JP2002193373A - 記録媒体収納ケース用カード - Google Patents

記録媒体収納ケース用カード

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JP2002193373A
JP2002193373A JP2000400588A JP2000400588A JP2002193373A JP 2002193373 A JP2002193373 A JP 2002193373A JP 2000400588 A JP2000400588 A JP 2000400588A JP 2000400588 A JP2000400588 A JP 2000400588A JP 2002193373 A JP2002193373 A JP 2002193373A
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ink
storage case
sticking
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JP2000400588A
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Shuichi Kikuchi
修一 菊地
Rie Izu
利恵 伊豆
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスク状記録媒体をケースに収納した状態
で長時間経過しても、ディスク状記録媒体の表面にカー
ドが貼り着くのを防止し、ディスク状記録媒体をケース
から取り出す際における該ディスク状記録媒体に設けた
印刷部のカードヘの転写やカード表面の破損(紙剥げ)
を確実に防止すことができるようにした。 【解決手段】 CDやCD−R等のディスク状記録媒体
を収納してなる収納ケースに内装されるタイトルカード
1である。上記タイトルカード1のディスク6の接触す
る面にディスク表面が貼り着くのを防止する貼り着き防
止層11を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CD(コンパクト
ディスク)やCD−Rの光ディスク等の記録媒体と一緒
に記録媒体収納ケースに収納して使用されるタイトルカ
ードやインデックスカード等の記録媒体収納ケース用カ
ードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来一般的に知られているコン
パクトディスク(CD)に代表される光ディスクとその
収納ケースを図示したものである。ディスク状記録媒体
としての光ディスク、例えばCDやCD−R等は、デイ
スクカ一トリッジに収納されず所謂剥きだしの状態で使
用されるものがあり、このようなものは塵挨等が付着し
易く、また傷つき易い。
【0003】このため、上記CDやCD−R等のディス
ク状の記録媒体(以下、光ディスクという)102は、
偏平状の収納ケース101に収納保管される。
【0004】上記収納ケース101は、光ディスク10
2を収納する為のトレー103を有しており、該トレー
103を収納するケース身部104と、該ケース身部1
04にトレー103を収納して、閉蓋する為のケース蓋
部105より形成されている。
【0005】上記ケース蓋部105は、上記ケース身部
104に支点軸106で係着され、回動開閉自在の構造
となっている。
【0006】上記光ディスク102は、その中央部に該
光ディスクを記録再生する際、記録再生装置の駆動部に
係合するためのチャッキングホール107を有してお
り、該チャッキングホール107を利用して、トレー1
03の略中央に設けられたディスククランプ部108に
保持される。
【0007】上記クランプ部108は、光ディスク10
2の収納される凹面部109より一段高く形成された台
部110と、該台部110上に上記チャッキングホール
107と略等しい大きさの円周状に起立した多数のクラ
ンプ爪111を備えている。
【0008】上記収納ケース101は、ケース蓋部10
5を解放して光ディスク102の外周部を手で持ち、チ
ャッキングホール107をディスククランプ部108に
設けたクランプ爪111の外周に嵌め合わせて、押し込
むことによって、光ディスク102の下面が台部110
に着座し、併せてクランプ爪111がその弾性変形力に
よって、上記光ディスク102のチャッキングホール1
07を摩擦係合的に保持するように構成されている。
【0009】上述のように、収納ケース101に光デイ
スク102を収納することによって、光デイスク102
は、その記録面がトレー103の凹部109の底面に接
触せずに保持され、その記録面を傷つける事がないよう
に構成されている。
【0010】従来のこの種の収納ケースは、ディスクヘ
