JP3647541B2 - カラー受像管装置、及びその電子ビーム制御方法 - Google Patents

カラー受像管装置、及びその電子ビーム制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ及びディスプレー等に使用するカラー受像管装置、及びその電子ビーム制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー受像管装置は、パネルと、パネルに一体的に接合されたファンネルとからなる外囲器を有している。パネルの内面には、赤色、緑色、及び青色に発光する3色の蛍光体を塗着した蛍光体スクリーンが形成され、さらに蛍光体スクリーンと対向して、シャドウマスクが配置されている。また、ファンネルのネック部内には、3本の電子ビームを放出する電子銃が配置されている。これら3本の電子ビームは、赤色、緑色、及び青色のいずれか1つの蛍光体上にそれぞれ所定のスポットを形成するものであり、下記の説明においては、赤色、緑色、及び青色の蛍光体を照射する各電子ビームのことを、赤色ビーム、緑色ビーム、及び青色ビームとそれぞれ略称する。ファンネルの外側には、水平偏向磁界及び垂直偏向磁界を発生する偏向装置が設けられている。3本の電子ビームは、偏向装置からの水平偏向磁界及び垂直偏向磁界により、それぞれ水平偏向及び垂直偏向されて蛍光体スクリーン上を水平走査及び垂直走査する。このことにより、カラー受像管装置は、所望のカラー画像を蛍光体スクリーン上に表示する。
【0003】
このようなカラー受像管装置では、蛍光体スクリーン上に表示するカラー画像の品位を良好なものにするために、3本の電子ビームに対して正しくコンバーゼンス(集中)を行う必要があった。すなわち、電子銃から放出される3本の電子ビームを蛍光体スクリーンの中央で適正に集束させ、かつその集束させた3本の電子ビームを蛍光体スクリーンの全面のどの位置でも正しく集中させる必要があった。
従来のカラー受像管装置では、3本の電子ビームを一列配列にして自己集中させたセルフコンバーゼンス方式インライン型のカラー受像管装置が知られている。すなわち、この従来のカラー受像管装置では、同一水平面上を通るセンタービーム及び一対のサイドビームからなる一列配列の3本の電子ビームを放出する電子銃と、ピンクッション形の水平偏向磁界、バレル形の垂直偏向磁界を発生する偏向装置とを用い、3本の電子ビームをその予めの設計に基づく構成要素の電極への直流的電圧印加により、蛍光体スクリーン上で自己集中していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のカラー受像管装置では、3色の発光体の各輝度を変更するために、赤色ビーム、緑色ビーム、及び青色ビームの各電流量を変化した場合、電子ビーム間に働く電子同士の反発作用により、少なくとも2本以上の電子ビームが蛍光体スクリーン上の一部または全面で正しく集中しないという問題点を生じた。
この問題点を改善しようとした従来のカラー受像管装置に、例えば特開平4−61588号公報に記載された磁界補正手段を用いたものがある。すなわち、この従来のカラー受像管装置では、電磁コイルなどの磁界補正手段をネック部の外周に設けて、赤色ビーム、緑色ビーム、及び青色ビームの各電流量を変化した場合にそれらの軌道を補正していた。
しかしながら、この従来のカラー受像管装置では、ネック部の外周に設けた磁界補正手段の磁界により、電子ビームの各軌道を補正しているので、ネック部の中心に近いほど磁界が弱く、ネック部の内壁に近いほど磁界が強くなった。このため、例えばサイドビームである赤色ビーム及び青色ビームにおいて、センタービームである緑色ビームの反対側の部分ほど上記磁界から受ける力は強くなり、緑色ビーム側の部分ほど上記磁界から受ける力は弱くなった。その結果、電子銃を出射した時点で例えば円形である赤色ビーム及び青色ビームの断面の各形状が、蛍光体スクリーン上の時点では、いびつな形状となって、赤色ビーム及び青色ビームが所定のスポットを蛍光体スクリーン上に形成できないという問題点があった。
【0005】
この発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、赤色ビーム、緑色ビーム、及び青色ビームの3本の電子ビームの少なくとも1つの電流量を変化した場合でも、電子ビームの断面の各形状を変形することなく、蛍光体スクリーン上で所定のスポットをそれぞれ形成し、かつ3本の電子ビームを蛍光体スクリーン上の全面で正しく集中することができるカラー受像管装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のカラー受像管装置は、3本の電子ビームの各電流量の変化に対応した電界を電子銃内でそれぞれ形成し、3本の電子ビームが蛍光体スクリーン上で集中するように、それらの軌道を電界により補正する。
このように構成することにより、3本の電子ビームの少なくとも1つの電流量を変化した場合でも、3本の電子ビームを蛍光体スクリーン上の全面で正しく集中する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のカラー受像管装置は、同一平面上を通るセンタービーム、及び一対のサイドビームからなる一列配列の3本の電子ビームを蛍光体スクリーンに放出する電子銃を備えたカラー受像管装置において、
前記電子銃内に前記センタービームの通過孔と前記一対のサイドビームのそれぞれの通過孔とを有する第1、第2、及び第3の補助電極を前記電子ビームを放出する方向に順次設け、
前記第1、第2、及び第3の補助電極のそれぞれの前記センタービームの通過孔の中心と、前記一対のサイドビームの少なくとも一方の通過孔の中心との距離が互いに異なり、
