JP2002206170A - メッキされた複合材料及びその製造方法 - Google Patents

メッキされた複合材料及びその製造方法

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JP2002206170A
JP2002206170A JP2001345300A JP2001345300A JP2002206170A JP 2002206170 A JP2002206170 A JP 2002206170A JP 2001345300 A JP2001345300 A JP 2001345300A JP 2001345300 A JP2001345300 A JP 2001345300A JP 2002206170 A JP2002206170 A JP 2002206170A
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JP2001345300A
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English (en)
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Takeshi Suzuki
健 鈴木
Shuhei Ishikawa
修平 石川
Takashi Harada
孝 原田
Dainosuke Tanabe
大之輔 田邊
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NGK Insulators Ltd
C Uyemura and Co Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
C Uyemura and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メッキされた複合材料を半田層等の接合層によ
って他の物体に接合する場合において、接合層へのクラ
ックや膨れ・剥離並びにボイドの発生を抑制できるよう
にする。 【解決手段】複合素材に対して前処理を行った後、複合
素材の表面に金属触媒を付与し、その後、複合素材の表
面に対してニッケル−Pの無電解メッキ処理を行う。こ
のとき、複合素材の表面に該複合素材に残留する残留液
が気化除去しやすい厚みのメッキ層を形成し、次いで、
前記メッキ層が形成された複合素材に対して乾燥処理を
行った後、メッキ層の表面を活性化処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面にメッキ層が
形成された複合材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、CPUを搭載したICチップ等に
使用されるヒートシンクの構成材料としては、単に熱伝
導度を考えるのみでなく、半導体基体であるシリコンや
GaAsと熱膨張率がほぼ一致し、しかも、熱伝導度の
高い材料の選定が必要となってきている。
【0003】ヒートシンク材の改善に関しては、多種多
様の報告があり、例えば窒化アルミニウム(AlN)を
使用した例や、Cu(銅)−W(タングステン)を用い
た例などがある。AlNは、熱伝導性と熱膨張性のバラ
ンスに優れており、特にSiの熱膨張率とほぼ一致する
ことから、半導体基体としてシリコン基板を用いた半導
体装置のヒートシンク材として好適である。
【0004】また、Cu−Wは、Wの低熱膨張性とCu
の高熱伝導性を兼ね備えた複合材料であり、しかも、焼
結成形が容易であることから、複雑な形状を有するヒー
トシンクの構成材料として好適である。
【0005】また、他の例としては、SiCを主成分と
するセラミック基材に金属Cuを20〜40vol%の
割合で含有させたもの(特開平8−279569号公報
参照)や、無機物質からなる粉末焼結多孔質体(多孔質
焼結体)にCuを5〜30wt%含浸させたもの(特開
昭59−228742号公報参照)などが提案されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多孔質焼結
体にCuを含浸させた複合材料をヒートシンクとして用
いる場合には、該複合材料を半田付けあるいはろう付け
等によって半導体回路や基板に接合するようにしてい
る。
【0007】しかしながら、上述の複合材料は半田やろ
う材に対する濡れ性(半田付け性、ろう付け性)が良好
でないという問題がある。そこで、前記複合材料の前記
濡れ性を良好にするためには、複合材料の表面にメッキ
層を形成することが有効であると考えられる。
【0008】複合材料にメッキ層を形成した場合には、
以下のような新たな問題が生じる。即ち、上述の複合材
料には、多少の残留気孔が存在する。このため、この残
留気孔に加工研削液やメッキ処理液が浸透し、半田付け
時に気化して半田層にボイド(残留気泡)が発生するこ
とになる。
【0009】具体的には、複合材料の表面に形成される
メッキ層の厚みが薄いと、メッキ層の未着部分が点在す
ることとなり、半田付け時にボイドが発生しやすくな
る。反対に前記メッキ層を厚くすると、半田付け時に複
合材料との熱応力差でメッキ層へのクラック、メッキ層
の剥離が生じ、結果的にボイドが発生することとなる。
【0010】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、メッキされた複合材料を半田層等の接合
層によって他の物体に接合する場合において、メッキ層
へのクラックや膨れ・剥離の発生並びに接合層へのボイ
ドの発生等が抑制されたメッキされた複合材料を提供す
ることを目的とする。
