JP2002192228A - 連続処理設備のルーパー張力制御装置 - Google Patents

連続処理設備のルーパー張力制御装置

Info

Publication number
JP2002192228A
JP2002192228A JP2000390484A JP2000390484A JP2002192228A JP 2002192228 A JP2002192228 A JP 2002192228A JP 2000390484 A JP2000390484 A JP 2000390484A JP 2000390484 A JP2000390484 A JP 2000390484A JP 2002192228 A JP2002192228 A JP 2002192228A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
looper
processing section
output
entrance
tension
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000390484A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisoku Nakao
恵則 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2000390484A priority Critical patent/JP2002192228A/ja
Publication of JP2002192228A publication Critical patent/JP2002192228A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Winding, Rewinding, Material Storage Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同期運転中のルーパー張力を安定させる。 【解決手段】 入側と中央処理セクション間に入側ルー
パー5が、中央と出側処理セクション間に出側ルーパー
11を設けた連続処理設備のルーパー張力制御装置であ
る。入側と中央処理セクションの速度基準を設定する入
側と中央処理セクション速度基準回路37,39と、入
側ルーパー駆動モータ15のトルク基準を設定する入側
ルーパーモータトルク基準回路38と、入側ルーパー5
の張力偏差に基づいて出力する入側ルーパー張力制御回
路29と、入側と中央処理セクションの同期運転中は、
入側ルーパー5を定トルク制御して入側ルーパー張力制
御回路29からの出力は入側処理セクションからの速度
基準を補正し、同期外れ運転中は、入側ルーパー張力制
御回路29からの出力は入側ルーパー5のトルク基準を
補正すべく切り替える切替器30を備える。 【効果】 ルーパー移動を伴わずに張力変動サイクルを
回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄板表面処理ライ
ン等の薄板状材料や線状材料を連続的に処理する第一の
処理セクションと第二の処理セクションとの間に第一の
ルーパーが、また、第二の処理セクションと第三の処理
セクションとの間に第二のルーパーが夫々設けられた連
続処理設備のルーパー張力制御装置に係り、特に、両処
理セクションが同期した速度で運転中の場合におけるル
ーパー張力を安定させ、薄板状材料の蛇行に起因するす
り疵や破断の発生を防止可能な連続処理設備のルーパー
張力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の連続処理設備として例えば図4
に示したものがある。同図において、1は巻き戻しリー
ル2から巻戻される例えばストリップであり、このスト
リップ1は入側処理セクションに配置された溶接機3で
前材ストリップ1の後端と次材ストリップ1の先端とが
接続された後中央処理セクションに送られ、ここで炉7
で熱処理した後溶融亜鉛ポット8にてめっきが施され、
その後、スキンパスミル9で調質処理が施される。そし
て、上記した各処理が施されたストリップ1は出側処理
セクションでシャー13によって切断された後、巻取り
リール14にて巻取りが行われる。
【0003】ところで、上記した構成の連続処理設備の
場合、中央処理セクションの前段には入側ルーパー5が
設けられ、その前後にブライドルロール4と6が設けら
れている。また同様に、中央処理セクションと出側処理
セクションの間には出側ルーパー11が設けられてお
り、その前後にはブライドルロール10と12がそれぞ
れ設けられている。
【0004】このうち、入側ルーパー5の入側に配置さ
れたブライドルロール4は入側処理セクションの速度基
準(以下、「入側速度基準」という。)に従って速度制
御され、入側ルーパー5の出側に配置されたブライドル
