JP2002200382A - 糸着色ミシン及び糸着色ミシンの制御方法並びに糸着色ミシンの制御プログラム及びこの制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

糸着色ミシン及び糸着色ミシンの制御方法並びに糸着色ミシンの制御プログラム及びこの制御プログラムを記録した記録媒体

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JP2002200382A
JP2002200382A JP2000402175A JP2000402175A JP2002200382A JP 2002200382 A JP2002200382 A JP 2002200382A JP 2000402175 A JP2000402175 A JP 2000402175A JP 2000402175 A JP2000402175 A JP 2000402175A JP 2002200382 A JP2002200382 A JP 2002200382A
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coloring
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Naohito Asai
直仁 浅井
Masao Ogawa
雅夫 小川
Teruo Imamaki
照雄 今牧
Mitsunobu Suda
光信 須田
Tetsuji Fuwa
鉄治 不破
Hiroshi Taira
比呂志 平
Motoaki Yamanashi
素明 山梨
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Brother Industries Ltd
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    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06BTREATING TEXTILE MATERIALS USING LIQUIDS, GASES OR VAPOURS
    • D06B11/00Treatment of selected parts of textile materials, e.g. partial dyeing
    • D06B11/002Treatment of selected parts of textile materials, e.g. partial dyeing of moving yarns
    • D06B11/0023Treatment of selected parts of textile materials, e.g. partial dyeing of moving yarns by spraying or pouring

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  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 縫い糸を着色する機能を備えた糸着色ミシン
において、加工布の色や素材種類等の素材情報色に合わ
せて刺繍模様の配色を調整する。 【解決手段】 本発明の糸着色ミシンは、加工布の色及
びROM或いはROMカードに記憶されている刺繍模様
の基準色データに基づいて各色別領域の糸色を補正して
糸色データを作成し、この糸色データにインクジェット
ヘッドから吐出される4色のインクの配合割合を調整す
ることにより上糸18の色を調整するように構成したも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドから吐出されたインクにより縫い糸を着色する機能
を備えた糸着色ミシン及びその制御方法並びに制御プロ
グラム及びそのような制御プログラムを記録した記録媒
体に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば加工布に刺繍模
様を形成する場合、刺繍模様の各部を構成する色、すな
わち配色が同じであっても加工布の色や素材の種類によ
って形成される刺繍模様の趣が異なってくる。特に、加
工布の微妙な色の違いに合わせて縫い糸の色を変更する
ことができると、加工布の色と調和した優れた刺繍模様
を形成することができる。
【0003】ところで、従来より、縫い糸(上糸)を着
色する機能を備えたミシンが提案されている。また、本
出願人も、特開昭59−137096号公報に記載され
た構成を出願している。この公報の構成では、インクジ
ェット方式により染色材等の液状の着色液(以下、単に
インクと称する)を縫い糸に吹き付けて着色するように
構成している。更に、本出願人は、最近、インクジェッ
ト方式により縫い糸を着色するミシンとして、特願20
00−230400を出願している。尚、この出願は、
まだ公開されていない。
【0004】上記縫い糸を着色する機能を備えたミシン
では、縫い糸を着色しながら縫製動作を実行するように
構成されている。従って、上記糸着色ミシンにおいて、
加工布の色や素材の種類等に合わせて縫い糸を着色する
ことができれば、加工布と調和の取れた刺繍模様を形成
することができる。
【0005】そこで、本発明の目的は、縫い糸を着色す
る機能を備えた糸着色ミシンにおいて、加工布の色や素
材種類等の素材情報に合わせて刺繍模様の配色を調整す
ることができるミシンを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の糸着
色ミシンは、内部または外部記憶手段に記憶されている
1または複数の色別領域からなる刺繍模様の模様データ
に基づいて前記刺繍模様を加工布に形成する刺繍模様形
成手段と、前記加工布の素材情報に基づいて色別領域毎
の糸色データを作成する糸色データ作成手段と、インク
ジェットヘッドから吐出させたインクにより前記縫い糸
を着色する糸着色手段と、前記糸色データに基づいて前
記糸着色手段に着色動作を実行させる着色動作制御手段
とを備えるところに特徴を有する。
【0007】上記構成によれば、加工布の色や素材種類
