JP2002192441A - 流体通路を備えた工具ホルダ - Google Patents

流体通路を備えた工具ホルダ

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JP2002192441A JP2000396587A JP2000396587A JP2002192441A JP 2002192441 A JP2002192441 A JP 2002192441A JP 2000396587 A JP2000396587 A JP 2000396587A JP 2000396587 A JP2000396587 A JP 2000396587A JP 2002192441 A JP2002192441 A JP 2002192441A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リーマ,エンドミル等の切削工具によって切
削加工をする場合に、工作機械側から適量の切削液を無
駄なく切削工具に供給できるようにした流体通路を備え
た工具ホルダを提供する。 【解決手段】 ホルダ本体30のチャック筒33の内壁
面に複数の所定深さの溝56を形成して切削液の流体供
給路とし、該チャック筒に挿入保持されるコレット40
の先端鍔部43外周面に、おねじ44を形成すると共
に、中央に切削工具Tのシャンク部が貫通する中央貫通
孔51及び中央貫通孔に連接した周方向に所定間隔で複
数のV字状の切削油噴出孔51aを設け、且つ外周突出
部52内壁面に前記おねじ44に螺合するめねじ53を
有するコレット用キャップ50を結合し、前記キャップ
螺合時に、前記チャック筒の先端面33aとキャップの
外周突出部の水平端面54とを密着できる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、リーマ,エンド
ミル等の切削工具によって切削加工をする場合に、工作
機械側から供給される適量のクーラント,切削油等の切
削液を確実に切削工具に供給できるようにした流体通路
を備えた工具ホルダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、刃物によって金属などの材料に切
削加工を行う場合に、多量のクーラント,切削油等の切
削液を加工部に供給することで切削加工性を向上させる
ようにしている。ところで、前記切削工具は、工作機械
の主軸に装着される工具ホルダにコレットを介してチャ
ッキングされ、工作機械側から供給される切削液を工具
ホルダの供給穴及びコレットのスリ割り部,或いは切削
工具の軸方向に貫通する中心部に形成した給油穴を介し
て供給されるようになっている。前記切削液を供給する
流体通路を備えた工具ホルダは、数多く開発され使用に
供されているが、例えば、従来図1,図2に示すものが
ある。
【0003】この従来技術は、本願出願人が先に特許第
3035167号で提案したものであって、図中、1は
一端部に工作機械の主軸に装着される差込用のシャンク
部2が設けられ、他端部にはチャック筒3に嵌合される
工具把持用のコレット4等の工具保持手段5が設けらた
工具ホルダである。前記工具保持手段5は、切削工具T
のシャンク部Tsを円筒形状をしたコレット4を介して
把持するようになっている。前記コレット4は、中心部
に切削工具Tのシャンク部Tsを差し込むための挿入穴
6を有した円筒形状に形成され、先端部には鍔部7を有
し、先端寄りの外周部には前記挿入穴6に至る軸方向の
スリ割り部8が複数本形成されている。前記コレット4
の後端部側の内方には空胴部9が形成されると共に、後
端部開口10には、中央孔11を有する尾部栓体12が
ねじ嵌合されており、尾部栓体12の外周面には工具ホ
ルダ1の内壁面に当接するOリング13が設けられコレ
ット4の外周面を通して切削液が漏れないようになって
いる。
【0004】前記工具保持手段5は、コレット4を嵌め
込む外嵌チャック筒部3とこの外嵌チャック筒部3の回
りにリテーナ15に装着したベアリング16等を介して
回転自在に配設された締付具17とから構成されてお
り、この締付具17を正転又は逆転操作することで、外
嵌チャック筒部3を介して切削工具Tを把持したコレッ
ト4に縮径又は拡径動作を行わせるようになっている。
【0005】また、前記コレット4には挿入穴6の外周
部であって各スリ割り部8の相互隣接間となる各部分
に、それぞれ軸方向に沿った複数本の流体通路18が形
成されている。各流体通路18は、前記空胴部9及び尾
部栓体12の中央孔11を含んでコレット4の軸方向を
貫通する構成となっており、前記工具ホルダ1の中央穴
である流体供給路19と連通可能になっている。
