JP2002200720A - レンズシート用フィルムおよび該フィルムを用いたレンズシート - Google Patents
レンズシート用フィルムおよび該フィルムを用いたレンズシートInfo
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Abstract
レンズ単位からなるレンズ層との接着性を向上させると
同時に、各種環境下、特に、高温高湿下での接着性に優
れ卓越した耐久性を有する光学欠陥の少ないレンズシー
ト用フィルムを提供すること。 【解決手段】 レンズ層の片面に隣接して設けられてレ
ンズシートを構成するレンズシート用基材が熱可塑性樹
脂フィルムであり、前記基材フィルム中に実質的に粒子
を含まず、且つ、前記基材フィルム表面に存在する粗大
な異物が少なくて高い透明性を有し、しかも特定のポリ
エステル系グラフト重合体を含む易接着層を形成してな
るレンズシート用のフィルムを開示する。
Description
どに用いられるレンズシートを形成する際の基材フィル
ムとなるレンズシート用フィルムと、該フィルムを用い
たレンズシートに関し、より詳細には、熱可塑性樹脂フ
ィルムを基材として用いたレンズシート用フィルムであ
って、様々の環境下においても優れた耐久性を示すレン
ズシート用フィルムと、これを用いたレンズシートに関
するものである。
方の面に多数のレンズ単位が平行に形成されてたレンズ
面を有するシート状の基本構造を有するもので、例え
ば、特開平8−286005号公報等に記載されている
如きものをいう。
化や小型軽量化に代表される様に、携帯用電気機器の小
型軽量化、カラー化の普及は著しいものがある。また、
例えばカラー液晶ディスプレイを用いた商品としては、
カラーノート型パソコンに限らず、携帯用カラー液晶テ
レビ、ビデオ一体型カラー液晶テレビ、ハンディ型ラベ
ルプリンター、携帯用通信機器(モバイルギアーなど)
の如く、多種多様の商品が実用化されている。
めバッテリーが用いられるが、その稼動時間には限りが
ある。特に、液晶ディスプレイ、中でもカラー液晶ディ
スプレイの消費電力は、バッテリーによる稼動時間を大
きく左右するもので、この消費電力を可及的に低減する
ことは、上述した様な携帯用電気機器の実用的な商品価
値を高めるばかりでなく、省エネルギー化にとっても有
意義なことである。
ィスプレイに用いられるバックライトの消費電力を抑制
することが最も簡単な方法である。しかし、電力量を低
減するとバックライトの輝度が低下するので、液晶ディ
スプレイの輝度も低下し、表示機能は著しく低下してく
る。
トの光学的効率を改善する方法が提案されている。例え
ば、片面に、プリズム列のレンズ単位を多数形成したレ
ンズシート、あるいはレンチキュラー列のレンズ単位を
多数形成したシートなどのレンズシートを、バックライ
トの導光体の出射光面側に設けたバックライトなどが提
案されている。
らの出射光を屈折作用によりディスプレイ正面方向へ向
けて、正面輝度を向上させるものである。通常、レンズ
シートは、その成形性の良さからポリカーボネート系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などの透明プ
ラスチック樹脂を基材とし、その少なくとも片面に、レ
ンズ単位を多数形成した構成が採用されている。
性が高められている反面で、機器本体への負担は極端に
大きくなっている。特に熱的な負担は想像を超えるもの
であり、液晶ディスプレイに関しても例外ではなく、バ
ックライトの光源による発熱の影響は大きい。例えば、
その影響として、輝度向上のために設けたレンズシート
のレンズ部分で剥離が発生し製品価値が著しく損なわれ
る。
開に伴って、多種多様な環境、例えば、低温下、高温
下、低湿下、高湿下、あるいはこれらが組合わさった様
々な環境下で使用されるため、上述した現象は今後ます
ます加速されることが推測される。
る透明樹脂フィルムに各種の易接着処理を施したものを
用いることが検討されている。例えば、表面にコロナ放
電処理や紫外線照射処理、プラズマ処理などを施す表面
活性化法;酸、アルカリ、アミン水溶液などの薬剤によ
る表面エッチング法;フィルム表面に接着性を有するア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオ
レフィン樹脂などをプライマー層として設ける方法、な
どである。
種々の被覆物に対応できる接着性物質を選択してコーテ
ィングし得ることから、水溶性あるいは水分散性のポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などが提案
されている。
の技術には次の様な問題がある。まず、接着性を付与す
るためコロナ放電処理などの表面活性化法では、一時的
な接着性向上効果は得られるものの永続的な効果は期待
できず、且つその向上効果も十分なものとは言えない。
脂、ポリエステル樹脂などの接着性樹脂をプライマー層
として設ける方法では、接着性は向上するものの、前述
した如き多様な環境下での保存や使用により接着性が著
しく低下する。特に、接着力向上に不利な条件、例え
ば、高温高湿下での接着性不足が問題になることが多
い。
樹脂フィルム上に設けられた多数のレンズ単位からなる
レンズ層との接着性を向上させると共に、様々の環境
下、特に、高温高湿下での接着性も改善され耐久性に優
れたレンズシート用フィルムを提供することを目的とす
るものである。
のできた本発明に係るレンズシート用フィルムとは、レ
ンズ層の片面に隣接して設けられてレンズシートを構成
するレンズシート用フィルムであって、熱可塑性樹脂フ
ィルムを基材フィルムとし、該基材フィルム内には実質
的に粒子が含まれておらず、且つ当該基材フィルムの表
面に存在する、高さが1μm以上で最大径が20μm以
上の凸部を形成する異物と、当該凸部を起点として10
0μm以内に存在する深さ0.5μm以上の凹部とから
なる異形部が5個/m2以下であり、該基材フィルムの
少なくともレンズ層側の面には易接着層が形成されてお
り、該易接着層は、ポリエステル系樹脂に1種以上の重
合性不飽和単量体がグラフトされた自己架橋性ポリエス
テル系グラフト共重合体を構成成分として含み、且つ、
上記重合性不飽和単量体成分として、分子内に二重結合
を有する酸無水物の少なくとも1種が含まれているとこ
ろに要旨を有している。
する自己架橋性ポリエステル系グラフト共重合体として
は、前記不飽和単量体成分として少なくともマレイン酸
の無水物とスチレンまたはその誘導体を含むものが好ま
しく、また該易接着層の表面及び内部に存在する最大径
20μm以上の異物は3個/m2以下であることが望ま
しい。また前記熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエ
ステルフィルムが最適である。
ト用フィルムは、以下に詳述する如く優れた性能を有し
ているので、該フィルムを用いたレンズシートは、該フ
ィルムの優れた特性が活かされて、非常に優れた性能を
備えたものとなる。
する。
可塑性樹脂フィルムとは、熱によって溶融もしくは軟化
するフィルムの総称であって、特に限定されるものでは
ないが、代表的なものとしては、ポリエステルフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルメタクリレ
ートフィルムなどのアクリル系フィルム、ポリスチレン
フィルム、ポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィ
ルムなどのポリオレフィン系フィルム、ナイロンなどの
ポリアミド系フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ
ウレタンフィルム、フッ素系樹脂フィルムなどが例示さ
れる。
発明において特に好ましいのはポリエステルフィルム、
とりわけ二軸配向ポリエステルフィルムであるので、以
下の説明では、基材フィルムとしてポリエステルフィル
ムを代表的に取り上げて説明していくが、基材フィルム
は、上述した様な他の熱可塑性樹脂フィルムを使用する
ことも可能である。
エステル共重合体フィルムが好ましく、ポリエステル共
重合体を用いる場合は、ジカルボン酸成分としては、ア
ジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、及び2,6−ナフタ
レンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸が例示され、
少量であればトリメリット酸やピロメリット酸等の多官
能カルボン酸も使用できる。またグリコール成分として
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、プロピレングリコール及びネオペ
ンチルグリコール等の脂肪族グリコール;p−キシレン
グリコール等の芳香族グリコール;1,4−シクロヘキ
サンジメタノール等の脂環族グリコール;平均分子量が
150〜20000のポリエチレングリコール等が用い
られる。
種の添加剤が含有されていてもよく、該添加剤として
は、例えば帯電防止剤、UV吸収剤、安定剤等が挙げら
れる。但し、本発明で使用するポリエステルフィルムに
は、易滑性付与などを目的とする粒子は実質的に含まれ
ていない。
ズシート用、すなわち光学材料として使用されるため、
光学欠陥の原因となる異物を可能な限り低減させる必要
がある。基材フィルム中に存在し得る異物は、主として
(A)原料ポリエステル樹脂中の触媒(重縮合反応触
媒、エステル交換反応触媒)、添加剤(アルカリ金属塩
・アルカリ土類金属塩のような静電密着改良剤や、リン
酸またはリン酸塩のような熱安定剤など)の凝集物、お
よびこれらの金属還元物に起因するもの、(B)外部か
ら混入した汚染物、(C)高融点有機物、などに分類さ
れる。
述する如く基材フィルムを製造する際の溶融ポリエステ
ル樹脂の押出工程で、該溶融樹脂を濾過して異物を除去
することが好ましいが、濾材を通過する微細な異物であ
っても、シート状溶融物の冷却過程において異物の周辺
で結晶化が進み、これが後述する延伸工程で延伸の不均
一性を引き起こし、微細な厚みの差異を生じさせてレン
ズ状態となる。そしてこの部分では光があたかもレンズ
があるかの様に屈折または散乱し、肉眼で観察した時に
は実際の異物より大きく見えるようになる。この微小な
