JP2002193968A - ピラゾロ[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化合物、1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]チアジアジン化合物、及びその合成法 - Google Patents
ピラゾロ[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化合物、1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]チアジアジン化合物、及びその合成法Info
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Abstract
及び1,2,4-トリアゾロ[3, 4-b]チアジアジン化合物,並
びにそれらの安価で容易な製造法を提供すること。 【解決手段】 一般式(I)で表されるピラゾロ[3,2-c]-
1,2,4-トリアゾール化合物及び沸点が20〜69℃の有機溶
媒を用いることを特徴とする一般式(I)の化合物の製造
方法、並びに一般式(II)で表される1,2,4-トリアゾロ
[3,4-b]チアジアジン化合物及び沸点が20〜84℃の有機
溶媒を用いることを特徴とする一般式(II)の化合物の製
造方法(式中、R1は、炭素数1〜6の無置換アルキル基を
表し、R2〜R7は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜3の
無置換のアルキル基を表し、X1は、5〜6員の含窒素複素
環を形成するのに必要な原子団を表す。s,tは0,1を表
す。但し、sが1かつtが0のときは、R2〜R5がともにメチ
ル基であることはなく、sが1かつtが0のときは、R2,R3
がともにメチル基で、R4,R5がともに水素原子であるこ
とはない。) 【化1】
Description
合成中間体及び、医薬品の合成中間体として有用な、
1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]チアジアジン化
合物、及び、ピラゾロ[3,2−c]−1,2,4−ト
リアゾール化合物、及び、その合成法に関する。
トリアゾール化合物は、ハロゲン化銀カラー感光材料の
マゼンタカプラー及び、その合成中間体として重要であ
る。また、医薬品の中間体としても重要である。その中
でも、カプラーの活性位(ピラゾロ[3,2−c]−
1,2,4−トリアゾール化合物の7位)が無置換のも
のは、発色現像時に銀4当量を必要とする、いわゆる4
当量カプラーとして利用されている。この4当量カプラ
ーは、優れた粒状性を要求される撮影感光材料に好まし
く用いられているが、従来の技術では、7位が無置換の
ピラゾロ[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化
合物には優れた合成法が無く、その開発が強く要望され
ていた。
ロ[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化合物の
合成法が開示されている。しかし、限られた構造の化合
物の合成法についてのみ記載されたものであり、反応温
度が高く、低収率といった問題があった。特開昭63−
101386号、特開平2−101077号に、7位が
電子吸引性基で置換されたピラゾロ[3,2−c]−
1,2,4−トリアゾール化合物の合成法が開示されて
いる。また、特開昭63−231341号、特開平7−
175186号、特開2000−143664号に、7
位が無置換のピラゾロ[3,2−c]−1,2,4−ト
リアゾール化合物の合成法が記載されている。しかし、
これらの合成法には、収率が低い、反応温度が高い等の
問題点があった。
I)の化合物は、従来知られていない全く新規な化合物
である。
ゲン化銀感光材料で使用されるマゼンタカプラーとして
優れた性能を有するピラゾロ[3,2−c]−1,2,
4−トリアゾール化合物の合成中間体を提供することで
ある。本発明の他の目的は、安価で容易なピラゾロ
[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化合物の製
造法を提供することである。本発明の他の目的は、安価
で容易な1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]チアジ
アジン化合物の製造法を提供することである。
−トリアゾロ[3,4−b]チアジアジン化合物、及
び、7位が無置換のピラゾロ[3,2−c]−1,2,
4−トリアゾール化合物の合成法について鋭意検討した
