JP2002200626A - クッション材の製造方法 - Google Patents

クッション材の製造方法

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JP2002200626A
JP2002200626A JP2001072587A JP2001072587A JP2002200626A JP 2002200626 A JP2002200626 A JP 2002200626A JP 2001072587 A JP2001072587 A JP 2001072587A JP 2001072587 A JP2001072587 A JP 2001072587A JP 2002200626 A JP2002200626 A JP 2002200626A
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cushion material
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の二層構造の形状を有し,優れた特性を
有するクッション材を容易に成形することができ,成形
材料の注入を容易に,かつ任意のタイミングで行うこと
ができるクッション材の製造方法を提供すること。 【解決手段】 下型2のキャビティ20に,可撓性を有
するフィルム7を,開口部72が形成されるように配置
する。次いで,開口部72より第1原料41を流入さ
せ,一方開口部72以外の箇所より第2原料42を注入
する。次いで,下型2と上型3とを閉じて,フィルム7
を境界層にして第1原料41と第2原料42とを一体的
に発泡成形させる。そして,第1原料41からなる第1
発泡体と,第2原料42からなる第2発泡体との二層構
造を有し,かつ両者の間にはフィルム7を挟持させてな
るクッション材1を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,室内で使用するソファー,車
両,航空機,船舶等におけるシートに使用する,クッシ
ョン材の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より,自動車等のシートにおける座部
には,その内部に物性が異なる2つの発泡体よりなる二
層構造のクッション材を用いることが知られている。そ
して,2つの発泡体の間に,境界層となる境界部材を配
置した上記クッション材として,例えば,特開平10−
225943号公報(従来技術1),特開平2−140
107号公報(従来技術2)等に記載されたものがあ
る。
【0003】上記従来技術1においては,上記境界部材
には,成形材料を注入するための注入用穴と,上記成形
材料を注入した後に上記注入用穴を塞ぐために,ヒンジ
部を介して取り付けてある閉塞蓋とが設けてある。クッ
ション材の成形を行うに際して,該クッション材の成形
型に境界部材を配置し,上記注入用穴より一方の成形材
料を注入し,一方境界部材の上部には他方の成形材料を
注入する。そして,上記閉塞蓋は,注入用穴より注入さ
れた一方の成形材料が発泡する力により上記ヒンジ部を
回転させて上記注入用穴を閉じる。こうして,上記境界
部材を挟持した二層構造からなるクッション材を成形す
る。
【0004】上記従来技術2においては,クッション材
の成形型は,上型と下型との間に中枠を有しており,該
中枠に上記境界部材を配置しておく。そして,上記下型
に一方の成形材料を注入した後上記中枠を閉じ,次いで
中枠の上部に他の成形材料を注入し,その後上記上型を
閉じて発泡成形を行う。こうして,上記境界部材を挟持
した二層構造からなるクッション材を成形する。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来のク
ッション材の製造方法においては,以下のような問題点
がある。即ち,上記従来技術1においては,上記のごと
く,境界部材に,上記注入用穴とヒンジ部を有する閉塞
蓋とを設ける必要があり,上記従来技術2においては,
上記のごとく成形型に上記中枠を設ける必要がある。つ
まり,上記従来技術においては,注入を行うに際して,
上記境界部材又は成形型に特殊な構造が必要である。
【0006】この問題点を改善するために,上記従来技
術1においては,別の成形方法として,上記境界部材に
柔軟性仕切材を使用し,該柔軟性仕切材に成形材料の注
入口を設けたものがある。しかしながら,この成形方法
においては,上記注入口をあまり大きくすることができ
ず,成形材料の注入があまり容易ではない。
【0007】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,任意の二層構造の形状を有し,優れた特
性を有するクッション材を容易に成形することができ,
成形材料の注入を容易に,かつ任意のタイミングで行う
ことができるクッション材の製造方法を提供しようとす
るものである。
【0008】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,下型と上
型とを用いて発泡成形を行うクッション材の製造方法に
おいて,上記発泡成形を行うに当って,上記下型のキャ
ビティに,可撓性を有するフィルムを,該フィルムの端
部と上記キャビティとの間に発泡性を有する第1原料が
流入する開口部が形成されるように配置し,上記開口部
より上記第1原料を流入させ,一方,上記開口部以外の
箇所より,発泡性を有し,発泡が完了した時点において
上記第1原料からなる発泡体とは物性が異なる発泡体と
なる第2原料を注入し,その後,上記下型と上記上型と
を閉じて,上記フィルムを境界層にして上記第1原料と
上記第2原料とを一体的に発泡成形させて,上記第1原
料からなる第1発泡体と,上記第2原料からなる第2発
泡体との二層構造を有し,かつ両者の間には上記フィル
ムを挟持させてなるクッション材を成形することを特徴
とするクッション材の製造方法にある。
【0009】本発明において最も注目すべきことは,上
記下型のキャビティに,可撓性を有するフィルムを,上
記開口部が形成されるように配置し,該開口部より上記
第1原料を流入させ,一方,上記開口部以外の箇所より
上記第2原料を注入することにより,上記フィルムを挟
持した二層構造のクッション材を成形することである。
【0010】次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明においては,上記下型のキャビティの任意の位置
