JP2002193350A - 電子レンジ用液体性食品包装体及びそれに用いる容器 - Google Patents

電子レンジ用液体性食品包装体及びそれに用いる容器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体性食品を電子レンジで加熱する際に、噴
きこぼれを生じさせることなく均一加熱が可能な液体性
食品包装体、並びに、それに用いるのに適した容器を提
供すること。 【解決手段】 胴体及び底板がマイクロ波透過材料で成
形された容器に液体性食品が充填されていて、開口部が
蓋材によって封止される構成において、胴体の周面を、
充填された液体性食品の充填高さの約25〜95%の高
さ位置から、上端近傍まで、マイクロ波不透過性材料に
よって覆う。胴体及び底板がマイクロ波透過材料で成形
され、液体性食品が充填され、開口部が蓋材によって封
止されることで電子レンジ用液体性食品包装体を形成す
る電子レンジ用容器において、胴体の周面の約15〜9
5%の高さ位置から上端近傍まで、マイクロ波不透過性
材料によって覆う。蓋材の一部あるいは全部をマイクロ
波不透過性材料で覆ってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部分的にマイクロ
波不透過性材料(本発明においては、マイクロ波の反射
材料や、吸収材料、不透過材料、半透過材料など、マイ
クロ波を有為に遮蔽するものを、単にマイクロ波不透過
性材料と呼ぶ。)で被覆された容器に、液体性食品(本
発明においては、特記しない限り、液体食品や、凍結さ
れた液体食品、凍結された半流動性食品など、加熱によ
って液状食品として供されるものを、まとめて液体性食
品と呼ぶ。)が充填されている液体性食品包装体、並び
に、それに用いるのに適した容器に関するものであっ
て、その液体性食品包装体は、電子レンジで加熱すると
加熱ムラが抑制され均一加熱を可能にし、特に内容物の
噴きこぼれを防止するものである。
【0002】
【従来の技術】電子レンジは、牛乳、スープ類、日本酒
といった液体食品や調理加工食品、あるいはこれらを凍
結した冷凍食品類を、短時間に簡単に加熱できるといっ
た利便性があって、普及率の高い調理器具の一つであ
る。しかし、電子レンジによる加熱は、加熱ムラを伴う
短所を有している。特に液体性食品を電子レンジで加熱
すると、液面側と胴周面(容器の側壁)側の加熱が促進さ
れやすく、部分的に必要な温度に達しているにもかかわ
らず、容器底側や中心部の液体性食品の温度上昇が遅
く、加熱ムラが生じることが避けられない。このため、
容器底側や中心部の液体性食品を必要な温度に達するま
で加熱すると、液面側が速く沸点に達して沸騰状態にな
り、噴きこぼれるといった問題がある。この噴きこぼれ
を防止するためには、一定時間加熱した後一旦中断し、
攪拌することによって均一な温度にしてから再度全体が
必要な温度に達するまで加熱することが行われている。
【0003】また冷凍食品では、含有する水分が凍結状
態にあることから、これを一旦融解させて必要な温度に
なるまで加熱するが、液体性食品の加熱と比較すると、
更に加熱ムラが大きくなることが避けられない。これは
水と氷のマイクロ波に対する誘電率の差によるものであ
る。すなわち、氷のマイクロ波に対する誘電率は、水に
比べてはるかに低いので、融解させて水の状態になるま
でに大量のエネルギーを要する。しかし、一旦融解して
水の状態になると、マイクロ波の誘電率は急激に上昇し
て氷の状態より約400倍加熱されやすくなるといわれ
ている。このため、冷凍食品を電子レンジで加熱した場
合、マイクロ波が照射されやすい部位の氷の一部が先に
融解されて水の状態になると、その部分だけが選択的に
加熱が促進され、その結果、熱い部分と冷たいままの部
分が混在して加熱ムラが大きくなるのである。
【0004】このような事情から電子レンジで液体性食
品を加熱するための容器、特に冷凍食品を充填する容器
について種々の改良が提案されている。例えば特公昭59
-6789号公報には、容器の側壁周囲及び隅周辺の壁部を
マイクロ波反射材料または不透過材料で被覆し、側壁と
