JP2002198282A - ステージ装置及びそれを有する露光装置 - Google Patents

ステージ装置及びそれを有する露光装置

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JP2002198282A
JP2002198282A JP2000392747A JP2000392747A JP2002198282A JP 2002198282 A JP2002198282 A JP 2002198282A JP 2000392747 A JP2000392747 A JP 2000392747A JP 2000392747 A JP2000392747 A JP 2000392747A JP 2002198282 A JP2002198282 A JP 2002198282A
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screw
motor
stage device
driving
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Yukio Kakizaki
幸雄 柿崎
Yukiharu Okubo
至晴 大久保
Hiroaki Narushima
弘明 鳴嶋
Keiichi Tanaka
慶一 田中
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁場の乱れが少なく、ステージ駆動による振
動を抑え、制御性を向上できるステージ装置を提供す
る。 【解決手段】 ステージ装置1の中央部には、ステージ
部10が設けられている。ステージ部10に接続された
Y軸スライダ7及びX軸スライダ7′の外側の側面に
は、Y方向に駆動可能な可動体21及びX方向に駆動可
能な可動体21′が設けられている。可動体21及び2
1′には、それぞれY軸方向に延びるおねじ22及びX
軸方向に延びるおねじ22′が螺合しており、それぞれ
差動排気付き非接触静圧ねじを構成している。おねじ2
2、22′の他方の端部は、図示せぬシール部材を介し
て、ウェハチャンバ121の外部に延びている。ウェハ
チャンバ121外に延びたおねじ22、22′の端部に
は、回転型電磁モータ25、25′が接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子ビーム露
光装置等に用いられる精密移動・位置決め用のステージ
装置に関する。特には、磁場の乱れが少なく、ステージ
駆動による振動を抑え、制御性を向上できるステージ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】半導体
デバイス等の微細パターンを形成するためのいわゆるリ
ソグラフィー技術においては、一般的には、露光装置の
光源の波長によりパターンの線幅が律束される。そのた
め、さらなるパターンの微細化の要請に対応すべく、使
用光源の短波長化が追及されている。あるいは、同一波
長の光源でも転写パターンの分解能を上げるよう、偏光
低減のための雰囲気管理や位相シフト法等も開発されて
いる。
【0003】一方、電子線やイオンビーム等を用いる露
光方式は、エキシマレーザ波長を遥かに凌ぐ70nmル
ールのパターン線幅の実現が可能であることから、次世
代露光技術として有望視されている。現在主流である光
露光装置では、ステージ駆動源に、高推力で高分解能位
置決め線形制御が可能なリニアモータ等の電磁アクチュ
エータを採用している。また、ステージの位置測定に
は、高分解能のレーザ干渉計を用いている。さらに、ス
テージのXYガイド方式としては、高剛性の非接触エア
ベアリングを採用し、ステージの位置決めを容易にして
いる。これらにより、ステージの数nmオーダの位置決め
が可能となりつつある。
【0004】電子線露光装置では、電子光学系における
電子線の高速偏向が可能である。そのため、ステージ位
置誤差を光学系の側で補正することができるので、ステ
ージの位置精度は、光露光ほどの精度が要求されず、数
μmオーダでよい。しかし、電子線露光装置において
は、ステージ駆動に光露光と同様のリニアモータ等の電
磁アクチュエータを採用するのには問題がある。という
のは、電磁アクチュエータが動作する際に磁場変動が発
生するが、電子線露光装置においては、僅かな磁場変動
によっても電子線の予期せぬ偏向や収差が生じ露光精度
が低下する。
【0005】ところで、ステージ移動時には、ステージ
移動反力が露光装置の構造体に伝わり、露光装置の構造
体が振動する。この振動は、光学系にも伝わり、転写パ
ターン像の位置ずれやコントラストの低下が生じる。光
露光装置では、ローパスフィルタとして作用するショッ
クアブソーバを経由して、露光装置の振動を床に逃して
いる。あるいは、USP5,815,246号に開示さ
れているような運動量保存則に基づく除振機構も実用化
されつつある。さらに、ステージを駆動する際には、ス
テージ駆動源に加わる駆動反力による振動が発生する。
特に、スループットを向上させるために、ステージ移動
速度や加速度を向上させる場合には、この駆動反力の影
響は大きくなる。
【0006】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、磁場の乱れが少なく、ステージ駆動時
に生じる振動を抑え、制御性を向上できるステージ装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の第1態様のステージ装置は、 真空チャン
バ内において、ステージを移動・位置決めするステージ
装置であって、 ステージ駆動用ねじ送り機構と、 前
記機構を駆動する回転型電磁モータと、 を備え、 前
記機構のねじが差動排気付き非接触静圧ねじであり、
該ねじの軸が前記チャンバ外まで引き出されていて、チ
ャンバ外において該軸に前記モータが接続されているこ
とを特徴とする。
【0008】この態様のステージ装置においては、ステ
ージの駆動源(回転型電磁モータ)を真空チャンバ外部
に設け、送りねじによりステージを駆動する。ここで、
送りねじを差動排気付き非接触静圧ねじとすることで、
ステージ駆動の線形制御化を容易にできる。なお、この
態様においては、回転型電磁モータが磁気的に遮蔽され
ており、ステージは差動排気エアベアリングにより非接
触支持されていることが好ましい。
【0009】本発明の第2態様のステージ装置は、 真
空チャンバ内において、ステージを移動・位置決めする
ステージ装置であって、 ステージ駆動用ねじ送り機構