に,可撓性を有するフィルムを上記開口部を有して配置
する。この開口部は,上記キャビティの一部を,上記キ
ャビティ内が連続的に繋がっている状態に区切って形成
される。
【0011】次いで,上記開口部より上記第1原料を流
入させ,一方,上記開口部以外の箇所より上記第2原料
を注入する。そして,上記第1原料は,上記フィルムの
下部を,上記第2原料はフィルムの上部を,該フィルム
によってそれぞれ互いに隔離された状態で発泡しながら
流動する。
【0012】つまり,下型のキャビティにおいて,上記
フィルムが配置してある箇所では,第1原料と第2原料
とは,互いに影響を及ぼさずに独立して発泡流動する。
そのため,フィルムが配置してある箇所においては,第
1原料と第2原料とが互いに混入することを防止するこ
とができ,上記第1発泡体及び第2発泡体の厚みが安定
したクッション材を成形することができる。
【0013】また,上記フィルムは可撓性を有してお
り,下型のキャビティの任意の位置に配置することがで
きる。つまり,上記フィルムは,クッション材の二層構
造の形状を変更したい場合,フィルムの配置状態を変更
して,容易に変更することができる。それ故,任意の二
層構造の形状を有するクッション材を容易に成形するこ
とができる。
【0014】また,上記フィルムは,上記開口部を有し
た状態で配置しており,従来のように2つの層を境界部
材によって完全に分離していない。そのため,成形時
に,第1原料を注入し終わってから第2原料を注入する
というような成形材料の注入の順序を限定する必要がな
く,それを避けるために境界部材に注入用穴を形成して
おく等の必要もない。それ故,第1原料及び第2原料の
成形材料の注入が容易で,任意のタイミングで注入を行
うことができると共に,容易にクッション材を成形する
ことができる。
【0015】成形後のクッション材においては,上記第
1発泡体と上記第2発泡体との間に上記可撓性のフィル
ムを挟持している。このフィルムは,弾性変形に優れ,
上記第1発泡体と第2発泡体との組み合わせによるクッ
ション材の衝撃緩和特性等の特性に影響を及ぼすことが
ほとんどない。そのため,優れた特性を有するクッショ
ン材を成形することができる。
【0016】また,上記クッション材は,成形後には,
上記フィルムを挟持したまま取り出す。そのため,クッ
ション材の取り出しが容易である。また,上記フィルム
には,上記第1発泡体及び第2発泡体と接着性の良好な
材料を使用することが好ましい。この場合には,成形後
のクッション材における一体的な結合度を向上させるこ
とができる。
【0017】本発明は,室内で使用するソファー,車
両,航空機,船舶等におけるシートに使用するクッショ
ン材の製造に適用することができる。また,このクッシ
ョン材としては,シートの座部,シートの背もたれ部
(シートバック)などに用いるものとして製造すること
ができる。
【0018】以上,本発明によれば,任意の二層構造の
形状を有し,優れた特性を有するクッション材を容易に
成形することができ,成形材料の注入を容易に,かつ任
意のタイミングで行うことができるクッション材の製造
方法を提供することができる。
【0019】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記フィルムと上記キャビティとの間には,上記開口部を
有する袋状キャビティを形成することが好ましい。これ
により,上記開口部より流入した第1原料は,上記袋状
キャビティに重点的に充填され,形状の整った二層構造
を有するクッション材を容易に成形することができる。
【0020】次に,請求項3に記載の発明のように,上
記下型には,上記キャビティの一部を仕切るようにして
設けた仕切り板が配置してあり,上記フィルムは,上記
キャビティ又は上記仕切り板の少なくともいずれか一方
に架け渡すことによって,上記開口部を有する袋状キャ
ビティを形成することが好ましい。
【0021】上記フィルムは,上記仕切り板にも架け渡
すことができるために,その配置する位置を一層柔軟に
決定することができる。また,上記仕切り板を配置する
ことにより,上記クッション材を溝状のスリットを有す
る任意の形状に成形することができる。
【0022】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記仕切り板は,上記キャビティをフロントキャビティと
リアキャビティとの前後に仕切る前後仕切り板,又は上
記キャビティを左右両側のサイドキャビティと,その間
の中央キャビティとに仕切る一対の側部仕切り板の少な
くともいずれか一方であることが好ましい。
【0023】上記前後仕切り板により,上記クッション
材に,前後方向に溝状のスリットを設けて,上記フロン
トキャビティに対応するフロント部と上記リアキャビテ
ィに対応するリア部とを成形することができる。また,
上記側部仕切り板により,上記クッション材に,左右両
側に溝状のスリットを設けて,上記サイドキャビティに
対応するサイド部を成形することができる。
【0024】次に,請求項5に記載の発明のように,上
記フィルムは,その端部が固定具によって上記下型に固
定してあることが好ましい。これにより,上記フィルム
は,上記下型内に確実に固定されることができる。な
お,上記固定部は,上記クッション材の成形が終わった
後に,フィルムと共にクッション材に挟持されて取り出
されてもよいし,上記下型に残ったままにして複数回使
用されてもよい。
【0025】次に,請求項6に記載の発明のように,上
記フィルムは複数の貫通孔を有していることが好まし
い。これにより,上記クッション材の成形中に,上記第
1原料による第1発泡体と第2原料による第2発泡体と
が上記複数の貫通孔を通して結合し,クッション材にお
ける一体的な結合度が一層向上する。また,上記貫通孔
により,上記フィルムには,第1原料による第1発泡体
又は第2原料による第2発泡体と接着性があまり良くな
いものでも使用することが可能になる。
【0026】上記貫通孔の1個当たりの開口部の面積
は,1mm〜7mmであることが好ましい。上記面
積が1mm未満の場合は,貫通孔の大きさが小さくな
り過ぎて,上記第1原料と第2原料とが貫通孔を介して
化学結合することができないおそれがある。また,上記
面積が7mmを超える場合は,貫通孔の大きさが大き
くなりすぎて,第1原料又は第2原料が発泡流動中に貫
通孔より漏洩して,それらの原料が混流するおそれがあ
る。
【0027】次に,請求項7に記載の発明のように,上
