JP2002195091A - 車両制御装置 - Google Patents

車両制御装置

Info

Publication number
JP2002195091A
JP2002195091A JP2000395616A JP2000395616A JP2002195091A JP 2002195091 A JP2002195091 A JP 2002195091A JP 2000395616 A JP2000395616 A JP 2000395616A JP 2000395616 A JP2000395616 A JP 2000395616A JP 2002195091 A JP2002195091 A JP 2002195091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
learning
history
shift
writing
eeprom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000395616A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuko Suzuki
優子 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2000395616A priority Critical patent/JP2002195091A/ja
Publication of JP2002195091A publication Critical patent/JP2002195091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】不揮発性メモリの書き込みのための処理時間を
短縮することができる車両制御装置を提供する。 【解決手段】トランスミッションの変速制御時にて、ラ
イン油圧にかかわる学習制御が実行され、その際にN・
RAM4上で複数の学習値が算出されるとともに変速の
種類に応じた発生履歴が記憶される。EEPROM6へ
の学習値の書き込み時には、変速発生履歴が参照され、
変速発生履歴が記憶されていた変速について、その変速
時に求められる学習値がEEPROM6へ書き込まれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両を制御する車
両制御装置に関し、特に、学習制御によって算出した学
習値を、電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性メ
モリに保存するようにした車両制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、車両のエンジンや自動変速機(オ
ートマチックトランスミッション)を制御する車両制御
装置において、制御対象の経時変化や個体差などの影響
をなくすために、過去の制御結果を評価して制御パラメ
ータや制御論理を修正する、いわゆる学習制御が広く採
用されている。その学習制御により求められた制御パラ
メータなどの学習値を、電気的にデータの書き換えが可
能な不揮発性メモリ(例えば、EEPROM)に記憶保
持する装置が知られている(例えば、特開平10−25
2547号公報)。この種の装置では、バッテリ外れが
発生したと判断した場合に、EEPROMから通常のR
AMへ学習値を転送して、過去に算出した学習値を継続
して使用できるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の車両
制御装置では、EEPROMへ書き込むべき学習値の数
は増加傾向にあり、例えば数百バイトの学習値がEEP
ROMへ書き込まれるようになっている。そのため、E
EPROMへ全ての学習値を書き込む場合、その書き込
みを完了するために数十秒の時間が必要となり、その書
き込みは冗長な処理となっている。
【0004】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、不揮発性メモリ
の書き込みのための処理時間を短縮することができる車
両制御装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、所定の学習条件の成立時にその学習条件に対応
する1又は複数の学習値が算出されるとともに学習条件
の成立の履歴が記憶手段により記憶される。そして、不
揮発性メモリへの学習値の書き込みに際し、データ書込
手段により、学習条件の成立履歴が参照され、成立履歴
が記憶されていた学習条件に対応する学習値のみが不揮
発性メモリへ書き込まれる。つまり、学習条件の成立履
歴に基づき過去に学習条件が成立していない場合には、
その学習条件に対応する学習値が不揮発性メモリへ書き
込まれることはない。一方、学習条件の成立履歴に基づ