隅部周辺の温度上昇を抑制し、できるだけ均一に加熱で
きるようにした容器について記載されている。また、特
開平11-35078号公報には、容器の側壁周囲全面及び底板
の中心と外周の間の中間部を、マイクロ波反射材料また
は不透過材料で被覆することによって、側壁と底板の特
定部位の温度上昇が抑制され、均一加熱を可能にするこ
とが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、液体
性食品を電子レンジで加熱する際、一旦一定の温度に昇
温後、攪拌して均一化し、再度加熱する方法は、昇温の
状態が簡単に把握できず攪拌のタイミングの判断が難し
いうえ、手間を要するといった問題がある。また、特公
昭59-6789号公報や特開平11-35078号公報に記載されて
いる容器の胴体側面や隅周辺の壁部、あるいは底板をマ
イクロ波不透過性材料で被覆した容器は、冷凍した調理
加工食品を充填するためのものであるため、比較的水分
含有量が低いので、昇温の速い個所のみの極端な温度上
昇を抑制すれば、液体性食品のように噴き出すことがな
く、比較的簡単に均一加熱が可能になる。
【0006】このように液体性食品を電子レンジで加熱
すると、加熱ムラがあって、全体を必要な温度(例えば
70℃)に昇温させる前に噴きこぼれるといった現象が
生じ、加熱途中で攪拌して均一化することが不可欠であ
る。このような事情から、本発明は、液体性食品を電子
レンジで加熱する際に、一度の操作で、噴きこぼれを生
じさせることなく均一加熱が可能な液体性食品包装体、
並びに、それに用いるのに適した容器を提供することを
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、次のような電子レンジ用液体性食品包
装体、並びに、それに用いるのに適した容器を提供す
る。すなわち、胴体及び底板がマイクロ波透過材料で成
形された容器に液体性食品が充填されていて、開口部が
蓋材によって封止される構成において、胴体の周面を、
充填された液体性食品の充填高さの約25〜95%の高
さ位置から、上端近傍まで、マイクロ波不透過性材料に
よって覆うことを特徴とする電子レンジ用液体性食品包
装体である。ここで、容器の開口部を封止する蓋材の一
部あるいは全部に、マイクロ波不透過性材料を用いるこ
ともできる。
【0008】また、このような電子レンジ用液体性食品
包装体に用いる容器は、胴体及び底板がマイクロ波透過
材料で成形され、液体性食品が充填され、開口部が蓋材
によって封止されることで電子レンジ用液体性食品包装
体を形成する電子レンジ用容器において、胴体の周面
を、その約15〜95%の高さ位置から、上端近傍ま
で、マイクロ波不透過性材料によって覆われたものであ
る。容器の胴体の周面をマイクロ波不透過性材料で覆う
程度を指標する数値が、電子レンジ用液体性食品包装体
の場合と、それに用いる容器の場合とで異なるのは、容
器に充填された液体性食品の液面と蓋材との間の空隙を
勘案した結果であって、マイクロ波不透過性材料による
効果は実質的には同一である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、電子レンジによって加
熱する液体性食品が容器に充填された食品包装体、並び
に、それに適した容器に関するもので、充填される液体
性食品には、加熱されると対流や伝熱などの熱移動が生
じるものであればどのようなものでも適用できる。その
例としては、スープ類(味噌汁、甘酒等を含む。)、牛
乳、日本酒等が挙げられる。これらの中にあっても、特
に粘性の高いスープ類が好適であり、スープ類には具材
のような固形物が含有されていてもよい。更に、これら
の液体性食品においては、容器に充填した後において、
冷凍処理を施した凍結液体食品であってもよい。液体性
食品が充填される容器としては、ポリエステル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等からなる合成
樹脂製や、板紙に前記の合成樹脂がコーテンィグされた
