JP2002203559A - 非水電解質二次電池及び正極活物質の製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及び正極活物質の製造方法

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JP2002203559A
JP2002203559A JP2000403466A JP2000403466A JP2002203559A JP 2002203559 A JP2002203559 A JP 2002203559A JP 2000403466 A JP2000403466 A JP 2000403466A JP 2000403466 A JP2000403466 A JP 2000403466A JP 2002203559 A JP2002203559 A JP 2002203559A
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manganese
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Takehiko Tanaka
健彦 田中
Kiyohiko Suzuki
清彦 鈴木
Yoshikatsu Yamamoto
佳克 山本
Keizo Koga
景三 古賀
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次
電池及び正極活物質の製造方法を提供する。 【解決手段】 マンガン含有酸化物と、ニッケル含有酸
化物との混合正極活物質を含有する正極11と、負極活
物質としてリチウム金属、リチウム合金、又はリチウム
をドープ・脱ドープ可能な材料のうち少なくとも1種類
以上をとして含有する負極12と、非水電解質とを備
え、上記混合正極活物質の平均粒子径が5〜50μmで
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム(Li)
及びマンガン(Mn)を含有するマンガン含有酸化物と
リチウム及びニッケル(Ni)を含有するニッケル含有
酸化物とを含む正極を用いた非水電解質二次電池、及び
当該正極活物質の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩に伴い、カメラ一
体型VTR(ビデオテープレコーダ)、携帯電話あるい
はラップトップコンピュータなどの小型ポータブル電子
機器が数多く普及し、それらの小型化及び軽量化が図ら
れている。そこで、それらに使用するポータブル電源と
して、小型且つ軽量で高エネルギー密度を有する電池、
特に二次電池の開発が進められている。中でも、非水電
解質を用いたリチウムイオン二次電池は従来の水を溶媒
とする液状電解質を用いた鉛電池又はニッケル・カドミ
ウム電池に比べて高いエネルギー密度が得られることか
ら大きく期待されている。
【0003】このリチウムイオン二次電池の正極材料と
しては、リチウム・コバルト複合酸化物、リチウム・マ
ンガン複合酸化物及びリチウム・ニッケル複合酸化物な
どが実用化されている。これらのうちリチウム・コバル
ト複合酸化物は、電池容量、コスト及び熱的安定性など
の各面でのバランスに最も優れており、現在広く利用さ
れている。これに対して、リチウム・マンガン複合酸化
物は、電池容量が低く高温保存特性が若干悪いなどの欠
点があり、リチウム・ニッケル複合酸化物は、熱的安定
性が若干低いなどの欠点があるものの、これらは原料の
価格及び安定供給の面において優れており、今後の活用
に向け研究が進められている。例えば、最近では、リチ
ウム・マンガン複合酸化物とリチウム・ニッケル複合酸
化物とを混合して用いることにより、両者の欠点を補完
するとともに、充放電における正極の膨張及び収縮を抑
制し、充放電サイクル特性を向上させる技術が提案され
ている(特開平8−45498号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−45498号公報に開示されている二次電池では、
リチウム・マンガン複合酸化物及びリチウム・ニッケル
複合酸化物の粒子径によっては十分に充放電サイクル特
性を向上させることができないという問題があった。
【0005】したがって、本発明は、上述した従来の実
情に鑑みて創案されたものであり、充放電サイクル特性
に優れた非水電解質二次電池及び正極活物質の製造方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る非水電解質
二次電池は、リチウム(Li)と、マンガン(Mn)と、
マンガン以外の金属元素及びホウ素(B)よりなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の第1の元素と、酸素(O)
とを含み、マンガンに対する第1の元素のモル比(第1
の元素/マンガン)が、0.01/1.99以上0.5
/1.5以下の範囲内であるマンガン含有酸化物と、リ
チウムと、ニッケル(Ni)と、ニッケル以外の金属元
素及びホウ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の
第2の元素と、酸素とを含み、ニッケルに対する第2の
元素のモル比(第2の元素/ニッケル)が0.01/
0.99以上0.5/0.5以下の範囲内であるニッケ
ル含有酸化物との混合正極活物質を含有する正極と、負
極活物質としてリチウム金属、リチウム合金、又はリチ
ウムをドープ・脱ドープ可能な材料のうち少なくとも1
種類以上を含有する負極と、非水電解質とを備え、混合
正極活物質の平均粒子径が、5〜50μmであることを
特徴とするものである。
【0007】以上のように構成された本発明に係る非水
電解質二次電池は、正極にリチウム、マンガン及び第1
の元素を上述した所定の条件において含有するマンガン
含有酸化物と、リチウム、ニッケル及び第2の元素を上
述した所定の条件において含有するニッケル含有酸化物
とを含んで構成されるため、低コスト且つ安定供給が可
能な非水電解質二次電池が実現される。
【0008】さらに、本発明に係る非水電解質二次電池
では、マンガン含有酸化物とニッケル含有酸化物との混
合正極活物質の平均粒子径が5〜50μmの範囲とされ
ている。これにより、上記混合正極活物質は、作業性に
優れた実用に好適なものとされ、また、電池を構成した
際には、非水電解質の分解生成物が混合正極活物質粒子
表面に付着することが防止されるため、充放電サイクル
特性に優れた非水電解質二次電池が実現される。
【0009】また、本発明に係る非水電解質二次電池
は、リチウム(Li)と、マンガン(Mn)と、マンガン
以外の金属元素及びホウ素(B)よりなる群から選ばれ
る少なくとも1種の第1の元素と、酸素(O)とを含
み、マンガンに対する第1の元素のモル比(第1の元素
/マンガン)が、0.01/1.99以上0.5/1.
5以下の範囲内であるマンガン含有酸化物と、リチウム
と、ニッケル(Ni)と、ニッケル以外の金属元素及び
ホウ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の第2の
元素と、酸素とを含み、ニッケルに対する第2の元素の
モル比(第2の元素/ニッケル)が0.01/0.99
以上0.5/0.5以下の範囲内であるニッケル含有酸
化物との混合正極活物質を含有する正極と、負極活物質
としてリチウム金属、リチウム合金、又はリチウムをド
ープ・脱ドープ可能な材料のうち少なくとも1種類以上
を含有する負極と、非水電解質とを備え、負極活物質の
平均粒子径が5〜50μmであることを特徴とするもの
である。
【0010】以上のように構成された本発明に係る非水
電解質二次電池は、正極にリチウム、マンガン及び第1
の元素を上述した所定の条件において含有するマンガン
含有酸化物と、リチウム、ニッケル及び第2の元素を上
述した所定の条件において含有するニッケル含有酸化物
とを含んで構成されるため、低コスト且つ安定供給が可
能な非水電解質二次電池が実現される。
【0011】さらに、本発明に係る非水電解質二次電池
では、負極活物質の平均粒子径が5〜50μmの範囲と
されている。これにより、上記負極活物質は、作業性に
優れた実用に好適なものとされ、また、電池を構成した
際には、非水電解質の分解生成物が負極活物質粒子表面
に付着することが防止されるため、充放電サイクル特性
に優れた非水電解質二次電池が実現される。
【0012】また、本発明に係る正極活物質の製造方法
は、リチウム(Li)と、マンガン(Mn)と、マンガン
以外の金属元素及びホウ素(B)よりなる群から選ばれ
る少なくとも1種の第1の元素と、酸素(O)とを含
み、マンガンに対する第1の元素のモル比(第1の元素
/マンガン)が、0.01/1.99以上0.5/1.