き過去に学習条件が成立したとみなされる場合には、そ
の学習条件に対応する学習値が更新された可能性があ
り、その学習値が不揮発性メモリへ書き込まれる。この
ように、更新された可能性がある学習値のみを抽出して
書き込むことにより、全ての学習値を書き込む場合と比
較して、書き込み処理時間を短縮できる。また、本発明
では、同一の学習条件の成立履歴に基づいて、複数の学
習値の書き込み要否が判定されている。この場合、複数
の学習値について学習条件の成立履歴が共通となり、学
習値毎に書き込みの要否を判定する場合に比べ、処理の
簡素化を図ることができ、書き込み処理時間を短縮でき
る。
【0006】請求項2に記載の発明によれば、トランス
ミッションの変速制御時において、その変速の種類毎に
学習条件の成立の履歴が記憶される。そして、その学習
条件の成立履歴が参照され、成立履歴が記憶されていた
変速について、その変速時に算出した学習値が不揮発性
メモリへ書き込まれる。このようにすると、変速時にお
いて、変速の種類に応じて更新される学習値を不揮発性
メモリに確実に書き込むことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した実施
の形態を図面に従って説明する。図1には、車載エンジ
ン及びトランスミッションを制御するための電子制御装
置(ECU)1の概略構成を示す。
【0008】図1に示すように、車両制御装置としての
ECU1は、CPU2、ROM3、通常RAM(以下、
N・RAMという)4、スタンバイRAM(以下、S・
RAMという)5及びEEPROM6を備えている。そ
して、CPU2とROM3、N・RAM4、及びS・R
AM5は、互いにバス7で接続されており、CPU2と
EEPROM6は、シリアルデータライン8で接続され
ている。
【0009】CPU2は、ROM3に予め格納されたプ
ログラムにより車載エンジン及びトランスミッションを
制御するための様々な処理を実行する。また、N・RA
M4は、CPU2による制御演算結果などを一時記憶す
る演算作業用のRAMであり、バッテリ電圧による電源
バックアップは施されていない。一方、S・RAM(バ
ックアップメモリともいう)5は、バッテリ電圧による
電源バックアップが施されており、イグニッションオフ
時にも、電源が供給されて記憶データを保持する。さら
に、EEPROM6は、電気的にデータの書き換えが可
能な不揮発性メモリであり、電源が遮断されたとしても
記憶データを保持する。
【0010】また更に、ECU1は、入力回路11と出
力回路12と電源回路13とを備えている。入力回路1
1には、エンジンの回転数NEを検出する回転数センサ
14、車両の走行速度(車速)vを検出する車速センサ
15、トランスミッションのギア位置Gpを検出するた
めのギア位置センサ16をはじめ、各種センサが接続さ
れている。同入力回路11は、各センサにて検出された
回転数NE、走行速度(車速)v、ギア位置Gp等に対
応した信号をCPU2へ出力する。また、出力回路12
には、エンジンを制御するためのインジェクタ17、イ
グナイタ18やトランスミッションを制御するためのリ
ニアソレノイド19等のアクチュエータが接続されてい
る。同出力回路12は、CPU2から入力される駆動信
号に応じてインジェクタ17、イグナイタ18、リニア
ソレノイド19等を作動させる。
【0011】電源回路13は、電源スイッチとしてのイ
グニッションスイッチ21を介してバッテリ22に接続
され、イグニッションスイッチ21のオン時にイグニッ
ション電圧VIGが供給される。これにより、電源回路1
3は、CPU2,ROM3,N・RAM4,S・RAM
5,及びEEPROM6へ動作電圧VD を出力する。ま
た、電源回路13は、イグニッションスイッチ21を介
する接続とは別に、バッテリ22に直接接続されてお
り、バッテリ電圧VBBが常に供給されている。これによ
り、電源回路13は、S・RAM5へデータ保持用のバ
ックアップ電圧VSを出力する。
【0012】このようなECU1においては、イグニッ
ションスイッチ21がオン(投入)されると、電源回路
13からCPU2,ROM3,及びN・RAM4などに
動作電圧VD が供給される。そして、CPU2が、RO
M3に格納されたプログラムに従い各種制御処理を実行
して、各種センサ14,15,16等からのセンサ信号
に基づきインジェクタ17、イグナイタ18、リニアソ
レノイド19等のアクチュエータを作動させる。これに
より、周知のエンジン制御及びトランスミッション制御
が行われるようになっている。
【0013】CPU2が実行するエンジン制御処理及び
トランスミッション制御処理には、学習制御によるもの
がある。CPU2は、学習制御によってN・RAM4上
で算出した制御パラメータなどの学習値(数百バイト)
をS・RAM5へ定期的にコピーして、イグニッション