ところ、安価な原料から、収率良く、容易に合成が可能
な合成法を見出し、本発明を完成した。
り達成された。 一般式(I)で表されるピラゾロ[3,2−c]−
1,2,4−トリアゾール化合物。
換アルキル基を表し、R2、R3、R 4、R5、R6、R
7は、各々独立に、水素原子、または、炭素数1から3
の無置換のアルキル基を表し、X1は、5〜6員の含窒
素複素環を形成するのに必要な原子団を表す。s、t
は、0,1を表す。ただし、sが1かつ、tが0のとき
は、R2、R3、R4、R5がともにメチル基であることは
ない。また、sが1かつ、tが0のときは、R2、R3、
がともにメチル基で、R4、R5がともに水素原子である
ことはない。
−トリアゾロ[3,4−b]チアジアジン化合物。
置換アルキル基を表し、R2、R3、R4、R5、R6、R7
は、各々独立に、水素原子、または、炭素数1から3の
無置換のアルキル基を表し、X1は、5〜6員の含窒素
複素環を形成するのに必要な原子団を表す。s、tは、
0、1を表す。ただし、sが1かつ、tが0のときは、
R2、R3、R4、R5がともにメチル基であることはな
い。また、sが1かつ、tが0のときは、R2、R3がと
もにメチル基で、R4、R5がともに水素原子であること
はない。
イオウ反応させることを特徴とする一般式(III)で表さ
れる化合物の製造方法。
無置換アルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキ
ル基、無置換のアリール基を表し、R12は、置換もしく
は無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロア
ルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換も
しくは無置換のアリール基を表す。
媒を用いる、もしくは、溶媒を用いないで反応させるこ
とを特徴とする下記一般式(I)で表されるピラゾロ
[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化合物の製
造方法。
換アルキル基を表し、R2、R3、R 4、R5、R6、R
7は、各々独立に、水素原子、または、炭素数1から3
の無置換のアルキル基を表し、X1は、5〜6員の含窒
素複素環を形成するのに必要な原子団を表す。s、t
は、0、1を表す。ただし、sが1かつ、tが0のとき
は、R2、R3、R4、R5がともにメチル基であることは
ない。また、sが1かつ、tが0のときは、R2、R3が
ともにメチル基で、R4、R5がともに水素原子であるこ
とはない。
媒を用いることを特徴とする下記一般式(II)で表される
1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]チアジアジン化
合物の製造方法。
置換アルキル基を表し、R2、R3、R4、R5、R6、R7
は、各々独立に、水素原子、または、炭素数1から3の
無置換のアルキル基を表し、X1は、5〜6員の含窒素
複素環を形成するのに必要な原子団を表す。s、tは、
0、1を表す。ただし、sが1かつ、tが0のときは、
R2、R3、R4、R5がともにメチル基であることはな
い。また、sが1かつ、tが0のときは、R2、R3がと
もにメチル基で、R4、R5がともに水素原子であること
はない。
する。一般式(I)において、R1は、炭素数1〜6の無置
換アルキル基を表す。その例としては、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、1,
1−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、
1,1−ジメチルブチルが挙げられる。R1は、好まし
くは、炭素数1から4の無置換アルキル基である。その
なかでも、イソプロピル、t−ブチルが好ましい。R1
は、最も好ましくはt−ブチルである。
立に、水素原子、または、炭素数1から3の無置換のア
ルキル基を表す。ただし、sが1かつ、tが0のとき
は、R 2、R3、R4、R5がともにメチル基であることは
ない。また、sが1かつ、tが0のときは、R2、R3が
ともにメチル基で、R4、R5がともに水素原子であるこ
とはない。R2、R3、R4、R5、R6、R7の具体例とし
ては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基が挙げられる。R2、R3、R4、
R5、R6、R7は、好ましくは、水素原子、メチル基で
ある。更に詳しくは、R2は水素原子が好ましく、R3は
メチル基が好ましい。R4、R5、R6、R7は水素原子、
またはメチル基が好ましい。
るのに必要な原子団を表す。形成する原子団としては、