りフイルムシートが貼着された合成紙製、陶器製、ガラ
ス製等のマイクロ波透過材料からなるものが用いられる
が、経済性を考慮すると、特に合成樹脂製のものが好ま
しい。
【0010】本発明では、上記のマイクロ波透過材料に
よってカップ型等任意の形状に成形された容器の胴体の
周面(側壁)に対して、開口部上端側からマイクロ波不
透過性材料を垂下して被覆する。どの位置まで垂下して
被覆するのが好適かは、後述の実験例等をもとにして得
られた成果であり、それは、充填された液体性食品の液
面から計って、充填高さの5〜75%までの位置であ
る。すなわち、マイクロ波不透過性材料を被覆する領域
は、充填された液体性食品の充填高さの約25〜95%
の高さ位置から、上端近傍までである。
【0011】液体性食品は、容器の上端近傍まで充填さ
れていても、または、それ以下の位置に液面があって、
容器を封止する蓋材との間の空隙が大きくてもよい。容
器に充填される液体性食品の液面と蓋材との間の空隙
を、予め勘案しておくと、液体性食品が充填され蓋材で
封止された電子レンジ用液体性食品包装体としてではな
く、容器単体として提供することができる。その場合、
マイクロ波不透過性材料を被覆する容器胴体の高さ領域
は、その約15〜95%の高さ位置から、上端近傍まで
である。容器単体の場合におけるこの数値と、前記食品
包装体の場合における数値との差異は、容器に充填され
る液体性食品の液面と蓋材との間の空隙を、容器胴体の
高さの約0.5〜40%と勘案した結果であり、マイク
ロ波不透過性材料による効果は実質的に同一である。こ
のように勘案すると、マイクロ波不透過性材料を最も多
く被覆する場合の容器胴体の被覆開始位置は、0.25
×(1−0.40)≒0.15から、容器胴体の約15
%の高さ位置となり、マイクロ波不透過性材料を最も少
なく被覆する場合の容器胴体の被覆開始位置は、0.9
5×(1−0.005)≒0.95から、容器胴体の約
95%の高さ位置となる。なお、容器に充填される液体
性食品の液面と蓋材との間の空隙が大きい場合は、マイ
クロ波不透過性材料を、厳密に容器胴体の上端まで配設
しなくてもよい。それは、容器胴体の上端近傍がマイク
ロ波透過性であっても、そこを透過して液体性食品に達
するマイクロ波の量が僅かなためである。この意味で、
本発明では、上述のように、マイクロ波不透過性材料を
被覆する容器胴体の上限を、胴体の上端ではなく、上端
近傍と記している。
【0012】マイクロ波不透過性材料の被覆方法は、ア
ルミニウム箔やアルミニウム蒸着フイルムの場合には貼
着し、またアルミニウム蒸着やアルミニウムペースト状
物質を用いる印刷方法の場合には、容器の胴体に直接行
う。更に、容器が合成樹脂製であれば、容器成形時にマ
イクロ波不透過性材料をインモールド成形することもで
きる。上記のアルミニウム箔やアルミニウム蒸着フイル
ムを貼着する場合には、アルミニウム箔の縁や隅角部で
起こるマイクロ波によるスパークを防止するために、紙
や合成紙を積層し、それを表面側にするのが好ましい。
容器の胴体周面へのマイクロ波不透過性材料の被覆は、
外側周面でも内側周面でもよいが、充填物が食品である
ことを考慮すると、直接接触しない外側周面を選択する
ことが好ましい。また、容器を2重にし、合成紙等から
なる外側胴体の内側周面にマイクロ波不透過性材料を貼
着し、合成樹脂等からなる内側胴体を被覆してもよい。
【0013】上記のように、胴体周面にマイクロ波不透
過性材料を被覆した容器に対して、液体性食品を充填
後、蓋材で開口部を封止する。この蓋材は、合成樹脂製
や合成紙のようなマイクロ波透過材料であっても、ま
た、一部あるいは全部がマイクロ波不透過性材料であっ
ても、また、マイクロ波透過材料にマイクロ波不透過性
材料を添付したものであっても構わない。このマイクロ
波透過材料と不透過性材料の使い分けは、充填されてい
る液体性食品の加熱特性や充填量等に応じて使い分ける
ことが好ましい。更には、使用する電子レンジの出力や
導波管の取り付け位置に応じて、蓋材のマイクロ波透過
材料または不透過性材料を使い分けてもよい。蓋材とし
てマイクロ波不透過性材料を使用して全面封止した場合
