JP2002198002A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JP2002198002A
JP2002198002A JP2000395488A JP2000395488A JP2002198002A JP 2002198002 A JP2002198002 A JP 2002198002A JP 2000395488 A JP2000395488 A JP 2000395488A JP 2000395488 A JP2000395488 A JP 2000395488A JP 2002198002 A JP2002198002 A JP 2002198002A
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ray tube
cathode ray
electron
electron beams
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Kousuke Ichida
耕資 市田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数ビーム電子銃を備えた陰極線管において
輝度を向上することができると共に、速度変調を行って
輪郭が強調されたシャープな画像を得ることができる陰
極線管を提供する。 【解決手段】 同一色の蛍光体に対して複数の電子ビー
ムSB1,SB2が出射される電子銃1を備え、陰極線
管体2の周囲に配置され磁界を陰極線管体2内に導入す
る磁界導入手段13と、電子銃1に配置された磁性体か
ら成り磁界導入手段13から導入された磁界を複数の電
子ビームSB1,SB2に印加する磁界印加手段12と
を有し、磁界導入手段13が導入する磁界の向き及び強
さが可変とされ、磁界印加手段12により同一色の蛍光
体に対する複数の電子ビームの各電子ビームSB1及び
SB2に対してそれぞれ独立した磁界が印加され、磁界
導入手段13及び磁界印加手段12から成る偏向手段1
5によりこの複数の電子ビームSB1及びSB2に対す
る偏向がなされる陰極線管10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管の同一色
の蛍光体に対して複数の電子ビームを出射させて蛍光面
に照射する複数ビーム電子銃を備えた陰極線管に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】陰極線管において、輝度を向上させるこ
とを目的として、同一色の蛍光体に対して複数の電子ビ
ームを出射させる電子銃、いわゆる複数ビーム電子銃が
提案されている。
【0003】例えばカソードに対向して設けられる第1
電極に、同一色の蛍光体当たり複数の電子ビーム通過孔
を設けることにより、同一色の表示用に複数の電子ビー
ムを出射させることが可能である。このとき、同一色の
表示用に共通のカソードを1つずつ設けてもよく、或い
は複数の電子ビーム通過孔に1対1でカソードを設けて
複数の電子ビームと同数にしてもよい。このように同一
色の表示用に複数の電子ビームを出射させることによ
り、同一のドライブ電圧・電子ビーム通過孔の大きさの
条件で、電流量を増大させることができる。各色の電子
ビームが2つなら電流量を2倍にすることができる。
【0004】これにより、同一ドライブ電圧で電流量を
増大させて輝度を向上することや、逆に電流量や輝度を
維持したままでドライブ電圧を低減すると共に電子ビー
ム通過孔を小さくして蛍光面上のスポットサイズを小さ
くすることが可能になるものである。
【0005】上述の複数のビーム電子銃は、3色R,
G,Bの蛍光体を使用するカラー陰極線管に用いること
が提案されている他に、1色の蛍光体を使用するプロジ
ェクタ用の投射型陰極線管に用いることも提案されてい
る。投射型陰極線管は特に高い輝度が要求されるため、
複数ビーム電子銃を用いて電流量を増大することによ
り、輝度を向上することができる利点がある。
【0006】ところで、複数ビーム電子銃においては、
複数の電子ビームをスクリーン(蛍光面)上でコンバー
ジェンスさせる構成と、スクリーン上でコンバージェン
スさせないで離れた位置に照射する構成とがある。複数
の電子ビームをコンバージェンスさせる構成では、蛍光
体の同じ箇所に複数の電子ビームが照射されるため、蛍
光体の材料によっては発光量が飽和してしまい、電子ビ
