JP2002195928A - 走査型プローブ顕微鏡、走査用プローブ及び走査型プローブ顕微鏡を用いた測定方法 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡、走査用プローブ及び走査型プローブ顕微鏡を用いた測定方法

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JP2002195928A
JP2002195928A JP2001317722A JP2001317722A JP2002195928A JP 2002195928 A JP2002195928 A JP 2002195928A JP 2001317722 A JP2001317722 A JP 2001317722A JP 2001317722 A JP2001317722 A JP 2001317722A JP 2002195928 A JP2002195928 A JP 2002195928A
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Yuichi Naito
裕一 内藤
Norio Okubo
紀雄 大久保
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 試料表面の電気的情報を高い精度で、試料の
表面形状と同時に検出できる走査型プローブ顕微鏡、プ
ローブ、及び測定方法の提供。 【解決手段】 導電性プローブ3は試料1の表面に略垂
直であり、試料1の表面に近接できる先端部3aを有す
る。圧電素子4は発振器5からの駆動電圧を受けて励振
周波数f0で振動させ、導電性プローブ3を励振すると同
時に、振動に由来する自身の変形を圧電効果による電流
信号として出力し、検出器6に入力され信号処理され
る。検出器6からの出力信号により、導電性プローブ3
の振動の振幅、振動周波数と励振周波数f0の位相差に比
例する信号を得る。圧電素子2は試料の表面に略垂直な
方向に試料を移動させる。制御装置10は検出器6から
の出力信号を受けて、励振周波数f0の位相差が、ある一
定値になるように導電性プローブ3の先端部3aと試料の
表面との距離を制御して、導電性プローブ3と試料との
間の静電容量、電流等を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査型プローブ顕微
鏡たとえば走査型容量顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡用
導電性プローブ及び走査型プローブ顕微鏡を用いた測定
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の走査型プローブ顕微鏡を図9、図
10を参照して説明する(参照:特開平8−54403
号公報)。図9においては、原子間力顕微鏡と走査型容
量顕微鏡とを組合せてある。すなわち、例えば半導体デ
バイスのような試料101は圧電素子102上に載置さ
れ、この結果、試料101は圧電素子102によりX,
Y,Z方向に移動できる。導電性プローブユニット103
は試料101の表面に近接し、他方、試料101と導電
性プローブユニット101との間に接続された電圧変調
回路104によって交流/直流変調電圧が試料101に
供給される。また、容量センサ105は導電性プローブ
ユニット103と電圧変調回路104との間に接続され
ている。さらに、レーザダイオード106は光ビームを
導電性プローブユニット103に照射し、他方、検出器
107は導電性プローブユニット103から反射光ビー
ムを検出し、これにより、導電性プローブユニット10
3の変位を検出できる。
【0003】図10の(A)は図9の導電性プローブユ
ニット103の斜視図である。すなわち、導電性プロー
ブユニット103は、その自由端に鋭利なプローブ10
31aを有するカンチレバー1031及びカンチレバー1
031を保持するホールダ1032よりなる。
【0004】図10の(B)は図9の導電性プローブユ
ニット103の断面図である。すなわち、プローブ10
31aを含むカンチレバー1031はシリコン酸化層あ
るいはシリコン窒化層(図示せず)で覆われた単結晶シ
リコン基板201及び単結晶シリコン基板201を覆う
Au, Pt/IrあるいはCo/Crなどよりなる厚さ約100nm
の金属層202よりなる。従って、カンチレバー103
1はスプリングとして作用する。
【0005】図9、図10に示す走査型プローブ顕微鏡
においては、検出器107がカンチレバー1031から
の反射光ビームによって導電性プローブユニット103
の変位つまりカンチレバー1031の変位を検出し、こ
の結果、プローブ1031aの試料101に対する接触
圧力を検出する。他方、試料101とプローブ1031aと
のZ方向距離は圧電素子102によって制御され、プロ
ーブ1031aの試料101に対する接触圧力があらかじめ
設定されたある一定値になるようにする。また、試料1
01とプローブ1031aとの間の静電容量に関わる情
報が、LC共振回路、発振回路、ダイオードを含む検波回
路からなる容量センサ105を用いて検出される。この
結果、試料101の2次元静電容量情報と共に試料10
1の2次元表面情報を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9、
図10に示す走査型プローブ顕微鏡においては、金属層
202は非常に薄く、従って、金属層202は高インピ
ーダンス、つまり低導電性となり、この結果、容量セン
サ105の感度が低下するという課題がある。
【0007】また、カンチレバー1031の金属層20
2はプローブ1031aの金属層202より大きい面積
を有するので、カンチレバー1031と試料101との
間に大きな浮遊容量が発生し、この結果、容量センサ1
05の静電容量信号のS/N比が低下するという課題があ
る。
【0008】さらに、プローブ1031aの先端部の曲率半
径が大きいので、空間分解能を大きくできないという課
題がある。この空間分解能を大きくするために、金属層
202の膜厚を小さくしてプローブ1031aの先端部の曲
率半径を減少させなくてはならないが、この場合には、
金属層202のインピーダンスが増大してしまう。
【0009】さらに、金属層202は単結晶シリコン基
板201上に被覆されているので、金属層202と試料10
1との摩擦により金属層202が剥れ易いという課題が
ある。
【0010】さらに、プローブ1031aと試料101間に
直流電流が流れると、ジュール熱が発生してプローブ103
1aの先端部に滞り、この結果、プローブ1031aの先端部の
金属層202が溶融し、単結晶シリコン基板201が露
出することによりプローブ1031aの導電率が減少すると
いう課題がある。
【0011】従って、本発明の目的は、低インピーダン
ス、小浮遊容量、曲率半径が小さく、剥れにくくかつ溶融
しにくい先端部を有する導電性プローブを有する走査型
プローブ顕微鏡及び走査型プローブ顕微鏡を用いた測定
方法を提供することにある。
【0012】また、他の目的は、上述の走査型プローブ顕
微鏡に用いられる導電性プローブを提供することにあ
る。
