JP2002203968A - Mosトランジスタの製造方法及びmosトランジスタ - Google Patents

Mosトランジスタの製造方法及びmosトランジスタ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶欠陥によるジャンクションリークを増加
させることなく、寄生バイポーラトランジスタの動作を
抑制することができるようにする。 【解決手段】 ゲート電極4を形成後に紫外光を照射す
る工程を設け、この紫外光を照射する工程においては、
紫外光として、波長範囲が150nmから250nmま
での間の単一波長または連続波長の光を用い、ドレイン
領域及びソース領域の埋め込み酸化膜とシリコンとの界
面の界面準位密度が1×1013cm-2以上となるように
紫外光を照射し、ドレイン領域及びソース領域の埋め込
み酸化膜1とシリコンとの界面にキャリア再結合領域8
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SOI(Silicon
On Insulator)基板上に形成するMOSトランジスタの
製造方法及びMOSトランジスタに関し、特に、SOI
基板上に形成した完全空乏型トランジスタの動作におい
て問題となる寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制
する技術に係わる。
【0002】
【従来の技術】低電源電圧動作におけるLSIの低消費
電力化及び高速化に有利な、シリコン基板に埋め込み酸
化膜を有するSOI(Silicon On Insulator)基板を使
用した各種半導体装置がマルチメディア関連の情報機
器、例えば、携帯電話や、携帯端末等で使用されてい
る。SOI基板に形成したMOSトランジスタでは、S
OI基板中の埋め込み酸化膜によって半導体素子の接合
容量等の寄生容量が減少するため、バルクシリコンに形
成したMOSトランジスタに比べて低消費電力化及び高
速化を実現することができる。特にSOI基板による完
全空乏型のCMOS回路では、ゲート電圧に対するドレ
イン電流の立ち上がりが急峻になり、同一のオフリーク
電流で比較した場合、通常のバルクCMOS回路に比べ
てしきい値電圧を0.1V程度低くすることが可能であ
り、低電圧での高速動作に寄与することが知られてい
る。
【0003】一方、SOI基板に形成したMOSトラン
ジスタの埋め込み酸化膜上のシリコン単結晶からなるボ
ディ領域は、埋め込み酸化膜と、素子分離膜で囲まれて
電気的に浮遊状態になっているため、電荷がたまりやす
く、蓄積電荷による基板電位の影響を受けやすい問題が
あり、これらの影響は、基板バイアス効果と呼ばれる。
MOSトランジスタでは、ドレイン近傍の強い電界によ
って電子が高いエネルギーを得てインパクトイオン化を
引き起こすが、SOI基板に形成したMOSトランジス
タの場合には、インパクトイオン化によって発生した正
孔がボディ領域に蓄積されやすく、ボディ領域が正バイ
アスされる。正孔の蓄積効果は、ソース端の正孔に対す
る電位の障壁が高い部分空乏型トランジスタで顕著であ
り、この場合、ボディ領域が正バイアスされて、MOS
トランジスタのしきい値電圧が低下し、ドレイン電圧・
ドレイン電流特性(Vds−Ids特性)においてId
sが異常増加するキンク現象が生じる。ソース端の正孔
に対する電位の障壁が低い完全空乏型トランジスタで
は、部分空乏型トランジスタのようなキンク現象は現れ
ないが、インパクトイオン化によって発生した多数キャ
リアがベース電流となり、寄生バイポーラトランジスタ
が動作してソース−ドレイン間耐圧の低下や、オフ電流
の増加をもたらす。
【0004】このように悪影響をもたらす完全空乏型ト
ランジスタにおける寄生バイポーラトランジスタの動作
を抑制する方法として、ソース、ドレイン領域に結晶欠
陥を導入する方法が考案されている。例えば、特開平9
−219528号公報においては、ソース、ドレイン領
域にアルゴン(Ar)をイオン注入して埋め込み酸化膜
に接した結晶欠陥層を形成する方法が開示されている。
この方法では、アルゴンによって導入された結晶欠陥が
電子と正孔の再結合中心として作用し、ボディ領域のド
レイン近傍でインパクトイオン化によって発生する正孔
がソースの結晶欠陥領域で消滅し、電子がドレインの結
晶欠陥領域で消滅して寄生バイポーラトランジスタの動
作が抑制される。図10は、上述した従来のMOSトラ
ンジスタの断面構造を示す。図10に示すように埋め込
み酸化膜101上のp型シリコン単結晶からなるボディ
領域102に、ゲート酸化膜103が形成され、ゲート
酸化膜103上にゲート電極104が形成され、ゲート
電極104を挟み込むようにボディ領域102にドレイ