には、液面側からほとんど加熱されないために、より均
一な加熱を可能にする。
【0014】このように容器の胴体周面に対して、その
充填された液体性食品の液面側からの高さの5〜75%
をマイクロ波不透過性材料で被覆し、更に開口部を充填
された液体性食品の特性や充填量、あるいは電子レンジ
の導波管の取り付け位置によってマイクロ波透過材料か
らなる蓋材で封止したり、一部または全部をマイクロ波
不透過性材料からなる蓋材で封止すると、電子レンジで
加熱した際、充填されている液体性食品が、容器の下側
から加熱され、下側の温度が上昇する。この温度上昇に
伴って容器内で徐々に対流や伝熱が起こり、全体がほぼ
均一に加熱される。また、凍結された液体性食品の場合
には、下側から融解されて途中から対流や伝熱が始ま
り、全体が融解した時点で対流や伝熱が促進されて均一
に温度が上昇する。従って、全体を必要な温度(例えば
70℃)まで上昇させたとしても、液面側のみの極端な
温度上昇がないために噴きこぼれるといった現象が生じ
ない。なお、胴体周面のマイクロ波不透過性材料による
被覆において、液体性食品の充填高さの5%未満で被覆
した場合には、効果が小さく、液面側の温度上昇が速く
なって均一加熱が困難になって噴きこぼれが発生するこ
とがあり、一方、75%を超えると、マイクロ波の照射
面積が相対的に狭隘化するため加熱時間が長くなり経済
的でない。
【0015】以下に本発明の実施例及び試験例を示し具
体的に説明する。
【実施例】本発明による液体性食品包装体(1)は、図
1の斜視図に示す容器(20)に液体性食品(10)が
充填され、蓋材(30)で封止され包装されたものであ
って、図2にその正面断面が示される。容器(20)
は、合成樹脂のポリプロピレン等のマイクロ波透過材料
で成形されたもので、底板(21)と胴体(22)及び
フランジ(23)からなり、胴体(22)には、マイク
ロ波不透過性材料のアルミニウム箔(40)が貼着され
ている。この胴体(22)に貼着されるアルミニウム箔
(40)は、容器(20)の上端のフランジ(23)の
下側から垂下して、液体性食品(10)の液面(11)
から計って充填高さの5〜75%まで被覆している。す
なわち、マイクロ波不透過性材料は、液体性食品(1
0)の充填高さの約25〜95%の高さ位置から上端近
傍まで設けられている。
【0016】アルミニウム箔で被覆する形状は、図3な
いし5のような形状であってもよい。図3は、貼着され
たアルミニウム箔の下端の一部が、凹状(41)に切除
されたものである。図4は、アルミニウム箔の下端が扇
状(42)に形成されているものである。図5は、アル
ミニウム箔の一部が、格子状(43)に中抜きされたも
のである。このように、マイクロ波不透過性材料によっ
て被覆する下端の形状に凹凸を設けたり、マイクロ波不
透過性材料の分布に偏りをもたせたりして、噴きこぼれ
防止や均一加熱、または製造の利便などに寄与させても
よい。ここで、図1に示した容器の胴体(22)は、図
6に示す枚葉(22A)によって形成され、図4に示し
た容器の胴体(22)は、図7に示す枚葉(22B)に
よって形成される。このような枚葉(22A)(22
B)は、シート状のマイクロ波透過材料にアルミニウム
箔(40)を貼着した後に、1枚ずつ型抜きされるもの
である。アルミニウム箔(40)を貼着する技術は、枚
葉(22A)より枚葉(22B)の方が容易であるの
で、図1に示した容器(20)よりは、図4に示した容
器(20)の方が生産性が高い。上記の各容器(20)
の容量は、220mlで、これらの容器に、粘度が30
0cpのパンプキンスープを180ml充填し、板紙に
ポリプロピレン製フイルムシートが両面から貼り合わさ
れた蓋材(30)で開口部を封止して、スープが充填さ
れた食品包装体とした。
【0017】
【実験例】本発明の液体食品包装体を、電子レンジで加
熱した際の効果を確認するため、以下の方法により実験
を行った。
【実験例1】(イ)充填する液体性食品:粘度300cp
のパンプキンスープ 180ml。 (ロ)容器:220ml容ポリプロピレン製シート成形