記フィルムは網状体からなることが好ましい。これによ
り,上記クッション材の成形中に,第1原料と第2原料
とが上記網状体における貫通孔を通して結合し,クッシ
ョン材における一体的な結合度が一層向上する。また,
上記網状体により,上記フィルムには,第1原料による
第1発泡体又は第2原料による第2発泡体と接着性があ
まり良くないものでも使用することが可能になる。ま
た,網状体における貫通孔の好ましい大きさは上記複数
の貫通孔と同様であることが好ましい。
【0028】次に,請求項8に記載の発明のように,上
記フィルムは,上記キャビティの底壁面に対してほぼ平
行に配置することが好ましい。これにより,上記第1発
泡体及び第2発泡体の厚みが均一なクッション材を容易
に成形することができる。
【0029】次に,請求項9に記載の発明のように,上
記フィルムは,上記キャビティの底壁面に対して非平行
に配置することが好ましい。これにより,上記第1発泡
体及び第2発泡体の厚みが所望の位置によって異なる,
種々の形状の二層構造を有するのクッション材を成形す
ることができる。
【0030】次に,請求項10に記載の発明のように,
上記フィルムは,上記下型のキャビティに固定する際
に,弛んだ状態で配置することが好ましい。これによ
り,上記開口部より上記第1原料を流入させたときに,
上記フィルムによって形成された上記袋状キャビティを
膨張させて,第1原料による上記第1発泡体の厚みを大
きくすることができる。そのため,第1発泡体の厚みに
任意の変化を持たせることができる。
【0031】次に,請求項11に記載の発明のように,
上記開口部は,斜め上方に開口していることが好まし
い。これにより,上記開口部より流入した第1原料を,
上記開口部の斜め下方に位置する上記袋状キャビティ
に,容易に充填させることができる。そのため,第1原
料による第1発泡体に空洞等の充填欠如部分ができてし
まうことを防止することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかるクッション材の製造方法に
つき,図1〜図14を用いて説明する。本例におけるク
ッション材1の製造方法においては,下型2と上型3と
を用いて発泡成形を行う。該発泡成形を行うに当って,
まず,上記下型2のキャビティ20に,可撓性を有する
フィルム7を,該フィルム7の端部71と上記キャビテ
ィ20との間に発泡性を有する第1原料41が流入する
開口部72が形成されるように配置する。
【0033】次いで,上記開口部72より上記第1原料
41を流入させ,一方,上記開口部72以外の箇所よ
り,発泡性を有し,発泡が完了した時点において上記第
1原料41からなる発泡体とは物性が異なる発泡体とな
る第2原料42を注入する。そして,上記下型2と上記
上型3とを閉じて,上記フィルム7を境界層にして上記
第1原料41と上記第2原料42とを一体的に発泡成形
させる。このようにして,上記第1原料41からなる第
1発泡体と,上記第2原料42からなる第2発泡体との
二層構造を有し,かつ両者の間には上記フィルム7を挟
持させてなるクッション材1を成形する。
【0034】ここで,本例において,前後方向とは,ク
ッション材1のフロント部11側又はフロントキャビテ
ィ21側を前方,クッション材1のリア部13側又はリ
アキャビティ23側を後方とした方向である。また,左
右方向とは,クッション材1の両サイド部12側又はサ
イドキャビティ22側を左右として前後方向に直交する
方向である。また,上下方向とは,クッション材1の製
造時における重力方向を下方,その反対方向を上方とし
た方向である。
【0035】以下に,これを詳説する。まず,本例の製
造方法により製造するクッション材1について説明す
る。図1に示すごとく,本例において製造するクッショ
ン材1は,クッション材1における左右両側に配された
サイド部12と,該左右両側のサイド部12の間に配さ
れ,上記クッション材1における前方側に位置するフロ
ント部11とその後方側に位置するリア部13とを有す
る。クッション材1のフロント部11と左右両側のサイ
ド部12との間には,溝状のスリットである側部スリッ
ト14が形成されている。また,クッション材1のフロ
ント部11とリア部13との間は,溝状のスリットであ
る前後スリット15が形成されている。
【0036】図2(a),(b)に示すごとく,上記第
1原料41からなる第1発泡体であるサイド部12及び
リア部13と,上記第2原料からなる第2発泡体である
上記フロント部11とは,化学結合をして一体的に形成
されている。また,上記第1発泡体及び第2発泡体とフ
ィルム7とは接着性が良好であり,一体的に接着されて
いる。また,上記クッション材1は,その表面を布等の
カバーで覆われて,自動車のシートの座部となる。
【0037】また,上記フロント部11は,その周囲が
上記側部スリット14及び上記前後スリット15によっ
て,第1発泡体からなるサイド部12及びリア部13か
ら分離されているため,フロント部11が圧縮変形する
ときに,サイド部12及びリア部13に引っ張られるこ
とがなく,十分に第2発泡体の利点を発揮することがで
きる。また,クッション材1の前後方向のセンター部分
においては,フロント部11から回り込んだ第2発泡体
と第1発泡体とが上下に重なり合っており,クッション
材1に,第1発泡体と第2発泡体とにより,硬度,乗り
心地等の特性のバランスを持たせることができる。
【0038】次に,上記クッション材1に用いる成形材
料である第1原料41及び第2原料42について説明す
る。上記第1原料41と上記第2原料42とは,共にポ
リオール系原料とイソシアネート系原料との混合原料で
ある。また,ポリオール系原料は,ポリプロピレングリ
コール(PPG)とポリマグラフト重合ポリオール(P
OP)とを主原料としている。
【0039】上記二層構造のクッション材1は,それぞ
れ成分の異なる第1原料41と第2原料42とを用い
て,それぞれ物性の異なる第1発泡体及び第2発泡体を
成形する。上記物性の1つとしての発泡体の硬度は,上
記ポリオール系原料におけるPPGとPOPとの混合比
率を変えることによって,変更することができる。つま
り,PPGに対してPOPの混合比率を多くすることに
よって,硬度の高い発泡体を成形することができる。
【0040】また,ポリオール系原料に対してイソシア
ネート系原料の混合比率を多くすることによっても,硬
度の高い発泡体を得ることができる。これは,後述する
製造装置5におけるメタリングポンプ551,552の