厚みの差は、異物による凸部の高さと、該凸部を起点と
して延伸により形成された凹部の深さの差として観測す
ることができ、凸部の高さが1μm以上で、該凸部を起
点として100μm以内に存在する凹部の深さが0.5
μm以上であるものでは、レンズ効果により、大きさが
20μmの形状の物でも肉眼的には50μm以上の大き
さとして認識され、更には100μm以上の大きさの光
学欠陥として認識される場合もある。
いない透明性の高いフィルムでは、上記微細な凹凸によ
る光学欠陥はより鮮明に現われる傾向にある。また、厚
手のフィルムの表面は薄手のフィルムより急冷され難く
て結晶化が進む傾向にあるので、こうした傾向は一層顕
著になる。
表面に存在する高さが1μm以上で最大径が20μm以
上の凸部を形成する異物と、該凸部を起点として100
μm以内に存在する深さ0.5μm以上の凹部とからな
る異形部を可能な限り少なく抑えることが望まれるが、
その数が5個/m2程度まであれば実用面で実質的な障
害となることはないので、本発明では上記サイズ以上の
異形部の数をで5個/m2以下と定めている。該異形部
のより好ましい数は3個/m2以下、更に好ましくは2
個/m2以下である。ちなみに、上記粗大な異形部の数
が上記範囲を超えると、レンズシート用としての品質を
大きく損なうことになるからである。
でも述べた如く異物量を低減させることにより減少させ
ることができる。
ル樹脂は、ジカルボン酸とグリコールをエステル化反応
させ、次いで重縮合反応を行う重縮合法、あるいはジカ
ルボン酸塩とグリコールをエステル交換反応させ、次い
で重縮合反応を行うエステル交換法など、従来公知の方
法によって製造されるが、該ポリエステル樹脂には、重
縮合触媒、更に場合によってはエステル交換反応触媒、
およびリン酸またはリン酸塩などの熱安定剤が必須成分
として用いられる。また、これら以外に、アルカリ金属
塩やアルカリ土類金属塩を適量含有させ、これらの金属
塩とリン原子のモル比を制御することで、シート状溶融
ポリエステル樹脂を回転冷却ロール上に静電印加法によ
り密着固化させ、厚みの均一な未延伸シートを安定して
得ることができる。
しては、三酸化アンチモン、アンチモングリコラートな
どのSb系触媒、Ge系触媒、Ti系触媒などがあり、
これらのうち、透明性、熱安定性および価格の観点か
ら、フィルム用ポリエステル樹脂の重縮合触媒として
は、一般に、三酸化アンチモン(Sb2O3)が使用され
ている。
使用した場合、重合時および/または未延伸ポリエステ
ルフィルムの製造時に、Sb2O3が金属Sbに還元さ
れ、フィルム表面に凝集物として析出し易くなる。これ
が上記(A)の異物に該当するため、重縮合時間を著し
く遅くしない範囲で、できるだけSb2O3の含有量を低
減させることが好ましい。
るためには、ポリエステル樹脂中のSb2O3の含有量
を、金属Sb換算で50〜250ppm、好ましくは6
0〜200ppm、さらに好ましくは70〜150pp
mとすることが推奨される。
した如く粒子が実質的に含有されていないことが必要で
あるが、「粒子が実質的に含有されていない」とは、原
子吸光分析法や発光分析法など予め他の分析法での分析
結果から作成した検量線を用いて、蛍光X線分析法で粒
子に起因する元素を定量した際に検出限界以下となる含
有量を意味する。
触媒に用いられる酢酸カルシウム粒子、炭酸カルシウム
粒子、リン酸カルシウム粒子などでは、元素としてカル
シウムが共通しており、該カルシウム元素が触媒のもの
でなのか、粒子のものでなのかの判別が困難な場合があ
る。このような場合には、ポリエステル樹脂またはポリ
エステルフィルムをヘキサフルオロイソプロパノール/
クロロホルム(=2/3:体積比)で溶解し、次いで遠
心分離して粒子を分離した後、デカンテーションを行
い、原子吸光分析法や発光分析法などによって、上澄み
液中に存在する触媒起因のカルシウム元素量を定量す
る。そしてポリエステル中の総カルシウム元素量と、上
記触媒起因のカルシウム元素量との差から、粒子起因の
カルシウム元素量を算出することができる。
孔径が7μm以下(初期濾過効率95%)のナイロン製
フィルターで濾過処理したり、ペレット化のために押出
機から溶融ポリエステル樹脂のストランドを冷却水中に
押出す際に、予め冷却水を濾過処理(フィルター孔径:
1μm以下)し、且つ、この工程を密閉したクリーンル
ーム内で行い、ヘパフィルターなどで環境中に存在する
1μm以上の異物を低減させておくことが好ましい。
伸シートを製造する際にも、該ポリエステル樹脂が溶融
している段階で、該樹脂中に含まれる異物を除去するた
めに精密濾過を行う。精密濾過に用いられる濾材は特に
限定されないが、ステンレススチール焼結体の濾材が、
ポリエステル樹脂の重合触媒が還元されて生成する金属
Sbなどや、重合からペレット化までの段階で混入する
Si、Ti、Ge、Cuを主成分とする凝集物および高
融点有機物の除去性能に優れることから好適である。濾
材の濾過可能な粒子サイズは15μm以下(初期濾過効
率95%)であることが好ましい。15μmを超えるも
のでは、除去の必要がある20μm以上のサイズの粒子
の除去が不十分となる場合がある。上記のような濾過性
能を有する濾材を使用して溶融樹脂の精密濾過を行うこ
とにより生産性が低下する場合があるが、光学欠陥の少
ないレンズシート用フィルムを得るには極めて好適であ
る。
層は、基材フィルムの片面側のみに形成され、好ましく
は未延伸または一軸延伸後のポリエステルフィルムの片
面に易接着層を設け、その後少なくとも一軸方向に延伸
・熱固定処理するインラインコート法により形成され
る。インラインコート法により形成される該易接着層中
に適切な粒径の微粒子を含有させて滑り性を与えれば、
良好な巻き取り性とキズ発生防止機能を付与できるので
好ましい。このため、基材フィルムとなる二軸配向ポリ
エステルフィルム中には微粒子を含有させる必要がな
く、高い透明性を保持することができる。
ステル樹脂ペレットの固有粘度は、0.45から0.7
0dl/gの範囲が好ましい。固有粘度が0.45dl
/g未満では耐引裂き性が悪くなり、一方、固有粘度が
0.70dl/gを超えると、追って詳述する如くフィ
ルム製造時の濾圧上昇が大きくなり精密濾過が困難とな
る。
載の方法によって測定されるアクリレート製コートとの
接着性が85%以上であることを意味し、好ましくは9
0%以上、特に好ましくは95%以上である。
材とし、これに1種以上の重合性不飽和単量体がグラフ
トされた自己架橋性ポリエステル系グラフト共重合体を
構成成分として含み、且つ、前記重合性不飽和単量体成
分として二重結合を有する酸無水物を含む少なくとも1
種のモノマーを用いたグラフト共重合樹脂を主たる構成
成分とする。
重合性不飽和単量体が、少なくともマレイン酸の無水物
とスチレンまたはその誘導体の組み合わせである。本発
明においては、ポリエステル系樹脂に1種以上の重合性
不飽和単量体がグラフトされた自己架橋性ポリエステル
系グラフト共重合体を構成成分とすることが重要であ
る。ポリエステル系樹脂単独では、ポリエステル系基材
フィルムとの接着性は十分であるが、プリズムレンズや
ハードコートに用いられるアクリル系樹脂との接着性が
不足気味となる。また、重合性不飽和単量体の重合物
が、例えばアクリル系樹脂のみからなるものでは、アク
リレート系樹脂との接着性には優れるものの、ポリエス
テル系基材フィルムとの接着性に劣る傾向がある。更
に、ポリエステル系樹脂とアクリル系樹脂を混合して用
いても、満足のいく接着性改善効果は得られない。
リマー主鎖に、主鎖とは異なる重合体からなる枝ポリマ
ーを導入することであり、該グラフト重合体を得るため
のグラフト重合法は特に制限されないが、一般的なの
は、ポリエステル樹脂、好ましくは共重合ポリエステル
樹脂を有機溶剤中に溶解させた状態で、ラジカル重合開
始剤の存在下で重合性不飽和単量体混合物を反応させる
ことによって行なわれる。グラフト化反応終了後の反応
生成物は、ポリエステル−重合性不飽和単量体間のグラ
フト重合体の他に、グラフト化を受けなかったポリエス
テルや共重合ポリエステルにグラフト化しなかった重合
体なども若干量含まれているが、本発明で使用するグラ
フト重合体とは、これらを含むものであっても構わな
い。
性不飽和単量体をグラフト重合させた該反応物の酸価
は、600eq/106g以上であることが好ましく、
より好ましい酸価は1200eq/106g以上であ
る。反応物の酸価が600eq/106g未満では、基
材フィルムとの接着性が不十分になるばかりでなく、満
足な易接着性が得られ難くなる。
リエステル樹脂と重合性不飽和単量体の質量比率は、ポ
リエステル/重合性不飽和単量体=40/60〜95/
5の範囲が望ましく、更に望ましくは55/45〜93
/7、最も望ましくは60/40〜90/10の範囲で
ある。
未満では、ポリエステル系基材フィルムに対して優れた
接着性が発揮され難くなり、一方、ポリエステル樹脂の
質量比率が95質量%を超えると、レンズを構成するア
クリル系樹脂との接着性が低下し、特に親水性ポリエス
テル樹脂の使用時における高湿度下での接着性(耐湿
性)の低下が著しくなる。
液または分散液、あるいは、水系溶媒の溶液または分散
液の形態で使用されるが、作業環境保全や塗布性の点で
特に好ましいのは水系溶媒の分散液、つまり、水分散樹
脂の形態である。この様な水分散タイプの樹脂を得る方
法としては、通常は有機溶媒中で前記ポリエステル樹脂
に、親水性の重合性不飽和単量体を含む単量体をグラフ
ト重合させ、次いで水を添加し、有機溶媒を留去する方
法が採用される。
り測定される平均粒子径が好ましくは500nm以下で
あり、半透明ないし乳白色の外観を呈する。重合方法の
調整により、多様な粒子径の水分散樹脂を得ることがで
きるが、この粒子径は10〜500nmの範囲が適当で
あり、分散安定性の点では400nm以下が好ましく、
より好ましくは300nm以下である。粒子径が500
nmを超えると易接着層表面の光沢が低下すると共に易
接着層の透明性が低下し、一方10nm未満では、本発
明の目的である耐湿性が低下するため好ましくない。
る親水性の重合性不飽和単量体とは、親水性基を有する
か、後で親水性基に変化できる基を有する重合性不飽和
単量体を指す。上記親水性基を有する基としては、カル
ボキシル基、水酸基、リン酸基、亜リン酸基、スルホン
酸基、アミド基、第4級アンモニウム塩基などを含む重
