JP2002201173A - β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボン酸類の製造方法とその触媒 - Google Patents

β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボン酸類の製造方法とその触媒

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一置換オレフィン類を過酸化水素で酸化し
て、β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボ
ン酸類をより工業的に有利に製造する方法を提供するこ
と。 【解決手段】一置換オレフィン類と過酸化水素とを、タ
ングステン金属、モリブデン金属、タングステンと第II
Ib族、第IVb族、第Vb族または酸素を除く第VIb族元素と
からなるタングステン化合物およびモリブデンと第IIIb
族、第IVb族、第Vb族または酸素を除く第VIb族元素とか
らなるモリブデン化合物からなる群から選ばれる少なく
とも1種の金属化合物と過酸化水素とを反応せしめてな
る金属酸化物触媒の存在下に反応させることを特徴とす
るβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボン
酸類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、β−ヒドロキシヒ
ドロペルオキシド類およびカルボン酸類の製造方法とそ
の触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類お
よびカルボン酸類は、各種化学製品およびその合成中間
体等として重要な化合物であり、特にβ−ヒドロキシヒ
ドロペルオキシド類は、アルデヒド類やジオール類の合
成前駆体として、極めて重要な化合物である。
【0003】かかるβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド
類およびカルボン酸類は、オレフィン類を酸化すること
により得ることができ、種々の酸化剤が検討されてい
る。なかでも、過酸化水素は、安価で、取り扱いが容易
で、しかも反応後には無害な水となる、クリーンで優れ
た酸化剤として近年注目を集めている。
【0004】一置換オレフィン類を過酸化水素で酸化し
てβ−ヒドロキシヒドロペルオキシドおよびカルボン酸
類を製造する方法としては、例えばテトラキス(オキソ
ジペルオキソタングスト)リン酸触媒を用いる方法
(J.Org.Chem.,63,7190(199
8))が知られているが、かかる方法は、一置換オレフ
ィン類と過酸化水素を反応させて、一旦対応するエポキ
シド体に変換した後、かかるエポキシド体と過酸化水素
とをさらに反応させる二段階の方法であり、しかも触媒
の調製が比較的煩雑であり、必ずしも効率的な方法とは
言えなかった。
【0005】一置換オレフィン類を過酸化水素で酸化し
て、カルボン酸類を製造する方法としては、例えばヘテ
ロポリ酸およびセチルピリジニウムクロリドを触媒とす
る方法(J.Org.Chem.,53,3587(1
988))、tert−ブタノール中でヘテロポリ酸を
触媒とする方法(Chem.Lett.,857(19
89))等が報告されているが、何れも収率が低く、工
業的にさらに有利な方法の開発が望まれていた。
【0006】β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類から
アルデヒド類を得る方法としては、例えば塩基を用いる
方法(J.Org.Chem.,43,1760(19
78)が知られているが、塩基の使用量が多く、より工
業的に有利な方法の開発が望まれていた。
【0007】一置換オレフィン類からアルデヒド類を製
造する方法としては、例えば(1)メチルレニウムトリ
オキサイド触媒を用いる方法(WO98/47847号
公報)(2)ヘテロポリ酸類および硫酸マグネシウムを
触媒とする方法(特公平8−19027号公報)(3)
タングステン酸ナトリウムから合成した酸化タングステ
ンを触媒とする方法(Tetrahedron,48
3503(1992))等が知られているが、(1)の
方法は、比較的高価な触媒を用いているという点で、
(2)および(3)の方法は、アルデヒド類の収率が低
いという点で、必ずしも工業的に有利な方法とは言えな
かった。
【0008】β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類を還
元してジオール類を製造する方法としては、例えばトリ
フェニルホスフィンを還元剤とする方法(J.Org.
Chem.,63,7190(1998))が知られて
いるが、トリフェニルホスフィンが高価で、しかも生成
するジオール類と副生するトリフェニルホスフィンオキ
シドとを分離する操作が必要であるという点で有利な方
法とは言えなかった。
【0009】一置換オレフィン類からジオール類を製造
する方法としては、例えばタングストリン酸と第四級ア
ンモニウム塩とからなる錯体触媒を用いる方法(Syn
thesis,295(1989))が知られている
が、触媒を別途調整する必要があり、必ずしも効率的な
方法とは言えなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような状況のも
と、本発明者は、一置換オレフィン類を過酸化水素で酸
化して、β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカ
ルボン酸類をより工業的に有利に製造する方法を開発す
べく鋭意検討したところ、入手が容易なタングステン金
属、モリブデン金属、ホウ化タングステン等のタングス
テン化合物、ホウ化モリブデン等のモリブデン化合物と
過酸化水素とを反応せしめてなる金属酸化物が、一置換
オレフィン類と過酸化水素の反応において、良好な触媒
活性を示し、該金属酸化物触媒の存在下に、一置換オレ
フィン類と過酸化水素とを反応させることにより、β−
ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボン酸類が
得られること、さらに該β−ヒドロキシヒドロペルオキ
シド類を特定の金属化合物で処理することにより、該β
−ヒドロキシヒドロペルオキシド類の分解反応が進行
し、アルデヒド類が得られることおよび該β−ヒドロキ
シヒドロペルオキシド類を還元剤で還元処理することに
より、ジオール類が得られることを見出し、本発明に至
った。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
置換オレフィン類と過酸化水素とを、タングステン金
属、モリブデン金属、タングステンと第IIIb族、第IVb
族、第Vb族または酸素を除く第VIb族元素とからなるタ
ングステン化合物およびモリブデンと第IIIb族、第IVb
族、第Vb族または酸素を除く第VIb族元素とからなるモ
リブデン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種
の金属化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる金属酸
化物触媒の存在下に反応させることを特徴とするβ−ヒ
ドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボン酸類の製
造方法とその触媒を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】まず最初に、一置換オレフィン類
と過酸化水素とを反応させる際に用いる金属酸化物触媒
について説明する。触媒としては、タングステン金属、
モリブデン金属、タングステンと第IIIb族、第IVb族、
第Vb族または酸素を除く第VIb族元素とからなるタング
ステン化合物およびモリブデンと第IIIb族、第IVb族、
第Vb族または酸素を除く第VIb族元素とからなるモリブ
デン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の金
属化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる金属酸化物
が用いられる。
【0013】タングステンと第IIIb族元素とからなるタ
ングステン化合物としては、例えばホウ化タングステン
等が、タングステンと第IVb族元素とからなるタングス
テン化合物としては、例えば炭化タングステン、ケイ化
タングステン等が、タングステンと第Vb族元素とからな
るタングステン化合物としては、例えばチッ化タングス
テン、リン化タングステン等が、タングステンと酸素を
除く第VIb族元素とからなるタングステン化合物として
は、例えば硫化タングステン等がそれぞれ挙げられる。
【0014】モリブデンと第IIIb族元素とからなるモリ
ブデン化合物としては、例えばホウ化モリブデン等が、
モリブデンと第IVb族元素とからなるモリブデン化合物
としては、例えば炭化モリブデン、ケイ化モリブデン等
