JP2002188601A - 液圧駆動装置の制御装置及び制御方法 - Google Patents

液圧駆動装置の制御装置及び制御方法

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JP2002188601A JP2000390436A JP2000390436A JP2002188601A JP 2002188601 A JP2002188601 A JP 2002188601A JP 2000390436 A JP2000390436 A JP 2000390436A JP 2000390436 A JP2000390436 A JP 2000390436A JP 2002188601 A JP2002188601 A JP 2002188601A
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哲勇 長坂
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晃三 山路
Mitsuo Sakai
光雄 坂井
Norimasa Ogura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部に漏れ流量や非線形性の存在する液圧駆動
装置の液圧シリンダの位置制御を正確に行う装置と方法
を提供する。 【解決手段】液圧駆動装置1はサーボモータ11と、液
圧ポンプ13と、液圧シリンダ15で構成される。モー
タ駆動装置9は、位置指令発生器5からの位置指令Xc
mdによって、液圧シリンダ15を駆動する。位置指令
発生器5から位置指令が出力されてから液圧シリンダが
初期目標位置に達した後に、位置指令補正器7が位置セ
ンサ17が検出した液圧シリンダ15の位置Xpを用い
て、位置指令XcmdをXcmd*=Xcmd+(Xc
md−Xp)のように補正する。この補正され対置指令
Xcmd*を、加え合わせ点41に入力すると、液圧シ
リンダ15の移動位置は停止状態に達した時Xp*=X
cmd*−E*=(Xcmd+E)−E=Xcmdのよ
うになって、所期の目標位置Xcmdになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】液圧シリンダ、液圧ポンプ、
サーボモータを用いた液圧駆動装置の位置決め制御の高
精度化を容易に実現できる制御装置と制御方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】液圧駆動装置は液圧ポンプ、液圧シリン
ダ、サーボモータと、位置センサ及び位置制御ループ等
を含むモータ駆動装置から構成される。一般にこれらの
モータ駆動装置を制御する制御系は、速度制御系はセミ
クローズドループ構成とし、位置制御系はフルクローズ
ドループ構成として、速度制御ループまたは、位置制御
ループに積分動作を組み込み、位置指令に対して、液圧
シリンダのピストンロッドが位置偏差無く追従するよう
に構成されている。このような制御系ではモータ駆動装
置の制御性能は液圧ポンプや液圧シリンダ、サーボモー
タの特性に依存することが多く、結果として位置決め精
度を高めることができないという問題がある。これを補
償する目的で、特開平10−169602号には、液圧
シリンダの位置誤差に基づいてサーボモータに与える電
圧指令を変えて、位置誤差を補償することによって位置
決め精度を上げるような液圧駆動装置が提案されてい
る。また特開平10−314999号には、液圧シリン
ダ装置の目標加圧力と実際の加圧力との偏差が所定の値
より大きくなるとこれを解消するように液圧シリンダを
前進又は後退させるようなサーボモータを備えた液圧加
工装置が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液圧ポ
ンプとして比較的安価なギヤポンプを用いた液圧駆動装
置では液圧ポンプ内の漏れ流量を無視できない。また液
圧シリンダの往復運動に伴う液圧シリンダ内の圧力変動
を吸収するために、圧力制御弁が作動液タンクに接続さ
れており、この圧力制御弁によって圧力変動が解放され
る機構を備えている。しかし、この圧力制御弁は液圧と
シリンダの移動量との間に非線形性を生じさせる要因に