と、前記機構を駆動する回転型電磁モータと、 を備
え、 前記機構のねじが差動排気付き非接触静圧ねじで
あり、 前記モータが磁気的に遮断された状態で、前記
チャンバ内に配置されていることを特徴とする。
【0010】回転型電磁モータは磁気漏洩の原因となる
端効果がないので磁気的な遮蔽が容易であり、磁気的な
外乱を嫌う荷電粒子線露光装置の真空チャンバ内にもモ
ータを配置することは可能である。特に、露光中にスキ
ャンさせる軸を駆動するモータを真空チャンバ内に配置
する場合には、スキャン駆動時にモータが移動しないの
で、モータの位置を露光光軸からある程度離しておけ
ば、磁場変動は少なくて済む。一方、スキャン軸と直交
する軸を駆動する場合に、スキャン軸モータが移動する
ような構成(図5参照)もあるが、スキャン軸モータが
移動する時は、パターン形成を行わないのが通常である
ので、モータ移動に伴う外乱磁場の実害はない。
【0011】本発明の第3態様のステージ装置は、 X
軸駆動用の前記ねじ送り機構、及び、Y軸駆動用の前記
ねじ送り機構と、 それぞれの機構を駆動する前記回転
型電磁モータと、 を備え、 ステージをある平面(X
Y平面)上で移動・位置決めすることもできる。
【0012】前記ステージ装置においては、 前記モー
タに運動量保存則機構(カウンタマス)が設けられてお
り、 該カウンタマスが、非接触静圧ねじを介して、前
記機構のねじ軸に沿ってスライド可能であることが好ま
しい。
【0013】電磁アクチュエータの固定子は、特に固定
側を磁石とする場合には、強い磁場を発生するため、電
子鏡筒(EO)に対する固定子の移動を限りなく少なく
する必要がある。この要請に応えようとすると、磁気変
動を低減するためには、電磁アクチュエータ固定子はベ
ース(定盤)等に剛に締結しなければならない。一方、
ステージ駆動時のEOへの振動伝達を極力抑える必要も
ある。振動を抑えるためには、反力を逃がし易いよう、
固定子はベース等に軟に締結しなければならない。つま
り、アクチュエータ固定子をベース等に剛に締結するか
軟に締結するか相矛盾する事態となる。
【0014】本発明のステージにおいては、ステージに
結合された駆動可動子である送りめねじは、駆動固定子
である送りおねじに対して差動排気機構を持つ非接触エ
アベアリングで支持されており、ステージ推力と等価な
反力が送りおねじに働く。さらに、その反力は送りねじ
のスラスト軸受あるいは駆動モータに伝わる。ここで、
送りおねじやモータも前記反力の方向に自由度を持つよ
うに静圧支持されていれば、運動量保存則が働き、駆動
時のステージ反力が固定子の動きで吸収されるので、ス
テージ外部に伝達されることはない。つまり、この場合
には、駆動固定子(送りおねじ等)がカウンタマスの役
目を果たす。
【0015】運動量保存則に基づく反力処理機構を採用
する場合、可動子と固定子の質量比と駆動可動子の可動
ストロークとを考慮した設計が必要である。つまり、可
動子と固定子の質量比を大きくすれば、反力を打ち消し
あうのに固定子を少しだけ動かすだけで済む。しかし、
質量比はステージ設計上、ある程度限定されているの
で、固定子の動きを小さくすることには限界がある。そ
のため、固定子のストロークが累積的に大きくならない
よう処理する機構を設けることが望ましい。そこで、装
置への振動が比較的許容される非露光時に、固定子を別
の駆動手段で引き戻し、露光時のみ運動量保存則が働く
ようにすれば、固定子のストロークを小さくすることが
できる。
【0016】前記ステージ装置においては、 前記モー
タが、メカ的ダンパ、あるいは、電磁的ダンパ(例え
ば、VCMを用いたもの等)を介して、装置の他の部分
と振動的に絶縁された部位に固定されていることが好ま
しい。
【0017】前記ステージ装置においては、 前記機構
により駆動されるスライダと、 該スライダを非接触気
体軸受を介してガイドするガイド部材と、 からなるス
テージ非接触エアガイドを具備し、 前記ガイド部材の
内部に前記静圧ねじが設けられていることもできる。こ
れにより、装置を小型にできる。
【0018】前記ステージ装置においては、 前記真空
チャンバ内に配置されている前記モータの周囲に磁気シ
ールド構造体を有する気密容器が設けられており、 前
記気密容器内を大気圧程度に保持することもできる。真
空容器が磁気シールドされており、内部を大気圧程度に
保持できるので、大気圧用モータを使用することができ
る。また、電子ビームに影響を与える可能性のある磁場
変動がDC的なものだけになるので、電子ビーム鏡筒側
で補正が可能となる。
【0019】前記ステージ装置においては、 前記機構
のねじが平行に2本設けられており、 該2本のねじの
一方が右ねじであり、他方が左ねじであって、 該2本
のねじのそれぞれに前記モータが接続されており、 該
2つのモータをそれぞれ逆回転させることにより、該モ
ータを駆動する際の反力を相殺することもできる。これ
により、ステージを駆動する際の軸回りの慣性力(トル
ク)も相殺されるので、一層ステージの振動やねじれを
低減できる。
【0020】本発明の露光装置は、 感応基板上にパタ
ーンを転写する露光装置であって、上記いずれかの態様
のステージ装置を備えることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ説明す
る。まず、図2を参照しつつ本発明の実施の形態に係る
ステージ装置を搭載可能な荷電粒子ビーム(電子線)露
光装置について説明する。なお、本発明に係るステージ
装置は、荷電粒子ビーム露光装置に限らず、様々な用途
に使用できる。
【0022】図2は、本発明の実施の形態に係るステー
ジ装置を搭載可能な荷電粒子ビーム(電子線)露光装置
を模式的に示す図である。図2には、電子線露光装置1
00が模式的に示されている。電子線露光装置100の
上部には、光学鏡筒(真空チャンバ)101が示されて
いる。光学鏡筒101には真空ポンプ102が接続され
ており、光学鏡筒101内を真空排気している。
【0023】光学鏡筒101の上部には、電子銃103
が配置されており、下方に向けて電子線を放射する。電
子銃103の下方には、順にコンデンサレンズ104、
電子線偏向器105、マスクMが配置されている。電子
銃103から放射された電子線は、コンデンサレンズ1
04によって収束される。続いて、偏向器105により
図の横方向に順次走査(スキャン)され、光学系の視野
内にあるマスクMの各小領域(サブフィールド)の照明
が行われる。
【0024】マスクMは、マスクステージ111の上部