と調和のとれた配色の刺繍模様を加工布に形成すること
ができる。
【0008】この場合、前記刺繍模様の模様データは、
色別領域毎の基準色データを含んで構成され、前記糸色
データ作成手段は、前記基準色データと前記加工布の素
材情報とに基づいて前記糸色データを作成するように構
成すると良い(請求項2の発明)。上記構成によれば、
刺繍模様の基準となる配色に従って刺繍模様の色別領域
毎の糸色データを作成することができる。
【0009】また、前記加工布の素材情報を入力する入
力手段を設けても良い(請求項3の発明)。この場合、
前記加工布の素材情報を、前記加工布の色情報を含んで
構成すると共に前記入力手段を、前記加工布の色を検出
するカラーセンサから構成すると、自動的に加工布の色
を検出することができる(請求項4の発明)。
【0010】更に、前記インクジェットヘッドを複数色
のインクを吐出するように構成し、前記着色動作制御手
段は、糸色データに基づいて前記インクジェットヘッド
から吐出される前記複数のインクの配合割合を調整する
ように構成すると良い(請求項5の発明)。
【0011】上記構成によれば、インクの配合割合を調
整することにより多種類の色を作り出すことができ、多
種類の色のインクを備える構成に比べて構成の小形化、
簡略化を図ることができる。
【0012】また、請求項6の糸着色ミシンの制御方法
は、内部または外部記憶手段に記憶されている1または
複数の色別領域からなる刺繍模様の模様データに基づい
て前記刺繍模様を加工布に形成する刺繍模様形成手段
と、インクジェットヘッドから吐出させたインクにより
前記縫い糸を着色する糸着色手段とを備えた糸着色ミシ
ンの制御方法であって、前記加工布の素材情報に基づい
て前記色別領域の糸色データを作成する糸色データ作成
手順と、この糸色データに基づいて前記糸着色手段に着
色動作を実行させる着色動作制御手順とを備えたことを
特徴とする。
【0013】更に、請求項11の制御プログラムは、1
ないし複数の色別領域からなる刺繍模様を加工布に形成
する刺繍模様形成手段と、インクジェットヘッドから吐
出させたインクにより前記縫い糸を着色する糸着色手段
とを備えた糸着色ミシンを動作させるための制御装置
を、入力された前記加工布の素材情報に基づいて色別領
域毎の糸色データを作成する糸色データ作成手段と、前
記糸色データに基づいて前記糸着色装置に着色動作を実
行させる着色動作制御手段として機能させるためのもの
である。
【0014】更にまた、請求項15の記録媒体は、請求
項11ないし14のいずれかに記載の制御プログラムを
記憶したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を刺繍ミシンに適応
した第1の実施例について、図1ないし図22を参照し
ながら説明する。尚、本実施例の刺繍ミシンの基本的構
成は、本出願人が先に出願した特願2000−2304
00に記載されている構成と略同じである。そこで、上
記特願2000−230400の構成と同じ部分につい
ては簡単に説明し、異なる部分について詳しく説明す
る。
【0016】まず、図1ないし図4は、本実施例の刺繍
ミシンの全体構成を示す図である。これら図1ないし図
4に示すように、刺繍ミシンの機枠1のベッド部の左端
部には、フリーアーム部2が設けられており、このフリ
ーアーム部2に刺繍装置3が着脱可能に装着されてい
る。
【0017】上記刺繍装置3は、布(被縫材)4(図5
参照)を保持する刺繍枠5と、この刺繍枠5を水平方向
(X軸方向とY軸方向)に移動させる刺繍枠移動機構と
を備えて構成されている。前記刺繍枠5は、外枠と内枠
とから構成されており、それらの間に布4を挟み込む構
成となっている。
【0018】前記刺繍枠移動機構は、X方向ステッピン
グモータ6(図9にのみ示す)によりX軸方向(左右方
向)に自在に移動される移動体8を備えて構成されてい
る。この移動体8に、前記刺繍枠5がY軸方向(前後方
向)に移動可能に取り付けられている。前記移動体8は
Y方向ステッピングモータ7(図9にのみ示す)により
移動される。刺繍装置3と刺繍ミシン本体側との電気的
接続は、前記刺繍装置3側のコネクタ9と刺繍ミシン本
体側に設けられたコネクタ10の接続によってなされ
る。
【0019】また、機枠1には、押え棒11が上下動可
能に支持されている。前記押え棒11の下端には、糸着
色手段である例えば着色ユニット12の着色部13が着
脱可能に取り付けられている。この着色ユニット12及
び着色部13については後述する。尚、前記押え棒11
の下端には、通常、図示しない布押えが取り付けられ
る。上記押え棒11(布押え)は、図示しない押えばね
により下方へ付勢されている。また、押え棒11は、ユ
ーザの手動操作によって、及び、モータ駆動による自動
押え上げ機構(図示しない)によって上下動されるよう
に構成されている。更に、布押えと協働して布送りを行
う送り歯14は、上下動、前後動、左右動するように設
けられている。この送り歯14は、刺繍縫いの際には、
針板15よりも下方に位置するように構成されている。
【0020】また、機枠1のヘッド部には、針棒16が
上下動可能、且つ、左右方向に揺動可能、且つ、回転可
能に設けられている。この針棒16の具体的駆動機構に
ついては後述する。上記針棒16の下端には、針抱き1
6aを介して縫針17が取り付けられている。この縫針
17が上下動されると、針板15の下方に配設された釜
と協働して、釜内の下糸と縫針17に挿通された上糸1
8とによって布4に縫い目が形成されるように構成され
ている。
【0021】更に、機枠1のヘッド部には、縫製作業の
起動または停止を指令する起動・停止スイッチ19が設
けられている。機枠1の脚柱部20には、カード用スロ
ットが設けられており、縫製データを格納したROMカ
ード21を上記スロットを介して脚柱部20内に設けら
れたカード用コネクタ22に装着することが可能になっ
ている。上記構成の刺繍ミシンの場合、ROMカード2
1内の縫製データに従って刺繍枠11のXY移動と針棒
16の上下動を協働させることにより、布4に種々の刺
繍模様が形成されるように構成されている。
【0022】更にまた、ミシンの機枠1前面には、模様