以下の構造が例として挙げられる。
しい。その中でも、置換もしくは無置換のフタルイミド
基を形成するものが特に好ましい。無置換フタルイミド
基を形成するものが最も好ましい。
は0または1であり、tは0である。
が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イ
ソペンチル、1,1−ジメチルプロピル、n−ヘキシ
ル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチルであり、R
2、R3、R4、R5、R6、R7が、各々独立に、水素原
子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基であり、sは0または1であり、tは0であり、X
1は、置換もしくは無置換のフタルイミド基を形成する
原子団のものである。ただし、R2、R3がともにメチル
基であることはない。
イソプロピル、t−ブチルであり、R2が水素原子であ
り、R3がメチル基であり、sは0または1であり、t
は0であり、X1は、無置換フタルイミド基を形成する
原子団ものである。
t−ブチルであり、R2が水素原子であり、R3がメチル
基であり、s、tは0であり、X1は、無置換フタルイ
ミド基を形成する原子団ものである。
式(II)の R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、X1、
s、tは、一般式(I)でのR1、R2、R3、R4、R5、R
6、R7、X1、s、tと同義である。また、その好まし
い構造も一般式(I)の場合と同様である。
[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化合物の具
体例を挙げて、更に詳しく本発明を説明する。本発明は
これら具体例に限定されない。
−トリアゾロ[3,4−b]チアジアジン化合物の具体
的な化合物例を示し、本発明を更に詳しく説明する。本
発明はこれら具体例に限定されない。
ウ反応させる一般式(III)で表される化合物の製造方法
について詳しく述べる。
しくは無置換アルキル基(好ましくは、炭素数1〜3
0)、置換もしくは無置換のシクロアルキル基(好まし
くは炭素数3〜30)、無置換のアリール基(好ましく
は炭素数6〜30)を表し、R 12は、置換もしくは無置
換のアルキル基(好ましくは炭素数1〜30)、置換も
しくは無置換のシクロアルキル基(好ましくは炭素数3
〜30)、置換もしくは無置換のアルケニル基(好まし
くは炭素数3〜30)、置換もしくは無置換のアリール
基(好ましくは炭素数6〜30)を表す。式(VII)
中、R21は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル
基(好ましくは炭素数1〜30)、置換もしくは無置換
のアシル基(好ましくは炭素数1〜30)である。
としては、ハロゲン原子、アルコキシ基(炭素数1〜3
0)、アリールオキシ基(炭素数6〜30)が好まし
い。その例としては、塩素原子、メトキシ基、エトキシ
基、1−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチル
オキシ基、n−オクタデシルオキシ基、フェノキシ基、
p−t−オクチルフェノキシ基が例として挙げられる。
ば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、石油エ
ーテル、流動パラフィン)、芳香族系溶媒(ベンゼン、
トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ト
リクロロベンゼン)、エーテル系溶剤(ジエチルエーテ
ル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン)、エステ
ル系溶媒(酢酸エチル、酢酸ブチル、酪酸ブチル)、ア
ミド系溶剤(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド)、ハロゲン化炭化水素系溶剤(ジクロロエタン、
トリクロロエタン)、アルコール系溶媒(メタノール、
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール)、カ
ルボン酸系溶媒(酢酸、プロピオン酸)、その他にスル
ホラン、アセトニトリル、ジメチルイミダゾリジノン等
が例として挙げられる。
溶媒が好ましい。また、無溶媒で反応させることも好ま
しい。溶媒を使用するときの使用量は、一般式(IV)で
表される化合物に対して、0.01〜100質量部使用
されることが好ましい。更には、0.1〜10質量部使
