JPH07214125A - タンデム圧延機における板厚制御方法 - Google Patents

タンデム圧延機における板厚制御方法

Info

Publication number
JPH07214125A
JPH07214125A JP6010343A JP1034394A JPH07214125A JP H07214125 A JPH07214125 A JP H07214125A JP 6010343 A JP6010343 A JP 6010343A JP 1034394 A JP1034394 A JP 1034394A JP H07214125 A JPH07214125 A JP H07214125A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stand
control
plate thickness
tension
rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6010343A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3255785B2 (ja
Inventor
Hiroshi Taniguchi
口 弘 志 谷
Nariaki Inoguchi
ノ 口 斉 亮 井
Shinichi Hirayama
山 嗔 一 平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP01034394A priority Critical patent/JP3255785B2/ja
Publication of JPH07214125A publication Critical patent/JPH07214125A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3255785B2 publication Critical patent/JP3255785B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Metal Rolling (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タンデム圧延機の板厚制御システムにおい
て、最終スタンドに高粗度圧延ロールを用いる時の様
に、板とストリップの摩擦係数が大きく、当該スタンド
の圧下率が小さい場合に、板厚制御と張力制御の干渉を
制御する。原板板厚変動や、圧延機内で発生する各種板
厚外乱による板厚偏差を低減する。 【構成】 厚板板厚変動や圧延機内で発生する各種板厚
外乱に対して、これを最終スタンド前段で除去する板厚
制御方式を構成し、次に最終スタンドとその前段との間
の張力変動を除去する張力制御方式を構成し、更に同時
に、最終スタンド出側の板厚を制御するため、その偏差
を入力とする制御指令発生機構を組み込み、前述の両制
御の目標値を随時修正することで両制御の非干渉を実現
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属の冷間圧延などに
おいて使用されるタンデム圧延機の板厚制御法に係わ
る。
【0002】
【従来技術】一般に、タンデム圧延機の重要な製品管理
指標として圧延材の板厚精度がある。
【0003】この板厚精度の、より一層の向上を目指し
て種々の板厚制御方法が提案されて来た。この板厚制御
方法に、圧延機スタンドの圧下装置を板厚偏差信号に応
じて制御する圧下AGC(Automatic Gauge Control)
方式と、圧延機スタンドの駆動電動機の回転数を板厚偏
差信号に応じて修正する速度(あるいは張力)AGC方
式が有ることはよく知られた周知の事実である。又、一
方でタンデム圧延機の安定通板のために、スタンド間張
力を一定の目標値に制御するか(連続制御)、又は目標
設定値にある比率を掛けて得られる許容上限値と許容下
限値の範囲内に張力実績を保つ様に制御する(リミット
制御)ために、圧延機スタンドの圧下装置と駆動電動機
の回転数を操作する張力制御が適用されてきた。板厚制
御と張力制御の両者は、共に制御操作端を同一とするこ
とと被圧延材の物理的な塑性加工上の機構のため全く独
立に同時に制御することは困難である。そこで従来は、
次に示す両制御の組合せが多く採用されて来ている。
【0004】(1) 板厚制御と張力制御の同時制御に関し
て、張力実績値が許容上限及び許容下限で決められる範
囲内においては板厚制御を優先として張力制御は制御出
力を零とし、張力がこの許容範囲外に逸脱するときは板
厚制御出力をホールドし、張力制御の出力を開始して張
力制御を優先する。
【0005】(2) 板厚制御と張力制御の同時制御に関し
て、制御操作端を板厚制御と張力制御で分離する。例え
ば、板厚制御は圧延機駆動電動機の回転数を操作し、他
方、張力制御は圧延機圧下装置の圧下位置を操作する。
しかも、物理的な塑性加工現象による両制御の干渉を防
止するため、板厚制御の応答性より張力制御の応答性を
数分の一に抑制するよう張力制御ゲインを落している。
【0006】図4に、図1に示すような圧延システムの
制御用計算機110,111内に構築される、従来手法
の板厚制御機能及び張力制御機能のシステム構成を示
す。板厚制御及び張力制御法としては、一般的なタンデ
ム圧延機を想定して、No.1スタンド1にはスタンド
入側の板厚計80の板厚偏差指示値に応じた圧下修正量
(圧下位置変更量若しくは圧延力変更量)を当該板厚偏
差がNo.1スタンド1に到達するタイミングにて圧下
装置31に出力する圧下フィードフォワードAGC 1
01、スタンド出側板厚計81の板厚偏差に応じた圧下
修正量(圧下位置変更量若しくは圧延力変更量)を常に
圧下装置31に返す圧下フィードバックAGC 10
2、又、No.1スタンド1の出側板厚計81とNo.