選択や模様の配置編集等の各種の画面を表示するための
カラー液晶ディスプレイ(LCD)23が配設されてい
る。前記LCD23の表面には、タッチパネル23a
(図9にのみ示す)が設けられ、このタッチパネル23
a上に各種の操作キーが構成されるようになっている。
このタッチパネルは、透明電極を縦横に並べた周知の構
成を有している。
【0023】次に、上記着色ユニット12の具体的構成
について図1及び図2並びに図5〜図7を参照して説明
する。着色ユニット12は、押え棒11の下端に取り付
けられた着色部13と、インク供給回収装置24とから
構成されている。上記インク供給回収装置24は、イン
クカセット25をセットするインク用スロット26と、
回収チューブ27にエアーを流して回収タンク28に余
剰インクを回収するエアーコンプレッサ29とから構成
されている。
【0024】上記エアーコンプレッサ29の電源は、接
続ケーブル30及びコネクタ31を介してミシン本体側
に設けられたコネクタ32に接続されている。また、後
述するインクジェットヘッド34とミシン本体側との電
気的接続も、インク供給チューブ35または回収チュー
ブ27に沿って配線された配線と、上記接続ケーブル3
0等とによって実現されている。
【0025】上記インクカセット25は、例えば黒、マ
ゼンダ、イエロー、シアンの4色のインクカセットから
構成されている。尚、上記インク供給回収装置24を、
例えばチーズ巻きタイプの上糸をセットする糸立て台と
して兼用するように構成しても良い。
【0026】また、前記着色部13は、押え棒11の下
端に締めねじ36によって着脱可能に取り付けられてい
る。上記着色部13は、図5及び図6に示すように、押
え棒11への取付体37と、合成樹脂製の本体38と、
この本体38内に交換可能に収容されたインクジェット
ヘッド34とから構成されている。上記取付体37の上
部には押え棒11の下端を取り付けるほぼD形状の取付
溝37aが形成され、下端には本体38の上部を嵌合す
る凹部を有するフランジ部37bが形成されている。上
記本体38は、取付体37にねじ39により締め付け固
定されている。
【0027】そして、上記本体38に形成された凹部に
その下面側からインクジェットヘッド34が抱き込まれ
るようにして収容固定されている。前記本体38の前部
の下面部には、通常の布押えに相当する布押え面部40
が形成されている。更に、本体38の前部には、上下方
向に貫通する針孔38aが形成されている。この針孔3
8aの上下方向の中間部には開口部が形成されており、
この開口部に、インクジェットヘッド34の前端面部に
形成された多数のインク吐出ノズル41aが臨むように
構成されている。
【0028】また、本体38の左右の側面には、4個の
インク受入口38a〜38dが各側面に2個ずつ形成さ
れている。これらインク受入口38a〜38dには、イ
ンクカセット25からインク供給チューブ35を介して
4色のインクがそれぞれ供給されるように構成されてい
る。
【0029】さて、インクジェットヘッド34は、ほぼ
直方体の電歪素子ブロックから構成されており、この電
歪素子ブロックは例えばピエゾ素子等からなる。上記電
歪素子ブロックの前端面部には、合成樹脂製平板からな
るシート41が貼り付けられており、このシート41に
は、多数のインク吐出ノズル41aが上下方向に1列に
並ぶように形成されている。そして、電歪素子ブロック
内の中央から右側には、多数のスリットからなる櫛歯状
のインク室42a〜42dが形成されている。これらイ
ンク室42a〜42dの右開口部側の側面には、該櫛歯
状の開口部を閉塞するように合成樹脂製平板からなるイ
ンク配給シート43が貼り付けられている。
【0030】このインク配給シート43には、インク室
42a群とインク受入口38aを連通する小孔群(図示
しない)と、インク室42b群とインク受入口38bを
連通する小孔群(図示しない)とが形成されている。ま
た、上記電歪素子ブロックの前面及び後面に形成された
連通溝44a、44bによって、インク室42c群、4
2d群とインク受入口38c、38dがそれぞれ連通す
るように構成されている。
【0031】そして、電歪素子ブロックの表面における
所定位置には、インク室42a〜42dを拡大・収縮し
てインク滴をインク吐出ノズル41aから吐出させるた
めの電極(図示しない)が設けられている。これら電極
に対する電圧の印加制御は、ミシン本体側の制御装置
(図9参照)によってミシンの駆動タイミングに調時し
て実行されるように構成されている。
【0032】この構成の場合、インクジェットヘッド3
4の1列に並ぶインク吐出ノズル41aは、その最上部
のものからシアンのインクが吐出され、2番目のものか
らマゼンダのインクが吐出され、3番目のものからイエ
ローのインクが吐出され、4番目のものから黒のインク
が吐出され、以下、この4色の順番が繰り返されるよう
に構成されている。
【0033】そして、上記1列に並ぶインク吐出ノズル
41aは、布4の縫い目の交絡点から縫針17の目孔に
至る縫い糸(上糸)18に対してほぼ平行であり、且
つ、わずかに離れて対向するように配置されている。即
ち、インク吐出ノズル41aの配列方向が上糸(縫い
糸)18の送り方向に沿う方向となるように構成されて
いる。これにより、インク吐出ノズル41aから吐出さ
れたインク滴が、上糸18に当たる構成となっている。
【0034】さて、ここで、前記本体38の針孔38a
及びその周辺の具体的構成について説明する。上記針孔
38aは、上側が広くなるように拡開する孔であり、上
端の開口の形状はD字形である。また、前記針孔38a
の下端には、開口形状が前後方向に長い菱形であるガイ
ド針孔38bが設けられている。この構成の場合、刺繍
縫い中に天秤(図示しない)が最上位点付近に位置した
ときに、上糸18が縫針17と上記ガイド針孔38bの
うちのインクジェットヘッド34に近い側の角部との間
でほぼ直立するようになり、該上糸18はインク吐出ノ
ズル41aの配列方向と平行になるように位置決めされ
る。
【0035】また、上記針孔38aの前部側の内面に
は、縦長溝状のインク溜り部38cが形成されており、
インク溜り部38c内にはインク吸収部材45が収容さ
