JP2002190256A - プラズマディスプレイパネルとその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルとその製造方法

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JP2002190256A
JP2002190256A JP2001311585A JP2001311585A JP2002190256A JP 2002190256 A JP2002190256 A JP 2002190256A JP 2001311585 A JP2001311585 A JP 2001311585A JP 2001311585 A JP2001311585 A JP 2001311585A JP 2002190256 A JP2002190256 A JP 2002190256A
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祐助 高田
Nobuaki Nagao
宣明 長尾
Toru Ando
亨 安藤
Seiki Nishimura
征起 西村
Ryuichi Murai
隆一 村井
Hidetaka Tono
秀隆 東野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 輝度を良好に保ちつつ、製造時において、優
れた排気特性を兼ね備えるプラズマディスプレイパネル
と、その製造方法を提供する。 【解決手段】 隣接する2つの隔壁112の間に補助隔壁11
3を設けることにより蛍光体塗布面積を増やし、輝度向
上を図る。隔壁(第一隔壁)112において、補助隔壁113
と交差する部分以外の領域112aは比較的高く、補助隔壁
113と交差する領域112bは比較的低い構成とし、これに
より排気特性を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネルとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイビジョンをはじめとする、高
品位で大画面のディスプレイに対する期待が高まってお
り、CRT、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプ
レイパネル(PDP)といった各ディスプレイの各分野に
おいて期待に応えるべく研究開発が進められている。
【0003】従来からテレビのディスプレイとして広く
普及しているCRTは、解像度や画質の点で優れている
が、画面の大きさに伴って奥行き及び重量が増す性質が
あり、40インチ以上の大画面化には不向きである。また
LCDは消費電力が少なく、奥行きと重量に対する問題も
回避できる利点があるが、視野角に限界が認められ、実
際に大画面化した場合などに改良すべき問題を有してい
る。
【0004】このようなCRTやLCDに対して、PDPは、小
さい奥行きでも大画面化することが比較的容易であり、
既に50インチクラスのものも商品化されている。従来の
PDPは、図7に示すような3電極面放電型PDPが一般的であ
る。当図に示すPDPは、前面板101と背面板106とが対向
されてなり、前面板101の内表面には、2本を一対とする
互いに平行な表示電極103が複数対にわたって形成さ
れ、この表示電極103を、低誘電体ガラスからなる膜厚4
0μmの誘電体層104が被覆している。そして誘電体層10
4の表面には、保護膜105として厚さ800nmのMgO膜が形成
された構成となっている。MgO膜の形成方法としては、
一般に、蒸着法、スパッタ法などが用いられている。
【0005】一方、背面板106の内表面には、放電空間
を区切る隔壁112とアドレス(データ)電極108とが並行
して複数配置されており、隣接する隔壁112と前記保護
膜105との間が放電空間として確保される。隣接する隔
壁112間には、RGBいずれかの色に対応する蛍光体111が
塗布されている。前面板101と背面板106は、互いに対向
して重ね合わされた後、その周囲が封止され、放電空間
内が排気された後、キセノンが数体積%混合されたネオ
ン混合ガスが放電ガスとして封入される。
【0006】このようにして構成された3電極面放電型P
DP114は、アドレス電極108、表示電極103に適当なタイ
ミングで電圧を印加することにより、表示画素に相当す
る隔壁112で区切られた放電空間115で放電が起こり、キ
セノンガスによる紫外線が発生する。その紫外線によっ
て励起された蛍光体から可視光が放出されることにより
画像を表示されることができる。
【0007】面放電型PDPは以上のように、2枚の基板を
重ね合わせた簡単な構造を有している。ところで、上記
したような従来のPDPの構成においては、図8の背面板斜
視図に示すように、ライン状に複数の隔壁112を形成し
ているため、製造時における放電空間内の排気工程にお
いて、排気特性が比較的良好な反面、蛍光体が塗布され
る隔壁面積に限界があり、輝度向上をねらう上で十分量
の蛍光体面積が確保できない面があった。
【0008】最近では、それを改善するために隔壁形状
を工夫する試みが行われている。例えば図9に示す背面
板斜視図の例では、各セルの放電空間をそれぞれ個別に
囲むようにして、ライン状の隔壁112と、これに交差す
る隔壁113が配設されている。ここで、隔壁113の高さ
