JP2002193904A - エチレンジアミン−n,n’−ジマロン酸錫(ii)錯体、その製造法およびその用途 - Google Patents

エチレンジアミン−n,n’−ジマロン酸錫(ii)錯体、その製造法およびその用途

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】従来の写真用薬剤用キレート剤の錫(II)錯
体の環境負荷を軽減し、安定性が高く、生分解性を有す
るエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(II)
錯体、これの製造方法及びこれを用いた写真用薬剤を提
供する。 【解決の手段】一般式1のエチレンジアミン−N,N’
−ジマロン酸錫(II)錯体、 および、その製造方法であってエチレンジアミン−N,
N’−ジマロン酸のアルカリ金属塩を錫及び/又は錫化
合物と水性媒体中で反応させた後、生成物を酸性化する
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用薬剤として
好適に用いられるエチレンジアミン−N,N’−ジマロ
ン酸錫(II)錯体に関する。
【0002】
【従来の技術】錫(II)化合物を含有するキレート剤
は写真用薬剤、特にカラーリバーサルフイルムの反転浴
用処理剤として使用されてきた。従来、錫(II)化合
物を含有するキレート剤としては、例えば有機ホスホン
酸塩をキレート剤とした米国特許第3617282号明
細書や、アミノポリカルボン酸塩を用いた英国特許第1
209050号明細書、ホスホノカルボン酸塩を用いた
特公昭56−32616号公報記載の化合物をはじめと
して数多くの提案がなされている。
【0003】しかし、これらの錫(II)イオンを有す
るキレート剤は環境中に放出された場合、富栄養化を招
いたり、微生物による生分解性に乏しい等の問題がある
ことからこれらのキレート剤に代わる生分解性を有する
キレート剤の開発が強く求められていた。
【0004】そこで、特開平11−84608号公報に
はエチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸錫(II)
錯体が提案されている。しかしエチレンジアミン−N,
N’−ジコハク酸のキレート能力が低いため錫錯体の安
定性は十分なものではなかった。また、特開平7−64
260号公報には生分解性を有する写真用薬剤として、
キレート能力の強いエチレンジアミン−N,N’−ジマ
ロン酸の鉄(III)錯体が開示されている。しかし、
エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸は強いキレー
ト能力を有するものの、製造法に難点があり、このため
従来は高純度のエチレンジアミン−N,N’−ジマロン
酸を工業的に製造することが極めて困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に、従来提案
されてきたキレート剤の錫錯体は、生分解性がない、錯
体が不安定である、製造できなかったなどの問題があ
り、工業的に大量に使用するには難点があった。
【0006】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、従来提案されていた写真用薬剤
として使用されていたキレート剤の錫(II)錯体が環
境にかけていた負荷を軽減すると共に、安定性が高く、
生分解性を有するエチレンジアミン−N,N’−ジマロ
ン酸錫(II)錯体、この錯体を容易に製造する方法及
びこれを用いた写真用薬剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、キレート
剤の錫錯体について鋭意検討した結果、新規な化合物で
あるエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(I
I)錯体をエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸か
ら容易に製造できるという新規な事実を見出し、本発明
を完成させるに至った。
【0008】すなわち、本発明は、下記一般式(1)で
示されるエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫
(II)錯体、エチレンジアミン−N,N’−ジマロン
酸のアルカリ金属塩を錫または錫化合物と水性媒体中で
反応させることを特徴とするエチレンジアミン−N,
N’−ジマロン酸錫(II)錯体の製造法およびエチレ
ンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯体を有
効成分として含有する写真用薬剤である。
【0009】
【化3】 以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】本発明のエチレンジアミン−N,N’−ジ
マロン酸錫(II)錯体は上記一般式(1)で示される
化合物であり、その水和物も含まれる。なお上記一般式
(1)は単に組成を示したにすぎず、構造を示したもの
ではない。エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸1
分子が錫イオン1個とキレートしている場合もあるし、
