JP2002196808A - 工作機械の制御システムおよび記録媒体 - Google Patents

工作機械の制御システムおよび記録媒体

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JP2002196808A
JP2002196808A JP2000394034A JP2000394034A JP2002196808A JP 2002196808 A JP2002196808 A JP 2002196808A JP 2000394034 A JP2000394034 A JP 2000394034A JP 2000394034 A JP2000394034 A JP 2000394034A JP 2002196808 A JP2002196808 A JP 2002196808A
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machine tool
axes
axis
grinding
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Hisahiro Yonezu
寿宏 米津
Tomoya Kato
友也 加藤
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の制御軸を備えた工作機械の制御システム
において、いずれかの制御軸に異常が起こった場合に、
工作機械の生産効率の低下を最小限にとどめることが可
能な工作機械の制御システムを提供する。 【解決手段】円筒研削盤20の制御システム1では、工
作物Wの研削加工中に、各研削盤22a,22bのいず
れかの制御軸に異常が起こった場合でも、動作に支障が
なく正常に動作可能な制御軸の組み合わせで研削加工を
続行させることが可能である。そのため、製造TATは
増大するものの、円筒研削盤20の生産効率の低下を最
小限にとどめることができる。また、異常が起こってい
る制御軸を備える研削盤22a,22bの砥石車33
a,33bおよびバックレスト71a,71bは安全領
域に待避させる。そのため、使用を無効にした砥石車お
よびバックレストが、使用を有効にした各制御軸の動作
を阻害するのを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の制御シ
ステム、および、この制御システムのプログラムが記録
されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、複数の制御軸を備えた工作機械の制御システムで
は、いずれか1つの制御軸に異常が起こった場合、その
異常が起こった制御軸の動作を停止させるだけでなく、
その他の全ての制御軸についても動作を停止させるよう
に制御していた。そのため、異常の起こっていない他の
制御軸の動作には何ら支障がない場合でも、全ての制御
軸の動作が停止することから、工作機械の生産効率が低
下するという問題があった。
【0003】例えば、従来より、工作物を保持して回動
させ、その工作物に向けて回動する砥石を移動させ、工
作物に砥石を接触させて研削加工する研削盤が広く使用
されている。このような研削盤において、砥石を移動さ
せる砥石台を2組(第1砥石台、第2砥石台)備えた研
削盤(一般に「ツインヘッド研削盤」と呼ばれる)が知
られている。このツインヘッド研削盤の制御システムで
は、第1砥石台に備えられた砥石を回動させる制御軸に
異常が起こった場合、第1砥石台は使用不能になるもの
の、第2砥石台の各制御軸の動作には何ら支障がなく、
第2砥石台を単独で使用することができる。しかし、こ
のような場合には、第1砥石台および第2砥石台の全て
の制御軸の動作を停止させるように制御していたため、
ツインヘッド研削盤の生産効率が低下するという問題が
あった。
【0004】また、従来より、LAN(Local Area Net
work)などのコンピュータネットワークを用いて、パー
ソナルコンピュータから成る制御端末と、工作機械を駆
動制御する数値制御装置とを接続し、制御端末から数値
制御装置を介して工作機械を遠隔操作するようにした工
作機械の制御システムが広く使用されている。この工作
機械の制御システムでは、数値制御装置が工作機械の各
制御軸の駆動制御に要する指示命令データをコンピュー
タネットワークを介して制御端末に要求すると、制御端
末は当該指示命令データを生成し、その生成された当該
指示命令データがコンピュータネットワークを介して数
値制御装置へ出力(転送)されるようになっている。そ
して、この工作機械の制御システムでは、コンピュータ
ネットワークに異常が起こってデータ通信が不能になっ
た場合、その異常の発生時点で、数値制御装置は工作機
械を停止させていた。
【0005】そのため、工作機械の各制御軸の制御に要
する指示命令データを数値制御装置から制御端末に要求
する必要がなく、工作機械の加工動作を続行させてもか
まわない場合でも、コンピュータネットワークに異常が
起こると数値制御装置が工作機械の加工動作を停止させ
ることから、工作機械の生産効率が低下するという問題
があった。
【0006】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、以下の目的を有するものである。 複数の制御軸を備えた工作機械の制御システムにおい
て、いずれかの制御軸に異常が起こった場合に、工作機
械の生産効率の低下を最小限にとどめることが可能な工
作機械の制御システムを提供する。 上記の制御システムのプログラムが記録されたコン
ピュータで読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0007】工作機械を数値制御する数値制御装置と
制御端末とがコンピュータネットワークを用いて接続さ
れた工作機械の制御システムにおいて、コンピュータネ
ットワークに異常が起こった場合に、工作機械の生産効