なっている。その結果、これらのポンプの内部漏れや非
線形性が位置決め精度の悪化をもたらしている。このよ
うな液圧ポンプ内部の漏れ流量や前述の液圧シリンダの
非線形性が存在すると、位置制御ループを用いた制御系
だけでは、無負荷時の位置決め偏差の補償効果は得られ
るものの、有負荷時には位置決め偏差の十分な補償効果
は得られないという問題があった。また位置指令と位置
センサで検出した位置との偏差に基づいてサーボモータ
に与える電圧指令のセットで偏差を補償する場合におい
ては偏差と変換値との対応が加工においてワーク毎に試
行錯誤で決める必要が生じるという問題があった。
【0004】本発明の目的は液圧ポンプを用いても、無
負荷状態、または有負荷状態いずれにおいても、液圧シ
リンダのピストンロッドの位置決め精度を高めることが
できる液圧駆動装置の制御装置及び制御方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、サーボモー
タによって駆動される液圧ポンプ及び液圧ポンプからの
圧液によってピストンロッドを移動させる液圧シリンダ
を有する液圧駆動装置を制御するために、ピストンロッ
ドの位置を検出する位置センサと、サーボモータを制御
する少なくとも位置制御ループを備えたモータ駆動装置
と、モータ駆動装置の基準入力として、モータ駆動装置
にピストンロッドを所定の目標位置に移動させるための
位置指令を与える位置指令発生器とを具備し、サーボモ
ータを駆動制御して液圧シリンダのピストンロッドを所
定の位置に移動させる液圧駆動装置の制御装置を改良の
対象とする。
【0006】本発明の液圧駆動装置の制御装置では、位
置指令発生器とモータ駆動装置との間に位置指令補正器
を備え、位置指令補正器は、位置指令が出力されてから
液圧シリンダのピストンロッドが実質的に停止するまで
の間は、位置指令発生器の出力をモータ駆動装置の基準
入力として出力し、ピストンロッドが実質的に停止状態
になった後、またはシリンダ室内の圧力が定常状態にな
った後は、位置指令と位置センサの出力との偏差を位置
指令に加算し、その加算結果を基準入力として出力する
ように構成されている。
【0007】本発明の液圧駆動装置の制御装置では、位
置指令発生器とモータ駆動装置との間に位置指令補正器
を備え、位置指令補正器は、液圧シリンダのピストンロ
ッドが予め定めた初期目標位置に達するまでは位置指令
発生器の出力をモータ駆動装置の基準入力として出力
し、ピストンロッドが初期目標位置に達してから実質的
に停止するのに必要な所定の時間(位置補正待機時間)
が経過した後に、位置指令と位置センサの出力との偏差
を位置指令に加算し、その加算結果を基準入力として出
力するように構成されている。
【0008】位置指令を基準入力としてピストンロッド
の位置を制御した場合でも、使用するポンプが内部に漏
れ流量を有する場合や圧力弁が非線形性を有する場合に
は、位置指令で指令した目標位置にピストンロッドを移
動させることが出来ない。そこで本発明においては、位
置指令により移動して実質的に停止状態になったピスト
ンロッドを目標位置に移動させるために、前述の構成に
より、実質的にピストンロッドが停止状態になった時
点、即ちシリンダ室内の圧力が定常状態になった時点か
ら、実際のピストンロッドの位置と位置指令で指令する
目標位置との偏差分をゼロに近づける補正動作を行う。
実際問題として、ピストンロッドが停止状態に達したか
どうかの判定が難しい場合があり、そのような場合に
は、ピストンロッドが初期目標位置から停止状態に達す
るのに必要と思われる時間を推定によって予め定めてお
き、その時間がきた時点から、実際のピストンロッドの
位置と位置指令で指令する目標位置との偏差分をゼロに
近づける補正動作を行う。補正動作をしないとピストン
ロッドの位置と位置指令との間に偏差が生じる場合で
も、位置指令と実質的な停止状態にあるピストンロッド
の位置との偏差は位置指令が変わっても一定のままに保
たれるので、本発明のように、位置指令の方を前述の偏
差値分だけずらしてやると、実質的な停止状態にあるピ
ストンロッドの位置を目標位置に一致させることが出来
る効果がある。
【0009】本発明の液圧駆動装置の制御装置では、位
置指令補正器は、ピストンロッドが初期目標位置に達し