スイッチ21のオフ中にも学習値を失わないようにして
いる。なお、具体的な学習値としては、ISC弁やEG
R弁等の全閉位置や空燃比制御量にかかわる学習値、或
いはトランスミッションにおけるライン油圧制御にかか
わる学習値等がある。また、CPU2は、下記条件
(a),(b)が成立したときに、N・RAM4上の学
習値をEEPROM6へ書き込むようにしており、この
書き込みにより、バッテリ22が外れてS・RAM5の
記憶データが消失しても、学習値を失わないようにして
いる。
【0014】ここで、EEPROM6のデータ書き込み
条件は、(a)前回のEEPROM6の書き込み時から
エンジンが所定回数(具体的には、10回)以上始動さ
れること、(b)車速vが所定速度(具体的には、40
km/h)以上であること、である。なお、(a)のエンジ
ンの始動回数は、イグニッションスイッチ21がオンさ
れて、実際にエンジン回転数が所定回転数(具体的に
は、500rpm)以上となったときにカウントされる。
従って、少なくともエンジンが10回始動される毎に、
EEPROM6へ学習値が書き込まれることとなり、書
き込み回数に制限があるEEPROM6へのデータ書き
込み回数が低減されるようになっている。また、(b)
の車両車速vが40km/h以上である場合には、車両運転
者がイグニッションスイッチ21をオフする可能性は極
めて低く、その状態がしばらく継続すると予想される。
従って、イグニッションスイッチ21のオフによるデー
タ書き込み処理の中断の可能性が低減され、EEPRO
M6に学習値を的確に書き込むことが可能となる。
【0015】さらに、本実施の形態では、EEPROM
6へのデータ書き込みに際し、学習制御にて更新された
可能性がある学習値のみの書き込みを実施するようにし
ている。ここで例えば、ライン油圧制御における学習制
御は、ギアの変速が発生したことを学習条件として実施
される。また、学習値は変速の種類毎に用意されてお
り、変速の種類に応じた学習値が算出されるようになっ
ている。よって、ライン油圧制御における学習値の書き
込みに際しては、変速の発生履歴を参照し、その履歴が
記憶されていた変速により更新される学習値のみをEE
PROM6に書き込むようにしている。
【0016】具体的に、本実施の形態において、変速の
発生履歴は、図2に示すように、1速から2速への変速
(1→2変速)、2速から3速への変速(2→3変速)
等、各変速の種類毎にフラグXS1〜XS8として記憶
される。そして、例えば、1→2変速が発生した場合に
は、フラグXS1に「1」がセットされ、2→3変速が
発生した場合には、フラグXS2に「1」がセットされ
る。このように、変速の種類に応じたフラグをセットす
ることにより、変速の発生履歴が記憶される。なお、こ
れら変速発生履歴は、N・RAM4上でセットされた
後、S・RAM5へ定期的に記憶されるようになってい
る。また、本実施の形態における変速時では、複数の学
習値が算出されるようになっており、例えば1→2変速
時では、学習値FLRN12a,FLRN12b,FL
RN12c等が算出され、2→3変速時では、学習値F
LRN23a,FLRN23b,FLRN23c等が算
出されるようになっている。なお、他の変速時について
も同様に複数の学習値が算出されるようになっている。
【0017】よって、本実施の形態では、学習値FLR
N12a,FLRN12b,FLRN12cの書き込み
の際に、1→2変速変速の発生履歴であるフラグXS1
に基づいて、書き込み要否が判定される。そして、フラ
グXS1が「1」であり発生履歴有りと判定された場合
には、これら学習値FLRN12a,FLRN12b,
FLRN12cは、変速に伴う学習制御の実行によって
データ更新の可能性があるため、EEPROM6へ書き
込まれる。一方、フラグXS1が「0」であり発生履歴
無しと判定された場合には、変速に伴う学習制御は行わ
れておらず、学習値FLRN12a,FLRN12b,
FLRN12cは更新されていないので、該データの書
き込みは行われない。また、他の学習値も同様に、変速
の種類に応じた発生履歴に基づいて書き込みの要否が判
定され、書き込みが必要と判定されればEEPROM6
に書き込まれるようになっている。なお、ライン油圧に
かかわる学習制御に関しては、図2に示す変速発生履歴
(フラグXS1〜XS8)が学習条件の成立履歴に相当
する。
【0018】また上記では、ライン油圧制御における学
習値を例にとり説明したが、他の学習値の書き込みに際
しても、学習条件の成立履歴によりEEPROM6への
書き込みの要否が判定される。例えば、エンジン制御に
おける学習制御では、運転状態(スロットル開度や車速
等)に基づく各運転領域毎に異なる学習値が用意されて
おり、学習制御の実行によってその時々の運転状態に対
応した学習値が更新される。こうした学習制御において
は、運転領域毎に学習条件の成立履歴を記憶するように