合性不飽和単量体が例示される。また、親水基に変化で
きる基としては、酸無水物基、グリシジル基、クロル基
などが例示される。これらの中でも、水分散性の点で特
に好ましいのはカルボキシル基であり、よって、カルボ
キシル基を有するか、あるいはカルボキシル基に変わり
得る基を有する重合性不飽和単量体が好ましい。
を一層高める上でも、カルボキシル基を有しているか、
カルボキシル基に変わり得る基を有する重合性不飽和単
量体が含まれている方が好ましい。
ポリエステル樹脂としては、それ自身で水に分散または
溶解するか否かを問わず使用できるが、好ましいのは共
重合ポリエステル樹脂であり、該共重合ポリエステル樹
脂のジカルボン酸成分の組成は、芳香族ジカルボン酸6
0〜99.5モル%、脂肪族ジカルボン酸および/また
は脂環族ジカルボン酸0〜40モル%、重合性不飽和二
重結合を含有するジカルボン酸0.5〜10モル%(全
量で100%)であることが好ましい。芳香族ジカルボ
ン酸が60モル%未満である場合や脂肪族ジカルボン酸
および/または脂環族ジカルボン酸が40モル%を超え
る場合は、接着性が不足気味となる。
ルボン酸が0.5モル%未満では、ポリエステル樹脂に
対する重合性不飽和単量体の効率的なグラフト化が行わ
れ難くなり、逆に10モル%を超えると、グラフト化反
応の後期に粘度が過度に上昇し、反応の均一な進行を妨
げるので好ましくない。より好ましくは、芳香族ジカル
ボン酸が70〜98モル%、脂肪族ジカルボン酸および
/または脂環族ジカルボン酸が0〜30モル%、重合性
不飽和二重結合を含するジカルボン酸が2〜7モル%の
範囲である。
タル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、ビフェニルジカルボン酸等が例示される。
また親水基含有ジカルボン酸としては、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸等を挙げることができる。脂肪族ジ
カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸等を
挙げることができ、脂環族ジカルボン酸としては、1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキ
サンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸、或いはそれらの酸無水物などが例示される。
ン酸の具体例としては、α、β−不飽和ジカルボン酸と
して、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコ
ン酸、シトラコン酸もしくはそれらの無水物;不飽和二
重結合を有する脂環族ジカルボン酸として、2,5−ノ
ルボルネンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸もしく
はそれらの無水物などが例示されるが、これらの中でも
特に好ましいのは、重合性の点から、フマル酸、マレイ
ン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸の無水物であ
る。
2〜10の脂肪族グリコールおよび/または炭素数6〜
12の脂環族グリコールおよび/またはエーテル結合含
有グリコールであり、炭素数2〜10の脂肪族グリコー
ルとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチル
グリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、
2−エチル−2−ブチルプロパンジオール等が、また、
炭素数6〜12の脂環族グリコールとしては、1,4−
シクロヘキサンジメタノール等が例示される。
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、更には、ビスフェノール類の2つの
フェノール性水酸基にエチレンオキサイドやプロピレン
オキサイドを付加して得られるグリコール類、例えば
2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロ
パンなどが挙げられる。ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
も必要により使用できる。
には、3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン
酸および/またはポリオールを0〜5モル%の範囲で共
重合することも可能であり、該多官能ポリカルボン酸と
しては、(無水)トリメリット酸、(無水)ピロメリッ
ト酸、(無水)ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリ
メシン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメ
リテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリ
テート)等が使用される。一方、上記多官能ポリオール
としては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール等が例示され
る。これら3官能以上のポリカルボン酸および/または
ポリオールは、全酸成分あるいは全グリコール成分に対
し5モル%以下、望ましくは3モル%以下に抑えるのが
よく、5モル%を超えると重合時にゲル化を起こし易く
なるので好ましくない。
平均で5,000〜50,000の範囲が好ましい。分子量が5,000
未満では接着性が不足気味となり、逆に50,000を超えて
過度に高分子量になると、重合時にゲル化等の問題を生
じる原因になる。
グラフトされる重合性不飽和単量体としては、フマル
酸、フマル酸モノエチル、フマル酸ジエチル、フマル酸
ジブチルなどのフマル酸のモノエステルまたはジエステ
ル、マレイン酸とその無水物、マレイン酸モノエチル、
マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチルなどのマレイ
ン酸のモノエステルまたはジエステル、イタコン酸とそ
の無水物、イタコン酸のモノエステルまたはジエステ
ル、フェニルマレイミド等のマレイミド等、更には、ス
チレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ク
ロロメチルスチレンなどのスチレン誘導体、ビニルトル
エン、ジビニルベンゼンなどが例示される。またアクリ
ル系重合性単量体としては、例えば、アルキルアクリレ
ート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−
エチルヘキシル基、シクロヘキシル基など)、アリール
メタクリレート(アリール基としては、フェニル基、ベ
ンジル基、フェニルエチル基など):2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレートのヒドロキシ含有アクリル
単量体:アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチ
ルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−
メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メ
トキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタ
クリルアミド、N−フェニルアクリルアミドのアミド基
含有アクリル単量体:N,N−ジエチルアミノエチルア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレ
ートのアミノ基含有アクリル単量体:グリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレートのエポキシ基含有ア
クリル単量体:アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの
塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)
等のカルボキシル基またはその塩を含有するアクリル単
量体が挙げられる。好ましくは、マレイン酸無水物とそ
のエステルである。上記モノマーは1種もしくは2種以
上を用いて共重合させることができる。
も述べた様に通常は、ポリエステル樹脂を有機溶剤中に
溶解させ、ラジカル重合開始剤およびラジカル重合性不
飽和単量体混合物を反応させることによって行なわれる
が、グラフト重合法そのものは特に限定されない。また
グラフト化反応終了後の反応生成物は、ポリエステル−
ラジカル重合性不飽和単量体間のグラフト重合体の他
に、グラフト化を受けなかったポリエステルやポリエス
テルにグラフト化しなかった重合体も少量含まれている
が、本発明におけるグラフト重合体とは、これらを少量
含むものであっても差し支えない。
としては、公知の有機過酸化物類や有機アゾ化合物類を
用いることができる。有機過酸化物としては、ベンゾイ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート;
有機アゾ化合物として2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)などが例示される。グラフト重合を行う際に
使用する重合開始剤の量は、重合性モノマーに対して、
少なくとも0.2質量%以上、好ましくは0.5質量%
以上である。
他、枝ポリマーの鎖長を調節するための連鎖移動剤、例
えばオクチルメルカプタン、メルカプトエタノール、3
−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソールなどを必要に
応じて使用することができ、該連鎖移動剤は、重合性モ
ノマーに対し0〜5質量%の範囲で使用することが望ま
しい。
ては、沸点が50〜250℃の水性有機溶媒が好まし
い。ここで水性有機溶媒とは、20℃における水に対す
る溶解性が少なくとも10g/リットル以上、望ましく
は20g/リットル以上であるものをいう。250℃を
高沸点の溶剤では、余りに蒸発速度が遅いため、高温焼