回転数を変更することによって,容易に実現することが
できる。
【0041】また,分子量の小さいポリオール系原料を
使用することによっても,物性の異なる発泡体を得るこ
とができる。この分子量の小さいポリオール系原料を使
用すると,得られる発泡体の反発弾性を低くすることが
できる。
【0042】本例における第1原料41による第1発泡
体は,上記ポリオール系原料におけるPPGに対してP
OPの混合比率を多くすること,及びポリオール系原料
に対してイソシアネート系原料の混合比率を多くするこ
とによって,第2原料42による第2発泡体よりも,硬
度を高くしている。
【0043】次に,上記フィルム7について説明する。
上記フィルム7は,5〜100μmの厚みを有するポリ
ウレタンフィルムである。上記厚みが5μmよりも薄い
場合は,薄すぎてフィルム7の強度が低下するため,該
フィルム7が発泡成形時の第1原料41及び第2原料4
2の発泡流動による圧力に耐えられず,破れてしまうお
それがある。また,上記厚みが100μmを超えると,
厚くてフィルム7の剛性が高くなりすぎるので,該フィ
ルム7の下型2への配置が困難になるばかりでなく,成
形後のクッション材1の特性に影響を及ぼすおそれがあ
る。なお,上記の観点を踏まえると,フィルム7の厚み
は,20〜50μmにすることが一層好ましい。
【0044】次に,上記下型2及び上型3からなる成形
型6について説明する。図4,図5(a),(b),
(c)に示すごとく,上記下型2には,上記左右両側の
サイド部12を成形するためのサイドキャビティ22
と,上記フロント部11を成形するためのフロントキャ
ビティ21と,上記リア部13を成形するためのリアキ
ャビティ23が形成されている。更に,下型2には,フ
ロントキャビティ21とリアキャビティ23との間に,
前後仕切り板25が,サイドキャビティ22とフロント
キャビティ21及びリアキャビティ23との間に,側部
仕切り板24が配置されている。
【0045】上記下型2においては,クッション材1の
表面側を下方にして上記キャビティ20が形成してあ
る。このキャビティ20は,上記表面側を成形する表面
側成形面である底壁面203と,クッション材1の前方
側,後方側及び側面側を成形する側壁面204とからな
る内壁面200を有している。上記底壁面203は,前
方を下方にして,前後方向に約10度傾斜するようにし
て形成されている。また,上記フィルム7により形成さ
れた上記開口部72は,上記底壁面203とほぼ平行な
方向に開口している。
【0046】一方,図3に示すごとく,上記上型3は,
上記クッション材1の裏面側を成形するための裏面側成
形面31を有している。そして,上型3は,下型2に対
してヒンジ部32により回動可能に連結されており,開
閉自在になっている。
【0047】上記下型2には,上記キャビティ20の一
部を仕切るようにして設けた仕切り板201が配置して
ある。この仕切り板201には,上記キャビティ20を
前後に仕切る前後仕切り板25,及び上記キャビティ2
0を左右両側のサイドキャビティ22と,その間のフロ
ントキャビティ21及びリアキャビティ23とに仕切る
一対の側部仕切り板24がある。上記前後仕切り板25
は,上記前後スリット15を成形し,上記側部仕切り板
24は,上記側部スリット14を成形する。
【0048】図12(a)に示すごとく,上記前後仕切
り板25及び側部仕切り板24には,上記フィルム7を
下型2に固定するための先端が尖った固定具26が設け
られている。この固定具26は,先端の尖った傾斜部分
261よりも一般部分262の方が若干細くなってお
り,フィルム7をこの固定具26に突き刺して下型2に
配置したときには,フィルム7が固定具26から外れな
いようになっている。また,上記固定具26は,側部仕
切り板24及び前後仕切り板25において,上端24
1,251又は側面242,252のどちらに設けてあ
ってもよい。
【0049】次に,上記クッション材1を製造する装置
全体について説明する。図3に示すごとく,上記クッシ
ョン材1は,製造装置5によって製造される。製造装置
5は,上記下型2及び上型3である成形型6,注入ヘッ
ド51,原料タンク52及びメタリングポンプ551,
552を有している。また,成形型6は,台車53の上
に載置されており,この台車53はコンベア54の上に
載置されている。
【0050】上記第1原料41及び第2原料42を構成
する液状のポリオール系原料は,上記原料タンク52の
保持室521に保持されており,メタリングポンプ55
1によって,上記注入ヘッド51に送られるようになっ
ている。ポリオール系原料は,メタリングポンプ551
により,注入ヘッド51と保持室521との間を循環で
きるようになっている。また,ポリオール系原料は,保
持室521から供給管561を通って注入ヘッド51に
運ばれ,注入ヘッド51より下型2に注入されないとき
は,注入ヘッド51から回収管571を通って保持室5
21に回収されるようになっている。
【0051】一方,上記第1原料41及び第2原料42
を構成する液状のイソシアネート系原料は,上記原料タ
ンク52の保持室522に保持されており,メタリング
ポンプ552によって,上記注入ヘッド51に送られる
ようになっている。イソシアネート系原料も同様に,メ
タリングポンプ552により,注入ヘッド51と保持室
522との間を循環できるようになっている。また,イ
ソシアネート系原料は,保持室522から供給管562
を通って注入ヘッド51に運ばれ,注入ヘッド51より
下型2に注入されないときは,注入ヘッド51から回収
管572を通って保持室522に回収されるようになっ
ている。
【0052】上記注入ヘッド51の内部では,原料タン
ク52から送られてくるポリオール系原料とイソシアネ
ート系原料とを混合できるようになっている。また,注
入ヘッド51には注入ノズル511が設けられており,
該注入ノズル511は,図示しない油圧シリンダー等の
制御弁によって開閉ができるようになっている。そし
て,注入ノズル511を所望の時間だけ開けて,第1原
料41及び第2原料42を注入することができるように
なっている。また,注入ヘッド51は,下型2のフロン
トキャビティ21及びリアキャビティ23に注入ができ
るように移動可能になっている。
【0053】上記メタリングポンプ551,552は,
計量ポンプであり,その回転数の増減により,それぞれ
ポリオール系原料,イソシアネート系原料の循環量を変
化させて,注入ヘッド51への供給量を増減をさせるこ