【0011】また、本発明の他の目的は、メッキされた
複合材料を半田層等の接合層によって他の物体に接合す
る場合において、メッキ層へのクラックや膨れ・剥離の
発生並びに接合層へのボイドの発生等を抑制することが
できるメッキされた複合材料の製造方法を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るメッキされ
た複合材料は、多孔質焼結体に金属が含浸され、かつ、
表面にメッキ層が形成され、接合層によって他の物体に
接合されるメッキされた複合材料であって、接合層に対
するボイドの発生率が3.0%以下であることを特徴と
する。
【0013】この場合、前記メッキ層は、前記多孔質焼
結体に残留する残留液が気化除去しやすい厚みのメッキ
皮膜を形成した後、乾燥するという一連の処理を少なく
とも1回繰り返して形成されていることを特徴とする。
【0014】また、本発明に係るメッキされた複合材料
の製造方法は、多孔質焼結体に金属が含浸された複合材
料の表面に、前記多孔質焼結体に残留する残留液が気化
除去しやすい厚みのメッキ皮膜を形成した後、乾燥する
という一連の処理を少なくとも1回繰り返す工程を有す
ることを特徴とする。
【0015】これにより、例えば一連の処理を1回行っ
た場合には、メッキ皮膜の形成後に乾燥が行われること
になる。この場合、乾燥においてメッキ皮膜の未着部分
やメッキ皮膜の粒界部分を通じて、残留液(複合材料の
残留気孔内の液体)が気化除去される。そのため、この
メッキされた複合材料を接合層によって他の物体に接合
する際に、接合層へのボイドの発生は減少する。
【0016】そして、例えば一連の処理を2回行った場
合には、半田層へのボイドの発生が更に減少する。これ
は、2回目のメッキ皮膜の形成によってメッキ皮膜の未
着部分が減少し、接合層に対する濡れ性がより向上する
からである。従って、メッキ皮膜の形成と乾燥を更に繰
り返すことで、メッキされた複合材料の品質が向上し、
前記ボイドの発生の減少に寄与する。
【0017】このように、各段階において、多孔質焼結
体に残留する残留液が気化除去しやすい厚みのメッキ皮
膜を形成することと、メッキ皮膜の形成後に乾燥を施す
ことで、残留液を接合層の形成前に除去することが可能
となり、接合層に対するボイドの発生を抑制することが
できる。
【0018】また、メッキ皮膜の厚みを多孔質焼結体に
残留する残留液が気化除去しやすい厚みとしているた
め、メッキ皮膜にかかる応力も低減し、メッキ層へのク
ラック、膨れ及び剥離等の発生を有効に防止することが
できる。
【0019】そして、前記複合材料としては、セラミッ
クやカーボンと金属との複合材を用いることができ、よ
り具体的には、カーボンとその同素体と金属(例えばC
u、Al、Ag並びにこれらの合金)の複合材や、Si
C、アルミナ、AlN、Si 34のうち、選択された少
なくとも1種と金属(例えばCu、Al、Ag、並びに
これらの合金)の複合材を用いることができる。
【0020】この場合、前記複合材料は、気孔及び残留
気孔が50%以下存在すること、好ましくは20%以下
存在することであり、更に好ましくは10%以下存在す
ることである。
【0021】前記メッキ皮膜は、5.0μm以下の厚み
であることが好ましい。特に、前記メッキ層が、前記メ
ッキ皮膜を形成した後、乾燥するという一連の処理をn
回繰り返して形成される場合に、1回目のメッキ皮膜の
厚みを5.0μm以下とし、2回目以降のメッキ皮膜の
厚みを5.0μm以下とすることが好ましい。この場
合、前記1回目のメッキ皮膜の厚みを2.0μm以下と
することが好ましく、更に好ましくは1.0μm以下で
あるとよい。また、前記2回目以降のメッキ皮膜の厚み
は3.0μm以下であることが好ましい。
【0022】また、乾燥処理は、水分が気化可能な温度
で行うことが好ましく、前記メッキ皮膜の酸化を抑制す
る雰囲気で行うことが好ましい。前記温度は30〜60
0℃であることが好ましく、前記乾燥処理での保持時間
は、少なくとも前記複合材料が完全に乾燥される時間、
例えば1〜120分の任意の時間であることが好まし
い。前記乾燥処理の雰囲気は酸化を抑制するため、水素
3%以上の雰囲気、望ましくは水素30%以上の雰囲
気、さらに望ましくは水素90%以上の雰囲気がよい。
【0023】なお、前記メッキ皮膜の形成前に被メッキ
処理面に金属触媒を付与する処理を行うようにしてもよ
い。また、前記メッキ皮膜上に新たにメッキ皮膜を形成
する前に予め前記メッキ皮膜の表面を活性化する処理を
行うようにしてもよい。
【0024】また、前記乾燥処理は、前記メッキ皮膜に
おいて皮膜硬度が最高皮膜の80%以下の硬度になるよ
うな、あるいはHV750以下になるような温度と時間
で行うことが好ましい。
【0025】ここで、メッキ皮膜へのクラックの発生原
因について説明すると、例えばNiPメッキ皮膜を例に
した場合、メッキ皮膜の時効析出によってメッキ皮膜自
体が硬度アップ、延性低下、寸法収縮等が生じる。その
結果、最高硬度の80%以上の硬さになるまで時効析出
が進行するとクラックが発生することになる。この時効
析出は、例えばメッキ処理後に行われる乾燥処理の熱履
歴で発生することが判明した。そこで、メッキ皮膜への
クラックの発生を防止するためには、前記メッキ皮膜に
おいて皮膜硬度が最高皮膜の80%以下の硬度になるよ
うな、あるいはHV750以下になるような温度と時間
で行うことが好ましい。具体的には、前記乾燥処理は、
温度200〜300℃、時間1分〜120分で行うこと
が好ましい。
【0026】また、前記メッキ処理と乾燥処理の間に、
前記複合材料を洗浄する処理を行うことが好ましい。特