付を採用しても易接着層中の溶媒を充分に取り除くこと
が困難になり、一方沸点が50℃以下のものでは、これ
を溶媒としてグラフト化反応を実施する際に、50℃以
下の温度でラジカルに解裂する開始剤を使用しなければ
ならず、っグラフト反応の制御が困難になるので好まし
くない。
ル樹脂をよく溶解し、且つカルボキシル基を有する重合
性単量体を含む重合性単量体混合物およびその重合体を
比較的良く溶解する第一群の水性有機溶媒としては、エ
ステル類、例えば酢酸エチル;ケトン類、例えばメチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン;環状エーテル類、例えばテトラヒドロフラン、ジ
オキサン、1,3−ジオキソラン;グリコールエーテル
類、例えばエチレングリコールジメチルエーテル、プロ
ピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコー
ルプロピルエーテル、エチレングリコールエチルエーテ
ル、エチレングリコールブチルエーテル;カルビトール
類、例えばメチルカルビトール、エチルカルビトール、
ブチルカルビトール;グリコール類若しくはグリコール
エーテルの低級エステル類、例えばエチレングリコ−ル
ジアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセ
テート;ケトンアルコール類、例えばダイアセトンアル
コール;更には、N−置換アミド類、例えばジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドン等が例示される。
とんど溶解しないが、カルボキシル基含有重合性単量体
を含む重合性単量体混合物およびその重合体を比較的よ
く溶解する第二群の水性有機溶媒として、低級アルコー
ル類、低級カルボン酸類、低級アミン類などが挙げられ
るが、グラフト化反応を実施する際に特に好ましく使用
されるのは、炭素数1〜4のアルコール類およびグリコ
ール類である。また、場合によっては水を使用すること
もできる。
は、上記第一群の水性有機溶媒から一種の溶媒を選んで
行なわれる。混合溶媒を用いてグラフト化反応を行なう
場合は、上記第一群の水性有機溶媒から複数種選んで併
用する場合と、第一群の水性有機溶媒から少なくとも一
種を選び、それに第二群の水性有機溶媒から少なくとも
一種を選んで併用する場合がある。
性有機溶媒から単一の溶媒を選択して使用する場合と、
第一群および第二群の水性有機溶媒の混合溶媒を使用す
る場合のいずれにおいても、グラフト化反応は進行す
る。しかし、グラフト化反応の進行挙動、グラフト化反
応生成物およびそれから導かれる水分散樹脂の外観や性
状などには若干の差異がみられ、より好ましいのは、第
一群および第二群の水性有機溶媒のそれぞれ一種からな
る混合溶媒を使用することである。
分子鎖は広がりの大きい鎖の延びた状態となり、一方第
一群/第二群の混合溶媒中では、広がりの小さい糸毬状
に絡まった状態になることが、それら溶液中の共重合ポ
リエステルの粘度測定により確認している。
重合ポリエステルの溶解状態を調節して分子間架橋を起
こり難くすることが、ゲル化防止に有効である。効率の
よいグラフト化とゲル化抑制効果を両立させる上では、
上記混合溶媒の使用が推奨される。
より望ましくは95/5〜10/90、更に望ましくは
90/10〜20/80、最も望ましくは85/15〜
30/70の範囲である。最適の混合比率は、使用する
ポリエステルの溶解性などに応じて適宜に決定すればよ
い。
は、塩基性化合物で中和することが好ましく、中和する
ことによって容易に水分散化することができる。塩基性
化合物としては、塗膜形成時あるいは硬化剤を配合して
焼付硬化を行なう際に揮散する化合物が望ましく、アン
モニア、有機アミン類などが好適である。望ましい化合
物の具体例としては、トリエチルアミン、N,N−ジエ
チルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールア
ミン、アミノエタノールアミン、N−メチル−N,N−
ジエタノールアミン、イソプロピルアミン、イミノビス
プロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−
エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピル
アミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチ
ルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミ
ン、メチルイミノビスプロピルアミン、3−メトキシプ
ロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
生成物中に含まれるカルボキシル基の量に応じて、少く
とも部分中和、若しくは、完全中和によって水分散体の
pH値が5.0〜9.0の範囲となる様に使用するのが
望ましい。
不飽和単量体の重合物の質量平均分子量は500〜50,000
の範囲が好ましい。ちなみに、ラジカル化反応によって
生成する重合物の質量平均分子量を500以下にコントロ
ールすることは一般に困難であり、グラフト効率が低下
してポリエステルへの親水性基の導入が不十分になる傾
向があり、また、ラジカル重合性不飽和単量体のグラフ
ト重合部は分散粒子の水和層を形成するが、十分な厚み
の水和層を持たせて安定な分散体を得る上でも、ラジカ
ル重合性不飽和単量体のグラフト重合物の質量平均分子
量は500以上であることが望ましい。ただし、ラジカル
重合性不飽和単量体のグラフト重合物の質量平均分子量
が大きくなり過ぎると溶液重合が困難になるので、5000
0以下が好ましい。
ールするには、ラジカル重合開始剤の添加量、モノマー
の滴下時間、温度、重合時間、反応溶媒、モノマー組
成、あるいは必要に応じて使用される連鎖移動剤や重合
禁止剤の種類や添加量などを適宜組み合わせればよい。
カル重合性不飽和単量体をグラフト重合させた反応物は
自己架橋性を有している。常温では架橋しないが、乾燥
時の熱で、 1)反応物中に存在するカルボキシル基の脱水反応、 2)反応物中に存在するエステル基の分子間のエステル化
またはエステル交換反応 3)熱ラジカルによる水素引き抜き反応等の分子間反応 などによって架橋剤なしで架橋する。これにより初め
て、易接着層に本発明の目的である接着性や耐湿性を付
与できる。
方法で評価できるが、共重合ポリエステル樹脂および重
合体の両方を溶解するクロロホルム溶媒での不溶分率で
調べることができ、たとえば80℃以下の温度で乾燥
し、120℃で5分間熱処理して得られる塗膜の不溶分
率で好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上
のものが好ましい。塗膜の不溶分率が50%未満では、
接着性や耐湿性が不足気味となるばかりでなく、ブロッ
キングを起こし易くなる。
明の易接着層を構成し得るが、更に架橋剤(硬化用樹
脂)を配合して硬化を進めることにより、易接着層に高
度の耐湿性を付与することも有効である。
やクレゾール類などのホルムアルデヒドとの縮合物の如
きフェノールホルムアルデヒド系樹脂;尿素、メラミ
ン、ベンゾグアナミンなどとホルムアルデヒドとの付加
物、或いは該付加物と炭素原子数が1〜6のアルコール
からなるアルキルエーテル化合物などのアミノ樹脂;多
官能性エポキシ化合物;多官能性イソシアネート化合
物;ブロックイソシアネート化合物;多官能性アジリジ
ン化合物;オキサゾリン化合物などを用い得る。
は、例えば、アルキル化(メチル、エチル、プロピル、
イソプロピルまたはブチル)フェノール、p−tert
−アミルフェノール、4,4’−sec−ブチリデンフ
ェノール、p−tert−ブチルフェノール、o−、m
−、p−クレゾール、p−シクロヘキシルフェノール、
4,4’−イソプロピリデンフェノール、p−ノニルフ
ェノール、p−オクチルフェノール、3−ペンタデシル
フェノール、フェノール、フェニル−o−クレゾール、
p−フェニルフェノール、キシレノールなどのフェノー
ル類とホルムアルデヒドとの縮合物を挙げることができ
る。
メチロール尿素、メトキシ化メチロール−N,N−エチ
レン尿素、メトキシ化メチロールジシアンジアミド、メ
トキシ化メチロールメラミン、メトキシ化メチロールベ
ンゾグアナミン、ブトキシ化メチロールメラミン、ブト
キシ化メチロールベンゾグアナミンなどが挙げられる
が、これらの中でも好ましいのはメトキシ化メチロール
メラミン、ブトキシ化メチロールメラミン、メチロール
化ベンゾグアナミンなどである。
ば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそ
のオリゴマー、水素化ビスフェノールAのジグリシジル
エーテルおよびそのオリゴマー、オルソフタル酸ジグリ
シジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、
テレフタル酸ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香
酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグ
リシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジ
ルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン
酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエス
テル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロ
ピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタ
ンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジ
オールジグリシジルエーテルおよびポリアルキレングリ
コールジグリシジルエーテル類、トリメリット酸トリグ
リシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、