ームの数に応じた輝度の増倍効果が得られないことがあ
る。例えば青色を発色させる蛍光体には、発光量が飽和
しやすい材料が使用されている。
【0007】これに対して、スクリーン上でコンバージ
ェンスさせないで離れた位置に照射する構成では、同一
色の蛍光体の別々の箇所に複数の電子ビームを照射させ
ることにより、それぞれの箇所で所望の発光量を得て、
電子ビームの数に応じた輝度の増倍効果を得ることがで
きる。
【0008】そして、例えば図3に示すように、スクリ
ーンS上の2つの電子ビームのスポットSP1,SP2
を垂直方向に輝度飽和を起こさない最小の距離Dv(数
mm)離すように設定する。
【0009】さらに、前述した複数の電子ビームと同数
のカソードを設けた構成として、同一色の表示用の複数
のカソードにそれぞれ時間的にずらせた信号を供給し
て、複数の電子ビームを時間差を設けて発光させること
ができる。即ち1つ目の電子ビームの励起が消光してか
ら2つ目の電子ビームを励起させる。これにより、蛍光
面上で完全な画像が再現できるようにすることができ
る。
【0010】一方、従来の同一色の蛍光体当たり1つの
電子ビームを出射する電子銃(以下単ビーム電子銃とす
る)を備えた陰極線管において、画像の輪郭を強調して
画質を向上させるために、いわゆる速度変調(VM)が
行われている。これは、電子銃の外部に設けたコイルに
より電子ビームに変調をかけて、走査速度を速めたり遅
らせたりするものである。電子ビームの速度を速くする
と暗くなり、電子ビームの速度を遅くすると明るくな
る。このことを利用して、画像のエッジ部分において、
明暗をより強調するようにエッジ部分の両側で電子ビー
ムの速度を速く或いは遅くすることにより、輝度の変化
をより急峻にしてみかけのフォーカスが向上して輪郭を
強調することができる。
【0011】そして、上述の電子ビームに速度変調をか
けるためのコイルは、電子ビームを走査させる偏向ヨー
クとは別に設けて、電子ビームにわずかに微小な偏向を
与えるように構成する。具体的には、例えば図4に陰極
線管の断面図を示すように、陰極線管体のネック部51
の周囲に設けた偏向ヨーク(DY)とは別の2極の補助
コイルCによって、垂直方向の磁界52を形成して、電
子ビーム53に対して水平方向に偏向して、電子ビーム
53の水平方向の偏向速度を変調する。図4は、カソー
ド側から見た断面図であり、補助コイルCにより垂直方
向上向きの磁界52が発生することにより、紙面の向こ
う側のアノード側に向かう電子ビーム53に対して、太
い矢印で示すように右側に偏向させている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たスクリーン上でコンバージェンスさせない構成の複数
ビーム電子銃を備えた陰極線管においては、単ビーム電
子銃を備えた陰極線管と同様の構成で速度変調を行うこ
とが困難である。
【0013】即ち図4に示したと同様に外部のコイルC
から磁界を印加するようにすると、複数の電子ビームに
対して同じ方向の偏向が与えられてしまう。同一色の複
数の電子ビームをスクリーン上でコンバージェンスさせ
ない構成では、1つの電子ビームに対しては輪郭強調す
べきときに他の電子ビームでは輪郭強調するべきでない
ことがあるため、複数の電子ビームに対して同じ方向の
偏向が与えられて速度変調がなされることは好ましくな
い。
【0014】従って、同一色の表示用の複数の電子ビー
ムに対して、それぞれ独立して速度変調が可能であるこ
とが望まれる。
【0015】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、複数ビーム電子銃を備えた陰極線管において輝
度を向上することができると共に、速度変調を行って輪
郭が強調されたシャープな画像を得ることができる陰極
線管を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の陰極線管は、同
一色の蛍光体に対して複数の電子ビームが出射される電
子銃を備え、陰極線管体の周囲に配置され磁界を陰極線
管体内に導入する磁界導入手段と、電子銃に配置された
磁性体から成り磁界導入手段から導入された磁界を複数
の電子ビームに印加する磁界印加手段とを有し、磁界導
入手段が導入する磁界の向き及び強さが可変とされ、磁
界印加手段により同一色の蛍光体に対する複数の電子ビ
ームの各電子ビームに対してそれぞれ独立した磁界が印
加され、磁界導入手段及び磁界印加手段から成る偏向手