2スタンド2の出側板厚計82から検出される板厚偏差
に基づく板厚修正指令を、それぞれ当該板厚偏差がN
o.2,No.3スタンド2,3に到達するタイミング
にてNo.1,No.2スタンド1,2の速度制御系に
返し、ロール回転数(駆動電動機回転数)を修正する速
度(張力)フィードフォワードAGC 103,10
4、更には、最終スタンド3(No.3スタンド)出側
に設置された板厚計83の偏差信号により、最終スタン
ド3又はその直前のNo.2スタンド2か、場合によっ
ては更にその前のNo.1スタンド1のロール回転数
(駆動電動機回転数)を修正して成品板厚の絶対値制御
を行なう速度(張力)フィードバックAGC 105、
一方で張力制御については、No.1,2間、No.
2,3間の張力計の目標値からの偏差出力に基づく張力
修正指令を、それぞれNo.2,No.3スタンド2,
3の圧下装置32,33へ返し各スタンド2,3のロー
ルギャップを開閉することで張力制御を行なう圧下張力
制御(圧下ATR)106,107を設定している。こ
れら各AGCの詳細内容については既存技術の一部であ
るためここでは割愛する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
最終スタンドに表面粗度の大きい圧延ロールを使って圧
延する際には、当該ロールと被圧延材の間ではクーラン
ト液による潤滑状態を介在して摩擦係数が大きくなるた
め、単位圧下位置変更量当りの荷重変動が大きくなる。
このため、最終スタンドの圧下率は通常の圧延状態より
極めて小さくし、数%となる様に各スタンドの負荷配分
(圧下率設定)を定めて圧延している。この時、当然な
がら最終スタンドNとその直前のスタンドN−1間の張
力設定値も小さくせざるをえない。例えば図4の従来制
御システムでは、最終スタンドN、すなわちNo.3ス
タンド3に高粗度の圧延ロールを使用する場合は、上述
の様に最終スタンド3での荷重変動が大きいため、N
o.3スタンド3の圧下を操作するNo.2〜No.3
スタンド間張力制御は使用出来ないので張力変動に対す
る有効な手段を欠くことになる。又、No.3スタンド
3の圧下率が小さいことと、それに伴いNo.2〜3間
ユニット張力を低く押さえなければならないため、N
o.3スタンド出側板厚計83の板厚偏差に基づく板厚
修正指令をNo.2スタンドに返す速度フィードバック
AGC 105も、この様な圧延の際は張力変動制御の
観点から制御操作端をNo.2スタンド2からNo.1
スタンド1へ変更していた。そのため、最終スタンド3
出側の品質を保証する速度フィードバックAGC 10
5が大きな無駄時間をもつ制御系となり、制御性能が著
しく低下して良好な板厚精度が確保出来ない。すなわ
ち、次のように制御上の制約が発生してしまうので、最
終スタンドNの出側の板厚精度を板厚制御によって良好
に保ち、その上で最終スタンドNとその直前のスタンド
N−1間の張力を安定に維持し得る有効な技術が存在し
なかった。
【0008】(A) 一般には最終スタンドNとその直前の
スタンドN−1間の張力制御のため、当該張力設定値に
対する張力実績との偏差に従って最終スタンドNの圧下
操作を行なうが、ロールギャップ(上下のワ−クロ−ル
間の開度)の開閉による荷重変動が大きくなり、板の形
状不良や不安定圧延を招くため、最終スタンドNの圧下
操作を制御操作端としては使用できない。
【0009】(B) 一般には最終スタンド出側を制御する
板厚制御は、最終スタンドN出側の板厚偏差に基づきそ
の直前のスタンドN−1の圧延機駆動電動機の回転数を
操作するが、最終スタンドとその直前のスタンドN−1
間の張力設定値が小さいため、板厚制御出力によって発
生するスタンド間張力変動によってスタンド間張力が瞬
時的に零になったり、最終スタンドNでのロールスリッ
プを引き起こす。そのため、これらの安定通板上の阻害
要因を排除するため、従来方式による板厚制御は操業上
採用できない。
【0010】本発明は、この様な従来の問題点を改善す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明において、まず原板の板厚変動の圧延機前段で
の板厚制御の制御残差や、圧延機内で発生する先進率変
動,ロール偏芯による荷重変動やバックアップロールの
油膜厚み変動等の板厚外乱に対して、これを最終スタン
ドNの直前のスタンドN−1の出側にて除去する有効な
手段としての板厚制御方式を用い、次に最終スタンドN
とその直前のスタンドN−1間の張力変動を、最終スタ
