JP2002191323A - 栄養補助食品 - Google Patents
栄養補助食品Info
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Abstract
食品素材を組み合わせることにより、これらの食品素材
単独では得ることができない相乗的な抗ガン作用を備え
た栄養補助食品を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、栄養補助食品であって、イソ
チオシアネート類と、β−グルカン類と、カルコン類と
からなる群から選択された少なくとも2種の成分を含
む。
Description
り、特にイソチオシアネート類とβ−グルカン類とカル
コン類を組み合わせた相乗的な抗ガン作用を有する栄養
補助食品に関する。
改善する種々の健康食品が開発されているが、その多く
は、単一の素材に賦形剤などを添加して成型したもので
ある。最近では、複数の食品素材を組み合わせて、相乗
作用を訴求したものが開発され、市販されるようになっ
てきた。例えば、ビフィズス菌と食物繊維とオリゴ糖を
配合した健康食品は、相乗的に整腸効果を奏し、単独で
は奏しない大腸ガンの予防効果があると言われている。
合わせた場合には、お互いの効果が逆に相殺されてしま
うこともある。したがって、食品素材を組み合わせる場
合には、各組合わせについて、効果が相殺されないかど
うか、また相乗的な効果が得られるかどうかについて、
実験による確認が必要である。一方、現代の成人病であ
るガンは、依然として患者の数が多い状況にあり、ガン
治療、予防の研究が、活発に行われている。特に、一般
国民の間でも、ガン予防の意識は高く、安価で、高い抗
ガン作用を有する栄養補助食品の開発が望まれている。
状況に鑑み、抗ガン作用を有する複数の食品素材を組み
合わせることにより、各々の食品素材の持つ抗ガン作用
が、互いに影響しあって、これらの素材単独では得るこ
とができない相乗的な抗ガン作用を備えた栄養補助食品
を提供することにある。
の結果、イソチオシアネート類を含有するアブラナ科植
物を利用して調製された食品素材、β−グルカン類を含
有する担子菌類を利用して調製された食品素材、カルコ
ン類を含有する甘草を利用して調製された食品素材を組
み合わせることにより、抗ガン作用に優れた栄養補助食
品が得られることを見出して、本発明の完成に至った。
また、この栄養補助食品のさらなる機能性について検討
し、この栄養補助食品が、抗ストレス効果をも奏するこ
とを見出して、本発明を完成させた。
る発明によれば、アブラナ科植物を利用して調製された
食品素材と、担子菌類を利用して調製された食品素材
と、甘草を利用して調製された食品素材とからなる群か
ら選択された少なくとも2種の食品素材を含むことによ
り解決される。このように、発ガン予防作用を有するイ
ソチオシアネート類を含有するアブラナ科植物を利用し
て調製された食品素材と、免疫賦活作用を有するβ−グ
ルカン類を含有する担子菌類を利用して調製された食品
素材と、ガン細胞の増殖抑制作用を備えたカルコン類を
含有する甘草を利用して調製された食品素材とからなる
群から選択された少なくとも2種の食品素材を含むた
め、これらの食品素材それぞれが有する発ガン性物質の
不活性化による発ガン予防作用、免疫賦活作用、ガン細
胞の増殖抑制作用を備えた栄養補助食品を得ることが可
能となる。また、本発明では、イソチオシアネート類を
含有するアブラナ科植物を利用して調製された食品素材
と、β−グルカン類を含有する担子菌類を利用して調製
された食品素材と、カルコン類を含有する甘草を利用し
て調製された食品素材とからなる群から選択された少な
くとも2種の食品素材を組み合わせているので、これら
の食品素材が有する抗ガン作用が、相互に増幅しあっ
て、これらの食品素材単独では得ることができない相乗
的な抗ガン作用を備えた栄養補助食品を得ることが可能
となる。さらに、請求項1の栄養補助食品は、抗ストレ
ス効果を有するものである。