たことを位置センサが検出するのに必要な時間(初期目
標位置到達時間)を計数するタイマを備えており、タイ
マはピストンロッドが初期目標位置に達したことを位置
センサが検出すると、ピストンロッドが初期目標位置に
達してから実質的に停止するのに必要な時間(位置補正
待機時間)の計数を開始するように構成されている。
【0010】本発明の液圧駆動装置の制御装置では、タ
イマはピストンロッドが初期目標位置に達してから実質
的に停止するまでに必要な時間(位置補正待機時間)を
変更可能に構成されている。
【0011】本発明の液圧駆動装置の制御装置では、位
置指令補正器はタイマを備えており、タイマは、位置指
令が出力されてからピストンロッドが初期目標位置に達
するまでに必要な時間(位置補正待機時間)を計数して
ピストンロッドが初期目標位置に達したこと決定し、そ
の後ピストンロッドが初期目標位置に達してから実質的
に停止するのに必要な時間(位置補正継続時間)を計数
するように構成されている。
【0012】本発明の液圧駆動装置の制御装置では、タ
イマはピストンロッドが初期目標位置に達してから実質
的に停止するのに必要な時間(位置補正待機時間)が変
更可能に構成されている。
【0013】位置補正動作を開始する時点で、ピストン
ロッドが停止状態に到達してないと、位置補正を行って
もピストンロッドの位置を目標位置に一致させることが
出来ない。位置補正の動作開始が早すぎると、一般にこ
のときのピストンロッドの位置と目標位置との偏差値は
ピストンロッドが実質的に停止状態に到達した後の偏差
値に比べて大きくなる可能性がある。このような偏差値
を用いて位置指令補正を行うと位置指令補正値が、大き
くなりすぎて最終的な位置が目標位置から大きくはずれ
てしまう可能性がある。本発明では、初期目標位置を決
めておき、ピストンロッドがそこに到達後更に一定の時
間(位置補正待機時間)をおいて、ピストンロッドを停
止状態に到達させて後に、補正動作を開始することによ
ってピストンロッドの位置を正しい目標値に収束させる
ことができる効果がある。しかも初期目標位置に到達
後、位置補正開始までの時間(位置補正待機時間)を調
整可能にすることによって、ピストンロッドの停止の条
件が整うための必要にして十分な時間を設定することが
出来る効果がある。
【0014】本発明の液圧駆動装置の制御装置では、位
置指令補正器は、ピストンロッドが初期目標位置に達し
てから実質的に停止するのに必要な時間(位置補正待機
時間)が経過した後、予め定めた時間(位置補正継続時
間)が経過するまで加算結果を基準入力として維持す
る。
【0015】一般に本発明の液圧駆動装置の制御装置の
ようなサーボシステムでは機械系を含めた全システムの
整定時間以上の時間が経過して始めて、システムが定常
状態に到達する。従って本発明のように正しい偏差値を
用いて位置補正動作を開始した場合に、整定時間以上の
時間だけ位置補正の条件を維持すると、システムが定常
状態に到達してピストンロッドの位置を目標位置と一致
するようにさせることが出来る効果がある。
【0016】本発明の液圧駆動装置の制御装置では、位
置指令補正器は、ピストンロッドが初期目標位置に達し
てから実質的に停止するのに必要な時間(位置補正待機
時間)が経過した後、予め定めた時間(位置補正継続時
間)が経過するまでの間、所定のサンプリング周期で位
置センサの出力と位置指令との偏差を位置指令に加算す
る演算動作を繰り返し、基準入力値を変更する。
【0017】本発明の液圧駆動装置の制御装置では、サ
ンプリング周期は、外乱により発生するピストンロッド
の位置の変動を低減できる値に定められている。
【0018】ピストンロッドの目標位置からの偏差が、
外乱によって時間的に変動し続けている場合には、本発
明のように、偏差値の時間変動に合わせて、位置補正を
周期的に、或いは一定時間間隔毎に繰り返すと、ピスト
ンロッドの位置の変動を低減し、目標位置に近い値に保
持することが出来る効果がある。システムの遮断周波数
に対して、外乱の時間的な変動が十分に緩やかなもので
あれば、変動の時間的な尺度に比べてサンプリングの周
期を短く取ることによってピストンロッドの位置が目標
位置にほぼ近いところまで到達することができる効果が
ある。
【0019】本発明は、サーボモータによって駆動され