5以下の範囲内であるマンガン含有酸化物と、リチウム
と、ニッケル(Ni)と、ニッケル以外の金属元素及び
ホウ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の第2の
元素と、酸素とを含み、ニッケルに対する第2の元素の
モル比(第2の元素/ニッケル)が0.01/0.99
以上0.5/0.5以下の範囲内であるニッケル含有酸
化物との混合正極活物質を含有し、平均粒子径が5〜5
0μmである正極活物質の製造方法であって、マンガン
含有酸化物とニッケル含有酸化物について、それぞれの
混合原材料を造粒し、焼成することを特徴とするもので
ある。
【0013】以上のような本発明に係る正極活物質の製
造方法では、造粒を行うことにより上述した正極活物質
の合成過程において、二次粒子を形成する一次粒子間の
結合性が高い、緻密な結晶構造が得られるため、粒子内
のイオン拡散性が向上し、より優れた充放電サイクル特
性を有する正極活物質が実現される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳説する。
【0015】図1に本発明の一実施の形態に係る非水電
解質二次電池の断面構成を示す。この非水電解質二次電
池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空
円柱状の電池缶1の内部に、帯状の正極11と負極12
とがセパレータ13を介して巻回された巻回電極体10
を有している。電池缶1は、例えば、ニッケルの鍍金が
された鉄(Fe)により構成されており、一端部が閉鎖
され、他端部が開放されている。電池缶1の内部には、
巻回電極体10を挟むように巻回周面に対して垂直に一
対の絶縁板2,3がそれぞれ配置されている。
【0016】電池缶1の開放端部には、電池蓋4と、こ
の電池蓋4の内側に設けられた安全弁機構5及び熱感抵
抗素子(Positive Temperature Coefficient ;PTC
素子)6とが、ガスケット7を介してかしめられること
により取り付けられており、電池缶1の内部は密閉され
ている。電池蓋4は、例えば、電池缶1と同様の材料に
より構成されている。安全弁機構5は、熱感抵抗素子6
を介して電池蓋4と電気的に接続されており、内部短絡
あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以
上となった場合にディスク板5aが反転して電池蓋4と
巻回電極体10との電気的接続を切断するようになって
いる。熱感抵抗素子6は、温度が上昇すると抵抗値の増
大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止
するものであり、例えば、チタン酸バリウム系半導体セ
ラミックスにより構成されている。ガスケット7は、例
えば、絶縁材料により構成されており、表面にはアスフ
ァルトが塗布されている。
【0017】巻回電極体10は、例えばセンターピン1
4を中心にして巻回されている。巻回電極体10の正極
11には、アルミニウム(Al)などよりなる正極リー
ド15が接続されており、負極12には、ニッケルなど
よりなる負極リード16が接続されている。正極リード
15は、安全弁機構5に溶接されることにより電池蓋4
と電気的に接続されており、負極リード16は、電池缶
1に溶接され電気的に接続されている。
【0018】正極11は、例えば、正極合剤層と正極集
電体層とにより構成されており、正極集電体層の両面あ
るいは片面に正極合剤層が設けられた構造を有してい
る。正極集電体層は、例えば、アルミニウム箔,ニッケ
ル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成され
ている。正極合剤層は、正極活物質として、以下に述べ
るマンガン含有酸化物とニッケル含有酸化物との混合正
極活物質を含有しており、必要に応じてさらに、黒鉛な
どの導電材及びポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含
んでいる。
【0019】マンガン含有酸化物は、リチウムと、マン
ガンと、マンガン以外の金属元素及びホウ素よりなる群
から選ばれた少なくとも1種の第1の元素と、酸素とを
含んでいる。このマンガン含有酸化物は例えば立方晶
(スピネル)構造あるいは正方晶構造を有しており、第
1の元素はマンガン原子のサイト一部にマンガン原子と
置換されて存在している。マンガン含有酸化物の化学式
は、第1の元素をMaで表すとLiMn2−yMa
で示される。ここで、xの値は、0.9≦x≦2の
範囲内であり、yの値は0.01≦y≦0.5の範囲内
である。すなわち、マンガンに対する第1の元素の組成
比Ma/Mnは、モル比で0.01/1.99以上0.
5/1.5以下の範囲である。
【0020】ニッケル含有酸化物は、リチウムと、ニッ
ケルと、ニッケル以外の金属元素及びホウ素よりなる群
から選ばれた少なくとも1種の第2の元素と、酸素とを
含んでいる。このニッケル含有酸化物は、例えば層状構
造を有しており、第2の元素は、ニッケル原子のサイト
の一部にニッケル原子と置換されて存在している。ニッ
ケル含有酸化物の化学式は、第2の元素をMbで表す
と、代表的にはLiNi 1−zMbで示される。
なお、リチウムと酸素との組成比はLi:O=1:2で
なくても良く、zの値は0.01≦z≦0.5の範囲内
である。すなわち、ニッケルに対する第2の元素の組成
比Mb/Niは、モル比で0.01/0.99以上0.