【0006】さらに、前記スリ割り部8には、前記外嵌
チャック筒部3の内壁面3aと、切削工具Tにおけるシ
ャンク部Tsの外周面とにそれぞれ当接すべく、スリ割
り部8内を横断するゴム,軟質樹脂などの弾性体で形成
された棒状の油止め具20が設けられ、切削液が前記空
洞部9からスリ割り部8を通って切削工具T差し込み側
の端部に流出するのを防止するようにしている。
【0007】前記油止め具20は、流体供給路19から
供給される切削液がスリ割り部8内を通ってコレット4
の先端部に流出するのを阻止して、切削液が確実に流体
通路18から噴出するように規制するようにしている。
21は前記コレット4の先端部軸方向に形成された流体
通路18の先端開口部に取り付けられた切削液の噴出角
度を変更可能とする球状の噴出口具で、貫通した噴出孔
22が形成されている。そのため、切削液の噴出角度
を、使用する切削工具Tごとに、挿入穴6からの突出長
さ、直径,先端刃部の形状,回転速度等に応じて適切に
調節することができるようになっている。
【0008】
【発明が解決しよとする課題】以上のように構成された
従来の流体通路を備えた工具ホルダによれば、工作機械
側から供給される切削液の経路であるコレット4の流体
通路18の製作が極めて複雑となり、コレットの製作コ
ストが高くなっている。また、前記切削液が前記空洞部
9からスリ割り部8を通って切削工具T差し込み側の鍔
部7を含めた端部に流出するのを防止するために装着し
た弾性体からなる油止め具20は、永年の使用によって
経年変化をきたし切削液の流出を確実に防止することが
できず、使用する切削工具Tごとに、挿入穴6からの突
出長さ、直径,先端刃部の形状,回転速度等に応じて適
切に調節して切削液を確実に供給することができなくな
るという問題点がある。
【0009】この発明は、前述した問題点を解決して、
工具ホルダのホルダ本体に嵌挿するコレットの切削液供
給通路の構成を簡略化し、且つ組立が容易で切削液のコ
レット外周部からの流出を比較的容易に防止でき、切削
工具への切削液の供給が確実にできるようにした流体通
路を備えた工具ホルダを提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、一端
に工作機械のスピンドルに挿着されるシャンク部を有
し、他端部にこのシャンク部の軸線と一致して延設さ
れ、外周面に先端側にむけて径が小さくなるテーパ面が
形成されたチャック筒を有するホルダ本体と、前記チャ
ック筒を外周面側から締め付ける締付筒と、前記チャッ
ク筒内に嵌合される工具を把持するコレットとを備え、
前記締付筒により前記チャック筒を縮径または復元させ
て前記工具を脱着可能とした工具ホルダにおいて、前記
チャック筒に嵌合保持されるコレット及び/または前記
工具に前記ホルダ本体の流体供給路とを連通する流体通
路を設け、且つ前記コレットの先端部には外周面に係止
部を有する鍔部を設けると共に、該鍔部の係止部には中
央に前記工具のシャンク部が貫通する中央貫通孔を有
し、且つ外周突出部内壁面に係合部を形成したコレット
用キャップを着脱可能に設け、使用時において前記チャ
ック筒の先端面と前記コレット用キャップの外周突出部
水平端面とを互いに密着できるようにしたことを特徴と
する。
【0011】請求項2の発明は、請求項1記載の流体通
路を備えた工具ホルダにおいて、前記コレット用キャッ
プが、中央に工具のシャンク部が貫通する中央貫通孔と
前記工具先端側に流体を噴出させる流体噴出孔を有する
ものであることを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、請求項1記載の流体通
路を備えた工具ホルダにおいて、前記コレット用キャッ
プは、レンチ等の締付け工具用の盲穴又は切欠き等の締
付補助部を有することを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、請求項1記載の流体通
路を備えた工具ホルダにおいて、前記コレット鍔部の係
止部はおねじからなり、筒部壁面に軸方向に周方向に所
定間隔離して形成したスリ割り部を有するものであるこ
とを特徴とする。請求項5の発明は、請求項1記載の流
体通路を備えた工具ホルダにおいて、前記コレット用キ
ャップの係合部は、外周突出部内壁面に形成しためねじ
であることを特徴とする。請求項6の発明は、請求項1
ないし5の何れか1項に記載の流体通路を備えた工具ホ
ルダにおいて、前記チャック筒の先端部水平面と前記コ
レット用キャップの外周突出部水平端面との間に弾性を
有するリング状板材からなるスペーサ又はOリング等の
シール材を介して、互いに密着させるようにしたことを
特徴とする。請求項7の発明は、請求項1,請求項3,