る液圧ポンプ及び液圧ポンプからの圧液によってピスト
ンロッドを移動させる液圧シリンダを有する液圧駆動装
置を制御するために、ピストンロッドの位置を検出する
位置センサと、サーボモータを制御する少なくとも位置
制御ループを備えたモータ駆動装置と、モータ駆動装置
の基準入力として、モータ駆動装置にピストンロッドを
所定の目標位置に移動させるための位置指令を与える位
置指令発生器とを具備し、サーボモータを駆動制御して
液圧シリンダの前記ピストンロッドを所定の位置に移動
させる液圧駆動装置の制御装置の制御方法を改良の対象
とする。
【0020】本発明の液圧駆動装置の制御方法では、位
置指令が出力されてから液圧シリンダのピストンロッド
が実質的に停止するまでの間は、位置指令発生器の出力
をモータ駆動装置の前記基準入力として使用し、ピスト
ンロッドが実質的に停止状態になった後、またはシリン
ダ室内の圧力が定常状態になった後は、位置指令と位置
センサの出力との偏差を位置指令に加算し、その加算結
果を基準入力として使用する。
【0021】位置指令を基準入力としてピストンロッド
の位置を制御した場合でも、使用するポンプが内部に漏
れ流量を有する場合や圧力弁が非線形性を有する場合に
は、位置指令で指令した目標位置にピストンロッドを移
動させることが出来ない。そこで本発明においては、位
置指令により移動して実質的に停止状態になったピスト
ンロッドを目標位置に移動させるために、前述の方法に
より、実質的にピストンロッドが停止状態になった時
点、即ちシリンダ室内の圧力が定常状態になった時点か
ら、実際のピストンロッドの位置と位置指令で指令する
目標位置との偏差分をゼロに近づける補正動作を行う。
補正動作をしない場合にピストンロッドの位置と位置指
令との間に偏差が生じた場合、位置指令とピストンロッ
ドの位置との偏差は位置指令が変わっても一定のままに
保たれるので、本発明のように、位置指令の方を前述の
偏差値分だけずらしてやると、ピストンロッドの位置を
目標位置に一致させることが出来る効果がある。
【0022】本発明の液圧駆動装置の制御装置の制御方
法では、位置指令発生ステップで位置指令が出力されて
から、液圧シリンダが初期目標位置に達した後に、位置
指令ステップからの指令値と位置検出ステップからの出
力との偏差を位置指令に加算し、基準入力とする位置指
令補正ステップを備え、位置検出器からの出力の時間的
変化に対応して、それを解消するように位置指令補正の
値を一定時間間隔毎に更新していく。
【0023】ピストンロッドの目標位置からの偏差が、
外乱によって時間的に変動し続けている場合には、本発
明の前述の方法のように、偏差値の時間変動に合わせ
て、位置補正を周期的に、或いは一定時間間隔毎に繰り
返すと、ピストンロッドの位置の変動を低減し、目標位
置に近い値に保持することが出来る効果がある。システ
ムの遮断周波数に対して、外乱の時間的な変動が十分に
緩やかなものであれば、変動の時間的な尺度に比べてサ
ンプリングの周期を短く取ることによってピストンロッ
ドの位置が目標位置にほぼ近いところまで到達すること
ができる効果がある。
【0024】本発明の方法は、ハードウエアによる実現
のみならず、ソフトウエアによっても容易に実現が可能
になる利点がある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の液
圧駆動装置1の制御装置3の実施の形態の一例について
説明する。図1は本発明の方法の実施の形態の一例の基
本思想を示すブロック図である。制御装置3は位置指令
発生器5と、位置指令補正器7と、モータ駆動装置9で
構成されている。位置指令発生器5は位置指令Xcmd
を発生する。これが装置全体を動かすための目標位置に
なる。位置指令発生器5から出力される位置指令Xcm
dは、動作開始初期には、位置指令補正器7で補正を受
けずにモータ駆動装置9への基準入力としてモータ駆動
装置9に直接伝達される。そして一定の条件が整うと位
置指令Xcmdは位置指令補正器7で後で述べる補正を
受けて、モータ駆動装置9に伝達される。モータ駆動装
置9はこのような位置指令によって液圧駆動装置1を制
御する制御系を内蔵している。モータ駆動装置9の制御
系の内部構造については後で詳しく説明する。