に、この洗浄処理として、水又は湯に前記複合材料を浸
して真空超音波洗浄することを行うことで、複合材料の
気孔の内部まで洗浄することができ、前記気孔の内部に
存在する残査(水分だけが除去されたメッキ成分や乾燥
処理時の温度では気化されなかった成分)を除去あるい
は水置換することができる。
【0027】通常、複合材料の気孔の内部に残査があっ
ても、半田で接合した直後においては、ボイドの発生は
なく、品質は良好であるが、保管して時間が経過する
と、前記残査が吸湿並びに潮解し、ボイドの発生要因と
なる。
【0028】しかし、本発明では、気孔の内部に存在す
る残査を洗浄処理によって除去あるいは水置換すること
ができるため、半田接合直後並びに保管時においてボイ
ドの発生はなく、品質も安定することとなる。
【0029】また、前記活性化処理後の複合材料を密閉
性の高い材料で梱包して保管することが好ましい。これ
により、前記洗浄処理を通常の超音波洗浄とした場合
や、洗浄を行わなかった場合において、アルミホイル等
の密閉性の高い材料を使用して梱包し、更には乾燥剤の
併用で乾燥処理直後の品質を維持することで、保管後の
半田接合時にボイドが発生するということを回避するこ
とができる。
【0030】また、この発明に係るメッキされた複合材
料においては、前記接合層による前記物体への接合前に
おける前記乾燥時の重量減少率が0.1%以下であるこ
とが好ましい。これにより、接合層へのボイドの発生を
大幅に抑えることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るメッキされた
複合材料及びその製造方法の実施の形態例を図1〜図1
0を参照しながら説明する。
【0032】本実施の形態に係るメッキされた複合材料
10は、図1に示すように、カーボン又はその同素体を
予備焼成してネットワーク化することによって得られる
多孔質焼結体12に金属14が含浸された複合素材16
の表面にメッキ層18が形成されて構成されている。金
属14は、Cu、Al、Agから選択された少なくとも
1種、あるいはこれらの合金が用いられる。
【0033】この場合、前記カーボン又はその同素体と
して、熱伝導率が100W/mK以上、望ましくは15
0W/mK以上(気孔がない状態での推定値)、更に望
ましくは200W/mK以上(気孔がない状態での推定
値)のものを使用することが好ましい。
【0034】本例では、熱伝導率が100W/mK以上
のグラファイトで構成された多孔質焼結体12の開気孔
部に銅を含浸させた複合素材16を示す。含浸する金属
14としては、銅のほかに、アルミニウムや銀を使用す
ることができる。
【0035】また、多孔質焼結体12と金属14との体
積率は、多孔質焼結体12が50vol%〜80vol
%、金属14が50vol%〜20vol%の範囲とし
ている。これにより、熱伝導率が180〜220W/m
K以上であって、かつ、熱膨張率が4×10-6/℃〜7
×10-6/℃である複合素材16を得ることができる。
【0036】前記多孔質焼結体12の気孔率としては、
10vol%〜50vol%であることが望ましい。気
孔率が10vol%以下では、180W/mK(室温)
の熱伝導率を得ることができず、50vol%を超える
と多孔質焼結体12の強度が低下し、熱膨張率を15.
0×10-6/℃以下に抑えることができないからであ
る。
【0037】前記多孔質焼結体12の平均開気孔径(気
孔径)の値としては、0.1〜200μmが望ましい。
前記気孔径が0.1μm未満であると、開気孔内に金属
14を含浸することが困難になり、熱伝導率が低下す
る。一方、前記気孔径が200μmを超えると、多孔質
焼結体12の強度が低下し、熱膨張率を低く抑えること
ができない。
【0038】前記多孔質焼結体12の平均開気孔に関す
る分布(気孔分布)としては、0.5〜50μmに90
vol%以上分布することが好ましい。0.5〜50μ
mの気孔が90vol%以上分布していない場合は、金
属14が含浸していない開気孔が増え、熱伝導率が低下
する可能性がある。
【0039】また、多孔質焼結体12に金属14を含浸
して得た複合素材16の閉気孔率としては、5vol%
以下であることが好ましい。5vol%を超えると、熱
伝導率が低下する可能性があるからである。
【0040】なお、前記気孔率、気孔径及び気孔分布の
測定には、株式会社島津製作所製の自動ポロシメータ
(商品名「オートポア9200」)を使用した。
【0041】この実施の形態に係るメッキされた複合材
料10において、前記グラファイトに、該グラファイト
を予備焼成した際の閉気孔率を低減させる添加物を添加
させることが好ましい。この添加物としては、SiC及
び/又はSiを挙げることができる。これにより、焼成
時の閉気孔(クローズドポア)を減少させることがで
き、多孔質焼結体12に対する金属14の含浸率を向上
させることができる。
【0042】また、グラファイト中に、該グラファイト
と反応し、カーバイド層を形成する元素を添加するよう
にしてもよい。この添加元素としては、Nb、Cr、Z
r、Be、V、Mo、Al、Ta、Mn、Si、Fe、
Co、Ni、Mg、Ca、W、Ti、B、ミッシュメタ
ルから選択された1種以上を挙げることができる。これ
により、グラファイトの焼成時に、該グラファイトの表
面(開気孔の表面を含む)に反応層(カーバイド層)が
形成され、グラファイトの開気孔に含浸される金属14
との濡れ性が改善し、低圧での含浸が可能になり、しか
も、微細開気孔への含浸も可能になる。
【0043】一方、多孔質焼結体12に含浸される金属
14に、Te、Bi、Pb、Sn、Se、Li、Sb、
Tl、Ca、Cd、Niから選択された1種以上を添加