に設けられたチャック110に静電吸着等により固定さ
れている。マスクステージ111は、定盤116に載置
されている。
【0025】マスクステージ111には、図の左方に示
す駆動装置112が接続されている。ここで、本発明に
係る露光装置においては、駆動装置112を光学鏡筒1
01内に設けることもある。駆動装置112は、ドライ
バ114を介して、制御装置115に接続されている。
また、マスクステージ111の側方(図の右方)にはレ
ーザ干渉計113が設置されている。レーザ干渉計11
3は、制御装置115に接続されている。レーザ干渉計
113で計測されたマスクステージ111の正確な位置
情報が制御装置115に入力される。マスクステージ1
11の位置を目標位置とすべく、制御装置115からド
ライバ114に指令が送出され、駆動装置112が駆動
される。その結果、マスクステージ111の位置をリア
ルタイムで正確にフィードバック制御することができ
る。
【0026】定盤116の下方には、ウェハチャンバ
(真空チャンバ)121が示されている。ウェハチャン
バ121の側方(図の右側)には、真空ポンプ122が
接続されており、ウェハチャンバ121内を真空排気し
ている。ウェハチャンバ121内には、上方からコンデ
ンサレンズ124、偏向器125、ウェハWが配置され
ている。
【0027】マスクMを通過した電子線は、コンデンサ
レンズ124により収束される。コンデンサレンズ12
4を通過した電子線は、偏向器125により偏向され、
ウェハW上の所定の位置にマスクMの像が結像される。
【0028】ウェハWは、ウェハステージ131の上部
に設けられたチャック130に静電吸着等により固定さ
れている。ウェハステージ131は、定盤136に載置
されている。ウェハステージ131には、図の左方に示
す駆動装置132が接続されている。ここで、本発明に
係る露光装置においては、駆動装置132をウェハチャ
ンバ121内に設けることもある。駆動装置132は、
ドライバ134を介して、制御装置115に接続されて
いる。また、ウェハステージ131の側方(図の右方)
にはレーザ干渉計133が設置されている。レーザ干渉
計133は、制御装置115に接続されている。レーザ
干渉計133で計測されたウェハステージ131の正確
な位置情報が制御装置115に入力される。ウェハステ
ージ131の位置を目標位置とすべく、制御装置115
からドライバ134に指令が送出され、駆動装置132
が駆動される。その結果、ウェハステージ131の位置
をリアルタイムで正確にフィードバック制御することが
できる。
【0029】次に、図を参照しつつ、本発明の第1の実
施の形態に係るステージ装置について説明する。図1
は、本発明の第1の実施の形態に係るステージ装置を示
す平面図である。図1には、定盤136(図2も参照)
に載置されたステージ装置1が示されている。このステ
ージ装置1は、図2の露光装置におけるウェハステージ
131にあたる。ステージ装置1の周囲には、ほぼ正方
形のウェハチャンバ121(図2参照)が示されてい
る。
【0030】ステージ装置1の中央部には、ステージ部
10が搭載されている。ステージ部10は、下ステージ
11と上ステージ17等で構成されている。下ステージ
11と上ステージ17は、例えば、板バネ等で固定され
ている。上ステージ17上には、図示はしていないが、
静電チャック等のウェハ保持装置が載置されており、ウ
ェハWを固定する。
【0031】下ステージ11には、気体軸受(図3を参
照しつつ後述)を介して、X軸方向に延びるX軸移動ガ
イド5が嵌合されている。X軸移動ガイド5の両端に
は、Y方向にスライド可能なY軸スライダ7が設けられ
ている。各Y軸スライダ7には、気体軸受(図3を参照
しつつ後述)を介して、Y軸方向に延びるY軸固定ガイ
ド8が嵌合されている。各固定ガイド8の両端には、ガ
イド固定部9が設けられており、各固定ガイド8は定盤
136に固定されている。
【0032】上ステージ17には、気体軸受(図3を参
照しつつ後述)を介して、Y軸方向に延びるY軸移動ガ
イド5′が嵌合されている。Y軸移動ガイド5′の両端
には、X方向にスライド可能なX軸スライダ7′が設け
られている。X軸スライダ7′には、気体軸受(図3を
参照しつつ後述)を介して、X軸方向に延びるX軸固定
ガイド8′が嵌合されている。各固定ガイド8′の両端
には、ガイド固定部9′が設けられており、各固定ガイ
ド8′は定盤3に固定されている。
【0033】Y軸スライダ7及びX軸スライダ7′の外
側の側面には、Y方向に駆動可能な可動体(めねじ)2
1及びX方向に駆動可能な可動体(めねじ)21′が設
けられている。可動体(めねじ)21及び21′には、
それぞれY軸方向に延びるおねじ22及びX軸方向に延
びるおねじ22′が螺合している。可動体(めねじ)2
1、21′とおねじ22、22′とは、詳しくは後述す
るが、それぞれ差動排気付き非接触静圧ねじを構成して
いる。
【0034】おねじ22、22′の一方(反モータ側)
の端部には、図示せぬ軸受等を介して、ねじ固定部2
3、23′が設けられており、おねじ22、22′は定
盤136に対して回動可能に固定されている。
【0035】おねじ22、22′の他方の端部(モータ
寄り)には、ウェハチャンバ121の壁面の内側付近
に、軸受24、24′が設けられている。軸受24、2
4′により、おねじ22、22′は定盤136に回動可
能に支持されている。
【0036】おねじ22、22′の他方の端部は、図示
せぬシール部材を介して、ウェハチャンバ121の外部
に延びている。ウェハチャンバ121外に延びたおねじ
22、22′の端部には、回転型電磁モータ25、2
5′が接続されている。回転型電磁モータ25、25′
は、ウェハチャンバ121等から張り出したモータ固定
台26、26′に固定されている。モータ25、25′
のさらに外側の端面には、固定子のストロークが累積的
に大きくならないように、非露光時に固定子の位置を補
正するための補正用アクチュエータ27、27′が設け
られている。
【0037】上記の可動体(めねじ)21、21′及び
おねじ22、22′、さらにモータ25、25′等によ
り、ステージ部10を駆動するねじ送り機構を構成して
いる。このねじ送り機構のモータ25を駆動することに
より、おねじ22を回転し、可動体(めねじ)21及び
下ステージ11をY方向に駆動できる。また、モータ2
5′を駆動することにより、おねじ22′を回転し、可
動体(めねじ)21′及び上ステージ17をX方向に駆
動できる。
【0038】ここで、図を参照しつつ、カウンタマスの