1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、ジグリシジルプ
ロピレン尿素、グリセロールトリグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペン
タエリスリトールトリグリシジルエーテル、グリセロー
ルアルキレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテ
ルなどを挙げることができる。
低分子または高分子の芳香族もしくは脂肪族のジイソシ
アネート、3価以上のポリイソシアネートが使用でき
る。ポリイソシアネートとしては、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トル
エンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、およびこれらの
イソシアネート化合物の3量体などが挙げられる。更
に、これらイソシアネート化合物の過剰量と、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ソルビトール、エチレンジアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミンなどの低分子活性水素化合物、または
ポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール
類、ポリアミド類などの高分子活性水素化合物とを反応
させて得られる末端イソシアネート基含有化合物などが
例示される。
アネート化合物とブロック化剤とを公知の任意の方法で
付加反応させることによって製造できる。イソシアネー
トブロック化剤としては、例えば、フェノール、クレゾ
ール、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノー
ル、クロロフェノールなどのフェノール類;チオフェノ
ール、メチルチオフェノールなどのチオフェノール類;
アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキ
サノンオキシムなどのオキシム類;メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;
エチレンクロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロ
パノールなどのハロゲン置換アルコール類;t−ブタノ
ール、t−ペンタノールなどの第3級アルコール類;ε
−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラ
クタム、β−プロピルラクタムなどのラクタム類;芳香
族アミン類;イミド類;アセチルアセトン、アセト酢酸
エステル、マロン酸エチルエステルなどの活性メチレン
化合物;メルカプタン類;イミン類;尿素類;ジアリー
ル化合物類;重亜硫酸ソーダなどを挙げることができ
る。
得る他、必要により2種以上を混合して使用しても構わ
ない。架橋剤の添加量としては、グラフト化共重合体1
00質量部に対し、5〜40質量部の範囲が好ましい。
水溶性である場合は、直接グラフト共重合体の水系溶媒
溶液または分散液中に溶解または分散させる方法、(2)
架橋剤が油溶性である場合は、グラフト化反応終了後、
反応液に添加する方法を採用できる。これらの方法は、
架橋剤の種類や性状によって適宜に選定すればよい。ま
たこれらの架橋剤と共に、硬化剤や硬化促進剤を併用す
ることも可能である。
布液としては水性塗布液を用いるのが好ましい。該水性
塗布液には、易接着性を損なわない限度において、帯電
防止剤、紫外線吸収防止剤、可塑剤、顔料、有機フィラ
ーおよび潤滑剤等の種々の添加剤を適量配合してもよ
い。更に、塗布液が水性であることの利点を損なわない
範囲で、性能向上のため他の水溶性樹脂や水分散性樹脂
およびエマルジョン等を塗布液に添加しても構わない。
して易接着層を形成する際には、該フィルムへの濡れ性
を高めて、塗布液を均一にコートするため、必要により
公知のアニオン性活性剤やノニオン性界面活性剤を適量
添加することも有効である。塗布液に用いる溶剤は、水
の他にエタノール、イソプロピルアルコール、ベンジル
アルコール等のアルコール類を、全塗布液に占める比率
で60質量%程度以下の範囲で混合してもよい。10質
量%程度未満であれば、アルコール類以外の有機溶剤を
溶解可能な範囲で混合することも可能である。ただし、
塗布液中のアルコール類とその他の有機溶剤との合計量
は、水性塗付液としての利点を生かすため60質量%程
度未満に抑えるべきである。
未満であれば、塗布乾燥時における乾燥性が向上すると
共に、水のみの場合に比べて塗膜の外観が向上する。し
かし60質量%以上になると、溶剤の蒸発速度が速過ぎ
るため塗工中に塗布液の濃度変化が起こり、粘度上昇に
より塗工性が低下する他、塗膜の外観不良を起こす恐れ
があり、更には火災などの危険性も懸念される。
した如く基材フィルム中に易滑性付与を目的とする粒子
を実質的に含まれていないので、耐スクラッチ性やフィ
ルムの巻き上げ性を向上させるため、易接着層に適当な
粒子を含有させ、易接着層表面に適度な突起を形成させ
ることが好ましい。
ム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、二
酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウ
ム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデン等の
無機粒子、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム等の有
機粒子を挙げることができる。これらの中でもシリカ粒
子は、ポリエステル樹脂と屈折率が比較的近く、透明性
の高いフィルムが得られ易いので最適である。
径は、通常1.0μm以下、好ましくは0.5μm以
下、更に好ましくは0.1μm以下である。平均粒径が
1.0μmを超えると、フィルムの易接着面が粗面化
し、フィルムの透明性が低下する傾向がある。また、上
記塗布液中に含まれる粒子の含有量は、通常、塗布・乾
燥後の状態で塗膜中の粒子含有量が50質量%以下、好
ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以
下となる様に添加される。その理由は、易接着層中のの
粒子含有量が50質量%を超えると、フィルムの易接着
性が損なわれることがあるからである。
配合してもよく、同種の粒子で粒径の異なるものを配合
してもよい。いずれにしても、粒子全体の平均粒径、お
よび合計の含有量が、上記した範囲を満足することが好
ましい。
る最大径が20μm以上の異物は3個/m2以下、好ま
しくは2個/m2以下、さらに好ましくは1個/m2以下
が推奨される。上記のサイズの異物は光学欠陥となるた
め、その個数が上記範囲を超えると、レンズシート用フ
ィルムとしての品質が大きく損なわれる。ところが、粗
大サイズの異物であってもその個数が3個/m2未満で
あれば、肉眼で観察される上記光学欠陥は実用上ほとん
ど問題にならないからである。
して上記(A)〜(C)で例示した様なのものがあり、
上記の易滑性付与目的で添加される粒子の粗大凝集物も
含まれる。よって、易接着層形成用の上記塗布液を基材
フィルムに塗布する際には、塗布液中の粒子の粗大凝集
物を除去するため、塗布直前に塗布液が精密濾過される
ようなプロセスを採用することが好ましい。上記の精密
濾過を実施する際の濾材としては、濾過可能な粒子サイ
ズが20μm以下(初期濾過効率95%)であることが
必要である。20μmを超えるものでは粗大凝集物が十
分除去できず、塗布液を基材フィルムに塗布、乾燥後一
軸延伸、あるいは二軸延伸した際(後述する)に易接着
層に粒子の粗大凝集物が広がって、多くの光学欠陥が発
生する。さらに、このような粗大凝集物は、その周囲で
基材フィルム分子の配向の乱れ、引いては光学的歪を引
き起こし、結果として100μm以上の光学欠陥として
認識される場合もあるからである。
タイプ・材質については特に限定されない。タイプとし
ては、例えば、フィラメント型、フェルト型、メッシュ
型などのものが挙げられ、材質としては、ステンレスス
チール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンなど
が挙げられる。
工程に際しては、該工程を密閉されたクリーンルーム内
で行ない、室内の空気中の異物を可能な限りヘパフィル
ターなどで除去する方法などを採用することが好まし
い。
ましい厚みは、100μm以上、300μm以下、より
好ましくは100μm以上、250μm以下である。フ
ィルム厚みが100μm未満では、剛性が不十分になる
傾向がある。また、フィルムヘーズ値は3.0%以下で
あることが好ましく、更に好ましくは2.5%以下、特
に好ましくは2.0%以下である。フィルムヘーズ値が
3.0%を超えると、該フィルムをレンズシート用フィ
ルムとして用いた場合に、画面の鮮明度が低下する傾向
があるので好ましくない。
ルムの製造方法について、基材フィルムとしてポリエチ
レンテレフタレート(以下PETと略称する)を用いる
場合を例に取って説明するが、本発明は勿論これに限定
されるものではない。
たっては、前述した如く製造工程で例えばSb2O3の如
き異物源となる触媒を極力低減し、且つ不溶性夾雑物の
混入を可及的に抑えた方法により製造されたPETであ
って、易滑性付与等を目的とする粒子が実質的に配合さ
れていないPETペレットを使用し、これを十分に真空
乾燥した後、押し出し機に供給し、約280℃でシート
状に溶融押し出しし、冷却固化させて未延伸PETシー
トを製膜する。
任意の場所で、樹脂中に含まれる異物を除去するための
精密濾過を行う。溶融樹脂の精密濾過に用いられる濾材
は特に限定はされないが、ステンレス焼結体の濾材を使
用すると、PET製造工程などで混入することのあるS
i、Ti、Sb、Ge、Cuなどを主成分とする凝集物
や高融点有機物を効率よく除去できるので好ましい。
子サイズ(初期濾過効率95%)は、前述した様な理由
から15μm以下が好ましい。
融樹脂をダイスから回転冷却ドラム上にシート状に押し
出し、シート状溶融物を回転冷却ドラムに密着させなが
