JP4899162B2 - 走査型プローブ顕微鏡用プローブ及びそれを用いた走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡用プローブ及びそれを用いた走査型プローブ顕微鏡 Download PDF

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Description

本発明は、圧電素子により駆動され、試料表面をトレースするプローブに特徴を有する走査型プローブ顕微鏡に関する。
一般に、走査型プローブ顕微鏡は、先鋭化したプローブにより試料表面の形状をトレースしつつ、該試料表面の局所的な電気的、或いは磁気的な特性を検知する装置で、主に半導体産業分野で広く使用されている。
従来の走査型プローブ顕微鏡では、容量や電流といった試料表面の局所的な電気特性を検知するにあたり、シリコン製の片持ち梁(カンチレバー)の先端に形成されたチップに、約100nm程度の厚みの金属膜を被覆した構造を導電性プローブとして一般的に利用している(例えば、特許文献1参照。)。
またこのプローブと、対象測定物である試料表面との間の距離は、プローブ背面にレーザー光を照射し、その反射スポット位置を測定することにより制御している(この方式は「光てこ」方式と呼ばれている。)。
特開平08−054403号公報
上記説明した走査型プローブ顕微鏡用の導電性プローブには、以下二つの重大な欠点が存在する。
(1)導電性を確保するための金属膜の厚みは100nm程度と薄く、バルク金属にくらべると高インピーダンスである。さらに、導電性プローブと被測定試料間に働く摩擦によって、この金属膜は剥離してしまい、残ったシリコン製の片持ち梁が接続することになるため、結果としてさらに高インピーダンスになる。このため、電気的測定をするには非常に不向きとなる。
(2)半導体試料を測定する場合、プローブ背面に照射したレーザー光の光起電力効果によって、試料(半導体)中にキャリアが誘起され、したがって試料表面の局所的な電気構造が本来の状態から乱されてしまう。
これらの問題点を解消するために、半導体試料の局所的な電気特性を測定する為の走査型プローブ顕微鏡用の導電性プローブとして、
(1a)バルク金属と同程度の低インピーダンス、
(2a)対象測定物である試料表面をトレースするプローブの位置を計測するために、光てこ方式などの光学的手段を用いない、
の2点が望まれている。
本発明の目的は、上記従来要望点に鑑み、接触抵抗をバルク金属と同程度の低インピーダンスにすると共に、光学的手段以外の手段により、対象測定物である試料表面をトレースするプローブの位置を計測する走査型プローブ顕微鏡用プローブ及びそれを用いた走査型プローブ顕微鏡を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明による走査型プローブ顕微鏡用のプローブでは、
(1)少なくとも、一端を先鋭化した金属バネと、圧電素子と、これらを支持する複数のホルダーから構成されるプローブであって、
前記金属バネはその一部が圧電素子に接し、前記金属バネの先端が、被測定試料表面に対して垂直方向を主成分とした向きに移動自在に配置されるように、前記金属バネの基部は第1ホルダーに固着され、前記圧電素子は別の独立した第2ホルダーに保持され、上記第2ホルダーは、前記圧電素子と前記金属バネの接触状態を変化せしめるように、その位置が調節可能となっていることを特徴とする。
(2)前記金属バネは、前記圧電素子との接触部位と前記金属バネの先端の間において、その先端が被測定試料表面に対して垂直となる曲げ部を有していることを特徴とする。
(3)前記金属バネが、金属線材により形成されていることを特徴とする。
(4)前記圧電素子が、水晶振動子であることを特徴とする。
(5)前記水晶振動子が、2つの板状バネ部(以下プロンジ)を有する音叉状に構成されており、前記金属バネはそのプロンジの長手軸線の方向に対して直角方向を向くように、前記プロンジの外縁部に接触していることを特徴とする。
(6)前記圧電素子が、それに固有の共振周波数近傍で前記金属バネを励振することを特徴とする。
(7)前記金属バネにおいて、その固定端から先端までの距離、及び前記金属バネの断面積・材質で決まる前記金属バネのバネ定数が、前記圧電素子のバネ定数と等しくなるよう、前記金属バネの基部を保持する第1ホルダー上の固定端位置を可変せしめることを可能とする機構を有することを特徴とする。