【0013】さらに、他の目的は、半導体試料の平衡状態
での多数キャリア密度あるいはイオン化されたドーパン
ド密度を簡便に得ることができる走査型プローブ顕微鏡
を用いた測定方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のプローブは、走査型プローブ顕微鏡におけ
るプローブであって、少なくとも前記プローブの先端部
が高導電性部材により形成され、前記プローブ基部に、
前記プローブ先端部を前記試料表面と略平行な方向に振
動させる手段を備えたものである。
【0015】本発明においては、前記振動手段に圧電素
子を備え、前記プローブと前記圧電素子とが電気的に絶
縁されていることが好ましい。
【0016】また、本発明においては、前記プローブ
が、前記プローブ固有の力学的共振周波数、又は、前記
圧電素子固有の共振周波数において励振される構成とす
ることができる。
【0017】本発明の走査型プローブ顕微鏡は、少なく
ともその先端部が高導電性部材により形成されたプロー
ブと、試料を保持する手段と、前記試料をXY方向に走
査すると共にZ方向に移動する手段と、前記プローブの
先端を前記試料面と略平行な方向に振動させる手段と、
前記プローブの振動状態を検出する振動状態検出手段
と、前記プローブと前記試料との間に生じる電気的情報
を検出する電気的情報検出手段と、前記プローブと前記
試料との相互作用を一定に保持するように制御する制御
手段と、前記プローブと前記試料との間に交流及び直流
電界を印加する手段と、を少なくとも有するものであ
る。
【0018】本発明においては、前記制御手段に、前記
振動状態検出手段によって得られる信号を一定に保つよ
うに、前記プローブの先端と前記試料との間の距離を増
減する第1の帰還制御手段、または、前記電気的情報検
出手段によって得られる信号を一定に保つように、前記
プローブの先端と前記試料との間の距離を増減する第2
の帰還制御手段を有することが好ましい。
【0019】また、本発明においては、前記電気的情報
検出手段に、前記プローブから出力される信号を検出す
る手段と、前記出力信号をダイオードにより検波するダ
イオード検波手段と、前記ダイオード検波手段により検
波された信号を前記プローブの振動周波数と略等しい周
波数により検波する振動周波数検波手段とを含む構成と
することができる。
【0020】また、本発明においては、前記電気的情報
検出手段に、前記プローブから出力される信号を検出す
る手段と、前記出力信号をダイオードにより検波するダ
イオード検波手段と、前記ダイオード検波手段により検
波された信号を前記プローブと前記試料との間に印加す
る交流電圧と略等しい周波数により検波する交流電圧周
波数検波手段とを含む構成とすることもできる。
【0021】また、本発明においては、前記電気的情報
検出手段に、前記プローブから出力される信号を検出す
る手段と、前記出力信号をダイオードにより検波するダ
イオード検波手段と、前記ダイオード検波手段により検
波された信号を前記導電性プローブと前記試料との間に
印加する交流電圧と略等しい周波数により検波する交流
電圧周波数検波手段と、前記交流電圧周波数検波手段に
より検波された信号を前記プローブの振動周波数と略等
しい周波数により検波する振動周波数検波手段とを含む
構成とすることもできる。
【0022】前記電気的情報検出手段によって得られる
電気的情報が、(a)前記プローブと前記試料との間の
静電容量C、(b)前記プローブと前記試料との間に印
加された交流電圧下で得られる静電容量の電圧微分信号
(dC/dV)、(c)前記プローブと前記試料との間
の静電容量の、前記プローブの振動方向に対する空間微
分信号(dC/dX)、(d)前記プローブと前記試料
との間に印加された交流電圧下で得られる静電容量の電
圧微分信号を、さらに前記プローブの振動方向に対して
空間微分した信号(d2C/dVdX)、(e)前記プロ
ーブと前記試料との間に印加された直流あるいは交流電
圧により流れる電流I、(f)前記プローブと前記試料
との間に流れる電流の、前記プローブと前記試料との間
に印加された交流電圧に対する電圧微分信号(dI/d
V)、(g)前記プローブと前記試料との間に流れる電
流の、前記プローブの振動方向に対する空間微分信号
(dI/dX)、(h)前記プローブと前記試料との間
に流れる電流の、前記プローブと前記試料との間に印加
された交流電圧に対する電圧微分信号を、さらに前記プ
ローブの振動方向に対して空間微分した信号(d2I/
dVdX)、のいずれかを含むことができる。
【0023】また、本発明においては、前記第1の帰還
制御手段によって得られる試料の表面形状に関わる情報
と、前記第2の帰還制御手段によって得られる前記プロ
ーブと前記試料との間の電気的情報と、の各々を画像処
理する手段を備えることが好ましい。
【0024】本発明の走査型プローブ顕微鏡を用いた測
定方法は、少なくともその先端部が高導電性部材により
形成されたプローブと、試料を保持する手段と、前記試
料をXY方向に走査すると共にZ方向に移動する手段
と、前記プローブの先端を前記試料面と略平行な方向に
振動させる手段と、前記プローブの振動状態を検出する
振動状態検出手段と、前記プローブと前記試料との間に
生じる電気的情報を検出する電気的情報検出手段と、前
記プローブと前記試料との相互作用を一定に保持するよ
うに制御する制御手段と、前記プローブと前記試料との
間に交流及び直流電界を印加する手段と、を少なくとも
有する走査型プローブ顕微鏡を用いた測定方法であっ
て、前記制御手段により、前記振動状態検出手段によっ
て得られる信号、又は、前記電気的情報検出手段によっ
て得られる信号の少なくとも一方を一定に保つように、
前記プローブの先端と前記試料との間の距離を制御する
ものである。
【0025】さらに、本発明においては、半導体試料の
表面に対応する導電性プローブと、該導電性プローブと
前記半導体試料との相対的位置を制御する制御手段と、
前記半導体試料に電圧を供給する電圧供給手段と、前記
該導電性プローブと前記半導体試料との間の静電容量を
検出する容量センサと、を具備する走査型プローブ顕微
鏡において、前記静電容量の前記電圧による第1の微分
値を演算する手段と、前記静電容量の前記半導体試料の
表面座標による第2の微分値を演算する手段と、前記第
2の微分値と前記第1の微分値との比の演算手段と、を
具備する。この比を基に、半導体試料の平衡状態での多
数キャリア密度あるいはイオン化されたドーパンド密度
の情報が得られる。
【0026】このように、本発明は、プローブの先端部
を導電性の高い部材で構成することにより、(1)低イ
ンピーダンス、(2)浮遊容量を小さくすることが出来
る、(3)金属コート層が無いために、探針先端の曲率
半径を小さくすることが出来る、(4)金属コート層が
擦過して剥がれるという恐れが無い、(5)直流的な電
圧あるいは電流に対しての耐性を持たせる、などの効果
を奏することができ、また、プローブに設けた 圧電
素子によりプローブを試料面に略平行な面内で振動させ
ることにより、試料表面の静電容量分布、電流分布に関
わる情報を高い精度で、かつ表面形状と同時に測定する
ことができる。またさらに、従来手法よりも簡便に、半