複数のエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸が錫イ
オン1個にキレートしている場合もある。通常、これら
の一方だけが存在しているということは少なく、平衡で
どちらの構造も存在していることもある。
【0011】本発明のエチレンジアミン−N,N’−ジ
マロン酸錫(II)錯体はエチレンジアミン−N,N’
−ジマロン酸のアルカリ金属塩を錫及び/又は錫化合物
と水性媒体中で反応させることで製造できる。
【0012】本発明の方法において、エチレンジアミン
−N,N’−ジマロン酸は下記一般式(2)で示される
化合物である。
【0013】
【化4】 (式中、M1〜M4は、各々独立して水素原子又はアルカ
リ金属イオンでありかつ少なくとも1つはアルカリ金属
イオンである。) ここで、一般式(2)中ので示されるM1〜M4は、各々
独立して水素原子、リチウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオ
ンであり、これらの内のいずれを使用しても差し支えな
いが、M1〜M4を全て水素原子にした場合は安定的に存
在できないためすべてが水素原子である場合は除かれ、
すなわちM1〜M4の内の少なくとも1つはアルカリ金属
イオンである。また、M1〜M4に用いられるアルカリ金
属イオンとしては、安価なナトリウムイオン、カリウム
イオンを使用することが好ましく、工業的には特にナト
リウムイオンを使用することが好ましい。
【0014】本反応に用いられるエチレンジアミン−
N,N’−ジマロン酸は公知の方法で合成することがで
き、例えばエチレンジアミンとハロゲン化マロン酸エス
テルをアルカリ金属の存在下、反応とエステル加水分解
を同時に行なうことによって合成することができる。
【0015】また、本発明の方法において使用される錫
成分の原料としては、錫や任意の錫(II)化合物を用
いることができる。錫(II)化合物としては、具体的
には水溶性の錫(II)塩が好ましく、塩化錫(I
I)、臭化錫(II)、沃化錫(II)及びこれらのハ
ロゲン化錫の2水塩、硝酸錫(II)、硫酸錫(II)
及びこれらの2水塩、酢酸錫(II)、クエン酸錫(I
I)が好ましく、とりわけ塩化錫(II)、臭化錫(I
I)、硝酸錫(II)、硫酸錫(II)が好ましい。
【0016】本発明の方法において、エチレンジアミン
−N,N’−ジマロン酸のアルカリ金属塩と錫及び/又
は錫化合物との反応は、加熱してもよいし、反応液が固
結しない程度の低温、または室温で行ってもよい。
【0017】本発明の方法において使用される錫、錫化
合物の量は使用方法によって異なるために一概には言え
ないが、エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸のア
ルカリ金属塩に対して0.1〜2倍モル、さらに0.2
〜2倍モルの範囲で行なうことが好ましい。これは錫や
錫化合物が0.1倍モル未満を添加した場合、錯体を形
成していないエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸
が酸性条件下で分解することになり、また2倍モルを超
えて添加してもその効果は小さいからである。
【0018】本発明の方法において、エチレンジアミン
−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯体を製造する場合
について言及すると、添加方法は特に限定されないが、
エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸のアルカリ水
溶液中に錫及び/又は錫化合物の水溶液を滴下してもよ
いし、錫及び/又は錫化合物の水溶液中にエチレンジア
ミン−N,N’−ジマロン酸のアルカリ水溶液を滴下し
てもよいし、同時に滴下することもできる。
【0019】本発明の方法において、エチレンジアミン
−N,N’−ジマロン酸のアルカリ水溶液に加えられる
錫及び/又は錫化合物の水溶液については、錫(II)
塩の溶解性を向上させるために錫(II)塩の酸性水溶
液を用いることもできる。
【0020】本発明のエチレンジアミン−N,N’−ジ
マロン酸錫(II)錯体は、酸性条件にすることによっ
て結晶化し精製することが肝要である。この際に用いら
れる酸としては特に限定するものではないが、硫酸、塩
酸、硝酸、リン酸等の鉱酸や酢酸、シュウ酸等の有機酸
を用いることができる。この場合の酸性条件としては、
好ましくはpH4.5以下、さらにpH3.0以下にす
ることが好ましい。
【0021】本発明の方法において、得られたエチレン
ジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯体は写真
用薬剤として使用することができる。写真用薬剤として
は、エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(I
I)錯体だけを使用してもよいし、アンモニアやナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属を併用して使用するこ
ともでき、また写真用薬剤として特開平11−8460
8号公報等で公知の一般的に使用されている他の剤と併
用してもよい。
【0022】例えば、具体的に写真用薬剤としての使用
例としては、本発明のエチレンジアミン−N,N’−ジ