5/0.5以下の範囲内である。
【0021】これらマンガン含有酸化物及びニッケル含
有酸化物は、マンガン又はニッケルの一部を上述した他
の元素で置換することにより、結晶構造が安定化すると
考えられ、これにより、この非水電解質二次電池では、
高温保存特性を向上させることができるようになってい
る。マンガンに対する第1の元素の組成比Ma/Mnを
モル比で0.01/1.99以上0.5/1.5以下と
し、ニッケルに対する第2の元素の組成比Mb/Niを
モル比で0.01/0.99以上0.5/0.5以下と
するのは、これよりも置換量が少ないと十分な効果を得
ることができず、これよりも置換量が多いと高温保存後
の高負荷放電容量が低下してしまうからである。
【0022】第1の元素としては、具体的には、鉄(F
e),コバルト(Co),ニッケル(Ni),銅(C
u),亜鉛(Zn),アルミニウム(Al),スズ(S
n),クロム(Cr),バナジウム(V),チタン(T
i),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),ス
トロンチウム(Sr)、ホウ素(B)、ガリウム(G
a)、インジウム(In)、シリコン(Si)及びゲル
マニウム(Ge)よりなる群から選ばれた少なくとも1
種が好ましく、第2の元素としては、具体的には、鉄,
コバルト,マンガン,銅,亜鉛,アルミニウム,スズ,
ホウ素,ガリウム,クロム,バナジウム,チタン,マグ
ネシウム,カルシウム,ストロンチウム、インジウム,
シリコン及びゲルマニウムよりなる群から選ばれた少な
くとも1種が好ましい。これらを第1の元素又は第2の
元素とするマンガン含有酸化物又はニッケル含有酸化物
は、比較的容易に得ることができ、化学的にも安定だか
らである。
【0023】ここで、マンガン含有酸化物とニッケル含
有酸化物との混合正極活物質は、その平均粒子径が5〜
50μmの範囲とされている。
【0024】上述した混合正極活物質の平均粒子径が5
μm未満である場合には、混合正極活物質の平均粒子径
が小さすぎるために、混合正極活物質の比表面積が大き
くなる。これにより、混合正極活物質に吸着する水分の
影響及び反応面積の増加を伴い、非水電解質の分解反応
が活性化することにより、混合正極活物質粒子表面に付
着する非水電解質の分解生成物が増加してしまうため、
充放電サイクル特性が劣化してしまう。
【0025】また、混合正極活物質の平均粒子径が50
μmよりも大とされた場合には、混合正極活物質の平均
粒子径が大きすぎるために、混合正極活物質中のリチウ
ムイオンの拡散性が悪く、混合正極活物質が有効に利用
されなくなってしまうため充放電サイクル特性が劣化し
てしまう。
【0026】さらに、平均粒子径が50μmよりも大と
された場合には、正極合剤を調製する際の秤量性が悪く
なる、ペレットの成形が困難になる、電極を構成した際
の電極表面の平滑制を確保できない等の問題が生じるた
め、実用に不適となる。
【0027】したがって、上述した混合正極活物質の平
均粒子径を5〜50μmの範囲とすることにより、混合
正極活物質を実用に好適なものとすることができ、ま
た、非水電解質の分解生成物が混合正極活物質粒子表面
に付着することを防止することが可能となり、サイクル
特性を向上させることができる。
【0028】また、正極11における混合正極活物質の
マンガン含有酸化物とニッケル含有酸化物との混合比
は、質量比で、マンガン含有酸化物10〜80に対して
ニッケル含有酸化物90〜20であることが好ましい。
マンガン含有酸化物は、高温雰囲気において後述する電
解質中で著しく劣化してしまうので、これよりもマンガ
ン含有酸化物の含有量が多いと、高温保存後に内部抵抗
が増大してしまい、容量が低下してしまうからである。
また、ニッケル含有酸化物は、放電電位が低いので、こ
れよりもニッケル含有酸化物の含有量が多いと、高温保
存後における高電位カットオフでの高負荷放電容量が低
くなってしまうからである。
【0029】なお、これらマンガン含有酸化物及びニッ
ケル含有酸化物は、例えば、リチウム化合物,マンガン
化合物及び第1の元素を含む化合物、又はリチウム化合
物,ニッケル化合物及び第2の元素を含む化合物をそれ
ぞれ用意し、それらを所望の比で混合したのち、酸素存
在雰囲気中において600℃〜1000℃の温度で加熱
焼成することにより得ることができる。その際、原料の
化合物としては、炭酸塩,水酸化物,酸化物,硝酸塩あ
るいは有機酸塩などがそれぞれ用いられる。
【0030】また、上述した混合正極活物質を作製する
方法としては、例えば撹拌混合造粒法等の造粒法を好適
に用いることができる。造粒とは、微細な粉体、あるい
は液状物質から、ある程度以上の粒度を有する粒子を作
り出すことであり、具体的には、例えば撹拌混合造粒法
の場合には、微細な粉体粒子にバインダー溶液を添加、
撹拌混合することにより、造粒することができる。
【0031】負極12は、例えば、正極11と同様に、
負極集電体層の両面あるいは片面に負極合剤層がそれぞ
れ設けられた構造を有している。負極集電体層は、例え
ば、銅箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属
箔により構成されている。負極合剤層は、例えば、負極
活物質として、リチウム金属、又はリチウム金属電位を
基準として例えば2V以下の電位でリチウムを吸蔵及び
離脱することが可能な、すなわちドープ・脱ドープ可能
な負極材料のいずれか1種又は2種以上を含んで構成さ
れており、必要に応じてさらに、ポリフッ化ビニリデン
などの結着剤を含んでいる。
【0032】リチウムをドープ・脱ドープ可能な負極材
料としては、リチウム金属、リチウム合金化合物が挙げ
られる。ここでいうリチウム合金化合物とは、例えば化
学式DLiで表されるものである。この化学式
において、Dはリチウムと合金あるいは化合物を形成可
能な金属元素及び半導体元素のうちの少なくとも1種を
表し、Eはリチウム及びD以外の金属元素及び半導体元
素のうち少なくとも1種を表す。また、s、t及びuの
値は、それぞれs>0、t≧0、u≧0である。ここ
で、リチウムと合金あるいは化合物を形成可能な金属元
素あるいは半導体元素としては、4B族の金属元素ある
いは半導体元素が好ましく、特に好ましくは、ケイ素あ
るいはスズであり、最も好ましくはケイ素である。リチ
ウムと合金あるいは化合物を形成可能な金属元素あるい
は半導体元素としては、Mg、B、Al、Ga、In、
Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Cd、Ag、Z
n、Hf、Zr、Yの各金属とそれらの合金化合物、例
えばLi−Al、Li−Al−M(式中、Mは2A、3
B、4B遷移金属元素のうち1つ以上からなる。)Al
Sb、CuMgSb等を挙げることができる。さらに、
本発明では、半導体元素であるB、Si、As等の元素
も金属元素に含めることとする。また、これらの合金あ
るいは化合物も好ましく、例えばMxSi(式中、Mは