一例について説明する。図13は、ステージ装置のカウ
ンタマスの一例を示す図である。図13(A)はネジ固
定部を示す図であり、図13(B)はモータ部を示す図
である。図13(A)に示すように、おねじ22、2
2′は、固定部23、23′に対して、回転(ねじ軸回
り)及び反力方向(ねじ軸方向)のみに自由となるよう
に支持されている。これにより、おねじ22、22′
は、固定部23、23′に対して、回動可能に支持され
ると共に、ステージ反力を受けてねじ軸上を移動するこ
とができる。また、図13(B)に示すように、モータ
25、25′は、モータ固定台26、26′に対して、
反力方向(ねじ軸方向)のみに自由となるように支持さ
れている。これにより、おねじモータ25、25′は、
モータ固定台26、26′に対して、回動不可能に支持
されると共に、ステージ反力を受けてねじ軸上を移動す
ることができる。
【0039】ここで、図3を参照しつつ、気体軸受の構
成について説明する。図3は、気体軸受の構成例を示す
分解斜視図である。図3には、図1に示したY軸固定ガ
イド8に嵌合されたY軸スライダ7が示されている。ス
ライダ7の上方には、スライダ7の上面7aが分解され
て示されている。なお、図3においては、気体軸受の構
成の一例として、固定ガイド8とスライダ7の気体軸受
の構成について説明するが、他の気体軸受についても同
様の構成を用いることができる。ただし、本発明の気体
軸受の構成は、これに限定されるものではなく、様々な
形態のものを用いることができる。
【0040】シリンダ上面7aの摺動面の両端には、多
孔オリフィス性の部材からなるエアパッド51が2個付
設されている。2つのエアパッド51の間には、エア供
給溝51cが長手方向の中央部に直線状に形成されてい
る。各エアパッド51及びエア供給溝51cの外周に
は、エアを大気に開放する大気開放ガードリング(溝)
52、低真空(Low Vacuum)排気を行う低真空ガードリ
ング53、高真空(HighVacuum)排気を行う高真空ガー
ドリング55が順に形成されている。各ガードリング5
2、53、55の端部は半円状をしており、中央部分は
長手方向に延びる直線状をしている。
【0041】固定ガイド8の内部には、各エアパッド5
1やガードリング52、53、55にエアの供給・回収
・排気を行う通路が形成されている。固定ガイド8の断
面の図3の左上と右下には、高真空排気通路55aが長
手方向に貫通するように形成されている。高真空排気通
路55aの側方には、L字型をした低真空排気通路53
aが長手方向に貫通するように形成されている。低真空
排気通路53aの側方には、L字型をした大気開放通路
52aが長手方向に貫通するように形成されている。2
つの大気開放通路52aに挟まれた中央部分は、エアパ
ッド51にエアを供給するエア供給通路51aが長手方
向に貫通するように形成されている。
【0042】通路55a、53a、52a、51aの固
定ガイド8の側面の中央部分には、孔55b、53b、
52b、51bが形成されている。各孔は各ガードリン
グ52、53、55及びエア供給溝51cに連通し、エ
アの供給・回収・排気を行う。各ガードリング52、5
3、55及びエア供給溝51cの中央部分は直線状とな
っている。したがって、スライダ7がY軸上を動いて
も、各孔が各ガードリング52、53、55及びエア供
給溝51cから外れることはないので、常に各孔からの
エア供給・回収・排気を行うことができる。
【0043】エア供給通路51aからエア供給溝51c
にエアが供給され、エアパッド51からエアが噴出され
る。噴出されたエアは、大気開放ガードリング52を介
して、大気開放通路52aから大気に開放される。大気
開放ガードリング52から洩れた気体は、低真空ガード
リング53を介して、低真空排気通路53aから排気さ
れる。さらに高真空ガードリング55を介して、高真空
排気通路55aから排気される。このようにして、エア
パッドのエアが、高真空に保たれているウェハチャンバ
内にあまり洩れ出さないようになっている。
【0044】続いて、図4を参照しつつ、差動排気付き
非接触静圧ねじについて詳しく説明する。図4は、差動
排気付き非接触静圧ねじの構成例を示す側面断面図であ
る。図4には、図1に示した可動体(めねじ)21、2
1′とおねじ22、22′で構成される差動排気付き非
接触静圧ねじの一例が示されている。可動体21、2
1′内には、めねじ21a、21a′が形成されてお
り、おねじ22、22′と噛み合っている。このねじは
断面が方形である。可動体(めねじ)21、21′のめ
ねじ21a、21a′の底と両側面には、多孔オリフィ
ス性の部材からなるエアパッド51が付設されている。
エアパッド51は、めねじ21a、21a′の谷部の全
周に亘り螺旋状に形成することもできるし、例えば、9
0°おきにスポット状に付設することもできる。
【0045】可動体(めねじ)21、21′の両端の内
周には、全周に亘り、エアを大気に開放する大気開放ガ
ードリング52、低真空排気を行う低真空ガードリング
53、高真空排気を行う高真空ガードリング55が順に
形成されている。
【0046】可動体(めねじ)21、21′の内部に
は、図示はしないが、各エアパッド51やガードリング
52、53、55にエアの供給・回収・排気を行う通路
が形成されている。外部から可動体(めねじ)21、2
1′には、可動体21、21′にエアの供給・回収・排
気を行うエア配管等を付けることもできる。あるいは、
スライダ7、7′の各エアパッド51やガードリング5
2、53、55から可動体(めねじ)21、21′まで
繋がる通路を形成することにより、エアの供給・回収・
排気を行うこともできる。
【0047】図示せぬエア供給通路からエアパッド51
にエアが供給され、エアパッド51からエアが噴出され
る。噴出したエアはめねじ21a、21a′とおねじ2
2、22′との間でエアフィルムを形成し、可動体2
1、21′が、重力方向及びねじ軸方向に対しておねじ
22、22′に非接触支持される。噴出されたエアは、
大気開放ガードリング52から大気に開放される。大気
開放ガードリング52から洩れた気体は、低真空ガード
リング53から排気される。さらに低真空ガードリング
53から洩れた気体は、高真空ガードリング55から排
気される。このようにして、エアパッドのエアが高真空
に保たれているウェハチャンバ内にあまり洩れ出さない
ようになっている。
【0048】この実施の形態のステージ装置において
は、ステージの駆動源(回転型電磁モータ)25、2
5′を真空チャンバ121外部に設け、送りねじにより
