JP2002193747A - 油性メイクアップ化粧料 - Google Patents
油性メイクアップ化粧料Info
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Abstract
に優れ、且つ流動性に優れた油性メイクアップ化粧料を
提供する。 【解決手段】(A)ゲル化剤 5〜20質量%、(B)
オクタメチルシクロテトラシロキサン及び/又はデカメ
チルシクロペンタシロキサン 30〜90質量%、並び
に(C)粉体 0.1〜40質量%を含有する油性メイ
クアップ化粧料であって、上記成分(A)のゲル化剤中
の50質量%以上が、(a)アシル基置換度1.5〜
1.7のデキストリン脂肪酸エステルと(b)アシル基
置換度2以上のイヌリン脂肪酸エステルであり、且つ配
合質量比(a)/(b)が0.5〜2である油性メイク
アップ化粧料である。また、上記の成分(a)の脂肪酸
はパルミチン酸、成分(b)の脂肪酸はパルミチン酸及
び/又はステアリン酸が好ましい。
Description
粧料に関し、更に詳しくは、系中に粉体が良好に分散
し、軽い使用感を有し、安定性且つ流動性に優れた油性
メイクアップ化粧料に関するものである。
るため化粧品や医薬品等に幅広く用いられている剤型で
ある。特にメイクアップ化粧料では、その有意点から、
化粧持続性等の効果が高い剤型として有用である。従来
より、油性メイクアップ化粧料の安定性、特にメイクア
ップ化粧料には欠かせない色材(粉体)の分散安定性を
高めるために、固形油や半固形油を高濃度で配合した
り、ゲル化剤を配合する方法が採られてきた。その結
果、油性メイクアップ化粧料は、固形を呈するものが、
その殆どを占めていた。また、シリコーン油は、その特
徴的な軽い感触や高い耐水性から、化粧料に多用されて
おり、油性メイクアップ化粧料の基剤油としても期待さ
れている。
油性メイクアップ化粧料は、成分中に色材の分散安定性
を高めるための固形油や半固形油、ゲル化剤を含有する
ので、その製造過程で溶融充填、冷却固化工程を行なう
ものであって、スティック等の固形の製品として供され
るものが殆どであった。また、系中に固形油、半固形油
を含むため、伸び、広がり等の使用感は重く、負担の大
きいものであった。また、固形油、半固形油、ゲル化剤
の配合は、主に系の油が炭化水素油、エステル油、グリ
セライド油の場合に有効であり、シリコーン油を多量に
含む系の場合は、顕著な効果が期待できない。本発明
は、これらの事情に鑑みなされたもので、シリコーン油
由来の軽い使用感を有し、安定性に優れ、且つ流動性に
優れた油性メイクアップ化粧料を提供することを目的と
する。
した結果、シリコーン油を多量に含む外相油にチクソト
ロピー性を付与するゲル化剤として、置換度を規定した
デキストリン脂肪酸エステルとイヌリン脂肪酸エステル
を組み合わせて用いることにより、軽い使用感を有し、
粉体の分散性及び安定性に優れ、且つ流動性に優れた油
性メイクアップ化粧料が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
(C); (A)ゲル化剤 5〜20質量% (B)オクタメチルシクロテトラシロキサン及び/又は
デカメチルシクロペンタシロキサン 30〜90質量% (C)粉体 0.1〜40質量% を含有する油性メイクアップ化粧料であって、上記成分
(A)のゲル化剤中の50質量%以上が、次の成分
(a)及び(b); (a)アシル基置換度1.5〜1.7のデキストリン脂
肪酸エステル (b)アシル基置換度2以上のイヌリン脂肪酸エステル であり、且つその配合質量比が(a)/(b)=0.5
〜2であることを特徴とする油性メイクアップ化粧料で
ある。また、上記の成分(a)の脂肪酸がパルミチン
酸、成分(b)の脂肪酸がパルミチン酸及び/又はステ
アリン酸であり、(a)と(b)の総量が(A)のゲル
化剤の70質量%以上であるものが好ましい。
イクアップ化粧料に係わるが、本発明において流動性に
優れるとは、油性メイクアップ化粧料を容器に充填し、
該容器を傾けた時に内容物が流れる状態を指し、B型回
転粘度計での粘度値では概ね10000cps以下が好
ましい。
化剤を5〜20質量%(以下、単に「%」と記す)含有
する。この成分(A)のゲル化剤は、成分(a)のアシ
ル基置換度1.5〜1.7のデキストリン脂肪酸エステ
ルと、成分(b)のアシル基置換度2以上のイヌリン脂
肪酸エステルとを必須成分として含有する。この成分
(a)は単独でも油をゲル化するものであるが、成分
(b)と組み合わせて配合することにより、良好な流動
性を保持しながら、より安定性を向上させることができ
る。
8〜22の直鎖脂肪酸が好ましく、さらに好ましくは炭
素数12〜20の直鎖脂肪酸であり、特に好ましくは、
炭素数16のパルミチン酸である。また、成分(a)に
用いられるデキストリンは、平均糖重合度3〜150が
好ましい。成分(a)における、デキストリンのグルコ