前記第1の補助電極に少なくとも1本の前記電子ビームの電流量の変化に対応した第1のドライブ電圧を、
前記第2の補助電極に少なくとも1本の前記電子ビームの電流量の変化に対応した第2のドライブ電圧を、
前記第3の補助電極に少なくとも1本の前記電子ビームの電流量の変化に対応した第3のドライブ電圧をそれぞれ印加して、前記一対のサイドビームの各軌道を前記センタービーム側に補正する。
上記のように構成されたカラー受像管装置では、少なくとも1本の電子ビームの電流量の変化に対応したドライブ電圧を第1から第3の補助電極に印加しているので、第1から第3の補助電極の間で、一対のサイドビームの各軌道をセンタービーム側に補正する電界を形成することができる。
【0009】
さらに、他の発明のカラー受像管装置は、前記第1の補助電極の一方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離を、前記第2の補助電極の前記一方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離より大きくし、かつ前記第3の補助電極の他方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離を、前記第2の補助電極の前記他方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離より大きくしたものである。
上記のように構成されたカラー受像管装置では、3本の電子ビームの各電流量の変化に対応したドライブ電圧を第1から第3の補助電極に印加しているので、第1から第3の補助電極の間で、一対のサイドビームの各軌道をセンタービーム側に補正する電界を形成することができる。
【0010】
さらに、他の発明のカラー受像管装置は、前記第1の補助電極の一方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離を、前記第2の補助電極の前記一方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離より小さくし、かつ前記第3の補助電極の他方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離を、前記第2の補助電極の前記他方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離より小さくしたものである。
上記のように構成されたカラー受像管装置では、3本の電子ビームの各電流量の変化に対応したドライブ電圧を第1から第3の補助電極に印加しているので、第1から第3の補助電極の間で、一対のサイドビームの各軌道をセンタービーム側に補正する電界を形成することができる。
【0011】
さらに、他の発明のカラー受像管装置は、前記第2のドライブ電圧が、前記第1及び第3のドライブ電圧のうち少なくとも一方のドライブ電圧と異なる。
上記のように構成されたカラー受像管装置では、第2のドライブ電圧が第1及び第3のドライブ電圧のうち少なくとも一方のドライブ電圧と異なるので、第1、第2、及び第3のドライブ電圧を第1、第2、及び第3の補助電極にそれぞれ印加した場合に、一対のサイドビームの少なくとも一方の軌道をセンタービーム側に補正する電界を形成することができる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明のカラー受像管装置の好ましい実施例について、図面を参照して説明する。
【0016】
《実施例1》
図1は、本発明の実施例1であるカラー受像管装置の構成を示す断面図である。図2は、図1に示した電子銃を示す拡大断面図である。図3は、図2に示した第1、第2、及び第3の補助電極を示す平面図である。
図1において、カラー受像管装置は、パネル1と、パネル1に一体的に接合された漏斗状のファンネル2とからなる外囲器を有している。パネル1の内面には、赤色、緑色、及び青色に発光する3色の蛍光体層(図示せず)を形成した蛍光体スクリーン3が設けられ、さらに蛍光体スクリーン3の内側には、蛍光体スクリーン3に対向して、多数の電子ビーム通過孔を形成したシャドウマスク4が配置されている。ファンネル2のネック部2a内には、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを水平方向(図の紙面と平行な方向)に放出する、インライン型の電子銃5が配置されている。これら3本の電子ビーム5r、5g、及び5bは、赤色、緑色、及び青色の蛍光体層上でそれぞれ所定のスポットを形成するものであり、下記の説明においては、赤色ビーム5r、緑色ビーム5g、及び青色ビーム5bとそれぞれ略称する。また、ファンネル2のネック部2aと径大部2bとの境界部分の外側には、偏向ヨーク6が装着されている。この偏向ヨーク6により、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bは水平方向及び垂直方向に偏向される。このことにより、カラー受像管装置は、所望のカラー画像を蛍光体スクリーン3上に表示する。
【0017】
ここで、図2を参照して、電子銃5の具体的な構成について説明する。