が、モリブデンと第Vb族元素とからなるモリブデン化合
物としては、例えばチッ化モリブデン、リン化モリブデ
ン等が、モリブデンと酸素を除く第VIb族元素とからな
るモリブデン化合物としては、例えば硫化モリブデン等
がそれぞれ挙げられる。
【0015】かかる金属化合物のなかでも、タングステ
ン金属、モリブデン金属、ホウ化タングステン、ホウ化
モリブデン、硫化タングステン、硫化モリブデンが好ま
しい。また、かかる金属化合物はそれぞれ単独で用いて
もよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0016】かかる金属化合物と反応せしめる過酸化水
素としては、通常水溶液が用いられる。もちろん過酸化
水素の有機溶媒溶液を用いてもよいが、取扱いが容易と
いう点で、過酸化水素水を用いることが好ましい。過酸
化水素水もしくは過酸化水素の有機溶媒溶液中の過酸化
水素濃度は特に制限されないが、容積効率、安全面等を
考慮すると、実用的には1〜60重量%である。過酸化
水素水を用いる場合は、通常市販のものをそのままもし
くは必要に応じて希釈、濃縮等により濃度調整を行なっ
たものを用いればよい。また過酸化水素の有機溶媒溶液
を用いる場合は、例えば過酸化水素水を有機溶媒で抽出
処理する、もしくは有機溶媒の存在下に過酸化水素水を
蒸留処理する等の手段により、調製したものを用いれば
よい。
【0017】金属化合物と反応せしめる過酸化水素の使
用量は、金属化合物に対して、通常3モル倍以上、好ま
しくは5モル倍以上であり、その上限は特にない。
【0018】金属化合物と過酸化水素との反応は、通常
水溶液中で実施される。もちろん例えばジエチルエーテ
ル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル系溶媒、例えば酢酸エチル等のエステ
ル系溶媒、例えばメタノール、エタノール、tert−
ブタノール等アルコール系溶媒、アセトニトリル、プロ
ピオニトリル等のニトリル系溶媒等の有機溶媒中または
該有機溶媒と水との混合溶媒中で実施してもよい。
【0019】金属化合物と過酸化水素との反応は、通常
その両者を混合、接触させることにより行われ、金属化
合物と過酸化水素との接触効率をより向上させるため、
金属酸化物調製液中で、金属化合物が十分分散するよう
攪拌しながら反応を行うことが好ましい。また、金属化
合物と過酸化水素との接触効率を高め、金属酸化物調製
時の制御をより容易にするという点で、例えば粉末状の
金属化合物等粒径の小さな金属化合物を用いることが好
ましい。
【0020】金属酸化物調製時の調製温度は、通常−1
0〜100℃である。
【0021】金属化合物と過酸化水素とを水中、有機溶
媒中もしくは有機溶媒と水との混合溶媒中で反応させる
ことにより、金属化合物の全部もしくは一部が溶解し
て、金属酸化物を含む均一溶液もしくは懸濁液を調製す
ることができるが、該金属酸化物を、例えば濃縮処理等
により調製液から取り出して、触媒として用いてもよい
し、該調製液をそのまま触媒として用いてもよい。
【0022】次に、上記金属酸化物を触媒とする一置換
オレフィン類と過酸化水素との反応について説明する。
【0023】一置換オレフィン類としては、オレフィン
性の炭素−炭素二重結合を有し、該二重結合を形成して
いる炭素原子のいずれか一方の炭素原子に、一つの水素
原子と一つの置換基が結合し、他方の炭素原子には、二
つの水素原子が結合したオレフィンであればよい。
【0024】かかる一置換オレフィン類としては、例え
ば一般式(1) (式中、R1は、置換されていてもよいアルキル基、置
換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよ
いアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ
基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されてい
てもよいアラルキルオキシ基、置換されていてもよいア
シル基、置換されていてもよいカルボアルコキシ基、置
換されていてもよいカルボアリールオキシ基、置換され
ていてもよいカルボアラルキルオキシ基、カルボキシル
基またはハロゲン原子を表わす。)で示されるオレフィ
ン類が挙げられる。
【0025】置換されていてもよいアルキル基として
は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−デ
シル基、シクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプ
ロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メン
チル基等の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数1〜2
0のアルキル基およびこれらアルキル基が、後述するア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、
ハロゲン原子、アシル基、カルボアルコキシ基、カルボ
アリールオキシ基、カルボアラルキルオキシ基、カルボ
キシル基等の置換基で置換された、例えばクロロメチル
基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキ
シメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、カ
ルボメトキシメチル基、1−カルボエトキシ−2,2−
ジメチル−3−シクロプロピル基等が挙げられる。
【0026】置換されていてもよいアルコキシ基として
は、前記置換されていてもよいアルキル基と酸素原子と
から構成されるものが挙げられ、例えばメトキシ基、エ
トキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−
ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t
ert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−デシ
ルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシル
オキシ基、メンチルオキシ基等の直鎖状、分枝鎖状また
は環状の炭素数1〜20のアルコキシ基およびこれらア
ルコキシ基が、例えばハロゲン原子、アルコキシ基等の
置換基で置換された、例えばクロロメトキシ基、フルオ
ロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メトキシメト
キシ基、エトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基等が
挙げられる。
【0027】置換されていてもよいアリール基として
は、例えばフェニル基、ナフチル基等およびこれらフェ
ニル基、ナフチル基等を構成する芳香環が、前記アルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、後述するアラルキル
基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン
原子等の置換基で置換された、例えば2−メチルフェニ
ル基、4−クロロフェニル基、4−メチルフェニル基、
4−メトキシフェニル基、3−フェノキシフェニル基等
が挙げられる。置換されていてもよいアリールオキシ基
としては、前記置換されていてもよいアリール基と酸素
原子とから構成されるものが挙げられ、例えばフェノキ
シ基、2−メチルフェノキシ基、4−クロロフェノキシ
基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ
基、3−フェノキシフェノキシ基等が挙げられる。
【0028】置換されていてもよいアラルキル基として
は、前記置換されていてもよいアリール基と前記置換さ
れていてもよいアルキル基とから構成されるものが挙げ
られ、例えばベンジル基、4−クロロベンジル基、4−
メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、3−フェ
ノキシベンジル基、2,3,5,6−テトラフルオロベ
ンジル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチ
ルベンジル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−
メトキシベンジル基、2,3,5,6−テトラフルオロ
−4−メトキシメチルベンジル基等が挙げられる。ま
た、置換されていてもよいアラルキルオキシ基として
は、前記置換されていてもよいアラルキル基と酸素原子
とから構成されるものが挙げられ、例えばベンジルオキ
シ基、4−クロロベンジルオキシ基、4−メチルベンジ
ルオキシ基、4−メトキシベンジルオキシ基、3−フェ
ノキシベンジルオキシ基、2,3,5,6−テトラフル
オロベンジルオキシ基、2,3,5,6−テトラフルオ
ロ−4−メチルベンジルオキシ基、2,3,5,6−テ