率の低下を最小限にとどめることが可能な工作機械の制
御システムを提供する。 上記の制御システムのプログラムが記録されたコン
ピュータで読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段・作用および発明の効果】
係る目的を達成するためになされた請求項1に記載の発
明は、複数の制御軸と、それら各制御軸の動作を数値制
御する制御手段とを備えた工作機械の制御システムにお
いて、前記各制御軸の異常の有無を検出する制御軸異常
検出手段と、その制御軸異常検出手段により前記各制御
軸のいずれかの制御軸に異常があると検出された場合
に、その異常のある制御軸の使用を無効にする無効化手
段と、前記制御軸異常検出手段により前記各制御軸のい
ずれかの制御軸に異常があると検出された場合に、その
異常のある制御軸を除く各制御軸の中から正常に動作可
能な制御軸の組み合わせを判定する制御軸判定手段と、
その制御軸判定手段の判定した制御軸の複数の組み合わ
せの中から任意の組み合わせを選択する選択手段と、そ
の選択手段の選択した各制御軸の使用を有効にし、その
使用を有効にした各制御軸の動作を数値制御する有効化
手段とを備えたことをその要旨とする。
【0009】従って、請求項1に記載の発明によれば、
各制御軸のいずれかの制御軸に異常が起こった場合で
も、動作に支障がなく正常に動作可能な制御軸の組み合
わせで工作機械の加工動作を続行させることが可能であ
るため、工作機械の生産効率の低下を最小限にとどめる
ことができる。
【0010】次に、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の工作機械の制御システムにおいて、前記有効化
手段により使用が有効にされた各制御軸を除く他の各制
御軸が、使用が有効にされた各制御軸の動作を阻害しな
いように、前記他の各制御軸を所定位置に移動待避させ
る待避手段を備えたことをその要旨とする。従って、請
求項2に記載の発明によれば、使用が有効にされた各制
御軸を除く他の各制御軸が、使用が有効にされた各制御
軸の動作を阻害するのを防止することが可能になり、有
効化手段による各制御軸の数値制御を確実に実行させる
ことができる。尚、前記所定位置は実験的に設定すれば
よい。
【0011】ところで、請求項3に記載の発明のよう
に、請求項1または請求項2に記載の工作機械の制御シ
ステムにおいて、前記各制御軸は動作内容に対応した複
数のグループに分けられ、その任意のグループ内のいず
れかの制御軸に異常があることが前記制御軸異常検出手
段により検出された場合、前記無効化手段は、その異常
のある制御軸を含むグループの他の各制御軸の使用を無
効にし、前記制御軸判定手段は、その異常のある制御軸
を含むグループを除く他の各グループの中から正常に動
作可能な制御軸の組み合わせを判定するようにしてもよ
い。
【0012】また、請求項4に記載の発明のように、請
求項1〜3のいずれか1項に記載の工作機械の制御シス
テムにおいて、前記選択手段は、前記制御軸判定手段の
判定した制御軸の複数の組み合わせを工作機械のオペレ
ータに報知する報知手段と、オペレータの選択した制御
軸の組み合わせを前記有効化手段に連絡通知する通知手
段とを備えるようにしてもよい。
【0013】次に、請求項5に記載の発明は、請求項1
〜4のいずれか1項に記載の工作機械の制御システムに
おける前記各手段として、コンピュータシステムを機能
させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読
み取り可能な記録媒体をその要旨とする。つまり、請求
項1〜4のいずれか1項に記載の工作機械の制御システ
ムにおける前記各手段を実現するための機能は、コンピ
ュータシステムで実行されるプログラムとして備えるこ
とができる。このようなコンピュータプログラムの場
合、例えば、ROMやバックアップRAMをコンピュー
タで読み取り可能な記録媒体として前記コンピュータプ
ログラムを記録しておき、このROMあるいはバックア
ップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いる
ことができる。この他、半導体メモリ(メモリスティッ
クなど),ハードディスク,フロッピーディスク,デー
タカード(ICカード,磁気カードなど),光ディスク
(CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVDな
ど),光磁気ディスク(MOなど),相変化ディスク,
磁気テープなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒
体に前記コンピュータプログラムを記録しておき、その
コンピュータプログラムを必要に応じてコンピュータシ
ステムにロードして起動することにより用いてもよい。
【0014】次に、請求項6に記載の発明は、工作機械
を数値制御する数値制御装置と制御端末とがコンピュー
タネットワークを用いて接続された工作機械の制御シス
テムにおいて、コンピュータネットワークの異常の有無
を検出するネットワーク異常検出手段と、そのネットワ
ーク異常検出手段によりコンピュータネットワークに異
常があると検出された場合に、前記制御端末と前記数値
制御装置とが情報交換を行う必要があるかどうかを判定
する情報交換判定手段と、その情報交換判定手段により
前記数値制御装置と前記制御端末とが情報交換を行う必
要がないと判定された場合に、前記工作機械による加工
動作を続行させる制御続行手段と、前記情報交換判定手
段により前記数値制御装置と前記制御端末とが情報交換
を行う必要があると判定された場合に、前記工作機械に
よる加工動作を停止させる制御停止手段とを備えたこと
をその要旨とする。
【0015】従って、請求項6に記載の発明によれば、
コンピュータネットワークに異常が起こった場合でも、
数値制御装置と制御端末とが情報交換を行う必要がない
場合には、工作機械の加工動作を続行させることが可能