(8)前記金属バネを励振する前記圧電素子によって、前記金属バネの振動状態を電気的に検出することを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
(9)前記圧電素子の振動を検出する手段によって検出される信号が、前記金属バネ先端と前記被測定試料との力学的相互作用の変化によってもたらされるところの前記圧電素子の共振振動の振幅又は共振周波数又は共振のQ値のいずれか1つであることを特徴とする。
(10)前記金属バネ先端と前記被測定試料との間の電気的情報を検出するに際して、前記金属バネ先端が前記被測定試料に近接した時にのみ前記電気的情報を取り込むことを特徴とする。
(11)前記金属バネ先端と前記被測定試料との間の電気的情報を検出するに際して、前記金属バネを励振する前記圧電素子が、その振動状態においてある一定範囲の位相を保持した状態の場合にのみ、前記電気的情報を取り込むことを特徴とする。
本発明は、金属バネと音叉型水晶振動子を組み合わせたものを走査型プローブ顕微鏡用のプローブを構成としている。
バルク金属から形成されている金属バネは低インピーダンスなので、電気的測定するにあたり従来の金属膜を被覆した構造の導電性プローブと比べ、金属膜の剥離等が発生しないこととなり、長期に渡り測定感度が向上できる。
また、金属バネを励振する水晶振動子によって振動の検出を電気的に行うので、従来用いられていた光学系を必要としなくなり、このため、半導体試料を測定する場合、光起電力効果による試料表面の局所的電気構造の擾乱の恐れが無くなる。
本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による走査型プローブ顕微鏡用プローブの実施例を示す図である。
プローブAは、金属バネ1、音叉型水晶振動子2、第2ホルダー3、第3ホルダー4、第4ホルダー5、第1ホルダー6、プローブホルダー7から構成される。
金属バネ1は、その先鋭化された先端1aが図面上で−Z(Z軸下向き)方向を向くように中折れ部を有している。この金属バネ1は、例えば直径〜50μm程度のW(タングステン)、Pt(白金)/Ir(イリジウム)あるいはNi(ニッケル)などの金属線材をL字状に折り曲げ加工し、その一端を例えば錐形のように先鋭化することにより形成する。この先端1aの先鋭化は、金属線材に薬液エッチングによる電解研磨プロセス加工、あるいは放電加工プロセス加工等を施すことによって達成される。さらに、加工された先端1aの先端曲率半径は、薬液の濃度・印加電圧・エッチング時間、あるいは放電電圧・加工時間等によって制御することが可能であり、従って、先端3aの曲率半径は再現性よく実現できる。金属バネ1は、圧電素子である音叉型水晶振動子2との接触部位と前記金属バネの先端の間において、その先端が被測定試料表面に対して垂直となる曲げ部を有している。
また金属バネ1の他端の基部は、第4ホルダー5と第1ホルダー6に挟まれて固定されている。第1ホルダー6は、この例では直方体に形成され、第4ホルダー5に第1ホルダー用固定ネジ6cによって固着されている。第4ホルダー5は、この例では三角柱に形成されている。第4ホルダー5と第1ホルダー6は、両者により金属バネ1の他端の基部を挟持することができると共にプローブホルダー7の表面を移動できる形状で有れば任意の形状を採り得る。
ホルダー7は、第4ホルダー5と第1ホルダー6と後記する第3ホルダー4を移動自在に保持するための大きな平面を有する。
第4ホルダー5は、プローブホルダー7上に設けられた第4ホルダー用移動ガイド5bに第4ホルダー用固定ネジ5cによって案内および保持され、その位置を図面上で左右方向に移動することが出来る。また、第4ホルダー5をある位置に固定するためには、第4ホルダー用移動ガイド5bに対する抜け止め部材を備えた第4ホルダー用固定ネジ5cを用いる。このようにして、金属バネ1の固定端位置を調節できるようにしたので、金属バネ1と後記する水晶振動子2の当接位置を制御できるようになり、従って、金属バネ1固有のバネ定数・共振周波数を制御することができる。