段によりこの複数の電子ビームに対する偏向がなされる
ものである。
【0017】上述の本発明の陰極線管の構成によれば、
磁界印加手段が磁性体から成るので、磁界導入手段によ
り磁界を磁界印加手段に導入することができ、この磁界
印加手段が同一色の蛍光体に対する複数の電子ビームの
各電子ビームに対してそれぞれ独立した磁界を印加して
磁界導入手段及び磁界印加手段から成る偏向手段により
この複数の電子ビームに対する偏向を行うことにより、
この複数の電子ビームの各電子ビームに対して独立して
偏向を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、同一色の蛍光体に対し
て複数の電子ビームが出射される電子銃を備えた陰極線
管であって、陰極線管体の周囲に配置され磁界を陰極線
管体内に導入する磁界導入手段と、電子銃に配置された
磁性体から成り磁界導入手段から導入された磁界を複数
の電子ビームに印加する磁界印加手段とを有し、磁界導
入手段が導入する磁界の向き及び強さが可変とされ、磁
界印加手段により同一色の蛍光体に対する複数の電子ビ
ームの各電子ビームに対してそれぞれ独立した磁界が印
加され、磁界導入手段及び磁界印加手段から成る偏向手
段によりこの複数の電子ビームに対する偏向がなされる
陰極線管である。
【0019】また本発明は、上記陰極線管において、磁
界印加手段の上記磁性体が複数の磁性体片から構成さ
れ、該複数の磁性体片が、同一色の蛍光体に対する上記
複数の電子ビームの各電子ビームを分離すると共に各電
子ビームの両側を挟むように配置された構成とする。
【0020】図1は本発明の一実施の形態として、陰極
線管の概略構成図(断面図)を示す。本実施の形態の陰
極線管は、プロジェクタ用の投射型陰極線管に本発明を
適用したものである。この陰極線管10は、電子ビーム
を放射する電子銃1及びガラスから成る陰極線管体2を
有して構成されている。陰極線管体2は、パネル部2a
とファンネル部2b、並びにネック部2cを有して成
る。電子銃1は陰極線管体2のネック部2c内に配置さ
れている。また、陰極線管体2のパネル部2aの内面に
は、蛍光体が塗布されてスクリーン(蛍光面)3が形成
されている。陰極線管体2のファンネル部2dからネッ
ク部2cにかけての周囲には、電子ビームを偏向させて
走査させるための偏向ヨーク(DY)4が設けられてい
る。
【0021】電子銃1は、カソードK、第1電極G1、
第2電極G2、第3電極G3、第4電極G4、第5電極
G5、コンバージェンスプレート11によって構成され
ている。そして、カソードKは陰極線管10の管軸(Z
軸)を挟んでY−Z平面上に配置された上下2つのカソ
ードK1及びK2から成り、第1電極G1にこれら2つ
のカソードK1及びK2に対向する2つの電子ビーム通
過孔が設けられていることにより、上下2つの電子ビー
ムSB1及びSB2が放射されるように構成されてい
る。即ち前述した複数ビーム電子銃を構成している。
【0022】2つの電子ビームSB1,SB2は、第3
電極G3・第4電極G4・第5電極G5で形成されるユ
ニポテンシャルレンズの主レンズMLの中心付近(第4
電極G4付近)で交差し、この主レンズMLによりスク
リーン3上で最小のビームスポットとなるように収束さ
れる。そして、2つの電子ビームSB1,SB2は、ス
クリーン3に到達する前に、コンバージェンスプレート
11によって、スクリーン3上で所定の垂直方向の間隔
となるように、静電的にその軌道が曲げられる。
【0023】即ち図1の電子銃1の構造は、3色(R,
G,B)の表示用の電子ビームを電子銃内で交差させる
カラー陰極線管用電子銃の構成から中央のビームを取り
除いたような構成となっている。
【0024】本実施の形態では、特に2つの電子ビーム
SB1,SB2に対して独立して速度変調を行うことを
目的として、電子銃1の第5電極G5のスクリーン3側
に設けられた磁界印加手段12と、陰極線管体2内の磁
界印加手段12に磁界を導入する磁界導入手段としての
陰極線管体2のネック部2cの周囲に設けられた補助コ
イル13とから構成された偏向手段15を有して成る。
【0025】さらに、この偏向手段15付近における図
1の陰極線管10の拡大断面図を図2に示す。この図2
は、図4と同様にカソードK側から見た断面図である。
【0026】磁界印加手段12は、磁性体から成る4枚
のポールピース(磁性体片)PP1,PP2,PP3,
PP4から構成される。これらポールピースPP1,P