ロール6と出側ルーパー11の入側に配置されたブライ
ドルロール10は中央処理セクションの速度基準(以
下、「中央速度基準」という。)に従って速度制御され
ているが、入側処理セクションと中央処理セクションが
同期した速度で運転中(以下、単に「同期運転中」とい
う。)の場合には、入側速度基準は中央速度基準と一致
させ、ブライドルロール4は中央速度基準に従って速度
制御されている。
【0005】すなわち、入側処理セクションと中央処理
セクションが同期運転中にあっては両ブライドルロール
4と6,10は速度基準が一致するので、結果的に入側
ルーパー5は一定の位置に保持されることになる。一
方、入側処理セクションと中央処理セクションが異なっ
た速度で運転中(以下、「同期外れ運転中」という。)
の場合には、その速度差に応じて入側ルーパー5は長端
側(図4における紙面上側)又は短端側(図4における
紙面下側)に移動する。
【0006】この入側ルーパー5はストリップ1の張力
を確保するため、同期運転中や同期外れ運転中の入側処
理セクションや中央処理セクションでのライン速度の如
何に関わらず入側ルーパー駆動モータ15によリトルク
制御がなされている。なお、図4中の16は入側ルーパ
ーカウンターウェイト、17は出側ルーパー駆動モー
タ、18は出側ルーパーカウンターウェイトを示す。
【0007】ここで、同期運転中におけるルーパーの位
置とストリップ1の張力とを一定の範囲に抑えるべく、
それぞれ同期位置制御及び張力制御がなされる。以下に
これらの制御について説明する。
【0008】例えば特開昭63−278613号に開示
されているようなルーパー位置制御装置による同期位置
制御においては、あらかじめ設定したルーパーの同期位
置目標値に対して位置偏差が生じたらルーパーの入出側
の速度差を変更してルーパーを目標位置へ移動させるよ
うに作用する。
【0009】入側ルーパー5の場合を例にとると、入側
ルーパー5の入側に配置されたブライドルロール4は入
側速度基準に対し、同期位置制御の出力で速度補正する
ことにより入側ルーパー5を同期位置に修正し、中央速
度基準は速度補正を行なわない。
【0010】一方、入側ルーパー5の張力制御において
は、あらかじめ設定したルーパー張力目標値に対して張
力偏差が生じたら入側ルーパー駆動モータ15のトルク
を変更して入側ルーパー5の目標張力を得る。すなわ
ち、張力制御の出力を入側ルーパー5のトルク基準に対
してトルク補正することにより入側ルーパー5の張力を
保持するように作用する。
【0011】なお、入側ルーパー5の張力制御は同期運
転中のみならず同期外れ運転中においても継続して行な
うことで、例えば入側ルーパー5が移動する際の加減速
に伴う慣性補償トルクの過不足や、移動速度に依存した
機械的な摺動抵抗(以下、「メカロス」という。)補償
トルクの過不足を修正する効果を一般的には期待でき
る。
【0012】また、出側ルーパー11においても、その
入出側のブライドルロール10と12の速度制御と出側
ルーパー11のトルク制御に対してそれぞれ上記したの
と同様に同期位置制御と張力制御がなされる。
【0013】次に、入側処理セクションに配置された溶
接機3で前材ストリップ1の後端と次材ストリップ1の
先端を接続するためにブライドルロール4を停止させな
ければならない場合の制御について説明する。
【0014】このような接続時、ブライドルロール4の
停止に対応して中央処理セクションのライン速度を減速
したり、停止することは製品に悪影響を及ぼすので、で
きる限り避けなければならない。このため、入側処理セ
クションと中央処理セクションとを同じ速度で駆動する
同期運転中には入側ルーパー5を長端(上限)に位置さ
せ、入側処理セクションの停止時には入側ルーパー5を
下降させてストリップ1を停止させることなく下流へ送
給するようにしている。
【0015】また、出側処理セクションに配置されたシ
ャー13にて製品を分割する場合や巻取りリール14に
巻取られた製品コイルをラインから取り出す場合には、
出側処理セクションを減速又は停止させなければならな
い。このため、中央処理セクションと出側処理セクショ
ンとが同期運転中には出側ルーパー11を短端(下限)
に位置させ、出側処理セクションの減速又は停止時には
出側ルーパー11を上昇させて上流から送給されるスト
リップ1を減速又は停止させることなく溜め込むように
している。
【0016】図5は上述した入側処理セクション、中央
処理セクション及び出側処理セクションの各ロール群を
駆動する主要な速度制御装置の構成を示すブロック図、
図6はルーパー制御装置の動作概要を示す説明図であ
る。
【0017】ここでは、それぞれの処理セクションの速
度基準回路37,39,41の出力は各処理セクション
のロール群の駆動装置42,44,46に直接加えられ
るようになっている。
【0018】さらに、図5に示すように、入側ルーパー
5の位置を検出する位置検出器19の出力と入側ルーパ