の記録内容をユーザーが筆記できるように、或いは製造
者がディスクの品種、型式を表示したり、或いは装飾性
を付与するために、タイトルカード或いはインデックス
カードと称されるカード112がケース蓋部105の内
側113に収納されている。
【0011】図2は、上記光ディスク102の断面図
(図1のA−A断面)である。上記光ディスク102
は、ピット202…202を有するポリカーボネート等
の透明合成樹脂の基板203の上に、記録層204、金
属反射層205、保護層(UV樹脂トップコート層)2
06を積層することにより形成されている。
【0012】上記保護層206の上面には、光ディスク
の容量、種類、メーカー名や各種のデザイン等の印刷部
207が紫外線硬化インキや油性インキによって形成さ
れている。
【0013】図3は、上記印刷部207の他に使用者が
個人的な情報をフェルトペン等の筆記具で容易に著き込
むことができるようにするための記入欄208を設けた
光ディスク(以下、プリンタブルタイプの光ディスクと
いう)を示す平面図である。
【0014】図4の断面図(図3のA−A断面)に示し
たように、上記光ディスク102は、上記保護層206
の上にインキ受容層209が設けられていて、該インキ
受容層209の表面に上記印刷部207と記入欄208
が設けられている。
【0015】上記インキ受容層209は、使用者が記録
内容等のパーソナルな情報をソフトペンで記入したり、
或いは、着色されたインキの微小液滴を熱による膨張等
を利用するなどの種々の作動原理で付着させて文字や画
像の記録を行う所謂インクジェット記録方式(ジェット
プリンター)、或いは表面に着色インクを塗布したフィ
ルムを使用し、該フィルムの上より加熱しながら圧力を
加えて上記着色インクを光ディスクの表面に転写させる
転写記録方式を用いることにより、絵柄などのデザイン
を光ディスクに形成しやすくするためのものである。
【0016】そして、例えば特開平9−171638等
に開示されているように、上記水性のインキを使用した
フェルトペンによる筆記性、或いはジェットプリンタ
ー、転写記録プリンターの印刷性向上を目的として、ま
たインキの浸透性、定着性を向上させることを目的とし
て、親水性樹脂、或いは親水性フィラーを用いたインキ
を使用してインキ受容層209を印刷することが知られ
ている。
【0017】上述のようにインキ受容層209は、記入
や印刷の際におけるインキの乗りを良くするために表面
が柔らかで、かつ水性のインキを使用したフェルトペ
ン、ジェットプリンター等のインキ密着性に優れた素材
が使用されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の従
来の収納ケース101は、薄型に形成されていることよ
り、光ディスク102を収納したまま長時間が経過する
と、ケース蓋部112の内側113に収納されたタイト
ルカード112と、上記光ディスク102の印刷部20
7やフェルトペン等で記入欄208に記入したインキと
が貼り着いた状態になって収納ケース101から光ディ
スク102を取り出す際に、印刷部207等が光ディス
ク102から剥がれて、タイトルカード112の内面側
に転写されてしまったり、或いはタイトルカード112
の表面が破れてしまうという問題点があった。
【0019】特に、インキ受容層209を設けたもの
は、印刷部207がタイトルカード112に密着しやす
く、またインキ受容層209が剥離し易いことからも、
上記インキ受容層209や印刷部207がタイトルカー
ド112の内面側に転写されやすい。
【0020】本発明は、上記従来の問題を解決し、イン
キ受容層を有するプリンタブルタイプの光ディスク等の
記録媒体とタイトルカードを一緒に収納しても、上記印
刷部が容易に上記記録媒体に貼り着くことのないタイト
ルカードを提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、CDやCD−
R等の記録媒体を収納する収納ケースに挿入されて使用
されるタイトルカードやインデックスカード等のディス
ク収納ケース用カードであって、上記カードの記録媒体
と接触する面に、記録媒体の表面が貼り着くのを防止す
る貼り着き防止層を設けることにより、上記記録媒体を
収納ケースに収納した状態で長時間経過しても、記録媒
体の表面に上記カードが貼り着くのを防止し、記録媒体
を収納ケースから取り出す際に、記録媒体に設けた印刷
部の上記カードヘの転写や、カード表面の破損(紙剥
け)を確実に防止すことができるようにした。
【0022】
【発明の実施形態】図5は、第1の実施例の収納ケース
用カード1を示す。上記カード1は、坪量160g/平
方メ一トルのカード紙にて作成されていて、例えば光デ
ィスクの収納ケース2に収納されて使用される。
【0023】上記収納ケース2は、ケース身部3と、該
