  5. 【請求項5】 シェル部に比してコア部の溶融温度が高
    いことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の電
    子写真用トナー。
  6. 【請求項6】 コアシェル構造を有する電子写真用トナ
    ーの製造方法において、トナー粒子の外部形状を扁平な
    形状とすることを特徴とする電子写真用トナーの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5の何れか1項記載の電子写
    真用トナーを用い、電子写真感光体上の静電潜像を現像
    することを特徴とする画像形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5の何れか1項記載の電子写
    真用トナーを用い、電子写真感光体を一様帯電、像露
    光、現像する手段、及び形成されたトナー像を転写、熱
    定着する各手段を有することを特徴とする画像形成装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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