であるため、工作機械の生産効率の低下を最小限にとど
めることができる。
【0016】次に、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載の工作機械の制御システムにおける前記各手段と
して、コンピュータシステムを機能させるためのプログ
ラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒
体をその要旨とする。つまり、請求項6に記載の工作機
械の制御システムにおける前記各手段を実現するための
機能は、コンピュータシステムで実行されるプログラム
として備えることができる。
【0017】尚、上述した[特許請求の範囲]および
[課題を解決するための手段および発明の効果]に記載
した構成要素と、後述する[発明の実施の形態]に記載
した構成部材との対応関係は以下のようになっている。
「工作機械」は円筒研削盤20または工作機械105に
該当する。「制御軸」は、各モータ34a,34b,4
1a,41b,43a,43b,61a,61b,72
a,72bに該当する。「制御手段」は数値制御装置1
0に該当する。「制御軸異常検出手段」は、各駆動回路
80〜89と各センサ90〜99およびCPU11にお
けるS10の処理に該当する。「無効化手段」は、CP
U11におけるS16の処理に該当する。
【0018】「制御軸判定手段」は、CPU11におけ
るS18の処理に該当する。「選択手段」は、CPU1
1におけるS22の処理に該当する。「有効化手段」
は、各駆動回路80〜89およびCPU11におけるS
24の処理に該当する。「待避手段」は、各駆動回路8
0〜89およびCPU11におけるS14の処理に該当
する。「複数のグループ」は、第1研削盤22aおよび
第2研削盤22bに該当する。「報知手段」は、出力装
置16およびCPU11におけるS20の処理に該当す
る。「通知手段」は、入力装置15およびCPU11に
おけるS22の処理に該当する。
【0019】「ネットワーク異常検出手段」は、CPU
106におけるS102の処理に該当する。「情報交換
判定手段」は、CPU106におけるS112の処理に
該当する。「制御続行手段」は、CPU106における
S116の処理に該当する。「制御停止手段」は、CP
U106におけるS118の処理に該当する。「記録媒
体」はROM12,107に該当する。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
円筒研削盤の制御システムに具体化した第1実施形態に
ついて図面を参照して説明する。 [第1実施形態の主要構成]図1は、本第1実施形態に
おける円筒研削盤の制御システムの概略構成図であり、
円筒研削盤の要部平面図と、制御システムのブロック回
路図とを示すものである。本第1実施形態の制御システ
ム1は、数値制御装置(CNC:Computerized Numeric
al Control)10、入力装置15、出力装置16、円筒
研削盤(工作機械)20、駆動回路80〜89などから
構成されている。
【0021】円筒研削盤20の構成部材はベッド21上
に配置されている。ベッド21上には、同一構成の2組
の砥石台31a,31bが、直交する2つの水平方向
(X−X’方向、Y−Y’方向)に移動可能に案内支持
されている。各砥石台31a,31bにはそれぞれ、各
砥石軸32a,32bがX−X’方向と平行な軸線回り
に回転可能に支持されている。各砥石軸32a,32b
はそれぞれ、円板状の砥石車33a,33bの回転中心
に取り付けられている。また、各砥石台31a,31b
にはそれぞれ、砥石駆動モータ34a,34bが載置さ
れている。そして、各砥石駆動モータ34a,34bの
動力はそれぞれ、プーリおよびベルトを備えた回転力伝
達機構(図示略)を介して各砥石軸32a,32bに伝
達され、各砥石軸32a,32bはそれぞれ各砥石車3
3a,33bと一体となって高速で回転駆動(回動)さ
れる。
【0022】各砥石台31a,31bはそれぞれ、各サ
ーボモータ41a,41bの回転軸に取り付けられたボ
ールねじ(図示略)によってY−Y’方向に送り移動さ
れる。また、各砥石台31a,31bはそれぞれ、各サ
ーボモータ43a,43bの回転軸に取り付けられたボ
ールねじ(図示略)によってX−X’方向に送り移動さ
れる。
【0023】ベッド21上には、同一構成の2組の主軸
・心押台51a,51bがX−X’方向に対向して配置
されている。各主軸・心押台51a,51bのそれぞれ
の対向する側の端部には、各主軸52a,52bがX−
X’方向と平行な軸線回りに回転可能に支持されてい
る。各主軸52a,52bのそれぞれの先端部には各チ
ャック・センタ53a,53bが設けられている。ま
た、各主軸・心押台51a,51bにはそれぞれ、主軸
サーボモータ61a,61bが載置されている。そし
て、主軸サーボモータ61a,61bにより、各主軸5
2a,52bはそれぞれ各チャック・センタ53a,5
3bと一体となって高速で回転駆動(回動)される。
【0024】工作物(ワーク)Wは第1端部(図示左端
部)と第2端部(図示右端部)とを有し、その第1端部
がチャック・センタ53aによって把持されるとき、そ
の第2端部はチャック・センタ53bによってセンタ支
持され(その第1端部がチャック・センタ53aによっ
てセンタ支持されるとき、その第2端部はチャック・セ
ンタ53bによって把持され)、工作物Wは各主軸・心
押台51a,51b間に支持される。そして、第1端部
がチャック・センタ53aによって把持された工作物W
は主軸52aの回転に伴って回転駆動(回動)され、第
2端部がチャック・センタ53bによって把持された工
作物Wは主軸52bの回転に伴って回転駆動される。こ
こで、各主軸52a,52bはX−X’方向と平行な軸
線回りに回転可能に支持されているため、工作物Wの回
転軸(ワーク回転軸)はX−X’方向と平行になる。
【0025】ベッド21上には、同一構成の2組のバッ