ー5の同期位置を設定する位置設定器20の出力とが入
側ルーパー同期位置制御回路21に加えら、入側ルーパ
ー同期位置制御回路21はこれら二つの入力を比較して
偏差信号を出力する。この偏差信号は、図6に示したよ
うに、加算器22によって中央処理セクション速度基準
回路39の中央速度基準に加算され、得られた速度基準
が入側処理セクションにおける制御後のロール群の入側
速度基準となる。
【0019】この図5、図6において、同期運転中には
切替器23は前記した加算器22からの出力を選択して
いる。従って、入側処理セクションと中央処理セクショ
ンのブライドルロール4,6,10は、共に中央処理セ
クション速度基準回路39から出力される中央速度基準
によって駆動される。このとき、入側ルーパー5が上限
位置から下限側へ外れた場合は、入側ルーパー同期位置
制御回路21の出力が中央処理セクションの中央速度基
準に加算され、入側ルーパー5は速やかに長端(上限)
側に移動して位置制御される。
【0020】これと同様に、出側ルーパー11が下限位
置になかったとすると、出側ルーパー同期位置制御回路
26の出力は出側処理セクション速度基準回路41から
の出側速度基準に加算され、出側ルーパー11は速やか
に短端(下限)側に移動して位置制御される。
【0021】ここで、入側処理セクションに配置された
溶接機3で前材ストリップ1の後端と次材ストリップ1
の先端を接続するためにブライドルロール4を停止させ
なければならない場合には、切替器23は入側処理セク
ション速度基準回路37の出力を選択しており、入側処
理セクションのライン速度を減速、停止する速度基準に
従って減速、停止する。
【0022】この場合、切替器23では入側ルーパー同
期位置制御回路21の出力を無効となし、入側ルーパー
5は同期点を外れて下降する。すなわち、中央処理セク
ションへ一定速度で送り出されるストリップ1を入側ル
ーパー5から吐き出すことになる。
【0023】また、ストリップ1の切断、巻取りを行な
うべく出側処理セクションを減速又は停止させる場合に
は、切替器28は出側処理セクション速度基準回路41
の出力を選択しており、減速又は停止せしめられる。こ
の場合、切替器28により出側ルーパー同期位置制御回
路26の出力は無効となり、出側ルーパー11は同期点
を外れて上昇する。すなわち、中央処理セクションから
一定速度で送り込まれるストリップ1を出側ルーパー1
1に溜め込むことになる。
【0024】かくして、入側処理セクションや、出側処
理セクションのライン速度を減速又は停止させる場合で
も、停止又は減速による速度変化が品質に影響を及ぼし
やすい中央処理セクションの速度を変更せずに運転を継
続することができる。
【0025】更には、入側ルーパー5や出側ルーパー1
1における張力の変動を抑制し、中央処理セクションへ
張力変動が伝搬してゆくことを抑えて、例えば炉7内へ
の張力変動によるストリップ1の蛇行によるすり疵や絞
り込み破断の発生といった品質悪化や生産機会損失を防
止する目的で安定した通板張力を得るべくルーパー張力
制御を実施する必要があるが、このルーパー張力制御は
先に説明した通り、あらかじめ入側ルーパーモータート
ルク基準回路38や出側ルーパーモータートルク基準回
路40に設定したルーパー張力目標値に対して張力偏差
が生じたら、入側ルーパーモータ駆動装置43や出側ル
ーパーモータ駆動装置45のトルクを変更、すなわち、
入側ルーパー張力制御回路29や出側ルーパー張力制御
回路33の出力を入側ルーパーモータートルク基準回路
38や出側ルーパーモータートルク基準回路40のトル
ク基準に対してトルク補正することにより入側ルーパー
5や出側ルーパー11の張力を保持するのである。
【0026】なお、図5中の24は出側ルーパー11の
位置を検出する位置検出器、25は出側ルーパー11の
同期位置を設定する位置設定器、27は出側ルーパー同
期位置制御回路26からの偏差信号を入力される加算
器、31は入側ルーパー張力制御回路29からの偏差信
号を入力される加算器、35は出側ルーパー張力制御回
路33からの偏差信号を入力される加算器である。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の同期位
置制御装置とルーパー張力制御装置にあっては、入側ル
ーパー5の入出速度が同期運転中の場合には、入側ルー
パー5の入側に配置されたブライドルロール4の周速度
と、入側ルーパー5の出側に配置されたブライドルロー
ル6と出側ルーパー11の入側に配置されたブライドル
ロール10の周速度とは本来一致している。
【0028】しかしながら、実際にはロール径やその他
の差異によリこれらのロール周速が不一致となっている
場合があり、その場合には、両ブライドルロール4と
6,10とで速度差が生じる。この速度差により入側ル
ーパー5へ送り込まれる薄板状材が増加または減少する
ようになると、入側ルーパー5の位置が変化するまでの
