JP2002191714A - 閉鎖空間内で突発した火災を消火する方法および装置 - Google Patents

閉鎖空間内で突発した火災を消火する方法および装置

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Konstantin Kallergis
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    • A62—LIFE-SAVING; FIRE-FIGHTING
    • A62C—FIRE-FIGHTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ほとんど制限されない時間にわたって、閉
鎖された空間の火災を抑制する。 【解決手段】 閉鎖された空間内で突発した火災、特
に旅客機のキャビンまたは貨物室内の火災を消火するた
めの方法では、閉鎖された空間内に窒素を供給すること
によって、火災を維持するために必要な酸素が、火災か
ら奪われ、それによって火災が消火される。火災を検出
した後で、閉鎖された空間内の不活性ガスである窒素の
初期濃度を急激に上昇させる。窒素を供給することによ
って閉鎖された空間内の酸素含有量（空間の酸素含有
量）が、消火にとって有効な最高酸素濃度（最高濃度）
に低下させられ、消火にとって有効な最高酸素濃度を維
持するために、設定された量の窒素が閉鎖された空間に
補充される。特に、閉鎖された空間内の酸素含有量（空
間の酸素含有量）は約１２容積％に低下させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、閉鎖された空間内
で突発した火災、特に旅客機のキャビンまたは貨物室内
の火災を消火するための方法に関し、更に詳しくは、閉
鎖された空間内に窒素を供給することによって、火災を
維持するために必要な酸素が、火災から奪われ、それに
よって火災が消火される、方法に関する。本発明は更
に、方法を実施するための装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】交通機関のために一連の消火装置が公知
となっている。例えばドイツ連邦共和国特許第３６１５
４１５号公報には、交通手段、特に飛行機の貨物室のた
めの第１と第２の消火インサートを発生するために、圧
力下で液状の消火剤のための２個の消火剤容器を備えた
消火装置が記載されている。更に、ドイツ連邦共和国特
許第３９１７２０５号公報により、飛行機のための火災
予防装置が明らかである。この火災予防装置は、飛行機
縦方向に移動可能で駆動装置を備えた消火ユニットから
なっている。
【０００３】更に、飛行中、飛行機内の空間フラッディ
ング装置を、例えば火室消火装置のように、ハロン１３
０１で運転することが知られている。これは軍用の場
合、戦車のフラッディング装置にも当てはまる。これに
対して、航海の用途では、機械室またはキャビンのため
に、大部分が二酸化炭素（ＣＯ2 ）および水素スプリン
クラーまたは噴霧装置を使用する。建築の分野では主と
して、水スプリンクラーと二酸化炭素消火装置が使用さ
れる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の根底
をなす課題は、ほとんど制限されない期間にわたって、
閉鎖された空間の火災を抑制することができる、冒頭に
述べた種類の方法と、この方法を実施するために装置を
提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この課題は、本発明によ
る方法では、火災を維持するために必要な酸素が、火災
から奪われ、それによって火災が消火される、方法にお
いて、火災を検出した後で、閉鎖された空間内の不活性
ガスである窒素の初期濃度を急激に上昇させることと、
窒素を供給することによって閉鎖された空間内の酸素含
有量（空間の酸素含有量）が、消火にとって有効な最高
酸素濃度（最高濃度）に低下させられることと、消火に
とって有効な最高酸素濃度を維持するために、設定され
た量の窒素が閉鎖された空間に補充されることによって
解決される。
【０００６】本発明による方法の実施形では、閉鎖され
た空間内の酸素含有量（空間の酸素含有量）が約１２容
積％に低下させられる。この方法を実施するための本発
明による装置は請求項３に記載されている。
【０００７】本発明による装置の実施形は、従属請求項
４〜９に記載されている。本発明の効果は次の点にあ
る。 − 窒素を発生するための空気が、不活性化すべき空間
の外側でダイヤフラムを介して無制限に使える。 − 成層圏オゾンが破壊されず、それによって方法が環
境にやさしい。 − 温室効果に寄与しない。 − 方法によって搬送物質または宇宙設備が損傷しな
い。 − 消火にとって有効な濃度の消火剤“窒素”が人や動
物に対して無毒であり、それによって警戒警報時間を守
る必要がなく、消火と人の避難を同時に行うことができ
る。 − １３００〜１５００°Ｃの温度範囲の下方では窒素
の熱分解生成物が発生しない。
【０００８】本発明の有利な用途は、航空、航海、鉄道
交通、建築の防火、軍分野または他の産業的な分野、例
えば電子装置室、貨物室、機器室、乗務員室、寝室、会
議室、キャビン、コクピット、タンク、機械コントロー
ルセンタ、橋、原動機付き車両、乗用車、貨物車、大学
の実験室、博物館、映画館、公共建物、駅、空港、ホテ
ル、デパートまたは戦車、兵員輸送車、ロケット発射基
地、弾薬庫、発電所の機械室または発電所のタービン室
である。
【０００９】
【発明の実施の形態】図には本発明の実施の形態が示し
てある。しかも、図１は、閉鎖された空間内で突発した
火災を消火するための装置を示している。この場合、閉
鎖された空間内に窒素を供給することによって、火災を
