JPH10251313A - ポリマーエマルジョンおよび水硬性無機材料用混和剤 - Google Patents
ポリマーエマルジョンおよび水硬性無機材料用混和剤Info
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- JPH10251313A JPH10251313A JP9056734A JP5673497A JPH10251313A JP H10251313 A JPH10251313 A JP H10251313A JP 9056734 A JP9056734 A JP 9056734A JP 5673497 A JP5673497 A JP 5673497A JP H10251313 A JPH10251313 A JP H10251313A
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Abstract
であって、セメントなどの混和剤として用いたときに、
セメントなどとの混和性能と、付着性など硬化体性能に
おいて優れた特性を発揮するポリマーエマルジョンを提
供する。 【解決手段】 アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリ
ル酸エステルを含み、メタクリル酸などのカルボキシル
基を有する不飽和単量体を全不飽和単量体の0.1〜1
0重量%含み、共重合体のガラス転移温度が220〜2
70Kである不飽和単量体を、ノニルプロペニルフェノ
ールポリエチレンオキサイドなどの反応性乳化剤を用い
て乳化重合してポリマーエマルジョンを製造した。
Description
性無機材料の混和剤などとして有用なアクリル酸エステ
ル系ポリマーエマルジョンに関し、また、このポリマー
エマルジョンを必須成分として含有する水硬性無機材料
用混和剤に関するものである。
メント混和剤としてモルタルなどのセメント組成物の性
質を改善するために用いられてきた。このようなポリマ
ーエマルジョンとしては、エチレン−酢酸ビニル系、ス
チレン−ブタジエン系、アクリル酸エステル系などを挙
げることができる。これらを混和することにより、セメ
ントモルタル硬化体中に樹脂フィルムが形成されて亀裂
防止能が付与され(特公昭52−25406号公報)、
曲げ強さ、引っ張り強さ、圧縮強さなどの機械的強度が
向上し(特公昭47−33054号公報)、耐衝撃性、
耐磨耗性(特開昭62−52154号公報)、耐水性、
耐候性などを改善できることが知られている。また、ポ
リマーエマルジョンは、プライマーとしてコンクリート
など構造物素地表面に塗布することにより、この素地表
面に塗工されるモルタルなどとの付着性を向上させる
(特公昭44−18757号公報)ことを目的として使
用される場合もある。
ジョンとして、アクリル酸エステル系のポリマーエマル
ジョンは、エチレン−酢酸ビニル系やスチレン−ブタジ
エン系と比べると、耐候性には優れているがセメント混
和性および付着性能に劣るため、広く受け入れられては
いなかった。近年、これらの欠点を改善するため、保護
コロイド効果の利用(特開昭58−55355号公
報)、ボールベアリング効果の利用(特開平3−205
333号公報)、コンクリート用流動化剤の知見の利用
(特開平8−217808号公報、特開平8−2175
13号公報)が提案されている。
提案されているアクリル酸エステル系ポリマーエマルジ
ョンは、いずれもセメント混和性を改善するが付着性能
を向上させるものではなかった。一方、付着性を向上さ
せるためにカチオン性の官能基を導入することも提案さ
れているが(特開昭62−83346号公報)、セメン
ト混和性の改善までには至っておらず、混和性と付着性
の両性能を十分に満たすアクリル酸エステル系ポリマー
エマルジョンは未だ得られていない。
どとの混和性に優れ、かつ付着性においても優れた性能
を有するポリマーエマルジョンおよびこれを必須成分と
する水硬性無機材料用混和剤を提供することを目的とす
る。
本発明のポリマーエマルジョンは、カルボキシル基を有
する不飽和単量体と、アクリル酸エステルおよびメタク
リル酸エステルから選ばれる少なくとも一つの不飽和単