は、これに隣接する隔壁112の高さよりも低く設定され
る。このように隔壁113を配設することによって、隣接
する2つの隔壁112間の排気特性を維持しつつ、隔壁113
の表面を利用して蛍光体面積を増加させる試みがなされ
ている。
【0009】また、この他の例としては、隔壁を、ライ
ン状の隔壁部と、隣接する2つの隔壁とでハニカム構造
を形成するハニカム部とで構成しているものがある。こ
の構成により、前記図8に示した隔壁構造と同様に、排
気特性を維持しつつ、放電空間を実質的に広げることで
輝度向上を目指している(IDW'99 Proceeding of TheSi
xth International Display Workshops)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た例では、輝度確保はほぼ十分になされてはいるもの
の、排気特性に関しては改善の余地がある。すなわち上
記した例のような工夫を行っても、未だ排気工程におい
ては迅速かつ十分な排気を行えないことがある。その結
果、排気工程で取り除かれるべき残留物がPDP内に沈着
し、画質のちらつきなどの原因となり、良好な画像表示
を行う上で障害となりうる。
【0011】このようなことから、この課題への早急な
解決が必要であると思われる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、第一基板の表面に、複数のセルを区分す
る第一隔壁と第二隔壁がそれぞれストライプ状に互いに
交差するように形成され、当該第一隔壁の頂部に第二基
板の表面が対向してなるプラズマディスプレイパネルに
おいて、第一隔壁と第二隔壁の交差部分相当域における
各隔壁高さが、これ以外の第一の隔壁の高さよりも低い
部分が存在するものとした。
【0013】このように、第一隔壁と第二隔壁の高さに
おいて、高さが異なる部分を設けることで、第一基板と
第二基板に挟まれた内部であっても通気孔を良好に確保
することが可能となり、第一隔壁に沿った方向と、第一
隔壁および第二隔壁の交差部分相当域の両方から迅速に
排気を行うことができる。その結果、プラズマディスプ
レイパネルの製造工程において、排気工程にかかる時間
を短縮しつつ、パネル内部の残留物をほとんど残すこと
なく取り除くことができ、優れた表示性能のプラズマデ
ィスプレイパネルを提供することができる。
【0014】なお、前記第二隔壁は、その頂部が前記交
差部分相当域と同程度に低く、かつ第一隔壁よりも厚い
ようにしてもよい。こうすることにより、プラズマディ
スプレイパネルの製造工程において、第一隔壁と第二隔
壁の高さにおいて、高さが異なる部分を良好に形成する
ことができるので望ましい。また、前記プラズマディス
プレイパネルにおいては、1つのセルに対応する、1つの
セルで隣り合う2つの第一隔壁の隔壁厚み方向に沿った
形状が、互いに対称的な台形状に形成されている構成と
してもよい。こうすることで、台形状に広がった部分の
面積で蛍光体塗布面積を確保し、パネル輝度の向上をよ
り効率的に図ることができる。
【0015】さらに本発明は、第二基板の第一基板と対
向する表面には、第一隔壁と第二隔壁の交差部分相当域
の高さに合わせて凸部がストライプ状に形成されてお
り、当該凸部の頂部と、これに対向する第一隔壁と第二
隔壁の間には、間隙が設けられているようにしてもよ
い。このように第一基板表面に凸部を形成することによ
り、各セルのクロストークを抑制できるので、優れた表
示性能の微細セル構造のプラズマディスプレイパネルを
提供できる。
【0016】また本発明は、第一基板の表面に、複数の
セルをそれぞれ六角形ハニカム型に区分する隔壁が形成
され、当該隔壁の頂部に第二基板の表面が対向してなる
プラズマディスプレイパネルとして、前記隔壁に区分さ
れた放電空間を連通するように、隣り合う3個のセルと
共有する隔壁の第二基板と対向する部分が切り欠かれ、
これによって通気孔が設けられているものとしてもよ
い。このような構成によっても、上記構成とほぼ同様の
効果が奏される。また、セルを六角形ハニカム型隔壁で
仕切ることによって、高精細のプラズマディスプレイパ
ネルとすることもできる。
【0017】さらに本発明は、前記プラズマディスプレ
イパネルを、第一基板の表面に複数のアドレス電極と、
第二基板の表面に複数の表示電極とを備え、これらの電
極が互いに交差するように対向配置された構成とし、各
アドレス電極を駆動するためのアドレス電極駆動回路
と、各表示電極を駆動するための表示電極駆動回路と、
前記両回路を制御するための制御部とを備えるプラズマ
ディスプレイパネル表示装置とすると、排気特性および
表示性能が従来に比べて格段に向上したプラズマディス
プレイパネルを備えた表示装置を提供することができ
る。
【0018】ここで上記プラズマディスプレイパネル
は、第一基板の表面に、隔壁を形成し、当該隔壁を介し
て第一基板と対向するように第二基板を配置するプラズ
マディスプレイパネルの製造方法として、第一基板表面
にガラスを含む層を形成しておき、隔壁形成時におい
て、サンドブラスト法を用いて、ブラストレートを変化
させ、高さが部分的に異なる隔壁を形成することで製造
が可能である。
【0019】また、第一基板の表面に、隔壁を形成し、
当該隔壁を介して第一基板と対向するように第二基板を