請求項4,請求項5,請求項6に記載のいずれか1項に
記載の流体通路を備えた工具ホルダにおいて、前記ホル
ダ本体の流体供給路と連通する流体通路が前記工具に設
けられている場合は、前記コレット用キャップの中央貫
通孔の内周面に前記工具のシャンク部外周面と当接する
シール部材を設けたことを特徴とする。請求項8の発明
は、請求項1記載の流体通路を備えた工具ホルダにおい
て、前記コレット用キャップの前記コレット鍔部への装
着は、前記工具を嵌合保持したコレットを前記チャック
筒に挿入してチャック筒を締付けた後、前記コレットの
係止部に前記コレット用キャップの係合部を取付け、前
記チャック筒の先端面と前記コレット用キャップの外周
突出部水平端面とを互いに密着するようにしたことを特
徴とする。
【0014】前記構成を備えた本発明の流体通路を備え
た工具ホルダによれば、工作機械側から供給される切削
液を、ホルダ本体内に形成した流体供給路を介して切削
工具を把持して装着されるコレット及び/または前記工
具の流体通路に導くと共に、コレット鍔部に形成したお
ねじ等の係止部にコレット用キャップを係合し、チャッ
ク筒の先端面と前記コレット用キャップの外周突出部水
平端面とを互いに密着し、前記切削液を所望の位置から
噴出させるようにしたので、切削液を確実に切削工具に
供給でき、コレットのスリ割り部から無駄に流失される
のを防止でき、切削加工作業を能率良く行うことができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の流体通路を備えた
工具ホルダの一実施の形態につき、図3〜図5を参照し
て説明する。図3は本発明にかかる実施の形態の使用状
態を示す断面図である。図3において、30は工具ホル
ダのホルダ本体で、このホルダ本体30は、図示省略し
た工作機械のスピンドルに挿着されるテーパシャンク部
31と、このテーパシャンク部31の大径側端部に形成
した把持用のフランジ32と、このフランジ32の反テ
ーパシャンク部側の端面からテーパシャンク部31と反
対の方向に該テーパシャンク部31の軸線と一致して延
設され、外周面にフランジ32から先端に行くに従い径
が小さくなるテーパ面32aが形成された円筒径状のチ
ャック筒33とから構成される。
【0016】34は前記チャック筒33の外周に遊嵌さ
れるローラ保持筒であり、このローラ保持筒34は、チ
ャック筒33のテーパ面33aとほぼ同様なテーパ角度
で先端に行くに従い径が小さくなる筒体から形成されて
いる。また、このローラ保持筒34は、チャック筒33
の先端部外周に設けた止めリング35によってチャック
筒33から抜け落ちないように保持されている。
【0017】また、ローラ保持筒34には、該ローラ保
持筒34の軸線に対して円周方向に所定の角度傾斜させ
て嵌め込んだニードルローラ36が円周方向に多数配設
されている。また、各ニードルローラ36はローラ保持
筒34の肉厚寸法より大きい径に形成され、これによ
り、ローラ保持筒34の内周面側へ突出する各ニードル
ローラ36をチャック筒33のテーパ面33aに当接さ
せ、ローラ保持筒34の外周面側へ突出する各ニードル
ローラ36を後述する締付筒37の内周面に当接させる
構成になっている。
【0018】締付筒37は、チャック筒33を縮径させ
て目的の工具を緊密に掴持するものであって、チャック
筒33の外周にローラ保持筒34で保持されたニードル
ローラ36を介して嵌合される。この締付筒37の内周
面は、フランジ32と対向する端部から先端に行くに従
い径が小さくなるテーパ付き円筒面に構成されている。
また、締付筒37のフランジ32側の基端部内周には、
シール兼用の抜け止めリング38が装着されており、こ
のシール兼用の抜け止めリング38はチャック筒33の
外周面に当接することによりシール機能を発揮し、ま
た、ローラ保持筒34の端面に当接することで締付筒3
7のチャック筒33からの抜け落ちを防止している。
【0019】40は前記ホルダ本体30のチャック筒3
3に切削工具を把持して嵌合される外周面がストレート
のコレットで、このコレットは40は軸方向の両端部4
0a,40b側から互い違いに軸方向に切込んだ後述の
切削油通路を兼用するスリ割り部41,42が形成され
ており、筒体の先端部には鍔部43が形成されると共
に、該鍔部43の外周面には係止部であるおねじ44が
設けられた構成となっている。
【0020】50は前記コレット40の鍔部43に螺合
装着されるコレット用キャップで、該キャップ50は、
中央部に前記切削工具Tのシャンク部Tsが貫通する貫
通孔51を有し、かつ前記貫通孔51より直径方向に略
V字状に所定の間隔で切込んだ切削液噴出孔51aが形
成されると共に、外周突出部52の内周面には前記鍔部