Siを除く1つ以上の金属元素であり、xは、0<xで
ある。)やMxSn(式中、MはSnを除く1つ以上の
金属元素であり、xは、0<xである。)が挙げられ
る。具体的には、SiB、SiB、MgSi、M
Sn、NiSi、TiSi、MoSi、Co
Si、NiSi、CaSi、CrSi、Cu
Si、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi
、VSi、WSiあるいはZnSiなどが挙げ
られる。
【0033】さらに、負極材料としては、上記に示し
た、リチウムと合金化又は化合物化し得る元素、又は化
合物も用いることができる。すなわち、本材料中には、
1種類以上の4B族元素が含まれていても良く、リチウ
ムを含む4B族以外の金属元素が含まれていても良い。
このような材料としては、SiC、Si、Si
O、GeO、SiOx(式中、xは0<x≦
2である。)、SnOx(式中、xは0<x≦2であ
る。)、LiSiO、LiSnO等を例示することがで
きる。
【0034】リチウムをドープ・脱ドープ可能な負極材
料としては、また、炭素材料,金属酸化物あるいは高分
子材料なども挙げられる。炭素材料としては、例えば、
難黒鉛化性炭素,人造黒鉛,コークス類,グラファイト
類,ガラス状炭素類,有機高分子化合物焼成体,炭素繊
維,活性炭あるいはカーボンブラック類などが挙げられ
る。このうち、コークス類には、ピッチコークス,ニー
ドルコークスあるいは石油コークスなどがあり、有機高
分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン
樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化し
たものをいう。また、金属酸化物としては、酸化鉄,酸
化ルテニウム,酸化モリブデンあるいは酸化スズなどが
挙げられ、高分子材料としてはポリアセチレンあるいは
ポリピロールなどが挙げられる。
【0035】ここで、上述した材料を負極活物質として
用いるに際しては、上記材料を粉末状にして用いる。そ
して、本発明においては、この粉末状の負極活物質の平
均粒子径が5〜50μmの範囲とされている。
【0036】上述した負極活物質の平均粒子径が5μm
未満である場合には、負極活物質の平均粒子径が小さす
ぎるために、負極活物質の比表面積が大きくなる。これ
により、負極活物質に吸着する水分の影響及び反応面積
の増加を伴い、非水電解質の分解反応が活性化すること
により、負極活物質粒子表面に付着する非水電解質の分
解生成物が増加してしまうため、充放電サイクル特性が
劣化してしまう。
【0037】また、負極活物質の平均粒子径が50μm
よりも大とされた場合には、負極活物質の平均粒子径が
大きすぎるために、負極活物質中のリチウムイオンの拡
散性が悪く、負極活物質が有効に利用されなくなってし
まうため、充放電サイクル特性が劣化してしまう。
【0038】さらに、平均粒子径が50μmよりも大と
された場合には、負極合剤を調製する際の秤量性が悪く
なる、ペレットの成形が困難になる、電極を構成した際
の電極表面の平滑制を確保できない等の問題が生じるた
め、実用に不適となる。
【0039】したがって、上述した負極活物質の平均粒
子径を5〜50μmの範囲とすることにより、負極活物
質を実用に好適なものとすることができ、また、非水電
解質の分解生成物が負極活物質粒子表面に付着すること
を防止することが可能となり、サイクル特性を向上させ
ることができる。
【0040】なお、負極活物質としては、上述したリチ
ウムと合金あるいは化合物を形成可能な金属あるいは半
導体、又はこれらの合金あるいは化合物と、炭素材料,
金属酸化物あるいは高分子材料などとを混合して用いる
こともできる。
【0041】セパレータ13は、例えば、ポリプロピレ
ンあるいはポリエチレンなどのポリオレフィン系の材料
よりなる多孔質膜、又はセラミックス性の不織布などの
無機材料よりなる多孔質膜により構成されており、これ
ら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていても良
い。
【0042】このセパレータ13には、液状の電解質で
ある非水電解液が含浸されている。この非水電解液は、
非水溶媒に電解質塩として例えばリチウム塩が溶解され
たものである。非水溶媒としては、例えば、プロピレン
カーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエ
タン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチルラクト
ン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラ
ン、1,3−ジオキソラン、4−メチルー1,3−ジオ
キソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスル
ホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソー
ル、酢酸エステル、酪酸エステルあるいはプロピオン酸
エステルなどが好ましく、これらのうちのいずれか1種
又は2種以上を混合して用いられている。
【0043】リチウム塩としては、例えばLiCl
,LiAsF,LiPF,LiBF,LiB
(C),LiCHSO,LiCFSO
LiCl,LiBrなどがあり、これらのうちのいずれ
か1種又は2種以上が混合して用いられている。
【0044】以上のように構成された非水電解質二次電
池は次のように作用する。
【0045】この非水電解質二次電池では、充電を行う
と、例えば、正極11からリチウムイオンが離脱し、セ
パレータ13に含浸された電解質を介して負極12に吸
蔵される。放電を行うと、例えば負極12からリチウム
イオンが離脱し、セパレータ13に含浸された電解質を
介して正極11に吸蔵される。ここでは、正極11に第
1の元素を含むマンガン含有酸化物と第2の元素を含む
ニッケル含有酸化物とを含有しているので、高温保存後
においても電池容量が低下せず、高い容量維持率が得ら
れるとともに、例えば3.3Vの高電位カットオフ条件
下において高負荷放電を行っても大きな放電エネルギー
が得られる。
【0046】この非水電解質二次電池は、例えば、次の
ようにして製造することができる。
【0047】まず、例えば、マンガン含有酸化物と、ニ
ッケル含有酸化物と、必要に応じて導電剤及び結着剤と
を混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチ
ルー2−ピロリドンなどの溶剤に分散してペースト状の
正極合剤スラリーとする。この正極合剤スラリーを正極
集電体層に塗布し溶剤を乾燥させたのち、ローラープレ
ス機などにより圧縮成型して正極合剤層を形成し、正極
11を作製する。
【0048】次いで、例えば、負極材料と、必要に応じ
て結着剤とを混合して負極合剤を調製し、この負極合剤
をN−メチルー2−ピロリドンなどの溶剤に分散してペ