導体試料中の平衡状態での多数キャリア密度あるいはイ
オン化されたドーパンド密度の情報を得ることが出来
る。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る走査型プロー
ブ顕微鏡の原理を示す図である。図1においては、例え
ば半導体デバイスのような試料1は圧電素子2上に載置
され、この結果、試料1は圧電素子2によってX,Y,Z
方向に移動できる。
【0028】導電性プローブ3は試料1の表面と近接す
るように設けられている。導電性プローブ3は約20〜
100μm径のW,Pt/Ir、Ni、AuあるいはAgの金属ワイ
ヤよりなり、鋭利な先端部3aを有する。この先端部3aは
金属ワイヤに電解研磨プロセスを実施することによって
得られる。この場合、先端部3aの曲率半径は、電解液の
濃度、印加電圧あるいは電解液に浸している時間によっ
て調整され、従って、先端部3aの曲率半径は再現性よく
実現できる。なお、電解研磨プロセスの代りに、放電加
工プロセス等を用いることもできる。
【0029】また、この導電性プローブ3には、励振用
の圧電素子4が取りつけられており、励振用の圧電素子
4には、駆動電圧を供給する発振器5が接続されてい
る。なお、導電性プローブ3と圧電素子4とは電気的に
絶縁されており、かつ、導電性プローブ3は圧電素子4
によって、導電性プローブ3の共振状態近傍で励振され
る。この励振周波数をf0とすると、f0の範囲は30〜6
0kHzである。また、圧電素子4は導電性プローブ3を
励振すると同時に、導電性プローブ3の振動に由来する
自身の変形を圧電効果による電流信号として出力する。
【0030】圧電素子4からの電流信号は、検出器6に
入力され、信号処理される。検出器6からの出力信号に
より、導電性プローブ3の振動の振幅、あるいは導電性
プローブ3の振動周波数と励振周波数であるf0の位相差
に比例する信号を得る。
【0031】なお、検出器6は圧電素子4の近傍、ある
いは圧電素子4の一部に設けられていることが望まし
い。また、導電性プローブ3の共振を効率良く誘起する
ために、導電性プローブ3と圧電素子4の質量は同程度
であることが望ましい。また、圧電素子4が、水晶振動
子のようにある固有の共振周波数を持つ場合には、導電
性プローブ3は圧電素子4固有の共振周波数で励振され
る。この場合には、圧電素子4の共振特性を損なわぬよ
うに、導電性プローブ3の質量は出来る限り小さいこと
が望ましい。
【0032】圧電素子2には、Z方向の移動制御および
XY方向の走査を制御する制御装置10が接続されてい
る。検出器6からの導電性プローブ3の振幅あるいは導
電性プローブ3の振動周波数と励振周波数であるf0の位
相差に比例する信号は、制御装置10に入力され、制御
装置10の出力は圧電素子2に印加されて試料1をZ方
向に上下動させ、導電性プローブ3の振幅、あるいは導
電性プローブ3の振動周波数と励振周波数であるf0の位
相差があらかじめ設定したある一定値になるように試料
1と導電性プローブ3との相対的な距離に帰還される。
【0033】さらに、周波数f1を有する交流電圧が電
圧変調回路7によって試料1に供給される。この場合、
交流電圧の周波数f1は発振器5の周波数f0 と干渉しな
いよう、周波数範囲が大きく異なることが望ましい。、
たとえば、f1は20kHz〜10MHzである。また、電圧変
調回路7により、直流電圧を試料1に印加することも可
能である。
【0034】さらに、容量センサあるいは電流センサと
してのセンサ8を導電性プローブ3に接続し、これによ
り、導電性プローブ3と試料1との間の静電容量、もし
くはこれらの間を流れる電流を検出する。
【0035】図1に示す走査型プローブ顕微鏡において
は、導電性プローブ3は低インピーダンス、つまり高導
電性となり、この結果、センサ8の感度が向上する。
【0036】また、導電性プローブ3は試料1に対して
小さい面積しか有しないので、導電性プローブ3と試料
1との間に発生する浮遊容量は小さくなり、この結果、
先端部3aから信号はこの小さい浮遊容量によってほとん
ど抑圧されず、従って、センサ8の信号のS/N比が低下
しない。
【0037】さらに、導電性プローブ3の先端部3aの曲
率半径が小さくなるので、空間分解能を向上できる。
【0038】さらに、導電性プローブ3はその先端部3a
と一体で単一の材料よりなるので、導電性プローブ3の
先端部3aは先端部3aと試料1との摩擦によって剥れにく
い。
【0039】さらに、先端部3aと試料1との間に直流電
流が流れると、ジュール熱が発生するが、この場合、こ
のジュール熱は導電性プローブ3の本体にただちに伝達
され、この結果、導電性プローブ3の先端部3aはほとん
ど溶融しない。また、溶融しても、導電性が失われるこ
とは無い。このようにして、導電性プローブ3の導電率
は減少しない。
【0040】次に、図1の本発明の原理を適用した発明
の実施の形態を説明する。
【0041】図2は本発明に係る走査型プローブ顕微鏡
の第1の実施の形態を示すブロック図である。図2にお
いては、図1のセンサ8として容量センサ8Aを設けて
ある。従って、図2の走査型プローブ顕微鏡は走査型容
量顕微鏡となる。
【0042】図2において、圧電素子4は導電性プロー
ブ3を励振すると同時に、導電性プローブ3の振動に由
来する自身の変形を圧電効果による電流信号として検出
する。さらに図2において、図1における検出器6とし
て作用するロックインアンプ6は、発振器5の周波数f
0 を参照して、圧電素子4からの電流信号を電圧増幅し
たのちに検波し、導電性プローブ3の振動の振幅、ある
いは導電性プローブ3の振動周波数と励振周波数である
f0の位相差に比例する出力を得る。次に、ロックインア
ンプ6の出力信号は図1の制御装置10として作用する
サーボ回路10に入力され、サーボ回路10の出力Δ
は、圧電素子2に印加されて試料1をZ方向に上下動さ
せ、導電性プローブ3の振幅、あるいは導電性プローブ
3の振動周波数と励振周波数であるf0 の位相差があら
かじめ設定したある一定値VREFになるように試料1と導
電性プローブ3との相対的な距離に負帰還される。この
ようにして、導電性プローブ3の先端部3aと試料1との
距離が一定となる。
【0043】また、本実施例の走査型プローブ顕微鏡で
は、圧電素子4によって励振されている導電性プローブ
3の振動状態は、圧電素子4自身によって電気的に検出
されるため、図9に示した従来例のように、導電性プロ
ーブ3と試料1との距離を制御するための光学系を必要
としない。それゆえ、試料1及び導電性プローブ3を真
空チャンバー中やクライオスタット中などの小空間に導
入することが容易になるという利点もある。
【0044】同時に、コンピューター9は、試料1のあ
らかじめ定めた領域を導電性プローブ3が走査するよう
に、走査回路11に圧電素子2への電圧印加を指示す
る。これにより、導電性プローブ3は、試料1の表面の
凹凸に沿って、試料1との間の相対的な距離を一定に保
ちながら、試料1の表面を走査する。また、コンピュー
ター9は、内蔵する記憶手段に圧電素子2のZ方向の移
動量に相当するサーボ回路10の出力Δを導電性プロー
ブ3のXY方向の位置と対応させて格納する。このよう