この図1の構成例では、圧電素子として音叉型水晶振動子2を用いている。この音叉型水晶振動子2は、圧電素子であって、連結部の両端に直角に連結した2つの板状バネ部(以下「プロンジ」という)を有し、全体でコ字形を呈する。音叉型水晶振動子2は、金属バネ1の長さ方向と直交する方向に振動する。金属バネ1はプロンジの長手軸線の方向に対して直角方向を向くように、プロンジの外縁部に軽く接触している。この音叉型水晶振動子2は、金属バネ1を励振し、なおかつ同時に金属バネ1の振動を検出する用途で使用される。
ここで、音叉型水晶振動子2は第2ホルダー3に各プロンジの一端に連結された脚部により離間した状態で固定されている。この第2ホルダー3は、この例では直方体に形成され、さらにおおきな直方体の第3ホルダー4上に設けられた第2ホルダー用移動ガイド3bに移動自在に案内および固着され、その位置を図面上で上下方向に移動することが出来る。また、第2ホルダー3をある位置に固定するためには、第2ホルダー用移動ガイド3bに対する抜け止め部材を備えた第2ホルダー用固定ネジ3cを用いる。
さらに、第3ホルダー4は、プローブホルダー7上に設けられた第3ホルダー用移動ガイド4bに移動自在に案内および固着され、その位置を図面上で左右方向に可動することが出来る。また、第3ホルダー4をある位置に固定するためには、第3ホルダー用移動ガイド4bに対する抜け止め部材を備えた第3ホルダー用固定ネジ4cを用いる。
このように、音叉型水晶振動子2は、その上下左右方向の位置をそれぞれ第2ホルダー3及び第3ホルダー4によって移動することが出来るので、金属バネ1との接触状態を調整することが可能である。
音叉型水晶振動子2は、後述の図面2で示すように駆動電圧を供給する発振器12が接続されている。ここで、金属バネ1は音叉型水晶振動子2によって、音叉型水晶振動子2固有の共振周波数近傍で励振される。また、音叉型水晶振動子2は金属バネ1を励振すると同時に、振動による自身の変形を圧電効果による電流信号として出力する。この音叉型水晶振動子2の圧電効果を利用することにより、励振されている金属バネ1の振動状態を検出することが出来る。この検出の精度は、音叉型水晶振動子2の共振特性に依存する。その精度を向上するためには、音叉型水晶振動子2が、金属バネ1に接触した状態下で力学的に高いQ値を持つことが必要である。
金属バネ1は、その固定端から先端までの距離、及び金属バネ1の断面積・材質で決まる金属バネ1のバネ定数が、圧電素子のバネ定数と等しくなるよう、金属バネ1の基部を保持する第1ホルダー上の固定端位置を可変せしめることを可能とする機構を有する。
その際、金属バネ1を励振する圧電素子の音叉型水晶振動子2によって、金属バネ1の振動状態を電気的に検出する。
圧電素子の音叉型水晶振動子2で振動を検出する手段によって検出される信号は、金属バネ1先端と被測定試料との力学的相互作用の変化によってもたらされるところの圧電素子の音叉型水晶振動子2の共振振動の振幅又は共振周波数又は共振のQ値のいずれか1つとする。
金属バネ1先端と被測定試料との間の電気的情報を検出するに際して、金属バネ1先端が被測定試料に近接した時にのみ電気的情報を取り込むようにする。
金属バネ1先端と被測定試料との間の電気的情報を検出するに際して、金属バネ1を励振する圧電素子の音叉型水晶振動子2が、その振動状態においてある一定範囲の位相を保持した状態の場合にのみ、電気的情報を取り込むようにする。
すなわち、金属バネ1の基部は、第4ホルダー5と第1ホルダー6に挟まれて固定されており、また、上で述べたように第4ホルダー5の位置が可変に構成されているので、金属バネ1自身のバネ定数・固有の共振周波数は調整できる。
ここで、音叉型水晶振動子2の共振特性に影響を与えるのは、前記金属バネ1固有の共振周波数である。金属バネ1固有の共振周波数が、音叉型水晶振動子2の共振周波数に等しければ、金属バネ1の励振に際して音叉型水晶振動子2の共振特性は最も良好となり、高い共振Q値を保持することができる。
また金属バネ1は音叉型水晶振動子2との接触部の近傍において、先鋭化した先端1aが被測定試料表面に対して垂直となるような、中折れ部位を有している。中折れ部位から先端1aまでの長さは1mm以下が望ましい。このように1mm以下の長さであれば、金属バネ1の先端1aは音叉型水晶振動子2の励振に対して剛体として追随することが可能となり、図1中に示すように先端部1aは音叉型水晶振動子2の励振方向と同じ上下方向に振動する。