クレスト71a,71bがX−X’方向に対向して配置
されている。各バックレスト71a,71bはそれぞ
れ、各サーボモータ72a,72bによってY−Y’方
向に移動される。各モータ34a,34b,41a,4
1b,43a,43b,61a,61b,72a,72
bにはそれぞれ、その動作状態を検出する各センサ90
〜99が設けられている。尚、各センサ90〜99は、
モータの種々の状態(例えば、モータ軸の回転位置、モ
ータ速度、モータトルクなど)からその動作状態を検出
する。
【0026】このように、砥石台31a,砥石軸32
a,砥石車33a,砥石駆動モータ34a,センサ9
0,サーボモータ41a,センサ92,サーボモータ4
3a,センサ94,主軸・心押台51a,主軸52a,
チャック・センタ53a,主軸サーボモータ61a,セ
ンサ96,バックレスト71a,サーボモータ72a,
センサ98から第1研削盤22aが構成されている。ま
た、砥石台31b,砥石軸32b,砥石車33b,砥石
駆動モータ34b,センサ91,サーボモータ41b,
センサ93,サーボモータ43b,センサ95,主軸・
心押台51b,主軸52b,チャック・センタ53b,
主軸サーボモータ61b,センサ97,バックレスト7
1b,サーボモータ72b,センサ99から第2研削盤
22bが構成されている。つまり、円筒研削盤20は、
ベッド21上に配置された同一構成の2組の研削盤22
a,22bから構成されており、このような構成の円筒
研削盤20は一般に「ツインヘッド研削盤」と呼ばれて
いる。
【0027】尚、上記の円筒研削盤20においては、本
第1実施形態の動作に直接関係しない機構・装置(例え
ば、工作物Wの長さに応じて各主軸・心押台51a,5
1bをX−X’方向に移動させる機構、各バックレスト
71a,71bをX−X’方向に移動させる機構、各砥
石車33a,33bのツルーイングを行うツルーイング
装置(ツルア)など)についての図示および説明は省略
してある。
【0028】円筒研削盤20は、数値制御装置10によ
って制御される。数値制御装置10は、CPU11、R
OM12、RAM13、入出力回路(I/O)14など
を有する周知のマイクロコンピュータを含んで構成され
ている。入力装置(例えば、キーボード、ポインティン
グディバイスなど)15から出力(転送)されてくる種
々のデータ信号は、入出力回路14を介してCPU11
へ転送される。また、CPU11の生成した種々のデー
タ信号は、入出力回路14を介して出力装置(例えば、
ディスプレイ、ランプ表示装置、音声再生装置など)1
6へ出力(転送)される。
【0029】CPU11は、ROM12に記憶されてい
るコンピュータプログラムに従い、コンピュータによる
各種演算処理により、入出力回路14を介して各駆動回
路80〜89から出力(転送)されてきた検出信号と、
RAM13に記憶されているデータ信号とに基づいて、
円筒研削盤20を制御するためのデータ信号を生成し、
そのデータ信号を入出力回路14を介して各駆動回路8
0〜89へ出力(転送)する。各駆動回路80〜89は
それぞれ、CPU11の生成したデータ信号と各センサ
90〜99の検出信号とに基づいて、制御軸である各モ
ータ34a,34b,41a,41b,43a,43
b,61a,61b,72a,72bを駆動制御する。
また、各駆動回路80〜89はそれぞれ、各センサ90
〜99の検出信号に基づいて各モータ34a,34b,
41a,41b,43a,43b,61a,61b,7
2a,72bの動作状態を検出し、その検出結果のデー
タ信号を数値制御装置10へ出力(転送)する。その各
駆動回路80〜89から出力された検出結果のデータ信
号は、入出力回路14を介してCPU11へ転送され
る。
【0030】[第1実施形態の動作]制御システム1の
オペレータは、まず、各主軸・心押台51a,51b間
に工作物Wを取り付け、次に、入力装置15を用いて数
値制御装置10に工作物Wの研削加工を開始させるため
の指示を行う。ここで、工作物Wの第2端部(図示右端
部)近傍を研削加工する場合には、工作物Wの第1端部
(図示左端部)をチャック・センタ53aによって把持
させると共に、第2端部をチャック・センタ53bによ
ってセンタ指示させる。また、工作物Wの第1端部近傍
を研削加工する場合には、工作物Wの第2端部をチャッ
ク・センタ53bによって把持させると共に、第1端部
をチャック・センタ53aによってセンタ指示させる。
これは、工作物Wにおけるチャック・センタ53a,5
3bに把持された部分は当該チャック・センタ53a,
53bによって覆われるため、当該工作物Wの部分には
砥石車33a,33bが接触せず、切削加工ができない
ためである。
【0031】数値制御装置10のCPU11は、入力装
置15から工作物Wの研削加工を開始させるための指示
がなされると、ROM12に記録されている研削加工の
コンピュータプログラムに従い、各駆動回路80〜89
を介して各モータ34a,34b,41a,41b,4
3a,43b,61a,61b,72a,72bを駆動
制御する。
【0032】その結果、第1研削盤22aにより工作物
Wの研削加工が行われる。すなわち、サーボモータ41
aにより砥石台31aがY方向に移動され、砥石車33
aの研削面が工作物Wの研削加工箇所に向けられる。そ
して、砥石駆動モータ34aにより砥石車33aが一定
回転速度で回転駆動される。また、サーボモータ43a
により砥石台31aがX−X’方向に移動される。さら
に、主軸サーボモータ61a(または61b)により主
軸52a(または52b)が回転駆動されることによ
り、工作物Wが回転駆動される。そして、工作物Wの外
周面の研削加工箇所に、砥石車33aの研削面が接触さ
れ、工作物Wが研削加工される。
【0033】このとき、砥石車33aが工作物Wに接触
して押圧されると、その砥石車33aから工作物Wに印
加される押圧力により工作物Wが撓み、その撓みにより
工作物Wの真円度が低下するおそれがある。そこで、サ