ケース身部3に軸4により回動開閉可能に取り付けられ
た蓋部5とからなっていて、上記カード1は、上記蓋部
5に収納される。
【0024】光ディスク6は、その中央部のチャッキン
グホール7を、トレー8のクランプ部9でクランプされ
た状態で、上記トレー8上に載置され、該トレー8と共
に上記ケース身部3に収納されている。
【0025】上記収納ケース2に収納された光ディスク
6の表面6aに対応する上記カード1の表面(光ディス
ク6との接触面)1aに貼り着き防止層11が形成され
ている。
【0026】図6に示したように、上記貼り着き防止層
11は、光ディスク4との接触面11a側が粗面(凹凸
面)になっている。
【0027】上記貼り付き防止層11は、無数の微小な
粒状体12…12を混入した合成樹脂製のインキを上記
カード1の表面1aに塗布することにより形成される。
なお、カード1の材質は、例示した坪量160g/平方
メートルのカード紙に限定されず、各種厚み及び坪量の
紙、合成紙、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ナイ
ロン(NA)のフィルム、及びこれらのフィルムに紙等
を積層ラミネートした複合フィルム材であってもよい。
【0028】上記インキに混入される粒状体12…12
は、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アル
ミナ、ホウ酸アルミニウム顔料、酸化亜鉛、シリカ、セ
ラミック、ガラスといった無機質の材料、或いはアクリ
ル、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ウレタ
ン、ナイロンなどの有機質の材料が使用され、これらの
材料は、中実又は中空のものであってもよい。
【0029】上記粒状体12は、その粒子径が5〜30
μmのものが好適であり、粒子径がこの範囲未満である
と、多量に使用してもカード材に塗布した際、十分な粗
面(凹凸面)の確保ができず、本発明の目的達成が困難
になる。また、粒子径が30μmを超えるとインキ化及
び印刷(又は塗布)適正が不十分となるばかりでなく、
収納ケース2にカード1を収納し、光ディスク6を装着
収納した際、混入した粒状体が塗布面より大きく飛び出
し、光ディスク6を収納した収納ケース2の外側に外力
が加わった際、収納ケース2が撓わみカード1が光ディ
スク6に押し付けられ、記録面に影響を及ぼし、記録不
能になるといった問題、或いは塗布面より粒状体が脱落
してしまう問題が発生する虞れがある。
【0030】また、装飾性を向上させるために、インキ
にジアゾイエロー、ウオッチングレッド、フタロシアニ
ンブルー、フアナールローズといった有色・顔料等の着
色剤も添加剤の一部として添加し不透明としたり、透過
性着色することも可能である。 上記カード1に記録内
容をユーザーが筆記しやすくするためにカード1に予め
罫線を印刷したり、ディスクの品種、型式或いは装飾性
を付与するために予め印刷を施し、その上層部に貼り着
き防止層11を形成することも可能である。
【0031】インキヘの粒状体使用量(混入量)は、イ
ンキ100重量部中で好ましくは、約1〜30重量部を
占める割合で、塗布厚みといった塗布条件、ケースに収
納される光ディスクの種類等によって決められるが、3
0重量部を上回ると、インキ及印刷(又は塗布)の適正
が不十分となるばかりでなく、塗布乾燥された後のカー
ドヘの密着強度が不十分となって、使用中に塗布したイ
ンキがカード面から脱落してしまう虞れがある。
【0032】インキを構成する主成分としての樹脂バイ
ンダーとしては、一般のグラビアインキに使用されてい
る樹脂バインダーは、いずれも使用可能である。例え
ば、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ニトロセルロー
ス樹脂等が好適なものとして挙げられる。又、ポリエチ
レン系ワックス、パラフィン系ワックス等のワックス、
シリカ系のブロッキング防止剤をバインダーの一部とし
て使用することにより、貼り着き防止に、より効果的と
なる。
【0033】インキの液媒体としては、一般のグラビア
インキに使用されている有機溶剤はいずれも使用可能で
あり、例えば、メチルエチルケトン(MEK)、トルエ
ン、キシレン、酢酸エチル、セルソルブ類、メチルイソ
ブチルケトン、これらの混合溶剤等が好適なものとして
挙げられる。
【0034】カード1への塗布は、グラビア印刷、シル
クスクリーン印刷、オフセット印刷等の方法によって行
われ、塗布後の乾燥は、乾燥機(ドライヤー)によって
行なわれる。
【0035】カード1ヘの塗布厚みは、カード1の材質
等によって異なるが、3〜20μmの範囲のものが好適
であり、塗布厚みがこの範囲未満であると印刷ムラがで