トラフルオロ−4−メトキシベンジルオキシ基、2,
3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベン
ジルオキシ基等が挙げられる。
【0029】ハロゲン原子としては、例えばフッ素原
子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
【0030】置換されていてもよいアシル基としては、
カルボニル基と前記置換されていてもよいアルキル基、
カルボニル基と前記置換されていてもよいアリール基お
よびカルボニル基と前記置換されていてもよいアラルキ
ル基とから構成されるものが挙げられ、例えばカルボメ
チル基、カルボエチル基、カルボフェニル基、カルボベ
ンジル基等が挙げられる。
【0031】置換されていてもよいカルボアルコキシ基
としては、カルボニル基と前記置換されていてもよいア
ルコキシ基とから構成されるものが、置換されていても
よいカルボアリールオキシ基としては、カルボニル基と
前記置換されていてもよいアリールオキシ基とから構成
されるものが、置換されていてもよいカルボアラルキル
オキシ基としては、カルボニル基と前記置換されていて
もよいアラルキルオキシ基とから構成されるものがそれ
ぞれ挙げられ、例えばカルボメトキシ基、カルボエトキ
シ基、カルボフェノキシ基、カルボベンジルオキシ基等
が挙げられる。
【0032】かかる一置換オレフィン類(以下、オレフ
ィン類と略記する)としては、例えば1−ヘキセン、1
−ヘプテン、1−オクテン、1−ドデセン、スチレン、
4−メチルスチレン、1,7−オクタジエン、アリルベ
ンゼン、アリルアニソール、アリルクロリド、アリルエ
チルエーテル、アリルベンジルエーテル、3,3−ジメ
チル−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチル、
3,3−ジメチル−2−ビニル−シクロプロパンカルボ
ン酸エチル等が挙げられる。
【0033】オレフィン類の中には、その分子内に不斉
炭素を有しており、光学異性体が存在するものがある
が、本発明には、光学異性体の単独または混合物のいず
れも用いることができる。
【0034】本反応は、前記した金属酸化物触媒の存在
下に、オレフィン類と過酸化水素を反応させるものであ
り、オレフィン類の炭素−炭素二重結合が酸化されたβ
−ヒドロキシヒドロペルオキシド類と、オレフィン類の
炭素−炭素二重結合が酸化開裂したカルボン酸類が生成
する。
【0035】オレフィン類として、上記一般式(1)で
示されるオレフィン類を用い亜場合には、炭素−炭素二
重結合が酸化された、一般式(2) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類および/または
一般式(3) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類と、炭素−炭素
二重結合が酸化開裂した一般式(5) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るカルボン酸類およびギ酸が生成する。
【0036】なお、本反応においては、オレフィン類の
別の酸化生成物であるジオール類やβ−ヒドロキシヒド
ロペルオキシド類が分解したアルデヒド類が副生成物と
して生成することがある。上記一般式(1)で示される
オレフィン類を用いた場合には、一般式(4) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るジオール類や一般式(6) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るアルデヒド類およびホルムアルデヒドが副生物として
生成する。
【0037】具体的なオレフィン類を例とし、さらに具
体的に説明すると、例えば原料オレフィン類として1−
ヘキセンを用いた場合には、2−ヒドロペルオキシ−1
−ヒドロキシヘキサンおよび/または1−ヒドロペルオ
キシ−2−ヒドロキシヘキサンと、ペンタン酸およびギ
酸が得られる。
【0038】オレフィン類と過酸化水素との反応におけ
る金属酸化物触媒の使用量は、オレフィン類に対して、
通常0.001モル倍以上であり、その上限は特にない
が、経済的な面を考慮すると、実用的には、オレフィン
類に対して、1モル倍以下である。
【0039】過酸化水素は、通常水溶液として用いられ
る。もちろん過酸化水素の有機溶媒溶液を用いてもよ
い。過酸化水素水もしくは有機溶媒溶液中の過酸化水素
濃度は特に制限されないが、容積効率、安全面等を考慮
すると、実用的には1〜60重量%である。過酸化水素
水は、通常市販のものをそのままもしくは必要に応じて
希釈、濃縮等により濃度調整を行なった後用いられる。
過酸化水素の有機溶媒溶液は、例えば過酸化水素水を有
機溶媒で抽出処理する、もしくは有機溶媒の存在下に過
酸化水素水を蒸留処理する等の手段により、調製するこ
とができる。
【0040】過酸化水素の使用量は、オレフィン類に対
して、通常1モル倍以上であり、その使用量の上限は特
にないが、経済的な面も考慮すると、実用的には、オレ
フィン類に対して、10モル倍以下である。なお、触媒
として、金属酸化物を含む調製液を用いる場合は、該調
製液中の過酸化水素量を含めて、過酸化水素の使用量を
設定してもよい。
【0041】本反応は、通常水溶媒、有機溶媒もしくは
有機溶媒と水の混合溶媒中で実施される。有機溶媒とし
ては、例えばジエチルエーテル、メチル−tert−ブ
チルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶
媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、メタノール、エタ
ノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶媒、
アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒
等が挙げられる。水または有機溶媒の使用量は特に制限
されないが、容積効率等を考慮すると、実用的には、オ
レフィン類に対して、100重量倍以下である。
【0042】なお、本反応においては、生成物の生成比
率は反応条件により異なるため、目的とする生成物に応
じて、適宜反応条件を選択すればよい。例えばβ−ヒド
ロキシヒドロペルオキシド類を目的とする場合には、有
機溶媒中で反応を実施することが好ましく、カルボン酸
類を目的とする場合には、水溶媒中で反応を実施するこ
とが好ましい。また、β−ヒドロキシヒドロペルオキシ
ド類を目的とする場合には、無水条件下で反応を実施す
ることが好ましい。無水条件下で反応を実施する方法と
しては、例えば反応系内に脱水剤を共存させる方法等が
挙げられる。脱水剤としては、例えば無水硫酸マグネシ
ウム、無水硫酸ナトリウム、無水ホウ酸、ポリリン酸、
五酸化二リン等が挙げられ、その使用量は、反応系内に
存在する水を脱水除去可能な量以上であればよい。
【0043】反応温度は、あまり低いと反応が進行しに
くく、また反応温度があまり高いと、原料のオレフィン
類の重合等副反応が進行する恐れがあるため、実用的な
反応温度は、0〜200℃の範囲である。本反応におい
ては、反応温度によりβ−ヒドロペルオキシド類および
カルボン酸類の生成比率が変化し、反応温度が低い場合
にはβ−ヒドロペルオキシド類が生成しやすく、反応温
度が高くなるに従って、カルボン酸類が生成しやすくな
る。そのため、β−ヒドロペルオキシド類を目的とする
場合には、反応温度を65℃未満とすることが好まし
く、カルボン酸類を目的とする場合には、反応温度を6
5℃以上とすることが好ましい。
【0044】本反応は、通常オレフィン類、過酸化水素
および金属酸化物触媒を接触、混合することにより実施
されるが、その混合順序は特に制限されない。また、例
えば金属化合物、過酸化水素およびオレフィン類を接
触、混合させて、金属酸化物触媒の調製操作と、オレフ
ィン類と過酸化水素との反応を、同時に行ってもよい。
【0045】本反応は、常圧条件下で実施してもよい
し、加圧条件下で実施してもよい。また、反応の進行
は、例えばガスクロマトグラフィー、高速液体クロマト
グラフィ、薄層クロマトグラフィー、NMR、IR等の
通常の分析手段により確認することができる。
【0046】また、本反応は、例えば無水ホウ酸等のホ
ウ素化合物の共存下に実施してもよい。ホウ素化合物と
しては、例えば無水ホウ酸、メタホウ酸、正ホウ酸、メ
タホウ酸アルカリ金属塩、メタホウ酸アルカリ土類金属
塩、正ホウ酸アルカリ金属塩、正ホウ酸アルカリ土類金
属塩等が挙げられ、その使用量は特に制限されないが、
あまり多すぎても経済的に不利になるため、実用的に
は、オレフィン類に対して、通常1モル倍以下である。
【0047】反応終了後、反応液をそのままもしくは必
要に応じて残存する過酸化水素を、例えば亜硫酸ナトリ
ウム等の還元剤で分解した後、濃縮処理、晶析処理等す
ることにより、目的とするアルデヒド類およびカルボン
酸類を取り出すことができる。また、反応液に、必要に