ンドNの圧下操作を伴わずに除去する有効な手段として
の張力制御方式を用い、同時に最終スタンドNの圧下率
(圧下率設定値又は実績績),圧延速度,スタンド間張
力実績、及び、最終スタンド出側板厚偏差をパラメ−タ
として、内部制御モデルとそれに付随する制御指令発生
機構より、両制御に対して最終スタンド出側板厚偏差を
最小にするための最適な制御目標値を与え、各制御機能
の各種外乱に対する抑制効果を維持しながら、目的とす
る最終スタンド出側板厚制御と、最終スタンドNとその
直前のスタンドN−1間の張力制御との干渉を防止し、
最終スタンド出側板厚精度の高精度化を実現する。すな
わち、スタンドN−1より上流での板厚変動を効果的に
抑制するため、図1に示すように、スタンド2(=N−
1)出側の板厚偏差から得られる板厚修正指令か、ある
いは当該板厚偏差とスタンド2(=N−1)前後の板速
からマスフロ−保存則より得られる板厚修正指令を用い
て、スタンド2(=N−1)の直前のスタンド1(=N
−2)の駆動電動機の回転数を修正する板厚制御(スタ
ンドN−1に装備される速度フィードバックAGC、又
は速度マスフローAGCと呼ぶ)を構成する。
【0012】次に最終スタンドNとその直前のスタンド
N−1間の張力変動を、スタンドN−1の駆動電動機の
回転数を操作することで除去する張力制御を構成する
(最終スタンドNに装備される速度連続制御と呼ぶ)。
この時両者は操作端と目標する制御上の対象スタンドが
異なるので、お互いの干渉はほとんど存在しないことに
なる。しかしながら、このままではスタンドN−1出側
の板厚精度は確保出来ても、最終スタンドN出側の板厚
は、張力制御による最終スタンドNでのマスフローバラ
ンスの変動や、最終スタンドNでの荷重変動によって一
般には良好な板厚精度を得ることが出来ない。そこで、
最終スタンドN出側板厚計の板厚偏差信号を制御入力信
号として、しかも最終スタンドNでの圧下率,圧延速度
とスタンド間張力実績等をパラメ−タとして、圧延機と
前記制御系の動特性を記述する内部制御モデルを参照し
ながら、最終スタンドN出側板厚が一定の目標値となる
最適なスタンドN−1出側板厚設定値と、最終スタンド
NとスタンドN−1間張力設定値を各マイナー制御系に
与え、圧延機板厚制御システムの非干渉化(板厚制御と
張力制御との非干渉)を実現する。
【0013】
【作用】本発明においては、最終スタンドNを低圧下率
で操業する圧延機の板厚制御方式と張力制御方式に関し
て、従来のお互いに干渉する速度AGCと速度張力制御
をマイナー制御ループと位置付け、その上位に最終スタ
ンド出側板厚を制御し各マイナー制御への指令発生機構
となるメジャー制御ループを設けることで、板厚制御上
の各種板厚変動要因、例えば圧延材の変動要因(板厚変
動,硬度変動)や圧延機設備の変動要因(ロール偏芯変
動,ロール軸受け油膜変動)、圧延条件の変動要因(加
減速圧延,摩擦係数変動)、に対して張力を安定に保ち
ながら板厚制御が可能となり、上記従来手法では板厚変
動要因に対して張力制御との干渉効果のため、過制御若
しくは制御不良となっていた領域の板厚制御が高精度に
行えることになる。
【0014】
【実施例】以下本発明を、実施例に基づき図面を参照し
て説明する。図1は本発明に係る板厚制御を実現する制
御システムの構成例である。説明の都合上、圧延機スタ
ンド数が3段(N段)から成るタンデム圧延機を取り上
げているが、同様な構成は一般のN段タンデム圧延機に
対しても成立する。
【0015】図1では、1〜3は圧延機スタンドで、1
1〜13は圧延機駆動用電動機、21〜23は電動機回
転数検出器、31〜33は圧延機圧下装置、41は巻戻
しリール、42はブライドルロール、43,44は巻取
りリール、51〜54はブライドル若しくはリールの駆
動用電動機、60はブライドルに設置した回転数検出器
(PLG:Pulse Generator)、61は出側シャーであ
る。80〜83は板厚計、90〜93は板速度検出器、
71,72はスタンド間張力計、110,111は高性
能制御用計算機である。
【0016】図2に、図1に示す制御用計算機110,
11に本発明に係る制御機能を構成した時のシステム構
成例である。図4の従来手法と異なる点は、No.2ス
タンド2の出側板厚の目標値を一定に保つために、N
o.2スタンド2の出側目標板厚に対する出側板厚計8
2の検出板厚の偏差すなわちNo.2スタンド2の出側
板厚偏差に基づく板厚修正指令か、又は当該板厚偏差と
No.2スタンド2前後の板速を考慮し、マスフロー保