にして、図4の(A)に示すごとく、圧電素子2のZ方
向の移動量を用いて試料1のトポグラフィカル像(表面
形態像)をコンピューター9によって“Z"表示装置12
上に得ることができる。この図4の(A)は4mm×4mmの
範囲で走査した結果である。
【0045】容量センサ8Aは、導電性プローブ3と試
料1との間の静電容量に関わる信号Cを出力する。この
ようにして、信号Cは導電性プローブ3のXY方向の位
置と対応させてコンピューター9の内蔵する記憶手段に
格納することにより、この信号Cを用いた試料1の局所
的電気特性の分布に関する画像がコンピューター9によ
って“C"表示装置13上に表示されることになる。
【0046】例えば試料1が半導体試料の場合、導電性
プローブ3と試料1との間の静電容量には電圧によって
変調される成分が存在する。この場合の容量センサ8A
からの出力信号は例えば図3に示すようなものとなる。
ロックインアンプ14は電圧変調回路7によって試料1
に印加した交流電圧の周波数f1 を参照して容量センサ
8Aの出力信号を検波し、導電性プローブ3と試料1と
の間の静電容量の電圧微分に相当するdC/dV信号を検出
する。ここで、試料1が半導体試料であれば、dC/dV信
号の符号が導電性プローブ3直下の空乏層のドーパント
の極性に関する情報を与え、また、dC/dV信号の絶対値
がこの空乏層中のドーパントの密度に関する情報を与え
る。このdC/dV信号は導電性プローブ3のXY方向の位
置と対応させてコンピューター9の内蔵する記憶手段に
格納することにより、このdC/dV信号を用いた試料1の
局所的電気特性の分布に関する画像がコンピューター9
によってdC/dV表示装置15上に表示されることにな
る。その一例を図4の(B)に示す。この図4の(B)
は、図4の(A)に同じく4mm×4mmの範囲で走査した結
果である。
【0047】また、図3に示すように、容量センサ8A
からの出力信号は導電性プローブ3の振動周波数によっ
ても変調されている。ロックインアンプ16は発振器5
の周波数f0 を参照して容量センサ8Aの出力信号を検波
し、導電性プローブ3と試料1との間の静電容量の空間
微分に相当するdC/dX信号を検出する。ここでXは導電
性プローブ3の振動する方向である。dC/dX信号は導電
性プローブ3のXY方向の位置と対応させてコンピュー
ター9の内蔵する記憶手段に格納することにより、この
dC/dX信号を用いた試料1の局所的電気特性の分布に関
する画像がコンピューター9によってdC/dX表示装置1
7上に表示されることになる。
【0048】ロックインアンプ18は、電圧変調回路7
によって試料1に印加した交流電圧の周波数f1を参照し
てロックインアンプ16から出力されるdC/dX信号を検
波し、d2C/dVdX信号を検出する。d2C/dVdX信号は導
電性プローブ3のXY方向の位置と対応させてコンピュ
ーター9の内蔵する記憶手段に格納することにより、こ
のd2C/dVdX信号を用いた試料1の局所的電気特性の分
布に関する画像がコンピューター9によってd2C/dVdX
表示装置19上に表示されることになる。
【0049】試料1中に半導体、金属、絶縁体などが混
在している場合、表示装置13のC画像からはそれらの分
布がわかる。表示装置15のdC/dV画像からは前述したよ
うに半導体試料中のドーパントの極性や濃度などの分布
がわかる。また表示装置17のdC/dX画像からはdC/dV像
では観察しづらい、例えば絶縁膜厚の分布などのよう
な、導電性プローブ3と半導体試料1の間の静電容量の
うち電圧に応答しない成分に関する情報が得られる。ま
たさらにdC/dX画像は、dC/dV画像のように電圧を印加せ
ずとも試料1中の局所的な電気特性に関する情報が得ら
れるため、半導体のpn接合などのように外部からの電圧
印加により変化する恐れのある領域の観察にも適してい
る。さらに、表示装置19のd2C/dVdX画像からは半導
体試料中のドーパント濃度の空間的な勾配に関わる情報
が得られる。これらの画像は一度の走査により、同時に
取得することも可能である。
【0050】なお、上記説明では、d2C/dVdX信号を検
出するために容量センサ8Aからの出力信号をまず発振
器5の周波数f0において復調し、その後電圧変調回路7
によって試料1に印加した交流電圧の周波数f1を参照し
て検波することによりd2C/dVdX信号を得るという構成
としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、容
量センサ8Aからの出力信号を、まず電圧変調回路7に
よって試料1に印加した交流電圧の周波数f1において復
調し、その後発振器5の周波数f0を参照して検波するこ
とによりd2C/dVdX信号を得るという構成にしても良
い。
【0051】また、図2に示した本発明に係る走査型プ
ローブ顕微鏡の第1の実施の形態を示すブロック図で
は、サーボ回路10の出力を圧電素子2に印加して試料
1をZ方向に上下動させ、導電性プローブ3の振幅、あ
るいは導電性プローブ3の振動周波数と励振周波数であ
るf0の位相差があらかじめ設定したある一定値VREFにな
るように試料1と導電性プローブ3との相対的な距離に
負帰還するという構成にした。しかし本発明はこれに限
定されるものではなく、導電性プローブ3と試料1との
間の電気的情報を検出する電気的情報検出手段によって
得られる信号、すなわちC信号、dC/dV信号、dC/dX信
号、あるいはd2C/dVdX信号があらかじめ設定したある一
定値になるように、サーボ回路10の出力を圧電素子2
に印加して試料1をZ方向に上下動させるという帰還手
段を含む構成にしても良い。
【0052】次に、図5に示すごとく、試料1がシリコ
ン基板701及びシリコン酸化層702より構成されて
いるときに平衡状態でのシリコン基板701中の多数キ
ャリア密度あるいはイオン化されたドーパンド密度を得
る場合を考察する。図5に示す導電性プローブ−酸化膜
−半導体中の空乏層の並列接続によるMOS構造の全静電
容量Ctotal は(1)式で与えられる。 Ctotal =CS C0 / (Cs + C0) (1) ただし、CS はシリコン基板701中に発生した空乏層
の静電容量、C0 はシリコン酸化層702の静電容量で
ある。従って、 dCtotal / dV = C0 2 / (Cs + C0) 2 ・(dCS / dV) (2) (2)式の右辺のdCS / dVは平衡状態での多数キャリア密
度あるいはイオン化されたドーパンド密度に依存するの
で、dCtotal / dVを実測することにより平衡状態での
多数キャリア密度あるいはイオン化されたドーパンド密
度を換算する。しかしながら、(2)式自体は複雑であ
り、しかも、シリコン酸化層702の静電容量C0を予め
求めておかなくてはならないので上記換算は難しい。
【0053】そこで、本願発明者らは簡便な半導体試料
中の平衡状態での多数キャリア密度あるいはイオン化さ
れたドーパンド密度の換算を考察した。
【0054】シリコン基板701に印加される電圧Vは
(3)式により分配される。 V=VS+V0 (3) ただし、VS は空乏層に印加される電圧、V0 はシリコン