量体とを含み、不飽和単量体の共重合体について重量分
率法により算出したガラス転移温度が220〜270K
である混合物を、エチレン性不飽和結合とポリオキシア
ルキレン基とを有する分子を含む乳化剤を用いて乳化重
合して得られることを特徴とする。
能および付着性能を向上させ得るポリマーエマルジョン
とすることができる。ポリオキシエチレン基やポリオキ
シプロピレン基などのポリオキシアルキレン基は、セメ
ント粒子などの無機粒子を立体反発効果により分散させ
る能力に優れるが、この立体反発効果は無機材料どうし
の付着性能を低下させるという側面も持ちあわせてい
る。一方、カルボキシル基は、無機材料どうしの付着性
能を向上させる点においては効果があるが、無機粒子の
分散安定性を阻害する傾向を有するものである。本発明
のポリマーエマルジョンが前記効果を発揮するのは、ポ
リマーエマルジョンの粒子表面に、ポリオキシアルキレ
ン基とカルボキシル基とを効果的に化学修飾できたこと
が一因であると考えられる。
転移温度とは、下記に示すフォックス(Fox)の式に
基づいて算出したガラス転移温度(Tg)のことをい
う。
(K)、Tgn は不飽和単量体nのガラス転移温度
(K)、Wgn は不飽和単量体の重量分率である。
域においてポリマーの諸性質は大きく変化することが知
られているが、本発明において、上記式(1)により算
出したガラス転移温度を220〜270Kとしたのは、
270Kを超えると付着性能や耐水性などの硬化体性能
が低下するからであり、220K未満では皮膜の弾性が
低下して付着強さが低下したり皮膜の機械的強度が低下
するからである。同様の観点から、前記方法により算出
されたガラス転移温度は、240K以上であることがさ
らに好ましい。
不飽和結合を有する反応性乳化剤を用いることにより、
フリーの乳化剤による硬化体の耐水性の低下が抑制され
るなどの効果が得られている。
ルジョンの平均粒子径が30〜200nmであることが
好ましい。平均粒子径が200nmを超えるとポリマー
の比表面積が小さくなって、カルボキシル基やポリオキ
シアルキレン基をポリマー表面に効果的に化学修飾する
ことができなくなるからであり、30nm未満ではポリ
マーエマルジョンの濃度が著しく増加して製造時や使用
時の取り扱いが容易ではなくなるからである。平均粒子
径は、50nm以上がさらに好ましく、また、150n
m以下さらには100nm以下が一層好ましい。このよ
うに平均粒子径が小さく、ガラス転移温度が270K以
下であるポリマーエマルジョンを用いることにより、機
械的強度、耐水性などの皮膜特性が向上する。
おいて、カルボキシル基を有する不飽和単量体を全不飽
和単量体の0.1〜10重量%とすることが好ましい。
10重量%を超えると皮膜の耐水性が低下したり、セメ
ント硬化反応が阻害されるおそれがあるからであり、
0.1重量%未満ではカルボキシル基に起因する付着性
能が十分に発揮されないおそれがあるからである。カル
ボキシル基を適切な割合で導入することにより良好な硬
化体性能などを得ることができる。
飽和単量体の0.5〜10重量%として乳化重合するこ
とが好ましい。10重量%を超えると付着性能や硬化体
性能が低下するおそれがあるからであり、0.5重量%
未満では所望の粒子径を有するポリマーエマルジョンが
得がたくなるからである。ポリオキシアルキレン基をカ
ルボキシル基に対して適切な割合で導入することにより
混和性および付着性を調整することができる。
のポリマーエマルジョンを必須成分として含有すること
を特徴とする。
飽和単量体について説明する。
ては、不飽和カルボン酸が好ましく、具体的には、アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸などを用いることができる。アクリル
酸およびメタクリル酸から選ばれる少なくとも一つがさ
らに好ましい。なお、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸などのジカルボン酸の場合には、これらのモノエステ
ルやモノアマイドを用いてもよい。
ルとしては、特に制限されるものではないが、アクリル
酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルが
好ましく、この場合のアルキル基としては炭素数が1〜
18のものが好適であり、さらに具体的に例示すれば、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシルなどを用いることができる。
を用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いて
もよい。
は、強度、耐水性、耐薬品性など樹脂皮膜に由来する性
能を向上させるために、1分子中に複数の官能基を有す
る架橋剤を含ませて共重合させることが好ましい。架橋
剤としては、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、ビスフェノールAポリオキシエチレン付加体ジアク
リレート、ビスフェノールAポリオキシエチレン付加体
ジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、N−
メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド、ジビニルベンゼンなどを用いることができる。
ジョンの性能を損なわない範囲で、前記以外の不飽和単
量体、例えばスチレンやα−メチルスチレンなどのスチ
レン類、ブタジエンやイソプレンなどのジエン類、酢酸
ビニルやプロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、
アクリロニトリルやα−メチルアクリロニトリルなどの
ニトリル類を適宜併用してもかまわない。
レン基とエチレン性不飽和結合とを一分子内に有する乳
化剤について説明する。このような反応性乳化剤として
は、例えば、下記化学式(1)、(2)に示されるアニ
オン性またはノニオン性乳化剤を好適に使用することが
できる。
て、Aは炭素数が2または3のアルキレン基(例えば、
−CH2−CH2−または −CH2−CH(CH3)−
)、M 1 は1価または2価の陽イオン、nは3〜10
0、好ましくは5〜40、R0 は炭素数が6〜18のア
ルキル基(例えば、オクチル基、ノニル基)、アルケニ
ル基またはアラルキル基(アリール化アルキル基)であ
る。
ニオン性乳化剤の1種または2種以上と併用してもよ
い。
る。
(3)に示すポリオキシアルキレンアルキルアリールエ
ーテルスルホネート・サルフェート塩
レンアルキルエーテルサルフェート塩
レンアルキルアリールエーテルサルフェート塩
て、mは0または1、R1 は炭素数が6〜20のアルキ
ル基、R2 は水素原子またはメチル基、R3 は炭素数が
1〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキル基もし
くはアルケニル基を有するフェニル基、または脂肪酸残
基、R4 はメチレン基、エチレン基またはフェニレン基
であり、A、nおよびM1 は前記と同様である。
(12)に示すポリオキシアルキレンアルキルアリール
エーテル
キレンアルキルエーテル
おいて、A、nおよびR1 は前記と同様である。
ン基、オキシプロピレン基などのオキシアルキレン基を
有するアニオン性乳化剤が好ましい。
単独、または過酸化水素と酒石酸、クエン酸、アスコル
ビン酸などのカルボン酸との組み合わせや、過酸化水素
とシュウ酸、スルフィン酸およびこれらの塩類またはオ
キシアルデヒド類、水溶性鉄塩などとの組み合わせ、さ
らには過硫酸塩、過炭酸塩、過硼酸塩類などの過酸化
物、または2,2´アゾビス(2−アミジノプロパン)
とその塩、2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレン
イソブチルアミジン)とその塩、4,4´−アゾビス
(4−シアノ吉草酸)とその塩などの水溶性アゾ系開始
剤が使用可能である。本発明のポリマーエマルジョンの
調整には、前記水溶性アゾ系開始剤を、ポリマーエマル
ジョンを構成する不飽和単量体に対して、0.1〜3重
量%の範囲で用いることが好ましい。
単量体、乳化剤、重合開始剤を適宜用いて、下記の一般
的な乳化重合により調整することができる。すなわち、