ステージ11、17を駆動する。ここで、送りねじを差
動排気付き非接触静圧ねじとすることで、ステージ駆動
の線形制御化を容易にできる。
【0049】また、ステージ11、17に結合された駆
動可動子である送りめねじ21a、21a′は、駆動固
定子である送りおねじ22、22′に対して差動排気機
構を持つ非接触エアベアリングで支持されており、ステ
ージ推力と等価な反力が送りおねじ22、22′に働
く。さらに、その反力は送りねじのネジ固定部23、2
3′、軸受24、24′、あるいは駆動モータ25、2
5′に伝わる。ここで、送りおねじ22、22′やモー
タ25、25′を定盤136、モータ固定台に対して、
反力の働く方向に自由度を持つように支持されていれば
(図13参照)、運動量保存則が働き、駆動時のステー
ジ反力が固定子(おねじ22、22′やモータ25、2
5′)の動きで吸収されるので、ステージ外部に伝達さ
れることはない。つまり、この場合には、駆動固定子
(送りおねじ22、22′等)がカウンタマスの役目を
果たす。
【0050】次に、図を参照しつつ、本発明の第2の実
施の形態に係るステージ装置について説明する。図5
は、本発明の第2の実施の形態に係るステージ装置を示
す平面図である。図5には、定盤136(図2も参照)
に載置されたステージ装置31が示されている。このス
テージ装置31は、図2の露光装置におけるウェハステ
ージ131にあたる。この実施の形態は、露光中にスキ
ャンさせる軸を駆動するモータ35を真空チャンバ内に
配置した例である。また、X軸駆動用のねじは1本のみ
である。
【0051】ステージ装置31の中央部には、ステージ
部40が設けられている。ステージ部40には、ステー
ジ41(詳細後述)が設けられている。ステージ41上
には、ウェハを載置するウェハテーブル42が示されて
いる。ウェハテーブル42上には、図示はしていない
が、静電チャック等のウェハ保持装置があり、ウェハW
を固定している。ウェハテーブル42上のウェハWの脇
には、ウェハテーブルのX、Y方向の位置を確認するた
めのマークプレート43が載置されている。ウェハテー
ブル42の端面の2箇所には、移動鏡44a、44bが
設置されている。移動鏡44a、44bの外側の側面は
高精度に研磨されており、図2に示したレーザ干渉計1
33等の反射面として利用される。
【0052】ステージ部40には、気体軸受(図3参
照)を介して、X軸方向に平行に延びる2本のX軸移動
ガイド32a、32bが嵌合されている。X軸移動ガイ
ド32a、32bの両端は、Y方向にスライド可能なY
軸スライダ37a、37bに取り付けられている。各Y
軸スライダ37a、37bには、気体軸受(図3参照)
を介して、Y軸方向に延びるY軸固定ガイド38が嵌合
されている。各固定ガイド38の両端には、ガイド固定
部39が設けられており、各固定ガイド38は定盤13
6に固定されている。
【0053】Y軸スライダ37a、37bの間には、X
軸方向に延びるおねじ34等のX軸駆動用ねじ送り機構
が両者を架け渡すように配置されている。Y軸スライダ
37aの内側側面には、ねじ軸受部33が設けられてい
る。ねじ軸受部33には、おねじ34が回動可能に嵌合
されている。おねじ34は、詳しくは後述するが、ステ
ージ部40の中央のめねじ部に螺合しており、差動排気
付き非接触静圧ねじを構成している。おねじ34の先端
には、回転型電磁モータ35が接続されている。モータ
35は、Y軸スライダ37bの端面に固定されている。
【0054】Y軸スライダ37a、37bの側方には、
Y軸固定ガイド38と平行に、Y軸方向に延びるおねじ
62等のY軸駆動用ねじ送り機構が配置されている。Y
軸スライダ37a、37bの側方には、エアパッド51
を介して非接触支持されたY方向に駆動可能な可動体
(めねじ)61a、61bが設けられている。可動体6
1a、61bの内側には、めねじが形成されており、そ
れぞれにY軸方向に延びるおねじ62が螺合している。
可動体(めねじ)61a、61bとおねじ62とは、差
動排気付き非接触静圧ねじ(図4参照)を構成してい
る。おねじ62の一方の端部には、図示せぬ軸受等を介
して、ねじ軸受部63が設けられており、おねじ62は
定盤136に回動可能でY方向に自由度を持つように固
定されている。おねじ62の他方の端部は、図示せぬシ
ール部材を介して、ウェハチャンバ121の外部に延び
ている。おねじ62は、ウェハチャンバ121の壁面の
内側付近の軸受64においても回転可能でY方向に自由
度を持つように支持されている。ウェハチャンバ121
外に延びたおねじ62の端部には、回転型電磁モータ6
5が接続されている。モータ65は、メカダンパ66を
介して、露光装置とは振動的に絶縁された部位67に保
持されている。
【0055】ところで、可動体(めねじ)61a、61
bの両脇のおねじ62軸上には、ある間隔を空けて、そ
れぞれ2つの可動部材36a、36bが設けられてい
る。可動部材36a、36bの可動体(めねじ)61
a、61bと対向する面には、エアパッド51が設けら
れている。エアパッド51の周囲には、図示せぬガード
リングが設けられており(図3参照)、エアパッドのエ
アが、高真空に保たれているウェハチャンバ内にあまり
洩れ出さないようになっている。
【0056】可動部材36a、36bの内部には、めね
じが設けられており、可動部材36a、36bとおねじ
62とは、差動排気付き非接触静圧ねじ(図4参照)を
構成している。各可動部材36a、36bは、それぞれ
Y軸スライダ37a、37bの側面に固定されている。
【0057】図の下方に示されている2つの可動部材3
6bの外側には、ある厚さを有する平板状をした固定プ
レート71が設けられている。固定プレート71のさら
に外側には、ある厚さを有する平板状をしたプレート7
2が配置されている。固定プレート71は、プレート7
2に沿って、Y方向にスライド可能となっている。プレ
ート72の外側の両端部付近には、連結部品73が外側
に向けて突設されている。連結部品73は、図示せぬシ
ール部材を介して、ウェハチャンバ121の外部に延び
ている。ウェハチャンバ121外に延びた連結部品73
は、電磁ダンパ74を介して、露光装置とは振動的に絶
縁された部位75に固定されている。ここで、X軸移動
ガイド32a及び32b、Y軸スライダ37a及び37
b、可動部材36a及び36b、固定プレート71から
なる一体構造体を反力伝達機構79と呼ぶ。
【0058】ここで、図を参照しつつ、ステージ部40
について詳しく説明する。図6は、ステージ部40の構
