JP2002194177A - 水性エマルジョン及びこれを用いたセメント用バインダー - Google Patents

水性エマルジョン及びこれを用いたセメント用バインダー

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JP2002194177A
JP2002194177A JP2000394182A JP2000394182A JP2002194177A JP 2002194177 A JP2002194177 A JP 2002194177A JP 2000394182 A JP2000394182 A JP 2000394182A JP 2000394182 A JP2000394182 A JP 2000394182A JP 2002194177 A JP2002194177 A JP 2002194177A
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group
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aqueous emulsion
polymerization
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JP2000394182A
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Juichi Komori
寿一 小森
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Chuo Rika Kogyo Corp
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Chuo Rika Kogyo Corp
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/0028Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation
    • C04B40/0039Premixtures of ingredients
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/0045Polymers chosen for their physico-chemical characteristics

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な耐久性や強度を有し、特に、雨天時に
耐久性や強度を保持できるセメント用バインダーを提供
することを目的とする。 【解決手段】 ハロゲン原子及び水酸基を有する単量
体、及びエポキシ基と反応可能な官能基を有する単量体
を含む単量体混合物を共重合して得られる重合体を含有
する水性エマルジョンとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水性エマルジョ
ン及びこれを用いたセメント用バインダー、より詳細に
は、透水舗装に用いられるセメント用バインダーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、歩道に施されてきた透水舗装が車
道にも適用されてきている。この透水舗装は、砕石等の
骨材をバインダーを含むセメントで結合したものであ
り、雨水等の水を舗装面の内側に透過する性質を有す
る。このバインダーとして、一般に、カチオン性界面活
性剤やカチオン性水溶性高分子を用いたカチオンエマル
ジョンが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車道は
歩道と異なり、路面にかかる荷重は大きく、前記のバイ
ンダーでは、耐久性や強度が十分でない場合が多い。特
に雨天の場合、耐久性や強度が低下する場合がある。
【0004】そこで、この発明は、十分な耐久性や強度
を有し、特に、雨天時に耐久性や強度を保持できるセメ
ント用バインダーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、ハロゲン原
子及び水酸基を有する単量体、及びエポキシ基と反応可
能な官能基を有する単量体を含む単量体混合物を共重合
して得られる重合体を含有する水性エマルジョンを用い
ることにより、前記課題を解決したものである。
【0006】前記水性エマルジョンをバインダーとして
使用し、セメントと混和すると、そのアルカリ性によ
り、共重合体中のハロゲン原子及び水酸基を有する単量
体由来の構成単位が閉環してエポキシ構造をとる。そし
て、エポキシ基と反応可能な官能基を有する単量体由来
の構成単位の官能基が前記エポキシ基と反応して架橋化
する。これにより、バインダーがセメント内で強化さ
れ、十分な耐久性や強度が得られる。さらに、架橋され
るので、水中においても、耐久性や強度を保持すること
が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を説明