配置するプラズマディスプレイパネルの製造方法とし
て、前記隔壁形成時において、第一基板表面にフォトレ
ジスト法により第一隔壁の一部および第二隔壁を含む隔
壁の形成を行った後、当該第一隔壁を含む隔壁上に、再
度フォトレジスト法により、前記第二隔壁と高さの異な
る残りの第一隔壁を形成することで製造が可能である。
【0020】さらに第一基板の表面に、隔壁を形成し、
当該隔壁を介して第一基板と対向するように第二基板を
配置するプラズマディスプレイパネルの製造方法とし
て、第一基板の表面に、第一隔壁材料を塗布するととも
に、これに交差するように、前記第一隔壁の隔壁幅より
も厚い隔壁幅を有する第二隔壁材料を塗布した後、焼成
工程を行い、当該焼成工程において、第一隔壁材料と第
二隔壁材料の交差部分で、第二隔壁材料が、第一隔壁材
料を引っ張り込むことで、第一隔壁材料の高さに凹凸を
形成することで製造が可能である。
【0021】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、隔壁の厚み方向を利用して排気特性を高めると同時
に輝度向上、低消費電力の向上をはかるものである。従
来、隔壁は各画素で形成された荷電粒子が隣接の画素に
移動しないように対向するガラス面に密着させることが
一般的であったが、隔壁どうしの接続部分は比較的その
影響を受けにくい部分もある。また、隔壁の接続部分は
通常は2枚の基板を張りあわせたときの重要な骨格の部
分であるためそこを低くすることは敬遠されていた。し
かし、隔壁の他の部分は対向する基板に接するように均
一な高さを有し、接続部分のみを低くすることによって
排気のための通路をもうけることが不要になる。その結
果、輝度の向上と排気特性を両立させることができる。
【0022】また、その隔壁形状を製造上工夫すること
により、簡便な方法で形成できる方法を提供することを
目的としている。また上記目的を達成するために本発明
は、放電ガス空間と、この放電ガス空間を挟持する2枚
の絶縁基板と、放電ガス空間を区切り画素と画素を分離
する隔壁を有し、前記隔壁は隣り合う画素を個別に隔離
し、隔壁どうしが接続する部分の隔壁高さが低いことを
特徴としている。隔壁接続部分にくぼみをもうけること
で隣接間での誤放電に対しても強く排気の時のコンダク
タンスを小さくする構造をとることができる。また、こ
の構造は、矩形状の隔壁だけでなく、ハニカム状などの
多角形構造の隔壁に対しても非常に有効である。ここ
で、隣り合うセルどうしの前記隔壁接続部分の少なくと
も2カ所は、隔壁高さが低いことが好ましい。
【0023】また本発明は、放電ガス空間と、この放電
ガス空間を挟持する2枚の絶縁基板と、放電ガス空間を
区切り画素と画素を分離する隔壁を有し、一方の前記絶
縁基板に表面が誘電体層で覆われた一対のX電極、Y電
極からなるライン状の面放電電極が形成されてなる面放
電型のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記隔壁
は、他方の前記絶縁基板に形成された面放電電極と交差
するように対向された隔壁Aと前記面放電電極と並行に
形成され前記隔壁Aよりも幅が太い隔壁Bとからなり、
前記隔壁Aと前記隔壁Bとが接合する部分の隔壁高さが
低いことを特徴としている。隔壁の太い部分と細い部分
を盛り込むことにより、隔壁接続部分でのくぼみを比較
的簡単に形成することができる。ここで、隔壁Aよりも
隔壁Bの高さを低くすることが好ましい。
【0024】また本発明は、本発明の第1または第2のプ
ラズマディスプレイパネルと、前記プラズマディスプレ
イパネルを駆動するための複数の各対の前記行電極に接
続された表示電極駆動回路と、前記プラズマディスプレ
イパネルの各画素を選択するためのアドレス電極に接続
されたアドレス電極駆動回路と、前記表示電極駆動回路
及び前記アドレス電極駆動回路のそれぞれを制御するた
めの制御部とを備えることを特徴としている。本発明の
プラズマディスプレイパネルを用いた表示装置とするこ
とにより低消費電力で輝度の高い表示装置を提供するこ
とができる。
【0025】また、上記目的を達成するために本発明
は、本発明の第1〜第2のプラズマディスプレイパネルの
製造方法であって、隔壁のパターニングを行う際にサン
ドブラスト法を用い、ブラストされる面積の違いでブラ
ストレートが異なることを利用して隔壁の高低差を形成
することを特徴としている。さらに、上記目的を達成す
るために本発明は、プラズマディスプレイパネルの隔壁
の製造方法において、隔壁を形成する際に感光性ペース
トを用い、まず、隔壁Bの高さまで隔壁A及び隔壁Bを
パターン形成する工程、さらに、その上に隔壁Aの高さ
まで隔壁Aをパターン形成する工程とからなることを特
徴としている。
【0026】なお、図1〜6は例示として挙げられるもの
のみであり、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0027】
【発明の実施の形態】<実施の形態1の構成>図1は、本
実施の形態1におけるPDPの背面板の構成を示す斜視図で
ある。本実施の形態の主な特徴は、この背面板の形状に
ある。以下、PDPの各セルサイズが、360μm(x方向
幅)×1080μm(y方向幅)を例にとって説明する。こ
れらのセルは、RGB3色が配列することによって、1080μ
m(x方向幅)×1080μm(y方向幅)の画素を形成す