水相に乳化剤を溶解し、不飽和単量体混合物の一部を乳
化・可溶化させた後、重合開始剤を添加し、次いで残り
の不飽和単量体をそのまま滴下するモノマー滴下法、あ
るいは乳化剤、水の一部と不飽和単量体混合物を予め混
合乳化し、乳化物を滴下するプレ乳化法などにより調製
できるが、乳化重合の欠点である重合釜あるいは撹拌羽
根等への重合物の付着量を低減するという観点からは、
プレ乳化法の採用が好ましい。
40重量%時の粘度が50〜200cP(ブルックフィ
ールド型粘度計法)であるときに作業性が良好である。
また、低粘度のものは固形分を50重量%以上含有させ
ることも可能である。
合によって得られたエマルジョンの形態でセメントなど
の組成物中に配合することができる。この場合のポリマ
ーエマルジョンの使用量はセメントなどの水硬性組成物
100重量部に対して、固形分として0.1〜50重量
部が好ましい。50重量部を超えると水硬性組成物が本
来持っている性能を阻害するおそれがあり、0.1重量
部未満ではポリマー性能が硬化体に十分反映されないか
らである。
る対象は、ポルトランドセメント、フライアッシュセメ
ント、シリカセメント、高炉セメント、石膏セメントな
どのセメント類のほか、半水、2水、6水石膏などの石
膏類であってもよい。また、セメント類は、普通硬化
型、速硬型、超速硬型のいずれであってもよい。
硬化体の性能を高めるために、シルカフューム、フライ
アッシュ、高炉スラグ、細骨材、再生細骨材、硅砂、雲
母、石粉末、ガラス粉末、アルミ粉末などの無機混和材
料、あるいはリグニンスルフォン酸(塩)、樹脂酸
(塩)、高級脂肪酸(塩)、ナフタレンスルフォン酸
(塩)、ホルマリン縮合物、芳香族アミノスルフォン酸
(塩)系化合物、ポリスチレン系スルフォン酸(塩)、
ポリ(メタ)アクリル酸(塩)系化合物、ポリアルキレ
ングリコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、亜硝酸塩、1−ヒドロキシエタン1、1−ジ
スルフォン酸など公知のセメント用化学混和剤(AE
剤、減水剤、流動化剤、消泡剤、保湿剤、防錆剤、収縮
低減剤など)を併用することができる。これらのセメン
ト用化学混和剤は、ポリマーエマルジョンの性能を損な
わない範囲で、予めエマルジョン中に混和して用いるこ
とができる。
より具体的に説明する。なお、以下の各実施例において
示す「部」および「%」はそれぞれ「重量部」および
「重量%」である。 〔ポリマーエマルジョンの調製〕 (1)ポリマーエマルジョンNo.1 温度計、撹拌機、環流冷却管、窒素導入管および滴下ロ
ートを備えたガラス製反応容器に表2にNo.1として
示す乳化剤8.0部と水140.0部を仕込んで溶解
し、系内を窒素ガスで置換する。表1にNo.1として
示す不飽和単量体混合物100.0部と先に溶解した乳
化剤水溶液148.0部のうち、50.0部を乳化混合
し、このうち5.0部を反応容器に加え65℃まで昇温
する。昇温の後、2、2´−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)二塩酸塩0.3部を水0.8部に溶解し、前記
の反応容器に添加し、直ちに残不飽和単量体乳化物14
5.0部を60分間にわたって反応容器内に連続滴下
し、65℃で重合を行う。滴下終了後、65℃で180
分間熟成を行い重合を完結させる。室温まで冷却後、固
形分を40%に調製し、ポリマーエマルジョンNo.1
とした。
o.7 表2の乳化剤および表1の不飽和単量体を用いてポリマ
ーエマルジョンNo.1に準じて調製した。 (3)ポリマーエマルジョンNo.8 市販されているEVA(エチレン−酢酸ビニル)系エマ
ルジョン[商品名:NSハイフレックスHF−1000
(日本化成品)]を使用した。 〔ポリマーエマルジョンの性状確認〕得られたポリマー
エマルジョンの平均粒子径を光散乱光度計(大塚電子社
製ELS−800)により測定した。なお、表1の各不
飽和単量体について、ガラス転移温度を前述のフォック
スの式により算出した。各不飽和単量体の単独重合体の
ガラス転移温度としては、下記の値を用いた(単位:
K)。
チル:249、メタクリル酸メチル:378、メタクリ