酸化層702に印加される電圧である。
【0055】また、空乏層容量CS は平衡状態での多数
キャリア密度p0及び電圧VS に依存する。つまり、 Cs = Cs(Vs, p0) (4) ただし、シリコン基板701はp型シリコンと仮定し、
0はホール密度となる。
【0056】C0を一定とすれば(1)、(4)式より、 ∂Ctotal / ∂V = (∂Cs(Vs, p0)/∂V)・C0 2 / (Cs (Vs, p0) + C0) 2 (5) ∂Ctotal / ∂X = (∂Cs(Vs, p0)/∂X)・C0 2 / (Cs (Vs, p0) + C0)2 (6)
【0057】(5),(6)式からC0を消去するために、 (∂Ctotal / ∂X)/(∂Ctotal / ∂V) = (∂Cs(Vs, p0)/∂X) / (∂Cs (Vs, p0)/ ∂V) (7)
【0058】ここで、一般的に、 Cs(Vs, p0)=|∂QS / ∂VS| (8) また QS = 2εs・ε0kT / eLD ・((e-eVs/kT + eVS/kT−1) + n0/p0(eeVs/kT eVS/kT−1)1/2 (9 ) ただし、QS は半導体表面に誘起される全電荷密度、εs
はシリコン基板701の誘電率、ε0 は真空中の誘電
率 kはボルツマン定数、Tは絶対温度、LD はデバイ長 n0は少数キャリア密度(ここでは電子密度)である。
【0059】電圧VSがシリコン基板701中に反転層が
形成されない程度の値であれば、 eVs/ kT ≫1 n0≪p0 であるので、(8)、(9)式より、 Cs(Vs, p0) = (εsε0 / LD )(kT/ e)1/2 VS -1/2 = εSε0(2εSε0 kT/ p0e2 -1/2 (kT/ e)1/2 VS -1/2 (10 )
【0060】また、平衡状態での多数キャリア密度p0
及び少数キャリア密度n0は空間的に不均一であるとす
ると、 p0 = p0(X) (11) n0 = n0(X) (12)
【0061】従って、(3)、(7)、(10)、(1
1)、(12)式より、 (∂Cs(Vs, p0)/∂X) / (∂Cs (Vs, p0)/∂V) = (∂Cs(Vs, X)/∂X / (∂Cs (Vs, X)/∂Vs) = −VS0 -1 dp0/dX = −VSd(ln p0(X))/dX (13)
【0062】(13)式においては、電圧VS は導電性
プローブ3の走査中は一定である。従って、平衡状態で
の多数キャリア密度p0の濃度勾配に関する情報は、d(l
n p0(X))/dX に比例する量として、dC/dXとdC/dVとの
比によって得られることになる。さらに、(dC/dX)/
(dC/dV)をXに亘って積分することによりln p0(X)に関
する情報が得られる。従って、図2においては、コンピ
ューター9は、図6の(A)のフローチャートを用いて比
(dC/dX)/(dC/dV)を演算してその像を(dC/dX)/(dC/d
V)表示装置20上に表示する。あるいは図6の(B)のフ
ローチャートを用いて(dC/dX)/(dC/dV)のXにわたる
積分値を演算してその像を(dC/dX)/(dC/dV) 表示装
置20上に表示する。
【0063】他方、電圧VS がシリコン基板801中に反
転層が形成される程度の値であれば、 Cs(Vs, X) = (eNA(X)εSε0 /2)1/2 Vs -1/2 (14) ただし、NA(X) はシリコン基板701中のイオン化ア
クセプタ密度である。この場合には、(13)式は、 (∂Cs(Vs, X)/∂X) / (∂Cs (Vs, X)/ ∂V) = VSNA -1dNA (X)/dX = −VSd(ln NA (X))/dX (15)
【0064】(15)式においても、電圧VS は導電性
プローブ3の走査中は一定である。従って、イオン化ア
クセプタ多数密度NAの濃度勾配に関する情報は、d(ln N
A(X))/dX に比例する量として、dC/dXとdC/dVとの比
によって得られることになる。さらに、比(dC/dX)/
(dC/dV)をXにわたって積分することによりlnNA(X)に関
する情報が得られる。従って、この場合も、図2におい
ては、制御装置10は、図6の(A)のフローチャート
を用いて比(dC/dX)/(dC/dV)を演算してその像を(dC/
dX)/(dC/dV)表示装置20上に表示する。あるいは図6
の(B)のフローチャートを用いて(dC/dX)/(dC/dV)
のXにわたる積分値を演算してその像を(dC/dX)/(dC/
dV) 表示装置20上に表示する。
【0065】尚、シリコン基板701がn型であれば、反
転層の形成されない程度電圧Vが印加されたとすると、
比(dC/dX)/dC/dV)は平衡状態での多数キャリア密度
0の濃度勾配に関する情報であり、比のX方向の積分値
はlnno(X)に関する情報である。また、反転層の形成さ
れる程度電圧Vが印加されたとすると、比(dC/dX)/dC
/dV)はイオン化されたドナー密度NDの濃度勾配に関する
情報であり、比のX方向の積分値はlnND(X)に関する情
報である。
【0066】図7は本発明に係る走査型プローブ顕微鏡
の第2の実施の形態を示すブロック図である。図7にお
いては、図1のセンサ8として電流センサ8Bを設けて
いる。
【0067】図7において、圧電素子4は導電性プロー
ブ3を励振すると同時に、導電性プローブ3の振動に由
来する自身の変形を圧電効果による電流信号として検出
する。さらに図2において、図1における検出器6とし
て作用するロックインアンプ6は、発振器5の周波数f
0 を参照して、圧電素子4からの電流信号を電圧増幅し
たのちに検波し、導電性プローブ3の振動の振幅、ある
いは導電性プローブ3の振動周波数と励振周波数である
f0の位相差に比例する出力を得る。次に、ロックインア
ンプ6の出力信号は図1の制御装置10として作用する
サーボ回路10に入力され、サーボ回路10の出力は、
圧電素子2に印加されて試料1をZ方向に上下動させ、
導電性プローブ3の振幅、あるいは導電性プローブ3の
振動周波数と励振周波数であるf0の位相差があらかじめ
設定したある一定値VREFになるように試料1と導電性プ
ローブ3との相対的な距離に負帰還される。このように
して、導電性プローブ3の先端部3aと試料1との距離が
一定となる。
【0068】同時に、コンピューター9は、試料1のあ
らかじめ定めた領域を導電性プローブ3が走査するよう
に、走査回路11に圧電素子2への電圧印加を指示す
る。これにより、導電性プローブ3は、試料1の表面の
凹凸に沿って、試料1との間の相対的な距離を一定に保
ちながら、試料1の表面を走査する。また、コンピュー
ター9は、内蔵する記憶手段にサーボ回路10から受け
取った圧電素子2のZ方向の移動量を導電性プローブ3
のXY方向の位置と対応させて格納する。このようにし
て、圧電素子2のZ方向の移動量を用いて試料1のトポ
グラフィカル像(表面形態像)をコンピューター9によ
って“Z"表示装置12上に得ることができる。
【0069】電流センサ8Bは、導電性プローブ3と試
料1との間に流れる電流に関わる信号Iを出力する。こ
のようにして、信号Iは導電性プローブ3のXY方向の
位置と対応させてコンピューター9の内蔵する記憶手段