P2,PP3,PP4には、例えばパーマロイのような
高透磁率を有する金属材料を用いる。
【0027】そして、4枚のポールピースPP1,PP
2,PP3,PP4は、それぞれ第5電極G5に溶接さ
れている。尚、第5電極G5には非磁性の金属材料を用
いて、各ポールピースPP1,PP2,PP3,PP4
がそれぞれ独立して磁化されるようにする。
【0028】ネック部2cの周囲に設けられた補助コイ
ル13は、コ字状のコア16の両腕部にコイルC1,C
2が巻き付けられて構成されている。コア16の両腕部
の先端はネック部2cの外壁に沿うように鋭角な形状と
されている。コの字状コア16には一般的な磁性コアを
用いることができる。コイルC1,C2に電流を流すこ
とにより、補助コイル13のコアの両腕部ににN極とS
極を形成するように磁界を発生することができる。
【0029】そして、ポールピースPP1〜PP4が高
透磁率を有する金属材料により構成されていることによ
り、補助コイル13に発生した磁界を陰極線管体2のネ
ック部2c内の磁界印加手段12の各ポールピースPP
1〜PP4に導入することが可能になる。
【0030】各ポールピースPP1〜PP4は、それぞ
れ図中のZ−X平面に平行な平面部と第5電極G5に平
行でかつネック部2cの内壁に沿った羽根状の端部とを
有して成る。第1のポールピースPP1及び第3のポー
ルピースPP3は右側に羽根状の端部を有し、第2のポ
ールピースPP2及び第4のポールピースPP4は左側
に羽根状の端部を有している。そして、各ポールピース
PP1〜PP4は2つの電子ビームSB1,SB2を分
離し、第1のポールピースPP1と第2のポールピース
PP2が第2の電子ビームSB2を上下の両側から挟
み、第3のポールピースPP3と第4のポールピースP
P4が第1の電子ビームSB1を上下の両側から挟むよ
うに配置されている。
【0031】また、各ポールピースPP1〜PP4から
成る磁界印加手段12は、図1に示すように、Z方向
(陰極線管体2の管軸方向)に第5電極G5より短い所
定の長さLを有している。この磁界印加手段12のZ方
向の長さLは、2つの電子ビームSB1,SB2との衝
突を避けるのに充分な余裕を見て、3〜5mm程度が望
ましい。
【0032】続いて、この図2に示す偏向手段15の動
作を説明する。補助コイル13のコイルC1及びC2に
それぞれ電流を流すと、コイルC1,C2により生じた
磁界が磁界印加手段12の4つのポールピースPP1〜
PP4に導入されて、この磁界により各ポールピースP
P1,PP2,PP3,PP4がそれぞれ磁化される。
そして、第1のポールピースPP1と第2のポールピー
スPP2の間と、第3のポールピースPP3と第4のポ
ールピースPP4の間に、それぞれ垂直方向Yの平行磁
場を生じる。
【0033】このとき、第1のポールピースPP1と第
2のポールピースPP2の間に形成される磁場と、第3
のポールピースPP3と第4のポールピースPP4の間
に形成される磁場とが互いに独立している。これによ
り、コイルC1及びC2に流す電流によって、第1の電
子ビームSB1と第2の電子ビームSB2とをそれぞれ
独立して水平方向Xに偏向することができる。
【0034】第1のコイルC1に電流を流して、例えば
図2に示すように上側のコア16の左の腕部がN極、右
の腕部がS極となるようにすると、第1のポールピース
PP1がS極になり、第2のポールピースPP2がN極
になる。これにより、図2に破線で示すように第2のポ
ールピースPP2から第1のポールピースPP1に向か
う上向きの磁界が形成され、第1のポールピースPP1
と第2のポールピースPP2の間を通過する第2の電子
ビームSB2が水平方向右側に偏向される。また、第2
のコイルC2に電流を流して、例えば図2に示すように
下側のコア16の左の腕部がS極、右の腕部がN極とな
るようにすると、第3のポールピースPP3がN極にな
り、第4のポールピースPP4がS極になる。これによ
り、図2に破線で示すように第3のポールピースPP3
から第4のポールピースPP4に向かう下向きの磁界が
形成され、第3のポールピースPP3と第3のポールピ
ースPP3の間を通過する第1の電子ビームSB1が水
平方向左側に偏向される。即ちこの場合は、2つの電子
ビームSB1,SB2に対して、互いに逆の向きの偏向
を行うことが可能である。
【0035】コイルC1,C2に流す電流の向きを反対
にすれば、コア16の両腕部の磁極を逆にして、ポール