る発明によれば、イソチオシアネート類と、β−グルカ
ン類と、カルコン類とからなる群から選択された少なく
とも2種の成分を含むことにより解決される。このよう
に、発ガン性物質の不活性化による発ガン予防作用を有
するイソチオシアネート類と、免疫賦活作用を有するβ
−グルカン類と、ガン細胞の増殖抑制作用を備えたカル
コン類とからなる群から選択された少なくとも2種の成
分を含むため、これらの物質それぞれが有する発ガン性
物質の不活性化による発ガン予防作用、免疫賦活作用、
ガン細胞の増殖抑制作用を備えた栄養補助食品を得るこ
とが可能となる。また、本発明では、イソチオシアネー
ト類とβ−グルカン類とカルコン類とからなる群から選
択された少なくとも2種の成分を組み合わせているの
で、これらの物質が有する抗ガン作用が、相互に増幅し
あって、これらの物質単独では得ることができない相乗
的な抗ガン作用を備えた栄養補助食品を得ることが可能
となる。さらに、請求項2の栄養補助食品は、抗ストレ
ス効果を有するものである。
栄養補助食品について説明する。なお、以下に説明する
構成は、本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の
範囲内で種々改変することができるものである。本実施
形態に係る栄養補助食品は、イソチオシアネート類を含
む食品素材と、β−グルカン類を含む食品素材と、カル
コン類を含む食品素材とが配合されたものである。
ては、例えば、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリ
ー、ケール、紫キャベツ、大根(ラディッシュ)、カイ
ワレ、わさび、白菜、カブ、小松菜、高菜、芽キャベツ
などのアブラナ科植物を加工した食品素材を用いる。具
体的には、上記のアブラナ科植物の組織を磨砕したも
の、または上記のアブラナ科植物の種子に水を添加して
磨砕したものを用いる。上記のアブラナ科植物組織、種
子をこのように磨砕加工することにより、組織や種子に
含まれる内在性の酵素であるミロシナーゼがグルコシノ
レートに作用して、イソチオシアネートに転化するた
め、イソチオシアネート類を含む食品素材を得ることが
可能となるのである。
織、種子等をより細かく粉砕または磨砕すると、グルコ
シノレートがミロシナーゼの触媒下で活発に反応するた
め、上記アブラナ科植物を加工した食品素材中のイソチ
オシアネート含量を高めることが可能となる。また、上
記のアブラナ科植物組織、種子を磨砕加工する工程の後
に、ビタミンC(アスコルビン酸)またはその塩を0.
001〜1mMの濃度となるように添加するビタミンC
添加工程を行うか、あるいは、上記のアブラナ科植物組
織、種子の磨砕物を、20〜50℃に所定時間保持して
反応させる工程を行うことにより、上記アブラナ科植物
を加工した食品素材中のイソチオシアネート含量を高め
ることも可能である。逆に、上記のアブラナ科植物組
織、種子の磨砕物中のアスコルビン酸が1mMより高い
濃度になると、ミロシナーゼの活性が阻害されるため、
上記のアブラナ科植物組織、種子磨砕物中のビタミンC
(アスコルビン酸)含量が1mMより高くならないよう
に調製する。
とは、グルコシノレートの糖部分が酵素ミロシナーゼに
より切断されて生成する成分であり、具体的には、2−
フェニルエチル−イソチオシアネート、各種スルフォラ
ファン(1-isothiocyanato-(4R)-(methylsulfinyl)buta
ne)、ベンジルイソチオシアネートなどが挙げられる。
イソチオシアネート類は、抗ガン作用を有することが知
られている。発ガン性物質の不活性化に関与する酵素で
あるキノンレダクターゼ(QR)やグルタチオンS−ト
ランストランスフェラーゼ(GST)の発現を誘導し
て、ガンの発生を予防すると考えられている。なお、ア
ブラナ科植物は、イソチオシアネートを含むほか、ビタ
ミンU,C等のビタミン類、ミネラル類、食物繊維等を
含む栄養価値の高い植物である点からも、栄養補助食品
に配合する食品素材として適している。