に格納することにより、この信号Iを用いた試料1の局
所的電気特性の分布に関する画像がコンピューター9に
よって“I"表示装置13’上に表示されることになる。
【0070】ロックインアンプ14’は電圧変調回路7
によって試料1に印加した交流電圧の周波数f1 を参照
して電流センサ8Bの出力信号を検波し、、導電性プロ
ーブ3と試料1との間に流れる電流の電圧微分に相当す
るdI/dV信号を検出する。dI/dV信号は導電性プロー
ブ3のXY方向の位置と対応させてコンピューター9の
内蔵する記憶手段に格納することにより、このdI/dV
信号を用いた試料1の局所的電気特性の分布に関する画
像がコンピューター9によってdI/dV表示装置15’
上に表示されることになる。
【0071】ロックインアンプ16’は発振器5の周波
数f0 を参照して電流センサ8Bの出力信号を検波し、導
電性プローブ3と試料1との間に流れる電流の空間微分
に相当するdI/dX信号を検出する。ここでXは導電性プ
ローブ3の振動する方向である。dI/dX信号は導電性プ
ローブ3のXY方向の位置と対応させてコンピューター
9の内蔵する記憶手段に格納することにより、このdI/
dX信号を用いた試料1の局所的電気特性の分布に関する
画像がコンピューター9によってdI/dX表示装置17’
上に表示されることになる。
【0072】ロックインアンプ18‘は、電圧変調回路
7によって試料1に印加した交流電圧の周波数f1を参照
してロックインアンプ16’から出力されるdI/dX信号
を検波し、d2I/dVdX信号を検出する。d2I/dVdX信号
は導電性プローブ3のXY方向の位置と対応させてコン
ピューター9の内蔵する記憶手段に格納することによ
り、このd2I/dVdX信号を用いた試料1の局所的電気特
性の分布に関する画像がコンピューター9によってd2I
/dVdX表示装置19‘上に表示されることになる。
【0073】試料1中に半導体、金属、絶縁体などが混
在している場合、表示装置13’のI画像からはそれら
の分布がわかる。表示装置15’のdI/dV画像からは試
料1の局所的な伝導度の分布がわかる。また表示装置1
7’のdI/dX画像からは試料1上での、電気特性の異な
る領域の境界が判る。また表示装置19’のd2I/dVdX
画像からは試料1の局所的な伝導度の勾配に関わる情報
が得られる。これらの画像は一度の走査により、同時に
取得することも可能である。
【0074】なお、上記説明では、d2I/dVdX信号を検
出するために電流センサ8Bからの出力信号をまず発振
器5の周波数f0において復調し、その後電圧変調回路7
によって試料1に印加した交流電圧の周波数f1を参照し
て検波することによりd2I/dVdX信号を得るという構成
としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電
流センサ8Bからの出力信号を、まず電圧変調回路7に
よって試料1に印加した交流電圧の周波数f1において復
調し、その後発振器5の周波数f0を参照して検波するこ
とによりd2I/dVdX信号を得るという構成にしても良
い。
【0075】また、図7に示した本発明に係る走査型プ
ローブ顕微鏡の第2の実施の形態を示すブロック図で
は、サーボ回路10の出力を圧電素子2に印加して試料
1をZ方向に上下動させ、導電性プローブ3の振幅、あ
るいは導電性プローブ3の振動周波数と励振周波数であ
るf0の位相差があらかじめ設定したある一定値VREFにな
るように試料1と導電性プローブ3との相対的な距離に
負帰還するという構成にした。しかし本発明はこれに限
定されるものではなく、導電性プローブ3と試料1との
間の電気的情報を検出する電気的情報検出手段によって
得られる信号、すなわちI信号、dI/dV信号、dI/dX信
号、あるいはd2I/dVdX信号があらかじめ設定したある一
定値になるように、サーボ回路10の出力を圧電素子2
に印加して試料1をZ方向に上下動させるという帰還手
段を含む構成にしても良い。
【0076】図8は本発明に係る走査型プローブ顕微鏡
の第3の実施の形態を示すブロック図である。図8にお
いては、図2の走査型プローブ顕微鏡と図6の走査型プ
ローブ顕微鏡とを組合せてある。つまり、容量センサ8
A及び電流センサ8Bの両方が設けられている。これによ
り、トポグラフィカル像、dC/dV像、dC/dX像、d2C/dV
dX像、(dC/dX)/(dC/dV)像と共に、dI/dV像、dI/dX
像、d2I/dVdX像を得ることができる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、導
電性プローブは低インピーダンス、つまり高導電性とな
り、この結果、容量センサの感度が向上できる。また、
導電性プローブは試料に対して小さな面積しか有しない
ので、導電性プローブと試料との間に発生する浮遊容量
は小さくなり、この結果、容量センサからの信号のS/N
比を向上できる。さらに、導電性プローブの先端部の曲
率半径が小さくなるので、空間分解能を向上できる。さ
らに、導電性プローブはその先端部と一体で単一の材料
よりなるので、導電性プローブの先端部が先端部と試料
との摩擦によって剥れ、導電性が失われるという恐れも
無い。さらに、先端部と試料との間に直流電流が流れる
と、ジュール熱が発生するが、この場合、このジュール
熱は導電性プローブの本体にただちに伝達され、この結
果、導電性プローブの先端部はほとんど溶融しない。ま
た、溶融しても、導電性プローブはその先端部と一体で
単一の材料よりなるので、導電性が失われることは無
い。
【0078】また、本発明における走査型プローブ顕微
鏡では、導電性プローブを試料面に対して平行方向に、
周波数f0で振動させ、導電性プローブには容量センサや
電流センサ等の電気的情報に関わる検出系を接続し、そ
れらの検出系からの出力信号を周波数f0で検波すること
により、試料表面の静電容量や電流分布などの電気特性
の、導電性プローブの振動方向に対する空間微分信号の
分布画像を得ることができる。
【0079】さらに、試料が半導体試料のときには、平
衡状態での多数キャリア密度に関する情報あるいはイオ
ン化されたドーパンド密度に関する情報が簡便に得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の原理を示
す図である。
【図2】本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の第1の実
施の形態を示すブロック図である。
【図3】図2の容量センサの出力信号の一例を示す図で
ある。
【図4】図2の表示装置の表示例を示す図である。
【図5】図2の試料の断面図である。
【図6】図2の制御装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図7】本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の第2の実
施の形態を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の第3の実
施の形態を示すブロック図である。