用されることが好ましい。0.5〜5質量部使用される
ことが最も好ましい。
い。反応速度の観点から、20℃以上が好ましく、40
℃以上が更に好ましい。反応温度は、250℃以下が好
ましいが、反応温度が高すぎると、生成したピラゾロ
[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化合物が分
解し収率が低下する点から、200℃以下が好ましく、
150℃以下がさらに好ましい。69℃以下が最も好ま
しい。反応時間は、1分から20時間が好ましい。更に
は、30分から10時間が好ましい。更に好ましくは、
3時間から6時間である。
物を添加することが好ましい。酸の具体例としては、無
機酸(塩酸、硫酸、リン酸)、有機酸(メタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸)、ルイス酸(塩化
アルミニウム、テトライソプロポキシチタン)、固体酸
(活性白土、アンバーリスト)が挙げられる。酸無水物
としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水フタル酸
が例として挙げられる。
化合物に対して、0.01〜100当量用いることが好
ましい。0.1〜10当量使用することが更に好まし
い。0.5〜5当量使用することが更に好ましい。
の化合物を用いて、一般式(I)の化合物を製造する場合
である。
に、本反応は、2段階の反応である。反応条件によって
は、中間体の一般式(VII)(R21は水素原子、アルキ
ル基、アシル基)の化合物で反応を停止させることがで
きる。この中間体を改めて脱イオウ反応を行い、一般式
(III)の化合物に変換しても良い。その場合の2段階の
段階的合成法も本発明の範囲内である。2段階合成法と
連続1段階合成法とでは、連続1段階合成法の方が好ま
しい。
式(III)で表される化合物への変換反応は、反応系を強
酸性条件にすることで加速される。また、アルコール系
溶剤を添加することによっても、反応は加速され、収率
も向上する。アルコール系溶剤としては、メタノールが
好ましい。
℃以上69℃以下の有機溶媒で反応を行うか、溶媒を用
いないで反応を行うことが好ましい。そのような溶媒の
具体例としては、メタノール(沸点65℃)、メチレン
クロライド(沸点40℃)、クロロホルム(沸点62
℃)、ヘキサン(沸点69℃)が挙げられる。溶媒を使
用するときの使用量は、一般式(IV)で表される化合物
に対して、0.01〜100質量部使用されることが好
ましい。更には、0.1〜10質量部使用されることが
好ましい。0.5〜5質量部使用されることが最も好ま
しい。
を行うことが好ましい。反応時間は、1分から20時間
が好ましい。更には、30分から10時間が好ましい。
更に好ましくは、1時間から3時間である。
物を添加することが好ましい。酸の具体例としては、無
機酸(塩酸、硫酸、リン酸)、有機酸(メタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸)、ルイス酸(塩化
アルミニウム、テトライソプロポキシチタン)、固体酸
(活性白土、アンバーリスト)が挙げられる。酸無水物
としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水フタル酸
が例として挙げられる。
化合物に対して、0.01〜100当量用いることが好
ましい。0.1〜10当量使用することが更に好まし
い。0.5〜5当量使用することが更に好ましい。
収率がよく好ましい。無水酢酸を用いるときは、反応溶
媒を用いず、無水酢酸を溶媒として使用する方が好まし
い。そのときは、溶媒量の無水酢酸を用いる必要である
ので、一般式(IV)と当量又はそれ以上が好ましい。
の例を挙げる。
例を挙げる。
する。
れるヒドラジン誘導体、一般式(VI)で表される酸塩化物
とを反応させて合成する。一般式(V)中のR1は、一般式
(II)のR1と同義である。一般式(VI)中のR2、R3、
R4、R5、R6、R7、X1、s、tは、一般式(II)中の
R2、R3、R4、R5、R6、R7、X1、s、tと同義で
ある。
下の有機溶媒中で行うことが好ましい。そのような溶媒
の具体例として、アセトニトリル(沸点81℃)、酢酸
エチル(沸点77℃)、ベンゼン(80℃)が挙げられ
る。溶媒を使用するときの使用量は、一般式(IV)で表
される化合物に対して、0.01〜100質量部使用さ
れることが好ましい。更には、0.1〜10質量部使用
されることが好ましい。0.5〜5質量部使用されるこ
とが最も好ましい。
しい。反応時間は、1分から20時間が好ましい。更に
は、30分から10時間が好ましい。更に好ましくは、