図2に示すように、電子銃5は、水平方向にインライン配列した陰極7r、7g、及び7bと、蛍光体スクリーン3(図1)側に向かって順次に配設した制御格子電極8、加速電極9、集束電極10、及び最終加速電極11を有する。このインライン型の電子銃5では、周知のように、赤色ビーム5rは、陰極7r、制御格子電極8及び加速電極9で形成されるカソードレンズ12rにより、陰極7rから取り出されて、加速電極9と集束電極10とで形成されるプリフォーカスレンズ13rと、集束電極10と最終加速電極11とで形成されるメインレンズ14rとにより、集束及び加速される。同様に、緑色ビーム5g及び青色ビーム5bは、陰極7g及び7b、制御格子電極8、及び加速電極9でそれぞれ形成されるカソードレンズ12g及び12bにより、陰極7g及び7bからそれぞれ取り出されて、加速電極9と集束電極10とで形成されるプリフォーカスレンズ13g及び13bと、集束電極10と最終加速電極11とで形成されるメインレンズ14g及び14bとにより、それぞれ集束及び加速される。
また、集束電極10の内部には、それぞれ後述の通過孔をもつ第1、第2、及び第3の補助電極15、16、及び17が、電子銃5に近い方から蛍光体スクリーン3(図1)の方に向かって順次に設けられている。第1、第2、及び第3の補助電極15、16、及び17には、電源15s、16s、及び17sがそれぞれ接続されている。これらの電源15s、16s、及び17sは、集束電極10に印加する電圧Vfに、陰極7r、7g、及び7bにそれぞれ印加する電圧に基づいたドライブ電圧Vr、Vg、及びVbをそれぞれ加えて、第1、第2、及び第3の補助電極15、16、及び17にそれぞれ印加する。尚、例えばドライブ電圧Vrに集束電極10に印加する電圧Vfを加えて、第1の補助電極15に印加することにより、集束電極10と第1の補助電極15との間でのスパークの発生を防止することができる。
【0018】
また、図3に示すように、第1の補助電極15には、赤色ビーム5r、緑色ビーム5g、及び青色ビーム5bがそれぞれ通過する通過孔15r、15g、及び15bが設けられている。同様に、第2の補助電極16には、赤色ビーム5r、緑色ビーム5g、及び青色ビーム5bがそれぞれ通過する通過孔16r、16g、及び16bが設けられ、第3の補助電極17には、赤色ビーム5r、緑色ビーム5g、及び青色ビーム5bがそれぞれ通過する通過孔17r、17g、及び17bが設けられている。
尚、図3に示すように、第1の補助電極15において、通過孔15rの中心と通過孔15gの中心との距離がs’に設定され、通過孔15gの中心と通過孔15bの中心との距離がsに設定されている。また、第2の補助電極16において、通過孔16rの中心と通過孔16gの中心との距離がs”に設定され、通過孔16gの中心と通過孔16bの中心との距離s”に設定されている。第3の補助電極17において、通過孔17rの中心と通過孔17gの中心との距離がsに設定され、通過孔17gの中心と通過孔17bの中心との距離がs’に設定されている。尚、これらの距離s、s’、及びs”の関係は、s”≦s<s’である。
【0019】
次に、これらの第1、第2、及び第3の補助電極15、16、及び17の機能について説明する。
赤色ビーム5r、緑色ビーム5g、及び青色ビーム5bは、軌道が互いに接近している(具体例では、上記メインレンズ14r、14g、14bの中心で間隔5〜6mm程度)ため、例えば赤色ビーム5r、緑色ビーム5g、及び青色ビーム5bの少なくとも1つの電流量が増加すると、赤色ビーム5r、緑色ビーム5g、及び青色ビーム5bは、図4の実線18r、18g、及び18bでそれぞれ示すように、電子同士の反発作用により互いにもっと離れる方向に動き、蛍光体スクリーン3上で未集中(ミスコンバーゼンス)の状態となる。そこで、第1、第2、及び第3の補助電極15、16、及び17に、赤色ビーム5rの電流量の増加に伴って上昇するドライブ電圧Vr、緑色ビーム5gの電流量の増加に伴って下降するドライブ電圧Vg、及び青色ビーム5bの電流量の増加に伴って上昇するドライブ電圧Vbを、集束電極10に印加する電圧Vfにそれぞれ加えて印加する。すなわち、第1及び第3の補助電極15及び17の各電位が、第2の補助電極16の電位よりも高くなるように、ドライブ電圧Vr、Vg及びVbを印加する。
このようにすると、第2の補助電極16の赤色ビーム5rの通過孔16rの中心が、図2に示すように、第1の補助電極15の赤色ビーム5rの通過孔15rの中心に比べて、緑色ビーム5g側へ偏心しているので、第1の補助電極15と第2の補助電極16との間には、赤色ビーム5rの軌道を緑色ビーム5g側へ補正する電界が形成される。また、第3の補助電極17の赤色ビーム5rの通過孔17rの中心が、第2の補助電極16の赤色ビーム5rの通過孔16rの中心に比べて、緑色ビーム5gの反対側へ偏心しているので、第2の補助電極16と第3の補助電極17との間にも、赤色ビーム5rの軌道を緑色ビーム5g側へ補正する電界が形成される。その結果、赤色ビーム5rは、第1、第2、及び第3の補助電極15、16、及び17を通過する間に緑色ビーム5g側に曲げられて、図4の破線18r’に示すように、蛍光体スクリーン3上で緑色ビーム18gと重なる。すなわち、このように構成することにより、赤色ビーム5rは、赤色ビーム5rの電流量または緑色ビーム5gの電流量の増加とともに、緑色ビーム5g側へ曲げられる。
【0020】
また、第2の補助電極16の青色ビーム5bの通過孔16bの中心が、図2に示すように、第1の補助電極15の青色ビーム5bの通過孔15bの中心に比べて、緑色ビーム5g側へ偏心しているので、第1の補助電極15と第2の補助電極16との間には、青色ビーム5bの軌道を緑色ビーム5g側へ補正する電界が形成される。また、第3の補助電極17の青色ビーム5bの通過孔17bの中心が、第2の補助電極16の青色ビーム5bの通過孔16bの中心に比べて、緑色ビーム5gの反対側へ偏心しているので、第2の補助電極16と第3の補助電極17との間にも、青色ビーム5bの軌道を緑色ビーム5g側へ補正する電界が形成される。その結果、青色ビーム5bは、第1、第2、及び第3の補助電極15、16、及び17を通過する間に緑色ビーム5g側へ曲げられて、図4の破線18b’に示すように、蛍光体スクリーン3上で緑色ビーム18gと重なる。すなわち、このように構成することにより、青色ビーム5bは、青色ビーム5bの電流量または緑色ビーム5gの電流量の増加とともに、緑色ビーム5g側へ曲げられる。