し、その履歴に基づいて学習値の書き込みの要否を判定
するようにしている。
【0019】次に、本実施の形態のCPU2により実行
される処理について、図3及び図4のフローチャートを
用いて説明する。図3に示すように、CPU2は、イグ
ニッションスイッチ21のオンに伴い動作電圧VDが供
給され動作を開始すると、先ず、ステップ100〜ステ
ップ120の初期化処理を行う。
【0020】具体的には、ステップ100において、C
PU2は、バッテリ外れの履歴(つまり、バッテリ22
が外れた痕跡)があるか否かを判定する。この判定は、
例えばS・RAM5の記憶データをチェックすることに
より行われ、記憶データが正常であればバッテリ外れの
履歴が無いと判断され、逆に異常であればバッテリ外れ
の履歴があると判断される。
【0021】バッテリ外れの履歴があった場合には、S
・RAM5の記憶データ(イグニッションスイッチ21
のオフ中にS・RAM5にバックアップ保存されていた
学習値等)は不定である。そのため、CPU2は、ステ
ップ110において、その時点でEEPROM6に書き
込まれている学習値を、N・RAM4に書き込み、ステ
ップ120に移行する。一方、バッテリ外れの履歴が無
かった場合には、S・RAM5の記憶データは正常に保
持されているため、CPU2は、ステップ115におい
て、S・RAM5の記憶データをN・RAM4に書き込
み、ステップ120に移行する。
【0022】そして、ステップ120において、CPU
2は、始動検出フラグF1に、エンジンが未だ始動され
ていないことを示す「0」をセットするとともに、書込
許可フラグF2に、EEPROM6の書き込みが許可さ
れていないことを示す「0」をセットする。
【0023】このようなステップ100〜120の初期
化処理を終えると、CPU2は、学習制御によるエンジ
ン及びトランスミッションの制御処理の実行を開始する
と共に、その制御処理と並行して、図3及び図4に示す
ステップ130〜320の処理を定期的(例えば、16
ミリ秒毎)に繰り返し実行する。
【0024】詳しくは、ステップ130において、CP
U2は、N・RAM4に現在格納されている学習値とカ
ウンタCの値と変速発生履歴等を、S・RAM5に書き
込む(コピーする)。そして、ステップ140にて、始
動検出フラグF1が「0」であるか否かを判定し、
「0」であれば、ステップ150に移行する。CPU2
は、ステップ150において、回転数センサ14からの
信号に基づき検出されるエンジン回転数NEが、予め設
定された所定回転数(本実施形態では、アイドル回転数
付近の値である500rpm )以上であるか否かを判定す
る。
【0025】ここで、エンジン回転数が500rpm 以上
であれば、イグニッションスイッチ21が投入された後
に車両が実際に運転されたと判断して、ステップ160
に進む。このステップ160において、CPU2は、カ
ウンタCの値をN・RAM4上で1インクリメントし、
更に続くステップ170にて、始動検出フラグF1に、
車両が運転されたことを示す「1」をセットし、図4に
示すステップ180に移行する。
【0026】また、CPU2は、ステップ140にて始
動検出フラグF1が「1」と判定した場合、或いは、ス
テップ150にてエンジン回転数NEが500rpm未満
と判定した場合には、図4に示すステップ180に移行
する。
【0027】このようにすれば、イグニッションスイッ
チ21が投入されて動作を開始した後、エンジン回転数
NEが500rpm以上になるまでは、ステップ150で
否定判定され続ける。そして、エンジン回転数NEが5
00rpm 以上になると、エンジンが実際に始動されたと
判断されて、ステップ160の処理によりカウンタCの
値が1インクリメントされる。また、ステップ170の
処理により始動検出フラグF1に「1」がセットされる
ため、その後、イグニッションスイッチ21がオン状態
である間は、ステップ140で否定判定されるため、カ
ウンタCの値はインクリメントされなくなる。また、カ
ウンタCの値は、ステップ130の処理によりS・RA
M5に保存されて、次にイグニッションスイッチ21が
投入された場合に、ステップ115の処理によりN・R
AM4へ書き込まれる。従って、カウンタCの値は、イ
グニッションスイッチ21が投入された後にエンジン回
転数NEが500rpm 以上になる、という状態が起こる
毎に、1ずつカウントアップされることとなる。
【0028】フローチャートの説明に戻り、図4におけ
るステップ180は、前述したEEPROM6の書き込
み条件(a)を判定するための処理に相当し、ステップ
190は、EEPROM6の書き込み条件(b)を判定
するための処理に相当している。これら書き込み条件
(a),(b)が成立したとき、即ち、前回のEEPR
OM6の書き込み時からエンジンが10回以上始動さ