ン105と、ソース106が形成され、ドレイン105
とソース106内にアルゴンイオン注入によって導入さ
れた結晶欠陥層107が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た完全空乏型トランジスタにおける寄生バイポーラトラ
ンジスタの動作を抑制するために、ソース・ドレイン領
域にアルゴンをイオン注入して埋め込み酸化膜に接した
結晶欠陥層を形成する方法には、以下に掲げる問題点が
ある。その問題点は、アルゴンイオン注入によってソー
ス・ドレイン領域に導入された結晶欠陥がボディ領域で
発生した正孔と電子の再結合中心として働くためには、
結晶欠陥領域をソース及びドレインの接合面から正孔と
電子の拡散長以内の距離に配置する必要がある。つま
り、図10におけるa及びbを拡散長以内にする必要が
あるが、この距離a及びbは、数10nm程度であるた
め、イオン注入とアニールとによって制御することが極
めて困難である。なお、結晶欠陥領域をイオン注入とア
ニールとによって所定範囲内に形成できずに、この結晶
欠陥領域がソースまたはドレインの接合面を横切ってし
まうと、ソース、ドレインのジャンクションリークが著
しく増加し、MOSトランジスタの特性を劣化させる問
題が生じる。
【0006】従って、本発明は、このような従来の技術
の問題点を鑑みなされたものであって、その目的は、S
OI基板に形成した完全空乏型MOSトランジスタにお
いて結晶欠陥によるジャンクションリークを増加させる
ことなく、寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制す
ることができるMOSトランジスタの製造方法及びMO
Sトランジスタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の問題を解決するた
めに、第1の発明は、埋め込み酸化膜上のシリコン単結
晶からなるボディ領域と、該ボディ領域上に形成された
ゲート酸化膜と、該ゲート酸化膜上に形成されたゲート
電極と、該ゲート電極を挟むようにボディ領域の一方に
形成されたドレイン領域と、該ボディ領域の他方に形成
されたソース領域と、該ドレイン領域及びソース領域の
埋め込み酸化膜とシリコンとの界面にキャリア再結合領
域を有するMOSトランジスタの製造方法であって、前
記ゲート電極形成後に紫外光を照射して、前記キャリア
再結合領域を形成することを要旨としている。
【0008】第2の発明は、前記キャリア再結合領域を
形成する紫外光として、波長範囲が150nmから25
0nmまでの間の単一波長または連続波長の光を用いる
ことを要旨としている。
【0009】第3の発明は、前記キャリア再結合領域を
形成する紫外光を、前記ドレイン領域及びソース領域の
埋め込み酸化膜とシリコンとの界面の界面準位密度が1
×1013cm-2以上となるように照射することを要旨と
している。
【0010】第4の発明は、埋め込み酸化膜上のシリコ
ン単結晶からなるボディ領域と、該ボディ領域上に形成
されたゲート酸化膜と、該ゲート酸化膜上に形成された
ゲート電極と、該ゲート電極を挟むようにボディ領域の
一方に形成されたドレイン領域と、該ボディ領域の他方
に形成されたソース領域とを有するMOSトランジスタ
であって、前記ドレイン領域及びソース領域の埋め込み
酸化膜とシリコンとの界面に界面準位密度が1×1013
cm-2以上とされたキャリア再結合領域を備えたことを
要旨している。
【0011】一般的に完全空乏型のSOIトランジスタ
のシリコン層の厚さは、50nm以下であり、埋め込み
酸化膜のSi−O結合を切断するためには、5eVから
8eVのエネルギーが必要である。また、波長が150
nmから250nmの紫外線のシリコンへの進入距離
は、50nmから100nmであると共に、光子エネル
ギーが5eVから8eVであるので、SOI基板の内部
に進入して埋め込み酸化膜1のSi−O結合を切断する
ために、150nmから250nmまでの間の波長範囲
の紫外線が用いられる。つまり、完全空乏型のSOIト
ランジスタのゲート電極形成後にこの150nmから2
50nmまでの間の波長範囲の紫外線を照射すれば、埋
め込み酸化膜とシリコンとの界面に紫外線が到達し、埋
め込み酸化膜とシリコンの界面のSi−O結合が切断さ
れ、Pbセンターと呼ばれる界面準位がソース及びドレ
イン領域に形成することができる。
【0012】例えば、波長が157nmのF2レーザに
より、パルス幅10nsec で500000パルス、照射
強度10mJ/cm2/パルスで紫外線が照射される。
この場合には、埋め込み酸化膜1とシリコンの界面に発
生するPbセンターの界面準位密度が1×1013cm-2