【図9】従来の走査型プローブ顕微鏡を示す図である。
【図10】(A)は図9の導電性プローブユニットの斜
視図、(B)は図9の導電性プローブユニットの断面図
である。
【符号の説明】
1…試料 2…圧電素子 3…伝導性プローブ 3a'…先端部 4…圧電素子 5…発振器 6…ロックインアンプ 7…電圧変調回路 8…センサ 8A…容量センサ 8B…電流センサ 9…コンピューター 10…サーボ回路 11…走査回路 12, 13, 15, 17, 19, 13', 15', 17', 19' …表示装置 14, 16, 18, 14', 16', 18'…ロックインアンプ 101…試料 102…圧電素子 103…導電性プローブユニット 1031…カンチレバー 1031a…プローブ 1032…ホールダ 104…圧電変調回路 105…容量センサ 106…レーザダイオード 107…検出器 701…シリコン基板 702…シリコン酸化層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA02 AA43 BB06 DA01 DA05 DB01 DB06 DD02 EA16 EB23 HA01 LA05 LA11 LA12 LA13 LA29 LA30 MA05

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プローブの先端部が高導電性部材により形
    成され、前記プローブ基部に、前記プローブ先端部を前
    記試料表面と略平行な方向に振動させる手段を備えたこ
    とを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】前記高導電性部材が、W、Pt/Ir、N
    i、Au、Agのいずれかを含み、前記プローブの先端部が
    先鋭化されていることを特徴とする請求項1記載の走査
    用プローブ。
  3. 【請求項3】前記前記プローブ先端部の振動手段に圧電
    素子を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    走査型プローブ顕微鏡。
  4. 【請求項4】前記プローブと前記圧電素子とが電気的に
    絶縁されていることを特徴とする請求項3記載の走査型
    プローブ顕微鏡。
  5. 【請求項5】前記プローブが、前記プローブ固有の力学
    的共振周波数、又は、前記 圧電素子固有の共振周波
    数において励振されることを特徴とする請求項3又は4
    に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  6. 【請求項6】前記圧電素子の一部に、前記プローブの振
    動状態を検出する手段を備えることを特徴とする請求項
    3から5のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡。
  7. 【請求項7】少なくともその先端部が高導電性部材によ
    り形成されたプローブと、試料を保持する手段と、前記
    試料をXY方向に走査すると共にZ方向に移動する手段
    と、前記プローブの先端を前記試料面と略平行な方向に
    振動させる手段と、前記プローブの振動状態を検出する
    振動状態検出手段と、前記プローブと前記試料との間の
    電気的情報を検出する電気的情報検出手段と、前記プロ
    ーブと前記試料との相互作用を一定に保持するように制
    御する制御手段と、前記プローブと前記試料との間に交
    流及び直流電界を印加する手段を少なくとも有すること
    を特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  8. 【請求項8】前記制御手段に、前記プローブの振動状態
    検出手段によって得られる信号を一定に保つように、前
    記プローブの先端と前記試料との間の距離を増減する第
    1の帰還制御手段を有することを特徴とする請求項7記
    載の走査型プローブ顕微鏡。
  9. 【請求項9】前記プローブの振動状態検出手段によって
    得られる信号が、前記プローブと前記試料との間の力学
    的相互作用に基づき変化する、前記プローブ又は前記振
    動手段の共振振動の振幅、共振周波数、又は、共振のQ
    値に関連する信号であることを特徴とする請求項8記載
    の走査型プローブ顕微鏡。
  10. 【請求項10】前記制御手段に、前記プローブと前記試
    料との間の電気的情報を検出する電気的情報検出手段に
    よって得られる信号を一定に保つように、前記プローブ
    の先端と前記試料との間の距離を増減する第2の帰還制
    御手段を有することを特徴とする請求項7記載の走査型
    プローブ顕微鏡。
  11. 【請求項11】前記電気的情報検出手段に、前記プロー
    ブから伝達される信号を検出する手段と、前記出力信号
    をダイオードにより検波するダイオード検波手段と、前
    記ダイオード検波手段により検波された信号を前記プロ
    ーブの振動周波数と略等しい周波数により検波する振動
    周波数検波手段とを含むことを特徴とする請求項7記載
    の走査型プローブ顕微鏡。
  12. 【請求項12】前記電気的情報検出手段に、前記プロー
    ブから伝達される信号を検出する手段と、前記出力信号
    をダイオードにより検波するダイオード検波手段と、前
    記ダイオード検波手段により検波された信号を前記プロ
    ーブと前記試料との間に印加する交流電圧と略等しい周
    波数により検波する交流電圧周波数検波手段とを含むこ
    とを特徴とする請求項7記載の走査型プローブ顕微鏡。
  13. 【請求項13】前記電気的情報検出手段に、前記プロー
    ブから伝達される信号を検出する手段と、前記出力信号
    をダイオードにより検波するダイオード検波手段と、前
    記ダイオード検波手段により検波された信号を前記導電
    性プローブと前記試料との間に印加する交流電圧と略等
    しい周波数により検波する交流電圧周波数検波手段と、
    前記交流電圧周波数検波手段により検波された信号を前
    記プローブの振動周波数と略等しい周波数により検波す
    る振動周波数検波手段とを含むことを特徴とする請求項
    7記載の走査型プローブ顕微鏡。
  14. 【請求項14】前記電気的情報検出手段によって得られ
    る電気的情報が、(a)前記プローブと前記試料との間
    の静電容量C、(b)前記プローブと前記試料との間に
    印加された交流電圧下で得られる静電容量の電圧微分信
    号(dC/dV)、(c)前記プローブと前記試料との
    間の静電容量の、前記プローブの振動方向に対する空間
    微分信号(dC/dX)、(d)前記プローブと前記試
    料との間に印加された交流電圧下で得られる静電容量の
    電圧微分信号を、さらに前記プローブの振動方向に対し
    て空間微分した信号(d2C/dVdX)、(e)前記プ
    ローブと前記試料との間に印加された直流あるいは交流
    電圧により流れる電流I、(f)前記プローブと前記試