することが好ましい。これにより、多孔質焼結体12と
金属14との界面の濡れ性が改善され、多孔質焼結体1
2の開気孔内に金属14が入り易くなる。特に、Ni
は、カーボンを溶解しやすく含浸しやすいという効果が
ある。
【0044】また、多孔質焼結体12に含浸される金属
14に、固相/液相の温度範囲が30℃以上、望ましく
は50℃以上の元素、例えばSn、P、Si、Mgから
選択された1種以上を添加することが好ましい。これに
より、含浸の際のばらつきを低減することができる。ま
た、前記金属14に、融点を低減させるための元素を添
加することが好ましい。この添加元素としては、例えば
Znなどがある。
【0045】また、多孔質焼結体12に含浸される金属
14に、凝固膨張の性質を備えた金属、または凝固収縮
を抑制する金属、例えばBi、Sb、Ga、黒鉛鋳鉄か
ら選択することが望ましい。これにより含浸後の凝固収
縮による残留気孔を低減することができる。
【0046】ところで、上述の複合素材16には、多少
の残留気孔が存在する。このため、複合素材16の表面
にメッキ層18を形成する場合、前記残留気孔に加工研
削液やメッキ処理液が浸透し、通常は、半田付け時に気
化して半田層にボイド(残留気泡)が発生することにな
る。
【0047】しかし、本実施の形態では、複合素材16
の表面におけるメッキ層18を以下の工程を踏んで形成
するようにしている。
【0048】即ち、前記残留気孔等に残留する残留液が
気化除去しやすい厚みのメッキ皮膜を形成した後、乾燥
するという一連の処理を少なくとも1回繰り返すことに
よって、前記メッキ層18を形成するようにしている。
【0049】ここで、本実施の形態に係る複合材料の製
造方法について図2〜図8を参照しながら説明する。
【0050】まず、第1の製造方法は、図2のステップ
S1において、複合素材16に対して前処理を行う。具
体的には、図3に示すように、アルカリ脱脂処理、超音
波湯洗−純水水洗処理、クリーナーコンディショナー処
理、エッチング処理、酸洗処理、超音波純水水洗処理を
行う。この前処理の各工程に用いる薬品や濃度、温度、
処理時間は図3に示す通りである。
【0051】その後、図2のステップS2において、複
合素材16の表面に金属触媒を付与して、複合素材16
の表面を活性化処理する。
【0052】その後、図2のステップS3において、ニ
ッケル−Pの無電解メッキ処理を行って、図4に示すよ
うに、複合素材16の表面にメッキ層18を形成する
(メッキ処理)。このメッキ処理は、具体的には、図3
に示すように、上村工業製の薬品であるニムデンSX
(SX−M、SX−A)を用いて無電解メッキを行っ
た。濃度、温度及び時間等の一例は図3に示す。また、
メッキ層18の膜厚tは、複合素材16に残留する残留
液が気化除去しやすい厚みであり、5.0μm以下が適
当であるが、好ましくは0.001〜2.0μm、更に
好ましくは0.001〜1.0μmである。
【0053】その後、ステップS4において、メッキ層
18が形成された複合素材16に対して乾燥処理を行
う。雰囲気及び時間の一例を図3に示す。この乾燥処理
では、メッキ層18の酸化を抑制する雰囲気、例えば還
元雰囲気、不活性ガス雰囲気、真空雰囲気で行うことが
好ましい。つまり、この乾燥処理工程は、要するに残留
物の気化除去が酸化しない条件で実施されることが好ま
しい。従って、前記乾燥処理の雰囲気は、酸化を抑制す
るため、水素3%以上の雰囲気、望ましくは水素30%
以上の雰囲気、さらに望ましくは水素90%以上の雰囲
気がよい。
【0054】前記ステップS4での処理が終了した段階
で、本実施の形態に係るメッキされた複合材料10が完
成するが、その後、ステップS5において、保管がなさ
れるか、あるいは梱包(ステップS5a:かっこ書きで
示す)、出荷されて、例えばユーザの元で保管される。
【0055】そして、必要な場合に、前記保管されてい
た複合材料10の半田接合が行われることになる(ステ
ップS6)。
【0056】この第1の製造方法においては、メッキ層
18の形成後に乾燥処理が行われることになる。この場
合、乾燥処理時において、メッキ層18の未着部分やメ
ッキ層18の粒界部分を通じて、残留液(複合素材16
の残留気孔内の液体)が気化除去される。そのため、本
実施の形態に係るメッキされた複合材料10を例えば半
田層によって他の物体に接合する際に、半田層へのボイ
ドの発生は減少する。
【0057】次に、第2の製造方法は、図5に示すよう
に、まず、ステップS101〜S104までは、上述し
た第1の製造方法におけるステップS1〜S4までと同
じ工程を踏む。従って、その重複説明を省略する。た
だ、この第2の製造方法においては、図7に示すよう
に、複合素材16に対して1次メッキ皮膜20が形成さ
れ、更に、該1次メッキ皮膜20上に2次メッキ皮膜2
2が形成され、これら1次メッキ皮膜20及び2次メッ
キ皮膜22にてメッキ層18が構成されることになる。
なお、1次メッキ皮膜20の膜厚t1は、5.0μm以
下の厚みであり、好ましくは0.001〜2.0μm、
更に好ましくは0.001〜1.0μmである。
【0058】ステップS104での1次乾燥処理が終了
した後、ステップS105において、1次メッキ皮膜2
0(ステップS103にて形成)の表面を活性化処理す
る。具体的には、図6に示すように、まず、クリーナー
コンディショナー処理を行い、次いで、シアン化ニッケ
ル及びシアン化カリウムで1次メッキ皮膜20の表面を
活性化処理する。各処理に使用する薬品や濃度、温度及
び時間は、図6に示す通りである。
【0059】その後、ステップS106において、前記
活性化された1次メッキ皮膜20の表面に金属触媒を付