程度になる。なお、この時、ゲート酸化膜3は、200
nmの多結晶シリコンのゲート電極4で覆われているた
め、紫外線照射による界面準位が発生せず、ゲート酸化
膜3の信頼性への影響はない。
【0013】インパクトイオン化によって発生した正孔
は、ボディ領域2からソース領域に注入され、上述した
ソース領域の埋め込み酸化膜1とシリコンとの界面に発
生する界面準位によって消滅する。一方、インパクトイ
オン化によって発生した電子は、ボディ領域2からドレ
イン領域に注入され、上述したドレイン領域の1とシリ
コンとの界面に発生する界面準位によって消滅するの
で、寄生バイポーラトランジスタの動作が抑制される。
なお、特開平9−219528号公報に開示されている
技術によれば、ソース、ドレイン内で正孔と電子とを速
やかに消滅させるためには、1×1×1020cm-3以上
の結晶欠陥密度が必要であることが示されている。本発
明においては、ソース、ドレイン内のシリコンと埋め込
み酸化膜との1nm程度の界面に界面準位が形成される
ので、界面準位の表面密度としては、1×1013cm-2
以上が必要である。本発明の方法では、ソース、ドレイ
ン領域にイオン注入による結晶欠陥が形成されないの
で、ジャンクションリークが増加する問題が生じない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をNMOSトランジ
スタの製造工程に適用した一実施形態について図面を参
照して説明する。図1は、本発明による製造方法により
形成されたNMOSトランジスタの断面構造を模式的に
示す説明図である。図1に示すように埋め込み酸化膜1
上のp型シリコン単結晶からなるボディ領域2に、ゲー
ト酸化膜3が形成され、ゲート酸化膜3上には、ゲート
電極4が形成されている。また、p型シリコン単結晶か
らなるボディ領域2には、ゲート電極4を挟み込むよう
にドレイン5と、ソース6とが形成され、ドレイン5及
びソース6内のシリコンと埋め込み酸化膜1の界面に紫
外線照射によって導入されたキャリア再結合領域8(図
中便宜上×にて示す)が形成されている。そして、この
ように構成されるNMOSトランジスタは、ボディ領域
2の上部から埋め込み酸化膜1に達する深さまで形成さ
れた素子分離酸化膜9によって他のMOSトランジスタ
と電気的に分離されている。なお、図1において11で
示されるのがプラズマシリコン酸化膜であり、12で示
されるのがソース電極であり、13で示されるのがドレ
イン電極である。
【0015】上述したように構成されるNMOSトラン
ジスタの製造工程について説明する。図2、図3、図
4、図5、図6、図7及び図8は、NMOSトランジス
タが形成されるまでの各製造工程における基板の断面構
造を模式的に示す説明図である。
【0016】先ず、図2に示すように埋め込み酸化膜1
を有するSOI基板の埋め込み酸化膜1上のp型シリコ
ン単結晶からなるボディ領域2を酸化して酸化膜10を
形成する。この時、酸化膜10の膜厚は、所定のp型シ
リコン単結晶層の膜厚が得られるように、初期のボディ
領域2の厚さを考慮して調整する。なお、この一実施形
態においては、SOI基板として初期のボディ領域の膜
厚が100nmであり、埋め込み酸化膜1の膜厚が10
0nmのSIMOX(Separation by Implanted Oxyge
n)基板が使用される。このSIMOX基板は、加速エ
ネルギー200keV 、ドーズ量4×1017cm-2で酸素
(O)イオンをイオン注入して1300°Cアニールを
行い、埋め込み酸化膜1を形成した後、ITOX(Inte
rnal Themal Oxidation )によって、埋め込み酸化膜1
のピンホール密度を低下したものである。また、SIO
基板は、イオン注入法や、張り合わせ法等の様々な方法
で製造することが可能であるが、本発明は、どのような
方法で作成されたSOI基板に対しても同様に適用する
ことができる。また、この一実施形態におけるボディ領
域2の厚さを調整するための酸化量は、110nmであ
り、この場合、ボディ領域のシリコンの消費量は、約5
0nmである。
【0017】次に、図3に示すように希釈フッ酸(H
F)または弗化アンモニウムを添加したバッファ−フッ
酸によってボディ領域2上の酸化膜10を除去した後、
LOCOS法やSTI法の素子分離技術を用いて、埋め
込み酸化膜1に達する深さまで形成された素子分離酸化
膜9を形成する。なお、希釈フッ酸または弗化アンモニ
ウムを添加したバッファ−フッ酸によってボディ領域2
上の酸化膜10を除去する際、これらの酸化膜エッチン
グ液に界面活性剤を添加すれば、酸化膜のオーバーエッ
チングの際のボディ領域2のシリコン単結晶表面のエッ
チング荒れを抑制することが可能である。