成を示す側面断面図である。図6には、ある厚さを有す
る平板状のステージ41が示されている。ステージ41
上には、上述したように、ウェハテーブル42等が載置
されている。
【0059】ステージ41の下部の中央には、X方向に
駆動可能な直方体をした可動体(めねじ)45が設けら
れている。可動体45の内側には、めねじ45aが設け
られており、X軸方向に延びるおねじ34が螺合してい
る。可動体(めねじ)45とおねじ34とは、差動排気
付き非接触静圧ねじ(図4参照)を構成している。
【0060】ステージ41の下部の可動体(めねじ)4
5の両脇には、X方向にスライド可能なX軸スライダ4
6a、46bが設けられている。各X軸スライダ46
a、46bには、気体軸受(図3参照)を介して、X軸
方向に延びるX軸移動ガイド32a、32bが嵌合され
ている。
【0061】続いて、この実施の形態のステージ装置3
1の駆動方法について説明する。ステージ装置31にお
いては、モータ35を駆動することにより、おねじ34
を回転し、ステージ部40をX方向に駆動できる。その
際、ステージ部40の反力が移動方向とは逆の方向にモ
ータ35にかかる。ここで、モータ35に接続されてい
る反力伝達機構79がステージ部40の移動方向と反対
方向に移動しようとし、この振動(力)は、電磁ダンパ
74により抑えられ、振動は定盤136とは別の部位7
5へ逃される。これらの作用により、ステージ部40の
駆動反力が露光装置に伝達するのを防ぐことができる。
【0062】回転型電磁モータ35は漏洩磁場が少な
く、また、円柱形状をしているため限られた空間内にお
いても円筒シールドを配置することができ、容易に磁気
遮蔽できる。そのため、回転型電磁モータ35を磁気的
な外乱を嫌う荷電粒子線露光装置の真空チャンバ121
内に配置することが可能である。特に、露光中にスキャ
ンさせる軸(図5のX軸)を駆動するモータ35を真空
チャンバ121内に配置する場合には、スキャン駆動時
にモータ35が移動しないので、モータ35の位置を露
光光軸からある程度離しておけば、磁場変動は少なくて
済む。
【0063】また、ステージ装置31においては、2つ
のモータ65を駆動することにより、ステージ31の両
側の2本のおねじ62を回転し、可動体(めねじ)61
a、61bをY方向に駆動する。可動体(めねじ)61
a、61bがY方向に移動すると、エアパッド51を介
して配置されている可動部材36a及び36b、さらに
それらにより構成される反力伝達機構79がY方向に移
動する。そうすると、当然のことながら、反力伝達機構
79のX軸移動ガイド32a、32bと嵌合するステー
ジ部40がY方向に移動する。この一連のステージ駆動
時には、ステージ部40等の反力が移動方向とは逆の方
向にモータ65にかかる。その際、モータ65に設けら
れたメカダンパ66でこの反力を吸収することができ、
ステージ部40等の駆動反力が露光装置に伝達するのを
防ぐことができる。
【0064】次に、図を参照しつつ、本発明の第3の実
施の形態に係るステージ装置について説明する。この実
施の形態は、ステージ装置のガイド部材の内部に静圧ね
じを配置した例である。図7は、本発明の第3の実施の
形態に係るステージ装置のガイド部を示す側面断面図で
ある。図8は、図7のA−A断面図である。図7、図8
には、定盤136(図2参照)に載置されたステージ装
置のガイド部が示されている。このガイド部は、例え
ば、図1に示した、Y軸スライダ7、Y軸固定ガイド
8、ガイド固定部9からなるガイド部に相当する。
【0065】図7、図8のガイド部には、定盤136に
固定された2つのガイド固定部89が設けられている。
2つのガイド固定部89の間には、Y軸方向に延びるY
軸固定ガイド88が固定されている。この実施の形態に
係るY軸固定ガイド88の上下面の中央部には、それぞ
れY方向に延びる長孔88aが開けられている。Y軸固
定ガイド88には、気体軸受(図3を参照しつつ後述)
を介して、Y方向にスライド可能なY軸スライダ87が
嵌合されている。Y軸スライダ87の上下の内面の中央
部には、それぞれ凸部87aが中央に向けて突設されて
いる。この凸部87aは、長孔88a内にスキマをもっ
て通されており、Y軸スライダ87がY方向に移動した
際に、凸部87aは長孔88a内をY方向にスライド可
能である。2つの凸部87aの先には、Y方向に長い円
筒形をした可動体(めねじ)86が接続されている。可
動体86の内部には、めねじが設けられており、Y軸方
向に延びるおねじ82が螺合している。可動体(めね
じ)86とおねじ82は、差動排気付き非接触静圧ねじ
(図4参照)を構成している。
【0066】おねじ82は、2つのガイド固定部89内
に配置された図示せぬ軸受等に支持され、定盤136に
回動可能に固定されている。おねじ82の図7の左側
(Y軸の負方向)の端部は、ガイド固定部89の外側に
さらに延びており、回転型電磁モータ85が接続されて
いる。
【0067】この実施の形態のステージ装置において
は、モータ85を駆動することにより、おねじ82を回
転し、可動体(めねじ)86及びスライダ87をY方向
に駆動する。このように、おねじ82等のねじ送り機構
をガイドの内部に設けることにより、装置を小型化でき
る。
【0068】次に、図を参照しつつ、本発明の第4の実
施の形態に係るステージ装置について説明する。この実
施の形態は、真空チャンバ内にモータを配置する際のシ
ールド方法及び冷却方法に関する例である。図9は、本
発明の第4の実施の形態に係るステージ装置のモータ周
辺部を示す側面断面図である。図9には、真空チャンバ
内に配置されたステージ装置のモータ95が示されてい
る。このモータ95は、例えば、図5に示した、モータ
35のようにステージ内に配置する。なお、この実施の
形態のモータ95は、大気圧下で用いるモータを使用す
ることもできる。
【0069】図9に示すモータ95の軸の先には、軸継
手91を介して、シャフト92が設けられている。シャ
フト92には、磁性流体真空シール93が嵌合されてい
る。シャフト92のさらに先には、軸継手94を介し
て、軸受97が設けられている。軸受97の先に延びた
シャフト92には、おねじ92aが設けられている。こ
のおねじ92aは、図5に示したおねじ34等に相当す
る。
【0070】モータ95から軸受97の構造体の周囲に
は、それらを覆うように真空容器96が設けられてい
る。この真空容器96は、シールド材で構成されてお
り、内部の磁場が外部に漏れるのを防いでいる。
【0071】また、真空容器96は、磁性流体真空シー