ースト状の負極合剤スラリーとする。この負極合剤スラ
リーを負極集電体層に塗布し溶剤を乾燥させたのち、ロ
ーラープレス機などにより圧縮成型して負極合剤層を形
成し、負極12を作製する。
【0049】続いて、正極集電体層に正極リード15を
溶接などにより取り付けるとともに、負極集電体層に負
極リード16を溶接などにより取り付ける。その後、正
極11と負極12とをセパレータ13を介して巻回し、
正極リード15の先端部を安全弁機構5に溶接するとと
もに、負極リード16の先端部を電池缶1に溶接して、
巻回した正極11及び負極12を一対の絶縁板2,3で
挟み電池缶1の内部に収納する。正極11及び負極12
を電池缶1の内部に収納したのち、非水電解液を電池缶
1の内部に注入し、セパレータ13に含浸させる。
【0050】その後、電池缶1の開口端部に電池蓋4,
安全弁機構5及び熱感抵抗素子6をガスケット7を介し
てかしめることにより固定する。これにより、図1に示
した非水電解質二次電池が形成される。
【0051】以上、本発明を適用した非水電解質二次電
池を例に挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の記
載に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲において適宜変更可能である。
【0052】したがって、上記においては、巻回構造を
有する円筒型の非水電解質二次電池について一例を具体
的に挙げて説明したが、本発明は他の構成を有する円筒
型の非水電解質二次電池についても適用することができ
る。また、電池の形状についても円筒形に限定されるこ
とはなく、円筒型以外のコイン型,ボタン型,角型ある
いはラミネートフィルムの内部に電極素子が封入された
型などの種々の形状を有する非水電解質二次電池につい
ても同様に適用することができる。
【0053】また、上記においては、非水電解質として
電解質塩を非水溶媒に溶解してなる非水電解液を用いた
場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、非水電解質として、電解質塩と膨潤溶
媒とマトリクス高分子とからなるゲル電解質、イオン伝
導性高分子と電解質塩とを複合化させてなる高分子固体
電解質、イオン伝導性無機セラミックス,ガラス,イオ
ン性結晶等を主成分とする無機固体電解質と非水電解液
とを混合してなる非水電解質材料等を用いた場合にも適
用可能である。
【0054】例えば非水電解質としてゲル電解質を用い
る場合、ゲル電解質のイオン伝導度が1mS/cm以上
であれば、ゲル電解質の組成及びゲル電解質を構成する
マトリクス高分子の構造はいかなるものであっても構わ
ない。
【0055】具体的なマトリクス高分子としては、ポリ
アクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化
ビニリデンとポリヘキサフルオロプロピレンとの共重合
体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロ
プロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン
オキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポ
リ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル
酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレ
ン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリ
スチレン、ポリカーボネート等を用いることが可能であ
る。特に電気化学的な安定性を考慮すると、ポリアクリ
ロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオ
ロプロピレン、ポリエチレンオキサイド等を用いること
が好ましい。
【0056】また、ゲル電解質を作製するために必要な
マトリクス高分子の重量は、マトリクス高分子と非水電
解液との相溶性により異なることから一概に規定するこ
とは困難であるが、非水電解液に対して5重量%〜50
重量%とすることが好ましい。
【0057】
【実施例】以下、本発明を具体的な実験結果に基づいて
説明する。
【0058】<サンプル1>サンプル1では、本発明を
適用した非水電解質二次電池の充放電サイクル特性を調
べるために、2016型コインセルを作製した。
【0059】まず、炭酸リチウム(LiCO)と二
酸化マンガン(MnO)と三酸化ニクロム(Cr
)とを混合し、空気中において850℃の温度で5
時間焼成してリチウムとマンガンと第1の元素(Ma)
としてクロムとを含むマンガン含有酸化物LiMn
1.9Cr0.1を作製した。
【0060】また、水酸化リチウム(LiOH)と一酸
化ニッケル(NiO)と一酸化コバルト(CoO)とを
混合し、空気中において750℃の温度で5時間焼成し
てリチウムとニッケルと第2の元素(Mb)としてコバ
ルトを含むニッケル含有酸化物LiNi0.8Co
0.2を作製した。
【0061】次いで、得られたマンガン含有酸化物とニ
ッケル含有酸化物とを重量比が1:1の割合で混合した
のち、この混合粉末を分級し、混合正極活物質として平
均粒子径が2μmの混合粉末を得た。平均粒子径の測定
はレーザ回折法により行った。
【0062】続いて、この混合粉末91重量部に対して
導電剤としてグラファィト6重量部及び結着剤としてポ
リフッ化ビニリデン3重量部を混合して正極合剤を調製
した。そして、この正極合剤を乾燥させて、直径が1
5.5mmである円盤状に成形することで、ペレット状
の正極を得た。
【0063】次いで、フィラーとしての石炭系コークス
100重量部にバインダーとしてのコールタール系ピッ
チを30重量部を加え、約100℃で混合した後、プレ
ス機により圧縮成型し、1000℃以下の温度で熱処理
することにより炭素成型体を作製した。続いて、この炭
素成型体に200℃以下で溶融させたコールタール系ピ
ッチを含浸し、1000℃以下で熱処理する、ピッチ含
浸/熱処理工程を数回繰り返したのち、不活性雰囲気申
において2700℃で熱処理し、黒鉛化成型体を作製し
た。その後、この黒鉛化成型体を粉砕分級し、粉末状と
した。
【0064】得られた黒鉛化粉末について、X線回折法
により構造解析を行ったところ、(002)面の面間隔
は0.337nmであり、(002)面のC軸結晶子厚
みは50.0nmであった。また、ピクノメータ法によ
り求めた真密度は2.23g/cmであり、嵩密度は
0.83g/cmであり、平均形状パラメータは10
であった。さらに、BET(Brunauer,Emmett,Telle
r)法により求めた比表面積は4.4m/gであり、
レーザ回折法により求めた粒度分布は、平均粒子径が3
1.2μm,累積10%粒子径が12.3μm,累積5
0%粒子径が29.5μm,累計90%粒子径が53.