【0018】次に、図4に示すようにボディ領域2上に
熱酸化法によってゲート酸化膜3を形成し、引き続き減
圧CVD法によりリン(P)をドープした多結晶シリコ
ンを堆積して、フォトリソグラフィー及び反応性イオン
エッチングを用いてゲート電極4を加工する。この一実
施形態においては、ゲート酸化を800°Cで酸素と水
素を燃焼させるパイロジェニック酸化で行い、膜厚は7
nmである。また、多結晶シリコンの膜厚は、200n
mであり、多結晶シリコン中のリン(P)の濃度は、1
20cm-3以上である。さらに、ゲート電極4は、塩素
(Cl2 )用いたTCP(Transformer Coupled Plasm
a)による反応性イオンエッチングによって加工し、ゲ
ート線幅は、0.35μmである。
【0019】次に、図5に示すように波長が157nm
のF2レーザを、パルス幅10nsec で500000パ
ルス、照射強度10mJ/cm2/パルスで照射し、界
面準位密度が1×1013cm-2のキャリア再結合領域8
をソース、ドレイン領域のシリコンと埋め込み酸化膜1
の界面に形成する。
【0020】次に、図6に示すようにソース、ドレイン
領域にリン(P)を加速エネルギー20keVで、ドー
ズ量5×1014cm-2でイオン注入する。なお、埋め込
み酸化膜1やゲート酸化膜3は、SOI基板の帯電によ
って容易に絶縁破壊するので、ピーム電流は、1mA以
下で使用し、PFG(Plasma Flood Gun)によって帯電
を中和する電子をSOI基板に供給しながらイオン注入
を行うことが好ましい。なお、ソース、ドレインに注入
するイオンは、砒素(As)でも良いが、ソース、ドレ
インの抵抗を下げるために、チタンシリサイドを形成す
る場合には、イオン注入による結晶欠陥が少なく、チタ
ンシリサイドの凝集が起こりにくいリンが好ましい。
【0021】次に、図7に示すようにRTP(Rapid Th
ermal Anneal)によってソース、ドレイン領域に注入さ
れたリンの活性化を行う。RTPは、窒素(N2 )雰囲
気中で1000°C、10秒、昇降温速度100°C/
min で行うものとする。なお、高速化が要求されるロジ
ックデバイス等の場合には、ソース、ドレインを抵抗を
低くするために、この後にチタン(Ti)やコバルト
(Co)を用いたシリサイド層を通常の方法で形成する
ことも可能である。
【0022】次に、図8に示すようにTEOS(Si
(OC2 5 4 )を反応ガスとして用いたプラズマC
VD法でプラズマシリコン酸化膜11を堆積して、CM
P(Chemical Mechanical Polishing )でプラズマシリ
コン酸化膜11を平坦化した後、通常のフォトリソグラ
フィーと(C2 6 )をエッチングガスとして用いたI
CP(Inductive Coupled Plasma)によるRIE(Reac
tive Ion Etching) によってコンタクトを開口し、ソー
ス電極12及びドレイン電極13を形成することで、前
述した図1に示すNMOSトランジスタが完成する。
【0023】従って、上述した一実施形態は、以下の効
果を奏する。先ず、その第1の効果は、完全空乏型トラ
ンジスタのゲート電極形成後に波長150nmから25
0nmの間の紫外線を照射することによってドレイン領
域とソース領域の埋め込み酸化膜とシリコンとの界面に
キャリア再結合領域が形成されるため、工程の複雑化
や、クロスコンタミネーションを生じさせることがない
点にある。次に、第2の効果は、ソース、ドレイン領域
の埋め込み酸化膜とシリコンとの界面に発生した界面準
位が、電子と正孔の再結合中心として機能するため、ボ
ディ領域で発生した正孔と電子とが再結合領域で消滅し
て寄生バイポーラトランジスタの動作が抑制される点に
ある。図9に、上述した一実施形態によるNMOSトラ
ンジスタの特性と、従来の紫外光を照射しないで製造さ
れたNMOSトランジスタの特性とを比較して示す。な
お、図9における縦軸がドレイン電流を示し、横軸がゲ
ート電圧を示す。また、図9において91で示される実
線が一実施形態によるNMOSトランジスタの特性を示
し、92で示される破線が従来の紫外光を照射しないで
製造されたNMOSトランジスタの特性を示す。図9に
示すように本発明によって寄生バイポーラトランジスタ
の動作が抑制され、Vd=1.5Vの5極管領域におけ
るオフ電流が2桁以上減少する。さらに、第3の効果
は、ソース、ドレイン領域にイオン注入による結晶欠陥
が形成されないため、ジャンクションリークが増加する
問題が生じない点にある。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、紫外光を照射すること
によりドレイン領域及びソース領域の埋め込み酸化膜と