上記アブラナ科植物等の原料の磨砕物の搾汁粉末の形態
で、他の食品素材と配合する。また、磨砕物、粉砕物、
細片化物、粉砕物又は細片化物の搾汁、乾燥品、粉末、
抽出物、濃縮物等の形態で、他の食品素材と配合しても
よい。また、イソチオシアネート類を含有する食品素材
として、特開2000−245391に記載のようなキ
ャベツ発酵エキス末を用いても良い。キャベツ発酵エキ
ス末は、水洗いしたキャベツをカッターミキサーで粉砕
し、所定条件、例えば、キャベツ3Kgに対し水1L、乾
燥乳酸菌(ラクトバチルス・プランタム)末0.5gを
添加して、攪拌しながら所定温度・時間(例えば、30
℃、2日間)発酵させた後、得られたキャベツ発酵物を
遠心分離して上清を回収し、加熱、濃縮、加熱殺菌し、
デキストリンをキャベツ3Kg当り200g加えてスプレ
ードライすることにより調製する。また、キャベツ発酵
エキス末の代わりに、上記キャベツ発酵物の上清を加
熱、濃縮、加熱殺菌、デキストリン添加したキャベツ発
酵エキス、キャベツ発酵エキスペーストを用いてもよ
い。
例えば、ハラタケ科に属するヒメマツタケ(Agaricus b
lazei)、ハラタケ(Agaricus campestris)、キンシメ
ジ科に属するシイタケ(Lentinus edodes)、サルノコ
シカケ科に属する霊芝(Ganoderma Lucidum)、チョレ
イマイタケ(Polyprous umbellatus)、カワラタケ(Cori
olus versicolor)、マツホド(Poria cocos)、マイ
タケ(Glifola frondosa)シメジ科のマツタケ(Tricho
loma matsutake)、ヒラタケ(Pleurotus ostreatu
s)、エノキタケ(Flammulina velutipes)、ホンシメ
ジ(Lyophyllum aggregatum)、ハナビラタケ科に属す
るハナビラタケ(Sparassis crispa)等の担子菌類を用
いる。β−グルカンの一種であるラミナラン(laminara
n;ラミナリン)を含むコンブ科褐藻を利用して調製さ
れた食品素材、β−1,3結合・β−1,6結合をもつ
直鎖グルカンを有するパン酵母等を用いてもよい。菌
類、藻類は、天然物であっても培養物であってもよい。
はβ−1,6結合した多糖の精製品を用いてもよい。さ
らに、β−1,3分岐したβ−1,6グルカン,β−
1,6分岐したβ−1,3グルカン、あるいは、これら
のグルカンを主体としたヘテログリカンや蛋白質複合体
を用いてもよい。例えば、シイタケ子実体から分離され
たレンチナン(lentinan)の精製品、ブクリョウ(Pori
a cocos)の菌株から分離されたパキマン(pachyman)
の精製品、これらの精製品から、側鎖を取り除いて抗腫
瘍性を高めたもの等を用いてもよい。特に、一般的にア
ガリクスと呼ばれている、ハラタケ属に属するヒメマツ
タケを用いると、β−グルカン含量が高いため好適であ
る。アガリクスは、β−(1,3)グルカンだけでな
く、β−(1,6)グルカンも含み、これらの多糖が複
合的に作用して、マクロファージ、T細胞、NK細胞な
どのリンパ球を活性化するため免疫賦活作用を奏する。
子菌類等の原料の菌糸体末の形態で、他の食品素材と配
合する。また、担子菌類等の菌糸体エキス、子実体エキ
ス、子実体末等の形態で、他の食品素材と配合してもよ
い。また、β−グルカン類の精製品の形態で配合しても
よい。なお、担子菌類の中には、β−グルカンを含むほ
か、ビタミン類を含むものや、血圧降下作用、血糖抑制
効果、抗コレステロール血症の改善作用、抗アレルギー
作用等を奏するものもあり、これら他の機能備えている
点からも、担子菌類は、栄養補助食品に配合する食品素
材として適している。
しては、例えば、Iisoliquiritigeninを含むマメ科の甘
草、4-Hydroxyderricinを含むセリ科のアシタバ、ユリ
科のラッキョウ、キク科の紅花、タイ産ショウガ科植物
のクラチャイ(フィンガールート),カー(ガラン