次に示す図2は、本発明による走査型プローブ顕微鏡用プローブを用いた、走査型プローブ顕微鏡の実施例を示す図である。
図2の走査型プローブ顕微鏡では、本発明の走査型プローブ顕微鏡用プローブの音叉型水晶振動子2の電極に発振器12が接続されていて、音叉型水晶振動子2の共振周波数
に合わせた周波数fの交流電圧を供給している。
圧電効果による音叉型水晶振動子2からの電流信号は振動検出器13に入力され、音叉型水晶振動子2の振動の振幅、あるいは音叉型水晶振動子2の共振周波数、あるいは音叉型水晶振動子2の共振のQ値などの、音叉型水晶振動子2の共振状態に関わる出力信号として用いられる。
金属バネ1は音叉型水晶振動子2固有の共振周波数近傍で励振される。一方、金属バネ1の先鋭化された先端部1aに対向する面上には、被測定試料8が走査用圧電素子9の上に設置されている。上下方向に振動している先端部1aと被測定試料8との相互作用によって、金属バネ1の振動振幅や共振周波数、すなわち金属バネ1を励振する音叉型水晶振動子2の振動振幅や共振周波数、共振のQ値は摂動を受ける。先端部1aと被測定試料8との相互作用は、先端部1aと被測定試料8の間の距離に依存するので、音叉型水晶振動子2の振動振幅や共振周波数、共振のQ値の摂動を検出することで、先端部1aと被測定試料8の間の相対的距離を検出し、それに基づき制御することが可能となる。
ここで、金属バネ1の先鋭化された先端部1aと被測定試料8の間に働く相互作用の検出限界値は、音叉型水晶振動子2のバネ定数kと共振のQ値に対して、
Figure 0004899162
という依存性を持ち、共振のQ値が高い程その検出感度も向上する。本発明では、金属バネ1固有の共振周波数が音叉型水晶振動子2の共振周波数と等しくなるよう調整することが出来る。これにより、金属バネ1の励振に際して高い共振Q値を保持した理想的な状態で音叉型水晶振動子2を使用することができる。
走査用圧電素子9には、XYZ方向に移動し、またそれぞれの移動方向を制御するために、Z方向の位置制御およびXY方向の位置を制御する走査制御装置15が接続されている。振動検出器13から出力される音叉型水晶振動子2の振幅、あるいは音叉型水晶振動子2の共振周波数、あるいは音叉型水晶振動子2の共振のQ値などの、音叉型水晶振動子2の共振状態に関わる信号は、走査制御装置15に入力される。ここで走査制御装置15の出力は前記走査用圧電素子9に印加されて被測定試料8をZ方向に上下動させ、音叉型水晶振動子2の振振幅、共振周波数、あるいは共振のQ値などがあらかじめ設定したある一定値になるように、金属バネ1の先鋭化された先端部1aと被測定試料8の距離を負帰還制御する。
ここで、被測定試料8には周波数fを有する交流電圧源10及び直流電圧源11が接続されており、必要に応じて、金属バネ1の先鋭化された先端部1aと被測定試料8の間に電圧印加することが可能である。
さらに金属バネ1の一端には、電気情報計測器14が接続されており、金属バネ1の先鋭化された先端部1aと被測定試料8の間を流れる電流や、あるいはその両者間の静電容量などの物理量を計測することが出来る。
次に示す図3は、比較検波器による電気情報計測器の出力信号取り込みを示す図である。
図2に示す本発明の走査型プローブ顕微鏡において、測定の対象となるのは被測定試料8表面の局所的な電気特性である。一方、上で述べたように金属バネ1は音叉型水晶振動子2によって励振されており、その先端部1aは上下方向に振動している。
図3では、音叉型水晶振動子2の振動電圧W1と同時に電気情報計測器14よりの出力信号W2をオシロスコープ上で観察した結果を示す。この例では、電気情報計測器14は、金属バネ1の先鋭化された先端部1aと被測定試料8間の静電容量を測定している。先端部1aは上下方向に振動しているゆえに、電気情報計測器14によって計測された静電容量は、出力信号の補助線W2bに示すように、音叉型水晶振動子2の振動と同じ周期で変調されている。
ここで、金属バネ1の先鋭化された先端部1aが被測定試料8に最も接近した瞬間にのみ電気情報計測器14よりの出力信号を取り込めば、被測定試料8表面の局所的な電気特性を知ることができる。この目的のため、図2に示す比較検波器16は、図3に示すように音叉型水晶振動子2の振動がある一定の位相幅を持った期間(図中矢印で示すW3の期間)にのみ、電気情報計測器14よりの出力信号を取り込む。