応じて水および/または水に不溶の有機溶媒を加え、抽
出処理し、得られる有機層を濃縮処理することにより、
β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボン酸
類を取り出すこともできる。取り出したβ−ヒドロキシ
ヒドロペルオキシド類およびカルボン酸類は、蒸留、カ
ラムクロマトグラフィー等の手段によりさらに精製して
もよい。
【0048】水に不溶の有機溶媒としては、例えばトル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロメ
タン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭
化水素系溶媒、ジエチルエーテル、メチル−tert−
ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶
媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒等が挙げられ、その
使用量は特に制限されない。
【0049】なお、前記したとおり、本反応において
は、ジオール類やアルデヒド類が副生物として生成する
が、上記と同様の処理により、反応液から副生したジオ
ール類やアルデヒド類を取り出すこともできる。
【0050】また、目的とするβ−ヒドロキシヒドロペ
ルオキシド類およびカルボン酸類を晶析処理により取り
出した後の濾液や反応液を抽出処理して得られる水層
は、本反応の金属酸化物触媒を含んでおり、そのままも
しくは必要に応じて濃縮処理等を行った後、再度本反応
に使用することができる。
【0051】また、用いたオレフィン類の種類によって
は、生成するカルボン酸が不安定である場合があり、そ
の場合には、反応系中で、例えば該カルボン酸の脱炭酸
反応等が起こり、例えば炭素数が1つ少ないカルボン酸
が得られることもある。
【0052】また、オレフィン類として、光学活性体を
用いた場合には、光学活性な生成物が得られる。
【0053】かくして得られるβ−ヒドロキシヒドロペ
ルオキシド類としては、例えば1−ヒドロキシ−2−ヒ
ドロペルオキシヘキサン、2−ヒドロキシ−1−ヒドロ
ペルオキシヘキサン、1−ヒドロキシ−2−ヒドロペル
オキシヘプタン、2−ヒドロキシ−1−ヒドロペルオキ
シヘプタン、1−ヒドロキシ−2−ヒドロペルオキシオ
クタン、2−ヒドロキシ−1−ヒドロペルオキシオクタ
ン、1−ヒドロキシ−2−ヒドロペルオキシドデカン、
2−ヒドロキシ−1−ヒドロペルオキシドデカン、1−
ヒドロキシ−2−フェニル−2−ヒドロペルオキシエタ
ン、1−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)−2
−ヒドロペルオキシエタン、1−ヒドロキシ−2−ヒド
ロペルオキシ−3−フェニルプロパン、2−ヒドロキシ
−1−ヒドロペルオキシ−3−フェニルプロパン、1−
ヒドロキシ−2−ヒドロペルオキシ−3−(4−メトキ
シフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−1−ヒドロペ
ルオキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロパン、1
−ヒドロキシ−2−ヒドロペルオキシ−3−クロロプロ
パン、2−ヒドロキシ−1−ヒドロペルオキシ−3−ク
ロロプロパン、1−ヒドロキシ−2−ヒドロペルオキシ
−3−エトキシプロパン、2−ヒドロキシ−1−ヒドロ
ペルオキシ−3−エトキシプロパン、(3−ヒドロキシ
−2−ヒドロペルオキシプロピル)ベンジルエーテル、
(2−ヒドロキシ−3−ヒドロペルオキシエチル)ベン
ジルエーテル、3,3−ジメチル−2−(1−ヒドロキ
シ−2−ヒドロペルオキシエチル)シクロプロパンカル
ボン酸メチル、3,3−ジメチル−2−(2−ヒドロキ
シ−1−ヒドロペルオキシエチル)シクロプロパンカル
ボン酸メチル、3,3−ジメチル−2−(1−ヒドロキ
シ−2−ヒドロペルオキシエチル)シクロプロパンカル
ボン酸エチル、3,3−ジメチル−2−(2−ヒドロキ
シ−1−ヒドロペルオキシエチル)シクロプロパンカル
ボン酸エチル等が挙げられる。
【0054】またカルボン酸類としては、ギ酸のほか、
例えば酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘ
キサン酸、ヘプタン酸、安息香酸、4−メチル安息香
酸、フェニル酢酸、(4−メトキシフェニル)酢酸、ク
ロロ酢酸、エトキシ酢酸、ベンジルオキシ酢酸、3,3
−ジメチル−2−カルボメトキシシクロプロパンカルボ
ン酸、3,3−ジメチル−2−カルボエトキシシクロプ
ロパンカルボン酸等が挙げられる。
【0055】生成したβ−ヒドロキシヒドロペルオキシ
ド類は、アルカリ処理または熱処理することにより、該
β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類が分解し、対応す
るアルデヒド類を得ることができる。例えば、上記一般
式(2)で示されるβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド
類および/または一般式(3)で示されるβ−ヒドロキ
シヒドロペルオキシド類からは、上記一般式(6) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るアルデヒド類およびホルムアルデヒドが得られる。具
体的な化合物を例にしてさらに詳しく説明すると、例え
ば1−ヘキセンから得られる1−ヒドロキシ−2−ヒド
ロペルオキシヘキサンおよび/または2−ヒドロキシ−
1−ヒドロペルオキシヘキサンからは、1−ペンチルア
ルデヒドおよびホルムアルデヒドが生成する。
【0056】アルカリ処理する場合のアルカリとして
は、例えばナトリウムメチラート等のアルカリ金属アル
コラート等が挙げられ、その使用量は、β−ヒドロキシ
ヒドロペルオキシド類に対して、通常0.01モル倍以
上であり、その上限は特にない。また、熱処理する場合
の、処理温度は、通常60〜200℃である。
【0057】また、生成したβ−ヒドロキシヒドロペル
オキシド類に、第Va族元素化合物、第VIIa族元素化合
物、第VIII族元素化合物、第Ib族元素化合物、第IIb族
元素化合物、第IIIb族元素化合物、第IVb族元素化合
物、第Vb族元素化合物およびランタニド化合物からなる
群から選ばれる少なくとも1種の化合物を作用させるこ
とにより、該β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類が分
解し、アルデヒド類を得ることもできる。
【0058】第Va族元素化合物としては、例えばバナジ
ウム金属、酸化バナジウム、バナジン酸アンモニウム、
バナジウム金属と過酸化水素を反応させてなるバナジウ
ム酸化物、バナジウムカルボニル錯体等のバナジウム化
合物、例えばニオブ金属、酸化ニオブ、塩化ニオブ
(V)(NbCl5)、ニオブカルボニル錯体等のニオブ化合
物等が挙げられる。第VIIa族元素化合物としては、例え
ばレニウム金属、塩化レニウム等のレニウム化合物等が
挙げられる。第VIII族元素化合物としては、例えば鉄金
属、塩化鉄、Fe(CO)5、Fe(acac)3等の鉄化合物、例えば
ルテニウム金属、塩化ルテニウム、Ru3(CO)12、Ru(aca
c)3、RuCl2(PPh3)3等のルテニウム化合物、例えばコバ
ルト金属、酢酸コバルト、[Co2(CO)8]2等のコバルト化
合物、例えばロジウム金属、塩化ロジウム、Rh4(CO)12
等のロジウム化合物、例えばイリジウム金属、塩化イリ
ジウム等のイリジウム化合物、例えばニッケル金属、Ni
(CO)4等のニッケル化合物、例えばパラジウム金属、酢
酸パラジウム、パラジウムカーボン等のパラジウム化合
物等が挙げられる。
【0059】第Ib族元素化合物としては、例えば銅金
属、例えば塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化
第二銅等の銅化合物等が挙げられる。第IIb族元素化合
物としては、例えば亜鉛金属、例えば塩化亜鉛等の亜鉛
化合物等が挙げられる。第IIIb族元素化合物としては、
例えば三フッ化ホウ素等のホウ素化合物、例えばアルミ
ニウム金属、塩化アルミニウム等のアルミニウム化合物
等が挙げられる。第IVb族元素化合物としては、例えば
スズ金属、塩化スズ等のスズ化合物物等が挙げられる。
第Vb族元素化合物としては、例えばビスマス金属、塩化
ビスマス(BiCl3)等のビスマス化合物、例えばアンチモ
ン金属、塩化アンチモン(V)(SbCl5)、塩化アンチモ
ン(III)(SbCl3)等のアンチモン化合物等が挙げられ
る。ランタニド化合物としては、例えばサマリウム金
属、サマリウムトリフラート(Sm(OTf)2)等のサマリウ
ム化合物、例えばガドリニウム金属等のガドリニウム化
合物、例えばジスプロシウム金属、ジスプロシウムトリ
フラート(Dy(OTf)3)等のジスプロシウム化合物等が挙
げられ、ジスプロシウム化合物が好ましい。
【0060】かかる化合物の中でも、バナジウム化合