このように、電子銃5の集束電極10の内部に設けた第1〜第3の補助電極15〜17を用いることにより、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量が増加した場合でも、それらの軌道を過集中の方向に動かすことができる。従って、蛍光体スクリーン3上のあらゆる点で3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを正しく集中させることができる。
尚、第1の補助電極15に印加する電圧Vf+Vrから第2の補助電極16に印加する電圧Vf+Vgを引いた値Vr−VgをV12、第3の補助電極17に印加する電圧Vf+Vbから第2の補助電極16Vf+Vgに印加する電圧を引いた値Vb−VgをV32とするとき、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bのうち少なくとも1本の電子ビームの電流量の増加に対応して、V12とV32の少なくとも一方が大きくなるように第1〜第3の各補助電極15〜17に電圧を印加した場合でも、蛍光体スクリーン3上のあらゆる点で3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを正しく集中させることができる。
【0021】
上記実施例では、第1、第2、及び第3の補助電極15、16、及び17に、赤色ビーム5rの電流量の増加に伴って上昇するドライブ電圧Vr、緑色ビーム5gの電流量の増加に伴って下降するドライブ電圧Vg、及び青色ビーム5bの電流量の増加に伴って上昇するドライブ電圧Vbを、集束電極10に印加する電圧Vfにそれぞれ加えて印加するという構成を示した。しかし、上述の各電流量が大きい場合には、図5の実線19r、19g、及び19bでそれぞれ示すように、別の態様の電圧の印加方法でもよい。すなわち、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを蛍光体スクリーン3上で正しく集中するように設定しておき、それらのいずれか1つの電流量が減少した場合に、第1、第2、及び第3の補助電極15、16、及び17にそれぞれ印加する電圧を、赤色ビーム5rの電流量の減少に伴って下降するドライブ電圧Vr、緑色ビーム5gの電流量の減少に伴って上昇するドライブ電圧Vg、及び青色ビーム5bの電流量の減少に伴って下降するドライブ電圧Vbを、集束電極10に印加する電圧Vfに加える構成とする。すなわち、第1及び第3の補助電極15及び17の各電位が、第2の補助電極の電位よりも低くなるように、ドライブ電圧Vr、Vg、及びVbを印加する。このように構成することにより、いずれか1つの電流量が減少した場合に、赤色ビーム5r及び青色ビーム5bの各軌道は、図5の破線19r’及び19b’で示すように、補正される。すなわち、赤色ビーム5rは、赤色ビーム5rの電流量または緑色ビーム5gの電流量の減少とともに、緑色ビーム5gの反対側へ曲げられ、青色ビーム5bは、青色ビーム5bの電流量または緑色ビーム5gの電流量の減少とともに、緑色ビーム5gの反対側へ曲げられる。
このように、電子銃5の集束電極10の内部に設けた第1〜第3の補助電極15〜17を用いることにより、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量が減少した場合でも、それらの軌道を互いに遠ざける方向、すなわち未集中の方向に動かすことができる。従って、蛍光体スクリーン3上のあらゆる点で3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを集中させることができる。尚、第1の補助電極15に印加する電圧Vf+Vrから第2の補助電極16に印加する電圧Vf+Vgを引いた値Vr−VgをV12、第3の補助電極17に印加する電圧Vf+Vbから第2の補助電極16Vf+Vgに印加する電圧を引いた値Vb−VgをV32とするとき、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bのうち少なくとも1本の電子ビームの電流量の減少に対応して、V12とV32の少なくとも一方が小さくなるように第1〜第3の各補助電極15〜17に電圧を印加した場合でも、蛍光体スクリーン3上のあらゆる点で3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを正しく集中させることができる。
【0022】
以上のように、本実施例のカラー受像管装置では、センタービームの通過孔の中心と少なくとも一方のサイドビームの通過孔の中心との距離が互いに異なる第1〜第3の補助電極15〜17を設けている。そして、これら第1〜第3の補助電極15〜17に、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの各電流量の変化に対応したドライブ電圧Vr、Vg、及びVbをそれぞれ印加している。これにより、第1〜第3の補助電極15〜17の間に、赤色ビーム5r及び青色ビーム5bの各軌道を緑色ビーム5g側またはその反対側に補正する電界を形成している。その結果、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量を変化した場合でも、蛍光体スクリーン3の全面で3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを正確に集中させることができる。そのことにより、各電子ビーム5r、5g、及び5bのミスランディングを防止できる。さらに、電界を用いて電子ビーム5r、5g、及び5bの各軌道を補正しているので、各電子ビーム5r、5g、及び5bの断面の形状を変形することなく、蛍光体スクリーン3上で所定スポットをそれぞれ形成することができる。