43のおねじ44と螺合する係合部であるめねじ53が
形成されたものである。
【0021】さらに、前記コレット用キャップ50の外
周突出部52の水平端面54は研摩等により水平に研摩
加工がなされているのが好ましいと共に、前記外周突出
部の内周面高さ(幅)は、前記コレットの鍔部43の高
さ(肉厚)より大きく形成されている。なお、55はレ
ンチ等の締付け工具を挿入するための締付補助部として
の盲穴である。前記ホルダ本体30のチャック筒32の
内壁面には、複数の所定深さの切削液供給路となる溝5
6を形成したことにより、工作機械側から供給される切
削液の供給路として利用すると共に、締付筒37による
チャック筒33の縮径方向への弾性変形を更に容易にし
ている。
【0022】前記のように構成された実施形態にかかる
流体通路を備えた工具ホルダにおいて、切削工具Tを掴
持する場合は、切削工具Tのシャンク部Tsにコレット
40を嵌合し、このコレット40ごと切削工具Tのシャ
ンク部Tsをチャック筒33の円筒穴内に挿入する。か
かる状態で、締付筒37を時計回り方向に回転すると、
締付筒37のテーパ付き円筒面と当接する各ニードルロ
ーラ36は自身の軸線に直角な方向に自転しながらチャ
ック筒33の外周面を螺旋状に公転転動するため、ロー
ラ保持筒34はチャック筒33の先端側からフランジ3
2の方向へニードルローラ34の公転に伴い回転しつつ
移動し、同時に締付筒37もフランジ32の方向へ移動
する。これにより、締付筒37のテーパ付き円筒面とチ
ャック筒33の外周テーパ面間の間隔が減少するため、
締付筒33は各ニードルローラ36を介してチャック筒
33を外周から内周方向へ全周面から強圧し縮径させる
ことになる。その結果、チャック筒33の円筒穴内に挿
入された切削工具Tのシャンク部Tsはコレット40を
介して締め付けられ、掴持される。
【0023】さらに、コレット用キャップ50の中央貫
通孔51に切削工具Tを貫通させて前記キャップ50の
外周突出部52に形成しためねじ53をコレット鍔部4
3の外周おねじ44と螺合させて取り付け、前記キャッ
プ50の外周突出部52の水平端面54をチャック筒3
3の先端面33aと密着できるように構成されている。
【0024】次に、前述の実施の形態における流体通路
を備えた工具ホルダにおける切削工具への切削液供給状
態について説明する。図3に示すように、図示しない工
作機械側から供給される切削液は、ホルダ本体30の中
央穴30aを通してチャック筒33の内壁面に形成した
複数の流体供給路である溝56に供給され、前記溝56
内の切削液はコレット40のスリ割り部41を経由して
コレット40の先端に集まりコレット用キャップ50の
中央貫通孔51に形成したV字状噴出孔51aより切削
工具Tの外周面に沿って先端刃部及び加工部に確実に供
給することができる。
【0025】前記コレット40の先端部に集められた切
削液は、前記コレット用キャップ50の外周突出部52
の水平端面54とチャック筒33の先端面33aとが密
着状態になるように締付け装着されているので、コレッ
ト40のスリ割り部41,42の流体通路から直接的に
切削工具Tと離れた反対方向に噴出されることがない。
【0026】なお、締め付け状態にある締付筒37を前
述した操作と逆の反時計回り方向に回転すると、ローラ
保持筒36がチャック筒33の先端側へ移動すると共に
締付筒37も同一方向に移動する。このため、縮径され
ていたチャック筒33は元の径に復元し、工具Tへの掴
持力が解除される結果、工具Tの抜き取り、あるいは交
換が可能になる。
【0027】本発明によれば チャック筒33の内壁面
に所定の間隔で溝56を形成し、この溝56を流体供給
路としたことにより縮径方向へ弾性変形し易くなると共
に、チャック筒33内に挿入される切削工具T把持用の
コレット40の先端鍔部43にキャップ50を螺合さ
せ、キャップ外周突出部52の水平端面54と前記チャ
ック筒33先端面33aとを密着させることで切削液の
漏れ防止が可能となり、従来のように切削供給路を複雑
な形状としたコレット40とすることがなくコレット4
0の製作が容易に且つ安価に提供できる。
【0028】図6は、本発明の第2の実施形態を示す流
体通路を備えた工具ホルダであって、前記ホルダ本体の
流体供給路と連通する流体通路が前記切削工具に設けら
れている実施形態である。そして、切削液を切削工具T
2の軸方向に貫通する流体通路60を通して切削工具T
の刃先61から流出させる場合を示している。このよう
に切削工具T2に流体通路60がある場合は、前述の第
1実施形態のコレット用キャップ50の形状、すなはち
中央貫通孔51の内周面に切込んで形成したV字状の切
削液噴出孔51aを形成したものに代えて、コレット用