存則より導かれる板厚修正指令で、No.1スタンド1
のロール回転数(駆動電動機回転数)を操作する速度A
GC(速度フィードバック、速度マスフローAGC)1
05Aを構成する。No.2,3スタンド間の張力制御
については、No.2,3間の張力計72からの実績信
号と張力設定値との偏差に基づく張力修正指令を、N
o.2スタンドのロール回転数(駆動電動機回転数)を
操作して行なう速度張力制御107Aを構成する。その
上で、No.3スタンド3の出側板厚計83の板厚偏差
Δh3,圧下率r,No.3スタンド3前後の板速V2
3,No.2,3間張力実績T23および圧延速度を考
慮し、最終成品板厚の精度を確保するのに最適な板厚目
標値Δh2及び張力目標値T23*を発生する制御要素
(内部制御モデル+制御指令発生機構)108を装備す
る。
【0017】以上の図2の制御構成にて本発明の特徴と
する技術の要旨を次に説明する。
【0018】まず第1に、最終スタンド3が低圧下率操
業を行なう場合(最終スタンド高粗度圧延ロール)、す
なわちNo.2,3間張力のユニット張力設定を低く押
さえざるをえない場合に、従来の圧下張力制御方式に比
べて速度張力制御方式が有利である理由は次の通りであ
る。すなわち、圧下制御方式は板と圧延ロールとの潤滑
界面を通しての摩擦係数が大きいため、制御操作端とし
て用いる場合には少しの制御操作量で荷重過小及び荷重
過大を招き、異常圧延や板形状不良を引き起こし易いこ
とは前に述べた通りであるが、速度張力制御方式では圧
下操作を伴わないためこの点の問題点が本質的に解決可
能である。又、No.2,3スタンド2,3間張力につ
いてもNo.2スタンド2のロール回転数を操作するも
のの、張力を目標値に安定化する方向に操作するため、
張力変動によってスタンド2,3間テンションが零にな
ったり、No.3スタンドでのスリップ現象を誘発した
リすることはない。その上、常時ダイナミック制御を施
しているため、圧延機の圧延速度を加減速する際に発生
しがちな先進率変動に対する張力変動要因を除去可能で
ある。
【0019】第2に、No.3スタンド出側板厚を目標
板厚とするために、No.2スタンド出側にて各種要因
に伴う板厚変動をある程度除去することが有効である理
由は次の通りである。すなわち、最終目的としては、N
o.3スタンド3出側の板厚精度を高精度化することで
あるが、仮に最終スタンド3入り側の板厚変動が無くて
一定に保てるとすれば、最終スタンド3の圧下率が数%
であるため、最終スタンド3の圧延ロール直下で発生す
る板厚変動要因が最終スタンド3出側板厚へ影響する度
合(影響係数)が小さい。しかるに、最終スタンド3の
圧下位置が一定に保たれれば、最終スタンド3出側の板
厚制御を行なう制御ループ(図4の107)が無くて
も、目標板厚との定常偏差は残るものの短周期変動の少
ない板厚を得ることは可能である。しかも、No.2ス
タンド2出側板厚を制御する速度AGCループ(107
A)は、No.2スタンド2のロール回転数を操作しな
いためNo.2,3間の張力変動を引き起こさないこ
と、更に板厚制御ループ内の無駄時間を状態推定器等を
用いて極小化することが可能であるため、応答性が高
く、制御性の良好な板厚制御が実現出来る。
【0020】以上の様に速度張力制御107Aと速度A
GC 105Aの採用により、No.2〜3スタンド
2,3間張力の安定化とNo.2スタンド2出側の板厚
精度の高精度化が図ることができたが、しかしながら、
やはり最終スタンド3の出側板厚の絶対値制御が無いた
めに、最終スタンド3で発生する板厚外乱やミル圧延速
度の変化に伴う圧下率変動のため、目標とする板厚精度
が確保できないことが多い。
【0021】そこで、本願発明では上述の制御要素(内
部制御モデル+制御指令発生機構)108を採用してい
る。
【0022】図3は、制御要素(内部制御モデル+制御
指令発生機構)108の機能を表わしたものである。N
o.3スタンド3の出側板厚計83の観測量である板厚
偏差Δh3を入力とし、比例積分型の制御器108a,
108bで処理したものをマイナー制御(105A,1
07A)への基準指令とするが、同時に、制御対象(圧
延機+マイナー制御ループ)の制御特性を近似した内部
制御モデル108cにも並行して出力し、その内部制御
モデル108cからの出力結果を随時参照しながら下位
のマイナー制御105A,107A)への指令をダイナ
ミックに最適化する。内部制御モデル108cは、それ
自身、No.3スタンド3前後の板速V2,V3とNo.