ガ)、プロポリスなどを用いる。また、甘草に含まれる
Iisoliquiritigeninの配糖体であるIisoliquiritin、Li
cochalcone A、Licochalcone B、Echinatin、Echinadio
n、Xanthoangenol、Ashitabchalcone等のカルコン類を
用いてもよい。甘草とは、漢方薬の処方に古来から用い
られている薬草であり、シベリア、蒙古、中国東北部に
産するウラル甘草、ユリ科の野生植物である日本産のも
の等を含め、多くの種類がある。甘草中に含まれるグリ
チルリチンが、抗ガン性、抗胃潰瘍作用、抗炎症作用、
肝機能改善作用を有することは、広く知られている。
Aとシキミ酸由来のp−クロマイルあるいはカフェオイ
ルCoAが結合して生成する、C6−C3−C6型の化
合物である。カルコンは、フラボノイド、イソフラボノ
イドの生合成的前駆体と考えてられている。カルコン類
は、抗菌、抗かび、ガン細胞の増殖抑制作用があること
が知られている。ガン細胞の増殖抑制作用は、カルコン
類が、ガン細胞に特異的に発現されているシクロオキシ
ゲナーゼを阻害することにより得られるものである。カ
ルコン類を含む食品素材は、甘草等の原料のエキス末の
形態で、他の食品素材と配合する。また、これらの原料
の粉砕物、粉末、抽出物、濃縮物等の形態で、他の食品
素材と配合してもよい。また、カルコン類の精製品の形
態で配合してもよい。
ソチオシアネート類を含む食品素材と、β−グルカン類
を含む食品素材と、カルコン類を含む食品素材とを、次
のような比率で配合したものである。イソチオシアネー
トを含有する食品素材は、栄養補助食品中に、固形分で
10〜80重量%、好ましくは20〜50重量%含まれ
るように配合する。成人が1日に、イソチオシアネート
およびイソチオシアネートに転換され得るグルコシノレ
ートを、合計1〜1000μmol摂取できる量を目安
として配合する。
補助食品中に、β−グルカンが、0.5重量%以上含ま
れるように配合する。β−グルカンを含有する食品素材
として、β−グルカン含量が25%のアガリクス菌糸体
の乾燥粉末を用いる場合、この乾燥粉末を、栄養補助食
品中に、2重量%以上、好ましくは5〜70重量%配合
する。成人が1日に、β−グルカンを、50〜1000
mg摂取できる量を目安として配合する。なお、配合量
は、栄養補助食品のターゲット層の病状によって、適宜
変更すればよい。
助食品中に、カルコン類が、0.1重量%以上含まれる
ように配合する。カルコン類を含有する食品素材として
甘草エキス末を用いる場合、この甘草エキス末は、栄養
補助食品中に1〜50重量%配合する。成人が1日に、
カルコン類を、50〜500mg摂取できる量を目安と
して配合する。上記各食品素材の1日あたりの摂取量
は、目安であり、目的により適宜変更すればよい。ま
た、1日2回又は3回に分けて摂取するようにし、合計
すると1日当たりの摂取量が摂取されるようにしても良
い。
に限定されず、栄養補助食品のターゲット層の病状、年
齢層、性別等によって、適宜変更可能である。また、本
実施形態では、イソチオシアネート類を含む食品素材
と、β−グルカン類を含む食品素材と、カルコン類を含
む食品素材との3つの食品素材を配合しているが、これ
に限定されず、イソチオシアネート類を含む食品素材
と、β−グルカン類を含む食品素材と、カルコン類を含
む食品素材のうちのいずれか2つのみを配合するように
してもよい。
ソチオシアネート類を含む食品素材と、β−グルカン類
を含む食品素材と、カルコン類を含む食品素材とを配合
し、賦形剤等を加えて、錠剤もしくは丸剤等の形状に成
形したものである。また、必要に応じてハードカプセ
ル、ソフトカプセルなどのカプセル剤、粉末状、顆粒
状、茶状、ティーバック状、飴状、液体、ペースト状な
どの形態としたものであってもよい。そしてさらに、例
えば、ローヤルゼリー、ビタミン、プロテイン、卵殻カ
ルシウム等のカルシウム、キトサン、レシチン、クロレ