ース単位当りの脂肪酸の置換度は、1.5〜1.7であ
る。置換度が1.5より低い、又は1.7より高くなる
と、成分(a)の溶解温度が高くなり、化粧品への配合
自体が困難になる。
7のデキストリン脂肪酸エステルは、当該デキストリン
と脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体を反応させることにより
製造される。脂肪酸誘導体は、酸ハライド、酸無水物等
が用いられる。デキストリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘
導体との反応は、従来公知の方法により容易に行なうこ
とができる。例えば、デキストリンをジメチルホルムア
ミド及びピリジン中に分散させ、これに脂肪酸ハライド
又は脂肪酸無水物を加え、60℃前後で約2時間反応さ
せることにより得ることができる。また、本発明に使用
できる成分(a)の市販品としては、レオパールTL
(千葉製粉社製)が挙げられる。
のイヌリン脂肪酸エステルは、これ単独でも油をゲル化
し、特にオクタメチルシクロテトラシロキサン及び/又
はデカメチルシクロペンタシロキサンのゲル化能力に優
れるものであるが、上記の成分(a)のアシル基置換度
1.5〜1.7のデキストリン脂肪酸エステルと組み合
わせて配合することにより、良好な流動性を保持しなが
ら、より安定性を向上させることができる。成分(b)
に用いられるイヌリンは、多糖類の一種であり、D−フ
ルクトースを主要構成糖とするオリゴ糖である。イヌリ
ンは、β−1、2結合したフラノイドフルクトース単位
の鎖から成り、還元末端においてショ糖結合したα−D
−グルコースを有する構造のものである。イヌリンは、
キク科植物、例えばチコリ、ダリヤ等の植物から得られ
る。本発明に使用するイヌリンはフラノイドフルクトー
ス単位が3〜60程度のものが使用できる。また、加水
分解したイヌリンを用いてもよい。
14〜22の直鎖脂肪酸が好ましく、更に好ましくは炭
素数16のパルミチン酸及び/又は炭素数18のステア
リン酸である。成分(b)におけるイヌリンのフルクト
ース単位当りの脂肪酸の置換度は2以上である。置換度
が2より低いと、オクタメチルシクロテトラシロキサン
及び/又はデカメチルシクロペンタシロキサンへの溶解
性が悪くなり、安定な油性メイクアップ化粧料の調製が
困難である。
リン脂肪酸エステルは、当該するイヌリンと脂肪酸もし
くは脂肪酸誘導体を反応させることにより製造される。
脂肪酸誘導体は、酸ハライド、酸無水物等が例示でき
る。イヌリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体との反応
は、従来公知の方法により容易に行なうことができる。
例えば、イヌリンをジメチルホルムアミド及びピリジン
中に分散させ、これに脂肪酸ハライド又は脂肪酸無水物
を加え、60℃前後で約2時間反応させることにより得
ることができる。
(A)のゲル化剤を5〜20%含有する。この(A)の
ゲル化剤は成分(a)と成分(b)を必須成分として含
有する。成分(A)のゲル化剤は、成分(a)と成分
(b)以外のゲル化剤を含んでいてもよいが、成分
(a)と成分(b)の総量が成分(A)のゲル化剤の5
0%以上を占める割合で使用する。この割合は、好まし
くは70%以上である。成分(A)のゲル化剤量が5%
より低いと、安定な油性メイクアップ化粧料の調製が困
難であり、また20%を超えると、流動性の悪化が見ら
れる。
配合質量比は、(a)/(b)=0.5〜2である。当
該比が0.5より小さいと、調製される油性メイクアッ
プ化粧料の流動性が悪くなり、また2より大きくなる
と、シリコーン油に対するゲル化が十分に行われなくな
り、色材等の粉体の分散安定性が悪化する。成分
(a)、成分(b)以外にゲル化剤を併用する場合のゲ
ル化剤は、特に制限されるものではなく、本発明に使用
される成分(a)及び成分(b)以外の置換度を有する
デキストリン脂肪酸エステル、イヌリン及び/又は加水
分解イヌリン脂肪酸エステル、その他に蔗糖脂肪酸エス
テル、アシルアミノ酸誘導体、金属セッケン、有機変性
粘土鉱物等を使用することができる。
て成分(B)のオクタメチルシクロテトラシロキサン及
び/又はデカメチルシクロペンタシロキサンを30〜9
0%含有することが必須である。成分(B)の含有量が
30%未満であると、良好な使用感を得ることができな
い。
品に使用される油剤を使用することができ、固体、半固
体、液体のいずれの性状であってもよく、動物油、植物
油、鉱物油、合成油を問わず、炭化水素類、油脂類、ロ
ウ類、エステル類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリ
コーン油類、フッ素系油、親油性界面活性剤等が使用可
能である。例示すれば、流動パラフィン、スクワラン、
ポリブテン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシン
ワックス、マイクロクリスタリンワックス、オリーブ
油、ヒマシ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、モク
ロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、
ラノリン、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イ
ソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン
酸オクチルドデシル、ロジン酸ペンタエリスリトール、
トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグ
リセリル、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、ベ
ヘニン酸、セタノール、ステアリルアルコール、オレイ
ルアルコール、ベヘニルアルコール、ジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイド
ロジェンポリシロキサン、環状シリコーン、三次元架橋
構造を有するジメチルポリシロキサン重合物、パーフル
オロオクタン、パーフルオロデカン、パーフルオロポリ
エーテル等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用い
ることができる。
果発現のため、成分(C)として粉体を配合する。その
配合量は0.1〜40%である。本発明に配合可能な粉
体は、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔
料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造などに特
に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体
類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に
は、着色剤として、酸化チタン、黒酸化チタン、コンジ
ョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜
鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコ
ニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、
タール系色素等;感触調整剤として、ケイ酸アルミニウ
ム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシ
ウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイ
ト、タルク、炭化珪素、窒化硼素、ナイロンパウダー、
ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−メタク
リル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル
酸共重合体パウダー、ウールパウダー、シルクパウダ
ー、結晶セルロース、N−アシルリジン等;光輝性粉体
として、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コー
ティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チ
タン、アルミニウムパウダー等;紫外線遮断剤として、
微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化チタン
被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸
バリウム被覆雲母チタン等の複合粉体等が挙げられる。
これら粉体は一種又は二種以上を配合することができ
る。なお、これら粉体は、分散性や付着性を改良するた
めに、シリコーン類、フッ素化合物類、金属石鹸類、油
剤類等の通常公知の方法により、表面処理して用いても
良い。
成分(B)のシリコーン油が存在するので、これに由来
する軽い使用感を有する。そして成分(A)のゲル化剤
に成分(a)と成分(b)とを併用したので、成分
(B)のシリコーン油を流動性あるゲル化をさせること
ができ、また成分(C)の粉体を良好に分散性させ、分
散安定性をよくすることができる。
は、上記成分(A)、成分(B)及び成分(C)の必須
成分に加えて、分散剤を配合してもよい。本発明に配合
可能な分散剤としては、メイクアップに必要な色材等の
粉体を分散するものであれば、特に限定されるものでは
なく、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤、両
性界面活性剤等の界面活性剤類、界面活性剤を用いずに
油中に粉体を分散する特性を有する油剤類等が挙げら
れ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン
変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレンア
ルキル共変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン系
界面活性剤;セスキオレイン酸ソルビタン等のソルビタ
ン脂肪酸エステル系界面活性剤;ステアリン酸グリセリ
ル等のグリセリン脂肪酸エステル系界面活性剤;ジイソ
ステアリン酸ジグリセリン、モノイソステアリン酸ジグ
リセリン、ジオレイン酸デカグリセリン等のポリグリセ
リン脂肪酸エステル系界面活性剤等が挙げられる。ま
た、本発明の油性メイクアップ化粧料における、分散剤
の配合量は、安定な分散物を形成するために必要な量で
あるが、概ね、0.1〜10%が好ましい。この範囲内
であれば軽い使用感、安定性、流動性に優れた油性メイ
クアップ化粧料を得ることができる。
おいては、上述した成分に加えて、油溶性樹脂を配合し
てもよい。本発明に配合可能な油溶性樹脂としては、メ
イクアップ効果の持続性向上、メイクアップ効果へのツ
ヤ感付与、メイクアップ効果の耐水耐油性付与、使用
性、使用感の改善等を目的に合致するものであれば、特
に制限されるものでは無く、ビニル系樹脂、(メタ)ア
クリル酸系樹脂、マレイン酸系樹脂、テルペン系樹脂、
変性セルロース系樹脂、有機シリコーン系樹脂等が挙げ
られ、これらの一種又は二種以上を用いることができ
る。ビニル系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブチレン、ポリイソブチレン、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルアルコールアルキルエーテル等が挙げら
れる。(メタ)アクリル酸系樹脂としては、ポリアクリ
ル酸アルキル、ポリメタクリル酸アルキル、ポリクロト
ン酸サルキル等が挙げられる。テルペン系樹脂として
は、ロジン酸エステル、水添、不均化、重合等の変性ロ
ジン酸のエステル、有機シリコーン系樹脂としては、ト
リメチルシロキシケイ酸等が挙げられる。本発明の油性
メイクアップ化粧料における、油溶性樹脂の配合量は、
油剤の種類、組合わせ等で限定はできないが、概ね、
0.1〜10%である。
け止め料、メイクアップ下地、ファンデーション、コン
トロールカラー、頬紅、アイシャドウ、アイライナー、
アイブロウ、マスカラ、口紅、ヘアカラー料、ボディカ
ラー料等が挙げられる。
説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するもので
はない。
エステルの合成 加水分解イヌリン(商品名「ラフティローズP95」O
RAFTi社製、糖重合度2〜7)10.8gにジメチ
ルホルムアミド500gを加え、60℃で攪拌して溶解
した。これにピリジン16gを加えて攪拌しながらステ
アリン酸クロライド60.5g滴下し、2時間反応後ピ
リジン塩を濾別し、ジメチルホルムアミドを留去した。
残渣にトルエンを加えて抽出し、ボウ硝にて乾燥後溶媒
を留去した。残渣をメタノールで洗浄し、加水分解イヌ
リンステアリン酸エステル40gを得た。この加水分解
イヌリンステアリン酸エステルの脂肪酸平均置換度(一
単糖単位あたりにアシル化した脂肪酸の分子数を示
す。)は、そのケン化価より2.8であった。
の合成 イヌリン(商品名「ラフティリンLS」ORAFTi社
製、糖重合度8〜12)10.8gにジメチルホルムア
ミド500gを加え、60℃で攪拌して溶解した。これ
にピリジン16gを加えて攪拌しながらステアリン酸ク
ロライド60.5g滴下し、2時間反応後ピリジン塩を
濾別し、ジメチルホルムアミドを留去した。残渣にトル
エンを加えて抽出し、ボウ硝にて乾燥後溶媒を留去し
た。残渣をメタノールで洗浄し、イヌリンステアリン酸
エステル45gを得た。このイヌリンステアリン酸エス
テルの脂肪酸平均置換度(一単糖単位あたりにアシル化
した脂肪酸の分子数を示す。)は、そのケン化価より
2.7であった。
の合成 イヌリン(商品名「ラフティリンHP」ORAFTi社
製、糖重合度20〜25)16.2gにジメチルホルム
アミド200g、ピリジン30gを加え、60℃で攪拌
しながら溶解した。これに、攪拌しながらステアリン酸
クロライド91gを滴下し、5時間反応後、精製水1L
中に投入して固形分を析出させた。これを濾別し、残渣
をメタノールで洗浄し、イヌリンステアリン酸エステル
57gを得た。このイヌリンステアリン酸エステルの脂
肪酸平均置換度(一単糖単位あたりにアシル化した脂肪
酸の分子数を示す。)は、そのケン化価より2.8であ
った。
(低置換度)の合成 ステアリン酸クロライド60gを用いる以外は、参考例
3と同様の操作を行い、イヌリンステアリン酸エステル