る。
【0028】なお、ここで使用する寸法は一例として挙
げられるのみであり、本発明のPDPはこれらに限定され
るものではない。当図に示すように、背面板106上には
y方向に伸びるストライプ状の隔壁112が、x方向に隣
り合うセルを仕切るように形成されている。さらに、隔
壁112間の溝には、y方向に隣り合うセルを仕切るよう
に、ストライプ状に補助隔壁113が列設されている。
【0029】隔壁(第一隔壁)112において、補助隔壁1
13と交差する部分以外の領域112aは比較的高く、補助隔
壁113と交差する領域112bは比較的低い構成となってい
る。このうち、高さが比較的高い隔壁領域112aは、その
頂部面で前面板101側と接触する領域として設けられて
おり、隔壁領域112bよりも頂部面積が広く、前面板101
側との接触面積が十分に確保されている。
【0030】一方、高さが比較的低い隔壁領域112bは、
その配置位置が、y方向で隣接する2つのセル間に対応
されている。これにより、隔壁領域112bに対応する放電
空間は、y方向で隣接する2つのセル間において、x方
向に連通するようになっている。また、隣接する2つの
隔壁領域112bが配置されたそれぞれの間には、直方体状
の第二(補助)隔壁113(高さ60μm)が配設されてい
る。補助隔壁113は、前記隔壁領域112bとほぼ同様の高
さに設定され(すなわち隔壁領域112aよりも低い高さで
形成され)ている。隔壁112および補助隔壁113の各幅
は、それぞれ80μmと150μmである。
【0031】以上の構成によって、各セルの放電空間
は、隣接する2つの隔壁112と、隣接する2つの補助隔壁1
13の内側においては、これに囲まれるようになっている
ものの、隔壁112の領域112bと補助隔壁113とは前面板10
1側と接触せず、隣接する隔壁112間隙と、y方向で隣接
するセル間隙を通過する通路を形成しているので、放電
空間がパネル全体にわたってxy方向に連通した構造を
形成している。
【0032】したがって、この隔壁112および補助隔壁1
13を備えた背面板106を有するPDPによれば、PDPの製造
時の排気工程において、従来のy方向だけの排気(すな
わち隔壁112間のみによる排気)に加えてx方向からの
排気(すなわち隔壁領域112bと前面板101との隙間から
の排気)が行われるので、より良好な排気が行われ、PD
P内部の残留物量を減少させることが可能となる。その
結果、駆動時に優れた画像表示が可能なPDPを製造でき
る。また、本実施の形態1におけるPDPに対し、アドレス
電極108にアドレス電極駆動回路、表示電極103に表示電
極駆動回路、および当該両回路を制御するための制御部
とを備え、PDP表示装置とすれば、排気特性および表示
性能が従来に比べて格段に向上したPDP表示装置を提供
することができる。
【0033】従来、隔壁112は、駆動時に各セルで発生
した荷電粒子が隣接セルに移動してクロストークを起こ
さないように、また、PDPの骨格部分としての強度を保
つ理由などから、その頂部を前面板101側に密着させる
構成とすることが一般的であった。しかしながら、本実
施の形態1のように、隔壁112および補助隔壁113を備え
るような隔壁パターンの場合、これら2つの隔壁の接合
部分は、駆動時のクロストークにそれほど影響しないの
で、この部分で隔壁112および補助隔壁113のそれぞれの
高さを適宜調節することが可能である。本発明はこの点
に着眼しており、輝度の向上と排気特性の両立を実現さ
せるものである。
【0034】<実施の形態1のPDPの製造方法>ここでは
実施の形態1のPDPの作製方法について、その一例を説明
する。なお、ここで説明する方法は一例として挙げられ
るのみであり、本発明のPDPの製造方法はこれに限定さ
れるものではない。 1.前面板の作製 厚さ約2.6mmのソーダライムガラスからなる前面ガラス1
02の面上に、表示電極を作製する。すなわち前面ガラス
102上に、銀ペースト(一例としてノリタケ製NP-4028)
を、膜厚5μm、幅80μmのライン状に印刷、焼成する
ことにより、ストライプ状の複数の表示電極103を形成
する。
【0035】次に、この表示電極103を覆うように、前
面ガラス102の面上に有機バインダー(10%のエチルセ
ルロースを含むα-ターピネオール)を含む75重量%のP
bO、15重量%のB2O3、10重量%のSiO2からなる鉛系の誘
電体層用ペーストを、スクリーン印刷法で印刷する。そ
して乾燥、焼成することにより、厚み20μmの誘電体層
103を得る。
【0036】この誘電体層103上に、電子ビーム蒸着法
により、MgO膜を0.5μm成膜し、保護膜105とする。以
上で前面板101が完成される。 2.背面板の作製 厚さ約2.6mmのソーダライムガラスからなる背面ガラス1
07上に、複数のアドレス電極を作製する。
【0037】すなわち、背面ガラス107上に、銀ペース
ト(一例としてノリタケ製NP-4028)を、膜厚5μm、
幅80μmのライン状に合わせて印刷、焼成することによ
り、ストライプ状の複数のアドレス電極108を得る。こ
こで、作製するPDPを例えば40インチクラスのNTSCもし
くはVGAとするためには、隣り合う2つのアドレス電極の
間隔を0.4mm程度以下に設定する。
【0038】続いて、複数のアドレス電極108の上から
背面ガラス107面上に、ガラスペースト(一例としてノ