ル酸:501、N−メチロールアクリルアミド:373 〔ポリマーセメントモルタルの性能評価〕 (1)混和性試験 JIS R5201(セメントの物理試験方法)に規定
する練り混ぜ機、市販されている補修材(ハイモルスー
パー#20、昭和電工社製)を用いて、フロー値の測定
と単位容積重量試験を行った。試験実条件は40℃、混
和条件は6倍水希釈ポリマーエマルジョン(ポリマーエ
マルジョン:水=1:5)を補充材に対して38重量%
となるように加え、90秒間混練りしたものを供試体と
した。
仕上塗材)5.6軟度変化試験に準じて測定した。フロ
ー値は、練り直後および40℃で60分間放置とした後
について測定した。
だ固まらないコンクリートの単位容積重量試験方法及び
空気量の重量法による試験方法(重量方法))に準じて
測定した。 (2)硬化体性能試験 JIS A6203に準じて曲げ強さ、圧縮強さ、付着
強さ、吸水率、透水量を測定した。 (3)プライマー評価 日本建築仕上学会規格M−101「セメントモルタル塗
り用吸水調整材の品質基準」に準じて付着強さ試験をお
こなった。但し、3倍希ポリマーエマルジョン水(ポリ
マーエマルジョン:水=1:2)をプライマーとし、1
00g/m2 となるように塗りつけた。塗付けモルタル
の組成はセメント:川砂=1:1とし、養生7日目の供
試体を評価した。温度20℃、湿度80%にて14日間
養生したものを標準試験用供試体とし、温度20℃、湿
度80%7日間養生後、20℃水中7日間浸漬したもの
を耐水試験用供試体とした。
規格に準じて算出することにより行い、また、付着強さ
測定用ジグを取り付けるための切り込みを供試体面に4
0×40mmの大きさで入れたときに付着不良で剥離し
た割合を算出して、浮き率とした。
す。
和剤を用いたセメントモルタルの流動性および硬化体性
能は良好であった。特に、エマルジョンNo.1〜N
o.5を用いた場合には、エマルジョンNo.6および
No.8を用いた場合よりも付着強度に優れ、エマルジ
ョンNo.7およびNo.8を用いた場合よりもフロー
ロスが小さく、エマルジョンNo.1〜No.5を用い
ると、混和性と付着性能の両性能が両立することがわか
る。
No.5を含む混和剤は、得られる皮膜特性が優れてお
り、プライマー組成物として用いた場合も優れた付着性
能を示すことがわかる。
を必須成分とする混和剤として用いることにより、混和
性、付着性能とも良好なセメントモルタルなどを得るこ
とができる。この混和剤は、従来のアクリル酸エステル
系ポリマーエマルジョンを用いた場合よりも、混和性に
優れていてフローロスや空気連行性が小さく、コテ作業
性にも優れており、得られたセメントモルタル硬化体の
付着強さ、圧縮強さ、曲げ強さ、吸水率、透水率など硬
化体性能の点でも優れた性能を発揮するものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 カルボキシル基を有する不飽和単量体
と、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルか
ら選ばれる少なくとも一つの不飽和単量体とを含み、不
飽和単量体の共重合体について重量分率法により算出し
たガラス転移温度が220〜270Kである混合物を、
エチレン性不飽和結合とポリオキシアルキレン基とを有
する分子を含む乳化剤を用いて乳化重合して得られるポ
リマーエマルジョン。 - 【請求項2】 平均粒子径が30〜200nmである請
求項1に記載のポリマーエマルジョン。 - 【請求項3】 前記混合物において、カルボキシル基を
有する不飽和単量体を全不飽和単量体の0.1〜10重
量%とした請求項1または2に記載のポリマーエマルジ
ョン。 - 【請求項4】 乳化剤を全不飽和単量体の0.5〜10
重量%として乳化重合した請求項1〜3のいずれか一つ
に記載のポリマーエマルジョン。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載のポ
リマーエマルジョンを必須成分として含有する水硬性無
機材料用混和剤。
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