ラ末、アシタバ末、モロヘイヤ末などの栄養成分を添加
することもできる。ステビア末、抹茶パウダー、レモン
パウダー、はちみつ、還元麦芽糖、乳糖、糖液や調味料
等を加えて味を整えてもよい。そして、本実施形態に係
る栄養補助食品は、その形状または好みに応じて、その
まま食しても良いし、あるいは水、お湯もしくは牛乳な
どに溶いて飲んでも良いし、または成分を浸出させたも
のを飲んでも良い。
を有するイソチオシアネート類と、免疫賦活作用を有す
るβ−グルカン類と、ガン細胞の増殖抑制作用を有する
カルコン類とが含まれていることにより、相乗的な抗ガ
ン作用を有するものである。このように、相乗的な抗ガ
ン作用を有するのは、発ガン性物質の不活性化による発
ガン予防効果、免疫賦活効果、ガン細胞の増殖抑制効果
という、それぞれの成分に由来する異なる経路により相
乗的かつ総合的な抗ガン作用が働くためと考えられる。
本発明がこの実施例により制限されないことはいうまで
もない。 (実施例1)次に説明するように、本発明の一実施例で
ある試験例1に係る栄養補助食品、従来例である対比例
1〜3に係る食品を調製し、試験例1、対比例1〜3に
係る食品の抗ガン効果を対比する実験を行った。 1.試験例1の調製 まず、イソチオシアネート類を含む食品素材、アブラナ
科植物を利用して調製された食品素材として、次のよう
に、キャベツ搾汁粉末を調製した。生のキャベツ500
gをカッター、スライサーで粗粉砕した後、磨砕式微粉
砕機(商品名;マスコロイダー,増幸産業製)を用い
て、キャベツを磨砕しながら微粉砕し、スラリー状にし
た。なお、この磨砕時には、磨砕後に得られる磨砕物中
の濃度が0.05mMとなるように、アスコルビン酸ナ
トリウム溶液を添加して行った。次いで、得られたキャ
ベツ磨砕物を圧搾して、キャベツ搾汁とした。その後、
このキャベツ搾汁を凍結乾燥し、キャベツ搾汁粉末を調
製した。
gと、β−グルカンを含有する食品素材、担子菌類を利
用して調製された食品素材としてのアガリクス菌糸体末
(β−グルカン量:25%)1.0gと、カルコン類を
含有する食品素材、甘草を利用して調製された食品素材
としての甘草エキス末(日本薬局方準拠)1.0gとを
配合して、試験例1に係る栄養補助食品を調製した。 2.対比例1の調製 試験例1の調製の場合と同様の手順で調製したキャベツ
搾汁粉末3.0gを、対比例1に係る食品とした。 3.対比例2の調製 β−グルカンを含有する食品素材、担子菌類を利用して
調製された食品素材としてのアガリクス菌糸体末(β−
グルカン量:25%)3.0gを、対比例2に係る食品
とした。 4.対比例3の調製 カルコン類を含有する食品素材、甘草を利用して調製さ
れた食品素材としての甘草エキス末(日本薬局方準拠)
3.0gを、対比例3に係る食品とした。
養補助食品、対比例1〜3に係る食品をラットに投与し
て、本発明の実施例である試験例1の栄養補助食品の抗
ガン効果を確認する実験を行った。各群4匹からなる7
週齢の各ラット群に、1日1回、全25週間、試験例
1、対比例1〜3からなる飼料50mg/kg・体重
を、それぞれ強制経口投与した。このとき、飼料を投与
して3週目より、試験例1、対比例1〜3からなる飼料
を投与しながら、発ガン物質であるNMBA(N-nitros
obenzylmethylamine)0.5mg/kg・体重を、週1
回、15週連続投与した。その後の8週間は、最初の2
週間と同じように、各飼料のみを与えた。なお、対照の
ラット群には、キャベツ搾汁粉末、アガリクス菌糸体
末、甘草エキス末のいずれをも含まない一般的な飼料の
みを25週間与え、NMBAを、他のラット群と同様
に、3週目より15週連続投与した。全25週間の飼育
の後、ラットを解剖し、ガンの発生率と多発性について
観察した。この観察の結果を表1に示す。
発生阻止率が0%、対比例1〜3のラット群のガン発生
阻止率が25〜50%であったのに対し、試験例1のラ
ット群では、ガン発生阻止率は100%であった。ま
た、対照のラット群のガン発生箇所が14.5±4.