ピース間PP1−PP2,PP3−PP4に形成される
磁界の向きを反対にして、電子ビームSB1,SB2に
対する水平方向の偏向の向きを反対にすることができ
る。また、コイルC1,C2に流す電流量を変化させれ
ば、ポールピース間PP1−PP2,PP3−PP4に
形成される磁界の強さを変化させて、電子ビームSB
1,SB2に対する水平方向の偏向量を変化させること
ができる。そして、例えばコイルC1に電流を流して、
コイルC2に電流を流さないようにすれば、第2の電子
ビームSB2に対しては速度変調を行って輪郭を強調
し、第1の電子ビームSB1に対しては輪郭を強調しな
いようにすることができる。
【0036】このように、コイルC1及びC2に流す電
流量と電流の向きを制御することによって、第1の電子
ビームSB1と第2の電子ビームSB2とをそれぞれ独
立して水平方向Xに偏向して速度変調を行うことができ
る。
【0037】上述の本実施の形態によれば、磁界導入手
段である補助コイル13と磁界印加手段12とから成る
偏向手段15を設け、磁界印加手段12が4つのポール
ピース(磁性体片)PP1〜PP4により構成されてお
り、これら4つのポールピースPP1,PP2が2つの
電子ビームSB1,SB2を分離してかつ上下の両側か
ら挟んで配置されたことにより、4つのポールピースP
P1〜PP4に対して補助コイル13から磁界を導入し
て磁化して、2つの電子ビームSB1,SB2をそれぞ
れ上下両側から挟むポールピース間PP1−PP2,P
P3−PP4に磁界を形成することができる。そして、
第1の電子ビームSB1には第3のポールピースPP3
−第4のポールピースPP4間に形成された磁界を印加
し、第2の電子ビームSB2には第1のポールピースP
P1−第2のポールピースPP2間に形成された磁界を
印加するので、第1の電子ビームSB1と第2の電子ビ
ームSB2にそれぞれ独立した磁界が印加される。
【0038】このように独立した磁界が印加されるた
め、第1の電子ビームSB1と第2の電子ビームSB2
をそれぞれ独立して水平方向Xに偏向することができ
る。即ち補助コイル13と磁界印加手段12とから成る
偏向手段15によって、2つの電子ビームSB1,SB
2を独立して偏向して速度変調をかけることができる。
【0039】このため、輝度劣化を起こさないように2
つの電子ビームSB1,SB2の垂直方向の距離を離し
た場合でも、各電子ビームSB1,SB2に対して独立
して速度変調を行って輪郭を強調することができる。従
って、本実施の形態によれば、複数ビーム電子銃を備え
た投射型陰極線管においても、高輝度で輪郭が強調され
た画像を再現することができる。
【0040】尚、図1では、電子銃1の第5電極G5の
スクリーン3側の位置に偏向手段15を設けたが、電子
銃1の構成によっては、他の位置に偏向手段15を設け
ることも可能である。そして、偏向手段15の位置の条
件としては、次のことが挙げられる。 (1)2つの電子ビームSB1,SB2が離れていて、
2つの電子ビームSB1,SB2の間にポールピースP
P2,PP3を配置することができる位置 (2)偏向ヨーク(DY)4との干渉がない位置 (3)メインレンズMLのレンズ効果に影響を与えない
ように、メインレンズMLを出た後(後段)の位置
【0041】また、磁界印加手段12の構成は、上述の
実施の形態のポールピースPP1〜PP4に限定される
ものではなく、その他の形状や配置も可能である。磁界
印加手段12は、少なくとも補助コイル13等の磁界導
入手段からの磁界を導入して磁界を形成することができ
るように磁性体により構成し、かつ2つの電子ビームS
B1,SB2を分離して独立した磁界を印加することが
できるように構成すればよい。
【0042】上述の実施の形態では、投射型陰極線管に
本発明を適用したが、3色の表示を行う複数ビーム電子
銃を備えた構成のカラー陰極線管においても同様に本発
明を適用することができる。
【0043】例えば赤R,緑G,青Bの3色の表示用に
それぞれ上下に2つずつの電子ビームを放射させ、2×
3の合計6つの電子ビームを放射するように構成したカ
ラー陰極線管用の複数ビーム電子銃に適用する場合に
は、図2に示した第1のポールピースPP1と第2のポ
ールピースPP2の間に赤、緑、青のそれぞれ上側の電
子ビームを通過させ、第3のポールピースPP3と第4
のポールピースPP4の間に赤、緑、青のそれぞれ下側
の電子ビームを通過させるように構成する。
【0044】これにより、上側の3色の電子ビームと下