する。
【0008】この発明にかかる水性エマルジョンは、ハ
ロゲン原子及び水酸基を有する単量体、及びエポキシ基
と反応可能な官能基を有する単量体を含む単量体混合物
を共重合して得られる重合体を含有するものである。
【0009】前記のハロゲン原子及び水酸基を有する単
量体とは、一分子中にハロゲン原子及び水酸基の2種の
官能基を有する単量体であり、この2種の官能基が塩基
性条件下でオキシラン基を形成することができるエチレ
ン性不飽和単量体を用いることができ、この2種の官能
基が隣接した炭素原子に結合した構造を有する単量体が
好ましい。この例としては、3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、3−ブロモ−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヨード−
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のアク
リレート類等があげられる。なお、「(メタ)アクリ
ル」又はこれに類する表現は、対応する「アクリル又は
メタクリル」を示す。
【0010】前記のエポキシ基と反応可能な官能基を有
する単量体とは、前記のハロゲン原子及び水酸基を有す
る単量体が塩基性条件下でオキシラン基を形成した際、
このオキシラン基と反応しうる官能基を有する単量体を
いい、その官能基としては、アミノ基、カルボキシル基
等があげられる。上記アミノ基を有する単量体として
は、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、t−ブチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、モノメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メ
タ)アクリレート系単量体、ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド等のN−アミノアルキル(メタ)ア
クリルアミド単量体等があげられる。また、上記カルボ
キシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸等があげ
られる。
【0011】前記単量体混合物は、前記2つの単量体に
限られるものではなく、前記2つの単量体と共重合可能
で、かつ、前記2つの単量体の架橋反応を抑制しない単
量体であればよい。このような例としては、(メタ)ア
クリル酸の炭素数1〜10のアルキルエステル、ビニル
芳香族化合物、ハロゲン化ビニル、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、エチレン、ブタジエン、スチレ
ン、モノオレフィン性不飽和スルホン酸等があげられ
る。
【0012】前記(メタ)アクリル酸の炭素数1〜10
のアルキルエステルの例としては、アルキル基がメチル
基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘ
キシル基等である(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート等があげられる。
【0013】前記ビニル芳香族化合物の例としては、ス
チレン等があげられる。前記ハロゲン化ビニルの例とし
ては、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等があ
げられる。これらは、1種単独又は2種以上組み合わせ
て使用することができる。
【0014】前記のハロゲン原子及び水酸基を有する単
量体と、エポキシ基と反応可能な官能基を有する単量体
との混合比は、前記ハロゲン原子及び水酸基を有する単
量体100重量部に対し、10〜400重量部がよく、
20〜300重量部が好ましい。10重量部より少ない
と、後述するハロゲン原子及び水酸基を有する単量体が
塩基性条件下でオキシラン基を形成したときの架橋反応
性が低下し、一方、400重量部を超えて多い場合は、
耐水性が低下する傾向となる。
【0015】この発明にかかる水性エマルジョンをバイ
ンダーとして使用し、セメントと混和すると、そのアル
カリ性により、前記ハロゲン原子及び水酸基を有する単
量体由来の構成単位が閉環してオキシラン構造をとる。
そして、前記エポキシ基と反応可能な官能基を有する単
量体由来の構成単位の官能基が前記オキシ基と反応して
架橋化する。これにより、バインダーがセメント内で強
化され、十分な耐久性や強度が得られる。さらに、架橋
されるので、水中においても、耐久性や強度を保持する
ことが可能となる。
【0016】前記の単量体混合物を共重合して得られる
水性エマルジョンは、例えば、前記単量体混合物を有機
溶剤中で溶液重合して得られた共重合体を水に溶解又は
分散させる方法、前記単量体混合物を乳化重合する方法
などによって得ることができる。
【0017】以下に、まず、単量体混合物を有機溶剤中
で溶液重合して共重合体を製造し、得られた共重合体を
水に溶解又は分散させて水性樹脂液とする方法について
説明する。