2,3間張力実績T23を常時モニタリングしておき、そ
の時の圧下率r,圧延速度と張力実積T23に応じて特性
を変化させることが出来る。尚、下位のマイナー制御ル
ープ、すなわち速度張力制御107Aと速度AGC 1
05Aへの指令は、内部制御モデル108cを参照し出
力調整することで最適化されたものであるが、実際のマ
イナー制御ループ107A,105Aへの指令には低周
波域での特性改善(定常偏差改善)のため更に積分処理
108d,108eを施したものを与える。この手法に
より、No.3スタンド出側板厚精度を高精度に確保
し、且つNo.2,3間張力を安定に保つことが出来る
ことになる。
【0023】
【発明の効果】以上の様にこの発明によれば、以下の効
果を奏することができる。
【0024】(1) 最終スタンド出側の板厚精度を高精度
化できる。
【0025】(2) 最終スタンドとその直前のスタンドの
張力を同時に安定化することができる。
【0026】(3) 圧延速度や圧下率の変化に伴い、板厚
制御目標値と張力制御目標値をダイナミックに最適化す
ることができ、両制御精度や制御安定度の向上を図るこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施する圧延システムの概要を示す
ブロック図である。
【図2】 図1に示す計算機110,111の処理機能
を示すブロック図である。
【図3】 図2に示すIMC・AGC 108の処理機
能を示すブロック図である。
【図4】 比較のための従来の制御システムの処理機能
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1〜3:スタンド 11〜13:電動機 20〜23:回転数検出器 31〜33:圧下装置 42:ブライドルロ−ル 43,44:巻取りリ
−ル 53,54:電動機 60:回転数検出器 71,72:張力計 80〜83:板厚計 90〜93:板速度検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21B 37/48 G05B 11/32 A 7531−3H 8315−4E B21B 37/00 129 37/12 BBP

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスタンドおよび板厚・張力制御機
    構よりなるタンデム圧延機でストリップを圧延する際の
    板厚制御法において、最終スタンドNの出側板厚を制御
    する板厚制御ループ内に圧延機の圧延特性および板厚・
    張力制御特性を近似する内部制御モデルを設け、スタン
    ドN出側板厚の制御偏差,スタンドN前後のストリップ
    速度実績,圧延速度実績およびスタンドNとその直前の
    スタンドN−1間の張力実績をパラメータとして、前述
    の内部制御モデルにより、スタンドN出側板厚偏差を実
    質上零にするためのスタンドN−1の板厚目標値を予測
    演算し、その結果を前記板厚・張力制御機構のスタンド
    N−1の板厚制御指令とし、板厚と張力の同時制御を行
    うことを特徴とするタンデム圧延機における板厚制御方
    法。
  2. 【請求項2】 複数のスタンドおよび板厚・張力制御機
    構よりなるタンデム圧延機でストリップを圧延する際の
    板厚制御法において、最終スタンドNの出側板厚を制御
    する板厚制御ループ内に圧延機の圧延特性および板厚・
    張力制御特性を近似する内部制御モデルを設け、スタン
    ドN出側板厚の制御偏差,スタンドN前後のストリップ
    速度実績,圧延速度実績およびスタンドNとその直前の
    スタンドN−1間の張力実績をパラメ−タとして、前述
    の内部制御モデルにより、スタンドN出側板厚偏差を実
    質上零にするためのスタンドN−1の張力目標値を予測
    演算し、その結果を前記板厚・張力制御機構のスタンド
    NとスタンドN−1の張力制御指令とし、板厚と張力の
    同時制御を行うことを特徴とするタンデム圧延機におけ
    る板厚制御方法。
  3. 【請求項3】 複数のスタンドよりなるタンデム圧延機
    でストリップを圧延する際の板厚制御法において、最終
    スタンドNの圧延材の圧下率に基づき、特許請求の範囲
    第1項及び特許請求の範囲第2項記載の板厚制御方式の
    切替え又は各制御ゲインの配分変更を自動的に行って自
    動出力調整を行うことを特徴とするタンデム圧延機にお
    ける板厚制御方法。
JP01034394A 1994-02-01 1994-02-01 タンデム圧延機における板厚制御方法 Expired - Fee Related JP3255785B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01034394A JP3255785B2 (ja) 1994-02-01 1994-02-01 タンデム圧延機における板厚制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01034394A JP3255785B2 (ja) 1994-02-01 1994-02-01 タンデム圧延機における板厚制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07214125A true JPH07214125A (ja) 1995-08-15