とができるようになっている。つまり,それぞれのメタ
リングポンプ551,552の回転数を変えることによ
り,ポリオール系原料とイソシアネート系原料との重量
混合比率を変化させることができるようになっている。
そして,決められた重量混合比率にそれらの原料を混合
することにより,第1原料41及び第2原料42を作り
出すことができる。
【0054】なお,上記製造装置5における注入ヘッド
51,原料タンク52及びメタリングポンプ551,5
52等の装置は,使用する成形材料の違いに応じて複数
個用意することもある。
【0055】上記成形型6は,上記台車53の上に載置
してあり,上記コンベア54により搬送させるときに
は,台車53の上に乗ったまま搬送される。上記コンベ
ア54には,台車53の上に載置した成形型6を複数載
置させることができ,上記注入ヘッド51により第1原
料41及び第2原料42が注入された上記成形型6を順
次送り出すことができるようになっている。このよう
に,コンベア54の上に上記成形型6を複数配置してお
くことにより,複数のクッション材1を効率的に成形す
ることができる。なお,上記上型3は,注入ヘッド51
から第1原料41及び第2原料42が下型2に供給され
るときには開放されている。
【0056】次に,上記クッション材1の製造方法につ
いて説明する。図5(a)に示すごとく,上記発泡成形
を行うに当って,まず,上記下型2のキャビティ20に
おけるリアキャビティ23に,可撓性を有するフィルム
7を配置する。このとき,フィルム7は,上記前後仕切
り板25及び一対の側部仕切り板24に架け渡すことに
よって,上記開口部72を有する袋状キャビティ202
を形成する。
【0057】ここで,この袋状キャビティ202は,上
記フィルム7,側部仕切り板24及び前後仕切り板25
等の仕切り板201,及び下型2の内壁面200によっ
て囲まれ,上記開口部72を有するキャビティをいう。
【0058】図12(b)に示すごとく,上記フィルム
7の配置は,該フィルム7を上記前後仕切り板25及び
側部仕切り板24に設けた固定具26に突き刺すことに
よって行う。フィルム7は変形容易な材料で作られてい
るため,フィルム7の端部を折り曲げて上記固定具26
に突き刺すことができる。また,フィルム7は,弛みが
ないようにピンと張った状態で取り付けられる。
【0059】本例においては,上記下型2の底壁面20
3が,クッション材1が下型2の底面205に対して傾
斜して成形される状態に形成してある。そして,上記側
部仕切り板24の高さが一定であるので,フィルム7を
下型2に配置しただけで,容易に上記開口部72を斜め
上方に開口させることができる。また,別の方法とし
て,下型2の底壁面203を,クッション材1が下型2
の底面205に対して平行に成形される状態で形成し,
下型2の全体を傾斜させることによって上記開口部72
を斜め上方に開口させてもよい。更に,別の方法とし
て,第1原料41又は第2原料42の成形材料が発泡流
動しているときに,意図的に下型2の全体を傾斜させて
もよい。
【0060】次に,図4,図5(a),(b),(c)
に示すごとく,上記フィルム7の配置が終わった後,上
記フロントキャビティ21の後方側に,上記第2原料4
2を上記注入ヘッド51の注入ノズル511より注入す
る。このとき,注入ヘッド51を左右方向に移動させて
注入すると,容易にフロントキャビティ21に均等に第
2原料42を注入することができる。
【0061】また,上記第2原料42は,注入された
後,上記底壁面203の傾斜により,上記フロントキャ
ビティ21の前方側に容易に到達することができる。つ
まり,第2原料42は,フロントキャビティ21に容易
に広がることができるので,局所的に原料が充填されな
いことによって生じるエアー溜り等の発生を防止するこ
とができる。
【0062】次に,図6,図7(a),(b),(c)
に示すごとく,上記サイドキャビティ22の前方側の位
置と,上記リアキャビティ23とに,上記第1原料41
を注入する。そして,リアキャビティ23に注入した第
1原料41は,上記開口部72より袋状キャビティ20
2の前方側に向かって流入する。また,サイドキャビテ
ィ22に注入した第1原料41は,サイドキャビティ2
2の前方側より後方側に向けて発泡流動して,サイドキ
ャビティ22内を充填していく。
【0063】ここで,上記袋状キャビティ202の開口
部72より流入した第1原料41は,該袋状キャビティ
202の奥に流動した後,この奥から開口部72に向け
て発泡するため,上記エアー溜り等の発生を防止するこ
とができる。なお,得ようとするクッション材1によっ
ては,上記第1原料41は,上記袋状キャビティ202
が設けてあるキャビティにおいて,上記開口部72に流
入させる位置から注入するものとは別に,別の位置から
注入することもある。
【0064】次に,図8,図9(a),(b),(c)
に示すごとく,上記第1原料41及び第2原料42の注
入が終わった後,上記下型2に対して上型3を閉じる。
下型2と上型3とは,第1原料41及び第2原料42の
注入後即座に閉じることが好ましいが,実際の量産工程
においては,第1原料41及び第2原料42の発泡が始
まり多少の体積膨張をし始めたときに,下型2と上型3
とを閉じてもよい。
【0065】上記開口部72から流入した第1原料41
は,上記袋状キャビティ202内で発泡流動し,該袋状
キャビティ202を充填する。そして,第1原料41
は,袋状キャビティ202を充填した後は,上記開口部
72より後方側に流れ出す。一方,上記フロントキャビ
ティ21に注入した第2原料42は,上記フィルム7の
上方を後方側に向けて発泡流動する。このとき,上記袋
状キャビティ202は,第1原料41によって満たされ
ているので,フィルム7の強度だけでなく,袋状キャビ
ティ202内の第1原料41によっても,上記第2原料
42の重量を効果的に支えることができる。
【0066】また,上記開口部72以外の場所から注入
される上記第2原料42は,フィルム7の上部を流動す
るため,フィルム7がない状態の第1原料41の上部を
流動する場合に比べて,流動抵抗が低下し,第2原料4
2の流動が円滑に行われる。
【0067】次に,図10,図11(a),(b),
(c)に示すごとく,上記第1原料41及び第2原料4
2の発泡流動が進行すると,第1原料41と第2原料4
2とは,上記側部仕切り板24の上方で互いに接触し,
その接触境界において化学的に結合する。
【0068】そして,最終的には,上記第2原料42