1時間から3時間である。
が、酸との塩を形成している場合は、遊離のヒドラジン
とするため、1当量の塩基(いわゆる脱酸剤)を用いる
ことが好ましい。
いて説明する。
I)で表される化合物の脱イオウ反応によって合成する。
脱イオウ反応の溶媒としては、沸点が20℃以上69℃
以下の有機溶媒で反応を行うか、溶媒を用いないで反応
を行うことが好ましい。そのような溶媒の具体例として
は、メタノ−ル(沸点65℃)、メチレンクロライド
(沸点40℃)、クロロホルム(沸点62℃)、ヘキサ
ン(沸点69℃)が挙げられる。
行うことが好ましい。反応時間は、1分から20時間が
好ましい。更には、30分から10時間が好ましい。更
に好ましくは、3時間から10時間である。
物を添加することが好ましい。酸の具体例としては、無
機酸(塩酸、硫酸、リン酸)、有機酸(メタンスルホン
酸、pトルエンスルホン酸、酢酸)、ルイス酸(塩化ア
ルミニウム、テトライソプロポキシチタン)、固体酸
(活性白土、アンバーリスト)が挙げられる。酸無水物
としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水フタル酸
が例として挙げられる。
化合物に対して、0.01〜100当量用いることが好
ましい。0.1〜10当量使用することが更に好まし
い。0.5〜5当量使用することが特に好ましい。
収率がよく好ましい。無水酢酸を用いるときは、反応溶
媒を用いず、無水酢酸を溶媒として使用する方が好まし
い。そのときは、溶媒量の無水酢酸を用いる必要がある
ので、一般式(II)の化合物と当量又はそれ以上が好まし
い。
る。
コに、チオカルボヒドラジド53.1g(0.5モ
ル)、メタノール250mLを仕込み、氷水冷却にて内
温10〜15℃で撹拌する。1−クロロピナコロン69
g(0.5125モル)を内温10〜15℃を保持しな
がら30分で滴下した。さらに30分間撹拌後、氷水浴
を除去し室温にて1時間撹拌した。その時、反応液は徐
々に発熱し内温は40℃まで上昇した。続いて反応液を
2時間加熱還流した後、溶媒を減圧留去した。濃縮残渣
にアセトニトリル400mLを加えて溶解し氷冷却にて
晶析した。析出結晶を吸引濾過し(中間体1)の結晶9
7.6g(収率87.6%)を得た。
明) 温度計、攪拌機、冷却管のついた500mL三口フラス
コに、(中間体1)55.7g(0.25モル)、アセ
トニトリル300mLを仕込み水浴上で加熱還流した。
その中に(中間体B)59.4g(0.25モル)/ア
セトニトリル30mLの溶液を2時間かけて滴下した。
滴下終了後さらに30分間加熱還流し、水冷にて冷却し
た。析出結晶を吸引濾過、アセトニトリルでかけ洗いし
(II−1)のHCL塩結晶84.3g(収率=83.1
%)を得た。
ホキシド中) 0.92(s, 9H), 1.85(d, 3H), 3.87(s, 2H), 5.62(q, 1
H), 7.90(s, 4H), 12.18(bs, 1H)
に分散し、内温40℃にて水酸化ナトリウム7.9g/
水70mLの水溶液を30分間で滴下した。1時間撹拌
後、NaHCO3にて反応液のpHを7〜8に調整しさ
らに30分間撹拌した。水冷にて冷却後、結晶を吸引濾
過、水洗し50℃にて乾燥し(II−1)結晶72.9g
(収率78.9%)を得た。
明) 温度計、攪拌機、冷却管のついた500mL三口フラス
コに、(II−1)73.9g(0.2モル)、無水酢酸
180mLを仕込み150℃にセットしたオイルバスに
て5時間加熱還流した。続いて内温を110℃以上に保
持しながら無水酢酸を減圧留去し、濃縮物にアセトニト
リル200mLを10分間で滴下後、メタノール10m
Lを添加し加熱還流した。この反応液に濃塩酸15.3
mLを15分間で滴下しその後2時間加熱還流した。反
応液を氷水にて5〜10℃で1時間冷却、析出した結晶
を吸引濾過、アセトニトリルかけ洗いを行い(I−1)
の結晶71g(収率=95%)を得た。HPLCで純度
の測定を行ったところ、この結晶中には反応副生成物の
硫黄が含まれ純度は93%であった。
ルホキシド中) 1.07(s, 9H), 2.08(d, 3H), 5.41(s, 1H), 5.87(q, 1
H), 7.65-7.90(m, 4H),9.37(bs, 1H)
例) 温度計、攪拌機、冷却管のついた500mL三口フラス
コに、(I−1)71.0g(0.176モル)、水3
50mLを仕込み40℃にて撹拌した。続いて水酸化ナ
トリウム6.6g/水50mL水溶液を30分間で滴下
した。1時間撹拌後、NaHCO3にて反応液のpHを
7〜8に調整しさらに30分間撹拌した。水冷にて冷却
後、結晶を吸引濾過、水洗し(I−1)のフリー体を得
た。