与する。この触媒付与に用いる薬品や濃度、温度、処理
時間は図6に示す通りである。
【0060】次に、図5のステップS107において、
ニッケル−Pの無電解メッキ処理を行った後、ニッケル
−ボロンの無電解メッキ処理を行って、図7に示すよう
に、複合素材16の表面に2次メッキ皮膜22を形成す
る(2次メッキ処理)。この2次メッキ処理は、具体的
には、上村工業製の薬品であるニムデンSX(SX−
M、SX−A)並びにBEL−980(BEL−980
M、BEL−980S、BEL−980P、BEL−9
80T、BEL−980R)を用いて無電解メッキを行
った。濃度、温度及び時間等の一例は図6に示す。2次
メッキ皮膜22の膜厚t2は、5.0μm以下の厚みで
あり、好ましくは0.001〜2.0μm、更に好まし
くは0.001〜1.0μmである。
【0061】その後、ステップS108において、2次
メッキ皮膜22が形成された複合素材16に対して乾燥
処理(2次乾燥)を行う。雰囲気及び時間の一例を図6
に示す。この乾燥処理では、2次メッキ皮膜22の酸化
を抑制する雰囲気、例えば還元雰囲気、不活性ガス雰囲
気、真空雰囲気で行うことが好ましい。つまり、この乾
燥処理工程は、要するに残留物の気化除去が酸化しない
条件で実施されることが好ましい。従って、前記乾燥処
理の雰囲気は、酸化を抑制するため、水素3%以上の雰
囲気、望ましくは水素30%以上の雰囲気、さらに望ま
しくは水素90%以上の雰囲気であるとよい。
【0062】前記ステップS108での処理が終了した
段階で、本実施の形態に係るメッキされた複合材料10
が完成するが、その後、ステップS109において、保
管がなされるか、あるいは梱包(ステップS109a:
かっこ書きで示す)、出荷されて、例えばユーザの元で
保管される。
【0063】そして、必要な場合に、前記保管されてい
た複合材料10の半田接合が行われることになる(ステ
ップS110)。
【0064】この第2の製造方法においては、第1の製
造方法と比べて半田層へのボイドの発生が更に減少す
る。これは、2回目のメッキ皮膜(2次メッキ皮膜2
2)の形成によってメッキ皮膜の未着部分が減少し、半
田層に対する濡れ性がより向上するからである。
【0065】そして、前記ステップS104及びステッ
プS108における乾燥処理においては、1次メッキ皮
膜20及び2次メッキ皮膜22において皮膜硬度が最高
皮膜の80%以下の硬度になるような、あるいはHV7
50以下になるような温度と時間で行うことが好まし
い。
【0066】ここで、1次メッキ皮膜20及び2次メッ
キ皮膜22へのクラックの発生原因について説明する
と、例えばNiPメッキ皮膜を例にした場合、1次メッ
キ皮膜20及び2次メッキ皮膜22の時効析出によって
メッキ皮膜自体が硬度アップ、延性低下、寸法収縮等が
生じる。その結果、母材である複合素材16との熱応力
差に追従できずにクラックが発生することになる。この
時効析出は、例えばメッキ処理後に行われる乾燥処理の
熱履歴で発生することが判明した。
【0067】そこで、1次メッキ皮膜20及び2次メッ
キ皮膜22へのクラックの発生を防止するためには、1
次メッキ皮膜20及び2次メッキ皮膜22において皮膜
硬度が最高皮膜の80%以下の硬度になるような、ある
いはHV750以下になるような温度と時間で行うこと
が好ましい。具体的には、乾燥処理は、水素90%以上
の雰囲気中で、温度200〜300℃、1分〜120分
の任意の時間で行うことが好ましい。
【0068】また、2次メッキ処理(ステップS10
7)と2次乾燥処理(ステップS108)の間に、複合
素材16を洗浄する処理(ステップS111:かっこ書
きで示す)を行うことが好ましい。特に、この洗浄処理
として、水又は湯に複合素材16を浸して真空超音波洗
浄することを行うことで、複合素材16の気孔の内部ま
で洗浄することができ、前記気孔の内部に存在する残査
(水分だけが除去されたメッキ成分や乾燥処理時の温度
では気化されなかった成分)を除去あるいは水置換する
ことができる。
【0069】通常、複合素材16の気孔の内部に残査が
あっても、半田で接合した直後においては、ボイドの発
生はなく、品質は良好であるが、保管して時間が経過す
ると、前記残査が大気中の水分を吸湿、潮解し、保管後
の半田接合時においてボイドが発生する。
【0070】しかし、この第2の製造方法では、複合素
材16の気孔の内部に存在する残査を洗浄処理によって
除去あるいは水置換することができるため、その後の半
田接合直後並びに保管時においてボイドの発生はなく、
品質も安定することとなる。
【0071】なお、前記ステップS111における洗浄
処理を通常の超音波洗浄とした場合や、洗浄を行わなか
った場合は、アルミホイル等の密閉性の高い材料を使用
して梱包し、更には乾燥剤の併用で乾燥処理直後の品質
を維持するようにしてもよい。このような処置を施すこ
とで、保管後の半田接合時にボイドが発生するというこ
とを回避することができる。
【0072】次に、第3の製造方法は、図8に示すよう
に、上述した第2の製造方法におけるステップS105
〜S108までの一連の処理を所定回数だけ繰り返す方
法である。この場合、メッキ皮膜の形成と乾燥処理が所
定回数だけ繰り返されることから、所定回数を増やすこ
とで、メッキされた複合材料10の品質が向上し、前記
ボイドの発生の減少に寄与する。
【0073】なお、この例においても、ステップS10
9において、保管がなされるか、あるいは梱包(ステッ
プS109a:かっこ書きで示す)、出荷されて、例え
ばユーザの元で保管される。
【0074】そして、必要な場合に、前記保管されてい
た複合材料10の半田接合が行われることになる(ステ