キャップ70の中央貫通孔71の内周面には流体噴出孔
51aを設けることなく、前記切削工具のシャンク部T
s外周面62と当接するシール部材63を設け、流体が
コレット用キャップ70の中央貫通孔71から流出しな
いようにしたもので、切削液の流出は、前記ホルダ本体
の流体供給路と連通する切削工具T2の軸方向に貫通す
る流体通路60を通してのみ切削工具T2の刃先61部
分に開口する噴出孔60aから流出する。なお、前述し
た以外の構成は、前述の第1実施形態と同一部分には同
一符号を付して、その説明を省略する。
【0029】前記各実施の形態では、コレット40をス
トレートのものについて説明したが、チャック筒33の
内壁面がテーパ付きのものである場合は、ストレートコ
レットに代えてテーパ付きのコレットにも適用できるこ
とは勿論である。また、コレット40鍔部の係止部とコ
レット用キャップの係合部を、雌ねじ,雄ねじによる螺
合によって係合するようにしたが、これに限定されるこ
となくL字状溝を利用するキー係合等による結合によっ
て、キャップ外周突出部52の水平端面54と前記チャ
ック筒33先端面33aとを密着させるようにしても良
い。
【0030】さらに、図7,図8に示す変形例のよう
に、前記キャップ外周突出部52の水平端面54と前記
チャック筒33先端面33aとの間に、弾性を有するリ
ング状板からなるスペーサ80又はOリング等のシール
部材81を介在させて互いの端面を密着させるようにし
ても良いことは勿論である。さらにまた、前記コレット
用キャップに形成された流体噴出孔は、第1の実施形態
では、工具が貫通する中央貫通孔の内周面に形成した場
合を示したが、工具のシャンク部が太径のものにあって
は、流体噴出孔を前記中央貫通孔より離れた位置に複数
設けてもよく、さらにはこの流体噴出孔に噴出角度を制
御可能としたノズルを取り付けても良いことは勿論であ
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の流体通路を
備えた工具ホルダによれば、工作機械側からホルダ本体
の流体供給路を介して供給される切削液を、前記チャッ
ク筒に嵌合保持されるコレット及び/または前記工具の
流体通路に供給し、且つ前記コレットの先端部には外周
面に係止部を有する鍔部を設けると共に、該鍔部の係止
部には中央に前記工具のシャンク部が貫通する中央貫通
孔を有し、且つ外周突出部内壁面に係合部を形成したコ
レット用キャップを着脱可能に設け、使用時において前
記チャック筒の先端面と前記コレット用キャップの外周
突出部水平端面とを互いに密着できるようにした構成と
したので、次のような効果がある。即ち、切削工具自体
に流体供給孔を有しないものにあっては、ホルダ本体の
流体供給路である中央穴を通してチャック筒に嵌合され
たコレットのスリ割り部を経由してコレットの先端に集
まりキャップの中央貫通孔に形成したV字状噴出孔より
切削工具の外周面に沿って切削工具の先端刃部及び加工
部に確実に供給することができると共に、切削液がコレ
ットのスリ割り部から無駄に流失されるのを簡単な構成
で防止でき、また切削工具自体に流体供給孔を備えたも
のにあってはホルダ本体の流体供給路である中央穴を通
して切削工具の流体供給孔を介して切削液を切削工具の
刃先からのみ供給できるため、少ない切削液で切削加工
作業を能率良く行うことができる。
【0032】さらに、加工時の切削液が締付筒の先端部
からニードルローラ部へ侵入すること、および塵埃が溝
内に侵入することを確実に防止できる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来における切削油の供給機構を備えた工具ホ
ルダの断面図である。
【図2】従来における切削油の供給機構を備えた工具ホ
ルダに使用されているコレットの斜視図である。
【図3】本発明にかかる流体通路を備えた工具ホルダの
第1実施の形態を示す工具ホルダの縦断面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う横断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るコレット用キャップ
の説明図で、(a)は切削工具の先端側から見た底面
図、(b)は(a)の平面図、(c)は(a)のB−B
線断面図である。
【図6】本発明にかかる流体通路を備えた工具ホルダの
第2実施の形態を示す工具ホルダの縦断面図である。
【図7】本発明にかかる流体通路を備えた工具ホルダに
おけるコレット用キャップの取付け状態の変形例を示す
要部縦断面図である。
【図8】本発明にかかる流体通路を備えた工具ホルダに
おけるコレット用キャップの取付け状態の変形例を示す