リタケ製NP-7973)を、印刷および焼成し、厚さ20μ
mの誘電体膜109を形成する。その後、誘電体膜上に、
本実施の形態1で特徴的な隔壁112、113を形成する。こ
こでは、感光性樹脂ペーストを用いたスクリーン印刷法
の適用例を示す。
【0039】図2は、このときのプロセスを順次表す工
程図である。まず、この誘電体膜109上に感光性の隔壁
用(感光性樹脂)ペーストを用いてパターン形成する。
すなわち感光性樹脂ペーストをスクリーン版を用いて、
ペースト高さが130μmになるように印刷し、乾燥する
(図2(b))。このとき、隔壁112に相当する部分の幅
は80μmに、補助隔壁113に相当する部分の幅は150μm
にそれぞれ設定しておく。
【0040】次に、アドレス電極108と互いに並行にな
る隔壁112aと、アドレス電極と互いに垂直になる隔壁11
2bとを、メッシュ状マスクを介し、一括して露光および
現像し、パターン形成する(図2(c))。これを乾燥す
ると、ほぼ補助隔壁113に相当する部分と、当該補助隔
壁113と高さが同じ隔壁112bができる(図2(d))。続
いて、上記作製した隔壁の上に、スクリーン版を用い
て、二層目の感光性樹脂ペーストを載せる。すなわち、
ペースト高さが合計100μmになるように印刷する(図2
(b)の工程と合わせてペーストを積層させる)(図2
(e))。そして、断続的なストライプパターン状マス
クを介し、アドレス電極108と並行になる隔壁112aの部
分のみのパターンを露光、現像する(図2(f))。これ
を乾燥・焼成すると、隔壁112aに相当する部分ができる
(図2(g))。この時点で、隔壁112a、112b、113の各
高さに応じた凹凸が形成されることになる。
【0041】そして、この焼成時において、隔壁112の
比較的高い部分である隔壁112aのペーストは、比較的低
い部分である隔壁112bおよび隔壁113のペーストから引
っ張り応力がかかり、隔壁112aの端部がなだらかに隔壁
112bへ連続する形状が形成され、前記凹凸がやや丸みを
帯びた形になる。このような凹凸の形成は、隔壁113の
幅が、隔壁112の幅よりも厚い場合において、良好に形
成されることが発明者らにより明らかにされている。す
なわち、ここでは焼成時において、幅の厚い隔壁に、幅
の狭い隔壁が引っ張られることを利用して、隔壁の凹凸
を良好に形成する手法を利用しているのである。
【0042】このようにプロセスを行うことによって、
図1に示すように、高さが110μmの隔壁112と、隔壁高
さが60μmの補助隔壁113が形成される。なお、隔壁112
と補助隔壁113を形成する際、それぞれの隔壁の高さに
合わせてペーストを一度に塗布する方法も考えられる
が、実際には位置合わせが非常に困難であるため現実的
ではない。
【0043】隔壁が形成できたら、隔壁の壁面と、隔壁
間で露出している誘電体膜の表面に、赤色(R)蛍光
体、緑色(G)蛍光体、青色(B)蛍光体のいずれかを含
む蛍光インクを塗布し、これを乾燥・焼成し、最終厚み
を15μm程度にして、それぞれ蛍光体層とする。ここ
で、一般的にPDPに使用されている蛍光体材料の一例を
以下に列挙する。
【0044】 赤色蛍光体; (YxGd1-x)BO3:Eu3+ 緑色蛍光体; Zn2SiO4:Mn3+ 青色蛍光体; BaMgAl10O17:Eu3+(或いはBaMgAl
14O23:Eu3+) 各蛍光体材料は、例えば平均粒径約3μm程度の粉末が使
用できる。蛍光体インクの塗布法は幾つかの方法が考え
られるが、ここでは公知のメニスカス法と称される極細
ノズルからメニスカス(表面張力による架橋)を形成し
ながら蛍光体インクを吐出する方法を用いる。この方法
は蛍光体インクを目的の領域に均一に塗布するのに好都
合である。なお、本発明は当然ながらこの方法に限定す
るものではなく、スクリーン印刷法など他の方法も使用
可能である。
【0045】以上で背面板が完成される。なお前面板お
よび背面板をソーダライムガラスからなるものとした
が、これは材料の一例として挙げたものであって、これ
以外の材料でもよい。 3.封着・放電ガス封入工程 形成した背面板106と前面板101の周囲に封着ガラスを塗
布し、両板を対向させて重ね合わせ、加熱してパネル内
部を封着する。
【0046】次に、パネル内部(放電空間115)を1×10
-4Paまで減圧排気する。このとき、背面板106に形成さ
れた隔壁112は、隣接する隔壁112の間隙に加え、高さが
比較的低い隔壁領域112bと前面板101との間隙を利用
し、xy方向から一度に大量のガスを排気することが可
能である。このため短時間で、排気とともにパネル内部
の残留物がその間隙を通ってスムーズに除去されるの
で、排気特性を従来より格段に向上させることができ
る。その結果、パネル内部に残留物をほとんど残すこと
なく、良好なパネルの排気工程を行うことができる。
【0047】次に、パネル内部にNe-Xe系放電ガス
(ネオンが95体積%、キセノンが5体積%の混合ガス)
を66.5kPaになるまで封入すると、PDP114が完成する。 <実施例による実験>ここでは上記実施の形態1のPDPを
実施例1とし、その性能実験を行った。この性能実験で
は、以下に示す実施例2および比較例1、2を作製し、そ
のPDPについても同様に行った。
【0048】(実施例2)前記実施の形態1と同様のPDP