間はルーパー張力が減少又は増加するようになる。そし
て、ルーパー張力が漸減または漸増しルーパー位置移動
に必要なメカロストルクを越えると入側ルーパー5は同
期位置から短端側又は長端側へ移動し始め位置偏差が生
じる。
【0029】これに対しては、同期位置制御により位置
偏差に応じて入側速度基準が変更され、このとき、入側
ルーパー位置偏差が修正されるように入側ルーパー5ヘ
送り込まれる薄板状材を増加又は減少させるべく速度補
正がなされる。しかしながら、前記両ブライドルロール
4と6,10の周速の不一致が完全に解消するように速
度補正がなされるとは限らないことから、両ブライドル
ロール4と6,10の新たな周速不一致へと変化するに
過ぎず、新たな速度差により入側ルーパー5ヘ送り込ま
れる薄板状材の増加又は減少するというサイクルが繰り
返される。
【0030】このとき、ルーパー張力制御を導入してル
ーパー張力変動を修正すべくルーパートルク補正を行な
う方法がある。この方法は目標張力に見合うルーパート
ルクの定常的な過不足を修正する効果はあるものの、ル
ーパーの入側と出側に配置されたブライドルロールの速
度差に起因する張力漸増又は漸減に対してはただ単にル
ーパー位置移動に必要なメカロストルクを越えやすくす
るように作用する結果になるのみで、トルク補正が無い
場合に比較して同期位置から短端側又は長端側への移動
が早めになるに過ぎず、ルーパー張力の漸増又は漸減の
解消にはならない。
【0031】かくして、ルーパーの入側と出側に配置さ
れたブライドルロールの速度差に起因したルーパー張力
の漸減・漸増に対しては、ルーパー位置移動により張力
変動サイクルが繰り返され、また、ルーパートルク補正
による張力制御によっても解消できず、結果的には張力
変動は中央処理セクションへの張力外乱として伝搬して
しまう。
【0032】すなわち、従来のルーパー同期位置制御に
よればルーパー同期位置の修正によって張力変動が発生
し、また、ルーパー張力制御においてはただ単に同期位
置からのずれを早めるに過ぎず、ルーパー位置移動を伴
うために張力変動を発生させ、この張力変動のサイクル
が繰り返されることになる。
【0033】この張力変動サイクルは、ルーパー位置移
動に必要なメカロス(ルーパーの静止摩擦と動摩擦の
差)が大きい程、ルーパー張力が小さい程、ブライドル
ロール径摩耗が大きい程発生しやすくなり、中央処理セ
クションでの均一品質を阻害しかねないという問題があ
った。
【0034】更には、ルーパーや中央処理セクションで
の薄板材料の蛇行によって発生するすり疵による品質格
下げや絞り込み破断に至った場合は生産機会損失が生じ
経営を脅かしかねないのでこの問題の解消は重要な技術
課題であった。そして、このような問題点は薄板材料の
厚みが薄くなる程顕著になる。
【0035】本発明は、上記した問題点に鑑みてなされ
たものであり、薄板表面処理ライン等の薄板状材料や線
状材料を連続的に処理する第一の処理セクションと第二
の処理セクションとの間に第一のルーパーが、また、第
二の処理セクションと第三の処理セクションとの間に第
二のルーパーが夫々設けられた連続処理設備のルーパー
張力制御装置において、特に、両処理セクションの同期
運転中におけるルーパー張力を安定させ、薄板状材の蛇
行によるすり疵や破断の発生を防止できるルーパー張力
制御装置を提供することを目的としている。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る連続処理設備のルーパー張力制御
装置は、第一と第二、及び/又は、第二と第三の処理セ
クションの同期運転中にあっては、第一及び/又は第二
のルーパーを定トルク制御として第一及び/又は第二の
ルーパー張力制御回路からの出力は第一及び/又は第二
の処理セクションからの速度基準を補正し、一方、第一
と第二、及び/又は、第二と第三の処理セクションが同
期外れ運転中にあっては、前記第一及び/又は第二のル
ーパー張力制御回路からの出力は第一及び/又は第二の
ルーパーのトルク基準を補正するように切り替える切替
手段を備えたこととしている。そして、このようにする
ことで、両処理セクションの同期中におけるルーパー張
力が安定し、薄板状材の蛇行によるすり疵や破断の発生
を防止できるようになる。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明に係る連続処理設備のルー
パー張力制御装置は、薄板状材料や線状材料を連続的に
処理する第一の処理セクションと第二の処理セクション
との間に第一のルーパーが、また、第二の処理セクショ
ンと第三の処理セクションとの間に第二のルーパーが夫
々設けられた連続処理設備において、第一の処理セクシ
ョンと第二の処理セクション、及び/又は、第二の処理
セクションと第三の処理セクションの速度基準を設定し
ておく第一処理セクション速度基準回路及び第二処理セ
クション速度基準回路、及び/又は、第二処理セクショ
ン速度基準回路及び第三処理セクション速度基準回路
と、第一及び/又は第二のルーパーモータのトルク基準
を設定しておく第一及び/又は第二のルーパーモータト
ルク基準回路と、第一及び/又は第二のルーパーの張力
偏差に基づいて出力をだす第一及び/又は第二のルーパ
ー張力制御回路と、第一と第二、及び/又は、第二と第
三の処理セクションの同期運転中にあっては、第一及び
/又は第二のルーパーを定トルク制御として第一及び/
又は第二のルーパー張力制御回路からの出力は第一及び
/又は第二の処理セクションからの速度基準を補正し、
一方、第一と第二、及び/又は、第二と第三の処理セク
ションが同期外れ運転中にあっては、前記第一及び/又
は第二のルーパー張力制御回路からの出力は第一及び/
又は第二のルーパーのトルク基準を補正するように切り
替える切替手段を備えたものである。
【0038】本発明に係る連続処理設備のルーパー張力
制御装置は、上記したように構成したので、第一及び/
又は第二のルーパーが同期運転中にあっては、入出側ブ
ライドルロールの速度差に起因した張力の漸増又は漸減
が発生した時点で入側ブライドルロールの速度補正によ
り速度差をすみやかに収束することができ、ルーパー移
動を伴うことがなく、張力変動サイクルを回避すること
ができるようになる。また、第一及び/又は第二のルー
パーが同期外れ運転中にあっては、ルーパー移動に伴う
メカロス変動や慣性補償の過不足に起因した張力変動を
補償するルーパートルク補正により張力変動を低減し、
後流の処理セクションヘの張力外乱を防止する。
【0039】
【実施例】以下、本発明に係る連続処理設備のルーパー
張力制御装置を図1〜図3に示す一実施例に基づいて説
明する。図1は本発明に係る連続処理設備のルーパー張
力制御装置の一実施例の全体構成を示すブロック図、図
2は図1におけるルーパー制御装置の動作概要を示す説
明図、図3は本発明に係る連続処理設備のルーパー張力
制御装置によるルーパー張力変動状況を説明する動作チ
ャート例を示した図である。なお、図1及び図2中、図
4〜図6と同一番号は同一部分或いは相当部分を示し、
詳細な説明を省略する。
【0040】本発明に係る連続処理設備のルーパー張力
制御装置では、通常の同期運転中にあっては、従来と同
様、切替器23は加算器22からの出力を選択してお
り、入側処理セクションのブライドルロール4(入側ブ
ライドルロールモータ駆動装置42)は、ブライドルロ
ール6,10(中央ブライドルロールモータ駆動装置4
4)を駆動する中央処理セクションの中央速度基準に従
って駆動される。
【0041】このとき、入側ルーパー5は入側ルーパー
モータトルク基準回路38のルーパートルク基準に入側
ルーパー張力制御回路29からの出力を加算した結果に
従ってトルク制御されるとともに、入側ルーパー同期位
置制御回路21の出力により長端で待機するように同期
位置制御されている。
【0042】今、入側ルーパー5が上記の同期運転中
で、ブライドルロール4のロール周速がロール径摩耗な
どにより中央速度基準と差異が生じ、入側ルーパー5の
入出側で速度差が生じていた場合におけるルーパー張力
の従来の挙動を図7の動作チャート例で説明する。
【0043】まず、入側ルーパー5に送り込まれるスト
リップ1の速度が減少すると、入側ルーパー5内のスト
リップ1長さ、すなわち、ルーパー長さを減少せしめよ
うとして張力が増加し始める。同時に、入側ルーパー5
を移動させるように働くトルクがメカロストルク(入側
ルーパー5の停止時は静止摩擦力)以下である間は短端
方向へ移動できないために、図7にA部で示すようにル
ーパー張力は漸増し続ける。
【0044】しかしながら、張力が増大しやがて入側ル
ーパー5を移動させるように働くトルクがメカロストル
クを越えた時点で入側ルーパー5は同期位置から短端方
向へ移動し始める。同時に、漸増してきた張力は急激に
減少し、入側ルーパー5を移動させるように働くトルク
も減少して入側ルーパー5は停止する。
【0045】この間に、入側ルーパー5の張力制御は漸
増する張力を減少せしめるべくルーパートルク補正を減
少させる。これは入側ルーパー5が移動しやすいように
作用するが、送り込まれるストリップ1の減少に見合っ
たルーパー位置移動を必要とするにすぎず、張力の漸増
と急激な減少の発生を抑えることはできない。かくして
図7のA部に示す如き張力変動が発生する。
【0046】すなわち、当初の入側ルーパー5の入出側
における速度差は何ら解消されておらず、従って引き続
きA部の変動が繰り返され、やがて入側ルーパー5が同
期位置から外れるとルーパー同期位置制御によリルーパ
ー入側速度補正は入側ルーパー5へ送り込まれるストリ
ップ1の速度を増加する方向へなされて、入側ルーパー
5の位置が長端方向へ修正される。
【0047】しかしながら、入側ルーパー5の入出側速
度の不一致は完全に解消するようには速度補正がなされ
るとは限らず、入側のブライドルロール4の周速は中央