維持するために必要な酸素が、火災から奪われ、それに
よって火災が消火される。
【００１０】図示した装置は２個の窒素用圧縮ガス容器
１と、２個の窒素用ガス発生器２を備えている。この窒
素用ガス発生器は管路系３を介して、閉鎖空間４内に配
置された消火ノズル５に接続されている。窒素用圧縮ガ
ス容器１および窒素用ガス発生器２と消火ノズル５とを
接続する管路系３の供給管６内には、流量制限器７が設
けられている。この流量制限器７の手前には、一時的に
余剰の窒素を保持するアキュムレータ８を接続配置する
ことができる。特に、窒素用圧縮ガス容器１およびまた
は窒素用ガス発生器２は、閉鎖された空間４の空の容積
に依存して、不活性ガスである窒素の初期濃度を増大さ
せるために同時に起動可能である。この場合、ガス供給
による空間４の破裂を防止するために、閉鎖された空間
４は圧力平衡装置１２を備えている。
【００１１】流量制限器７またはアキュムレータ８に
は、閉鎖された空間４内の、消火にとって有効な最高酸
素濃度を維持するために窒素を準備する装置９が接続さ
れている。窒素を準備する装置９は特に、周囲空気から
窒素を分離するためのダイヤフラム装置１０を備えてい
る。このダイヤフラム装置の窒素出口は管路１１を介し
て流量制限器７またはアキュムレータ８に接続されてい
る。ダイヤフラム装置１０は、車両または飛行機の空調
装置によって用意された空気から窒素を分離可能である
かまたは弁を介して空気流出通路から分離可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】閉鎖された空間内で突発した火災を消火するた
めの装置を示す。
【符号の説明】
１ 窒素用圧縮ガス容器 ２ 窒素用ガス発生器 ３ 管路系 ４ 閉鎖された空間 ５ 消火ノズル ６ 供給管路 ７ 流量制限器 ８ アキュムレータ ９ 窒素準備装置 １０ ダイヤフラム装置 １１ 管路 １２ 圧力平衡装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ６４Ｄ 13/00 Ｂ６４Ｄ 13/00 (72)発明者 コンスタンチン カレルギス ドイツ連邦共和国 デー・28199 ブレー メン ノイシュタッツヴァル 47 Ｆターム(参考） 2E189 BA03 BA07 BB08 GA07 KA04 2E191 AA00 AB01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 閉鎖された空間内で突発した火災、特に
    旅客機のキャビンまたは貨物室内の火災を消火するため
    の方法であって、閉鎖された空間内に窒素を供給するこ
    とによって、火災を維持するために必要な酸素が、火災
    から奪われ、それによって火災が消火される、方法にお
    いて、火災を検出した後で、閉鎖された空間内の不活性
    ガスである窒素の初期濃度を急激に上昇させることと、
    窒素を供給することによって閉鎖された空間内の酸素含
    有量が、消火にとって有効な最高酸素濃度に低下させら
    れることと、消火にとって有効な最高酸素濃度を維持す
    るために、設定された量の窒素が閉鎖された空間に補充
    されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項２】 閉鎖された空間内の酸素含有量（空間の
    酸素含有量）が約１２容積％に低下させられることを特
    徴とする請求項１記載の方法。
  3. 【請求項３】 管路系に接続された少なくとも１個の窒
    素用圧縮ガス容器およびまたは少なくとも１個の窒素用
    ガス発生器を使用して、請求項１または２記載の方法を
    実施するための装置であって、管路系が閉鎖された空間
    内に配置された消火ノズルに接続されている、装置にお
    いて、窒素用圧縮ガス容器（１）およびまたは窒素用ガ
    ス発生器（２）と消火ノズル（５）とを接続する管路系
    （３）の供給管路（６）に、流量制限器（７）が配置さ
    れ、閉鎖された空間（４）内で消火にとって有効な最高
    酸素濃度を維持するために、窒素を用意する装置（９）
    が前記流量制限器に接続されていることを特徴とする装
    置。
  4. 【請求項４】 窒素用圧縮ガス容器（１）およびまたは
    窒素用ガス発生器（２）が、閉鎖された空間（４）の空
    の容積に依存して、不活性ガスである窒素の初期濃度を
    上昇させるために、同時に起動可能であることを特徴と
    する請求項３記載の装置。
  5. 【請求項５】 一時的に余剰の窒素を保持するためのア
    キュムレータ（８）が流量発生器（７）の手前に接続配
    置されていることを特徴とする請求項３記載の装置。
  6. 【請求項６】 窒素を用意する装置（９）が、周囲空気
    から窒素を分離するためのダイヤフラム装置（１０）を
    備え、このダイヤフラム装置の窒素出口が流量制限器
    （７）およびまたはアキュムレータ（８）に接続されて
    いることを特徴とする請求項３または５記載の装置。
  7. 【請求項７】 ダイヤフラム装置（１０）が、車両また
    は飛行機の空調装置によって用意された空気から窒素を
    分離することを特徴とする請求項６記載の装置。
  8. 【請求項８】 周囲空気から窒素を分離するためのダイ
    ヤフラム装置（１０）が、弁を介して空気流出通路に接
    続されていることを特徴とする請求項６記載の装置。
  9. 【請求項９】 閉鎖された空間（４）が圧力平衡装置
    （１２）を備えていることを特徴とする請求項３〜８の
    いずれか一つに記載の装置。
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