れている。上記インク溜り部38cの下部には、前方へ
向けて貫通孔が形成されており、この貫通孔がインク排
出孔38dとなっている。この構成の場合、インク排出
孔38dに回収チューブ27を接続すると、インク供給
回収装置24のエアーコンプレッサ29のエアー流によ
ってインク吸収部材45からインクを吸引回収すること
ができ、回収タンク28に回収することができる構成と
なっている。
【0036】次に、針棒16の駆動機構について、図8
を参照して説明する。まず、図8(a)に示すように、
針棒16は、刺繍ミシンの主軸52の左端部に固着され
た天秤クランク53に針棒クランクロッド54及び針棒
抱き55を介して連結されており、これにより、主軸5
2の回転に応じて針棒16が上下動される構成となって
いる。
【0037】上記針棒抱き55は、図8(b)に示すよ
うに、二又状部材55aと、この二又状部材55aに回
動可能に支持された円柱状部材55bとからなる。針棒
16は、円柱状部材55bに形成された貫通孔に回転可
能に挿通されている。そして、針棒抱き55は、針棒1
6に固着されたセットカラー56、56によって挟まれ
ている。この構成によって、針棒16は、針棒抱き55
に対して、回転可能、且つ、左右方向に揺動可能な構成
となっている。
【0038】また、針棒16の上端部には平歯車のギヤ
部57が設けられ、このギヤ部57と噛合する中間ギヤ
58が針棒台59に立設されたピン60により回動可能
に支持されている。上記中間ギヤ58は、上下方向に長
い平歯車部58aと、はすば歯車部58bとを有してい
る。上記はすば歯車部58bには、アイドルギヤ61が
噛合している。このアイドルギヤ61は、針棒台59を
揺動可能に支持する支軸62に回動可能に支持されてい
る。支軸62は、機枠1に支持されている。
【0039】更に、上記アイドルギヤ61には、機枠1
に固定された針棒回転用ステッピングモータ63の軸ギ
ヤ64が噛合している。この構成の場合、針棒回転用ス
テッピングモータ63が回転すると、軸ギヤ64、アイ
ドルギヤ61、中間ギヤ58、ギヤ部57を介して針棒
16が回転駆動されるように構成されている。このよう
に、針棒16を回転させると、それに応じて縫い糸18
がねじり回転するため、インクジェットヘッド34から
インク滴を縫い糸18に当てて着色するときに、縫い糸
18の全周面にインク滴をむらなく均一に当てることが
できる。
【0040】尚、前記針棒台59及び針棒16は、針棒
揺動用ステッピングモータ73(図9参照)によって左
右方向に揺動されるように構成されている。これによ
り、いわゆるジグザグ縫いの運転を実行できる構成とな
っている。また、本実施例では、針棒回転用ステッピン
グモータ63を駆動または停止させた状態で、針棒台5
9及び針棒16を左右方向に揺動させることが可能にな
っている。
【0041】更に、図8(a)に示すように、針棒16
の下端部に取り付けられた縫針17の付け根部分には、
シリコンゴム等からなるクリーニング部材51が装着さ
れている。このクリーニング部材51は、着色部13の
針孔38a内に上方から挿入可能な形状である。上記ク
リーニング部材51は、押え棒11が上昇位置にあると
きに、着色部13の針孔38a内に挿入されて、インク
ジェットヘッド34のインク吐出ノズル41aを封鎖す
ると共に、インク吐出ノズル41aの面に摺接して、そ
の面に付着したインクを拭き取り清掃するように構成さ
れている。
【0042】次に、上記実施例の刺繍ミシンの電気的構
成について、図9を参照して説明する。この刺繍ミシン
の運転全体を制御する制御装置65は、CPU66、R
OM67、RAM68、入力インターフェース69、出
力インターフェース70等から構成されている。上記制
御装置65は、起動・停止スイッチ19、主軸52に近
接して設けられたタイミング信号発生器71、タッチパ
ネル23a、着色ユニット12等からの信号を入力イン
ターフェース69を介して入力するように構成されてい
る。
【0043】そして、制御装置65は、出力インターフ
ェース70を介して、主軸52を回転駆動するミシンモ
ータ72、針棒揺動用ステッピングモータ73、送り歯
駆動用ステッピングモータ74、針棒回転用ステッピン
グモータ63、LCD23、X方向ステッピングモータ
6、Y方向ステッピングモータ7、着色ユニット12の
インクジェットヘッド34やエアーコンプレッサ29等
を駆動制御するように構成されている。
【0044】尚、ROM67内には、上記糸着色ミシン
の運転全体を制御する制御プログラム、即ち、各モータ
72、73、74、63、6、7を駆動制御する制御プ
ログラムや、LCD23を駆動制御する制御プログラ
ム、刺繍データの読み出し,編集などの各種のデータ処
理を行うためのデータ処理用プログラム、インクジェッ
トヘッド34やエアーコンプレッサ29等を駆動制御す
る制御プログラム、縫製及び着色運転を実行するために
必要な種々のデータ等が格納されている。これと共に、
前記ROM67には、内部記憶手段としての機能を有
し、多数個の刺繍模様に関する模様データが記憶されて
いる。
【0045】また、前記制御装置65には、前記ROM
カード21がカード用コネクタ22を介して接続される
ようになっている。ROMカード21には、前記ROM
67に記憶された刺繍模様とは異なる多数個の刺繍模様
に関する模様データが記憶されている。
【0046】この場合、前記ROM67及びROMカー
ド21に記憶された模様データのデータ構成は、図11
に示すようになっている。ここでは、多数個の刺繍模様
が模様表示データとその先頭アドレス及び刺繍データ
(縫製データ)とその先頭アドレスが記憶されている。
この場合、各刺繍模様には模様番号(第1、第2、…)
が設定されており、各データは模様番号順に配列されて
いる。
【0047】また、図示はしないが、前記模様表示デー
タは、各刺繍模様を構成する多数個の領域の色データ及
び表示データから構成されている。更に、前記刺繍デー
タは、各刺繍模様を構成する色別領域毎の基準色データ
及び停止データを含んで構成されている。
【0048】ここで、上記刺繍ミシンにおいて刺繍縫製
を実行するときに上糸(縫い糸)19を着色ユニット1
3によって着色するときの動作について、図10を参照