ップS110)。
【0075】また、保管時においては、メッキされた複
合材料10をアルミホイル等の密閉性の高い材料を使用
して梱包し、更には乾燥剤を併用するようにしてもよ
い。
【0076】なお、図3及び図6に記載された薬品名
は、すべて上村工業製の薬品名である。また、カッコ内
に示された数値は好ましい数値を示す。
【0077】ここで、1つの実験例を示す。この実験例
は、図9に示す比較例並びに実施例1〜5について、そ
れぞれ半田付けを行った場合のメッキ層18へのクラッ
クの発生状態、メッキ層の膨れ、剥離状態、ボイドの発
生状態を見たものである。
【0078】比較例は、上述の第1の製造方法におい
て、メッキ層18の膜厚tを10.0μmとし、乾燥処
理を温度300℃で10分間維持して行い、半田付けを
温度280℃で1分間維持して行った場合を示す。
【0079】実施例1は、上述の第1の製造方法におい
て、メッキ層18の膜厚tを1.5μmとし、乾燥処理
を温度300℃で10分間維持して行い、半田付けを温
度280℃で1分間維持して行った場合を示す。
【0080】実施例2は、上述の第2の製造方法におい
て、1次メッキ皮膜20の膜厚t1を1.0μmとし、
1次乾燥処理を温度300℃で10分間維持して行い、
更に、2次メッキ皮膜22の膜厚t2を2.0μmと
し、2次乾燥処理を温度320℃で10分間維持して行
い、半田付けを温度280℃で1分間維持して行った場
合を示す。
【0081】実施例3は、上述の第2の製造方法におい
て、1次メッキ皮膜20の膜厚t1を0.5μmとし、
1次乾燥処理を温度300℃で10分間維持して行い、
更に、2次メッキ皮膜22の膜厚t2を2.0μmと
し、2次乾燥処理を温度300℃で10分間維持して行
い、半田付けを温度280℃で1分間維持して行った場
合を示す。
【0082】実施例4は、上述の第2の製造方法におい
て、1次メッキ皮膜20の膜厚t1を0.5μmとし、
1次乾燥処理を温度260℃で10分間維持して行い、
更に、2次メッキ皮膜22の膜厚t2を2.0μmと
し、2次乾燥処理を温度260℃で10分間維持して行
い、半田付けを温度280℃で1分間維持して行った場
合を示す。
【0083】実施例5は、上述の第3の製造方法におい
て、1次メッキ皮膜20の膜厚t1を0.5μmとし、
1次乾燥処理を温度300℃で10分間維持して行い、
2次メッキ皮膜22の膜厚t2を1.0μmとし、2次
乾燥処理を温度300℃で10分間維持して行い、更
に、3次メッキ皮膜の膜厚を1.0μmとし、3次乾燥
処理を温度300℃で10分間維持して行い、4次メッ
キ皮膜の膜厚を2.0μmとし、4次乾燥処理を温度3
00℃で10分間維持して行い、半田付けを温度280
℃で1分間維持して行った場合を示す。
【0084】この実験例の結果を図10に示す。この図
10において、メッキクラックの項目は、メッキ層18
へのクラック状態を示し、○は未発生、△は少し発生し
ているが実用的には問題なし、×は多く発生し不良状態
を示す。膨れ・剥離の項目は、メッキ層18の膨れや剥
離状態を示し、○は未発生、△は少し発生しているが実
用的には問題なし、×は多く発生し不良状態を示す。
【0085】ボイドの項目は、半田層へのボイドの発生
状態を示し、○は発生しているが要求品質を合格してい
る状態を示し、△はやや不良であるが実用的には問題な
し、×は多く発生し不良状態を示す。
【0086】ボイド率の項目は、半田層へのボイドの発
生状態を以下の式により百分率で示したものである。な
お、ボイド部総面積や半田接合面積はX線透過写真で計
測した。 ボイド率(%)=(ボイド部総面積/半田接合面積)×
100
【0087】図10の結果から、比較例は、メッキクラ
ック、膨れ・剥離及びボイドが多く発生し、不良状態で
あったが、実施例1〜5については、実施例1において
ボイドの発生状態がやや不良であったのみで、その他
は、未発生となっており、品質的に高いことがわかる。
【0088】このように、本実施の形態に係るメッキさ
れた複合材料10においては、各段階において、複合素
材16に残留する残留液が気化除去しやすい厚みのメッ
キ皮膜を形成することと、メッキ皮膜の形成後に乾燥処
理を施すことで、残留液を半田層の形成前に除去するこ
とが可能となり、半田層に対するボイドの発生を抑制す
ることができる。
【0089】また、メッキ皮膜の厚みを複合材料に残留
する残留液が気化除去しやすい厚みとしているため、メ
ッキ皮膜にかかる応力も低減し、メッキ層へのクラッ
ク、膨れ並びにメッキ層の剥離の発生を有効に防止する
ことができる。
【0090】なお、この発明に係るメッキされた複合材
料及びその製造方法は、上述の実施の形態に限らず、こ
の発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得
ることはもちろんである。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るメッ
キされた複合材料及びその製造方法によれば、メッキさ
れた複合材料を半田層等の接合層によって他の物体に接
合する場合において、メッキ層へのクラックや膨れ・剥
離の発生並びに接合層へのボイドの発生等を抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るメッキされた複合材料を一
部破断して示す斜視図である。
【図2】第1の製造方法を示す工程ブロック図である。
【図3】前処理、メッキ処理及び乾燥処理(あるいは1
次メッキ処理及び1次乾燥処理)並びに活性化処理の内
訳の一例を示す表図である。
【図4】第1の製造方法によって、複合素材の表面にメ