【0018】溶液重合は、従来公知の方法に従って行え
ば良く、前記単量体混合物を有機溶剤中で溶液重合する
ことによって共重合体が得られる。
【0019】溶液重合において使用できる有機溶剤は、
水に対する溶解度が20%以上の親水性溶剤であること
が好ましく、具体例としては、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアル
コール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、プロピレングリコ−ルモノプロピルエ
ーテルなどをあげることができる。これらの溶剤は、一
種単独又は二種以上混合して用いることができる。
【0020】溶液重合は、公知の方法に従って行えばよ
く、通常は、前記単量体混合物を溶解した有機溶剤に、
重合開始剤と連鎖移動剤を適宜添加して重合反応を行え
ばよい。重合開始剤、連鎖移動剤等の添加方法について
は、特に限定はなく、重合開始時期に一括添加する方
法、単量体混合物に重合開始剤を溶解して滴下する方
法、重合開始剤を逐次添加する方法等から適宜選択で
き、また、これらの添加方法を2種以上複合化しても良
い。
【0021】溶液重合に使用する重合開始剤としては、
公知の開始剤を用いることができ、例えば、アゾビスイ
ソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル等のアゾ系
重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパ
ーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸
化物系重合開始剤、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、
過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの無機系過酸化
物系開始剤等を使用できる。これら開始剤は、1種単独
又は2種以上を適宜併用することができる。重合開始剤
の使用量は、単量体重量に対して0.1〜10重量%程
度が適当である。
【0022】上記連鎖移動剤についても特に限定はな
く、公知の連鎖移動剤を用いることができ、その例とし
て、メルカブタン類、α−メチルスチレン、ハロゲン化
アルキル等をあげることができる。連鎖移動剤の使用量
は、単量体重量に対して、0.03〜5重量%程度が適
当である。
【0023】溶液重合の重合温度は、50〜90℃程度
が適当であり、重合率の点からは70〜90℃程度が好
ましい。重合時間は、3〜12時間程度とすればよい。
重合反応時の単量体濃度は、通常、30〜70%程度、
好ましくは40〜60重量%程度とすればよい。
【0024】この様にして得られる重合体は、重量平均
分子量が1000〜100000程度のものが好まし
い。この様な範囲の分子量とすることによって、重合体
がセメント粒子の分散剤として機能すると共に、セメン
ト硬化後は均一な複合体を形成することができる。
【0025】この様にして得られた共重合体を、水に溶
解又は分散させることによって、水性エマルジョンとす
ることができる。具体的には、溶液重合によって得られ
た共重合体溶液に直接水を加えて混合すればよい。
【0026】上記の水の使用量は、有機溶剤量より多く
することが必要であり、通常、有機溶剤量の2倍容量程
度以上とすることが好ましい。
【0027】この様な方法で得られた水性エマルジョン
中に含まれる溶剤は、必要に応じて、蒸留等の方法で除
去することができる。
【0028】次に、乳化重合法によって水性エマルジョ
ンを製造する方法について説明する。
【0029】乳化重合反応は、公知の条件に従って、乳
化剤の存在下に重合開始剤を用いて水媒体中で行えば良
い。乳化重合反応における各成分の添加方法について
は、特に限定はなく、一度に単量体を水媒体中に仕込む
方法、単量体と乳化剤を連続的に水媒体中に滴下するモ
ノマー滴下法、単量体と乳化剤に水を加えてエマルジョ
ン化させ、これを連続的に水媒体中に滴下するプレエマ
ルジョン滴下法等の方法を適宜採用できる。また、開始
剤の添加方法についても特に限定はなく、重合開始時期
に一括添加する方法、単量体混合物に重合開始剤を溶解
させて滴下する方法、逐次添加する方法等から適宜採用
できる。更に、これらの方法を2種以上複合化しても良
い。
【0030】乳化剤としては、各種の公知のカチオン
系、ノニオン系又は両イオン性の乳化剤を用いることが
できる。乳化剤の具体例としては、ステアリルアミン塩
酸塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ト
リメチルオクタデシルアンモニウムクロライド等のカチ
オン系乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキ
シエチレンオキシプロピレンブロックポリマー、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系乳化剤;ラウ
リルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の
両イオン性乳化剤等をあげることができる。
【0031】さらに、ラジカル重合性の炭素−炭素二重
結合を有する界面活性剤(以下、「反応性乳化剤」とい
う)を乳化剤として用いることもできる。反応性乳化剤
は、通常の乳化剤の様にエマルジョン粒子に物理的に吸
着したものではなく、重合時に共重合されて重合鎖に組
み込まれる。このため、反応性乳化剤を用いて得られる
エマルジョンは、乳化剤の存在による耐水性の低下等の
弊害がない。反応性乳化剤としては、具体的には、ビニ
ル基、アリル基、プロペニル基、アクリロイル基、メタ
クリロイル基等のラジカル重合性の炭素−炭素二重結合
を有する基を含む界面活性剤が適当であり、このような
反応性乳化剤としては、ノニオン系、カチオン系等のも
のが用いられる。この様な反応性乳化剤としては、例え
ば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルを基
本構造として疎水基にラジカル重合性のプロペニル基を
導入したノニオン系界面活性剤等をあげることができ
る。反応性乳化剤の具体例としては、アクアロンRN−
20、アクアロンRN−30、アクアロンRN−50
(いずれも商品名;第一工業製薬(株)製)等のノニオ
ン系反応性乳化剤、アデカノールSDX−236(商品
名;旭電化工業(株)製)、カチナールDAMLAC−
2(商品名;東邦化学工業(株)製)等のカチオン系反
応性乳化剤等をあげることができる。
【0032】上記乳化剤の使用量は、単量体全量に対し
て1〜20重量%程度、好ましくは2〜5重量%程度と
すればよい。
【0033】上記重合開始剤としてはアゾビスイソブチ
ロニトリル、アゾビスバレロニトリル等のアゾ系開始
剤、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物系開
始剤、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウム等の無機系過酸化物系開始剤など
を使用できる。又、ロンガリット、L−アスコルビン
酸、有機アミン等の還元剤を併用したレドックス開始剤
を用いても良い。これらの開始剤は、1種単独で用いる
か或いは2種以上を併用することができる。
【0034】重合開始剤の使用量は、単量体全量に対し
て0.05〜10重量%程度、好ましくは0.1〜3重
量%程度とすればよい。
【0035】また、必要に応じて、連鎖移動剤として各
種のメルカプタン類、α−メチルスチレン、ハロゲン化
アルキル等を用いることができる。連鎖移動剤は、重合
体の機械的安定性向上、重合容器への付着防止等に有効
である。連鎖移動剤の使用量は、単量体全量に対して
0.01〜10重量%程度、好ましくは0.05〜3重
量%程度とすればよい。
【0036】重合温度は、30〜90℃程度とすればよ
く、重合速度の点からは60〜80℃程度とすることが
好ましい。重合時間は、3〜12時間程度、好ましくは
3〜8時間程度とすればよい。重合反応時の単量体全量
の濃度は、通常、30〜70%程度、好ましくは40〜
60%程度とすればよい。得られる水性エマルジョン
は、通常、樹脂濃度30%において、25℃における粘
度が1〜1000mPa・s程度の範囲のものが好まし
い。
【0037】乳化重合法は、通常、単量体全量に対して
乳化剤量を4〜20重量%程度として反応を行えばよい
が、これらの量は特に限定されるものではない。
【0038】乳化重合法によって得られた水性エマルジ
ョンは、共重合体中のアミノ基を中和することによっ
て、重合物の機械的安定性を向上させることができる。
中和に用いる酸性化合物としては、塩酸、硫酸、燐酸、
硝酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク
酸、クエン酸、リンゴ酸等の有機酸等があげられる。酸
性化合物の量は、共重合体中のアミノ基を完全に中和で
きる量であっても良いし、部分的に中和する量であって
も良く、通常、中和率50〜100%程度とすることが
好ましい。
【0039】前記の水性エマルジョンは、セメント用バ
インダーの一成分として使用される。このとき、この水
性エマルジョン中の樹脂分は、10〜60%程度とする
ことが好ましい。
【0040】また、前記セメント用バインダーには、さ
らに必要に応じて、公知の添加剤、例えば顔料、充填
剤、湿潤剤、分散剤、防腐剤、防かび剤、可塑剤などを
本発明の目的や効果を損なわない範囲で配合することが
できる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説
明する。
【0042】(製造例1)撹拌翼、還流冷却管、温度計
及び滴下ロートを備えたセパラブルフラスコに、イオン
交換水35重量部と界面活性剤として商品名 ノニポー
ル200(三洋化成工業(株)社製)を0.1重量部添
加して溶解した。
【0043】次に、この界面活性剤溶液を58℃まで昇
温させ、アミノ基含有アクリル系モノマーとして、ジメ
チルアミノエチルメタクリレート(以下、「DMA」と