45gを得た。このイヌリンステアリン酸エステルの脂
肪酸平均置換度(一単糖単位あたりにアシル化した脂肪
酸の分子数を示す。)は、そのケン化価より1.9であ
った。
/2−エチルヘキサン酸エステルの合成 加水分解イヌリン(商品名「ラフティローズP95」O
RAFTi社製、糖重合度2〜7)16.2gにジメチ
ルホルムアミド50mL、ピリジン25gを加え、55
℃で攪拌しながら溶解した。これに、窒素雰囲気下で攪
拌しながらパルミチン酸クロライド60.5gと2−エ
チルヘキサン酸クロライド16.25gの混合物を滴下
し、3時間反応後、精製水1.5L中に投入して固形分
を析出させた。これを濾別し、残渣をメタノールで洗浄
し、加水分解イヌリンパルミチン酸/2−エチルヘキサ
ン酸エステル51gを得た。この加水分解イヌリンパル
ミチン酸/2−エチルヘキサン酸エステルの脂肪酸平均
置換度(一単糖単位あたりにアシル化した脂肪酸の分子
数を示す。)は、そのケン化価より2.8であった。
紅 表1及び表2に示す組成の液状口紅を以下の製造方法に
て調製し、「軽い使用感」、「安定性」、「流動性」の
各項目について、以下の評価方法により評価を行なっ
た。その結果を併せて表1及び表2に示す。
る。 B.成分1及び2、3の残部、成分4〜12を加熱溶解
し、均一に混合する。 C.A、B及び成分14、16を均一に混合し、脱泡す
る。 D.Cを紅筆付き容器(内容量30mL,口径5mm)
に充填し、液状口紅とした。
30名に、実施例及び比較例の液状口紅を使用してもら
い、「軽い使用感」について、軽いと感じた人数によ
り、下記判定基準により評価をおこなった。 <判定基準> [軽いと評価した人数]:[判定] 24名以上 : ◎ 23名〜18名 : ○ 17名〜12名 : △ 11名以下 : ×
液状口紅を40℃の条件下にて3カ月保存した後、粉体
の分散状態を観察し、以下の判定基準により評価を行な
った。 <判定基準> [乳化状態] :[判定] まったく変化なし: ◎ ほとんど変化なし: ○ 変化の兆候あり : △ 明らかな分離あり: ×
液状口紅を室温にて3カ月保存した後、容器を傾けた時
に、流れ出る状態を観察し、以下の判定基準により評価
を行なった。 <判定基準> [流れ出る状態]:[判定] 良好に流れ出る: ◎ 流れ出る : ○ 流れ出にくい : △ 流れ出ない : ×
本発明品に係わる実施例1〜10の液状口紅は、比較例
に対して、軽い使用感、安定性、流動性、総ての評価項
目を満足する優れたものであった。
エステルは、加水分解イヌリンステアリン酸/2−エチ
ルヘキサン酸エステルであり、次の方法で製造した。 加水分解イヌリン(商品名「ラフティローズP95」O
RAFTi社製、糖重合度2〜7)16.2gにジメチ
ルホルムアミド160mL、ピリジン30gを加え、5
5℃で加温攪拌しながら溶解した。このものの雰囲気を
窒素置換し、攪拌しながら、ステアリン酸クロライド6
6.5gと2−エチルヘキサン酸クロライド17.9g
の混合物を滴加し、5時間反応後、精製水1.5L中に
投入して固形分を析出させた。これを濾別し、残渣を温
水及びメタノールで洗浄し、加水分解イヌリンステアリ
ン酸/2−エチルヘキサン酸(2:1)エステルを得
た。この加水分解イヌリンステアリン酸/2−エチルヘ
キサン酸(2:1)エステルの脂肪酸平均置換度(一単
糖単位あたりにアシル化した脂肪酸の分子数を示す。)
は、そのケン化価より2.75であった。
る。 C.Bに成分9、10を加え均一に混合する。 D.Cを脱泡後、筆付き容器に充填し、液状のリップグ
ロスとした。
を有し、安定性、流動性にも優れるものであった。
ドウとした。
着感が有りながら軽い使用感を有しており、安定性に優
れているものであった。また、長期の保存後も流動性を
失わないものであった。
中に粉体が良好に分散され、軽い使用感を有し、安定性
且つ流動性に優れたものである。
Claims (2)
- 【請求項1】次の成分(A)〜(C); (A)ゲル化剤 5〜20質量% (B)オクタメチルシクロテトラシロキサン及び/又は
デカメチルシクロペンタシロキサン 30〜90質量% (C)粉体 0.1〜40質量% を含有する油性メイクアップ化粧料であって、上記成分
(A)のゲル化剤中の50質量%以上が、次の成分
(a)及び(b); (a)アシル基置換度1.5〜1.7のデキストリン脂
肪酸エステル (b)アシル基置換度2以上のイヌリン脂肪酸エステル であり、且つその配合質量比が(a)/(b)=0.5
〜2であることを特徴とする油性メイクアップ化粧料。 - 【請求項2】成分(a)の脂肪酸がパルミチン酸であ
り、成分(b)の脂肪酸がパルミチン酸及び/又はステ
アリン酸であり、(a)と(b)の総量が(A)のゲル
化剤の70質量%以上であることを特徴とする請求項1
記載の油中水型乳化化粧料。
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