は,上記第2発泡体として,上記フロントキャビティ2
1に上記フロント部11を成形し,上記第1原料41
は,上記第1発泡体として,上記サイドキャビティ22
に上記サイド部12を,上記リアキャビティ23に上記
リア部13を成形する。このようにして,クッション材
1が成形され,成形後のクッション材1は,第1発泡体
と第2発泡体との間に上記フィルム7を挟持したまま,
下型2から取り出される。
【0069】上記成形型6は,第1原料41及び第2原
料42の注入前に,予め50〜60℃に加温しておく。
これにより,注入された第1原料41及び第2原料42
をを効果的に発泡流動させることができる。そして,第
1原料41及び第2原料42のほとんどが発泡した後
に,90〜100℃程度の加熱炉の中を5〜6分ほど通
過させて,発泡した第1原料41及び第2原料42を硬
化させる。
【0070】本例においては,上記フィルム7は,上記
下型2の底壁面203とほぼ平行に配置している。これ
に対し,図13(a),(b)に示すごとく,上記側部
仕切り板24の形状を変えることによって,上記フィル
ム7を,上記下型2の底壁面203に対して非平行に配
置することもできる。この場合には,上記第1発泡体及
び第2発泡体の厚みが所望の位置によって異なる,種々
の形状の二層構造を有するクッション材1を成形するこ
とができる。
【0071】また,上記フィルム7を配置した際に,上
記袋状キャビティ202を形成せず,上記開口部72を
2箇所に形成して,クッション材1を成形してもよい。
あるいは,フィルム7は,上記キャビティ20のコーナ
ー部に配置して,該コーナー部が二層構造を有するクッ
ション材1を成形してもよい。また,本例における製造
方法では,シートの座部を成形しているが,シートの背
もたれ部についても同様の製造方法で成形することがで
きる。
【0072】次に,本例の作用効果につき説明する。本
例においては,上記下型2のキャビティ20の任意の位
置に,可撓性を有するフィルム7を上記開口部72を有
して配置する。この開口部72は,上記キャビティ20
の一部を,上記キャビティ20内が連続的に繋がってい
る状態に区切って形成される。
【0073】次いで,上記開口部72より上記第1原料
41を流入させ,一方,上記開口部72以外の箇所より
上記第2原料42を注入する。そして,上記第1原料4
1は,上記フィルム7の下部を,上記第2原料42はフ
ィルム7の上部を,該フィルム7によってそれぞれ互い
に隔離された状態で発泡しながら流動する。
【0074】つまり,下型2のキャビティ20におい
て,上記フィルム7が配置してある箇所では,第1原料
41と第2原料42とは,互いに影響を及ぼさずに独立
して発泡流動する。そのため,フィルム7が配置してあ
る箇所においては,第1原料41と第2原料42とが互
いに混流することを防止することができ,第1発泡体及
び第2発泡体の厚みが安定したクッション材1を成形す
ることができる。
【0075】また,上記フィルム7は可撓性を有してお
り,下型2のキャビティ20の任意の位置に配置するこ
とができる。つまり,上記フィルム7は,クッション材
1の二層構造の形状を変更したい場合,フィルム7の配
置状態を変更して,容易に変更することができる。それ
故,任意の二層構造の形状を有するクッション材1を容
易に成形することができる。
【0076】また,上記フィルム7は,上記開口部72
を有した状態で配置しており,従来のように2つの層を
境界部材によって完全に分離していない。そのため,成
形時に,第1原料41を注入し終わってから第2原料4
2を注入するというような成形材料の注入の順序を限定
する必要がなく,それを避けるために境界部材に注入用
穴を形成しておく等の必要もない。それ故,第1原料4
1及び第2原料42の成形材料の注入が容易で,任意の
タイミングで注入を行うことができると共に,容易にク
ッション材1を成形することができる。
【0077】成形後のクッション材1においては,上記
第1発泡体と上記第2発泡体との間に上記可撓性のフィ
ルム7を挟持している。このフィルム7は,弾性変形に
優れ,上記第1発泡体と第2発泡体との組み合わせによ
るクッション材1の衝撃緩和特性等の特性に影響を及ぼ
すことがほとんどない。そのため,優れた特性を有する
クッション材1を成形することができる。上記クッショ
ン材1は,成形後には,上記フィルム7を挟持したまま
取り出す。そのため,クッション材1の取り出しが容易
である。
【0078】また,本例においては,上記側部仕切り板
24,前後仕切り板25又はフィルム7の配置を変える
ことによって,種々の二層構造の形状を有するクッショ
ン材1を成形することができる。例えば,図14(a)
に示すごとく,上記サイドキャビティ22とリアキャビ
ティ23とが上記側部仕切り板24によって完全に仕切
られていない下型2を用いて,サイド部12とリア部1
3とが側部スリット14によって完全に仕切られていな
いクッション材1を成形することができる。また,図1
4(b)に示すごとく,上記側部仕切り板24を前方側
と後方側とに直線的に配置してサイドキャビティ22を
設け,サイド部12が前方側から後方側まで続いたクッ
ション材1を成形することもできる。
【0079】実施形態例2 本例は,上記実施形態例1における上記フィルム7が複
数の貫通孔を有している例である。この貫通孔の1個当
たりの開口部の面積は,1mmとしている。また,上
記フィルム7には,網状体からなるものを用いてもよ
い。その他は上記実施形態例1と同様である。
【0080】本例においては,上記クッション材1の成
形中に,第1原料41と第2原料42とが上記複数の貫
通孔を介して,化学的に結合することができる。そのた
め,クッション材1の一体的な結合度が向上する。ま
た,そのため,上記フィルム7には,第1原料41によ
る第1発泡体又は第2原料42による第2発泡体と接着
性があまり良くないものでも使用することが可能にな
る。その他,上記実施形態例1と同様の作用効果を得る
ことができる。
【0081】実施形態例3 本例は,図15(a)に示すごとく,上記前後仕切り板
25がクッション材1の後方側に寄って配置されてお
り,上記フィルム7を,フロントキャビティ21におい
て,クッション材1の前方側に開口部72を形成するよ
うに配置する例である。また,上記下型2は,クッショ
ン材1の前方側が後方側に対して上方に位置するように
して形成されている。また,図15(b)に示すごと
く,本例におけるクッション材1は,上記フロント部1
1における前縁部111も第1原料41と第2原料42