速度基準との新たな差異へと変化するに過ぎない。この
結果、図7のA部と同様に入出側速度の新たな速度差に
より図7のC部に示す如き張力変動が繰り返されること
になる。
【0048】これに対して、本発明に係る連続処理設備
のルーパー張力制御装置では、図 1及び図2に示したよ
うに、通常の同期運転中にあっては、入側ルーパー張力
制御回路29からの出力は、切替器30を経由して加算
器32に送られ、この加算器32で、前記したように加
算器23より送られた中央処理セクション速度基準回路
39の中央速度基準と入側ルーパー同期位置制御回路2
1の出力との和に加算し、入側速度の補正が行なえるよ
うに構成しているのである。
【0049】このような構成となすことで、従来方式と
比較して次のような差異を奏することになる。以下、従
来方式との差異を図7と対比して示した図3を用いて説
明する。
【0050】図3におけるD部は、図7におけるA部と
同様の挙動を示している。今、図3におけるE部で示す
時点で、従来方式から本発明の方式へと切り替える。す
なわち、ルーパー張力制御を従来のルーパートルク補正
から入側ブライドルロール速度補正へと切替器30によ
り切り替えるものとする。すると、張力の漸増に伴って
入側速度補正がなされるので、当初生じていたルーパー
入出側速度の差異は、図3(d)に示したように解消方
向へ連続的に移行し、入側ルーパーが同期位置にありな
がら張力の増減が無くなるように作用する結果、速度差
が零になる方向への収束が実現できる。
【0051】このように、本発明に係る連続処理設備の
ルーパー張力制御装置を使用すれば入側処理セクション
と中央処理セクションが同期運転中の微妙な速度差の解
消が図れ、張力変動の繰り返しを防止することができる
ので、安定通板が達成できて炉内への張力外乱防止が図
れ、品質維持が可能となるだけでなく、更には従来あっ
た蛇行や絞り込みによる板破断といった生産機会損失を
も防止できるようになる。
【0052】上記した実施例は入側ルーパーについて説
明したが、出側ルーパーでも同様であって駆動条件が同
様である如何なる連続処理設備にも本発明は適用できる
ことは言うまでもない。なお、図1中の34は出側ルー
パー11制御用の切替器、36は同じく加算器である。
【0053】また、ルーパーの縦型・横型は本発明にお
いては本質的な差ではない。あるいは、上記説明にあっ
た同期位置制御やルーパー張力制御の制御応答性や精
度、同期位置偏差許容値及びルーパーメカロストルク値
などは一例としての挙動であって限定するものではな
い。
【0054】さらには、本実施例では入側処理セクショ
ン、中央処理セクション、出側処理セクション、入側ル
ーパー、出側ルーパーのそれぞれに速度基準回路やトル
ク基準回路を設置し、さらに切替器と加算器を設置する
装置構成としたが、たとえばこれら一式をマイクロコン
ピュータにより演算処理、切替処理して出力する一体の
装置構成としても良い。
【0055】また、上記実施例ではストリップを処理す
る連続処理設備について説明したが、薄板状のフィルム
や、線材を連続処理する設備にも本発明を適用すること
ができることは勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る連続
処理設備のルーパー張力制御装置によれば、当該ルーパ
ーが同期運転中にあってはルーパーの入出側ブライドル
ロールの速度差に起因した張力の漸増又は漸減が発生し
た時点で入側ブライドルロールの速度補正により速度差
をすみやかに収束することができるので、ルーパー移動
を伴うことがなく張力変動サイクルを回避することがで
きる。
【0057】また、当該ルーパーが同期外れ運転中にあ
っては、ルーパー移動にともなうメカロス変動や慣性補
償の過不足に起因した張力変動を補償するルーパートル
ク補正により張力変動を低減し、中央セクションヘの張
力外乱を防止する効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続処理設備のルーパー張力制御
装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるルーパー制御装置の動作概要を示
す説明図である。
【図3】本発明に係る連続処理設備のルーパー張力制御
装置によるルーパー張力変動状況を説明する動作チャー
ト例を示した図である。
【図4】連続処理設備の構成図の一例を示す図である。
【図5】従来の連続処理設備におけるルーパー張力制御
装置の全体構成を示すブロック図である。
【図6】図5におけるルーパー制御装置の動作概要を示
す説明図である。
【図7】従来の連続処理設備におけるルーパー張力制御
装置によるルーパー張力変動状況を説明する動作チャー
ト例を示した図である。
【符号の説明】