側の3色の電子ビームとを蛍光面の上下に離れた2点に
集束させると共に、コイルC1,C2に電流を流してポ
ールピースPP1〜PP4に磁界を形成することにより
上側の3色の電子ビームと下側の3色の電子ビームに対
してそれぞれ独立して速度変調の制御を行うことができ
る。このようにして、3色の表示を行う複数ビーム電子
銃を備えたカラー陰極線管においても、同一色の蛍光体
に対する複数の電子ビームのそれぞれに対して独立に速
度変調の制御を行うことができる。
【0045】本発明は、上述の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他
様々な構成が取り得る。
【0046】
【発明の効果】上述の本発明によれば、複数ビーム電子
銃を備えた陰極線管において、同一色の表示用の各電子
ビームに対してそれぞれに独立に速度変調をかけること
ができる。
【0047】従って、輝度劣化を起こさないように同一
色の蛍光体に対する複数の電子ビームの距離を離して
も、各電子ビームに対して独立して速度変調を行って輪
郭を強調することができ、高輝度で輪郭が強調された画
像を再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の陰極線管の概略構成図
(断面図)である。
【図2】図1の陰極線管の偏向手段付近の拡大断面図で
ある。
【図3】2つの電子ビームのスクリーン上のスポットの
位置を離した場合のスクリーンの平面図である。
【図4】従来の速度変調を行う陰極線管の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 電子銃、2 陰極線管体、2a パネル部、2b
ファンネル部、2c ネック部、3 スクリーン(蛍光
面)、4 偏向ヨーク、10 陰極線管、11コンバー
ジェンスプレート、12 磁界印加手段、13 補助コ
イル、5 偏向手段、16 コア、K,K1,K2 カ
ソード、G1 第1電極、G2 第2電極、G3 第3
電極、G4 第4電極、G5 第5電極、C1,C2
コイル、SB1,SB2 電子ビーム、PP1,PP
2,PP3,PP4 ポールピース

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一色の蛍光体に対して複数の電子ビー
    ムが出射される電子銃を備えた陰極線管であって、 陰極線管体の周囲に配置され、磁界を陰極線管体内に導
    入する磁界導入手段と、 上記電子銃に配置された磁性体から成り、上記磁界導入
    手段から導入された磁界を上記複数の電子ビームに印加
    する磁界印加手段とを有し、 上記磁界導入手段が導入する上記磁界の向き及び強さが
    可変とされ、 上記磁界印加手段により、同一色の蛍光体に対する上記
    複数の電子ビームの各電子ビームに対してそれぞれ独立
    した磁界が印加され、 上記磁界導入手段及び上記磁界印加手段から成る偏向手
    段により、上記複数の電子ビームに対する偏向がなされ
    ることを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】 上記磁界印加手段の上記磁性体が複数の
    磁性体片から構成され、該複数の磁性体片が、同一色の
    蛍光体に対する上記複数の電子ビームの各電子ビームを
    分離すると共に各電子ビームの両側を挟むように配置さ
    れたことを特徴とする請求項1に記載の陰極線管。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003019606A1 (fr) * 2001-08-29 2003-03-06 Sony Corporation Dispositif de modulation de vitesse et unite d'affichage du type a projection
KR100761144B1 (ko) * 2005-08-18 2007-09-21 엘지전자 주식회사 음극선관
US10068738B2 (en) 2014-06-30 2018-09-04 Nec Network And Sensor Systems, Ltd. Traveling wave tube and high-frequency circuit system

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