物、銅化合物、ルテニウム化合物、パラジウム化合物お
よびこれらの混合物が好適である。なお、かかる化合物
は、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
【0061】かかる化合物の使用量は、β−ヒドロキシ
ヒドロペルオキシド類に対して、通常0.001モル倍
以上であり、その上限は特にないが、経済的な面も考慮
すると、実用的には1モル倍以下である。
【0062】β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類にか
かる化合物を作用させるとは、その両者を混合すればよ
く、その混合温度は、通常−20〜100℃である。ま
た通常β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類が溶解する
溶媒の存在下に行われる。かかる溶媒としては、例えば
ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、
テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、例えば酢酸エ
チル等のエステル系溶媒、例えばメタノール、エタノー
ル、tert−ブタノール等のアルコール系溶媒、例え
ばアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶
媒等が挙げられ、その使用量はβ−ヒドロキシヒドロペ
ルオキシド類が溶解すればよく、その上限は特にない
が、容積効率等を考慮すると、実用的には、β−ヒドロ
キシヒドロペルオキシド類に対して、100重量倍以下
である。
【0063】なお、オレフィン類を前記した例えばタン
グステン金属、ホウ化タングステン等で酸化して得られ
るβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類を含む反応液を
用いる場合は、該反応液にそのまま前記化合物を作用さ
せてもよいし、該反応液から、抽出処理等によりβ−ヒ
ドロキシヒドロペルオキシド類を取り出した後、前記化
合物を作用させてもよい。
【0064】かくして得られるアルデヒド類としては、
ホルムアルデヒドのほか、例えばアセトアルデヒド、プ
ロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンチルアル
デヒド、ヘキシルアルデヒド、ヘプチルアルデヒド、ウ
ンデカンアルデヒド、ベンズアルデヒド、4−メチルベ
ンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、(4−メ
トキシフェニル)アセトアルデヒド、クロロアセトアル
デヒド、エトキシアセトアルデヒド、3,3−ジメチル
−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸メチル、3,
3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸
エチル等が挙げられる。
【0065】また、β−ヒドロキシヒドロペルオキシド
類を還元処理することにより、ジオール類を得ることも
できる。例えば一般式(2)で示されるβ−ヒドロキシ
ヒドロペルオキシド類および/または一般式(3)で示
されるβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類を還元処理
すると、一般式(4) (式中、R1はそれぞれ上記と同一の意味を表わす。)
で示されるジオール類が生成する。
【0066】還元処理は、通常β−ヒドロキシヒドロペ
ルオキシド類と還元剤を混合することにより実施され、
還元剤としては、例えばチオ硫酸ナトリウム等の無機の
還元剤、例えばジメチルスルフィド等のスルフィド類等
が挙げられる。かかる還元剤の使用量は、β−ヒドロキ
シヒドロペルオキシド類に対して、通常1モル倍以上で
あり、その上限は特にないが、実用性を考慮すると、β
−ヒドロキシヒドロペルオキシド類に対して5モル倍以
下である。
【0067】還元処理の温度は、通常10〜100℃の
範囲である。本還元処理も、通常β−ヒドロキシヒドロ
ペルオキシド類が溶解する溶媒の存在下に実施される。
また、オレフィン類を前記した例えばタングステン金
属、ホウ化タングステン等で酸化して得られるβ−ヒド
ロキシヒドロペルオキシド類を含む反応液を用いる場合
は、該反応液をそのまま還元剤と混合してもよいが、反
応液中に未反応の過酸化水素等酸化性物質が残存してい
る場合が多いため、該反応液から、抽出処理等によりβ
−ヒドロキシヒドロペルオキシド類を取り出した後、還
元剤と混合することが経済的な面で好ましい。
【0068】かくして得られるジオール類としては、例
えば1,2−ジヒドロキシヘキサン、1,2−ジヒドロ
キシヘプタン、1,2−ジヒドロキシオクタン、1,2
−ジヒドロキシドデカン、フェニルエチレングリコー
ル、(4−メチルフェニル)エチレングリコール、1,
2−ジヒドロキシ−3−フェニルプロパン、1,2−ジ
ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロパン、
1,2−ジヒドロキシ−3−クロロプロパン、1,2−
ジヒドロキシ−3−エトキシプロパン、1,2−ジヒド
ロキシ−3−ベンジルオキシプロパン、3,3−ジメチ
ル−2−(1,2−ジヒドロキシエチル)シクロプロパ
ンカルボン酸メチル等が挙げられる。
【0069】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。なお、ガスクロマトグラフィ分析(以下、G
C分析と略記する。)および高速液体クロマトグラフィ
分析(以下、LC分析と略記する。)の各条件は、以下
のとおりである。
【0070】<GC分析条件> カラム:DB−1(φ0.25μm×30m、膜厚1.
0μm) キャリアガス:ヘリウム(流速:1m/分) スプリット比:1/10、試料注入量:1μL カラム温度:100℃(0分)→180℃(昇温速度:
2℃/分、180℃での保持時間:0分)→300℃
(昇温速度:10℃/分、300℃での保持時間:15
分) 注入口温度:200℃、検出器温度:250℃
【0071】 <LC分析条件> カラム:SUMIPAX ODS A−212(5μm,φ6mm×15cm) 移動相:A液;0.1体積%トリフルオロ酢酸水溶液 B液;0.1体積%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル溶液 A液/B液=90/10(体積比)から40分で直線的に、A液/B液=10 /90(体積比)に組成変化させ、A液/B液=10/90(体積比)の組成比 で、20分保持。 流量:1.0mL/分、試料注入量:10μL、検出波長:220nm
【0072】実施例1<タングステン金属と過酸化水素
との反応による酸化物の調製> ビーカーに、タングステン金属粉末4gを加え、さらに
15重量%過酸化水素水溶液50gを加え、室温で攪拌
させた。酸素ガスを発生しながら、タングステン金属粉
末が溶解していき(内温は60℃まで上昇した)、薄い
黄褐色に着色した均一の透明液が得られた。この溶液を
室温まで冷却し、白金網を用いて残存する過酸化水素を
分解した後、室温でロータリーエバポレーターを用い
て、前記溶液から水を留去し、淡黄色の固体(タングス
テン酸化物)を得た。この固体を常温、空気開放系で恒
量になるまで乾燥し、5.8gの固体を得た。
【0073】濃縮前の均一透明液のUVスペクトル λH2O max:204,238nm 濃縮前の均一透明液のIRスペクトル(水溶液;400
0〜750cm-1) νmax:3342,1275,1030,967,83
7cm-1 得られた固体のIRスペクトル(KBr) νmax:3531,3452,2945,1653,1
619,973,906,638,551cm-1 元素分析値;W:63.9,O:31.2,H:1.6
【0074】実施例2<ホウ化タングステンと過酸化水
素との反応による酸化物の調製> 磁気回転子および還流冷却管を備えた100mLフラス
コに、ホウ化タングステン粉末4.2gおよび水25g
を加え、内温40℃で、攪拌しながら、60重量%過酸
化水素水溶液18gを2時間かけて滴下した。同温度で
2時間さらに保温し、白色の結晶がわずかに浮遊した無
色溶液が得られた。この溶液を室温まで冷却し、白金網
を用いて残存する過酸化水素を分解した後、室温でロー
タリーエバポレーターを用いて、前記溶液から水を留去
し、白色の固体(酸化物)を得、これを常温、空気開放
系で恒量になるまで乾燥し、5.8gの固体を得た。
【0075】濃縮前の無色溶液のUVスペクトル λH2O max:200,235(s)nm 濃縮前の無色溶液のIRスペクトル(水溶液;4000
〜750cm-1) νmax:3350,2836,1275,1158,9
65,836cm-1 得られた固体のIRスペクトル(KBr) νmax:3527,3220,2360,2261,1
622,1469,1196,973,904.5,8
84,791,640,549cm-1 元素分析値;W:51.2,O:39.0,H:2.