きたり、インキに混入された粒状体が脱落したりしやす
くなる。また、塗布厚みが20μmを超えるとインキの
乾燥収縮によりカード1に変形を及ぼし、カード1を収
納ケース2に入れる際の作業性の低下や、インキに混入
された粒状体がインキに潜りこみ十分な表面凹凸が確保
できないといった問題が発生し易くなる。
【0036】次に、実施例とその効果について本発明を
具体的に説明する。 実施例1 下記成分をボールミルで分散処理して粗面(凹凸)形成用インキXを作成した 。 インキ組成:平均粒径10μmアクリル系微粉体 20重量部 ポリウレタン樹脂 22重量部 ポリエチレン系ワックス 2重量部 シリカ系ブロッキング防止剤 2重量部 メチルエチルケトン(MEK) 12重量部 酢酸エチル 3重量部 トルエン 27重量部 酢酸ブチル 12重量部 坪量160g/平方メートルのカード紙材に、上記イン
キXを8μmの厚みで塗布乾燥してカード1(本案品
A)を得た。そして、図7(a),(b)に示したよう
に、上記本案品Aのカード1の貼り着き防止層11に、
上記光ディスク6のインキ受容層13が接触するように
載置して、これを厚さ3mmのガラス板14上に載せ
て、温度40℃、相対湿度80%の雰囲気中に1週間放
置して、光ディスク6のインキ受容層13のカード1へ
の付着状況を検証してみた。比較例として、貼り着き防
止層11の設けられていない従来のカードに光ディスク
6のインキ受容層13が接触するように載置し、上記同
様の雰囲気に放置したものについても検証してみた。
尚、上記光ディスク4の一枚の重量は、約17gであ
る。
【0037】上記検証の結果 本案品A カード表面と光ディスクのインキ受容層の
貼り着きはみられなかった。
【0038】従来品 カード表面と光ディスクのイ
ンキ受容層の貼り着きがみられ、剥がすとカードの紙表
面に破れが発生した。
【0039】上述の結果から明らかなように、貼り着き
防止層11により、インキ受容層13がカード1に貼り
着き、上記インキ受容層13が光ディスク6の表面から
剥離してしまうといった問題、光ディスク6のインキ受
容層13の貼り着き、剥がすとカードの紙表面に破れが
発生してしまうという問題点は解決された。
【0040】上記粗面形成用のインキは、市販されてい
る加熱乾燥タイプの透明インキ或いはUV硬化タイプの
透明印刷インキ、例えば、東華色素(株)製の商品名S
TPメジウムW、帝国インキ(株)製の商品名ダイナフ
レックスUV−SLK000に、上記粒状体を上記同様
に混入し、カードに塗布し、紫外線によって硬化させて
もよい。
【0041】実施例2 実施例2は、粗面形成用のインキに帯電防止剤も使用し
た場合を示す。上記帯電防止剤は、導電性カーボンブラ
ック、酸化錫、アンチモンといった無機質の材料の他に
アニオン系やカチオン系の帯電防止性を有する界面活性
剤であってもよく、これらは多数市場より入手可能でい
ずれも本発明で使用することができる。
【0042】次に、実施例2としては上記実施例1の粗
面形成用インキXに2重量部の導電性カーボンブラック
を混入する一方、アクリル系微粉体を18重量部に減
じ、その他の組成は、実施例1と同一とした粗面形成用
のインキYを1Oμmの厚みで、1OOμmのポリエチ
レンテレフタレート(PET)製のフィルム材に塗布乾
繰して得られた塗布面に、コロナ放電によって、8.5
KVの電圧を60秒間印加した後の放電状態について調
べた結果、初期の帯電量に比べ、その値が半分になる時
間(半減期)は10秒以下となり、塗布処理を施さない
本発明と同厚のポリエチレンテレフタレート(PET)
製フィルムの半減期300秒以上に比べて著しく改善さ
れた。
【0043】帯電防止剤混入インキにて、印刷塗布され
たフィルムを用いて作成されたカードは光ディスクとの
帯電による貼り着きが見られず、塵挨の付着の軽減もは
かられた。
【0044】実施例3 実施例3は、カードに印刷塗布された貼り着き防止層1
1のインキが硬化収縮する際に発生するカードの反り
(歪み)の発生を防止するために、カード1の貼り着き
防止層11形成面との対応面(反対側の面)に反り防止
用のインキ層を設けた場合を示す。
【0045】上記反り防止に使用するインキは、粗面形
成に使用したインキをそのまま使用して、略同一厚みに
印刷する他に、一般的に使用されるグラビアインキにマ
イカ、タルク、ガラスフレーク、板状タンカル、板状水
酸化アルミニューム、カオリン、酸化チタンといった鱗
片状粉末顔料を混入することにより、上記貼り着き防止
層形成用のインキよりも、少ない塗布厚みで、貼り着き
防止層形成用のインキが硬化収縮する際に発生する歪み
を効果的に打ち消すことが可能である。
【0046】また、一般的に使用される有色のグラビア
インキを使用して、抜き文字表現、図柄の印刷、若くは
CD−Rの容量、種類、メーカー名といった、インデッ