ル93の外周に嵌めあうように配置されており、モータ
95及び軸継手91を覆う空間を外部の真空空間から隔
離している。真空容器96には、2本の配管98a、9
8bが接続されている。配管98a、98bは、ケーブ
ルキャリア等によってステージ装置の外部に引き回され
る。真空容器96内には、図示せぬ外部装置から、配管
98a、98bを介して、エアや窒素の供給・排気がな
される。供給されたエアや窒素は、真空容器96内を循
環し、モータ95の温度を低く保つことができる。ま
た、真空容器96内を大気圧程度に保持することも可能
であるので、モータ95として大気圧用モータを用いる
ことができる。
【0072】なお、モータの冷却能力が足りない場合に
は、モータに冷却パイプ(ジャケット)を直接巻きつ
け、冷却媒体を循環させることもできる。その際の冷却
媒体の供給・排気は上記の配管98a、98bを流用す
ることができる。
【0073】次に、図を参照しつつ、本発明の第5の実
施の形態に係るステージ装置について説明する。この実
施の形態は、ステージ装置をマスクステージに適用した
例である。また、X軸駆動用ねじを平行に2本設け、駆
動時の反力を相殺する例である。
【0074】図10は、本発明の第5の実施の形態に係
るステージ装置を示す平面図である。図10には、中央
に露光ビームの通過する四角い孔111aを有する定盤
116(図2参照)に載置されたステージ装置141が
示されている。このステージ装置141は、図2の露光
装置におけるマスクステージ111にあたる。ステージ
装置141の周囲には、真空チャンバ101(図2参
照)が示されている。なお、このステージ装置141の
構成の大部分は、図5に示したステージ装置31と同様
であるので、同様の箇所には同様の符号を付して説明を
省略する。
【0075】ステージ装置141の中央部には、ステー
ジ部143が設けられている。ステージ部143には、
詳しくは後述するが、中央に露光ビームの通過する円形
の孔142aを有するステージ142等が設けられてい
る。ステージ142上には、図示はしていないが、マス
クを載置するマスクテーブルが設けられる。マスクテー
ブル上には、さらに、図示はしていないが、静電チャッ
ク等のマスク保持装置があり、マスクMを固定してい
る。
【0076】Y軸スライダ37a、37bの間には、2
本のX軸駆動用ねじ送り機構が両者を架け渡すように平
行に配置されている。Y軸スライダ37aの側面の両端
付近には、それぞれねじ軸受部144a、144bが設
けられている。各ねじ軸受部144a、144bには、
図示せぬ軸受等を介して、X軸方向に平行に延びる2本
のおねじ145a、145bが回動可能に嵌合されてい
る。おねじ145a、145bは、詳しくは後述する
が、ステージ部143のめねじ部に螺合しており、差動
排気付き非接触静圧ねじ(図4参照)を構成している。
おねじ145a、145bの先には、回転型電磁モータ
146a、146bが接続されている。モータ146
a、146bは、Y軸スライダ37bの端面に固定され
ている。
【0077】ここで、図を参照しつつ、ステージ部14
3について詳しく説明する。図11は、ステージ部14
3の構成を示す側面断面図である。図11には、ある厚
さを有する平板状のステージ142が示されている。ス
テージ142の下部の端部には、X方向にスライド可能
なX軸スライダ46a、46bが設けられている。各X
軸スライダ46a、46bには、気体軸受(図3参照)
を介して、X軸方向に延びるX軸移動ガイド32a、3
2bが嵌合されている。
【0078】ステージ142の下部の各X軸スライダ4
6a、46bの内側には、X方向に駆動可能な直方体を
した可動体(めねじ)147a、147bが設けられて
いる。可動体147a、147bの内側には、めねじが
設けられており、それぞれにX軸方向に延びるおねじ1
45a、145bが螺合している。この実施の形態にお
いては、例えば、おねじ145aには右ねじが設けられ
ており、145bには左ねじが設けられている。可動体
(めねじ)147a、147bとおねじ145a、14
5bとは、差動排気付き非接触静圧ねじ(図4参照)を
構成している。
【0079】ここで、この実施の形態のモータ146
a、146bを駆動した際の反力について説明する。図
12は、モータ146a、146bを駆動した際の反力
について説明する図である。図12(A)は、X軸駆動
用ねじ送り機構が1つの場合の反力を示す図であり、図
12(B)は、X軸駆動用ねじ送り機構が2つの場合の
反力を示す図である。
【0080】図12(A)には、モータ146、おねじ
145、可動体(めねじ)147とから構成されるX軸
駆動用ねじ送り機構が示されている。この図において
は、簡単のため、モータ146は、ある厚さを有する板
149上に固定されている。
【0081】ねじ送り機構が1つの場合には、モータ1
46を回転させると、図に示したように、板149に反
力148a、148bが作用する。反力148aと14
8bは、モータ146を挟んで上下が逆の方向に働くの
で、板149には、モーメント力が発生する。これによ
り、モータ146を設置してある部位が歪んだり、モー
タの回転方向を変えた時には、振動が発生する。
【0082】図12(B)には、図10に示したよう
に、モータ146a、146b、おねじ145a、14
5b、可動体(めねじ)147a、147bとから構成
される2つのX軸駆動用ねじ送り機構が示されている。
この図においては、簡単のため、モータ146a、14
6bは、ある厚さを有する板149上に固定されてい
る。
【0083】この実施の形態においては、ステージ14
2を駆動する際に、モータ146a、146bをそれぞ
れ逆の方向に駆動する。モータ146a、146bを回
転させると、図12(A)と同じように、板149に反
力が作用する。しかし、この反力は、2つのモータの駆
動力が同じであるので、打ち消しあい、板149には、
モーメント力が発生しない。これにより、モータ146
a、146bによる振動等が発生することがない。
【0084】以上図1〜図13を参照しつつ、本発明の
実施の形態に係るステージ装置等について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、様々な変更を
加えることができる。
【0085】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、磁場の乱れが少なく、ステージ駆動による振
動を抑え、制御性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るステージ装置