れ、かつ、車速vが40km/hとなったとき、EEPRO
M6への学習値の書き込みが開始されるようになってい
る。
【0029】つまり、EEPROM6への学習値の書き
込み処理は、ステップ240及び250で行われるが、
この書き込み開始の際に、ステップ200で書込許可フ
ラグF2を「1」にセットし、ステップ230で同フラ
グF2=1であることを確認することにより書き込みが
実行される。一方、フラグF2=0であれば、ステップ
240〜290の処理が迂回され、EEPROM6の書
き込みが実施されることはない。
【0030】以下、図4の処理を詳述すると、カウンタ
Cの値が予め設定された所定値(本実施形態では10)
以上となるか、或いは、前回のEEPROM6の書き込
み状態が未完了状態である場合、ステップ180におい
て肯定判定されて、ステップ190に移行する。ここ
で、前回のEEPROM6の書き込み状態が未完了状態
である場合とは、EEPROM6への学習値の書き込み
処理中にその書き込み処理が中断され、その後再び車両
が運転された場合をいう。なお、EEPROM6の書き
込み状態を示すデータが、S・RAM5の所定の領域に
設定されており、このデータに基づいてEEPROM6
の書き込み状態が、未完了状態か、或いは、完了状態か
が判定できるようになっている。
【0031】ステップ190において、CPU2は、車
速センサ15からの信号に基づき検出される車速vが予
め設定された所定速度(本実施形態では、40km/h)以
上であるか否かを判定する。ここで、車速vが40km/h
以上であれば、CPU2はステップ200に移行して、
前述した書込許可フラグF2に「1」をセットし、続く
ステップ210において、カウンタCの値を「0」に初
期化する。その後、ステップ220において、CPU2
は、EEPROM6の書き込み状態として未完了状態を
示す値をS・RAM5上の所定の領域に設定して、ステ
ップ230に移行する。そして、CPU2は、ステップ
230にて肯定判別しステップ240に移行して、EE
PROM6の書き込み処理を開始する。
【0032】一方、ステップ180にて、カウンタCの
値が10未満と判定し、かつ、EEPROM6の書き込
み状態が完了状態と判定した場合、或いは、ステップ1
90にて車速vが40km/h未満と判定した場合、CPU
2はステップ200〜220の処理を実施することなく
ステップ230に移行する。この場合、書込許可フラグ
F2に「1」がセットされないため、ステップ230に
て否定判別されてステップ240〜290の処理が迂回
される。
【0033】ステップ240においてCPU2は、書き
込み対象となる学習値について、そのデータに対応した
学習条件の成立履歴があるか否かを判定し、履歴があれ
ばステップ250に移行してN・RAM4に現在格納さ
れている学習値をEEPROM6に書き込む。具体的に
は、書き込み対象となる学習値の順序は、予め決められ
ており、図2に示す多数の学習値については、例えばF
LRN12a,FLRN12b,FLRN12c,…,
FLRN23a,FLRN23b,FLRN23c,…
の順に設定されている。ここで、学習値FLRN12a
を書き込む場合、ステップ240にて変速発生履歴とし
てのフラグXS1を参照する。そして、XS1=1であ
れば、履歴有りと判定して、続くステップ250にて学
習値FLRN12aをEEPROM6に書き込む。一
方、XS1=0であれば、履歴無しと判定してステップ
250を迂回する。こうした書き込み処理は16ms毎
に実施されており、XS1=1である場合、次回の書き
込み対象となる学習値としてFLRN12bが設定され
る。また、XS1=0であれば、FLRN12b,FL
RN12c,…の書き込みを行う必要がないので、次回
の書き込み対象となる学習値としてFLRN23aが設
定され、処理の簡素化が図られている。
【0034】そして、CPU2はステップ260におい
て、全ての学習値の書き込みが終了したか否かを判定
し、書き込み途中であると判定した場合は、ステップ2
70〜290の処理を迂回して後続する他の処理を実行
する。一方、全学習値の書き込みが終了したと判定した
場合、ステップ270に移行する。CPU2は、ステッ
プ270において、書込許可フラグF2に「0」をセッ
トした後にステップ280に移行し、EEPROM6の
書き込み状態として完了状態を示す値をS・RAM5上
の所定の領域に設定する。さらに、CPU2は、続くス
テップ290において、既述した変速発生履歴(図2参
照)を含む履歴の全てをオフする。具体的に変速発生履
歴については、フラグXS1〜XS8が全て「0」にク
リアされる。
【0035】そして、CPU2は、後続する他の処理を
実行する。ここで、トランスミッションのライン油圧に
かかわる学習制御を実施する際には、先ず、ステップ3
00においてCPU2は、ギア位置センサ16からの信