クス表示や各種のデザイン印刷を行って印刷層を形成す
ることによっても、貼り着き防止層形成用のインキが硬
化収縮する際に発生する歪みを打ち消すことが可能であ
る。
【0047】図8に示すように、肉厚T=100μm、
幅W=120mm、長さL=1000mmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)のフィルム材20の片面に
10μmの塗布厚で実施例1のインキXを塗布乾燥させ
た場合と、両面に10μmの肉厚で上記インキXを塗布
乾燥させたものの反り量(歪み量)Sを測定したとこ
ろ、片面のみにインキを塗布したものは、反り量Sが1
5mmであったのに対して、両面にインキを塗布したも
のの反り量Sは略0に近いものであった。また、上記片
面のみインキを塗布したフィルム材を収納ケースのカー
ド収納部に収納できる大きさ120×120mmの大き
さに裁断したカード1は、図9に示したように、両端部
1a,1bに略2〜3mmの反りがみられたが、両面に
インキを塗布したカード1の両端部1a,1bには殆ど
反りは見られなかった。
【0048】実施例4 実施例4は、図10に示すように、カード1の光ディス
ク6との接触面側に貼り着き防止層11を縞状(ストラ
イプ状)に形成し、或いは図11の(a)、(b)、
(c)に示すように、貼り着き防止層11を格子状(チ
ェックパターンやドットパターン)に形成し、縞状や格
子状の貼り着き防止層11,11間に存在する隙間21
…21によって、上記カード1に凹凸をもったパターン
による貼り着き防止層11を形成し、光ディスク6が貼
り着くのを防止するものである。
【0049】上記縞状や格子状の貼り着き防止層11は
市販されているグラビアインキ、シルクインキ等で形成
してもよいが、上記実施例1に示した無数の微小な粒状
体を混入した粗面形成用インキ、或いは帯電防止剤を混
入したインキを使用して上記貼り着き防止層11を形成
するのが上記カード1が光ディスク6に貼り着くのを防
止する上でより効果的である。
【0050】坪量160g/平方メートルのカード紙材
に、グラビアインキを用いて貼り着き防止層11を、幅
W1=2mm、塗布厚T=8μm、隙間W2=2〜4m
mの縞状に塗布して得られた光ディスク収納用カード1
(本案品B)と平均粒径10μmのアクリル系微粉体を
20重量部混入したインキで上記同様に貼り着き防止層
11を縞状に形成したカード1(本案品C)に、図12
に示したように上記光ディスク6のインキ受容層(図示
しない)が接触するように載置し、温度40℃、相対湿
度80%の雰囲気中に1週間放置して、上記光ディスク
4のインキ受容層13の上記カード1への付着状況を検
証してみた。
【0051】 上記検証の結果 本案品B カード表面と光ディスクのインキ受容層の貼り着きが僅かにみら れたが、上記インキ受容層の13の剥離、カードの紙表面に破れ の発生はみられなかった。
【0052】 本案品C カード表面と光ディスクのインキ受容層の貼り着きはみられなか った。
【0053】 従来品 カード表面と光ディスクのインキ受容層の貼り着きがみられ、剥 (ベタ印刷) がすとカードの紙表面に破れが発生した。
【0054】上記結果から光ディスクとの接触面に通常
のグラビアインキで凹凸を形成した本案品Bでも従来品
(片面、ベタ印刷形態)に比べて貼り着き防止効果はあ
るが、印刷部に粗面を形成できるインキを使用した本案
品Cは、本案品Bよりも更に貼り着き防止効果のあるこ
とが証明された。なお、表1はインキXの組成を示す一
覧表、表2はインキYの組成を示す一覧表、表3は各実
施例1〜4の貼り着き防止層11の構成を示す一覧表で
ある。また、実施例では、記録媒体としてディスク状の
ものを示したが、本発明の記録媒体収納ケース用カード
と共に収納ケースに収納される記録媒体はスティック状
や、テープカセット、VTRその他のものであってもよ
い。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】本発明の記録媒体収納ケース用カードに
は次に述べるような効果がある。 (1)請求項1の記録媒体収納ケース用カードは、収納
ケースに挿入された記録媒体の表面にカードが貼り着く
のを貼り着き防止層で防止し、上記貼り着きが原因で起
こるカードの紙剥げ(所謂、紙層間剥離)の発生を防止
し、また記録媒体の表面に上記剥げカスが付着したり、
記録媒体の表面に剥離を発生してしまうと言う問題が回
避されることになる。 (2)請求項2の記録媒体収納ケース用カードは、貼り
着き防止層の表面の粗面(凹凸面)によって、カードと
記録媒体表面との密着面積が少なくなることになり、記
録媒体の表面にカードが貼り着くのを、より確実に防止
することが出来る。 (3)請求項3の記録媒体収納ケース用カードは、粒状