要部縦断面図である。
【符号の説明】
30 工具ホルダ本体 31 シャンク部 32 フランジ 33 チャック筒 33a 先端面 34 ローラ保持筒 36 ニードルローラ 37 締付筒 40 コレット 41,42 スリ割り部 43 鍔部 44 おねじ(係止部) 50 コレット用キャップ 51 中央貫通孔 51a 切削液噴出孔 52 外周突出部 53 めねじ(係合部) 54 水平端面 56 溝 (流体供給路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三角 進 大阪府東大阪市元町1丁目6番53号 株式 会社日研工作所内 Fターム(参考) 3C011 EE06 3C016 AA02 FA03 3C032 BB12 FF01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に工作機械のスピンドルに挿着され
    るシャンク部を有し、他端部にこのシャンク部の軸線と
    一致して延設され、外周面に先端側にむけて径が小さく
    なるテーパ面が形成されたチャック筒を有するホルダ本
    体と、前記チャック筒を外周面側から締め付ける締付筒
    と、前記チャック筒内に嵌合される工具を把持するコレ
    ットとを備え、前記締付筒により前記チャック筒を縮径
    または復元させて前記工具を脱着可能とした工具ホルダ
    において、 前記チャック筒に嵌合保持されるコレット及び/または
    前記工具に前記ホルダ本体の流体供給路とを連通する流
    体通路を設け、且つ前記コレットの先端部には外周面に
    係止部を有する鍔部を設けると共に、該鍔部の係止部に
    は中央に前記工具のシャンク部が貫通する中央貫通孔を
    有し、且つ外周突出部内壁面に係合部を形成したコレッ
    ト用キャップを着脱可能に設け、使用時において前記チ
    ャック筒の先端面と前記コレット用キャップの外周突出
    部水平端面とを互いに密着できるようにしたことを特徴
    とする流体通路を備えた工具ホルダ。
  2. 【請求項2】前記コレット用キャップは、中央に工具の
    シャンク部が貫通する中央貫通孔と前記工具先端側に流
    体を噴出させる流体噴出孔を有するものであることを特
    徴とする請求項1記載の流体通路を備えた工具ホルダ。
  3. 【請求項3】前記コレット用キャップは、レンチ等の締
    付け工具用の盲穴又は切欠き等の締付補助部を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の流体通路を備えた工具ホ
    ルダ。
  4. 【請求項4】 前記コレット鍔部の係止部はおねじから
    なり、筒部壁面に軸方向に周方向に所定間隔離して形成
    したスリ割り部を有するものであることを特徴とする請
    求項1記載の流体通路を備えた工具ホルダ。
  5. 【請求項5】 前記コレット用キャップの係合部は、外
    周突出部内壁面に形成しためねじであることを特徴とす
    る請求項1記載の流体通路を備えた工具ホルダ。
  6. 【請求項6】 前記チャック筒の先端部水平面と前記コ
    レット用キャップの外周突出部水平端面との間に弾性を
    有するリング状板材からなるスペーサ又はOリング等の
    シール材を介して、互いに密着させるようにしたことを
    特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の流体
    通路を備えた工具ホルダ。
  7. 【請求項7】 前記ホルダ本体の流体供給路と連通する
    流体通路が前記工具に設けられている場合は、前記コレ
    ット用キャップの中央貫通孔の内周面に前記工具のシャ
    ンク部外周面と当接するシール部材を設けたことを特徴
    とする請求項1,請求項3,請求項4,請求項5,請求
    項6に記載のいずれか1項に記載の流体通路を備えた工
    具ホルダ。
  8. 【請求項8】前記コレット用キャップの前記コレット鍔
    部への装着は、前記工具を嵌合保持したコレットを前記
    チャック筒に挿入してチャック筒を締付けた後、前記コ
    レットの係止部に前記コレット用キャップの係合部を取
    付け、前記チャック筒の先端面と前記コレット用キャッ
    プの外周突出部水平端面とを互いに密着するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の流体通路を備えた工具
    ホルダ。
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