ル350mLに分散、加熱還流した。泡水ヒドラジン1
1gを20分間で滴下し、滴下後更に1時間加熱還流し
た。反応液を水冷にて20℃まで冷却し析出する結晶を
吸引濾過し、濾液を濃縮し(中間体2)の粗油状物を得
た。これを酢酸エチル200mLに溶解し氷冷下0〜1
0℃にて塩酸ガス6.5gを吹き込み析出する結晶を吸
引濾過した。酢酸エチル30mL、アセトン30mLで
洗浄し(中間体2)の塩酸塩42g(収率=96%)を
得た。
ックス:ニトロベンジルアルコール、ポジティブ) (89, 107, 120, 136, 154, 176, 191, 208) (ii)1H NMR(300MHz、重ジメチルスルホキシ
ド) 1.31(s, 9H), 1.72(d, 3H), 4.82(bs, 1H), 5.70(s, 1
H), 9.00(bs, 3H), 13.13(bs, 1H)
例) 温度計、攪拌機、冷却管のついた500mL三口フラス
コに、(中間体2)24.4g(0.1モル)、(中間
体A)53.1g(0.1モル)、アセトニトリル20
0mLを仕込み15℃にて撹拌した。トリエチルアミン
35mLを30分間で滴下し、反応液を室温にて1時間
撹拌後、酢酸エチル250mLを添加、濃縮塩15mL
/水150mL水溶液で抽出・分液、更に水200mL
にて2回(100mL×2)洗浄し有機層を分取、無水
硫酸マグネシウムにて乾燥した。抽出液を濾過後、減圧
濃縮して溶媒を留去し(中間体3)の油状物68.3g
(収率=97.3%)を得た。
考例) 温度計、攪拌機、冷却管のついた500mL三口フラス
コに、工程で得た(中間体3)の油状物68.3g
(0.0973モル)、メタノール100mL、THF
100mLを仕込み、室温にて撹拌し溶解した。続いて
水酸化ナトリウム8.8g/水35mL水溶液を滴下し
た。反応液を室温にて1時間撹拌後、酢酸エチル300
mL、濃塩酸20mL/水200mL水溶液を添加し抽
出・分液した。有機層を更に水200mLにて2回(1
00mL×2)洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥
した。抽出液を濾過後、減圧濃縮して溶媒を留去し(例
示化合物M−75)の油状物66.5gを得た。この油
状物をヘキサン/トルエン=10/1の混合溶媒550
mLに溶解し室温にて静置、析出した結晶を吸引濾過し
た。冷ヘキサン/トルエン=10/1の混合溶媒100
mLにて結晶を洗浄し(カプラー1)の白色結晶37.
1g(収率56.5%)を得た。以上のようにして得ら
れた中間体1、2、3、II−1、I−1、カプラー1
は、全て1H NMRおよびマススペクトルで同定を行
った。
料のマゼンタカプラーとして評価したところ、発色性が
高く、優れた色相を呈した。
りに、同量の他の溶媒を用いて、用いた溶媒の還流温度
で反応を行った。結果を以下に示す。
た、溶媒の沸点が高いので、溶媒の留去に時間がかか
り、単離に手間取った。
ニトリルから、同量の他の溶媒に変更した以外は、実施
例1の工程と全く同様に合成を行った。反応は、還流
下で行った。評価は、塩酸塩での収率で行った。
率が低下した。また、溶媒の沸点が高いので、溶媒の留
去に時間がかかり、単離に手間取った。特開昭63−2
31341号の288〜291頁に開示されているよう
に、無水酢酸を用いて脱イオウ反応を行っても、7位に
−S−CO−CH3基を有する中間体で反応が停止せ
ず、一般式(III)で表される化合物が連続1工程で得ら
れている。
ゾロ[3,4−b]チアジアジン化合物、ピラゾロ
[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化合物は、
ハロゲン化銀感光材料に用いるカプラーの合成中間体と
して有用であることがわかる。また、本発明のピラゾロ
[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化合物の製
造方法は、安価で収率良く容易にピラゾロ[3,2−
c]−1,2,4−トリアゾール化合物を製造可能であ
ることがわかる。
して、一般式(I)の化合物を表1の記載の化合物に変更
し、一般式(II)の化合物を合成した。構造決定は、NM
R及びマススペクトル法で行った。単離収率を表1に記
載した。
1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]チアジアジン化
合物の製造法として、有用であることがわかる。
2,4−トリアゾール化合物及び1,2,4−トリアゾ
ロ[3,4−b]チアジアジン化合物は、ハロゲン化銀
感光材料で用いられるカプラーの合成中間体として有用
であることがわかる。また、本発明の製造法は、安価に