ーボモータ72aによりバックレスト71aをY’方向
に移動させ、工作物Wにおける砥石車33aの接触面の
反対側(背面側)をバックレスト71aによって押圧さ
せることにより、工作物Wが撓むのを防止している。
【0034】この第1研削盤22aによる工作物Wの研
削加工と同時に、第2研削盤22bにより工作物Wの研
削加工が行われる。すなわち、サーボモータ41bによ
り砥石台31bがY方向に移動され、砥石車33bの研
削面が工作物Wの研削加工箇所に向けられる。そして、
砥石駆動モータ34bにより砥石車33bが一定回転速
度で回転駆動される。また、サーボモータ43bにより
砥石台31bがX−X’方向に移動される。そして、回
転駆動されている工作物Wの外周面の研削加工箇所に、
砥石車33bの研削面が接触され、工作物Wが研削加工
される。
【0035】このとき、砥石車33bが工作物Wに接触
して押圧されると、その砥石車33bから工作物Wに印
加される押圧力により工作物Wが撓み、その撓みにより
工作物Wの真円度が低下するおそれがある。そこで、サ
ーボモータ72bによりバックレスト71bをY’方向
に移動させ、工作物Wにおける砥石車33bの接触面の
反対側(背面側)をバックレスト71bによって押圧さ
せることにより、工作物Wが撓むのを防止している。
【0036】この円筒研削盤20による研削加工中に、
CPU11は制御軸(各モータ34a,34b,41
a,41b,43a,43b,61a,61b,72
a,72b)の異常チェックを行う。図2は、CPU1
1が研削加工中に実行する制御軸の異常チェック処理の
流れを示すフローチャートである。CPU11は、RO
M12に記録されている異常チェック処理のコンピュー
タプログラムに従い、コンピュータによる各種演算処理
によって、以下の各ステップの処理を実行する。
【0037】尚、前記コンピュータプログラムをコンピ
ュータで読み取り可能な記録媒体(半導体メモリ(メモ
リスティックなど)、ハードディスク、フロッピー(登
録商標)ディスク、データカード(ICカード,磁気カ
ードなど)、光ディスク(CD−ROM,CD−R,C
D−RW,DVDなど)、光磁気ディスク(MOな
ど)、相変化ディスク、磁気テープなど)を備えた外部
記憶装置に記録しておき、当該コンピュータプログラム
を必要に応じて外部記憶装置からCPU11にロードし
て起動することにより用いるようにしてもよい。
【0038】まず、CPU11は、各駆動回路80〜8
9が各センサ90〜99の検出信号に基づいて検出した
各制御軸(各モータ34a,34b,41a,41b,
43a,43b,61a,61b,72a,72b)の
動作状態に基づいて、各制御軸に異常が起こっているか
どうか(異常の有無)を検出する(ステップ(以下
「S」と記載する)10)。そして、CPU11は、全
ての制御軸に異常が起こっていない場合(異常がない場
合。S12:No)にはS10の処理に戻り、各制御軸
の少なくともいずれか一つの制御軸に異常が起こってい
る場合には(異常がある場合。S12:Yes)、その
異常が起こっている制御軸を備える研削盤22a,22
bの砥石車33a,33bおよびバックレスト71a,
71bを安全領域に待避させる(S14)。
【0039】例えば、第1研削盤22aのいずれかの制
御軸(各モータ34a,41a,43a,61a,72
a)に異常が起こっている場合には、サーボモータ41
aにより砥石台31aをY’方向に移動させて砥石車3
3aを工作物Wから所定位置まで引き離して安全領域に
待避させると共に、サーボモータ72aによりバックレ
スト71aをY方向に移動させてバックレスト71aを
工作物Wから所定位置まで引き離して安全領域に待避さ
せる。また、第2研削盤22bのいずれかの制御軸(各
モータ34b,41b,43b,61b,72b)に異
常が起こっている場合には、サーボモータ41bにより
砥石台31bをY’方向に移動させて砥石車33bを工
作物Wから所定位置まで引き離して安全領域に待避させ
ると共に、サーボモータ72bによりバックレスト71
bをY方向に移動させてバックレスト71bを工作物W
から所定位置まで引き離して安全領域に待避させる。
【0040】次に、CPU11は、異常が起こっている
制御軸と、その制御軸を備える研削盤22a,22bの
砥石台31a,31b、砥石車33a,33b、バック
レスト71a,71bが、ROM12に記録されている
研削加工のコンピュータプログラムに従って動作するの
を禁止し、その制御軸,砥石台,砥石車,バックレスト
の使用を無効にするように、各駆動回路80〜89を介
して各モータ34a,34b,41a,41b,43
a,43b,61a,61b,72a,72bを駆動制
御する(S16)。
【0041】例えば、第1研削盤22aのいずれかの制
御軸(各モータ34a,41a,43a,61a,72
a)に異常が起こっている場合には、その異常が起こっ
ている制御軸と、砥石台31a,砥石車33a,バック
レスト71aの使用を無効にするように、各駆動回路8
0,82,84,88を介して各モータ34a,41
a,43a,72aを駆動制御する。また、第2研削盤
22bのいずれかの制御軸(各モータ34b,41b,
43b,61b,72b)に異常が起こっている場合に
は、その異常が起こっている制御軸と、砥石台31b,
砥石車33b,バックレスト71bの使用を無効にする
ように、各駆動回路81,83,85,89を介して各
モータ34b,41b,43b,72bを駆動制御す
る。
【0042】続いて、CPU11は、動作に支障がなく
正常に動作可能な制御軸の組み合わせを判定し(S1
8)、その制御軸の複数の組み合わせを出力装置16を
用いてオペレータに報知する(S20)。尚、出力装置
16による報知方法として、具体的には、ディスプレイ
を用いた画像表示、ランプ表示装置を用いたランプ表
示、音声再生装置を用いた音声通知などがあげられる。
例えば、第1研削盤22aのいずれかの制御軸(各モー
タ34a,41a,43a,61a,72a)に異常が