容器の胴体周面に、アルミニウム箔(アルミニウム箔と
ポリプロピレン製フイルムシートの積層物)を、その4
1%の高さ位置から上端まで貼着したもの。この容器の
41%の高さ位置から上端までとは、180×0.50
÷220≒0.41によって算出され、フランジ下側か
ら上記(イ)のスープを充填した時の充填高さの50%ま
でに相当する。 (ハ)蓋材: a.板紙にポリプロピレン製フイルムシート
が貼着されたマイクロ波透過材料。 b.アルミニウム箔にポリプロピレン製フイルムシートが
貼着されたマイクロ波不透過性材料。 (ニ)使用した電子レンジ:RE−901(sharp社
製)出力500W。
【0018】上記(ロ)の容器に、(イ)のスープを充填
し、(ハ)の蓋材(aまたはb)で容器の開口部を封止
して、下記の各試料を作成した。 試料−1:(ハ)のaの蓋材で開口部を封止し、冷蔵品
(10℃)と冷凍品(−25℃)の2試料を作成。 試料−2:(ハ)のbの蓋材で開口部を封止し、冷蔵品
(10℃)と冷凍品(−25℃)の2試料を作成。 対照試料:220ml容ポリプロピレン製シート成形容
器(胴体にアルミニウム箔なし)に(イ)のスープを充
填し、(ハ)のaの蓋材で容器開口部を封止し、冷蔵品
(10℃)と冷凍品(−25℃)の2試料を作成。
【0019】上記で作成した各試料を(ニ)に示す電子
レンジで、冷蔵した試料は2分30秒間、冷凍した試料
は5分30秒間加熱し、その加熱時間に達した時の温度
を測定した。その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表中の上部温度は、液面(11)から15
mm下側で胴体(22)の内面から10mmの位置(1
2)を測定し、下部温度は、底板(21)から15mm
上側で胴体(22)の内面から10mmの位置(13)
を測定した。全体温度は、加熱時間に達した時にスープ
を攪拌した後の温度を測定した。なお、破裂防止のため
に、蓋材(30)の中央に、空気抜き用の通気孔(3
1)を開けておいた。冷蔵品の対照試料は、加熱予定時
間の2分30秒に達する前に、噴きこぼれが発生し、上
部温度及び全体温度が測定不能であった。冷凍品の対照
試料は、加熱予定時間の5分30秒に達する前に、噴き
こぼれが発生し加熱を中止したが、凍結部分が多く残留
し各地点の温度が測定不能であった。一方、容器の胴体
(22)をマイクロ波不透過性材料で被覆した場合は、
試料−1及び2のいずれも、噴きこぼれることなく均一
に加熱することが可能になった。また、試料−1と試料
−2を比較すると、蓋材(30)もマイクロ波不透過性
材料で覆った試料−2の方が、より均一な温度上昇が達
成できることが判った。
【0022】
【実験例2】次に、容器の胴体(22)をマイクロ波不
透過性材料で被覆する面積を変化させて実験を行った。 (イ)充填する液体性食品:粘度300cpのパンプキン
スープ 180ml。 (ロ)容器:220ml容ポリプロピレン製シート成形
容器の胴体周面に、アルミニウム箔(アルミニウム箔と
ポリプロピレン製フイルムシートの積層物)をフランジ
下側から、上記(イ)のスープを充填した時の液面側から
充填高さの0,5,15,50,75,100%の位置
まで垂下させて貼着した。 (ハ)蓋材: a.板紙にポリプロピレン製フイルムシート
が貼着されたマイクロ波透過材料。 b.アルミニウム箔にポリプロピレン製フイルムシートが
貼着されたマイクロ波不透過性材料。 (ニ)使用した電子レンジ:RE−901(sharp社
製)出力500W。
【0023】上記(ロ)の6種類の容器に、(イ)のスー
プを充填し、(ハ)の蓋材(aまたはb)で容器の開口
部を封止して、下記の試料を作成した。 試料−1:(ハ)のaの蓋材で開口部を封止し、冷蔵品
(10℃)の6試料を作成。 試料−2:(ハ)のbの蓋材で開口部を封止し、冷蔵品
(10℃)の6試料を作成。
【0024】上記で作成した各試料を(ニ)に示す電子
レンジで2分30秒間加熱し、その加熱時間に達した時
の温度を測定した。その結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表中の温度の測定条件は、実験例1と同様