号に基づき変速の有無を判定する。同ステップ300に
て変速有りと判定した場合、ステップ310でその変速
の種類に該当する変速発生履歴(フラグXS1〜XS8
の何れかのフラグ)をオンした後、ステップ320にお
いて、学習制御を実施する。この学習制御により、変速
の種類に応じた学習値がN・RAM4上で更新される。
また、他の学習制御に関しても同様に、学習条件の成立
時において、その履歴が記憶されるとともに、N・RA
M4上の学習値が更新されるようになっている。
【0036】その後、図3に示すステップ130に戻っ
て、N・RAM4に現在格納されている最新の学習値、
カウンタCの値、変速発生履歴等を、S・RAM5に書
き込み、前述したステップ140以降の処理を繰り返し
実行する。なお、本実施の形態では、図4のステップ2
40及び250の処理がデータ書込手段に相当し、ステ
ップ310の処理が記憶手段に相当する。
【0037】以上のように、本実施の形態のECU1で
は、エンジンが10回始動され、かつ車速vが40km/h
以上となったとき、書込許可フラグF2に「1」がセッ
トされてEEPROM6への学習値の書き込みが開始さ
れる。そして、その書き込み時には、学習制御の実行に
より前回の書き込み時からデータの更新が起こり得る学
習値のみがEEPROM6に書き込まれる。但し、本実
施の形態では、学習条件の成立履歴に基づいて書き込み
の要否を判定しているので、学習制御によりN・RAM
4上で算出した学習値が、EEPROM6に記憶してい
る学習値と同じ値である場合(データが更新されていな
い場合)にも、そのN・RAM4上の学習値がEEPR
OM6に書き込まれることとなる。
【0038】なお、EEPROM6への学習値の書き込
みが完了した際には、既述したようにカウンタCの値が
「0」、書込許可フラグF2が「0」、EEPROM6
の書き込み状態が完了状態となる。この場合、図4のス
テップ180の処理にて否定判定され、書込許可フラグ
F2が「0」であるため、ステップ230にて否定判定
されて、ステップ240〜290の処理が迂回される。
【0039】また仮に、EEPROM6の書き込み中に
おいて、イグニッションスイッチ21がオフされる、或
いは、ノイズ等の影響により動作電圧VDが遮断される
と、その書き込みが中断される。この場合、ECU1に
よりエンジンが再び運転される際には、EEPROM6
の書き込み状態が未完了状態のままであるので、図4の
ステップ180にて肯定判定される。そして、車速が4
0km/h以上となったときに、ステップ190の処理を経
て、ステップ200の処理にて書込許可フラグF2に
「1」がセットされる。これにより、ステップ240〜
290の処理が実施されてEEPROM6の書き込みが
再度行われることとなる。
【0040】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (1)学習制御を実行する際の学習条件成立時にその成
立履歴が記憶され、学習値の書き込み時には、記憶した
成立履歴が参照され、履歴が残されていた学習条件に対
応する学習値のみがEEPROM6へ書き込まれる。つ
まり、学習条件に基づき過去に学習条件が成立していな
い場合には、その学習条件に対応する学習値は更新され
ていないので、EEPROM6へ書き込まれることはな
い。一方、学習条件の成立履歴に基づき過去に学習条件
が成立したとみなされる場合には、その学習条件に対応
する学習値は更新された可能性があるので、EEPRO
M6へ書き込まれる。このように、学習条件の成立履歴
に基づいて更新された可能性がある学習値を抽出して書
き込みを行うことにより、全ての学習値を書き込む場合
と比較して、書き込み処理時間を短縮することができ
る。また、変速の種類に応じた発生履歴(フラグXS1
〜XS8)が記憶され、その履歴に基づいて複数の学習
値の書き込みの要否が判定される。この場合、複数の学
習値について学習条件の成立履歴が共通となり、個々に
書き込みの要否を判定する場合に比べ、処理の簡素化を
図ることができ、書き込み処理時間を短縮できる。ま
た、複数の学習値について学習条件の成立履歴が共通と
なることから、学習値毎に履歴を記憶するものと比較し
て、履歴を残すために使用されるRAMの記憶領域を抑
えることができ、さらに、履歴を残すための処理の増加
も抑制できる。また、本実施の形態では、既存の判定条
件である学習条件の成立時にその履歴を記憶する構成で
あり、履歴を記憶するために専用の判定処理を必要とし
ない。
【0041】(2)変速の種類に応じた変速発生履歴を
記憶し、履歴有りと判定した変速に対応する学習値のみ
がEEPROM6へ書き込まれる。この場合、変速の種
類に応じて更新される学習値をEEPROM6に確実に
書き込むことができる。
【0042】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記実施の形態では、前回の書き込み時か