以上のように、振動検出器13からの出力を参照信号として、比較検波器16は電気情報計測器14からの出力信号を取り込み、その出力値は金属バネ1の先鋭化された先端部1aのXY方向の位置と対応させて画像化装置17によって画像化される。
本発明による走査型プローブ顕微鏡用プローブの実施例を示す図である。 本発明による走査型プローブ顕微鏡用プローブを用いた、走査型プローブ顕微鏡の実施例である。 比較検波器による電気情報計測器の出力信号取り込みを示す図である。
符号の説明
1 金属バネ
1a 金属バネの先端
2 音叉型水晶振動子(圧電素子)
3 第2ホルダー
3b 第2ホルダー用移動ガイド
3c 第2ホルダー用固定ネジ
4 第3ホルダー
4b 第3ホルダー用移動ガイド
4c 第3ホルダー用固定ネジ
5 第4ホルダー
5b 第4ホルダー用移動ガイド
5c 第4ホルダー用固定ネジ
6 第1ホルダー
6c 第1ホルダー用固定ネジ
7 プローブホルダー
8 被測定試料
9 走査用圧電素子
10 交流電圧源
11 直流電圧源
12 発振器
13 振動検出器
14 電気情報計測器
15 走査制御装置
16 比較検波器
17 画像化装置

Claims (11)

  1. 少なくとも、一端を先鋭化した金属バネと、圧電素子と、これらを支持する複数のホルダーから構成されるプローブであって、前記金属バネはその一部が圧電素子に接触し、前記金属バネの先端が、被測定試料表面に対して垂直方向を主成分とした向きに移動自在に配置されるように、前記金属バネの基部は第1ホルダーに固着され、前記圧電素子は別の独立した第2ホルダーに保持され、上記第2ホルダーは、前記圧電素子と前記金属バネの接触状態を変化せしめるように、その位置が調節可能となっていることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡用のプローブ。
  2. 前記金属バネは、前記圧電素子との接触部位と前記金属バネの先端の間において、その先端が被測定試料表面に対して垂直となる曲げ部を有していることを特徴とする請求項1記載のプローブ
  3. 前記金属バネが、金属線材により形成されていることを特徴とする請求項1記載のプローブ。
  4. 前記圧電素子が、水晶振動子であることを特徴とする請求項1記載のプローブ。
  5. 前記水晶振動子が、2つの板状バネ部(以下プロンジ)を有する音叉状に構成されており、前記金属バネはそのプロンジの長手軸線の方向に対して直角方向を向くように、前記プロンジの外縁部に接触していることを特徴とする請求項1記載のプローブ。
  6. 前記圧電素子が、それに固有の共振周波数近傍で前記金属バネを励振することを特徴とする請求項1記載のプローブ。
  7. 前記金属バネにおいて、その固定端から先端までの距離、及び前記金属バネの断面積・材質で決まる前記金属バネのバネ定数が、前記圧電素子のバネ定数と等しくなるよう、前記金属バネの基部を保持する第1ホルダー上の固定端位置を可変せしめることを可能とする機構を有することを特徴とする請求項1記載のプローブ。
  8. 前記金属バネを励振する前記圧電素子によって、前記金属バネの振動状態を電気的に検出することを特徴とする請求項1記載のプローブ
  9. 前記圧電素子の振動を検出する手段によって検出される信号が、前記金属バネ先端と前記被測定試料との力学的相互作用の変化によってもたらされるところの前記圧電素子の共振振動の振幅又は共振周波数又は共振のQ値のいずれか1つであることを特徴とする請求項1記載のプローブを用いた走査型プローブ顕微鏡。
  10. 前記金属バネ先端と前記被測定試料との間の電気的情報を検出するに際して、前記金属バネ先端が前記被測定試料に近接した時にのみ前記電気的情報を取り込むことを特徴とする請求項1記載のプローブを用いた走査型プローブ顕微鏡。
  11. 前記金属バネ先端と前記被測定試料との間の電気的情報を検出するに際して、前記金属バネを励振する前記圧電素子が、その振動状態においてある一定範囲の位相を保持した状態の場合にのみ、前記電気的情報を取り込むことを特徴とする請求項1記載のプローブを用いた走査型プローブ顕微鏡。
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