2、対比例1〜3のラット群のガン発生箇所が3〜4箇
所であったのに対し、試験例1のラット群では、ガン発
生箇所は0であった。以上の結果より、本発明の一実施
例である試験例1の栄養補助食品が、抗ガン効果に優れ
ることが分かった。すなわち、イソチオシアネートを含
有する食品素材と、β−グルカンを含有する食品素材
と、カルコンを含有する食品素材を組み合わせることに
より、対比例1〜3のように、それぞれ単独で投与した
ときには得られない相乗的な抗ガン効果を示すことが分
かった。また、アガリクス等のβ−グルカンを含有する
素材は大変高価であるが、試験例1では、高価なβ−グ
ルカン含有素材を大量に用いることなく、適量のβ−グ
ルカン含有素材に、イソチオシアネート類やカルコン類
を組み合わせることにより、抗ガン効果に優れた安価な
栄養補助食品が製造可能となるため、本発明の一実施例
である試験例1の栄養補助食品は、コスト面からも優れ
ているものである。
である試験例1に係る栄養補助食品、従来例である対比
例1〜3に係る食品を調製し、試験例1、対比例1〜3
に係る食品の抗ストレス効果を対比する実験を行った。
まず、上記実施例1と同様の手順で、本発明の一実施例
である試験例1に係る栄養補助食品、従来例である対比
例1〜3に係る食品を調製した。
比例1〜3に係る食品をラットに投与して、本発明の実
施例である試験例1の栄養補助食品の抗ストレス効果を
確認する実験を行った。6週齢のWistar系(雄性)ラッ
トの各ラット群に、試験例1、対比例1〜3からなる飼
料50mg/kg・体重を、それぞれ1日1回、全10
日間、胃ゾンデを用いて強制経口投与した後、24時間
絶食した。その後、水浸拘束ストレス(23±1℃、7
時間)を負荷した。なお、対照のラット群には、キャベ
ツ搾汁粉末、アガリクス菌糸体末、甘草エキス末のいず
れをも含まない一般的な飼料のみを与える点を除いて
は、同様の手順を行った。そして、ストレス負荷したラ
ットの胃を摘出し、固定後、潰瘍の長径を測定してその
総和を算出した。この潰瘍の長径の総和を、表2に示
す。
の長径の総和が42.5mm、対比例1〜3のラット群
の潰瘍の長径の総和が30〜43mm程度であったのに
対し、試験例1のラット群では、潰瘍の長径の総和は
6.8mmと、極端に小さかった。以上の結果より、本
発明の一実施例である試験例1の栄養補助食品が、抗ス
トレス効果に優れることが分かった。また、各ラットの
副腎も併せて摘出し、その重量を測定したところ、副腎
の重量は、潰瘍の長径の和に比例していた。このことか
らも、本発明の一実施例である試験例1の栄養補助食品
が、抗ストレス効果が示された。
は、発ガン性物質の不活性化による発ガン予防作用を有
するイソチオシアネート類と、免疫賦活作用を有するβ
−グルカン類と、ガン細胞の増殖抑制作用を備えたカル
コン類とからなる群から選択された少なくとも2種の成
分を含むため、これらの物質が有する発ガン性物質の不
活性化による発ガン予防作用、免疫賦活作用、ガン細胞
の増殖抑制作用を備えた栄養補助食品を得ることが可能
となる。また、本発明では、イソチオシアネート類とβ
−グルカン類とカルコン類とからなる群から選択された
少なくとも2種の成分を組み合わせているので、これら
の物質それぞれが有する抗ガン作用が、相互に増幅しあ
って、これらの物質単独では得ることができない相乗的
な抗ガン作用を備えた栄養補助食品を得ることが可能と
なる。さらに、本発明に係る栄養補助食品は、抗ストレ
ス効果を有するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 アブラナ科植物を利用して調製された食
品素材と、担子菌類を利用して調製された食品素材と、
甘草を利用して調製された食品素材とからなる群から選
択された少なくとも2種の食品素材を含むことを特徴と
する栄養補助食品。 - 【請求項2】 イソチオシアネート類と、β−グルカン
類と、カルコン類とからなる群から選択された少なくと
も2種の成分を含むことを特徴とする栄養補助食品。
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