ら急冷してシートとする公知の方法を適用すればよい。
該シート状物のエア面(冷却ドラムと接触する面との反
対面)を冷却する方法としては、公知の方法、例えばシ
ート面に槽内の冷却用液体に接触させる方法、シートエ
ア面にスプレーノズルで蒸散する液体を塗布する方法、
高速気流を吹き付けて冷却する方法などを併用しても良
い。また、シート状溶融物を回転冷却ドラムに密着させ
る方法としては、例えば、シート状溶融物にエアナイフ
を適用する方法や静電荷を印加する方法等が挙げられ
る。これらの方法の中でも特に後者の静電印加キャスト
法は、厚み斑をなくす上で好適である。
し工程で濾材を通過する微細な異物であっても、シート
状溶融物の冷却過程において異物の周囲で結晶化が進
み、これが次の延伸工程で延伸の不均一を引き起こし、
微小な厚みの差異を生じさせてレンズ状態となる。そし
て光は、レンズがあるかの様に屈折又は散乱し、肉眼で
観察した時に実際の異物より大きく見える様になる。こ
の微小な厚みの差は、凸部の高さと凹部の深さの差とし
て観測することができ、凸部の高さが1μm以上で、凸
部に隣接する凹部の深さが0.5μm以上であれば、大
きさが20μmの形状の物でもレンズ効果により肉眼的
には50μm以上の大きさとして認識され、更には10
0μm以上の大きさの光学欠陥として認識される場合も
ある。
ィルム中に易滑性を付与するための粒子を含有させない
方が望ましいが、粒子の添加量が少なくて透明性が高い
程、微小な凹凸による光学欠陥はより鮮明に現われる傾
向が見られる。また厚手のフィルムの表面は、薄手のフ
ィルムより急冷され難くて結晶化が進む傾向にあり、こ
の問題は一層大きくなる。
異物の混入ないし外部からの付着を極力抑え、基材フィ
ルムの表面に存在する、高さが1μm以上で最大径が2
0μm以上の凸部を形成する異物と、当該凸部を起点と
して100μm以内に存在する深さ0.5μm以上の凹
部とからなる異形部が5個/m2以下となる様に制御す
ることが重要となる。
に加熱したロールで長手方向に2.5〜5.0倍延伸す
ると一軸配向PETフィルムが得られる。そして、該フ
ィルムの端部をクリップで把持して80〜180℃に加
熱された熱風ゾーンに導き、乾燥後、幅方向に2.5〜
5.0倍に延伸し、引き続いて160〜240℃の熱処
理ゾーンへ導き、1〜60秒間の熱処理を行なって結晶
配向を完了させる。この熱処理工程中で、必要に応じて
幅方向あるいは長手方向に1〜12%の弛緩処理を施し
てもよい。
どちらか片面に、前述したポリエステル系グラフト共重
合の水性液を塗布する。該水性塗布液の塗布は、公知の
任意の方法で行うことができる。例えば、リバースロー
ル・コート法、グラビア・コート法、キス・コート法、
ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアナイフコ
ート法、ワイヤーバーバーコート法、パイプドクター
法、含浸・コート法、カーテン・コート法などが挙げら
れ、これらの方法を単独であるいは適宜組み合わせて行
うことができる。
ことのある粗大な異物は、前述した如く精密濾過によっ
て可及的に除去し、また作業環境から塵等の異物が付着
して易接着層表面を汚染することのない様、塗布作業は
クリーンルーム内で行なうことが望ましい。
すなわち二軸延伸し熱固定した基材フィルムに塗布して
もよいが、該フィルムの製造ライン内で塗布するインラ
インコート法が好ましい。更に好ましくは、結晶配向が
完了する前の基材フィルムに塗布するのがよい。
であることが好ましく、特に好ましいのは10質量%以
下である。また、該水性塗布液の塗布量(フィルム単位
面積当りの固形分質量)は、0.04〜5g/m2の範
囲が好ましく、より好ましくは0.2〜4g/m2であ
る。該水性塗布液が塗布されたフィルムは、延伸および
熱固定のためにテンターに導かれ、そこで加熱されて熱
架橋反応により安定な易接着層を形成し、レンズシート
用フィルムとなる。レンズに対して優れた接着性を得る
には、この時の塗布量を0.04g/m2以上とし、フ
ィルム幅長を固定した状態で赤外線ヒーターにより25
0〜260℃で0.5〜1秒間加熱することが好まし
い。
接着性及び耐湿性に優れ、且つ光学欠陥が少ないという
特徴を有しており、レンズ用のベースフィルムに好適に
使用できる。
平行に形成されたレンズ面を有するものであれば特に限
定されない。形成されるレンズ単位の形状は、目的に応
じて種々の形状のものを採用できるが、好ましいのはプ
リズム形状、レンチキュラー形状、波形状のものであ
る。
はなく、可視光線を透過するものであればよいが、輝度
の点で、可視光線透過率の高いものが好ましい。用いら
れる材料としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、塩化ビニル系樹脂、活性線硬化型樹脂などであ
る。特に、活性線硬化型樹脂は、耐擦傷性や生産性など
の点で好適に用いることができる。
て、レンズ層の構成成分として用いられる活性線硬化型
樹脂は、該活性線硬化型樹脂を構成するモノマー成分と
して、例えばビス(メタクロイルチオフェニル)スルフ
ィド、2,4−ジブロモフェニル(メタ)アクリレー
ト、2,3,5−トリブロモフェニル(メタ)アクリレ
ート、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシ
フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アク
リロイルオキシエトキシフェニル]プロパン、2,2−
ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェ
ニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロ
イルペンタエトキシフェニル]プロパン、2,2−ビス
[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−
ジブロモフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メ
タ)アクリロイルオキシジエトキシ−3,5−ジブロモ
フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アク
リロイルオキシペンタエトキシ−3,5−ジブロモフェ
ニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロ
イルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル]プロ
パン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシ
エトキシ−3−フェニルフェニル]プロパン、ビス[4
−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]スルホン、ビ
ス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニ
ル]スルホン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシ
ペンタエトキシフェニル]スルホン、ビス[4−(メ
タ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニ
ル]スルホン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシ
エトキシ−3,5−ジメチルフェニル]スルホン、ビス
[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]スルフィ
ド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフ
ェニル]スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイル
オキシペンタエトキシフェニル]スルフィド、ビス[4
−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニル
フェニル]スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイ
ルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル]スルフ
ィド、ジ[(メタ)アクリロイルオキシエトキシ]フォ
スフェート、トリ[(メタ)アクリロイルオキシエトキ
シ]フォスフェートなどの多官能(メタ)アクリル系化
合物を用いることができ、これらは単独で使用し得る
他、必要により適宜2種以上を併用しても構わない。
合物と共に、活性線硬化型樹脂の硬度、透明性、強度、
屈折率などをコントロールするため、スチレン、クロロ
スチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロ
モスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、1−
ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、N−ビニル
ピロリドン、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、ビフェニル(メタ)アクリレー
ト、ジアリルフタレート、ジメタリルフタレート、ジア
リルビフェニレート、あるいはバリウム、鉛、アンチモ
ン、チタン、錫、亜鉛などの金属と(メタ)アクリル酸
との反応物などを用いることができる。これらは1種も
しくは2種以上を用いてもよい。
系化合物」という記載は、「メタアクリル系化合物およ
びアクリル系化合物」を略して表示したものであり、他
の化合物についても同様である。
る方法として、例えば、紫外線を照射する方法が例示さ
れるが、この場合には、前記化合物に光重合開始剤を加
えることが望ましい。光重合開始剤としては、アセトフ
ェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメ
チルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェ
ノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、
4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジ
エチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジ
ル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
メチルベンゾイルフォメート、p−イソプロピル−α−
ヒドロキシイソブチルフェノン、α−ヒドロキシイソブ
チルフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トンなどのカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモ
ノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、チ
オキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル
チオキサントンなどの硫黄化合物;ベンゾイルパーオキ
サイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのパーオキ
サイド化合物;あるいは2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オン、メチルフェニルグリ
オキシレート、2,4,6−トリメチルベンゾイルフォ
スフィンオキシド、ベンジルジメチルケタールなどを用
いることができる。これらの光重合開始剤は単独で使用
してもよいし、2種以上組み合せて用いてもよい。光重
合開始剤の使用量は、重合性単量体組成物100質量部
に対し0.01〜10質量部が適当である。
には、製造時の熱重合や貯蔵中の暗反応を防止するた
め、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル、2,5−t−ブチルハイドロキノンなどの熱重合防
止剤を加えて用いることができる。その添加量は、重合
性化合物の総質量に対し0.005〜0.05質量%の
範囲内が好ましい。
性向上、塗膜厚さのコントロール等を目的として、本発
明の目的を阻害しない範囲で有機溶剤を配合しても構わ
ない。
のものが、塗工時の作業性や硬化前後の乾燥性の点から
好ましく使用される。具体的な例としては、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコ
ール系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど
の酢酸エステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン
などのケトン系溶剤;トルエンなどの芳香族系溶剤;ジ
オキサンなどの環状エーテル系溶剤、などを用いること
ができる。これらの溶剤は単独あるいは2種以上を混合
して用いることもできる。
われない範囲で各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、耐
熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、有
機の易滑剤、顔料、染料、ブルーイング剤、有機または
無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、界面活性剤、レベ
リング剤、核剤、拡散剤などが配合されていてもよい。
上へ設ける方法は特に限定されず、要求特性や使用用途
などに応じて任意の方法を採用できる。例えば、該樹脂
をプリズム状にカットしたバーで塗布する方法、あるい
は該樹脂をプリズム状などのレンズ層の形状にした型に
流し込んで、基材フィルムを構成する前記ポリエステル
フィルムを重ね合わせる方法、などを採用できる。
線、放射線(α線、β線、γ線など)など、アクリル系
のビニル基を重合させ得る電磁波を意味し、実用的に
は、紫外線が簡便であり好ましい。紫外線源としては、
紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、キセノン灯、炭素アーク灯などを用いることができ
る。また、電子線方式は、装置が高価で不活性気体下で
の操作が必要ではあるが、光重合開始剤や光増感剤など
を含有させなくてもよいという利点がある。
れる二重結合を有する酸無水物が活性化され、レンズ層
との接着力向上に一層効果的に寄与する。
シートの目的やレンズ単位の形状によって任意に選ぶこ
とができ、特に限定されるものではないが、0.1〜5
mmが好ましく、より好ましくは0.2〜3mmであ
る。0.1mm未満ではレンズ層としての効果が得られ
難くなる傾向があり、また、5mmを超えて過度に厚肉
になると輝度の点で不十分になる傾向がある。
の目的やレンズ単位の形状に応じて適宜選択すべきもの
で特に限定されないが、各レンズ層の中心間距離にし
て、0.03〜0.5mmが好ましく、より好ましくは
0.05〜0.3mmである。
ズム形状のもので構成されたプリズムシートとすること
は、輝度の点および形成の容易さの点で好ましく、この
場合、該プリズム形状のプリズム頂角は80〜150度
が好ましく、より好ましくは85〜130度である。
「ちらつき」を抑えるための反射防止層を設けたり、汚
れ防止のための防汚処理を施すことが好ましい。反射防
止層は特に限定されるものではないが、低屈折率化合物
の積層、あるいはフッ化マグネシウムや酸化ケイ素など
の無機化合物のスパッタリングなどにより形成すること
ができる。防汚処理については、シリコーン系樹脂やフ
ッ素系樹脂などによる防汚処理が例示される。
製造方法について、ポリエチレンテレフタレート(以
下、「PET」と略称する)を基材フィルムとして用い
る場合を例にとって説明するが、本発明はもとよりこれ
に限定されるものではない。
耐久性に優れるレンズシート用フィルムは、熱可塑性樹
脂よりなる基材フィルムの片面に易接着層が設けられ、
且つ、該易接着層上にレンズ単位が平行に形成されたレ
ンズ面を有するレンズ層が設けられたレンズシートにお
いて、熱可塑性樹脂フィルム、好ましくは共重合ポリエ
ステルフィルムからなる基材フィルムの少なくともレン
ズ層側の片面に、前述した様な易接着層を形成したフィ
ルムであって、前記基材フィルム中に実質的に粒子を含
まれておらず、且つ、前述した如く、当該基材フィルム
の表面に存在する、高さが1μm以上で最大径が20μ
m以上の凸部を形成する異物と、当該凸部を起点として
100μm以内に存在する深さ0.5μm以上の凹部と
からなる異形部が5個/m2以下であり、該基材フィル
ムのレンズ層側には易接着層が形成されており、該易接
着層は、ポリエステル系樹脂に1種以上の重合性不飽和
単量体がグラフトされた自己架橋性ポリエステル系グラ
フト共重合体を構成成分とし、かつ前記重合性不飽和単
量体成分として、分子内に二重結合を有する酸無水物の
少なくとも1種を含有せしめることによって製造され
る。
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範
囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、そ
れらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。な
お、下記実施例において「部」とあるのは「質量部」、
「%」とあるのは特記しない限り「質量%」を意味す
る。
の通りである。
に断裁する。そして、プリズム形状のレンズ型(レンズ
ピッチ:50μm、プリズム頂角:95度)に活性線硬
化型樹脂として、ビス(メタクリロイルチオフェニル)
スルフィド50部と、2,3,5−トリブロモフェニル
メタクリレート30部、トリメチロールプロパントリア
クリレート20部の混合物に、光重合開始剤として2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オンを2部添加したものを流し込み、上記レンズシート
用フィルムの積層膜を設けた面と重ね合わせる。そし
て、照射強度80W/cmの紫外線ランプを使用し、照
射距離(ランプとインキ面の距離)9cmで10秒間照
射して活性線硬化型樹脂を硬化させた後、レンズ型から
外してレンズシートを得る。
8.5.2に規定される方法に準じた接着試験を計3回
繰り返して接着性を求める。具体的には、易接着層を貫
通して基材フィルムに達する25個の升目状の切り傷を
隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて付け、次い
で、セロハン粘着テープ(ニチバン社製405番;24
mm幅)を升目状の切り傷面に貼り付け、消しゴムでこ
すって完全に付着させた後、垂直に引き剥がす。更に、
同一箇所にセロハン粘着テープを貼り付けて引き剥がす
操作を、最初の操作を含めて計3回繰り返す。計3回の
操作の後、目視により下記の式から接着性を求める。 接着性(%)=(1−剥がれ面積/評価面積)×100
したフィルムを60℃、90RH%の雰囲気下に静置す
る。500時間経過後にフィルムを取り出し、23℃、
60RH%の雰囲気下で12時間以上放置する。このフ
ィルムについて、前記と同様にJIS−K5400の
8.5.1に記載の方法に準じ接着試験を3回繰り返し
て接着性を求める。
mのレンズシート片10枚について、光学的に50μm
以上の大きさと認識される光学欠陥を検出する。
W×2灯の蛍光灯をXYテーブルの下方400mmに配
置し、スリット幅10mmのマスクを設ける。投光器と
受光器を結ぶ線上と測定するフィルム面の鉛直方向との
なす角度12度で入射すると、そこに光学欠陥が存在す
ると光り輝くので、その光量をXYテーブル上方500
mmに配置したCCDイメージセンサーカメラで電気信号
に変換し、その電気信号を増幅し、微分してスレッシュ
ホールドレベルとコンパレータで比較して、光学欠陥の
検出信号を出力する。また、CCDイメージセンサーカ
メラから入力されたビデオ信号からの画像解析によって
光学欠陥の大きさを計測し、設定された大きさの光学欠
陥の位置を表示する。
フィルム中の粗大凝集物による光学欠陥を選び出す。さ
らに適当な大きさに切り取り、スケール付き顕微鏡でフ
ィルム面に対して垂直方向から観察した時の大きさを測