7μmであった。加えて、島津微少圧縮試験機(島津製
作所製)を用いて求めた黒鉛化粒子の破壊強度は、平均
値で7.0×10Paであった。
【0065】黒鉛化粉末を得たのち、この黒鉛化粉末と
MgSi粉末とを重量比で1:1の割合で混合したの
ち、この混合粉末を分級し、負極活物質として平均粒子
径が2μmの混合粉末を得た。平均粒子径の測定はレー
ザ回折法により行った。
【0066】続いて、この混合粉末90重量部と結着剤
としてポリフッ化ビニリデン10重量部とを混合して負
極合剤を調製し、溶剤であるN−メチルピロリドンに分
散して負極合剤スラリーとした。そして、このスラリー
を負極集電体である厚さ10μmの銅箔の両面に均一に
塗布、乾燥して負極活物質層を形成した後、ロールプレ
ス機で圧縮成型し、直径16mmの円板状に打ち抜くこ
とにより負極を作製した。
【0067】また、炭酸プロピレンを50容量%と、炭
酸ジエチルを50容量%との混合溶媒中に、LiPF
を1.0mol/lの濃度で溶解させることにより非水
電解液を調製した。
【0068】上述のようにして作製した正極、負極及び
非水電解液を用いて、コイン型の非水電解液二次電池を
以下に示すようにして作製した。
【0069】まず、負極をステンレスからなる負極缶に
収納し、負極缶に非水電解液を注入した後、負極上に、
微多孔性ポリプロピレン製で厚み50μmであるセパレ
ータを配した。次いで、セパレータ上に正極を配して非
水電解液を注入した後に、アルミニウム、ステンレス及
びニッケルからなる3層構造を備える正極缶を、ポリプ
ロピレン製の封口ガスケットを介して負極缶とかしめて
固定することにより、外径20mm、高さ1.6mmで
ある2016型コインセルを得た。
【0070】<サンプル2>混合正極活物質の平均粒子
径を2μmとし、負極活物質の平均粒子径を10μmと
したこと以外は、サンプル1と同様にして2016型コ
インセルを作製した。
【0071】<サンプル3>混合正極活物質の平均粒子
径を5μmとし、負極活物質の平均粒子径を5μmとし
たこと以外は、サンプル1と同様にして2016型コイ
ンセルを作製した。
【0072】<サンプル4>混合正極活物質の平均粒子
径を5μmとし、負極活物質の平均粒子径を10μmと
したこと以外は、サンプル1と同様にして2016型コ
インセルを作製した。<サンプル5>混合正極活物質の
平均粒子径を5μmとし、負極活物質の平均粒子径を2
0μmとしたこと以外は、サンプル1と同様にして20
16型コインセルを作製した。
【0073】<サンプル6>混合正極活物質の平均粒子
径を5μmとし、負極活物質の平均粒子径を50μmと
したこと以外は、サンプル1と同様にして2016型コ
インセルを作製した。
【0074】<サンプル7>混合正極活物質の平均粒子
径を10μmとし、負極活物質の平均粒子径を2μmと
したこと以外は、サンプル1と同様にして2016型コ
インセルを作製した。
【0075】<サンプル8>混合正極活物質の平均粒子
径を10μmとし、負極活物質の平均粒子径を5μmと
したこと以外は、サンプル1と同様にして2016型コ
インセルを作製した。
【0076】<サンプル9>混合正極活物質の平均粒子
径を10μmとし、負極活物質の平均粒子径を10μm
としたこと以外は、サンプル1と同様にして2016型
コインセルを作製した。
【0077】<サンプル10>混合正極活物質の平均粒
子径を10μmとし、負極活物質の平均粒子径を20μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0078】<サンプル11>混合正極活物質の平均粒
子径を10μmとし、負極活物質の平均粒子径を50μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0079】<サンプル12>混合正極活物質の平均粒
子径を10μmとし、負極活物質の平均粒子径を80μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0080】<サンプル13>混合正極活物質の平均粒
子径を20μmとし、負極活物質の平均粒子径を5μm
としたこと以外は、サンプル1と同様にして2016型
コインセルを作製した。
【0081】<サンプル14>混合正極活物質の平均粒
子径を20μmとし、負極活物質の平均粒子径を10μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0082】<サンプル15>混合正極活物質の平均粒
子径を20μmとし、負極活物質の平均粒子径を20μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0083】<サンプル16>混合正極活物質の平均粒
子径を20μmとし、負極活物質の平均粒子径を50μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0084】<サンプル17>混合正極活物質の平均粒
子径を50μmとし、負極活物質の平均粒子径を5μm
としたこと以外は、サンプル1と同様にして2016型
コインセルを作製した。
【0085】<サンプル18>混合正極活物質の平均粒
子径を50μmとし、負極活物質の平均粒子径を10μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0086】<サンプル19>混合正極活物質の平均粒
子径を50μmとし、負極活物質の平均粒子径を20μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0087】<サンプル20>混合正極活物質の平均粒
子径を50μmとし、負極活物質の平均粒子径を50μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0088】<サンプル21>混合正極活物質の平均粒
子径を80μmとし、負極活物質の平均粒子径を10μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0089】<サンプル22>混合正極活物質の平均粒
子径を80μmとし、負極活物質の平均粒子径を80μ
mとしたこと以外は、サンプル1と同様にして2016
型コインセルを作製した。
【0090】以上のようにして作製したサンプル1乃至
サンプル22の2016型コインセルについて、充放電
サイクル特性として放電容量維持率を以下の手法により
調べた。
【0091】充放電サイクル特性 A 充放電サイクル特性として、充放電を繰り返した後
の放電容量維持率を調べた。まず、23℃の恒温槽中に
おいて充放電を行い初期放電容量を求めた。その際、充
電は1Aの定電流で電池電圧が4.2Vに達するまで行
った後、4.2Vの定電圧で充電時間の総計が3時間に
達するまで行い、放電は0.5Aの定電流で終止電圧
(カットオフ電圧)3.0Vまで行った。以上の工程を
1サイクルとして、充放電を200サイクル行い、初回
サイクル時の放電容量に対する200サイクル目の放電
容量の割合、すなわち放電容量維持率(%)を求めた。
それらの結果を表1及び図2に示す。
【0092】
【表1】 表1及び図2より、混合正極活物質及び負極活物質の平
均粒子径が共に5μm未満であるサンプル1では、20
0サイクル後の放電容量維持率が、非常に悪い値となっ
ていることがわかる。これは、以下の理由によると考え
られる。すなわち、混合正極活物質及び負極活物質の平
均粒子径が共に5μm未満であることから、混合正極活
物質及び負極活物質の平均粒子径が小さすぎるために、
混合正極活物質及び負極活物質の比表面積が大きくな
る。これにより、混合正極活物質及び負極活物質に吸着
する水分の影響及び反応面積の増加を伴い、非水電解液
の分解反応が活性化することにより、混合正極活物質粒
子表面及び負極活物質粒子表面に付着する分解生成物が
増加するためであると考えられる。