を形成するように、サンドブラスト法を用いて隔壁112
と補助隔壁113を作製した。これを実施例2とした。 (比較例1)従来型の隔壁を持つPDP(図7を参照)を作
製した。隔壁の作製方法には、上記実施の形態と同様に
フォトレジスト法を用いた。
【0049】(比較例2)隔壁112と補助隔壁113とを有
するPDPを作製した。このとき、隔壁112と補助隔壁113
の高さは同様に80μmとし、これ以外の各サイズは実施
の形態1とほぼ同様に設定した。これらの実施例1、2、
比較例1、2を同様の駆動装置で駆動させたところ、その
性能を表す各測定値は次の表1のようになった。
【0050】
【表1】 この表が示す実施例1および実施例2の測定値から明らか
なように、隔壁112と補助隔壁113とをフォトレジスト法
あるいはサンドブラスト法のいずれで形成しても、排気
時間、輝度、色温度、画質ちらつきの低減の各種性能に
おいて、比較例より良好な結果を示した。このことか
ら、本発明の隔壁112および補助隔壁113の作製方法は何
であってもよいことが分かる。しかしながら、一般的に
用いられているフォトレジスト法あるいはサンドブラス
ト法を用いると便宜上都合がよい。
【0051】また、比較例1の排気時間は実施例1および
2より若干速いが、輝度および色温度とのバランスの点
ではやはり実施例1および2の方が優れている。さらに、
比較例2では排気時間が他に比べて3倍ほどもかかってい
るが、これは隔壁112および補助隔壁113の高さが同様で
あり、これらが前面板と平らに接触するために間隙が設
けられず、結果的に放電空間の排気が非常に困難になっ
ていると考えられる。
【0052】<その他の事項>上記実施の形態1では、
前面板101の隔壁112、補助隔壁113と対向する面をフラ
ットにする例を示したが、本発明はこれに限定せず、高
さが比較的低い隔壁112b、補助隔壁113に対応する位置
に凸部を有する構成としてもよい。ここで図3は、誘電
体層104の厚みを隔壁112b、補助隔壁113に対応させてス
トライプ状に突出させ、凸部104aを形成した例を示す。
この凸部104aと隔壁112bとの間は完全に嵌合させずに間
隙が確保されており、排気工程における排気が迅速にさ
れるようになっている。
【0053】このような構成によれば、実施の形態1の
効果に加え、各セルの放電空間の密閉性が確保される。
したがって、PDP駆動時に一度放電が行われ、プライミ
ング粒子などの荷電粒子がセル内で発生すると、放電空
間内で前記粒子が長時間にわたって維持され、前記放電
に連続する放電に前記粒子を活かすことが可能となり、
発光効率を向上させ、従来に比べて省電力化・低電圧化
を図ることが可能となっている。
【0054】また、ストライプ状に凸部104aが形成され
ることによって、隣り合う隔壁112間において、y方向
で隣接するセル間に空間的な仕切ができることになり、
このセル間でのクロストークの発生が抑制される効果も
得られる。したがって、ハイビジョンなどの高精細なセ
ル構造に前記ストライプ状の凸部104aを応用すると、良
好な表示性能のPDPを作製することができる。
【0055】なお、このようなストライプ状の凸部104a
は、例えば一度平面構造で形成した誘電体層104の上
に、スクリーン法により部分的に誘電体ガラスペースト
を塗り重ね、これを焼成することによって得られる。 <実施の形態2の構成>図4は、本実施の形態2におけるP
DPの背面板の斜視図である。
【0056】本実施の形態2における特徴は、当図に示
すように、隔壁112を六角形状のハニカム型に形成し、
その六角形頂部の前面板101と対向する各角を切り欠き
状にすることによって、各六角形内部の放電空間が互い
に連通する構成とした点にある。当該PDPの各部サイズ
の一例としては、隔壁112の高さは110μm、切り欠き部
の高さは60μm、蛍光体厚みは15μmである。セルサイ
ズとしては、0.54mm(x方向)×1.44(y方向)mm
である。
【0057】なお、ここで使用する寸法は例示として挙
げるのみであり、本発明はこれに限定されるものではな
い。このようなハニカム型の隔壁によれば、従来の図7
に示すストライプ状隔壁を有するPDPに比べ、隔壁面積
が広くなるので、より広く隔壁側面に蛍光体を塗布する
ことが可能となり、輝度向上を図ることができる。ま
た、セルを六角形ハニカム型隔壁で仕切ることによっ
て、高精細のプラズマディスプレイパネルとなる。
【0058】また、上記効果に加えて、各ハニカム型の
隔壁に囲まれた放電空間同士が、互いに数カ所で連通し
ているので、製造時における排気工程が非常にスムーズ
に行え、パネル内に残留物がほとんど残ることがなく、
良好なPDPを作製することが可能となる。 <実施の形態2のPDPの製造方法>PDP全体の製造方法と
してはほぼ実施の形態1と同様であるので、ここではハ
ニカム型の隔壁112の形成方法(一例としてサンドブラ
スト法)を説明する。なお、本発明では当然ながら、こ
れ以外の方法で隔壁112を形成してもよい。
【0059】まず、背面板106の誘電体膜109上に、隔壁
のもととなるガラスペーストを含む材料を、スクリーン
版を用いて印刷、乾燥を繰り返し、所定の膜厚まで塗布
形成する。次に、その上に、フィルム状のフォトレジス
ト膜をラミネートし、ハニカム型隔壁のパターンで露
光、現像する。このとき、ハニカム型の各角の切り欠き