マロン酸錫(II)錯体はカラーリバーサルフィルムの
反転浴用処理剤組成物として使用される。
【0023】このカラーリバーサルフィルムの反転処理
について説明すると、 第1工程:黒白現像 第2工程:水洗及び/又はリンス処理 第3工程:反転処理 第4工程:発色現像処理 第5工程:脱銀処理 第6工程:水洗及び/又は安定化処理 によって構成される。
【0024】まず第1工程として黒白現像が行なわれ
る。この際に用いられる現像主薬としては従来知られて
いる現像主薬(ジヒドロキシベンゼン類、3−ピラゾリ
ドン類、アミノフェノール類、アスコルビン酸及びその
異性体や誘導体等)を単独もしくは組合わせて用いるこ
とができる。この黒白現像液には必要により保恒剤(亜
硫酸塩や重亜硫酸塩)、pHを維持するための緩衝剤
(炭酸塩、ホウ酸塩5−スルホサリチル酸塩等)、現像
促進剤としてのハロゲン化銀溶剤(4級アミン類、ポリ
エチレンオキサイド類等)、現像カブリを防止する目的
で金属ハロゲン化物(塩化ナトリウム、塩化カリウム、
臭化カリウム、臭化ナトリウム、沃化カリウム)等のか
ぶり防止剤、膨潤抑制剤(硫酸ナトリウム硫酸カリウム
等の無機塩)、硬水軟化剤(エチレンジアミン四酢酸、
ニトリロトリ酢酸等)を添加する。
【0025】第2工程では必要に応じて水洗及び/又は
リンス処理が行なわれる。
【0026】第3工程では反転浴処理が行なわれる。反
転浴工程には本発明のエチレンジアミン−N,N’−ジ
マロン酸錫(II)錯体が用いられる。この反転浴のp
Hは酸性側からアルカリ性側まで広い範囲に亘ってよ
く、pH2〜12の範囲で使用できる。反転浴のエチレ
ンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯体濃度
は1×10-3〜1×10-2mol/リットルである。
【0027】第4工程では発色現像処理が行なわれる。
一般的なカラー現像処理に用いられる発色現像液は芳香
族第一級アミン系の発色現像主薬を主成分とするアルカ
リ性溶液である。その際にpHを維持するため上記第1
工程に記載した緩衝剤、さらに必要に応じての現像促進
剤(ピリジニウム化合物やカチオニック化合物等)、カ
ブリ防止剤(塩化ナトリウム等のアルカリ金属ハロゲン
化物及びベンゾトリアゾール等の有機カブリ防止剤)、
保恒剤(ヒドロキシルアミン類、亜硫酸塩)を併用して
もよい。
【0028】第5工程では脱銀処理をが行なわれる。脱
銀処理工程は一般的に漂白−定着工程からなり、その際
に用いられる漂白剤としては一般的にアミノポリカルボ
ン酸鉄(III)錯体(エチレンジアミンテトラ酢酸や
ジエチレントリアミンペンタ酢酸、イミノジ酢酸エチレ
ンジアミンジコハク酸、エチレンジアミンジマロン酸等
の鉄(III)錯体)が用いられている。さらに、漂白
液中に漂白定着促進剤(例えば米国特許第389385
8号明細書、同138842号明細書に記載のメルカプ
ト化合物、特開昭53−95630号公報記載のジスル
フィド結合を有する化合物等)臭化物(例えば臭化カリ
ウム、臭化ナトリウム等)、定着剤(チオ硫酸塩、チオ
シアン酸塩等のハロゲン化銀溶解剤)を添加することが
できる。
【0029】第6工程では水洗及び/又は安定化処理が
行なわれる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。
【0031】1)本発明のエチレンジアミン−N,N’
−ジマロン酸錫(II)錯体は、環境問題が生じないほ
どの生分解性を有し、安定性が高い。 2)本発明の製造法によれば、エチレンジアミン−N,
N’−ジマロン酸錫(II)錯体を、高純度で高収率に
得ることができる。
【0032】3)本発明の剤は、キレート能が高く、さ
らに生分解性も極めて高いため、写真用薬剤として優れ
た性能を有している。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0034】製造例1 エチレンジアミン0.8g、水酸化ナトリウム3.5
g、水15.0gを入れたガラス製ナス型フラスコに攪
拌、氷冷下、臭化マロン酸ジエチル6.4gを約1時間
かけて滴下した。滴下終了時のpHは12.8であっ
た。この反応液に希塩酸を加えpH3.0にしたところ
白色の結晶が析出した。この結晶に水酸化ナトリウムを
加え、再度水に溶解し、希塩酸を加えpH3.0にした
ところ純度97%の結晶が得られた。この結晶に水酸化
ナトリウムを加えて、水に溶解させた後、メタノールを
加えると、白色の四ナトリウム塩結晶が析出した。この
四ナトリウム塩結晶の純度は99.6%で、収率は7
5.2%であった。
【0035】実施例1 製造例1で得られたエチレンジアミン−N,N’−ジマ
ロン酸−4ナトリウム塩2.0g(5.7mmol)を
水に溶解し、エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸
−ナトリウム塩水溶液とした。これに塩化錫(II)
1.3g(6.8mmol)の塩酸水溶液を滴下した。
滴下終了時のpHは0.9で、白色のエチレンジアミン
−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯体が析出した。こ
の析出したエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫
(II)錯体をろ別し、減圧下、水を除去することによ