略する。)2.7重量部を添加した後に、95重量%蟻
酸をイオン交換水で蟻酸濃度を35重量%に希釈したも
のを2.23重量部添加して10分間混合し、アミノ基
含有アクリル系モノマーを中和した後、2,2’−アゾ
ビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の15重量%水
溶液を1.53重量部添加した。次いで、メチルメタク
リレート(以下、「MMA」と略する。)40重量部、
2−エチルヘキシルアクリレート(以下、「2EHA」
と略する。)55重量部、3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート(以下、「CHPM」と略す
る。)2重量部、DMA0.3重量部、界面活性剤成分
として商品名 エマルゲンA−60(花王(株)社製)
3.5重量部、アミノ基含有アクリル系モノマーの中和
剤として95重量%蟻酸0.065重量部及びイオン交
換水44.3重量部を混合したモノマーエマルジョンを
滴下ロートにて反応容器内に連続滴下を開始した。モノ
マーエマルジョン滴下中の反応容器内温度を60±2℃
に保ち、4時間で滴下を終了した。
【0044】モノマーエマルジョン滴下終了後、2,
2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の1
0重量%水溶液を1.05重量部添加して、反応容器内
温度を80±1℃にして3時間熟成反応を行った。反応
後、反応液を40℃まで冷却し、水性エマルジョンを得
た。
【0045】得られた水性エマルジョンは、不揮発分5
5.5%、粘度2650mPa・s、pH4.8であっ
た。
【0046】(製造例2〜10)単量体の組成比を表1
に記載の比とした以外は、製造例1と同様にして水性エ
マルジョンを製造した。なお、表1において、「SM」
は、スチレンモノマーを示す。
【0047】
【表1】
【0048】(実施例1〜7、比較例1〜3)上記で製
造した水性エマルジョンにポルトランドセメントを配合
し、プロペラ撹拌によりポリマーセメントペーストを得
た。なお、水性エマルジョン中の樹脂量は、ポルトラン
ドセメントに対して40%となるように配合した。
【0049】得られたポリマーセメントペーストをビニ
ールシート上に流し、20℃、60%RHで7日間養生
し、膜厚約1mmの試験片を作成した。この状態を常態
養生としてダンベル2号型枠で打ち抜き、下記の方法に
従って、強伸度を測定した。また、追加養生として、2
0℃水又は60℃温水中に各試料を24時間浸漬し、2
0℃水浸漬物については浸漬終了直後に強伸度測定を行
い、60℃温水浸漬物はそのまま20℃まで冷却後直ち
に強伸度測定を行った。それらの結果を表2に示す。
【0050】さらに、常態養生後、20℃水浸漬又は6
0℃温水浸漬することによる強伸度の変化、すなわち、
強伸度保持率を、上記の常態養生後、20℃水浸漬後及
び60℃温水浸漬後の強伸度データから算出した。その
結果を表3に示す。
【0051】強伸度測定 養生後の試験片を20mm/minにて引張試験を行っ
て強伸度を測定した。なお、表2及び表3における強度
の単位は、「N/mm2 」である。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【発明の効果】この発明によれば、バインダーがセメン
ト内で架橋されるので、セメントに十分な耐久性や強度
が付与される。また、水中においても、架橋構造によ
り、耐久性や強度を保持することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン原子及び水酸基を有する単量
    体、及びエポキシ基と反応可能な官能基を有する単量体
    を含む単量体混合物を共重合して得られる重合体を含有
    する水性エマルジョン。
  2. 【請求項2】 前記エポキシ基と反応可能な官能基がア
    ミノ基である請求項1に記載の水性エマルジョン。
  3. 【請求項3】 前記ハロゲン原子及び水酸基を有する単
    量体と、エポキシ基と反応可能な官能基を有する単量体
    との混合比が、前記ハロゲン原子及び水酸基を有する単
    量体100重量部に対し、0.1〜10重量部である請
    求項1又は2に記載の水性エマルジョン。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の水性
    エマルジョンを含有するセメント用バインダー。
JP2000394182A 2000-12-26 2000-12-26 水性エマルジョン及びこれを用いたセメント用バインダー Pending JP2002194177A (ja)

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JP2006327899A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Ube Ind Ltd ポリマーセメント組成物
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