以外に当たるフォトレジスト膜の厚みが厚くなるように
設定しておく。これにより、隔壁が形成される材料頂部
にはレジスト膜によって保護される。
【0060】次に、前記フォトレジスト膜が形成された
上から、シリカ粒子を用いたサンドブラスト処理を施
し、隔壁112のパターンを形成する。ハニカム型の各角
の切り欠きに当たる部分は、これ以外の部分に対してブ
ラストレートが異なるために深く削られ、所望の形状と
なる。これを焼成することにより、図4に示すハニカム
型の隔壁112が完成される。
【0061】<実施例による実験>ここでは上記実施の
形態2のPDPを実施例3とし、その性能実験を行った。こ
の性能実験では、以下に示す実施例4を作製し、そのPDP
についても同様に行った。 (実施例4)実施の形態2と同様のハニカム型隔壁を形成
し、その各角の切り欠き数を、前記実施の形態2の半数
とした。
【0062】実施例2と実施例4で作製したPDPを同じ動
作回路で表示させたところ、表2の結果となった。
【0063】
【表2】 この表2から明らかなように、六角形状のハニカム型隔
壁112の切り欠き数を6個あるいは3個としても、比較例1
に比べて排気特性・輝度ともに良好な性能を呈すること
が分かった。特に輝度については、実施例1および2より
も飛躍的に向上しており、六角形状のハニカム型隔壁11
2でセルを仕切ることにより、優れた表示性能が実現さ
れている。
【0064】<その他の事項>実施の形態1および2で
は、フォトレジスト法またはサンドブラスト法などを用
いて隔壁112および113を形成する例を示したが、本発明
はこれに限定するものではなく、印刷法やリフトオフ法
などを用いて隔壁112および113を形成しても同様の結果
が得られる。しかしながら、サンドブラスト法を活用す
ると、隔壁の作製を迅速且つ簡単に行えるので望まし
い。
【0065】なお、実施の形態1および2における隔壁等
のサイズは、当然ながら上記したサイズに限定するもの
ではなく、パネルの規格などに合わせて適宜変更しても
よい。さらに本発明は、隔壁の構成を実施の形態1およ
び2に限定するものではなく、例えば図6の背面板斜視図
に示すように、隣接する2つの隔壁112において、当該2
つの隔壁112の厚み方向形状が互いに対称的な台形-スト
ライプ状になる構成とし、さらにそのストライプ状領域
において、補助隔壁113を設ける構成としてもよい。こ
の場合、隣接する2つの隔壁間で放電空間の疎通を連通
を図るため、隔壁112の各角に切り欠きを設けるように
するとよい。このような構成によっても、上記実施の形
態1および2と同様の効果が奏される。
【0066】また、本実施の形態2のPDPに対し、表示電
極103に放電維持のための表示電極駆動回路、アドレス
電極108に画素を選択するためのアドレス電極駆動回
路、および画像情報をそれぞれの画素に供給することを
制御する制御部を備えた表示装置を接続し、PDP表示装
置とすると、従来のPDPに比べ、パネル内部の残留物が
飛躍的に少ないPDPにより、ちらつきがなく安定した画
像表示装置を提供することができるので望ましい。
【0067】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
は、本発明は、第一基板の表面に、複数のセルを区分す
る第一隔壁と第二隔壁がそれぞれストライプ状に互いに
交差するように形成され、当該第一隔壁の頂部に第二基
板の表面が対向してなるプラズマディスプレイパネルに
おいて、第一隔壁と第二隔壁の交差部分相当域における
各隔壁高さが、これ以外の第一の隔壁の高さよりも低い
部分が存在するので、第一基板と第二基板に挟まれた内
部であっても通気孔を良好に確保でき、第一隔壁に沿っ
た方向と、第一隔壁および第二隔壁の交差部分相当域の
両方から迅速に排気を行える。その結果、パネルの製造
工程において、排気工程にかかる時間を短縮しつつ、パ
ネル内部の残留物をほとんど残さず取り除くことが可能
となり、優れた表示性能のプラズマディスプレイパネル
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかるPDPの背面板構成を示す斜
視図である。
【図2】実施の形態1にかかるPDPの隔壁形成方法の工程
概略図である。
【図3】本実施の形態1にかかるPDPの断面図(バリエー
ション)である。
【図4】本実施の形態2にかかるPDPの背面板構成を示す
斜視図である。
【図5】本実施の形態2にかかるPDPの背面板構成を示す
斜視図(バリエーション)である。
【図6】本発明にかかるPDPの背面板構成を示す斜視図
(バリエーション)である。
【図7】従来型PDPの構成を示す斜視図である。
【図8】従来のPDPの隔壁の概念図である。
【図9】従来のPDPの隔壁の概念図である。
【符号の説明】