して説明する。まず、刺繍装置3を装着すると共に、刺
繍枠5に布4をセットしておく。また、上糸18として
例えば白色形の糸の糸駒75をセットすると共に、この
糸駒75から上糸18を引き出して所定の糸掛け経路を
経由して縫針17の目孔に通しておく。
【0049】そして、電源スイッチを入れ、縫製する刺
繍模様(縫製データ)等の選択と、着色ユニット12の
インクジェットヘッド34のクリーニング処理等を適宜
実行する。この後、起動・停止スイッチ19を操作する
と、針棒16を上下動すると共に刺繍枠5を移動駆動す
る縫製運転が実行され、更に、上糸18を着色する着色
動作が実行される。この場合、刺繍模様の縫製中に色替
えがあっても、上糸18を自動的に着色するので、上糸
18を交換する必要がない。尚、縫製スタート時の未着
色部分と、色替え時の混色部分は1〜2針程度であり、
極めて誤差の少ない色替えを実行できる。
【0050】ここで、着色ユニット12のインクジェッ
トヘッド34からのインク滴の吐出が、ミシンの主要な
要素の動作に対応してどのようなタイミングで実行され
るかを図10によって説明する。図10の横軸は、主軸
52の1回転分360度を示しており、0度は針棒16
の最上位置を示している。図10に示すように、天秤は
例えば28度から103度の範囲で最上位で停止するよ
うに構成されている。また、針棒16の針先、釜、送り
歯の水平送り、送り歯の上下送り、刺繍枠送り、押え棒
11の各動作は、図10に示すように設定されている。
【0051】そして、針棒16の回転動作は、28度か
ら80度の範囲で正転し、その後、180度までに反転
して元に戻るようになっている。更に、着色ユニット1
2のインクジェットヘッド34のインク吐出ノズル41
aからのインク滴の吐出は、28度から80度の範囲で
実行されるように構成されている。そして、このインク
滴の吐出により、布4に形成された糸の結び目付近から
次に形成予定の縫い目に必要な糸長さ分の上糸18を着
色する構成となっている。このとき、制御装置65は、
各刺繍模様の色別領域毎の色データに基づいてインクジ
ェットヘッド34から吐出される4色のインク(黒、マ
ゼンダ、イエロー、シアン)の配合割合を調整するよう
に構成されており、この結果、上糸18を所望の色に着
色することができる。従って、前記制御装置65は着色
動作制御手段として機能する。
【0052】次に、本実施例に係る制御装置65の動作
について図12ないし図14を参照しながら説明する。
ここで、図12は、刺繍模様の選択から縫製、着色まで
の動作を示すフローチャート、図13は模様選択処理を
示すフローチャート、図14は色補正処理を示すフロー
チャートである。尚、以下の処理では、図15ないし図
22に示すLCD23の表示画面を例にとって説明す
る。
【0053】まず、縫製動作及び着色動作を実行するに
先立って、刺繍枠5に布4をセットしておく。また、上
糸18として例えば白色形の糸の糸駒75をセットする
と共に、この糸駒75から上糸18を引き出して所定の
糸掛け経路を経由して縫針17の目孔に通しておく。
【0054】そして、電源スイッチを入れると、図15
に示す初期画面がLCD23に表示される(ステップS
1)。この初期画面では、使用者はタッチパネル23a
をタッチ操作することにより、多数個の刺繍模様を8種
類に大分類した模様グループ及び実用縫いの模様グルー
プの計9種類の模様グループのいずれかを選択する。模
様グループのうちの一つが選択されると、その選択模様
グループに係る模様選択画面がLCD23に表示される
(ステップS2)。
【0055】ここでは、模様グループ231が選択され
たものとする。すると、図16に示すように、模様選択
画面には、「パンダ」、「ゾウ」、「キリン」…等の多
数個の絵模様が表示される。尚、この場合、1画面に表
示できる刺繍模様の数が限られているので、模様選択画
面は複数ページにわたって存在している。また、「戻
る」キーの操作により上記初期画面に戻ることができ
る。
【0056】使用者は、この模様選択画面を見て、所望
の模様を選択する(ステップS3にてYES)。この選
択は、LCD23(タッチパネル23a)の画面のうち
選択したい模様が表示されている部分を直接手指でタッ
チ操作することにより行われる。模様が選択されると、
その模様に係る刺繍データがROM67或いはROMカ
ード21から読出されてRAM68に書き込まれると共
に模様選択処理が呼び出される(ステップS4)。ここ
では、図16に示す模様選択画面の中から「チューリッ
プ」及び「太陽」の模様232及び233がそれぞれ選
択されたものとする。
【0057】模様選択処理が呼び出されると、図13に
示す模様選択処理のサブルーチンが呼び出され、図17
に示すようなレイアウト画面がLCD23に表示される
(ステップS41)。このレイアウト画面では、図17
中画面のほぼ左半部にミシンの縫製可能エリアをイメー
ジしたレイアウト領域Aが枠で囲って表示されると共に
領域A内に選択された模様232,233のイメージが
表示される。このレイアウト画面では、図17中、画面
のほぼ右半部や下部に表示された各種のキーをタッチ操
作することにより、各模様の配置変更や、模様の回転、
拡大、縮小処理等を行うことができる(ステップS4
2)。
【0058】また、レイアウト画面の右上部には、色補
正処理を行ったか否かについてのメッセージが表示され
る。図17では、色補正処理を行っていないことを示す
「色補正無」とのメッセージが表示されている。
【0059】レイアウト画面にて、「生地色設定」キー
がタッチ操作されると(ステップS43にてYES)、
図20に示すような生地色設定画面が表示される(ステ
ップS44)。この生地色設定画面では、図20中画面
のほぼ左半部に色パレットBがカラー表示されると共
に、右半部に生地色表示領域Cが表示される。本実施例
においては、前記色パレットBは、色相の異なる例えば
24種類の色で内部が塗り潰された24個の円を環状に
配置してなる「24色相環」から構成されている。
【0060】そして、使用者は色パレットBの中から生
地色(加工布4の色)に相当する色が表示されている部
分(円)をタッチ操作することにより生地色を選択す