1 ストリップ 2 巻き戻しリール 3 溶接機 4 ブライドルロール 5 入側ルーパー 6 ブライドルロール 7 炉 8 溶融亜鉛ポット 9 スキンパスミル 10 ブライドルロール 11 出側ルーパー 12 ブライドルロール 13 シヤー 14 巻取りリール 15 入側ルーパー駆動モータ 16 入側ルーパーカウンターウェイト 17 出側ルーパー駆動モータ 18 出側ルーパーカウンターウェイト 19 位置検出器 20 位置設定器 21 入側ルーパー同期位置制御回路 22 加算器 23 切替器 24 位置検出器 25 位置設定器 26 出側ルーパー同期位置制御回路 27 加算器 28 切替器 29 入側ルーパー張力制御回路 30 切替器 31 加算器 32 加算器 33 出側ルーパー張力制御回路 34 切替器 35 加算器 36 加算器 37 入側処理セクション速度基準回路 38 入側ルーパーモータトルク基準回路 39 中央処理セクション速度基準回路 40 出側ルーパーモータトルク基準回路 41 出側処理セクション速度基準回路 42 入側ブライドルロールモータ駆動装置 43 入側ルーパーモータ駆動装置 44 中央ブライドルロールモータ駆動装置 45 出側ルーパーモータ駆動装置 46 出側ブライドルロールモータ駆動装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板状材料や線状材料を連続的に処理す
    る第一の処理セクションと第二の処理セクションとの間
    に第一のルーパーが、また、第二の処理セクションと第
    三の処理セクションとの間に第二のルーパーが夫々設け
    られた連続処理設備において、第一の処理セクションと
    第二の処理セクションの速度基準を設定しておく第一処
    理セクション速度基準回路及び第二処理セクション速度
    基準回路と、第一のルーパーモータのトルク基準を設定
    しておく第一ルーパーモータトルク基準回路と、第一の
    ルーパーの張力偏差に基づいて出力をだす第一ルーパー
    張力制御回路と、第一と第二の処理セクションの同期運
    転中にあっては、第一のルーパーを定トルク制御として
    第一ルーパー張力制御回路からの出力は第一処理セクシ
    ョンからの速度基準を補正し、一方、第一と第二の処理
    セクションが同期外れ運転中にあっては、前記第一ルー
    パー張力制御回路からの出力は第一ルーパーのトルク基
    準を補正するように切り替える切替手段を備えたことを
    特徴とする連続処理設備のルーパー張力制御装置。
  2. 【請求項2】 薄板状材料や線状材料を連続的に処理す
    る第一の処理セクションと第二の処理セクションとの間
    に第一のルーパーが、また、第二の処理セクションと第
    三の処理セクションとの間に第二のルーパーが夫々設け
    られた連続処理設備において、第二の処理セクションと
    第三の処理セクションの速度基準を設定しておく第二処
    理セクション速度基準回路及び第三処理セクション速度
    基準回路と、第二のルーパーモータのトルク基準を設定
    しておく第二ルーパーモータトルク基準回路と、第二の
    ルーパーの張力偏差に基づいて出力をだす第二ルーパー
    張力制御回路と、第二と第三の処理セクションの同期運
    転中にあっては、第二のルーパーを定トルク制御として
    第二ルーパー張力制御回路からの出力は第二処理セクシ
    ョンからの速度基準を補正し、一方、第二と第三の処理
    セクションが同期外れ運転中にあっては、前記第二ルー
    パー張力制御回路からの出力は第二ルーパーのトルク基
    準を補正するように切り替える切替手段を備えたことを
    特徴とする連続処理設備のルーパー張力制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の連続処理設備のルーパー
    張力制御装置において、第二の処理セクションと第三の
    処理セクションの速度基準を設定しておく第二処理セク
    ション速度基準回路及び第三処理セクション速度基準回
    路と、第二のルーパーモータのトルク基準を設定してお
    く第二ルーパーモータトルク基準回路と、第二のルーパ
    ーの張力偏差に基づいて出力をだす第二ルーパー張力制
    御回路と、第二と第三の処理セクションの同期運転中に
    あっては、第二のルーパーを定トルク制御として第二ル
    ーパー張力制御回路からの出力は第二処理セクションか
    らの速度基準を補正し、一方、第二と第三の処理セクシ
    ョンが同期外れ運転中にあっては、前記第二ルーパー張
    力制御回路からの出力は第二ルーパーのトルク基準を補
    正するように切り替える切替手段を備えたことを特徴と
    する連続処理設備のルーパー張力制御装置。