を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るステージ装置を搭載
できる荷電粒子ビーム(電子線)露光装置を示す図であ
る。
【図3】気体軸受の構成を示す分解斜視図である。
【図4】差動排気付き非接触静圧ねじの構成を示す側面
断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るステージ装置
を示す平面図である。
【図6】ステージ部40の構成を示す側面断面図であ
る。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るステージ装置
のガイド部を示す側面断面図である。
【図8】図7のA−A断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係るステージ装置
のモータ周辺部を示す側面断面図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係るステージ装
置を示す平面図である。
【図11】ステージ部143の構成を示す側面断面図で
ある。
【図12】モータ146a、146bを駆動した際の反
力について説明する図である。図12(A)は、X軸駆
動用ねじ送り機構が1つの場合の反力を示す図であり、
図12(B)は、X軸駆動用ねじ送り機構が2つの場合
の反力を示す図である。
【図13】図13は、ステージ装置のカウンタマスの一
例を示す図である。図13(A)はネジ固定部を示す図
であり、図13(B)はモータ部を示す図である。
【符号の説明】
1 ステージ装置 5 移動ガイド 7 スライダ 8 固定ガイド 9 ガイド固定部 10 ステージ部 11 下ステージ 17 上ステージ 21 可動体(めねじ) 22 おねじ 23 ねじ固定部 24 軸受 25 回転型電磁モータ 26 モータ固定台 27 補正用アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G12B 5/00 H01L 21/68 K H01L 21/68 21/30 541L (72)発明者 鳴嶋 弘明 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 田中 慶一 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2F078 CA02 CA08 CB05 CB12 CB18 CC03 CC13 CC15 3J062 AA22 AA36 AB24 BA14 BA25 CD03 CD37 CD48 CD54 5F031 CA02 HA53 HA55 JA02 JA06 JA14 JA17 JA29 JA32 KA06 LA03 LA12 MA27 NA05 5F056 AA22 CB24 EA14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバ内において、ステージを移
    動・位置決めするステージ装置であって、 ステージ駆動用ねじ送り機構と、 前記機構を駆動する回転型電磁モータと、 を備え、 前記機構のねじが差動排気付き非接触静圧ねじであり、 該ねじの軸が前記チャンバ外まで引き出されていて、チ
    ャンバ外において該軸に前記モータが接続されているこ
    とを特徴とするステージ装置。
  2. 【請求項2】 真空チャンバ内において、ステージを移
    動・位置決めするステージ装置であって、 ステージ駆動用ねじ送り機構と、 前記機構を駆動する回転型電磁モータと、 を備え、 前記機構のねじが差動排気付き非接触静圧ねじであり、 前記モータが磁気的に遮断された状態で、前記チャンバ
    内に配置されていることを特徴とするステージ装置。
  3. 【請求項3】 X軸駆動用の前記ねじ送り機構、及び、
    Y軸駆動用の前記ねじ送り機構と、 それぞれの機構を駆動する前記回転型電磁モータと、 を備え、 ステージをある平面(XY平面)上で移動・位置決めす
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のステージ装
    置。
  4. 【請求項4】 前記モータ自身が運動量保存則機構(カ
    ウンタマス)を構成しており、 該カウンタマスが、非接触静圧ねじを介して、前記機構
    のねじ軸に沿ってスライド可能であることを特徴とする
    請求項1〜3いずれか1項記載のステージ装置。
  5. 【請求項5】 前記モータが、メカ的ダンパ、あるい
    は、電磁的ダンパを介して、装置の他の部分と振動的に
    絶縁された部位に固定されていることを特徴とする請求
    項1又は3記載のステージ装置。
  6. 【請求項6】 前記モータが、前記真空チャンバ外に設
    けられたメカ的ダンパ、あるいは、電磁的ダンパを介し
    て、装置の他の部分と振動的に絶縁された部位に固定さ
    れていることを特徴とする請求項2又は3記載のステー
    ジ装置。
  7. 【請求項7】 前記ねじ送り機構により駆動されるスラ
    イダと、 該スライダを非接触気体軸受を介してガイドするガイド
    部材と、 からなるステージ非接触エアガイドを具備し、 前記ガイド部材の内部に前記静圧ねじが設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のステ
    ージ装置。
  8. 【請求項8】 前記真空チャンバ内に配置されている前
    記モータの周囲に磁気シールド構造体を有する気密容器
    が設けられており、 前記気密容器内を大気圧程度に保持することを特徴とす
    る請求項2又は3記載のステージ装置。
  9. 【請求項9】 前記機構のねじが平行に2本設けられて
    おり、 該2本のねじの一方が右ねじであり、他方が左ねじであ
    って、 該2本のねじのそれぞれに前記モータが接続されてお
    り、 該2つのモータをそれぞれ逆回転させることにより、該
    モータを駆動する際の反力を相殺することを特徴とする
    請求項1〜8いずれか1項記載のステージ装置。
  10. 【請求項10】 感応基板上にパターンを転写する露光
    装置であって、請求項1〜9いずれか1項記載のステー
    ジ装置を備えることを特徴とする露光装置。
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