【0023】
尚、集束電極10の内部において、第1、第2、及び第3の補助電極15、16、17を蛍光体スクリーン3に向かって順次に配設したが、第3、第2、及び第1の補助電極17、16、及び15を蛍光体スクリーン3に向かって順次に配設してもよい。
【0024】
《実施例2》
図6は、本発明の実施例2であるカラー受像管装置の第1〜第3の補助電極を示す平面図である。このカラー受像管装置の構成においては、実施例1での第1〜第3の補助電極の代わりに、第1〜第3の補助電極15’〜17’を設けて、それらの各ドライブ電圧Vr、Vg、及びVbを変えた点以外は、実施例1のものと全く同じであるので、それらの説明は省略する。実施例1との主な違いは、第1〜第3の各補助電極15’〜17’において、2つの通過孔の中心の距離s、s’、及びs”の関係を、s’<s≦s”とした点である。
すなわち、図6に示すように、第1の補助電極15’において、通過孔15’rの中心と通過孔15’gの中心との距離がs’に設定され、通過孔15’gの中心と通過孔15’bの中心との距離がsに設定されている。また、第2の補助電極16’において、通過孔16’rの中心と通過孔16’gの中心との距離がs”に設定され、通過孔16’gの中心と通過孔16’bの中心との距離s”に設定されている。第3の補助電極17’において、通過孔17’rの中心と通過孔17’gの中心との距離がsに設定され、通過孔17’gの中心と通過孔17’bの中心との距離がs’に設定されている。これらの距離s、s’、及びs”の関係は、上述したように、s’<s≦s”である。
そして、第1、第2、及び第3の補助電極15’、16’、及び17’に、赤色ビーム5rの電流量の増加に伴って下降するドライブ電圧Vr、緑色ビーム5gの電流量の増加に伴って上昇するドライブ電圧Vg、及び青色ビーム5bの電流量の増加に伴って下降するドライブ電圧Vbを、集束電極10に印加する電圧Vfにそれぞれ加えて印加する。
このように構成することにより、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量が増加した場合でも、それらの軌道を過集中の方向に動かし、蛍光体スクリーン3上に3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを正しく集中させることができる。
【0025】
上記実施例では、第1、第2、及び第3の補助電極15’、16’、及び17’に、赤色ビーム5rの電流量の増加に伴って下降するドライブ電圧Vr、緑色ビーム5gの電流量の増加に伴って上昇するドライブ電圧Vg、及び青色ビーム5bの電流量の増加に伴って下降するドライブ電圧Vbを、集束電極10に印加する電圧Vfにそれぞれ加えて印加するという構成を示した。しかし、上述の各電流量が大きい場合に、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bが蛍光体スクリーン3上で正しく集中するように設定しておき、それらのいずれか1つの電流量が減少した場合に、第1、第2、及び第3の補助電極15’、16’、及び17’に、赤色ビーム5rの電流量の減少に伴って上昇するドライブ電圧Vr、緑色ビーム5gの電流量の減少に伴って下降するドライブ電圧Vg、及び青色ビーム5bの電流量の減少に伴って上昇するドライブ電圧Vbを、集束電極10に印加する電圧Vfにそれぞれ加えて印加する構成とする。
このように構成することにより、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量が減少した場合でも、それらの軌道を未集中の方向に動かし、蛍光体スクリーン3上に3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを正しく集中させることができる。
【0026】
《実施例3》
図7は、本発明の実施例3であるカラー受像管装置の電子銃を示す拡大断面図である。尚、この例ではカラー受像管装置の構成において、実施例1の第1〜第3の補助電極の代わりに、長方形、円形等の形状を有する第4〜第9の補助電極20〜25及び電源26〜29を設けた。それ以外は、実施例1のものと同様であるので、それらの説明は省略する。実施例1との主な違いは、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bと直交する方向に、赤色ビーム5rをを挟む第4及び第5の補助電極20及び21を、緑色ビーム5gを挟む第6及び第7の補助電極22及び23を、青色ビーム5bを挟む第8及び第9の補助電極24及び25を設けたことである。
すなわち、図7に示すように、最終加速電極11の蛍光体スクリーン3(図1)側で、第4の補助電極20が赤色ビーム5rの緑色ビーム5gと反対側に設けられ、第5の補助電極21が赤色ビーム5rと緑色ビーム5gとの間に設けられている。また、第6の補助電極22が第5の補助電極21と緑色ビーム5gとの間に設けられ、第7の補助電極23が緑色ビーム5gと青色ビーム5bとの間に設けられている。同様に、第8の補助電極24が第7の補助電極23と青色ビーム5bとの間に設けられ、第9の補助電極25が青色ビーム5bの緑色ビーム5gと反対側に設けられている。尚、本実施例では、これらの第4〜第9の補助電極20〜25は、それらのビームの進行方向の寸法が、例えば5〜10mmの長方形の形状を有する電極部材で構成している。