らエンジンが10回以上始動されることを条件として書
き込み処理を開始するものであったがこれに限定するも
のではない。例えば、変速制御に関する学習値(図2参
照)について、変速時に毎回書き込むようにしてもよ
い。なおこの場合、EEPROM6への学習値の書き込
みに際し、変速発生履歴を参照することにより変速の種
類を特定し、その変速の種類に応じた学習値のみを書き
込むようにする。このようにすれば、変速の種類に応じ
た学習値を的確に書き込むことができ、書き込み処理時
間を短縮できる。また、車速vが40km/h以上であるこ
と、という条件を変更してもよい。
【0043】上記実施の形態では、図4のステップ25
0は16ms毎に実行され、そのステップ250にて1
つの学習値の書き込みを行うようにしていたがこれに限
るものではない。例えば、図4のステップ250にて、
学習条件の成立履歴に対応する複数の学習値について書
き込みを行うようにしてもよい。具体的には、図2に示
す1→2変速の発生履歴XS1がセットされ、ステップ
240にて肯定判別された場合、続くステップ250の
処理では、発生履歴XS1に対応する学習値FLRN1
2a,FLRN12b,FLRN12c,…をEEPR
OM6に書き込むように構成してもよい。このようにし
ても、処理の簡素化を図ることができ、書き込み時間を
短縮できる。
【0044】上記実施の形態では、電気的にデータの書
き換えが可能な不揮発性メモリとして、EEPROM6
を用いたが、フラッシュメモリを用いることもできる。
但し、上記実施の形態のようにシリアルデータライン8
を介してデータが書き込まれるEEPROM6を用いた
場合、学習値の書き込みに要する時間が長くなるので、
EEPROM6を用いた装置に適用した方が実用上好ま
しいものとなる。
【0045】さらに、上記実施の形態のECU1は、車
両のエンジン及びトランスミッションを制御するもので
あったが、他の車両制御装置についても全く同様に構成
することができる。勿論、エンジン車以外に、電気自動
車を制御するための制御装置に具体化してもよい。
【0046】さらに、上記実施形態により把握される請
求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果と
共に記載する。 (イ)請求項1に記載の車両制御装置において、電源ス
イッチのオフ時にもデータを保持するバックアップメモ
リを備え、前記記憶手段は、該バックアップメモリに前
記学習条件の成立履歴を記憶するようにしたことを特徴
とする車両制御装置。このように、バックアップメモリ
に学習条件の成立履歴を記憶することにより、電源スイ
ッチのオフ時にもその履歴を保持できる。
【0047】(ロ)請求項1に記載の車両制御装置にお
いて、前記データ書込手段による学習値の書き込み後、
前記記憶手段に記憶した学習条件の成立履歴をクリアす
ることを特徴とする車両制御装置。このようにすれば、
学習条件の成立及び学習値の書き込みが行われる度に、
履歴のセット及びクリアが繰り返され、その都度必要な
書き込みデータが確実に不揮発性メモリに記憶できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるECUの概要を示す
構成図。
【図2】変速の種類に対応した発生履歴及び学習値を示
す図。
【図3】EEPROMの書き込み処理を説明するための
フローチャート。
【図4】EEPROMの書き込み処理を説明するための
フローチャート。
【符号の説明】
1…車両制御装置としてのECU、2…記憶手段及びデ
ータ書込手段としてのCPU、6…不揮発性メモリとし
てのEEPROM。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の学習条件の成立時にその学習条件
    に対応する1又は複数の学習値を算出し、該算出した学
    習値を電気的にデータの書き替えが可能な不揮発性メモ
    リへ書き込むようにした車両制御装置において、 前記学習条件が成立した時に、その成立の履歴を記憶す
    る記憶手段と、 前記不揮発性メモリへの学習値の書き込みに際し、前記
    記憶手段にて記憶した学習条件の成立履歴を参照し、成
    立履歴が記憶されていた学習条件に対応する学習値を不
    揮発性メモリへ書き込むデータ書込手段と、を備えたこ
    とを特徴とする車両制御装置。
  2. 【請求項2】 車両に搭載されるトランスミッションが
    変速制御されたことを学習条件として学習値を算出する
    請求項1に記載の車両制御装置において、 前記記憶手段は、前記トランスミッションの変速制御時
    にその変速の種類毎に学習条件の成立の履歴を記憶し、 前記データ書込手段は、前記学習条件の成立履歴を参照