101 前面板 103 表示電極 104 誘電体層 104a 誘電体層凸部 112、112a、112b 隔壁 113 補助隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 亨 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西村 征起 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 村井 隆一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 東野 秀隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C027 AA09 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GF03 GF12 GF14 GF19 JA15 JA17 MA03 MA22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一基板の表面に、複数のセルを区分す
    るストライプ状の複数の第一隔壁と第二隔壁が、互いに
    交差するように形成され、これらの隔壁を介して第二基
    板が対設してなるプラズマディスプレイパネルであっ
    て、 第一隔壁と第二隔壁の交差部分相当域における各隔壁高
    さが、第一基板と第二基板の対向間隔よりも低めてある
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】 前記第二隔壁は、その頂部が前記交差部
    分相当域と同程度に低く、かつ第一隔壁よりも厚いこと
    を特徴とする請求項1に記載するプラズマディスプレイ
    パネル。
  3. 【請求項3】 1つのセルの両側にある2つの第一隔壁の
    厚み方向形状が、互いに対称的な台形状に蛇行して形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ
    ディスプレイパネル。
  4. 【請求項4】 第二基板の第一基板と対向する表面に
    は、第一隔壁と第二隔壁の交差部分相当域の高さに合わ
    せて凸部がストライプ状に形成されており、 当該凸部の頂部と、これに対向する第一隔壁と第二隔壁
    の間には、間隙が設けられていることを特徴とする請求
    項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 【請求項5】 第一基板の表面に、複数のセルをそれぞ
    れ六角形ハニカム型に区分する隔壁が形成され、当該隔
    壁の頂部に第二基板の表面が対向してなるプラズマディ
    スプレイパネルであって、 前記隔壁に区分された放電空間を連通するように、隣り
    合う3個のセルが共有する隔壁の交差部分のうち、各セ
    ルに対応する3箇所以上の交差部分において、第二基板
    と対向する領域が切り欠かれていることを特徴とするプ
    ラズマディスプレイパネル。
  6. 【請求項6】 第一基板の表面に複数のアドレス電極
    と、第二基板の表面に複数の表示電極とを備え、これら
    の電極が互いに交差するように対向配置された構成を有
    している請求項1または5に記載のプラズマディスプレイ
    パネルと、 各アドレス電極を駆動するためのアドレス電極駆動回路
    と、 各表示電極を駆動するための表示電極駆動回路と、 前記両回路を制御するための制御部と、を備えることを
    特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
  7. 【請求項7】 第一基板の表面に、隔壁を形成し、当該
    隔壁を介して第一基板と対向するように第二基板を配置
    するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、
    第一基板表面にガラスを含む層を形成しておき、隔壁
    形成時において、サンドブラスト法を用いて、ブラスト
    レートを変化させ、高さが部分的に異なる隔壁を形成す
    ることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 第一基板の表面に、隔壁を形成し、当該
    隔壁を介して第一基板と対向するように第二基板を配置
    するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、 前記隔壁形成時において、第一基板表面にフォトレジス
    ト法により第一隔壁の一部および第二隔壁を含む隔壁の
    形成を行った後、当該第一隔壁を含む隔壁上に、再度フ
    ォトレジスト法により、前記第二隔壁と高さの異なる残
    りの第一隔壁を形成することを特徴とするプラズマディ
    スプレイパネルの製造方法。
  9. 【請求項9】 第一基板の表面に、隔壁を形成し、当該
    隔壁を介して第一基板と対向するように第二基板を配置
    するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、 第一基板の表面に、第一隔壁材料を塗布するとともに、
    これに交差するように、前記第一隔壁の隔壁幅よりも厚
    い隔壁幅を有する第二隔壁材料を塗布した後、焼成工程
    を行い、 当該焼成工程において、第一隔壁材料と第二隔壁材料の
    交差部分で、第二隔壁材料が、第一隔壁材料を引っ張り
    込むことで、第一隔壁材料の高さに凹凸を形成すること
    を特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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