【0093】また、混合正極活物質及び負極活物質の平
均粒子径が共に50μmよりも大とされているサンプル
22では、200サイクル後の放電容量維持率が、非常
に悪い値となっていることがわかる。これは、混合正極
活物質及び負極活物質の平均粒子径が大きすぎるため
に、混合正極活物質中のリチウムイオンの拡散性が悪
く、混合正極活物質が有効に利用されていないことによ
ると考えられる。
【0094】それに対して、混合正極活物質又は負極活
物質の平均粒子径が5〜50μmの範囲とされているサ
ンプル2、サンプル7、サンプル12及びサンプル21
では、200サイクル後の放電容量維持率が大きく向上
していることがわかる。
【0095】そして、混合正極活物質及び負極活物質の
平均粒子径が共に5〜50μmの範囲とされているサン
プル3乃至サンプル6、サンプル8乃至サンプル11、
及びサンプル13乃至サンプル20では、200サイク
ル後の放電容量維持率はさらに大きく向上しており、非
常に良好な値となっていることがわかる。
【0096】以上のことより、混合正極活物質又は負極
活物質の平均粒子径を5〜50μmの範囲とすることに
より、200サイクル後の放電容量維持率を良好なもの
とすることができるといえる。すなわち充放電サイクル
特性に優れた非水電解質二次電池を構成することができ
るといえる。そして、混合正極活物質及び負極活物質の
平均粒子径を共に5〜50μmの範囲とすることによ
り、200サイクル後の放電容量維持率をさらに良好な
ものとすることができるといえる。すなわち、さらに充
放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を構成す
ることができるといえる。
【0097】<サンプル23>サンプル23では、混合
正極活物質としてLiNiCoO及びLiMnCrO
を以下の手法により作製した。
【0098】まず、原料粉末として水酸化リチウム粉末
と水酸化ニッケル粉末と水酸化コバルト粉末を使用し、
撹拌混合造粒法により造粒を行った。具体的には、リチ
ウム原子と、ニッケル原子とコバルト原子との和が等し
くなる、すなわち、Li:(Ni+Co)=1:1とな
るように、原料粉末、すなわち水酸化リチウム粉末と水
酸化ニッケル粉末と水酸化コバルト粉末を造粒機バーチ
カルグラニュレーター(商品名、パウレック社製)に投
入し、顆粒化するためのバインダーとしてポリビニルア
ルコールの4wt%水溶液を1〜1.4リットル/原料
粉末kgの割合で加え、造粒を行った。その結果、粒子
径が1〜4mmの顆粒が得られた。
【0099】次いで、この顆粒を酸素雰囲気中において
約800℃の温度で焼成し、混合正極活物質となるニッ
ケル含有酸化物を得た。この試料を粉末X線解析により
解析したところ、LiNiCoOとほぼ一致し、この
ニッケル含有酸化物がLiNiCoOであることが確
認された。
【0100】次いで、原料粉末として炭酸リチウム粉末
と酸化マンガン粉末と酸化クロム粉末を使用し、撹拌混
合造粒法により造粒を行った。具体的には、リチウム原
子と、マンガン原子とクロム原子との和が等しくなる、
すなわち、Li:(Ni+Co)=1:2となるよう
に、原料粉末、すなわち炭酸リチウム粉末と酸化マンガ
ン粉末と酸化クロム粉末を造粒機バーチカルグラニュレ
ーター(商品名、パウレック社製)に投入し、顆粒化す
るためのバインダーとしてポリビニルアルコールの4w
t%水溶液を1〜1.4リットル/原料粉末kgの割合
で加え、造粒を行った。その結果、粒子径が1〜4mm
の顆粒が得られた。
【0101】次いで、この顆粒を酸素雰囲気中において
約800℃の温度で焼成し、混合正極活物質となるマン
ガン含有酸化物を得た。この試料を粉末X線解析により
解析したところ、LiMnCrOとほぼ一致し、この
マンガン含有酸化物がLiMnCrOであることが確
認された。
【0102】次いで、上記において得られたLiNiC
oOとLiMnCrOを粉砕、分級することで、L
iNiCoO、LiMnCrO共に、平均粒子径を
20μmに調整した。
【0103】次いで、得られたLiNiCoOとLi
MnCrOとを20:80の混合比で混合して混合正
極活物質を調製した。また、この混合正極活物質の平均
粒子径は、20μmであった。
【0104】混合正極活物質を上記のようにして作製し
たことと、負極活物質の平均粒子径を20μmとしたこ
と以外は、サンプル1と同様にして2016型コインセ
ルを作製した。
【0105】<サンプル24>LiNiCoOとLi
MnCrOとを50:50の混合比で混合して混合正
極活物質を調製したこと以外は、サンプル23と同様に
して2016型コインセルを作製した。また、混合正極
活物質の平均粒子径は、20μmであった。
【0106】<サンプル25>LiNiCoOとLi
MnCrOとを80:20の混合比で混合して混合正
極活物質を調製したこと以外は、サンプル23と同様に
して2016型コインセルを作製した。また、混合正極
活物質の平均粒子径は、20μmであった。
【0107】上記により作製したサンプル23乃至サン
プル25の2016型コインセルについて、上記と同様
にして容量維持率を調べた。その結果を、表1に併せて
示す。
【0108】上記の結果より、造粒を採用することによ
って、同じ平均粒子径とした場合、より優れた充放電サ
イクル特性が得られることがわかる。これは以下の理由
によると考えられる。すなわち、造粒を行うことによ
り、正極活物質の合成過程において、二次粒子を形成す
る一次粒子間の結合性が高い、緻密な結晶構造が得られ
るため、粒子内のイオン拡散性が向上するためと考えら
れる。すなわち、造粒を行うことにより、さらに充放電
サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を構成するこ
とができるといえる。
【0109】
【発明の効果】本発明に係る非水電解質二次電池は、リ
チウム(Li)と、マンガン(Mn)と、マンガン以外の
金属元素及びホウ素(B)よりなる群から選ばれる少な
くとも1種の第1の元素と、酸素(O)とを含み、上記
マンガンに対する上記第1の元素のモル比(第1の元素
/マンガン)が、0.01/1.99以上0.5/1.
5以下の範囲内であるマンガン含有酸化物と、リチウム
と、ニッケル(Ni)と、ニッケル以外の金属元素及び
ホウ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の第2の
元素と、酸素とを含み、ニッケルに対する第2の元素の
モル比(第2の元素/ニッケル)が0.01/0.99
以上0.5/0.5以下の範囲内であるニッケル含有酸
化物との混合正極活物質を含有する正極と、負極活物質
としてリチウム金属、リチウム合金、又はリチウムをド
ープ・脱ドープ可能な材料のうち少なくとも1種類以上
をとして含有する負極と、非水電解質とを備え、混合正
極活物質の平均粒子径が5〜50μmとされてなるもの
である。
【0110】以上のように構成された本発明に係る非水
電解質二次電池においては、マンガン含有酸化物とニッ
ケル含有酸化物との混合正極活物質の平均粒子径を5〜
50μmの範囲とする。これにより、混合正極活物質を
作業性に優れた実用に好適なものとすることができ、ま
た、電池を構成した際には、非水電解質の分解生成物が
混合正極活物質粒子表面に付着することを防止すること
ができるため、充放電サイクル特性を向上させることが
でき、充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池
を実現することが可能となる。
【0111】また、本発明に係る非水電解質二次電池
は、リチウム(Li)と、マンガン(Mn)と、マンガン
以外の金属元素及びホウ素(B)よりなる群から選ばれ
る少なくとも1種の第1の元素と、酸素(O)とを含
み、マンガンに対する第1の元素のモル比(第1の元素
/マンガン)が、0.01/1.99以上0.5/1.