に行った。その結果、試料1では、被覆率が5%、すな
わち、マイクロ波不透過性材料を、フランジ下部から、
スープを充填した時の液面側から充填高さの5%の位置
まで垂下させて貼着した場合に、2分間の加熱時間で、
噴きこぼれを発生させることなく全体を70℃以上に加
熱できた。被覆率を50%とし、蓋材にもマイクロ波不
透過性材料を被覆した場合に、上部温度と下部温度の温
度差が最も少なく、全体を均一に加熱できた。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上述の構成を備えることによ
って次の効果を奏する。請求項1に記載の電子レンジ用
液体性食品包装体によると、容器胴体の周面のうち、充
填された液体性食品の所定充填高さより上の部分が、マ
イクロ波不透過性材料で覆われるので、一度の操作で、
噴きこぼれを生じさせることなく均一な加熱が行える。
【0028】請求項2に記載の電子レンジ用液体性食品
包装体によると、蓋材の一部あるいは全部が、マイクロ
波不透過性材料で覆われるので、一層均一な加熱が行え
る。
【0029】請求項3に記載の電子レンジ用液体性食品
包装体に用いる容器によると、充填される液体性食品の
分量を勘案して、容器胴体の周面のうち、所定高さより
上の部分が、マイクロ波不透過性材料で覆われるので、
請求項1に記載の電子レンジ用液体性食品包装体と同様
に、一度の操作で、噴きこぼれを生じさせることなく均
一な加熱が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による容器の斜視図
【図2】本発明による食品包装体の正面断面図
【図3】本発明による容器の別実施例の斜視図
【図4】本発明による容器の別実施例の斜視図
【図5】本発明による容器の別実施例の斜視図
【図6】図1に示す容器の胴体の展開図
【図7】図4に示す容器の胴体の展開図
【符号の説明】
1 食品包装体 10 液体性食品 11 液体性食品の液面 12 液体性食品の上部温度測定点 13 液体性食品の下部温度測定点 20 容器 21 容器の底板 22 容器の胴体 22A,B 容器胴体をなす枚葉 23 容器のフランジ 30 蓋材 31 蓋材の通気孔 40 マイクロ波不透過性材料 41 マイクロ波不透過性材料の凹状部分 42 マイクロ波不透過性材料の扇状部分 43 マイクロ波不透過性材料の格子状部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松野 一郎 埼玉県狭山市北入曽734−1 センチュリ ー入曾503号 (72)発明者 平田 正則 東京都立川市柏町4−51−1 柏町団地13 −302 Fターム(参考) 4B035 LC12 LE11 LP12 LP16 LP45 LT16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】胴体及び底板がマイクロ波透過材料で成形
    された容器に液体性食品が充填されていて、開口部が蓋
    材によって封止される構成において、 胴体の周面が、充填された液体性食品の充填高さの約2
    5〜95%の高さ位置から、上端近傍まで、マイクロ波
    不透過性材料によって覆われていることを特徴とする電
    子レンジ用液体性食品包装体。
  2. 【請求項2】開口部を封止する蓋材の一部あるいは全部
    に、マイクロ波不透過性材料を用いる請求項1記載の電
    子レンジ用液体性食品包装体。
  3. 【請求項3】胴体及び底板がマイクロ波透過材料で成形
    され、液体性食品が充填され、開口部が蓋材によって封
    止されることで電子レンジ用液体性食品包装体を形成す
    る電子レンジ用容器であって、 胴体の周面が、その約15〜95%の高さ位置から、上
    端近傍まで、マイクロ波不透過性材料によって覆われて
    いることを特徴とする電子レンジ用液体性食品包装体に
    用いる容器。
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