る。生地色が選択されると、生地色表示領域Cに選択さ
れた色がカラー表示される。尚、本実施例では、生地色
表示領域Cの下部の明度調整キー(「+」キー及び
「−」キー)を操作することにより、生地色の明度を調
整することができる。すなわち、「+」キーが1回操作
される毎に所定量ずつ生地色は明るい方向に調整され、
「−」キーが1回操作される毎に所定量ずつ生地色は
暗い方向に調整される。
【0061】また、生地色設定画面では、画面右下部の
「完了」キーを操作することにより生地色が決定され
(ステップS45)、LCD23の画面が図17のレイ
アウト画面に戻る。
【0062】更に、レイアウト画面にて、模様の指定操
作と共に「色補正」キーがタッチ操作されると、或いは
「全模様色補正」キーがタッチ操作されると(ステップ
S46にてYES)、色補正処理が呼び出される(ステ
ップS47)。
【0063】色補正処理が呼び出されると、図14に示
す色補正処理のサブルーチンが呼び出され、まず、指定
された模様に対応する確認画面がLCD23に表示され
る(ステップS51)。この場合、全ての模様が指定さ
れた場合は、模様番号の小さい模様に対応する確認画面
から順に表示される。ここでは、「全模様色補正」キー
がタッチ操作されたものとする。
【0064】すると、まず、図18に示すような「チュ
ーリップ」の模様に対応する確認画面が表示される。こ
の確認画面では、「チューリップ」の模様232と共
に、その模様を刺繍糸色毎に分解(この場合3色)した
色別領域Dが糸色を指示する文字と共に表示される。
【0065】この確認画面にて、色別領域Dの指定と共
に「色補正」キーがタッチ操作されると、或いは「全領
域色補正」キーがタッチ操作されると(ステップS5
2)、図21に示すような色補正画面が表示される。こ
の色補正画面は、領域毎に表示されるものであり、複数
の領域が指定された場合にはそれぞれの領域に対応する
複数の色補正画面が順に表示される。ここでは、赤色の
領域が指定されたものとする。
【0066】この色補正画面では、図21中画面のほぼ
左半部に色パレットBがカラー表示されると共に、右半
部に生地色及び糸色を表示する色表示領域Eが表示され
る。前記色表示領域Eのうち左半部には既に設定されて
いる生地色がカラー表示され、右半部には指定された領
域の色がカラー表示される。例えば、生地色として
「赤」(色相0)が設定されている状態で、糸色が「ア
カ」(赤色)である領域が指定されたものとすると、色
表示領域Eの左右部の色は、それぞれ同じ色相0とな
る。
【0067】また、画面の下部には「自動補正」キー及
び「完了」キーが表示されると共に、前記色表示領域E
の下部には手動で糸色を補正するため「+」,「−」キ
ーが表示されている。この場合、「+」,「−」キー
は、明度調整用、彩度調整用、カラーバランス調整用に
それぞれ設けられている。ここで、「自動補正」キーが
タッチ操作されると(ステップS53)、制御装置65
は、生地色と糸色(基準色データ)とに基づいて所定の
調整方法で糸色の補正量を算出し(ステップS54)、
この算出結果に基づいて糸色データを作成する。
【0068】従って、本実施例では、加工布4の色が加
工布の素材情報となる。また、制御装置65は糸色デー
タ作成手段として機能する。この場合、制御装置65
は、基準色データに基づいて刺繍模様の元の配色を崩さ
ないように糸色を補正する。従って、糸色を補正して
も、刺繍模様の雰囲気、趣が大きく変わることはない。
【0069】この場合、調整方法としては、例えば、明
度を調整する方法、彩度を調整する方法、カラーバラン
スを調整する方法がある。ここで、「明度の調整」と
は、加工布と刺繍模様との間の色の変化をはっきりさせ
たり緩やかにさせたりする方法である。この方法では、
インク吐出ノズル41aからのインクの吐出量を加減す
ることにより糸色の明度を調整する。例えば、補正前の
糸色におけるインクの吐出量P0を、 P0=Y+M+C(ここで、Y、M、Cは、それぞれイ
エロー、マゼンタ、シアンのインクの吐出量を示す。) とすると、加工布の色が濃い場合には糸色のインク吐出
量P1は、 P1=0.8Y+0.8M+0.8C と補正され、加工布の色が薄い場合には糸色のインク吐
出量P2は、 P2=1.2Y+1.2M+1.2C と補正される。尚、上記した「0.8」、「1.2」と
いう数値は加工布の色と糸色との組み合わせに応じて適
宜変化する値である。
【0070】また、「彩度の調整」とは、加工布に対す
る刺繍模様全体の雰囲気を明るくしたり暗くしたりする
調整である。更に、「カラーバランスの調整」とは、加
工布の色と糸色との組み合わせが、刺繍の見栄えがはっ
きりするような組み合わせになるようにすることであ
る。
【0071】「彩度の調整」や「カラーバランスの調
整」では「赤」、「緑」、「青」、「シアン」、「マゼ
ンタ」、「イエロー」の量を調整したり、色相をずらす
ことにより糸色を補正する。例えば、加工布の色が赤っ
ぽい色で、糸色も赤っぽい色の場合に、糸色の「赤」を
よりはっきりさせることにより刺繍模様を際立たせる方
法では、「赤」を規定値分増加させ、「シアン」を規定
値分減少させる処理が行われる。また、例えば、加工布
の色が赤色であって糸色がイエローの場合は、色相を緑
方向にずらし(イエローの色相60°に対して補正後の
色相は60°+αとなる)、糸色がマゼンタの場合は、
色相を青方向にずらす(マゼンタの色相300°に対し
て補正後の色相は300°−αとなる)処理が行われ
る。
【0072】以上の自動調整によって糸色が補正される
と、補正後の糸色が、色補正画面の色表示領域Eの糸色
表示部にカラー表示される。この糸表示領域Eの表示を
みて更に糸色を補正したい場合には、使用者は、手動で
糸色を補正するため「+」,「−」キーをタッチ操作す
ることにより、明度、彩度、カラーバランスのそれぞれ
について手動で糸色を調整することができる。尚、初め
から手動で糸色を補正することも可能である。
【0073】上記のように糸色が補正されると、RAM
68に書き込まれていた基準色データが補正後の糸色デ
ータに書き替えられる。そして、「完了」キーがタッチ
操作されると、LCD23には、次の色別領域に関する
色補正画面が表示される。そして全ての色別領域につい