5以下の範囲内であるマンガン含有酸化物と、リチウム
と、ニッケル(Ni)と、ニッケル以外の金属元素及び
ホウ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の第2の
元素と、酸素とを含み、ニッケルに対する第2の元素の
モル比(第2の元素/ニッケル)が0.01/0.99
以上0.5/0.5以下の範囲内であるニッケル含有酸
化物との混合正極活物質を含有する正極と、負極活物質
としてリチウム金属、リチウム合金、又はリチウムをド
ープ・脱ドープ可能な材料のうち少なくとも1種類以上
が負極活物質として含有する負極と、非水電解質とを備
え、負極活物質の平均粒子径が5〜50μmとされてな
るものである。
【0112】以上のように構成された本発明に係る非水
電解質二次電池においては、負極活物質の平均粒子径を
5〜50μmの範囲とする。これにより、負極活物質
を、作業性に優れた実用に好適なものとすることがで
き、また、電池を構成した際には、非水電解質の分解生
成物が負極活物質粒子表面に付着することを防止するこ
とができるため、充放電サイクル特性に優れた非水電解
質二次電池を実現することが可能となる。
【0113】また、本発明に係る正極活物質の製造方法
は、リチウム(Li)と、マンガン(Mn)と、マンガン
以外の金属元素及びホウ素(B)よりなる群から選ばれ
る少なくとも1種の第1の元素と、酸素(O)とを含
み、マンガンに対する第1の元素のモル比(第1の元素
/マンガン)が、0.01/1.99以上0.5/1.
5以下の範囲内であるマンガン含有酸化物と、リチウム
と、ニッケル(Ni)と、ニッケル以外の金属元素及び
ホウ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の第2の
元素と、酸素とを含み、ニッケルに対する第2の元素の
モル比(第2の元素/ニッケル)が0.01/0.99
以上0.5/0.5以下の範囲内であるニッケル含有酸
化物との混合正極活物質を含有し、平均粒子径が5〜5
0μmである正極活物質の製造方法であって、マンガン
含有酸化物とニッケル含有酸化物について、それぞれの
混合原材料を造粒し、焼成するものである。
【0114】以上のような本発明に係る正極活物質の製
造方法では、造粒を行うことにより、正極活物質の合成
過程において、二次粒子を形成する一次粒子間の結合性
が高い、緻密な結晶構造が得られるため、粒子内のイオ
ン拡散性が向上した正極活物質を得ることが可能とな
る。
【0115】したがって、本発明によれば、充放電サイ
クル特性に優れた非水電解質二次電池及び正極活物質の
製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した非水電解質二次電池の一構成
例を示す縦断面図である。
【図2】サンプル1乃至サンプル22における正負極平
均粒子径と容量維持率との関係を示した特性図である。
【符号の説明】
1 電池缶、2,3 絶縁板、4 電池蓋、5 安全弁
機構、6 熱感抵抗素子、7 ガスケット、10 巻回
電極体、11 正極、12 負極、13 セパレータ、
14 センターピン、15 正極リード、16 負極リ
ード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 佳克 福島県安達郡本宮町字樋ノ口2番地 ソニ ー福島株式会社内 (72)発明者 古賀 景三 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ05 AK03 AL02 AL06 AL12 AL16 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ14 CJ02 CJ08 HJ02 HJ05 5H050 AA07 CA07 CA08 CA09 CB02 CB07 CB12 CB20 GA02 GA06 GA10 HA02 HA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウム(Li)と、マンガン(Mn)
    と、マンガン以外の金属元素及びホウ素(B)よりなる
    群から選ばれる少なくとも1種の第1の元素と、酸素
    (O)とを含み、上記マンガンに対する上記第1の元素
    のモル比(第1の元素/マンガン)が、0.01/1.
    99以上0.5/1.5以下の範囲内であるマンガン含
    有酸化物と、 リチウムと、ニッケル(Ni)と、ニッケル以外の金属
    元素及びホウ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種
    の第2の元素と、酸素とを含み、上記ニッケルに対する
    上記第2の元素のモル比(第2の元素/ニッケル)が
    0.01/0.99以上0.5/0.5以下の範囲内で
    あるニッケル含有酸化物との混合正極活物質を含有する
    正極と、 負極活物質としてリチウム金属、リチウム合金、又はリ
    チウムをドープ・脱ドープ可能な材料のうち少なくとも
    1種類以上を含有する負極と、 非水電解質とを備え、 上記混合正極活物質の平均粒子径が、5〜50μmであ
    ることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 上記混合正極活物質における上記マンガ
    ン含有酸化物と上記ニッケル含有酸化物との混合比が、
    質量比で、上記マンガン含有酸化物10〜80に対して
    上記ニッケル含有酸化物90〜20であることを特徴と
    する請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】 リチウム(Li)と、マンガン(Mn)
    と、マンガン以外の金属元素及びホウ素(B)よりなる
    群から選ばれる少なくとも1種の第1の元素と、酸素
    (O)とを含み、上記マンガンに対する上記第1の元素
    のモル比(第1の元素/マンガン)が、0.01/1.
    99以上0.5/1.5以下の範囲内であるマンガン含
    有酸化物と、 リチウムと、ニッケル(Ni)と、ニッケル以外の金属
    元素及びホウ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種
    の第2の元素と、酸素とを含み、上記ニッケルに対する
    上記第2の元素のモル比(第2の元素/ニッケル)が
    0.01/0.99以上0.5/0.5以下の範囲内で
    あるニッケル含有酸化物との混合正極活物質を含有する
    正極と、 負極活物質としてリチウム金属、リチウム合金、又はリ
    チウムをドープ・脱ドープ可能な材料のうち少なくとも
    1種類以上を含有する負極と、 非水電解質とを備え、 上記負極活物質の平均粒子径が、5〜50μmであるこ
    とを特徴とする非水電解質二次電池。
  4. 【請求項4】 上記混合正極活物質における上記マンガ
    ン含有酸化物と上記ニッケル含有酸化物との混合比が、
    質量比で、上記マンガン含有酸化物10〜80に対して
    上記ニッケル含有酸化物90〜20であることを特徴と
    する請求項3記載の非水電解質二次電池。
  5. 【請求項5】 リチウム(Li)と、マンガン(Mn)
    と、マンガン以外の金属元素及びホウ素(B)よりなる
    群から選ばれる少なくとも1種の第1の元素と、酸素
    (O)とを含み、上記マンガンに対する上記第1の元素
    のモル比(第1の元素/マンガン)が、0.01/1.
    99以上0.5/1.5以下の範囲内であるマンガン含
    有酸化物と、 リチウムと、ニッケル(Ni)と、ニッケル以外の金属
    元素及びホウ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種
    の第2の元素と、酸素とを含み、上記ニッケルに対する
    上記第2の元素のモル比(第2の元素/ニッケル)が
    0.01/0.99以上0.5/0.5以下の範囲内で
    あるニッケル含有酸化物との混合正極活物質を含有し、
    平均粒子径が5〜50μmである正極活物質の製造方法
    であって、 上記マンガン含有酸化物と上記ニッケル含有酸化物につ
    いて、それぞれの混合原材料を造粒し、焼成することを
    特徴とする正極活物質の製造方法。
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