2,B:3.98
【0076】実施例3<硫化タングステンと過酸化水素
との反応による酸化物の調製> 実施例2において、ホウ化タングステン粉末に代えて、
硫化タングステン5.4gを用い、水の量を12gとし
た以外は実施例2と同様に実施して、淡黄色固体10.
1gを得た。
【0077】濃縮前の溶液のUVスペクトル λH2O max:200,240(s)nm 濃縮前の無色溶液のIRスペクトル(水溶液;4000
〜750cm-1) νmax:3373,1187,1044,974,87
8,837cm-1 得られた固体のIRスペクトル(KBr) νmax:3435,3359,1730,1632,1
320,1285,1178,1103,1070,1
008,981,887,839,851,660,6
15,578cm-1 元素分析値;W:35.3,O:47.7,H:3.
0,S:12.4
【0078】実施例4<モリブデン金属と過酸化水素と
の反応による酸化物の調製> 実施例2において、ホウ化タングステン粉末に代えて、
モリブデン金属2.1gを用い、水の量を12gとし、
60重量%過酸化水素水溶液の使用量を12gとした以
外は実施例2と同様に実施して、黄色固体4.0gを得
た。
【0079】濃縮前の溶液のUVスペクトル λH2O max:207,300nm 濃縮前の無色溶液のIRスペクトル(水溶液;4000
〜750cm-1) νmax:3359,2480,1372,974,86
6cm-1 得られた固体のIRスペクトル(KBr) νmax:3530,1621,964,927,90
2,840,633,557,530,522cm-1 元素分析値;Mo:47.8,O:46.2,H:2.
【0080】実施例5<ホウ化モリブデンと過酸化水素
との反応による酸化物の調製> 実施例2において、ホウ化タングステン粉末に代えて、
ホウ化モリブデン2.3gを用い、水の量を12gと
し、60重量%過酸化水素水溶液の使用量を12gとし
た以外は実施例2と同様に実施して、黄色固体5.2g
を得た。
【0081】濃縮前の溶液のUVスペクトル λH2O max:200,310nm 得られた固体のIRスペクトル(KBr) νmax:3221,2520,2361,2262,1
620,1463,1439,1195,965,92
7,887,840,799,674,634,54
7,529cm-1 元素分析値;Mo:35.5,O:51.0,H:2.
9,B:4.1
【0082】比較例1<タングステン酸と過酸化水素と
の反応による酸化化合物の調製> ビーカーに、タングステン酸(H2WO4)5.4gを加
え、さらに15重量%過酸化水素水溶液50gを加え、
室温で攪拌させた。タングステン酸の結晶が完溶しなか
ったので、内温を55℃に昇温し、さらに2時間攪拌、
保持した。冷却後、未反応結晶を濾別し、得られた溶液
を白金網を用いて残存する過酸化水素を分解した後、室
温でロータリーエバポレーターを用いて前記溶液から水
を留去し、淡黄色の固体を得た。この固体を常温、空気
開放系で恒量になるまで乾燥し、3.0gの固体を得
た。
【0083】濃縮前の溶液のUVスペクトル λH2O max:210,250(s)nm 濃縮前の溶液のIRスペクトル(水溶液;4000〜7
50cm-1) νmax:3400,2833,1355,967,83
6cm-1 得られた固体のIRスペクトル(KBr) νmax:3416,1623,1385,975,88
0,839,749,700,643,625,550
cm-1 元素分析値;W:63.9,O:31.2,H:1.6 これらのスペクトルデータを前記実施例1で得られたタ
ングステン金属と過酸化水素との反応で得られた酸化物
と比較したが、異なる酸化物であった。
【0084】実施例6 磁気回転子および還流冷却管を備えた50mLフラスコ
に、30重量%過酸化水素水0.5gおよびタングステ
ン金属37mgを仕込み、内温60℃に昇温し、同温度
で0.5時間攪拌、保持した。これに1−ヘプテン2.
0gおよび50重量%過酸化水素水7.5gを仕込ん
だ。その後、反応液を内温95℃のオイルバスで20時
間加熱攪拌した。反応終了後、内温25℃まで冷却し、
GC分析(内部標準法)したところ、ヘキサン酸1.2
gが生成していた。収率:49%。
【0085】実施例7 磁気回転子および還流冷却管を備えた50mLフラスコ
に、30重量%過酸化水素水2gおよびタングステン金
属70mgを仕込み、内温60℃に昇温し、同温度で
0.5時間攪拌、保持した。これに、スチレン4gおよ
び40重量%過酸化水素水15gを仕込み、内温95℃
のオイルバスで30時間加熱攪拌した。反応終了後、内
温25℃まで冷却し、安息香酸の白色結晶4.3gを得
た。GC分析したところ、得られた結晶の純度は、98
%(面積百分率値)であった。収率:90%。
【0086】実施例8 磁気回転子および還流冷却管を付した50mLフラスコ
に、ホウ化タングステン40mgを仕込み、30重量%
過酸化水素水250mgを加えた後、30分室温で攪
拌、保持し、触媒溶液を得た。該溶液に、60重量%過
酸化水素水300mg、tert−ブタノール3gおよ
び無水硫酸マグネシウム530mgを加えた後、30分
室温で攪拌した。その後、1−オクテン246mgとt
ert−ブタノール1.5gとからなる混合液を加え、
内温50℃で10時間攪拌、保持した。得られた反応液
にメチルtert−ブチルエーテル15gおよび水5g
を加え、攪拌した後、静置し、分液処理し、有機層20
gを得た。該有機層をLC分析したところ、2−ヒドロ
ペルオキシ−1−ヒドロキシオクタンおよび1−ヒドロ
ペルオキシ−2−ヒドロキシオクタンが生成していた。
該有機層をGC分析したところ、2−ヒドロペルオキシ
−1−ヒドロキシオクタンおよび1−ヒドロペルオキシ
−2−ヒドロキシオクタンは、注入口部で熱分解し、1
−ヘプタナールとして検出されたため、GC分析(内部
標準法)により、1−ヘプタナールの収率を求め、これ
を2−ヒドロペルオキシ−1−ヒドロキシオクタンおよ
び1−ヒドロペルオキシ−2−ヒドロキシオクタンの収
率とした。収率:52.4%。
【0087】実施例9 磁気回転子および還流冷却管を付した50mLフラスコ
に、塩化銅(II)30mgを仕込み、上記実施例8で得
られた有機層10gを加え、内温50℃で3時間攪拌、
保持した。得られた反応液をLC分析したところ、2−
ヒドロペルオキシ−1−ヒドロキシオクタンおよび1−
ヒドロペルオキシ−2−ヒドロキシオクタンのピークは
消失しており、1−ヘプタナールのピークが検出され
た。GC分析(内部標準法)により1−ヘプタナールの
収率を求めたところ、32%であった(1−オクテン基
準)。
【0088】実施例10 磁気回転子および還流冷却管を付した50mLフラスコ
に、上記実施例8で得られた有機層10gを仕込み、1
0重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液10gを加え、内温
25℃で6時間攪拌、保持した。得られた反応液をGC
分析したところ、1,2−ジヒドロキシオクタンが生成
していた。収率45%(1−オクテン基準)。
【0089】実施例11 磁気回転子および還流冷却管を付した100mLフラス
コに、タングステン金属200mgおよび水1.5gを
仕込み、60重量%過酸化水素水1.5gを加えた後、
30分室温で攪拌、保持し、触媒溶液を得た。該溶液
に、60重量%過酸化水素水1.5g、tert−ブタ
ノール15gおよび無水硫酸マグネシウム2.7gを加
えた後、30分室温で攪拌した。その後、1−オクテン
1.23gとtert−ブタノール7.5gとからなる
混合液を加え、内温40℃で8時間攪拌、保持した。得
られた反応液にトルエン15gおよび水5gを加え、攪
拌した後、静置し、分液処理し、トルエン層40.8g
を得た。該トルエン層をLC分析したところ、2−ヒド
ロペルオキシ−1−ヒドロキシオクタンおよび1−ヒド
ロペルオキシ−2−ヒドロキシオクタンが生成してい
た。該有機層をGC分析したところ、2−ヒドロペルオ
キシ−1−ヒドロキシオクタンおよび1−ヒドロペルオ
キシ−2−ヒドロキシオクタンは、注入口部で熱分解
し、1−ヘプタナールとして検出されるため、GC分析
(内部標準法)により、1−ヘプタナールの収率を求
め、これを2−ヒドロペルオキシ−1−ヒドロキシオク
タンおよび1−ヒドロペルオキシ−2−ヒドロキシオク
タンの収率とした。収率:46.4%。
【0090】実施例12 磁気回転子および還流冷却管を付した50mLフラスコ
に、酢酸パラジウム30mgを仕込み、上記実施例11
で得られたトルエン層10gを加え、内温50℃で3時
間攪拌、保持した。得られた反応液をLC分析したとこ
ろ、2−ヒドロペルオキシ−1−ヒドロキシオクタンお
よび1−ヒドロペルオキシ−2−ヒドロキシオクタンの
ピークは消失しており、1−ヘプタナールのピークが検
出された。GC分析(内部標準法)により1−ヘプタナ
ールの収率を求めたところ、39.4%であった(1−
オクテン基準)。
【0091】実施例13 磁気回転子および還流冷却管を付した50mLフラスコ
に、塩化ルテニウム(III)30mgを仕込み、上記実
施例11で得られたトルエン層10gを加え、内温50