とによる二層構造を有するように成形される。その他は
上記実施形態例1と同様である。
【0082】本例に示すように,上記二層構造を有する
クッション材1は,キャビティ20を形成する角度,前
後仕切り板25及びフィルム7の配置を変更することに
よって,様々な形状の二層構造を有するクッション材1
を成形することができる。その他,上記実施形態例1と
同様の作用効果を得ることができる。
【0083】実施形態例4 本例は,図17(a)に示すごとく,上記フィルム7
を,上記下型2における側部仕切り板24及び前後仕切
り板25に固定する際に,弛んだ状態で配置する例であ
る。また,図16に示すごとく,上記下型2において
は,一対の上記側部仕切り板24の間に,上記フィルム
7を支持する棒状の支持具27が設けてあり,該支持具
27にも上記固定具26を設けて,フィルム7を固定し
ている。その他は上記実施形態例1と同様である。
【0084】図17(b)に示すごとく,本例において
は,上記開口部72より上記第1原料41を流入させた
ときに,上記フィルム7によって形成された上記袋状キ
ャビティ202を膨張させて,第1原料41による上記
第1発泡体の厚みを大きくすることができる。そのた
め,第1発泡体の厚みに任意の変化を持たせることがで
きる。その他,上記実施形態例1と同様の作用効果を得
ることができる。
【0085】実施形態例5 本例は,自動車用座席の背もたれ部であるシートバック
に用いる,クッション材8を示す。まず,上記クッショ
ン材8は,図18〜図20に示すごとく,自動車の乗員
の背に面する表面部83とその両側に側部スリット14
を介して設けられたサイド部82と,上記表面部83の
裏面側に位置する裏面部81とからなる。また,上記表
面部83の上部には裏面部81に連なる上部811との
間に上記スリットを有する。
【0086】そして,上記表面部83は第2原料42に
より成形され,一方上記裏面部81及びサイド部82は
第1原料41により成形される(図22)。また,表面
部83と裏面部81及びサイド部82との間には,図1
9,図20に示すごとく,可撓性を有するフィルム7が
配設されている。表面部83は,下部831と中央部8
32とからなる。下部831と裏面部81との間には,
フィルム7は介在しておらず,両者の間は接合されてい
る(図19)。そして,上記表面部83は,着座時に主
に背中が当る部分の感触を柔かくするために,軟質の材
料により形成する。それ故,第2原料42は,第1原料
41よりも軟質となる材料を用いる(実施形態例1参
照)。
【0087】また,裏面部81は,上方に,表面部83
とは反対側へ屈曲形成した突出長部812を,下方向に
突出短部814を有する。そして,突出長部812と裏
面部81との間には凹部813,突出短部814と裏面
部81との間には凹部815を有している。また,図2
0に示すごとく,サイド部82の裏側の左右には,内側
方向へ屈曲形成した突出部823,823を有し,該突
出部823と裏面部81との間には凹部824を形成し
ている。これら凹部813,815,824は,クッシ
ョン材8をシート骨格に取り付けるための凹部である。
【0088】上記のクッション材8を成形するに当って
は,図21に示すごとく,下型2のキャビティ20に,
上記フィルム7を配置し,開口部72を有する袋状キャ
ビティ202を形成する。次いで,クッション材8の裏
面部81,サイド部82を形成するためのキャビティ2
01に第1原料41を,また上記開口部72からは表面
部83を形成するための袋状キャビティ202内へ実施
形態例1と同様に第2原料42を流入させる。
【0089】そして,図22に示すごとく,袋状キャビ
ティ202の奥に流入した第2原料42は,上記開口部
72に向って発泡し,表面部83を形成する。一方,上
記第1原料41も発泡し,裏面部81及びサイド部82
を形成する。これにより,上記のクッション材8が得ら
れる。その他は,実施形態例1と同様であり,実施形態
例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0090】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,任意の
二層構造の形状を有し,優れた特性を有するクッション
材を容易に成形することができ,成形材料の注入を容易
に,かつ任意のタイミングで行うことができるクッショ
ン材の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,クッション材を示す斜
視図。
【図2】実施形態例1における,(a)図1におけるA
−A矢視断面図,(b)図1におけるB−B矢視断面
図。
【図3】実施形態例1における,製造装置を示す説明
図。
【図4】実施形態例1における,第2原料を注入した状
態の成形型を示す平面図。
【図5】実施形態例1における,第2原料を注入した状
態の成形型を示す図で,(a)図4におけるA−A矢視
断面図,(b)図4におけるB−B矢視断面図,(c)
図4におけるC−C矢視断面図。
【図6】実施形態例1における,第1原料を注入した状
態の成形型を示す平面図。
【図7】実施形態例1における,第1原料を注入した状
態の成形型を示す図で,(a)図6におけるA−A矢視
断面図,(b)図6におけるB−B矢視断面図,(c)
図6におけるC−C矢視断面図。
【図8】実施形態例1における,下型と上型とを閉じた
状態の成形型を示す平面図。
【図9】実施形態例1における,上型と下型とを閉じた
状態の成形型を示す図で,(a)図8におけるA−A矢
視断面図,(b)図8におけるB−B矢視断面図,
(c)図8におけるC−C矢視断面図。
【図10】実施形態例1における,上型と下型とを閉じ
てから,ほとんど発泡が行われた状態の成形型を示す平
面図。
【図11】実施形態例1における,上型と下型とを閉じ
てから,ほとんど発泡が行われた状態の成形型を示す図
で,(a)図10におけるA−A矢視断面図,(b)図
10におけるB−B矢視断面図,(c)図10における
C−C矢視断面図。
【図12】実施形態例1における,(a)仕切り板に固
定具を設けた状態を示す斜視図,(b)フィルムの端部
を折り曲げて固定具に突き刺した状態を示す説明図。
【図13】実施形態例1における,フィルムを下型の底
面に対して非平行に配置した場合を示す図で,(a)図
8におけるA−A矢視相当の断面図,(b)仕切り板を
示す斜視図。
【図14】実施形態例1における,他の下型を示す図
で,(a)サイドキャビティとリアキャビティとが側部
仕切り板によって完全に仕切られていない場合,(b)
側部仕切り板を前方側と後方側とに直線的に配置してサ
イドキャビティを設けた場合の下型を示す平面図。
【図15】実施形態例3における,(a)前後仕切り板
を後方側に寄せて配置し,フィルムを前方側に開口部を
形成するようにして配置した成形型を示す断面図,
(b)フロント部における前縁部が第1原料と第2原料
とによる二層構造を有するクッション材を示す図1にお
けるA−A矢視相当の断面図。
【図16】実施形態例4における,成形型を示す平面
図。
【図17】実施形態例4における,成形型を示す図で,
(a)フィルムを下型のキャビティに弛んだ状態で固定
した状態,(b)開口部より第1原料を流入させたとき
に,フィルムによって形成された袋状キャビティが膨張
した状態の成形型を示す断面図。
【図18】実施形態例5における,シートバック用のク
ッション材を示す斜視図。
【図19】実施形態例5における,図18のF−F矢視
断面図。
【図20】実施形態例5における,図18のG−G矢視
断面図。
【図21】実施形態例5における,フィルムを装着した
下型の断面説明図。
【図22】実施形態例5における,上型と下型とを閉じ
た状態の第1原料,第2原料の発泡状態の説明図。
【符号の説明】
1...クッション材, 11...フロント部, 12...サイド部, 13...リア部, 2...下型, 20...キャビティ, 202...袋状キャビティ, 21...フロントキャビティ, 22...サイドキャビティ, 23...リアキャビティ, 24...側部仕切り板, 25...前後仕切り板, 3...上型, 41...第1原料, 42...第2原料, 6...成形型, 7...フィルム, 72...開口部, 8...クッション材, 81...裏面部, 82...サイド部, 83...表面部,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平子 美穂子 愛知県大府市長根町四丁目1番地 東海興 業株式会社内 Fターム(参考) 4F204 AA42 AD08 AD24 AG03 AG20 AH26 AH51 EA01 EA04 EB01 EB11 EB28 EF01 EF49

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下型と上型とを用いて発泡成形を行うク
    ッション材の製造方法において,上記発泡成形を行うに
    当って,上記下型のキャビティに,可撓性を有するフィ
    ルムを,該フィルムの端部と上記キャビティとの間に発
    泡性を有する第1原料が流入する開口部が形成されるよ
    うに配置し,上記開口部より上記第1原料を流入させ,
    一方,上記開口部以外の箇所より,発泡性を有し,発泡
    が完了した時点において上記第1原料からなる発泡体と
    は物性が異なる発泡体となる第2原料を注入し,その
    後,上記下型と上記上型とを閉じて,上記フィルムを境
    界層にして上記第1原料と上記第2原料とを一体的に発
    泡成形させて,上記第1原料からなる第1発泡体と,上
    記第2原料からなる第2発泡体との二層構造を有し,か
    つ両者の間には上記フィルムを挟持させてなるクッショ
    ン材を成形することを特徴とするクッション材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記フィルムと上記
    キャビティとの間には,上記開口部を有する袋状キャビ
    ティを形成することを特徴とするクッション材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1において,上記下型には,上記
    キャビティの一部を仕切るようにして設けた仕切り板が
    配置してあり,上記フィルムは,上記キャビティ又は上
    記仕切り板の少なくともいずれか一方に架け渡すことに
    よって,上記開口部を有する袋状キャビティを形成する
    ことを特徴とするクッション材の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において,上記仕切り板は,上
    記キャビティをフロントキャビティとリアキャビティと
    の前後に仕切る前後仕切り板,又は上記キャビティを左
    右両側のサイドキャビティと,その間の中央キャビティ
    とに仕切る一対の側部仕切り板の少なくともいずれか一
    方であることを特徴とするクッション材の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記フィルムは,その端部が固定具によって上記下型に
    固定してあることを特徴とするクッション材の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項において,
    上記フィルムは複数の貫通孔を有していることを特徴と
    するクッション材の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか一項において,
    上記フィルムは網状体からなることを特徴とするクッシ
    ョン材の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項において,
    上記フィルムは,上記キャビティの底壁面に対してほぼ
    平行に配置することを特徴とするクッション材の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか一項において,
    上記フィルムは,上記キャビティの底壁面に対して非平
    行に配置することを特徴とするクッション材の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一項におい
    て,上記フィルムは,上記下型のキャビティに固定する
    際に,弛んだ状態で配置することを特徴とするクッショ
    ン材の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一項におい
    て,上記開口部は,斜め上方に開口していることを特徴
    とするクッション材の製造方法。
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