ッキ層を形成した状態を示す断面図である。
【図5】第2の製造方法を示す工程ブロック図である。
【図6】2次メッキ処理及び2次乾燥処理の内訳の一例
を示す表図である。
【図7】第2の製造方法によって、複合素材の表面に1
次メッキ皮膜及び2次メッキ皮膜を形成した状態を示す
断面図である。
【図8】第3の製造方法を示す工程ブロック図である。
【図9】実験例に使用した比較例、実験例1〜5の内訳
を示す表図である。
【図10】実験例の結果を示す表図である。
【符号の説明】
10…メッキされた複合材料 12…多孔質焼結
体 14…金属 16…複合素材 18…メッキ層 20…1次メッキ
皮膜 22…2次メッキ皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 修平 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 原田 孝 愛知県名古屋市西区菊井一丁目20番11号 上村工業株式会社名古屋支店内 (72)発明者 田邊 大之輔 愛知県名古屋市西区菊井一丁目20番11号 上村工業株式会社名古屋支店内 Fターム(参考) 4K022 AA01 AA04 AA37 AA41 BA14 BA16 CA03 CA06 DA01 DB29 EA02 5F036 AA01 BA23 BB03 BC06 BD01 BD14

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質焼結体に金属が含浸され、かつ、表
    面にメッキ層が形成され、接合層によって他の物体に接
    合されるメッキされた複合材料であって、 前記接合層に対するボイドの発生率が3.0%以下であ
    ることを特徴とするメッキされた複合材料。
  2. 【請求項2】請求項1記載のメッキされた複合材料にお
    いて、 前記複合材料は、気孔及び残留気孔が50%以下存在す
    ることを特徴とするメッキされた複合材料。
  3. 【請求項3】請求項2記載のメッキされた複合材料にお
    いて、 前記複合材料は、気孔及び残留気孔が20%以下存在す
    ることを特徴とするメッキされた複合材料。
  4. 【請求項4】請求項2記載のメッキされた複合材料にお
    いて、 前記複合材料は、気孔及び残留気孔が10%以下存在す
    ることを特徴とするメッキされた複合材料。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のメッ
    キされた複合材料において、 前記メッキ層は、前記多孔質焼結体に残留する残留液が
    気化除去しやすい厚みのメッキ皮膜を形成した後、乾燥
    するという一連の処理を少なくとも1回繰り返して形成
    されていることを特徴とするメッキされた複合材料。
  6. 【請求項6】請求項5記載のメッキされた複合材料にお
    いて、 前記メッキ皮膜は、5.0μm以下の厚みであることを
    特徴とするメッキされた複合材料。
  7. 【請求項7】請求項5記載のメッキされた複合材料にお
    いて、 前記メッキ層が、前記メッキ皮膜を形成した後、乾燥す
    るという一連の処理をn回繰り返して形成される場合
    に、 1回目のメッキ皮膜の厚みが5.0μm以下であって、
    2回目以降のメッキ皮膜の厚みが5.0μm以下である
    ことを特徴とするメッキされた複合材料。
  8. 【請求項8】請求項7記載のメッキされた複合材料にお
    いて、 前記1回目のメッキ皮膜の厚みが2.0μm以下である
    ことを特徴とするメッキされた複合材料。
  9. 【請求項9】請求項8記載のメッキされた複合材料にお
    いて、 前記1回目のメッキ皮膜の厚みが1.0μm以下である
    ことを特徴とするメッキされた複合材料。
  10. 【請求項10】請求項7〜9のいずれか1項に記載のメ
    ッキされた複合材料において、 前記2回目以降のメッキ皮膜の厚みが3.0μm以下で
    あることを特徴とするメッキされた複合材料。
  11. 【請求項11】請求項5〜10のいずれか1項に記載の
    メッキされた複合材料において、 前記接合層による接合前における前記乾燥時の重量減少
    率が0.1%以下であることを特徴とするメッキされた
    複合材料。
  12. 【請求項12】多孔質焼結体に金属が含浸された複合材
    料の表面に、前記多孔質焼結体に残留する残留液が気化
    除去しやすい厚みのメッキ皮膜を形成した後、乾燥する
    という一連の処理を少なくとも1回繰り返す工程を有す
    ることを特徴とするメッキされた複合材料の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載のメッキされた複合材料
    の製造方法において、 前記メッキ皮膜を、5.0μm以下の厚みで形成するこ
    とを特徴とするメッキされた複合材料の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項12記載のメッキされた複合材料
    の製造方法において、 前記メッキ皮膜を形成した後、乾燥するという一連の処
    理をn回繰り返して形成される場合に、 1回目のメッキ皮膜の厚みを5.0μm以下とし、2回
    目以降のメッキ皮膜の厚みを5.0μm以下とすること
    を特徴とするメッキされた複合材料の製造方法。
  15. 【請求項15】請求項12〜14のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理は、水分が気化可能な温度で行うことを特