起こっている場合、第2研削盤22bの全ての制御軸
(各モータ34b,41b,43b,61b,72b)
の動作には支障がなく正常に動作可能である。また、第
2研削盤22bのいずれかの制御軸(各モータ34b,
41b,43b,61b,72b)に異常が起こってい
る場合、第1研削盤22aの全ての制御軸(各モータ3
4a,41a,43a,61a,72a)の動作には支
障がなく正常に動作可能である。
【0043】そして、砥石駆動モータ34aに異常が起
こっている場合、第1研削盤22aの他の制御軸(各モ
ータ41a,43a,61a,72a)および第2研削
盤22bの全ての制御軸(各モータ34b,41b,4
3b,61b,72b)の動作には支障がなく正常に動
作可能である。また、砥石駆動モータ34bに異常が起
こっている場合、第2研削盤22bの他の制御軸(各モ
ータ41b,43b,61b,72b)および第1研削
盤22aの全ての制御軸(各モータ34a,41a,4
3a,61a,72a)の動作には支障がなく正常に動
作可能である。
【0044】出力装置16により正常に動作可能な制御
軸の組み合わせが報知されると、オペレータは、その複
数の組み合わせの中から所望の組み合わせを1つ選択
し、その選択した1つの組み合わせを入力装置15を用
いて数値制御装置10に連絡通知する。そして、CPU
11は、入力装置15からオペレータの選択した制御軸
の組み合わせの連絡通知がなされると(S22)、RO
M12に記録されている別の研削加工のコンピュータプ
ログラムに従い、オペレータの選択した制御軸の使用を
有効にするように、各駆動回路80〜89を介して各モ
ータ34a,34b,41a,41b,43a,43
b,61a,61b,72a,72bを駆動制御し(S
24)、その後にS10の処理に戻る。
【0045】例えば、第1研削盤22aのいずれかの制
御軸(各モータ34a,41a,43a,61a,72
a)に異常が起こっている場合には、第1研削盤22a
が実行する予定の研削加工を、第2研削盤22bに実行
させるようにする。このとき、第2研削盤22bが実行
する予定の研削加工は、第1研削盤22aが実行する予
定の研削加工の前後いずれかに行わせるようにする。ま
た、第2研削盤22bのいずれかの制御軸(各モータ3
4b,41b,43b,61b,72b)に異常が起こ
っている場合には、第2研削盤22bが実行する研削加
工を、第1研削盤22aに実行させるようにする。この
とき、第1研削盤22aが実行する予定の研削加工は、
第2研削盤22bが実行する予定の研削加工の前後いず
れかに行わせるようにする。
【0046】そして、砥石駆動モータ34aに異常が起
こっている場合には、砥石駆動モータ34aの代わりに
砥石駆動モータ34bを動作させ、第1研削盤22aの
他の制御軸(各モータ41a,43a,61a,72
a)の動作は続行させるようにするか、または、第1研
削盤22aが実行する予定の研削加工を第2研削盤22
bに実行させるようにする。また、砥石駆動モータ34
bに異常が起こっている場合には、砥石駆動モータ34
bの代わりに砥石駆動モータ34aを動作させ、第2研
削盤22bの他の制御軸(各モータ41b,43b,6
1b,72b)の動作は続行させるようにするか、また
は、第2研削盤22bが実行する予定の研削加工を第1
研削盤22aに実行させるようにする。これらの方策の
いずれを実行させるかは、前記したオペレータの選択
と、ROM12に予め記録されている複数の研削加工の
コンピュータプログラムとによって決定される。
【0047】[第1実施形態の作用・効果] (1)円筒研削盤20の制御システム1では、工作物W
の研削加工中に、各研削盤22a,22bのいずれかの
制御軸に異常が起こった場合でも、動作に支障がなく正
常に動作可能な制御軸の組み合わせで研削加工を続行さ
せることが可能である。そのため、製造TAT(Turn A
round Time)は増大するものの、円筒研削盤20の生産
効率の低下を最小限にとどめることができる。
【0048】(2)前記S14の処理では、異常が起こ
っている制御軸を備える研削盤22a,22bの砥石車
33a,33bおよびバックレスト71a,71bを安
全領域に待避させている。そのため、前記S24の処理
を実行する際に、使用を無効にした砥石車およびバック
レストが、使用を有効にした各制御軸の動作を阻害する
のを防止することが可能になり、前記S24の処理を確
実に実行することができる。尚、前記安全領域は、使用
を無効にした砥石車およびバックレストが、使用を有効
にした各制御軸の動作を阻害するのを防止することが可
能な所定位置であり、その所定位置は実験的に設定すれ
ばよい。
【0049】(3)前記S16の処理では、動作を停止
させる各制御軸(各モータ34a,34b,41a,4
1b,43a,43b,61a,61b,72a,72
b)を数値制御装置10から物理的に切り離すのではな
く、動作を停止させる各制御軸に対するCPU11の駆
動制御をソフトウェア的に無効化している。そのため、
前記S24の処理を速やかに実行することができる。
【0050】(第2実施形態)以下、本発明を具体化し
た第2実施形態について図面を参照して説明する。 [第2実施形態の主要構成]図3は、本第2実施形態に
おける工作機械の制御システムの概略構成図である。本
第2実施形態の制御システム101は、LANの通信ラ
イン102、パーソナルコンピュータから成る制御端末
103、数値制御装置(CNC)104、工作機械10
5などから構成されている。制御端末103および数値
制御装置104はそれぞれ、LANの通信ライン102
を用いたコンピュータネットワークの通信網に接続され
ている。尚、このコンピュータネットワークとして、バ
ス構造のLANによるイーサネット(登録商標)(Et
herne(登録商標)t)を使用してもよい。数値制
御装置104は、CPU106、ROM107、RAM
108、入出力回路(I/O)109などを有する周知