【0027】
この実施例では、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量を変化した場合に、蛍光体スクリーン3の全面で3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを正確に集中させるためには、基本的には、第4〜第9の各補助電極20〜25に下記のような電圧印加部をそれぞれ接続すればよい。すなわち、赤色ビーム5rの軌道を補正する第4及び第5の補助電極20及び21には、赤色ビーム5rが緑色ビーム5gの反対側へ曲がる場合に、第4の補助電極20に印加する電圧より第5の補助電極21に印加する電圧の方を高くし、赤色ビーム5rが緑色ビーム5g側へ曲がる場合に、第5の補助電極21に印加する電圧より第4の補助電極20に印加する電圧の方を高くする電圧印加部を接続する。また、緑色ビーム5gの軌道を補正する第6及び第7の補助電極22及び23には、緑色ビーム5gが赤色ビーム5r側へ曲がる場合に、第6の補助電極22に印加する電圧より第7の補助電極23に印加する電圧の方を高くし、緑色ビーム5gが青色ビーム5b側へ曲がる場合に、第7の補助電極23に印加する電圧より第6の補助電極22に印加する電圧の方を高くする電圧印加部を接続する。また、青色ビーム5bの軌道を補正する第8及び第9の補助電極24及び25には、青色ビーム5bが緑色ビーム5g側へ曲がる場合に、第8の補助電極24に印加する電圧より第9の補助電極25に印加する電圧の方を高くし、青色ビーム5bが緑色ビーム5gの反対側へ曲がる場合に、第9の補助電極25に印加する電圧より第8の補助電極24に印加する電圧の方を高くする電圧印加部を接続する。
【0028】
具体的な構成としては、図7に示すように、第4の補助電極20に電源26を接続し、第5及び第6の補助電極21及び22に電源27を接続する。また、第7及び第8の補助電極23及び24に電源28を接続し、第9の補助電極25に電源29を接続する。そして、陰極7r、7g、及び7bにそれぞれ印加する電圧に基づいたドライブ電圧を電源26〜29から第4〜第9の補助電極20〜25にそれぞれ印加する。そのことにより、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量を変化した場合でも、蛍光体スクリーン3の全面で3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを正確に集中することができる。
【0029】
例えば、電子ビームが流れていない状態から所定の電流の赤色ビーム5rを流すのに必要な陰極7rに与えるドライブ電圧をVR、所定の電流の緑色ビーム5gを流すのに必要な陰極7gに与えるドライブ電圧をVG、所定の電流の青色ビーム5bを流すのに必要な陰極7bに与えるドライブ電圧をVBと定める。そうすると、第4の補助電極20、第5の補助電極21、第6の補助電極22、第7の補助電極23、第8の補助電極24、第9の補助電極25に対しては、−VG:VR/2:VR/2:VB/2:VB/2:−VGの比のドライブ電圧を、最終加速電極11に印加する電圧Vaに加えてそれぞれ印加する。
そのことにより、第4の補助電極20と第5の補助電極21との間には、赤色ビーム5rと緑色ビーム5gとの電流量の変化に対応した電界が形成される。また、第6の補助電極22と第7の補助電極23との間には、赤色ビーム5rと青色ビーム5bとの電流量の変化に対応した電界が形成され、第8の補助電極24と第9の補助電極25との間には、青色ビーム5bと緑色ビーム5gとの電流量の変化に対応した電界が形成される。その結果、赤色ビーム5r、緑色ビーム5g、及び青色ビーム5bは、それらの電界により蛍光体スクリーン3上で互いに集中する方向にそれぞれ曲げられ、蛍光体スクリーン3上で正確に集中する。尚、このように、最終加速電極11に印加する電圧Vaに上述の各ドライブ電圧を足して第4〜第9の補助電極20〜25に印加することにより、最終加速電極11と第4〜第9の補助電極20〜25との間でのスパークの発生を防止することができる。
【0030】
以上のように、本実施例のカラー受像管装置では、同一平面上を通る一列配列の3本の各電子ビーム5r、5g、及び5bにおいて、当該平面と直交する方向に設けた第4〜第9の補助電極20〜25に、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの各電流量の変化に対応したドライブ電圧をそれぞれ印加するようにした。それにより、赤色ビーム5r、緑色ビーム5g、及び青色ビーム5bの各軌道を補正する電界を形成している。その結果、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量を変化した場合でも、蛍光体スクリーン3の全面で3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを正確に集中させることができる。そのことにより、各電子ビーム5r、5g、及び5bのミスランディングを防止できる。さらに、斉一な電界を用いて電子ビーム5r、5g、及び5bの各軌道を補正しているので、各電子ビーム5r、5g、及び5bの断面の形状を変形することなく、蛍光体スクリーン3上で所定スポットをそれぞれ形成することができる。
【0031】
《実施例4》