    料との間に流れる電流の、前記プローブと前記試料との
    間に印加された交流電圧に対する電圧微分信号(dI/
    dV)、(g)前記プローブと前記試料との間に流れる
    電流の、前記プローブの振動方向に対する空間微分信号
    (dI/dX)、(h)前記プローブと前記試料との間
    に流れる電流の、前記プローブと前記試料との間に印加
    された交流電圧に対する電圧微分信号を、さらに前記プ
    ローブの振動方向に対して空間微分した信号(d2I/
    dVdX)、のいずれかを含むことを特徴とする請求項
    11、12、乃至13のいずれかに記載の走査型プロー
    ブ顕微鏡。
  15. 【請求項15】前記電気的情報が、前記試料及び前記プ
    ローブを真空中に保持した状態で検出された情報である
    ことを特徴とする請求項14記載の走査型プローブ顕微
    鏡。
  16. 【請求項16】前記電気的情報が、前記試料及び前記プ
    ローブの温度を可変した状態で取得された情報であるこ
    とを特徴とする請求項14又は15に記載の走査型プロ
    ーブ顕微鏡。
  17. 【請求項17】前記第1の帰還制御手段によって得られ
    る試料の表面形状に関わる情報と、前記第2の帰還制御
    手段によって得られる前記プローブと前記試料との間の
    電気的情報と、の各々を画像処理する手段を備えたこと
    を特徴とする請求項8から16のいずれかに記載の走査
    型プローブ顕微鏡。
  18. 【請求項18】前記試料に印加する交流電圧の周波数
    が、前記プローブを振動させる振動周波数よりも高く設
    定されていることを特徴とする請求項7から17のいず
    れかに記載の走査型プローブ顕微鏡。
  19. 【請求項19】少なくともその先端部が高導電性部材に
    より形成されたプローブと、試料を保持する手段と、前
    記試料をXY方向に走査すると共にZ方向に移動する手
    段と、前記プローブの先端を前記試料面と略平行な方向
    に振動させる手段と、前記プローブの振動状態を検出す
    る振動状態検出手段と、前記プローブと前記試料との間
    の電気的情報を検出する電気的情報検出手段と、前記プ
    ローブと前記試料との相互作用を一定に保持するように
    制御する制御手段と、前記プローブと前記試料との間に
    交流及び直流電界を印加する手段と、を少なくとも有す
    る走査型プローブ顕微鏡を用いた測定方法であって、 前記制御手段において、前記プローブの振動状態を検出
    する振動状態検出手段によって得られる信号、又は、前
    記電気的情報検出手段によって得られる信号の少なくと
    も一方を一定に保つように、前記プローブの先端と前記
    試料との間の距離を制御することを特徴とする走査型プ
    ローブ顕微鏡を用いた測定方法。
  20. 【請求項20】前記電気的情報検出手段において、前記
    プローブから伝達される信号を検出してダイオードによ
    り検波した後、前記プローブの振動周波数と略等しい周
    波数により検波することを特徴とする請求項19記載の走
    査型プローブ顕微鏡を用いた測定方法。
  21. 【請求項21】前記電気的情報検出手段において、前記
    プローブから伝達される信号を検出してダイオードによ
    り検波した後、前記プローブと前記試料との間に印加す
    る交流電圧と略等しい周波数により検波することを特徴
    とする請求項19記載の走査型プローブ顕微鏡を用いた
    測定方法。
  22. 【請求項22】前記電気的情報検出手段において、前記
    プローブから伝達される信号を検出してダイオードによ
    り検波した後、前記導電性プローブと前記試料との間に
    印加する交流電圧と略等しい周波数により検波し、さら
    に、前記プローブの振動周波数と略等しい周波数により
    検波することを特徴とする請求項19記載の走査型プロ
    ーブ顕微鏡を用いた測定方法。
  23. 【請求項23】前記電気的情報を、前記試料及び前記プ
    ローブを真空中に保持した状態で検出することを特徴と
    する請求項19から22のいずれかに記載の走査型プロ
    ーブ顕微鏡を用いた測定方法。
  24. 【請求項24】前記電気的情報を、前記試料及び前記プ
    ローブの温度を可変した状態で取得することを特徴とす
    る請求項19から23のいずれかに記載の走査型プロー
    ブ顕微鏡を用いた測定方法。
  25. 【請求項25】前記試料に印加する交流電圧の周波数よ
    りもよりも低い周波数で、前記プローブを振動させるこ
    とを特徴とする請求項19から24のいずれかに記載の
    走査型プローブ顕微鏡を用いた測定方法。
  26. 【請求項26】導電性のプローブと、該プローブが観察
    の対象とする試料と、前記プローブと前記試料との間の
    相対的な位置を制御する手段と、前記プローブと前記試
    料との間に電圧を印加する手段と、前記プローブと前記
    試料の間の静電容量情報を検出する手段を有する走査型
    プローブ顕微鏡であって、前記プローブと前記試料との
    間に加えられた電圧に関する前記静電容量情報の電圧微
    分信号であるdC/dV信号と、前記プローブと前記試料の
    間の静電容量情報の空間微分信号であるdC/dX信号を取
    得する手段を有し、さらに前記2種の信号の割り算であ
    る(dC/dX)/(dC/dV)信号、あるいは(dC/dX)/(dC/dV)信
    号のX方向に対する積分値を画像化する手段を有するこ
    とを特徴とする請求項14に記載の走査型プローブ顕微
    鏡。
  27. 【請求項27】前記プローブと前記試料の間の静電容量
    情報の空間微分信号であるdC/dX信号を取得する手段
    が、前記プローブが試料に対して平行な方向に振動し、
    前記プローブと前記試料の間の静電容量のうち前記プロ
    ーブの振動周波数で変化する成分を検出することを特徴
    とする請求項26記載の走査型プローブ顕微鏡。
  28. 【請求項28】(dC/dX)/(dC/dV)信号から、前記プロー
    ブが観察の対象とする前記試料中における平衡状態での
    多数キャリア密度、あるいはドーパント密度への換算を
    行う数値解析ソフトウェアを有し、多数キャリア密度、
    あるいはドーパント密度を画像化する手段を有する請求
    項26記載の走査型プローブ顕微鏡。
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WO2018201170A1 (de) * 2017-05-03 2018-11-08 Universität Linz Verfahren zum kalibrieren eines heterodynen elektrostatischen kraftmikroskops

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