    し、成立履歴が記憶されていた変速について、その変速
    時に算出した学習値を不揮発性メモリへ書き込むように
    したことを特徴とする車両制御装置。
JP2000395616A 2000-12-26 2000-12-26 車両制御装置 Pending JP2002195091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000395616A JP2002195091A (ja) 2000-12-26 2000-12-26 車両制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000395616A JP2002195091A (ja) 2000-12-26 2000-12-26 車両制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002195091A true JP2002195091A (ja) 2002-07-10

Family

ID=18861053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000395616A Pending JP2002195091A (ja) 2000-12-26 2000-12-26 車両制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002195091A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012035830A (ja) * 2010-07-16 2012-02-23 Toyota Motor Corp 車載電子制御装置
US20120318246A1 (en) * 2011-06-17 2012-12-20 Denso Corporation Egr controller for internal combustion engine

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012035830A (ja) * 2010-07-16 2012-02-23 Toyota Motor Corp 車載電子制御装置
US20120318246A1 (en) * 2011-06-17 2012-12-20 Denso Corporation Egr controller for internal combustion engine
JP2013002375A (ja) * 2011-06-17 2013-01-07 Denso Corp 内燃機関のegr制御装置
US9458785B2 (en) 2011-06-17 2016-10-04 Denso Corporation EGR controller for internal combustion engine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4420944B2 (ja) 車載エンジン制御装置
JP3166634B2 (ja) 車両用制御装置の故障記憶装置
US6401163B1 (en) Apparatus and method for rewriting data from volatile memory to nonvolatile memory
US10131275B2 (en) Motive power operation guidance apparatus
JPH11107846A (ja) 車両用制御装置
JP3969278B2 (ja) 電子制御装置
JP5664454B2 (ja) 車両用電子制御装置
JP4457969B2 (ja) 車両の制御方法および電子制御装置
JP6293827B2 (ja) 車両の制御装置
JP2002041367A (ja) 車両制御装置
JP4001088B2 (ja) 電子制御装置
JP5313839B2 (ja) データ書込装置、及び、データ書込方法
JP2002195091A (ja) 車両制御装置
JPH10247103A (ja) メモリ書き換え装置
JP2008196441A (ja) 車両の制御装置
JP2001182607A (ja) 車両制御装置
JP2006299913A (ja) 車両の制御方法および電子制御装置
JP2012193718A (ja) スタータ駆動装置
JP5406689B2 (ja) 制御装置、及び、制御方法
JPH04292545A (ja) 自動車用電子制御装置
JPH1063582A (ja) 車両用制御装置
JP4998816B2 (ja) 電子制御装置のプログラム書換えシステム
JPH10252547A (ja) 車両制御装置
JP6258126B2 (ja) 車載制御装置
JP3551855B2 (ja) 車両用制御装置