シリコンとの界面にキャリア再結合領域を形成するた
め、工程の複雑化やクロスタミネーションを生じさせる
ことがない。
【0025】また、本発明によれば、適切な波長の紫外
光が選定されて用いられるため、より確実かつ効率的に
埋め込み酸化膜のSi−O結合を切断することができ、
ドレイン領域及びソース領域の埋め込み酸化膜とシリコ
ンとの界面にキャリア再結合領域を形成することができ
る。
【0026】また、本発明によれば、ドレイン領域及び
ソース領域の埋め込み酸化膜とシリコンとの界面の界面
準位密度が1×1013cm-2以上となるように紫外光が
照射されるため、ソース、ドレイン内で正孔と電子とを
速やかに消滅させることができ、寄生バイポーラトラン
ジスタの動作をより確実に抑制することができる。
【0027】また、本発明によれば、ドレイン領域及び
ソース領域の埋め込み酸化膜とシリコンとの界面に界面
準位密度が1×1013cm-2以上とされたキャリア再結
合領域が形成されているため、結晶欠陥によるジャンク
ションリークを増加させることなく、寄生バイポーラト
ランジスタの動作を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるNMOSトランジス
タの構造を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態における初期工程を説明す
るための説明図である。
【図3】図2に引き続く工程を説明するための説明図で
ある。
【図4】図3に引き続く工程を説明するための説明図で
ある。
【図5】図4に引き続く工程を説明するための説明図で
ある。
【図6】図5に引き続く工程を説明するための説明図で
ある。
【図7】図6に引き続く工程を説明するための説明図で
ある。
【図8】図7に引き続く工程を説明するための説明図で
ある。
【図9】本発明の一実施形態によるNMOSトランジス
タの特性を示す特性図である。
【図10】従来のMOSトランジスタの説明に用いる説
明図である。
【符号の説明】
1 埋め込み酸化膜 2 p型シリコン単結晶からなるボディ領域 3 ゲート酸化膜 4 ゲート電極 5 ドレイン 6 ソース 8 キャリア再結合領域 9 素子分離酸化膜 10 酸化膜 11 プラズマシリコン酸化膜 12 ソース電極 13 ドレイン電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 埋め込み酸化膜上のシリコン単結晶から
    なるボディ領域と、該ボディ領域上に形成されたゲート
    酸化膜と、該ゲート酸化膜上に形成されたゲート電極
    と、該ゲート電極を挟むようにボディ領域の一方に形成
    されたドレイン領域と、該ボディ領域の他方に形成され
    たソース領域と、該ドレイン領域及びソース領域の埋め
    込み酸化膜とシリコンとの界面にキャリア再結合領域を
    有するMOSトランジスタの製造方法であって、 前記ゲート電極形成後に紫外光を照射して、前記キャリ
    ア再結合領域を形成することを特徴とするMOSトラン
    ジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記キャリア再結合領域を形成する紫外
    光として、波長範囲が150nmから250nmまでの
    間の単一波長または連続波長の光を用いることを特徴と
    する請求項1に記載のMOSトランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記キャリア再結合領域を形成する紫外
    光を、前記ドレイン領域及びソース領域の埋め込み酸化
    膜とシリコンとの界面の界面準位密度が1×1013cm
    -2以上となるように照射することを特徴とする請求項1
    または2に記載のMOSトランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 埋め込み酸化膜上のシリコン単結晶から
    なるボディ領域と、該ボディ領域上に形成されたゲート
    酸化膜と、該ゲート酸化膜上に形成されたゲート電極
    と、該ゲート電極を挟むようにボディ領域の一方に形成
    されたドレイン領域と、該ボディ領域の他方に形成され
    たソース領域とを有するMOSトランジスタであって、 前記ドレイン領域及びソース領域の埋め込み酸化膜とシ
    リコンとの界面に界面準位密度が1×1013cm-2以上
    とされたキャリア再結合領域を備えたことを特徴とする
    MOSトランジスタ。
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