    徴とするメッキされた複合材料の製造方法。
  16. 【請求項16】請求項12〜15のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理は、前記メッキ皮膜の酸化を抑制する雰囲
    気で行うことを特徴とするメッキされた複合材料の製造
    方法。
  17. 【請求項17】請求項15又は16記載のメッキされた
    複合材料の製造方法において、 前記温度は30〜600℃であることを特徴とするメッ
    キされた複合材料の製造方法。
  18. 【請求項18】請求項15〜17のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理での保持時間は、少なくとも前記複合材料
    が完全に乾燥される時間であることを特徴とするメッキ
    された複合材料の製造方法。
  19. 【請求項19】請求項18記載のメッキされた複合材料
    の製造方法において、 前記保持時間は1〜120分の任意の時間であることを
    特徴とするメッキされた複合材料の製造方法。
  20. 【請求項20】請求項12〜14のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理は、温度200〜400℃、1〜120分
    の任意の時間で行うことを特徴とするメッキされた複合
    材料の製造方法。
  21. 【請求項21】請求項12〜14のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理は、温度200〜300℃、時間1〜12
    0分で行うことを特徴とするメッキされた複合材料の製
    造方法。
  22. 【請求項22】請求項12〜14のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理は、真空雰囲気で行うことを特徴とするメ
    ッキされた複合材料の製造方法。
  23. 【請求項23】請求項12〜14のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理は、不活性ガス雰囲気で行うことを特徴と
    するメッキされた複合材料の製造方法。
  24. 【請求項24】請求項12〜14のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理は、水素3%以上の雰囲気で行うことを特
    徴とするメッキされた複合材料の製造方法。
  25. 【請求項25】請求項12〜14のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理は、水素30%以上の雰囲気で行うことを
    特徴とするメッキされた複合材料の製造方法。
  26. 【請求項26】請求項12〜14のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理は、水素90%以上の雰囲気で行うことを
    特徴とするメッキされた複合材料の製造方法。
  27. 【請求項27】請求項12〜26のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記メッキ皮膜の皮膜硬度が乾燥後で最高硬度の80%
    以下であることを特徴とするメッキされた複合材料の製
    造方法。
  28. 【請求項28】請求項12〜26のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記メッキ皮膜の皮膜硬度が乾燥後でHV750以下で
    あることを特徴とするメッキされた複合材料の製造方
    法。
  29. 【請求項29】請求項12〜28のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記メッキ皮膜の形成前に被メッキ処理面に金属触媒を
    付与する処理を行うことを特徴とするメッキされた複合
    材料の製造方法。
  30. 【請求項30】請求項12〜29のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記メッキ皮膜上に新たにメッキ皮膜を形成する前に予
    め前記メッキ皮膜の表面を活性化する処理を行うことを
    特徴とするメッキされた複合材料の製造方法。
  31. 【請求項31】請求項12〜30のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記メッキ処理と乾燥処理の間に、前記複合材料を洗浄
    する処理を行うことを特徴とするメッキされた複合材料
    の製造方法。
  32. 【請求項32】請求項31記載のメッキされた複合材料
    の製造方法において、 前記洗浄処理は、水又は湯に前記複合材料を浸して真空
    超音波洗浄することを特徴とするメッキされた複合材料
    の製造方法。
  33. 【請求項33】請求項12〜32のいずれか1項に記載
    のメッキされた複合材料の製造方法において、 前記乾燥処理後の複合材料を密閉性の高い材料で梱包し
    て保管することを特徴とするメッキされた複合材料の製
    造方法。
  34. 【請求項34】請求項33記載のメッキされた複合材料
    の製造方法において、 前記乾燥処理後の複合材料を乾燥剤と共に密閉性の高い
    材料で梱包して保管することを特徴とするメッキされた
    複合材料の製造方法。
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