℃で3時間攪拌、保持した。得られた反応液をLC分析
したところ、2−ヒドロペルオキシ−1−ヒドロキシオ
クタンおよび1−ヒドロペルオキシ−2−ヒドロキシオ
クタンのピークは消失しており、1−ヘプタナールのピ
ークが検出された。GC分析(内部標準法)により1−
ヘプタナールの収率を求めたところ、30.7%であっ
た(1−オクテン基準)。
【0092】実施例14 磁気回転子および還流冷却管を付した50mLフラスコ
に、酸化バナジウム(V)50mgを仕込み、上記実施
例11で得られたトルエン層10gを加え、内温50℃
で3時間攪拌、保持した。得られた反応液をLC分析し
たところ、2−ヒドロペルオキシ−1−ヒドロキシオク
タンおよび1−ヒドロペルオキシ−2−ヒドロキシオク
タンのピークは消失しており、1−ヘプタナールのピー
クが検出された。GC分析(内部標準法)により1−ヘ
プタナールの収率を求めたところ、28.8%であった
(1−オクテン基準)。
【0093】実施例15 磁気回転子および還流冷却管を付した50mLフラスコ
に、30重量%過酸化水素水200mg、tert−ブ
タノール1.5g、無水ホウ酸20mgおよびタングス
テン金属粉末40mgを仕込み、内温60℃に昇温し、
同温度で1時間攪拌、保持した。この溶液を内温25℃
に冷却し、無水硫酸マグネシウム530mgを加えた
後、1−ヘプテン220mg、tert−ブタノール
1.5gおよび30重量%過酸化水素水350mgとか
らなる混合液を20分かけて滴下した。内温25℃で4
8時間攪拌、保持した後、反応液GC分析(内部標準
法)したところ、1−ヘキシルアルデヒドが検出され、
その収率は25%であった。このことから、1−ヒドロ
キシ−2−ヒドロペルオキシヘプタンおよび2−ヒドロ
キシ−1−ヒドロペルオキシヘプタンが、収率25%で
得られていることがわかった。
【0094】実施例16 磁気回転子および還流冷却管を付した50mLフラスコ
に、30重量%過酸化水素水200mg、tert−ブ
タノール1.5g、無水ホウ酸20mgおよびタングス
テン金属粉末40mgを仕込み、内温60℃に昇温し、
同温度で1時間攪拌、保持した。この溶液に、無水硫酸
マグネシウム530mgを加えた後、スチレン230m
g、tert−ブタノール1.5gおよび30重量%過
酸化水素水350mgの混合液を20分かけて滴下し
た。内温60℃で6時間攪拌、保持した後、GC分析し
たところ、ベンズアルデヒドが検出され、その収率は、
20%であった。これにより、1−ヒドロキシ−2−フ
ェニル−2−ヒドロペルオキシエタンおよび2−ヒドロ
キシ−2−フェニル−1−ヒドロペルオキシエタンが収
率20%で得られていることがわかった。
【0095】
【発明の効果】本発明の方法によれば、入手が容易なタ
ングステン金属、モリブデン金属、ホウ化タングステン
等のタングステン化合物、ホウ化モリブデン等のモリブ
デン化合物の存在下に、一置換オレフィン類と安価な過
酸化水素を反応させることにより、β−ヒドロキシヒド
ロペルオキシド類およびカルボン酸類を容易に得ること
ができ、また該β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類か
ら、ジオール類およびアルデヒド類も容易に得ることが
できるため、工業的に有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 27/13 B01J 27/13 Z 31/34 31/34 Z 35/12 35/12 C07C 29/132 C07C 29/132 31/20 31/20 Z 45/53 45/53 47/02 47/02 51/285 51/285 53/126 53/126 409/04 409/04 409/08 409/08 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4G069 AA02 AA08 BA21A BA21B BA21C BB01A BB01B BB02A BB02B BB04B BB08A BB08B BC15A BC16A BC20A BC22A BC24A BC25A BC30A BC31A BC31B BC34A BC35A BC38A BC41A BC44A BC49A BC53A BC54A BC54B BC55A BC57A BC59A BC59B BC60A BC60B BC61A BC64A BC65A BC66A BC67A BC68A BC69A BC70A BC70B BC71A BC72A BC72B BC74A BD01A BD01B BD02A BD03A BD03B BD12A BD12B BE08A BE08B CB07 CB70 CB74 DA02 DA03 FA01 FB05 FB77 FC10 4H006 AA02 AC40 AC41 AC45 AC46 BA05 BA07 BA08 BA09 BA11 BA12 BA13 BA14 BA16 BA19 BA20 BA21 BA22 BA23 BA24 BA25 BA31 BE32 BS10 FE11 FG29 4H039 CA62 CA64 CA65 CC40 CG90

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一置換オレフィン類と過酸化水素とを、タ
    ングステン金属、モリブデン金属、タングステンと第II
    Ib族、第IVb族、第Vb族または酸素を除く第VIb族元素と
    からなるタングステン化合物およびモリブデンと第IIIb
    族、第IVb族、第Vb族または酸素を除く第VIb族元素とか
    らなるモリブデン化合物からなる群から選ばれる少なく
    とも1種の金属化合物と過酸化水素とを反応せしめてな
    る金属酸化物触媒の存在下に反応させることを特徴とす
    るβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボン
    酸類の製造方法。
  2. 【請求項2】一置換オレフィン類が、一般式(1) (式中、R1は、置換されていてもよいアルキル基、置
    換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよ
    いアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ
    基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されてい
    てもよいアラルキルオキシ基、置換されていてもよいア
    シル基、置換されていてもよいカルボアルコキシ基、置
    換されていてもよいカルボアリールオキシ基、置換され
    ていてもよいカルボアラルキルオキシ基、カルボキシル
    基またはハロゲン原子を表わす。)で示されるオレフィ
    ン類である請求項1に記載のβ−ヒドロキシヒドロペル
    オキシ類およびカルボン酸類の製造方法。
  3. 【請求項3】第IIIb族元素が、ホウ素である請求項1に
    記載のβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカル
    ボン酸類の製造方法。
  4. 【請求項4】第IVb族元素が、炭素である請求項1に記
    載のβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボ
    ン酸類の製造方法。
  5. 【請求項5】第Vb族元素が、チッ素またはリンである請
    求項1に記載のβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類お
    よびカルボン酸類の製造方法。
  6. 【請求項6】酸素を除く第VIb族元素が、硫黄である請
    求項1に記載のβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類お
    よびカルボン酸類の製造方法。
  7. 【請求項7】過酸化水素水を用いる請求項1に記載のβ
    −ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボン酸類
    の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の方法のうち、反応温度が
    65℃未満であるβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類
    の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の方法のうち、反応温度が
    65℃以上であるカルボン酸類の製造方法。
  10. 【請求項10】タングステン金属、モリブデン金属、タ
    ングステンと第IIIb族、第IVb族、第Vb族または酸素を
    除く第VIb族元素とからなるタングステン化合物および
    モリブデンと第IIIb族、第IVb族、第Vb族または酸素を
    除く第VIb族元素とからなるモリブデン化合物からなる
    群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物と過酸化水