のマイクロコンピュータを含んで構成されている。そし
て、数値制御装置104は、制御端末103からLAN
の通信ライン102を介して転送されてくる指示命令に
従って、工作機械105が備えている複数の制御軸を駆
動制御する。
【0051】[第2実施形態の動作]図4は、数値制御
装置104のCPU106が実行する処理の流れを示す
フローチャートである。CPU106は、ROM107
に記録されているコンピュータプログラムに従い、コン
ピュータによる各種演算処理によって、以下の各ステッ
プの処理を実行する。尚、前記コンピュータプログラム
をコンピュータで読み取り可能な各種記録媒体を備えた
外部記憶装置に記録しておき、当該コンピュータプログ
ラムを必要に応じて外部記憶装置からCPU106にロ
ードして起動することにより用いるようにしてもよい。
【0052】まず、CPU106は、LANの通信ライ
ン102を用いたコンピュータネットワークに異常が起
こっているかどうかを検出し(S102)、異常が起こ
っていない場合には(S104:No)、工作機械10
5の各制御軸の駆動制御に要する指示命令データを入出
力回路109から通信ライン102を介して制御端末1
03に要求する(S106)。すると、制御端末103
は、数値制御装置104からの要求に従い、工作機械1
05の各制御軸の駆動制御に要する指示命令データを生
成し、その指示命令データを通信ライン102を介して
数値制御装置104へ転送する。
【0053】そして、CPU106は、制御端末103
の生成した指示命令データが通信ライン102から入出
力回路109を介して入力されると(S108)、RO
M107に記録されている制御プログラムに従い、工作
機械105の各制御軸を駆動制御し(S110)、その
後にS102の処理に戻る。ところで、CPU106
は、LANの通信ライン102を用いたコンピュータネ
ットワークに異常が起こっている場合には(S104:
Yes)、工作機械105の各制御軸の駆動制御に新規
の指示命令データが必要かどうかを判定する(S11
2)。尚、コンピュータネットワークの異常として、具
体的には、通信ライン102の断線故障や制御端末10
3の故障などがあげられる。
【0054】そして、CPU106は、工作機械105
の各制御軸の駆動制御に新規の指示命令データが必要で
ない場合には(S114:No)、それまで工作機械1
05の駆動制御に使用していた指示命令データ(従前の
指示命令データ)に従って、工作機械105の各制御軸
を駆動制御し(S116)、その後にS102の処理に
戻る。また、CPU106は、工作機械105の各制御
軸の駆動制御に新規の指示命令データが必要な場合には
(S114:Yes)、工作機械105の各制御軸の使
用を無効にしてその動作を停止させ(S118)、その
後にS102の処理に戻る。
【0055】[第2実施形態の作用・効果]工作機械1
05の制御システム101では、LANの通信ライン1
02を用いたコンピュータネットワークに異常が起こっ
た場合でも、工作機械105の各制御軸の駆動制御に新
規の指示命令データが必要でない場合には、工作機械1
05の各制御軸による加工動作を続行させることが可能
である。そのため、工作機械105の生産効率の低下を
最小限にとどめることができる。
【0056】[別の実施形態]尚、本発明は上記各実施
形態に限定されるものではなく、以下のように具体化し
てもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等もしく
はそれ以上の作用・効果を得ることができる。 [1]第1実施形態において、CPU11は、動作に支
障がなく正常に動作可能な制御軸の組み合わせを判定し
(S18)、その制御軸の組み合わせを出力装置16を
用いてオペレータに報知し(S20)、入力装置15か
らオペレータの選択した制御軸の組み合わせの連絡がな
されると(S22)、そのオペレータの選択した制御軸
の使用を有効化している(S24)。つまり、第1実施
形態では、オペレータが制御軸の組み合わせを選択し、
CPU11はそのオペレータの指示どおりに各制御軸を
駆動制御している。
【0057】しかし、S22の処理において、CPU1
1は、S18の処理で判定した制御軸の組み合わせの中
から最適なものを、オペレータの指示によることなくC
PU11自身が自動的に選択し、続くS24の処理にお
いて、CPU11は自身が選択した制御軸の使用を有効
化するようにしてもよい。この場合、S20の処理を省
いてもよい。また、S24の処理の前に、S22の処理
でCPU11自身が選択した制御軸の組み合わせを、出
力装置16を用いてオペレータに報知する処理を追加し
てもよい。
【0058】[2]第1実施形態は円筒研削盤の制御シ
ステムに適用したものであるが、本発明はこれに限ら
ず、工作物を保持して回動させ、その工作物に向けて回
動する砥石を移動させ、工作物に砥石を接触させて研削
加工する工作機械(例えば、クランクシャフト研削盤、
カム研削盤など)全般の制御システムに適用することが
できる。さらに、このような回動する砥石を用いた工作
機械に限らず、複数の制御軸を備えた工作機械であれ
ば、どのような工作機械の制御システムにも本発明を適
用することができる。
【0059】[3]第2実施形態において、CPU10
6は、工作機械105の各制御軸の駆動制御に新規の指
示命令データが必要かどうかを判定している(S11
2)。しかし、S112の処理において、CPU106
は、制御端末103と何らかの情報交換を行う必要があ
るかどうかを判定し、その必要がない場合(S114:
No)にはS116の処理に移行し、その必要がある場
合(S114:Yes)にはS118の処理に移行する
ようにしてもよい。つまり、LANの通信ライン102
を用いたコンピュータネットワークに異常が起こった場
合でも、そのコンピュータネットワークを使用する必要
が生じるまでは、工作機械105の加工動作を続行させ
ればよい。 [4]第2実施形態はLANを用いたコンピュータネッ
トワークに適用したものであるが、本発明はこれに限ら
ず、インターネットなどのコンピュータネットワーク全
般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施形態における円筒
研削盤の制御システムの概略構成図。
【図2】第1実施形態の動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図3】本発明を具体化した第2実施形態における工作
機械の制御システムの概略構成図。
【図4】第2実施形態の動作を説明するためのフローチ
ャート。
【符号の説明】
1,101…制御システム 10,104…数値制御装置 11,106…CPU 12,107…ROM 15…入力装置 16…出力装置 20…円筒研削盤 34a,34b,41a,41b,43a,43b,6
1a,61b,72a, 72b…モータ 80〜89…駆動回路 90〜99…センサ 102…LANの通信ライン 103…制御端末 105…工作機械
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C034 AA02 BB01 BB74 CB03 CB13 DD18 5H269 AB07 BB12 CC01 CC19 DD01 NN07 PP06 PP08 QC01 QD01 QD05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の制御軸と、それら各制御軸の動作
    を数値制御する制御手段とを備えた工作機械の制御シス
    テムにおいて、 前記各制御軸の異常の有無を検出する制御軸異常検出手
    段と、 その制御軸異常検出手段により前記各制御軸のいずれか
    の制御軸に異常があると検出された場合に、その異常の
    ある制御軸の使用を無効にする無効化手段と、 前記制御軸異常検出手段により前記各制御軸のいずれか
    の制御軸に異常があると検出された場合に、その異常の
    ある制御軸を除く各制御軸の中から正常に動作可能な制
    御軸の組み合わせを判定する制御軸判定手段と、 その制御軸判定手段の判定した制御軸の複数の組み合わ
    せの中から任意の組み合わせを選択する選択手段と、 その選択手段の選択した各制御軸の使用を有効にし、そ
    の使用を有効にした各制御軸の動作を数値制御する有効
    化手段とを備えたことを特徴とする工作機械の制御シス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の工作機械の制御システ
    ムにおいて、 前記有効化手段により使用が有効にされた各制御軸を除
    く他の各制御軸が、使用が有効にされた各制御軸の動作
    を阻害しないように、前記他の各制御軸を所定位置に移
    動待避させる待避手段を備えたことを特徴とする工作機
    械の制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の工作機
    械の制御システムにおいて、 前記各制御軸は動作内容に対応した複数のグループに分
    けられ、その任意のグループ内のいずれかの制御軸に異
    常があることが前記制御軸異常検出手段により検出され
    た場合、 前記無効化手段は、その異常のある制御軸を含むグルー
    プの他の各制御軸の使用を無効にし、 前記制御軸判定手段は、その異常のある制御軸を含むグ
    ループを除く他の各グループの中から正常に動作可能な
    制御軸の組み合わせを判定することを特徴とする工作機
    械の制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の工
    作機械の制御システムにおいて、 前記選択手段は、 前記制御軸判定手段の判定した制御軸の複数の組み合わ
    せを工作機械のオペレータに報知する報知手段と、 オペレータの選択した制御軸の組み合わせを前記有効化
    手段に連絡通知する通知手段とを備えたことを特徴とす
    る工作機械の制御システム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の工
    作機械の制御システムにおける前記各手段として、コン
    ピュータシステムを機能させるためのプログラムが記録
    されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
  6. 【請求項6】 工作機械を数値制御する数値制御装置と
    制御端末とがコンピュータネットワークを用いて接続さ
    れた工作機械の制御システムにおいて、 コンピュータネットワークの異常の有無を検出するネッ
    トワーク異常検出手段と、 そのネットワーク異常検出手段によりコンピュータネッ
    トワークに異常があると検出された場合に、前記制御端
    末と前記数値制御装置とが情報交換を行う必要があるか
    どうかを判定する情報交換判定手段と、 その情報交換判定手段により前記数値制御装置と前記制
    御端末とが情報交換を行う必要がないと判定された場合
    に、前記工作機械による加工動作を続行させる制御続行
    手段と、 前記情報交換判定手段により前記数値制御装置と前記制
    御端末とが情報交換を行う必要があると判定された場合
    に、前記工作機械による加工動作を停止させる制御停止
    手段とを備えたことを特徴とする工作機械の制御システ
    ム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の工作機械の制御システ
    ムにおける前記各手段として、コンピュータシステムを
    機能させるためのプログラムが記録されたコンピュータ
    で読み取り可能な記録媒体。
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