ての色補正処理が完了すると、図19に示すように、次
の刺繍模様である「太陽」の模様に対応する確認画面が
表示される。「太陽」の刺繍模様の糸色は全て赤色であ
るため、色別領域Dは1つのみ表示される。そして、こ
の場合も、上述した方法により糸色を補正することがで
きる。
【0074】選択された全ての刺繍模様について色補正
処理が終了すると、LCD23には、図22に示すよう
な画面が表示される(ステップS55、S56)。この
画面では、画面の下部に補正が行われたことを示すメッ
セージが表示される。
【0075】このような本実施例によれば、加工布の色
に応じて刺繍模様の色別領域の糸色を補正することがで
きるので、加工布の色と調和のとれた配色の刺繍模様を
加工布に形成することができる。
【0076】特に本実施例では、色別領域の基準色デー
タに基づいて糸色を補正するように構成したので、刺繍
模様の基準となる配色を崩さないように糸色を補正する
ことができる。
【0077】尚、上記第1の実施例では、加工布4の色
は使用者が設定するように構成したが、図23に示す第
2の実施例のように、加工布4の色を検出するカラーセ
ンサ81からの入力信号を設けると共に、制御装置65
は前記カラーセンサ81の検出信号を受けて前記加工布
4の色を自動的に設定するように構成しても良い。
【0078】また、前記制御装置65を、不揮発性メモ
リであるEEPROM82を備えて構成し、補正後の糸
色データを前記EEPROM82に書き込むように構成
しても良い。このような構成によれば、電源を切っても
補正後の糸色データが消えないため、同じ種類の加工布
に対して同じ刺繍を施す作業を繰り返し行う場合に、色
補正のための入力作業を繰り返し行う必要がない。
【0079】更に、上記した実施例では、加工布の色に
基づいて刺繍糸の糸色を補正するように構成したが、加
工布の色、素材、及び刺繍糸の素材のいずれか1または
2或いは全てに基づいて補正するように構成しても良
い。
【0080】更にまた、上記実施例においては、刺繍模
様の基準となる配色データである基準色データを設け
て、この基準色データと加工布の色とに応じて糸色デー
タを作成するように構成したが、基準となる配色が設定
されていない1ないし複数の色別領域を有する刺繍模様
について加工布の色に応じて各色別領域の糸色データを
作成するように構成しても良い。
【0081】加えて、上記各実施例では、糸着色ミシン
の制御プログラムはROM67内に格納されているが、
例えばインターネットなどの通信回線を介してサーバに
アクセス可能に構成し、前記サーバから前記制御プログ
ラムを取得するように構成しても良い。また、前記制御
プログラムはCD−ROMなどの記録媒体に記録し、糸
着色ミシンは、読み取り手段を介して記録媒体から制御
プログラムを読み取るように構成しても良い。
【0082】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、1または複数の色別領域からなる刺繍模様の模様デ
ータに基づいて前記刺繍模様を加工布に形成する刺繍模
様形成手段及びインクジェットヘッドから吐出させたイ
ンクにより前記縫い糸を着色する糸着色手段を備え、前
記加工布の色や素材の種類といった素材情報に基づいて
色別領域毎の糸色データを作成し、着色動作制御手段は
作成された糸色データに基づいて前記糸着色手段に着色
動作を実行させるように構成したので、加工布と調和の
とれた優れた刺繍模様を加工布に形成することができる
という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すものであり、刺繍
ミシンの正面図
【図2】刺繍装置と着色ユニットの着色部周辺を示す斜
視図
【図3】刺繍装置の上面図
【図4】刺繍装置の側面図
【図5】(a)は着色部の破断側面図、(b)は着色部
の部分下面図
【図6】図5中VI−VI線に沿う断面図
【図7】図5中VII-VII 線に沿う断面図
【図8】(a)は針棒の駆動機構を示す斜視図、(b)
は針棒抱きの分解斜視図
【図9】電気的構成を示すブロック図
【図10】各構成の動作のタイミングチャート
【図11】刺繍模様データのデータ構成を模式的に示す
【図12】刺繍模様の選択から縫製及び着色までの動作
を示すフローチャート
【図13】模様選択処理のサブルーチンを示すフローチ
ャート
【図14】色補正処理のサブルーチンを示すフローチャ
ート
【図15】液晶画面(LCD)に表示された初期画面を
示す図
【図16】LCDに表示された模様選択画面の一例を示
す図
【図17】LCDに表示されたレイアウト画面の一例を
示す図
【図18】LCDに表示された確認画面の一例を示す図
【図19】LCDに表示された確認画面の他の例を示す
【図20】LCDに表示された生地色設定画面の一例を
示す図
【図21】LCDに表示された色補正画面の他の例を示
す図
【図22】LCDに表示された画面の例を示す図
【図23】本発明の第2の実施例を示す図9相当図
【符号の説明】
図中、3は刺繍装置(刺繍模様形成手段)、4は布(加
工布)、11は押え棒、12は着色ユニット(糸着色手
段)、17は縫針、18は上糸(縫い糸)、21はRO
Mカード(外部記憶手段)、23aはタッチパネル(入
力手段)、34はインクジェットヘッド、65は制御装
置(糸色データ作成手段、刺繍模様形成手段、着色動作
制御手段)、67はROM(内部記憶手段)、81はカ
ラーセンサ(入力手段)、82はEEPROMを示す。
フロントページの続き (72)発明者 今牧 照雄 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 須田 光信 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 不破 鉄治 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 平 比呂志 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 山梨 素明 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA11 EC07 EC72 EE03 FA04 FB01 3B150 AA15 CB04 CE09 GE29 GF02 GF03 GG04 JA07 JA13 LA57 LA67 LA71 LA73 LB01 LB02 NA53 NA62 NA79 NB18 NC06 QA06 QA07 QA08 4H057 AA02 BA81 DA01 DA33 GA06