    素とを反応せしめてなる、一置換オレフィン類を酸化し
    て、β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボ
    ン酸類を製造するための金属酸化物触媒。
  11. 【請求項11】タングステン金属、モリブデン金属、タ
    ングステンと第IIIb族、第IVb族、第Vb族または酸素を
    除く第VIb族元素とからなるタングステン化合物および
    モリブデンと第IIIb族、第IVb族、第Vb族または酸素を
    除く第VIb族元素とからなるモリブデン化合物からなる
    群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物と過酸化水
    素とを、水中で反応せしめてなる、一置換オレフィン類
    を酸化して、β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およ
    びカルボン酸類を製造するための金属酸化物触媒水溶
    液。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の金属酸化物触媒水溶
    液と有機溶媒とからなる、一置換オレフィン類を酸化し
    て、β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類およびカルボ
    ン酸類を製造するための金属酸化物触媒溶液。
  13. 【請求項13】タングステン金属、モリブデン金属、タ
    ングステンと第IIIb族、第IVb族、第Vb族または酸素を
    除く第VIb族元素とからなるタングステン化合物および
    モリブデンと第IIIb族、第IVb族、第Vb族または酸素を
    除く第VIb族元素とからなるモリブデン化合物からなる
    群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物と過酸化水
    素とを、水中で、前記金属化合物が十分分散するよう攪
    拌しながら、反応せしめることを特徴とする、一置換オ
    レフィン類を酸化して、β−ヒドロキシヒドロペルオキ
    シド類およびカルボン酸類を製造するための金属酸化物
    触媒水溶液の調製方法。
  14. 【請求項14】請求項1〜8のいずれかに記載の方法に
    より、β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類を得、次い
    で該β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類をアルカリ処
    理または熱処理して、該β−ヒドロキシヒドロペルオキ
    シド類を分解することを特徴とするアルデヒド類の製造
    方法。
  15. 【請求項15】請求項1〜8のいずれかに記載の方法に
    より、β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類を得、次い
    で該β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類に、第Va族元
    素化合物、第VIIa族元素化合物、第VIII族元素化合物、
    第Ib族元素化合物、第Iib族元素化合物、第IIIb族元素
    化合物、第IVb族元素化合物、第Vb族元素化合物および
    ランタニド化合物からなる群から選ばれる少なくとも一
    種の化合物を作用させて、該β−ヒドロキシヒドロペル
    オキシド類を分解することを特徴とするアルデヒド類の
    製造方法。
  16. 【請求項16】一般式(2) (式中、R1は、置換されていてもよいアルキル基、置
    換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよ
    いアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ
    基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されてい
    てもよいアラルキルオキシ基、置換されていてもよいア
    シル基、置換されていてもよいカルボアルコキシ基、置
    換されていてもよいカルボアリールオキシ基、置換され
    ていてもよいカルボアラルキルオキシ基、カルボキシル
    基またはハロゲン原子を表わす。)で示されるβ−ヒド
    ロキシヒドロペルオキシド類および/または一般式
    (3) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
    るβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類に、第Va族元素
    化合物、第VIIa族元素化合物、第VIII族元素化合物、第
    Ib族元素化合物、第Iib族元素化合物、第IIIb族元素化
    合物、第IVb族元素化合物、第Vb族元素化合物およびラ
    ンタニド化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種
    の化合物を作用させて、該β−ヒドロキシヒドロペルオ
    キシド類を分解することを特徴とするアルデヒド類の製
    造方法。
  17. 【請求項17】第Va族元素化合物が、バナジウム化合物
    またはニオブ化合物である請求項15または請求項16
    に記載のアルデヒド類の製造方法。
  18. 【請求項18】第VIIa族元素化合物が、レニウム化合物
    である請求項15または請求項16に記載のアルデヒド
    類の製造方法。
  19. 【請求項19】第VIII族元素化合物が、鉄化合物、ルテ
    ニウム化合物、コバルト化合物、ロジウム化合物、イリ
    ジウム化合物、ニッケル化合物またはパラジウム化合物
    である請求項15または請求項16に記載のアルデヒド
    類の製造方法。
  20. 【請求項20】第Ib族元素化合物が、銅化合物である請
    求項15または請求項16に記載のアルデヒド類の製造
    方法。
  21. 【請求項21】第IIb族元素化合物が、亜鉛化合物であ
    る請求項15または請求項16に記載のアルデヒド類の
    製造方法。
  22. 【請求項22】第IIIb族元素化合物が、ホウ素化合物ま
    たはアルミニウム化合物である請求項15または請求項
    16に記載のアルデヒド類の製造方法。
  23. 【請求項23】第IVb族元素化合物が、スズ化合物であ
    る請求項15または請求項16に記載のアルデヒド類の
    製造方法。
  24. 【請求項24】第Vb族元素化合物が、ビスマス化合物ま
    たはアンチモン化合物である請求項15または請求項1
    6に記載のアルデヒド類の製造方法。
  25. 【請求項25】ランタニド化合物が、ジスプロシウム化
    合物である請求項15または請求項16に記載のアルデ
    ヒド類の製造方法。
  26. 【請求項26】請求項1〜8のいずれかに記載の方法に
    より、β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類を得、次い
    で該β−ヒドロキシヒドロペルオキシド類を還元剤で還
    元処理することを特徴とするジオール類の製造方法。
  27. 【請求項27】一般式(2) (式中、R1は、置換されていてもよいアルキル基、置
    換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよ
    いアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ
    基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されてい
    てもよいアラルキルオキシ基、置換されていてもよいア
    シル基、置換されていてもよいカルボアルコキシ基、置
    換されていてもよいカルボアリールオキシ基、置換され
    ていてもよいカルボアラルキルオキシ基、カルボキシル
    基またはハロゲン原子を表わす。)で示されるβ−ヒド
    ロキシヒドロペルオキシド類および/または一般式
    (3) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
    るβ−ヒドロキシヒドロペルオキシド類を還元剤で還元
    処理することを特徴とする一般式(4) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
    るジオール類の製造方法。
  28. 【請求項28】還元剤が、無機の還元剤またはスルフィ
    ド類である請求項26または請求項27に記載のジオー
    ル類の製造方法。
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