図8は、本発明の実施例4であるカラー受像管装置の電子銃を示す拡大断面図である。尚、この例では、カラー受像管装置の構成において、実施例3の第5〜第8の補助電極の代わりに、第10及び第11の補助電極30及び31を設けた。それ以外は、実施例3のものと同様であるので、それらの説明は省略する。実施例3との主な違いは、第5及び第6の補助電極21及び22の代わりに第10の補助電極30を、第7及び第8の補助電極23及び24の代わりに第11の補助電極31を設けたことである。
すなわち、図8に示すように、第5及び第6の補助電極21及び22を一体的に構成した第10の補助電極30が、赤色ビーム5rと緑色ビーム5gとの間に設けられている。また、第7及び第8の補助電極23及び24を一体的に構成した第11の補助電極31が、緑色ビーム5gと青色ビーム5bとの間に設けられている。第10及び第11の補助電極30及び31は、電源32及び33に接続されている。
この実施例のカラー受像管装置では、例えば−VG:VR/2:VB/2:−VGの比のドライブ電圧を、上述の電圧Vaに加えて、第4、第10、第11、及び第9の補助電極20、30、31、及び25にそれぞれ印加する。これにより、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量を変化した場合でも、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを蛍光体スクリーン3上で正確に集中することができる。
【0032】
《実施例5》
図9は、本発明の実施例5であるカラー受像管装置の電子銃を示す拡大断面図である。尚、この例ではカラー受像管装置の構成において、第4〜第9の補助電極20’〜25’を集束電極10の内部に設けてそれらのドライブ電圧を変えた。それ以外は、実施例3のものと同様であるのでそれらの説明は省略する。実施例3との主な違いは、最終加速電極11の蛍光体スクリーン3側に設けていた第4〜第9の補助電極20〜25を、集束電極10の内部に設けたことである。
すなわち、図9に示すように、集束電極10の内部で、第4の補助電極20’が赤色ビーム5rの緑色ビーム5gと反対側に設けられ、第5の補助電極21’が赤色ビーム5rと緑色ビーム5gとの間に設けられている。また、第6の補助電極22’が第5の補助電極21’と緑色ビーム5gとの間に設けられ、第7の補助電極23’が緑色ビーム5gと青色ビーム5bとの間に設けられている。同様に、第8の補助電極24’が第7の補助電極23’と青色ビーム5bとの間に設けられ、第9の補助電極25’が青色ビーム5bの緑色ビーム5gと反対側に設けられている。第4の補助電極20’には電源26’を接続し、第5及び第6の補助電極21’及び22’には電源27’を接続する。また、第7及び第8の補助電極23’及び24’には電源28’を接続し、第9の補助電極25’には電源29’を接続する。そして、陰極7r、7g、及び7bにそれぞれ印加するドライブ電圧に基づいたドライブ電圧を電源26’〜29’から第4〜第9の補助電極20’〜25’にそれぞれ印加する。
この実施例のカラー受像管装置では、実施例3のものと同様に、例えば−VG:VR/2:VR/2:VB/2:VB/2:−VGの比のドライブ電圧を、集束電極10に印加する電圧Vfに加えて、第4〜第9の補助電極20’〜25’にそれぞれ印加する。その結果、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量を変化した場合でも、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを蛍光体スクリーン3上で正確に集中することができる。
【0033】
《実施例6》図10は、本発明の実施例6であるカラー受像管装置の電子銃を示す拡大断面図である。尚、この例ではカラー受像管装置の構成において、実施例5の第5〜第8の補助電極の代わりに、第10及び第11の補助電極30’及び31’を設けた。それ以外は、実施例5のものと同様であるので、それらの説明は省略する。実施例5との主な違いは、第5及び第6の補助電極21’及び22’の代わりに第10の補助電極30’を、第7及び第8の補助電極23’及び24’の代わりに第11の補助電極31’を設けたことである。
すなわち、図10に示すように、第10の補助電極30’が、赤色ビーム5rと緑色ビーム5gとの間に設けられ、第11の補助電極31’が、緑色ビーム5gと青色ビーム5bとの間に設けられている。第10及び第11の補助電極30’及び31’は、外部に設けられて電源32’及び33’に接続されている。
この実施例のカラー受像管装置では、実施例4のものと同様に、例えば、−VG:VR/2:VB/2:−VGの比のドライブ電圧を上述の電圧Vfに加えて、第4、第10、第11及び第9の補助電極20’、30’、31’及び25’にそれぞれ印加することにより、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bの少なくとも1つの電流量を変化した場合でも、3本の電子ビーム5r、5g、及び5bを蛍光体スクリーン3上で正確に集中することができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明のカラー受像管装置によれば、赤色ビーム、緑色ビーム、及び青色ビームの各電流量の変化に対応した電界が、電子銃内でそれぞれ形成されるので、それら3本の電子ビームが蛍光体スクリーン上で集中するように、それらの軌道を補正することができる。また、電子ビームの軌道の補正を電界を用いて行うので、電子ビームの断面の形状を変形することなく、発光体スクリーン上で所定のスポットを形成することができる。
【0035】