り1.5g、収率59.9%でエチレンジアミン−N,
N’−ジマロン酸錫(II)錯体を得た。このエチレン
ジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯体を高速
液体クロマトグラフィーで測定したところ純度は100
%であった。この結晶を元素分析したところ錫(II)
イオン1モルに対してエチレンジアミン−N,N’−ジ
マロン酸が2モル結合したエチレンジアミン−N,N’
−ジマロン酸錫(II)錯体が生成しており、ナトリウ
ムイオンは検出されなかった。一般式(1)で表される
エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯
体 IR:C=O(1684.6cm-2) この錯体の元素分析結果を表1に記す。
【0036】
【表1】 さらに、このエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸
錫(II)錯体をOECDテストガイドライン301C
修正MITI法に準じて生分解性試験を実施した。すな
わち、このエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫
(II)錯体を100mg/lの濃度にし、これに30
mg/lの活性汚泥を添加し、25℃で四週間生分解性
試験を実施した。その結果、エチレンジアミン−N,
N’−ジマロン酸錫(II)錯体の65%が分解され
た。
【0037】実施例2 塩化錫(II)1.3g(6.8mmol)を水に溶解
し水溶液とした。これに製造例1で得られたエチレンジ
アミン−N,N’−ジマロン酸の4ナトリウム塩2.0
g(5.7mmol)を水に溶解したエチレンジアミン
−N,N’−ジマロン酸4ナトリウム塩水溶液を滴下し
た。滴下終了時のpHは5.8であった。このエチレン
ジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯体水溶液
に1規定の塩酸をpH3.0まで添加したところ白色の
エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯
体が析出した。この析出したエチレンジアミン−N,
N’−ジマロン酸錫(II)錯体をろ別し、減圧下、水
を除去することにより1.7g、収率67.9%でエチ
レンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯体を
得た。このエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫
(II)錯体を高速液体クロマトグラフィーで測定した
ところ純度は100%であった。
【0038】実施例3 実施例1で得られたエチレンジアミン−N,N’−ジマ
ロン酸錫(II)錯体を水と混合し、この混合液中にア
ンモニア水を滴下した。エチレンジアミン−N,N’−
ジマロン酸錫(II)錯体と当モルのアンモニア水を滴
下することでエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸
錫(II)錯体は溶解しエチレンジアミン−N,N’−
ジマロン酸錫(II)アンモニウム塩水溶液とした。こ
の溶液から水を留去することでエチレンジアミン−N,
N’−ジマロン酸錫(II)アンモニウム塩を得た。以
下に元素分析の結果を表2示す。
【0039】
【表2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で示されるエチレンジア
    ミン−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯体。 【化1】
  2. 【請求項2】エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸
    のアルカリ金属塩を錫及び/又は錫化合物と水性媒体中
    で反応させた後、該反応生成物を酸性化することを特徴
    とする請求項1に記載のエチレンジアミン−N,N’−
    ジマロン酸錫(II)錯体の製造法。
  3. 【請求項3】錫及び/又は錫化合物の量をエチレンジア
    ミン−N,N’−ジマロン酸のアルカリ金属塩に対して
    0.5〜2倍モルとすることを特徴とする請求項2に記
    載のエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸錫(I
    I)錯体の製造法。
  4. 【請求項4】エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸
    が下記一般式(2)で示される化合物であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載のエチレンジアミ
    ン−N,N’−ジマロン酸錫(II)錯体の製造法。 【化2】 (式中、M1〜M4は、各々独立して水素原子又はアルカ
    リ金属イオンでありかつ少なくとも1つはアルカリ金属
    イオンである。)
  5. 【請求項5】請求項1に記載のエチレンジアミン−N,
    N’−ジマロン酸錫(II)錯体を有効成分として含有
    する写真用薬剤。
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