定し、最大径が20μm以上の最大径を有する異物の個
数(個/m2)を求める。
工業社製モデル「TC−H3DP」)を用いて測定す
る。
で、テレフタル酸が86.4部およびエチレングリコー
ルが64.4部からなるスラリーを仕込み、撹拌しなが
ら、触媒として三酸化アンチモンを0.017部および
トリエチルアミンを0.16部添加した。次いで加熱昇
温を行い、ゲージ圧0.34MPa、240℃の条件で
加圧エステル化反応を行った。
し、酢酸マグネシウム4水和物0.071部、次いでリ
ン酸トリメチル0.014部を添加した。さらに、15
分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.01
2部、次いで酢酸ナトリウム0.0036部を添加し
た。得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移
送し、減圧下で260℃から280℃へ徐々に昇温し、
285℃で重縮合反応を行った。重縮合反応終了後、孔
径5μm(初期濾過効率95%)のナイロン製フィルタ
ーで濾過処理を行った。
異物を、ヘパフィルターで減少させた密閉室内で、上記
重縮合反応生成物であるPETをペレット化した。ペレ
ット化は、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った
冷却水を流しながら、冷却水槽中に溶融PETを押出機
のノズルから押出し、形成されたストランド状PET樹
脂をカットする方法で行った。得られたPETのペレッ
トは、固有粘度が0.62dl/g、Sb含有量が14
4ppm、Mg含有量が58ppm、P含有量が40p
pm、カラーL値が56.2、カラーb値が1.6であ
り、不活性粒子および内部析出粒子は実質的に含有して
いなかった。
調製 撹拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備したス
テンレ製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート3
45部、1,4ブタンジオール211部、エチレングリ
コール270部、およびテトラ−n−ブチルチタネート
0.5部を仕込み、160℃から220℃まで4時間か
けて昇温し、エステル交換反応を行った。次いで、フマ
ル酸14部およびセバシン酸160部を加え、200℃
から220℃まで1時間かけて昇温し、エステル化反応
を行った。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に
減圧した後、0.22mmHgの減圧下で1時間30分
反応させ、ポリエステル(A−1)を得た。得られたポ
リエステルは、淡黄色透明であった。
テル樹脂(A−2)を得た。得られた(A−1)、(A
−2)につき、NMR(核磁気共鳴分析装置)で測定した
組成および質量平均分子量を表1に示す。
器に共重合ポリエステル樹脂(A−1)75部、メチル
エチルケトン56部およびイソプロピルアルコール19
部を入れ、65℃で加熱、撹拌し、樹脂を溶解した。樹
脂が完溶した後、無水マレイン酸15部をポリエステル
溶液に添加した。次いで、スチレン10部とアゾビスジ
メチルバレロニトリル1.5部を12部のメチルエチル
ケトンに溶解した溶液を0.1ml/minでポリエス
テル溶液中に滴下し、更に2時間撹拌を続けた。反応溶
液から分析用のサンプリングを行った後、メタノール5
部を添加した。次いで、水300部とトリエチルアミン
15部を反応溶液に加え、1時間撹拌した。その後、反
応器内温を100℃に上げ、メチルエチルケトン、イソ
プロピルアルコール、過剰のトリエチルアミンを蒸留に
より留去し、水分散グラフト重合樹脂(B−1)を得
た。該水分散グラフト樹脂(B−1)は淡黄色透明であ
った。
25%水分散液40部と、水24部およびイソプロピル
アルコール36部を混合し、更にアニオン性界面活性剤
1%と、滑剤(日産化学工業社製商品名「スノーテック
スOL」)5%を添加して塗布液とした(以下、塗布液
C−1と記する。)
子を実質的に含まない基材フィルム用ポリエステル樹脂
ペレットを、135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)
した。その後、押し出し機に供給して約280℃でシー
ト状に溶融押し出しし、表面温度20℃に保った金属ロ
ール上で急冷固化し、厚さ1400μmのキャストフィ
ルムを得た。
て、濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)が10μm
のステンレス製焼結濾材を用いた。次にこのキャストフ
ィルムを、加熱されたロール群及び赤外線ヒーターで1
00℃に加熱し、その後、周速差のあるロール群で長手
方向に3.5倍延伸して一軸配向PETフィルムを得
た。
イズ(初期濾過効率95%)が10μmのフェルト型ポ
リプロピレン製濾材で精密濾過し、リバースロール法で
片面に塗布してから乾燥した。この時のコート量は0.
5g/m2とした。塗布後引き続いて、フィルムの端部
をクリップで把持して130℃に加熱された熱風ゾーン
に導いて乾燥した後、幅方向に4.0倍に延伸した。引
き続いて、フィルム幅長を固定した状態で赤外線ヒータ
ーにより250℃×0.6秒間加熱し、厚さ100μm
の二軸配向PETフィルム(易接着層を有するレンズシ
ート用フィルム)を得た。
2)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして塗布液
(C−2)を得た。この塗布液を用いて、キャスティン
グフィルムの厚さを1750μm、製膜後の厚さを12
5μmとした以外は、前記実施例1と同様のフィルムを
得た。
の厚さを188μmとし、冷却ロールとの接触面とは反
対側の表面に高速気流を吹きつけて冷却をした以外は、
上記実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
期濾過効率95%)が5μmのステンレス製焼結濾材を
用いた以外は、上記実施例2と同様にして厚さ125μ
mのフィルムを得た。
期濾過効率95%)が5μmのステンレス製焼結濾材を
用い、また冷却ロールとの接触面とは反対側の表面に高
速気流を吹き付けて冷却を行なった以外は、前記実施例
1と同様の方法で厚さ100μmのフィルムを得た。
て、濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)が5μmの
フェルト型ポリプロピレン製濾材を用いた以外は、前記
実施例1と同様の方法で厚さ100μmのフィルムを得
た。
て、厚さ100μmの二軸配向PETフィルムを得た。
サイズ(初期濾過効率95%)が20μmのステンレス
製焼結濾材を用いた以外は、前記実施例1と同様の方法
で厚さ100μmのフィルムを得た。
のみの水分散体(グラフト体なし)を塗布液(塗布液C−
3)とした以外は、前記実施例2と同様の方法で厚さ1
25μmのフィルムを得た。
のシリカを200ppm含み、且つ固有粘度が0.60
dl/gのPET樹脂ペレットを用いた以外は、前記実
施例1と同様の方法で厚さ100μmのフィルムを得
た。
て、濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)が25μm
のフェルト型ポリプロピレン製濾材を用いた以外は、前
記実施例3と同様の方法で厚さ188μmのフィルムを
得た。
いて、条件を表2に、評価結果を表3に示す。
定の結合を有する積層膜を設けた高品位の積層熱可塑性
樹脂フィルムを用いることにより、レンズシートに用い
た場合に光学欠陥がなく、レンズとの接着性に優れる
他、高温高湿下で処理した後も優れた接着性を示し、様
々な環境下においても卓越した耐久性を発現する。そし
て、優れた透明性とプリズム加工やAR(アンチリフレ
クション)加工に対する優れた接着性を有し、更に光学
欠陥の少ない光学用フィルムとして得られるので、レン
ズシート用フィルムとして有効に活用できる。また該レ
ンズシート用フィルムを使用することにより、レンズシ
ートとしても卓越した性能のものを得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 レンズ層の片面に隣接して設けられてレ
ンズシートを構成するレンズシート用フィルムであっ
て、熱可塑性樹脂フィルムを基材フィルムとし、該基材
フィルム内には実質的に粒子が含まれておらず、且つ当
該基材フィルムの表面に存在する、高さが1μm以上で
最大径が20μm以上の凸部を形成する異物と、当該凸
部を起点として100μm以内に存在する深さ0.5μ
m以上の凹部とからなる異形部が5個/m2以下であ
り、該基材フィルムの少なくともレンズ層側の面には易
接着層が形成されており、該易接着層は、ポリエステル
系樹脂に1種以上の重合性不飽和単量体がグラフトされ
た自己架橋性ポリエステル系グラフト共重合体を構成成
分として含み、且つ、上記重合性不飽和単量体成分とし
て、分子内に二重結合を有する酸無水物の少なくとも1
種が含まれていることを特徴とするレンズシート用フィ
ルム。 - 【請求項2】 前記易接着層を構成する自己架橋性ポリ
エステル系グラフト共重合体が、前記不飽和単量体成分
として少なくともマレイン酸の無水物とスチレンまたは
その誘導体を含むものであり、且つ前記易接着層の表面
及び内部に存在する最大径20μm以上の異物が3個/
m2以下である請求項1に記載のレンズシート用フィル
ム。 - 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエス
テルフィルムである請求項1または2に記載のレンズシ
ート用フィルム。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のフィル
ムを用いたレンズシート。
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JP2000402483A JP2002200720A (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | レンズシート用フィルムおよび該フィルムを用いたレンズシート |
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