また、他の発明のカラー受像管装置によれば、3本の電子ビームの各電流量の変化に対応したドライブ電圧を第1から第3の補助電極に印加しているので、第1から第3の補助電極の間で、一対のサイドビームの各軌道をセンタービーム側に補正する電界を形成することができる。
【0036】
また、他の発明のカラー受像管装置によれば、3本の電子ビームの各電流量の変化に対応したドライブ電圧を少なくとも4つの補助電極に印加しているので、それらの補助電極の間で、3本の電子ビームを蛍光体スクリーン上で集中する電界を形成することができる。
【0037】
また、他の発明のカラー受像管装置によれば、3本の電子ビームの各電流量の変化に対応したドライブ電圧を第4から第9の補助電極に印加しているので、それらの補助電極の間で、3本の電子ビームを蛍光体スクリーン上で集中する電界を形成することができる。
【0038】
本発明のカラー受像管装置の電子ビーム制御方法によれば、3本の電子ビームの各電流量の変化に対応する電界を電子銃内でそれぞれ形成しているので、3本の電子ビームが蛍光体スクリーン上で集中するように、それらの軌道を当該電界を用いて補正することができる。また、電子ビームの軌道の補正を電界を用いて行うので、電子ビームの断面の形状を変形することなく、発光体スクリーン上で所定のスポットを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1であるカラー受像管装置の構成を示す断面図。
【図2】図1に示した電子銃を示す拡大断面図。
【図3】図2に示した第1、第2、及び第3の補助電極を示す平面図。
【図4】3本の電子ビームの各電流量を大きくした場合での第1、第2、及び第3の補助電極の機能を示す説明図。
【図5】3本の電子ビームの各電流量を小さくした場合での第1、第2、及び第3の補助電極の機能を示す説明図。
【図6】本発明の実施例2であるカラー受像管装置の第1〜第3の補助電極を示す平面図。
【図7】本発明の実施例3であるカラー受像管装置の電子銃を示す拡大断面図。
【図8】本発明の実施例4であるカラー受像管装置の電子銃を示す拡大断面図。
【図9】本発明の実施例5であるカラー受像管装置の電子銃を示す拡大断面図。
【図10】本発明の実施例6であるカラー受像管装置の電子銃を示す拡大断面図。
【符号の説明】
3 蛍光体スクリーン
5 電子銃
5r 赤色ビーム
5g 緑色ビーム
5b 青色ビーム
15 第1の補助電極
16 第2の補助電極
17 第3の補助電極
15r、15g、15b 通過孔
16r、16g、16b 通過孔
17r、17g、17b 通過孔
20、20’ 第4の補助電極
21、21’ 第5の補助電極
22、22’ 第6の補助電極
23、23’ 第7の補助電極
24、24’ 第8の補助電極
25、25’ 第9の補助電極
30、30’ 第10の補助電極
31、31’ 第11の補助電極

Claims (4)

  1. 同一平面上を通るセンタービーム、及び一対のサイドビームからなる一列配列の3本の電子ビームを蛍光体スクリーンに放出する電子銃を備えたカラー受像管装置において、前記電子銃内に前記センタービームの通過孔と前記一対のサイドビームのそれぞれの通過孔とを有する第1、第2、及び第3の補助電極を前記電子ビームを放出する方向に順次設け、前記第1、第2、及び第3の補助電極のそれぞれの前記センタービームの通過孔の中心と、前記一対のサイドビームの少なくとも一方の通過孔の中心との距離が互いに異なり、前記第1の補助電極に少なくとも1本の前記電子ビームの電流量の変化に対応した第1のドライブ電圧を、前記第2の補助電極に少なくとも1本の前記電子ビームの電流量の変化に対応した第2のドライブ電圧を、前記第3の補助電極に少なくとも1本の前記電子ビームの電流量の変化に対応した第3のドライブ電圧をそれぞれ印加して、前記一対のサイドビームの各軌道を前記センタービーム側に補正することを特徴とするカラー受像管装置。
  2. 前記第1の補助電極の一方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離を、前記第2の補助電極の前記一方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離より大きくし、かつ前記第3の補助電極の他方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離を、前記第2の補助電極の前記他方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離より大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のカラー受像管装置。
  3. 前記第1の補助電極の一方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離を、前記第2の補助電極の前記一方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離より小さくし、かつ前記第3の補助電極の他方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離を、前記第2の補助電極の前記他方のサイドビームの通過孔の中心とセンタービームの通過孔の中心との距離より小さくしたことを特徴とする請求項1に記載のカラー受像管装置。
  4. 前記第2のドライブ電圧が、前記第1及び第3のドライブ電圧のうち少なくとも一方のドライブ電圧と異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカラー受像管装置。
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