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部または外部記憶手段に記憶されてい
    る1または複数の色別領域からなる刺繍模様の模様デー
    タに基づいて前記刺繍模様を加工布に形成する刺繍模様
    形成手段と、 前記加工布の素材情報に基づいて色別領域毎の糸色デー
    タを作成する糸色データ作成手段と、 インクジェットヘッドから吐出させたインクにより前記
    縫い糸を着色する糸着色手段と、 前記糸色データに基づいて前記糸着色手段に着色動作を
    実行させる着色動作制御手段とを備えることを特徴とす
    る糸着色ミシン。
  2. 【請求項2】 前記刺繍模様の模様データは、色別領域
    毎の基準色データを含んで構成され、 前記糸色データ作成手段は、前記基準色データと前記加
    工布の素材情報とに基づいて前記糸色データを作成する
    ことを特徴とする請求項1記載の糸着色ミシン。
  3. 【請求項3】 前記加工布の素材情報を入力する入力手
    段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の糸
    着色ミシン。
  4. 【請求項4】 前記加工布の素材情報は、前記加工布の
    色情報を含んで構成されていると共に前記入力手段は、
    前記加工布の色を検出するカラーセンサを備えて構成さ
    れていることを特徴とする請求項3記載の糸着色ミシ
    ン。
  5. 【請求項5】 前記インクジェットヘッドは複数色のイ
    ンクを吐出するように構成され、 前記着色動作制御手段は、糸色データに基づいて前記イ
    ンクジェットヘッドから吐出される前記複数のインクの
    配合割合を調整することを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれかに記載の糸着色ミシン。
  6. 【請求項6】 内部または外部記憶手段に記憶されてい
    る1または複数の色別領域からなる刺繍模様の模様デー
    タに基づいて前記刺繍模様を加工布に形成する刺繍模様
    形成手段と、インクジェットヘッドから吐出させたイン
    クにより前記縫い糸を着色する糸着色手段とを備えた糸
    着色ミシンの制御方法において、 前記加工布の素材情報に基づいて前記色別領域の糸色デ
    ータを作成する糸色データ作成手順と、この糸色データ
    に基づいて前記糸着色手段に着色動作を実行させる着色
    動作制御手順とを備えたことを特徴とする糸着色ミシン
    の制御方法。
  7. 【請求項7】 模様データは、色別領域毎の基準色デー
    タを含んで構成され、 前記糸色データ作成手順では、前記基準色データと前記
    加工布の素材情報とに基づいて前記色別領域の糸色デー
    タが作成されることを特徴とする請求項6記載の糸着色
    ミシンの制御方法。
  8. 【請求項8】 前記加工布の素材情報を入力する入力手
    順を備え、前記糸色データ作成手順は、入力された加工
    布の素材情報に基づいて色別領域毎の糸色データを作成
    することを特徴とする請求項6及び7記載の糸着色ミシ
    ンの制御方法。
  9. 【請求項9】 前記加工布の素材情報は、前記加工布の
    色情報を含んで構成され、 前記入力手順では、カラーセンサにより検出された前記
    加工布の色に基づいて加工布の色情報を入力することを
    特徴とする請求項8記載の糸着色ミシンの制御方法。
  10. 【請求項10】 前記インクジェットヘッドは、複数色
    のインクを吐出するように構成され、 前記着色動作制御手順は、糸色データに基づいて前記イ
    ンクジェットヘッドから吐出される前記複数のインクの
    配合割合を調整することを特徴とする請求項6ないし9
    の何れかに記載の糸着色ミシンの制御方法。
  11. 【請求項11】 1ないし複数の色別領域からなる刺繍
    模様を加工布に形成する刺繍模様形成手段と、インクジ
    ェットヘッドから吐出させたインクにより前記縫い糸を
    着色する糸着色手段とを備えた糸着色ミシンを動作させ
    るための制御装置を、 入力された前記加工布の素材情報に基づいて色別領域毎
    の糸色データを作成する糸色データ作成手段と、 前記糸色データに基づいて前記糸着色装置に着色動作を
    実行させる着色動作制御手段として機能させるための制
    御プログラム。
  12. 【請求項12】 前記刺繍模様の色別領域毎の基準色デ
    ータを記憶する記憶手段を備え、 前記糸色データ作成手段は、前記基準色データと前記加
    工布の素材情報とに基づいて前記糸色データを作成する
    ことを特徴とする請求項11記載の制御プログラム。
  13. 【請求項13】 前記糸着色ミシンは、前記加工布の素
    材情報を入力する入力部を備え、 前記糸色データ作成手段は、前記入力手段により入力さ
    れた前記加工布の素材情報とに基づいて前記糸色データ
    を作成することを特徴とする請求項11または12記載
    の制御プログラム。
  14. 【請求項14】 前記糸着色装置のインクジェットヘッ
    ドは複数色のインクを吐出するように構成され、 前記着色動作制御手段は、糸色データに基づいて前記イ
    ンクジェットヘッドから吐出される前記複数のインクの
    配合割合を調整することを特徴とする請求項11ないし
    13のいずれかに記載の制御プログラム。
  15. 【請求項15】 請求項11ないし14のいずれかに記
    載の制御プログラムを記録した記録媒体。
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