体を混入したインキを印刷、塗布することにより、粗面
を有する貼り着き防止層を容易に形成することが出来
る。 (4)請求項4の記録媒体収納ケース用カードは、静電
気が帯電するのを防止し、静電気によって、記録媒体の
表面に記録媒体収納ケース用カードが貼り着くのを防止
することが出来る。 (5)請求項5の記録媒体収納ケース用カードは、カー
ド材質が合成樹脂製フィルムの場合にあっては、フィル
ム材に形成した貼り着き防止層によるフィルム材の反り
を、対応面(反対側の面)に設けたインキ層で打ち消し
て、反りのない記録媒体収納ケース用カードを得ること
が出来る。また、カード材質が紙等、吸湿性を有するも
のにあっては、カードに形成した貼り着き防止層の対応
面からの吸湿を阻害し、反りのない記録媒体収納ケース
用カードを得ることが出来る。 (6)請求項6の記録媒体収納ケース用カードは、貼り
着き防止層間に存在する隙間によって、記録媒体収納ケ
ース用カードが記録媒体の表面に貼り着くのを防止する
ことが出来る。 (7)請求項7の記録媒体収納ケース用カードは、イン
キに混入する粒状体を30μm以下としたので、粒状体
が記録媒体を損傷し、記録再生に悪影響を及ぼすのを抑
制することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の斜視図
【図2】図1のA−A断面図
【図3】プリンタブル光ディスクの正面図
【図4】図3のA−A断面図
【図5】斜視図
【図6】要部の拡大断面図
【図7】(a)は貼り着き試験方法を示す斜視図、
(b)は(a)のA−A断面図
【図8】フィルム材の反りを示す斜視図
【図9】両端部に反りが発生したカードの斜視図
【図10】貼り着き防止層を適宜の間隔をもって縞状に
形成したカード
【図11】貼り着き防止層の他のパターンを示す正面図
【図12】(a),(b),(c)は、貼り着き試験法
を示す斜視図
【符号の説明】
1…記録媒体収納ケース用カード、2…収納ケース、3
…ケース身部、4…軸、5…ケース蓋部、6…光ディス
ク(記録媒体)、7…チャッキングホール、8…トレ
ー、9…クランプ部、11…貼り着き防止層、12…粒
状体、13…インキ受容層、14…ガラス板、21…隙
間。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体収納ケースに収納されて、記録
    媒体への記録内容をユーザーが筆記できるように、或い
    は、製造者が記録媒体の品種、型式或いは装飾性を付与
    するためのタイトルカード或いはインデックスカードと
    称されるカードであって、 上記記録媒体とカードが貼り着くのを防止する貼り着き
    防止層が設けられていることを特徴とする記録媒体収納
    ケース用カード。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記貼り着き防止層は、上記記録媒体収納ケースに収納
    される記録媒体と接触する面が粗面になっていることを
    特徴とする記録媒体収納ケース用カード。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 上記貼り着き防止層は、合成樹脂製のインキに微小な粒
    状体を混入し、塗布することにより構成されていること
    を特徴とする記録媒体収納ケース用カード。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記貼り着き防止層は、帯電防止剤を含有していること
    を特徴とする記録媒体収納ケース用カード。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 上記貼り着き防止層と反対側の裏面には、該貼り着き防
    止層によるカードの反りを阻止するインク層を有してい
    ることを特徴とする記録媒体収納ケース用カード。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 上記貼り着き防止層は、記録媒体と接触する面に格子状
    や縞状に部分的に設けられていることを特徴とする記録
    媒体収納ケース用カード。
  7. 【請求項7】 請求項3において、 上記粒状体は、30μm以下であることを特徴とする記
    録媒体収納ケース用カード。
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JP2007004906A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Ricoh Co Ltd ディスクカートリッジ、ディスク搬送装置及び光ディスク装置
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