JP3255785B2 JP3255785B2 (ja) 2002-02-12

Family

ID=11747549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01034394A Expired - Fee Related JP3255785B2 (ja) 1994-02-01 1994-02-01 タンデム圧延機における板厚制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3255785B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003001314A (ja) * 2001-06-22 2003-01-07 Nippon Steel Corp 冷間圧延における板厚制御方法
JP2009113100A (ja) * 2007-11-08 2009-05-28 Hitachi Ltd 圧延機の板厚制御装置及び圧延機の板厚制御方法
CN103143574A (zh) * 2011-08-04 2013-06-12 上海交通大学 带钢热连轧过程的分布式预测控制系统

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003001314A (ja) * 2001-06-22 2003-01-07 Nippon Steel Corp 冷間圧延における板厚制御方法
JP2009113100A (ja) * 2007-11-08 2009-05-28 Hitachi Ltd 圧延機の板厚制御装置及び圧延機の板厚制御方法
CN103143574A (zh) * 2011-08-04 2013-06-12 上海交通大学 带钢热连轧过程的分布式预测控制系统
CN103143574B (zh) * 2011-08-04 2015-04-15 上海交通大学 带钢热连轧过程的分布式预测控制系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3255785B2 (ja) 2002-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5230509B2 (ja) 圧延機の制御装置およびその制御方法
JP6173898B2 (ja) 圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム
JP6308928B2 (ja) 圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム
US5012660A (en) Control system and method for compensating for speed effect in a tandem cold mill
JP6308927B2 (ja) 圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム
CN111375637B (zh) 轧制控制装置、轧制控制方法、以及存储介质
US3618348A (en) Method of controlling rolling of metal strips
JPH07214125A (ja) タンデム圧延機における板厚制御方法
JP5552179B2 (ja) 圧延機の制御装置およびその制御方法
EP0109235A2 (en) Rolling mill control for tandem rolling
JP6373800B2 (ja) 圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム
US3704609A (en) Rolling mill gauge control during acceleration
JPH0829337B2 (ja) 圧延パラメータに生じる変化に対する補償関数を圧延機に提供する方法、および圧延機の制御システムのために補償関数を提供する方法
JP3453931B2 (ja) 圧延機の加減速制御方法
JP3426452B2 (ja) 冷間タンデム圧延機の稼働停止および再起動時の張力制御方法
JP3345101B2 (ja) 金属帯板の冷間タンデム圧延制御方法及びその装置
JP3121942B2 (ja) 圧延機の板厚制御装置
JP2535690B2 (ja) タンデム圧延機における板厚制御方法
JP2760292B2 (ja) タンデム圧延機の制御方法
JP2811926B2 (ja) 圧延機の板厚制御装置
JPH0824924A (ja) 金属帯の圧延板厚制御方法および装置
JP2763490B2 (ja) 圧延機のスタンド間張力制御方法
JP3079913B2 (ja) 冷間タンデム圧延機の圧延制御方法
EP0705151B1 (en) Control of single stand/reversing mills
KR20020047750A (ko) 압연기의 임팩트 드롭 보상장치 및 그 보상방법

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011106

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees