JP2002196201A - 光ファイバテープ心線 - Google Patents

光ファイバテープ心線

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JP2002196201A
JP2002196201A JP2000396793A JP2000396793A JP2002196201A JP 2002196201 A JP2002196201 A JP 2002196201A JP 2000396793 A JP2000396793 A JP 2000396793A JP 2000396793 A JP2000396793 A JP 2000396793A JP 2002196201 A JP2002196201 A JP 2002196201A
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optical fiber
coating layer
collective coating
curable resin
gel fraction
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Takeshi Katsumata
健 勝亦
Akira Murata
暁 村田
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバテープ心線を60℃の温水に2週
間浸漬する試験に付しても、光ファイバ素線の伝送損失
増加を微かなレベルに抑えることができるようにする。 【解決手段】 光ファイバテープ心線3の一括被覆層2
のゲル分率を95〜97%の範囲とする。これにより伝
送損失増加量を0.1dB/km未満にできる。ゲル分
率を95〜97%にするには、紫外線の照射線量を十分
とし、紫外線照射時の雰囲気の酸素濃度を十分に低くす
ることで可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ファイバテー
プ心線に関し、温水浸漬時の伝送損失の増加を抑えるよ
うにしたものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバテープ心線は、光ケーブルの
光ユニットや光機器内の高密度光配線などに広く使用さ
れている。図1は、このような光ファイバテープ心線の
一例を示すもので、図中符号1は光ファイバ素線を示
す。この光ファイバ素線1は、径125μmの光ファイ
バ裸線上に、紫外線硬化型樹脂を塗布,硬化してなるヤ
ング率5kg/mm2以下の軟質の一次被覆層と、この
一次被覆層上に紫外線硬化型樹脂を塗布,硬化してなる
ヤング率20〜200kg/mm2の硬質の二次被覆層
とを順次被覆した径250μmのものである。
【0003】この光ファイバ素線1は、その4本が平行
に隣接して並べられ、紫外線硬化型樹脂を塗布,硬化し
てなる一括被覆層2によって、テープ状に一体化され
て、4心の光ファイバテープ心線3となっている。
【0004】このような構造の光ファイバテープ心線3
の製造は、4本の光ファイバ素線1,1…を同時に連続
して塗布ダイスに送り込み、ここで光ファイバ素線1,
1…を平行に隣接して並べるとともに一括被覆層2とな
る紫外線硬化型樹脂を塗布する。ついで、このものを紫
外線照射装置に送り、紫外線を照射し、一括被覆層2と
なる紫外線硬化型樹脂を硬化する方法によって行われ
る。
【0005】ところで、このような光ファイバテープ心
線についての特性評価試験の一項目に、この光ファイバ
テープ心線を60℃の温水に2週間浸漬し、この温水浸
漬による各光ファイバ素線の伝送損失の増加量を規定値
以下とする過酷な試験がある。
【0006】このような温水浸漬試験を行うと、光ファ
イバテープ心線のなかには、各光ファイバ素線の伝送損
失増加量が規定値を越えるものがあることが判明した。
この現象の理由は不詳であるが、光ファイバテープ心線
3の一括被覆層2内に水分が浸透し、ブリスタと呼ばれ
るコブや微細な水泡が形成される事実が確認されてお
り、これらが形成されると、内部の光ファイバ素線1に
悪影響を与えて、光ファイバ素線1の伝送損失が増加す
るものと予想されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、温水浸漬試験を行っても、各光ファイバ素線
の伝送損失の増加量が規定値を越えることのない光ファ
イバテープ心線を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、光ファイ
バテープ心線の紫外線硬化型樹脂からなる一括被覆層の
ゲル分率を95〜97%とすることで解決される。そし
て、このゲル分率を95〜97%とすることで、60℃
の温水に2週間浸漬する試験によっても、各光ファイバ
素線の損失増加量を0.1dB/km未満とすることが
できる。また、一括被覆層のゲル分率を95〜97%と
するには、紫外線照射量および紫外線照射線時の雰囲気
の酸素濃度を制御することで可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の光ファイバテープ心線は、例えば図1に示すよ
うな構造の光ファイバテープ心線3において、紫外線硬
化型樹脂からなる一括被覆層2のゲル分率を95〜97
%としたものである。ゲル分率は、一般に熱硬化性樹脂
の硬化度合,すなわち架橋度を定量的に表わすパラメー
タとして用いられているものである。
【0010】本発明におけるゲル分率は、光ファイバテ
ープ心線3の一括被覆層2を剥ぎ取り、これを約1mm
角程度の小片に裁断し、これの一定量を試料としてソッ
クスレー抽出装置に入れ、抽出溶剤としてメチルエチル
ケトン(MEK)を用い、温度90℃,時間240分の
条件によってソックスレー抽出を行う。そして、このこ
の抽出後の不溶分の乾燥重量を抽出前の試料の重量で除
して算出したものである。
【0011】この一括被覆層2のゲル分率を95%未満
であると、温水浸漬時の各光ファイバ素線1,1…の伝
送損失が増加し、規定値を越えることになる。また、9
7%を越えると一括被覆層2と光ファイバ素線1との密
着力が高くなって、光ファイバ素線1に歪がかかり、伝
送損失が増加する。
【0012】この一括被覆層2のゲル分率を95〜97
%とするには、一括被覆層2をなす紫外線硬化型樹脂の
硬化度合をコントロールすることで可能となる。紫外線
硬化型樹脂の硬化度合は、紫外線照射時の照射線量,照
射時の雰囲気の酸素濃度を制御することで可能となる。
一括被覆層2のゲル分率を95〜97%とすることは、
その一括被覆層2をなす紫外線硬化型樹脂の硬化(架
橋)がかなり進行した状態であることを意味する。
【0013】したがって、紫外線ランプの出力を高める
などして照射線量を十分な量とし、かつ照射時の雰囲気
中の酸素濃度をできるだけ小さく、例えば0.5体積%
以下とし、十分量の窒素ガスなどの不活性ガスを紫外線
照射装置内に流すことが必要となる。
【0014】また、一括被覆層2のゲル分率は、これを
構成する紫外線硬化型樹脂の配合組成によっても左右さ
れ、そのゲル分率を95〜97%とするための他の手段
として紫外線硬化型樹脂の配合組成を変化させるとも考
えられる。しかし、この手段は、硬化後の一括被覆層2
の化学的特性および物理的特性をも同時に変化させるの
で、この手段の採用は避けることが好ましい。
【0015】一括被覆層2の被覆厚さは、図1に示すよ
うにその部位によって異なるが、最小厚さで10〜15
μmとされる。また、一括被覆層2のヤング率を、光フ
ァイバ素線1,1…の二次被覆層のヤング率よりも小さ
くすることが好ましく、これによれば光ファイバテープ
心線3からの各光ファイバ素線1,1…の単心分離が容
易になり、光ファイバテープ心線3の可撓性も良好とな
る。
【0016】一般に、紫外線硬化型樹脂からなる一括被
覆層2の硬化(架橋)が不十分でゲル分率が低い場合に
は、一括被覆層2中に紫外線硬化型樹脂の未硬化成分
(未架橋成分)が多く残存することになり、これによっ
て水の浸透圧が増加して水分が浸透しやすくなる。この
ため、一括被覆層2のゲル分率を95〜97%としたも
のでは、架橋(硬化)が十分なレベルとなり、一括被覆
層2中の未硬化成分がほとんど存在しなくなり、水分の
浸透がわずかなものとなる。
【0017】したがって、後述する実験例からも明らか
なように、この光ファイバテープ心線を60℃の温水に
浸漬しても各光ファイバ素線1の伝送損失の増加は微か
な値に抑えられる。また、このような光ファイバテープ
心線3にあっては、一括被覆層2の硬化が十分に進行し
たものとなっているため、一括被覆層2の表面に粘着性
が残っておらず、表面が滑らかであり、この光ファイバ
テープ心線3から光ユニットなどを作製する際の取扱性
が良好なものとなる。
【0018】以下、具体例を示す。図1に示す構造の4
心の光ファイバテープ心線を作製した。光ファイバ素線
1には径250μmの紫外線硬化型樹脂被覆光ファイバ
素線を用い、一括被覆層2にはウレタンアクリレート系
紫外線硬化型樹脂を用い、紫外線照射時の照射線量およ
び雰囲気の酸素濃度を変化させて、そのゲル分率を変動
させた。一括被覆層2の最小厚さは10μmとした。
【0019】この光ファイバテープ心線3を60℃の温
水に2週間浸漬し、浸漬前後での各光ファイバ素線1.
1…の伝送損失値を波長1.31μmおよび1.55μ
mで測定した。また、温水浸漬後の一括被覆層2を剥ぎ
取り、これを顕微鏡で観察し、ブリスタおよび水泡の有
無を評価した。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1における伝送損失値は、4本の光ファ
イバ素線の平均値で示してある。表1から、紫外線硬化
型樹脂からなる一括被覆層2のゲル分率を95〜97%
とすることで、温水浸漬によっても、伝送損失の増加を
微かなものに抑えうることがわかる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ファイ
バテープ心線にあっては、その紫外線硬化型樹脂からな
る一括被覆層のゲル分率を95〜97%としたものであ
るので、このファイバテープ心線を60℃の温水に浸漬
した際に各光ファイバ素線の伝送損失増加が抑えられ、
増加量が規定値を越えることがないものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光ファイバテープ心線の一例を
示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ素線、2…一括被覆層、3…光ファイバ
テープ心線。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の光ファイバ素線を平行に並
    べ、これを紫外線硬化型樹脂からなる一括被覆層によっ
    て一体化してなる光ファイバテープ心線において、 一括被覆層のゲル分率を95〜97%としたことを特徴
    とする光ファイバテープ心線。
  2. 【請求項2】 一括被覆層のゲル分率を95〜97%
    とするために、紫外線硬化型樹脂への紫外線照射量を制
    御することを特徴とする請求項1記載の光ファイバテー
    プ心線。
  3. 【請求項3】 一括被覆層のゲル分率を95〜97%
    とするために、紫外線硬化型樹脂への紫外線照射時の雰
    囲気の酸素濃度を制御することを特徴とする請求項1記
    載の光ファイバテープ線。
  4. 【請求項4】 60℃の温水に2週間浸漬した後の光
    ファイバ素線の伝送損失増加量が、0.1dB/km未
    満であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバテ
    ープ心線。
JP2000396793A 2000-12-27 2000-12-27 光ファイバテープ心線 Withdrawn JP2002196201A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007163954A (ja) * 2005-12-15 2007-06-28 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバ心線および光ファイバテープ心線
JP2007256322A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバ心線および光ファイバテープ心線とその製造方法
JP2014010439A (ja) * 2012-07-03 2014-01-20 Swcc Showa Cable Systems Co Ltd 間欠型光ファイバテープ心線の製造方法および製造装置

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