JP2000390484A 2000-12-22 2000-12-22 連続処理設備のルーパー張力制御装置 Pending JP2002192228A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000390484A JP2002192228A (ja) 2000-12-22 2000-12-22 連続処理設備のルーパー張力制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000390484A JP2002192228A (ja) 2000-12-22 2000-12-22 連続処理設備のルーパー張力制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002192228A true JP2002192228A (ja) 2002-07-10

Family

ID=18856837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000390484A Pending JP2002192228A (ja) 2000-12-22 2000-12-22 連続処理設備のルーパー張力制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002192228A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007105740A (ja) * 2005-10-11 2007-04-26 Nippon Steel Corp 湿式調質圧延方法およびその圧延機
CN103223421A (zh) * 2012-01-30 2013-07-31 宝山钢铁股份有限公司 一种活套同步位置调节系统及其控制方法
JP2016132020A (ja) * 2015-01-21 2016-07-25 Jfeスチール株式会社 金属帯の巻き取り方法および金属帯の巻き取り装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007105740A (ja) * 2005-10-11 2007-04-26 Nippon Steel Corp 湿式調質圧延方法およびその圧延機
JP4714548B2 (ja) * 2005-10-11 2011-06-29 新日本製鐵株式会社 湿式調質圧延方法およびその圧延機
CN103223421A (zh) * 2012-01-30 2013-07-31 宝山钢铁股份有限公司 一种活套同步位置调节系统及其控制方法
JP2016132020A (ja) * 2015-01-21 2016-07-25 Jfeスチール株式会社 金属帯の巻き取り方法および金属帯の巻き取り装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6874724B2 (en) Method and device for reeling up in the proper position a hot-rolled strip in a reeling installation
JP3403863B2 (ja) プロセスラインの張力制御装置
JP2002192228A (ja) 連続処理設備のルーパー張力制御装置
JPH04182019A (ja) 圧延機の板厚制御装置
JPS6218243B2 (ja)
JP2777293B2 (ja) 連続処理設備の速度制御装置
JP3220354B2 (ja) 長尺材連続処理ラインにおけるモータ制御装置
JPH07214125A (ja) タンデム圧延機における板厚制御方法
JPH0890181A (ja) 直結型連続鋳造圧延設備の制御方法
JP3354865B2 (ja) 帯状材のルーパ速度制御方法および装置、ならびに帯状材の連続処理ライン
JPH0570844A (ja) 連続焼鈍炉内の鋼板搬送停止方法
JPS6333116A (ja) フア−ネスコイラ−巻取制御方法
JPH04182017A (ja) 圧延装置
JPH04280763A (ja) 連続処理ラインのストリップ張力制御装置
JPH04280765A (ja) ストリップ連続処理ラインのストリップ張力制御装置
JPS6283427A (ja) 鋼帯のプロセスライン
JPH10128421A (ja) 冷間タンデム圧延機の稼働停止および再起動時の張力制御方法
JPH08132121A (ja) プロセスラインの運転方法
JPH0824921A (ja) 金属帯のタンデム圧延機の運転開始方法および制御装置
JPS62289327A (ja) 鉄鋼プロセスラインにおけるル−パ−同期位置制御方法
JPS5929321B2 (ja) 連続焼鈍設備における出側設備の張力制御方法
JPS63278613A (ja) ル−パ位置制御装置
JPH0930700A (ja) 電動機駆動装置
JP2020196034A (ja) 圧延機の速度制御装置および該方法ならびに圧延システム
JPH11123429A (ja) 帯状材の張力制御方法及び装置