ピラゾロ[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール化
合物及び1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]チアジ
アジン化合物を製造できることがわかる。
Claims (5)
- 【請求項1】 一般式(I)で表されるピラゾロ[3,2
−c]−1,2,4−トリアゾール化合物。 【化1】 一般式(I)中、R1は、炭素数1〜6の無置換アルキル基
を表し、R2,R3,R 4,R5,R6、R7は、各々独立
に、水素原子、または、炭素数1から3の無置換のアル
キル基を表し、X1は、5、6員の含窒素複素環を形成
するのに必要な原子団を表す。s、tは、0、1を表
す。ただし、sが1かつ、tが0のときは、R2、R3、
R4、R5がともにメチル基であることはない。また、s
が1かつ、tが0のときは、R2、R3、がともにメチル
基で、R4、R5がともに水素原子であることはない。 - 【請求項2】 下記一般式(II)で表される1,2,4−
トリアゾロ[3,4−b]チアジアジン化合物。 【化2】 一般式(II)中、R1は、炭素数1〜6の無置換アルキル
基を表し、R2、R3、R4、R5、R6、R7は、各々独立
に、水素原子、または、炭素数1から3の無置換のアル
キル基を表し、X1は、5、6員の含窒素複素環を形成
するのに必要な原子団を表す。s、tは、0、1を表
す。ただし、sが1かつ、tが0のときは、R2、R3、
R4,R5がともにメチル基であることはない。また、s
が1かつ、tが0のときは、R2、R3がともにメチル基
で、R4、R5がともに水素原子であることはない。 - 【請求項3】 下記一般式(IV)で表される化合物を脱イ
オウ反応させることを特徴とする一般式(III)で表され
る化合物の製造方法。 【化3】 式(III)、(IV)中、R11は、置換もしくは無置換アルキ
ル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、無置換
のアリール基を表し、R12は、置換もしくは無置換のア
ルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置
換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換
のアリール基を表す。 - 【請求項4】 沸点が20℃以上69℃以下の有機溶媒
を用いる、もしくは、溶媒を用いないで反応させること
を特徴とする下記一般式(I)で表されるピラゾロ[3,
2−c]−1,2,4−トリアゾール化合物の製造方
法。 【化4】 式(I)中、R1は、炭素数1〜6の無置換アルキル基を表
し、R2、R3、R4、R5、R6、R7は、各々独立に、水
素原子、または、炭素数1から3の無置換のアルキル基
を表し、X1は、5、6員の含窒素複素環を形成するの
に必要な原子団を表す。s、tは、0、1を表す。ただ
し、sが1かつ、tが0のときは、R 2、R3、R4、R5
がともにメチル基であることはない。また、sが1か
つ、tが0のときは、R2、R3がともにメチル基で、R
4、R5がともに水素原子であることはない。 - 【請求項5】 沸点が20℃以上84℃以下の有機溶媒
を用いることを特徴とする下記一般式(II)で表される
1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]チアジアジン化
合物の製造方法。 【化5】 一般式(II)中、R1は、炭素数1〜6の無置換アルキル
基を表し、R2、R3、R4、R5、R6、R7は、各々独立
に、水素原子、または、炭素数1から3の無置換のアル
キル基を表し、X1は、5、6員の含窒素複素環を形成
するのに必要な原子団を表す。s、tは、0、1を表
す。ただし、sが1かつ、tが0のときは、R2、R3、
R4、R5がともにメチル基であることはない。また、s
が1かつ、tが0のときは、R2、R3がともにメチル基
で、R4、R5がともに水素原子であることはない。
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JPWO2006030805A1 (ja) * | 2004-09-16 | 2008-05-15 | アステラス製薬株式会社 | トリアゾール誘導体またはその塩 |
-
2001
- 2001-06-27 JP JP2001195251A patent/JP4373033B2/ja not_active Expired - Fee Related
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