【0026】液圧駆動装置1はサーボモータ11、液圧
ポンプ13、液圧シリンダ15で構成されている。サー
ボモータ11は両方向に回転が可能なモータである。位
置指令発生器5で発生される位置指令Xcmdによって
サーボモータの回転方向、回転速度、回転角などが決ま
る。サーボモータ11の回転に従って液圧ポンプ13が
回転する。液圧ポンプ13は両方向の回転が可能なポン
プで、液圧ポンプ13によって液圧シリンダ15のピス
トンロッドが軸方向へ移動する。位置指令発生器5は液
圧シリンダ15のピストンロッドを所定の目標位置に移
動させるための位置指令Xcmdをモータ駆動装置9へ
の基準入力としてモータ駆動装置9に与える。液圧シリ
ンダ15は、液圧ポンプ13と2本のパイプで接続され
ている。液圧シリンダ15のピストンロッドは液圧ポン
プ13の回転方向によって前進又は後退方向に移動する
ようになっている。
【0027】液圧シリンダ15が移動すると、ピストン
ロッドが移動した位置Xpが位置センサ17で検出され
る。液圧シリンダ15のピストンロッドが初期目標位置
に達するまでは、位置指令発生器5の位置指令Xcmd
が位置指令補正器7で補正を受けずに、そのまま位置指
令補正器7からモータ駆動装置9への加え合わせ点41
に基準入力として出力される。ピストンロッドの位置X
pが位置センサ17の出力信号として位置フィードバッ
クループ19を通して、加え合わせ点21にネガティブ
フィードバックされる。このようにして位置制御ループ
はフルクローズドループ構成になっている。液圧駆動装
置1が理想的な特性を持つ場合は、このような位置制御
ループによって、液圧シリンダ15のピストンロッドの
位置Xpは、後で述べるように、位置指令Xcmdに収
束する。ピストンロッドの位置が位置指令Xcmdに収
束するために要する時間は、機械系を含めた全システム
の遮断周波数が尺度になる。このことからモータ駆動装
置9の制御系は、システムのバンド幅内の周波数帯域で
発生する外乱に対して、ピストンロッドの位置Xpが位
置指令Xcmdが指定する目標位置から乱されないよう
に外乱抑制効果を備えていることになる。
【0028】しかし一般的には従来の技術で述べたよう
な理由で、液圧駆動装置1に位置指令Xcmdに基づい
て目標位置を与えても、液圧シリンダ15のピストンロ
ッドの位置Xpは位置指令Xcmdにならない場合があ
る。目標位置判定器22が、液圧シリンダ15のピスト
ンロッドの位置、つまり位置センサ17からの出力信号
Xpが位置フィードバックループ19からの帰還信号に
よって目標位置に十分に近づいたと判定したとする。判
定の基準は、液圧シリンダ15のピストンロッドが実質
的に停止状態に到達しピストンロッドの位置Xpが定常
位置Xpfに達した時点(この時シリンダ室内の圧力が
定常状態になっている)を目標位置に近づいたと判断す
る。位置指令補正器7は、位置指令Xcmdが出力され
てから液圧シリンダ15のピストンロッドが実質的に停
止するまでの間は、位置指令発生器5の出力Xcmdを
モータ駆動装置9の基準入力として出力し続けている。
しかしながらピストンロッドの位置Xpが実質的に停止
状態になり、この時の定常位置Xpfが目標位置Xcm
dに到達していないときには、このままの状態を続けて
もピストンロッドの位置Xpが目標位置Xcmdに到達
することは出来ない。
【0029】このような場合でも、以下に説明するよう
に、位置指令補正器7により位置指令の補正を行い、補
正された位置指令を基準入力として加え合わせ点41に
出力することで、液圧シリンダ15のピストンロッドの
位置Xpが位置指令Xcmdになるようにすることがで
きる。ここで位置指令Xcmdと位置センサ17から出
力されるピストンロッドの位置Xpとの位置偏差EをE
=Xcmd−Xpと定義する。液圧シリンダ15のピス
トンロッドが実質的に停止状態になった時点、またはシ
リンダ室内の圧力が定常状態になった後で、次の位置指
令に対する補正の動作を開始する。ピストンロッドが実
質的に停止状態に達したと目標位置判定器22が判定し
た時点で、位置指令補正器7は、位置指令発生器5の出
力である位置指令Xcmdに位置偏差Eを加算した次の
加算値 Xcmd*=Xcmd+E =Xcmd+(Xcmd−Xp) (1) をモータ駆動装置9への基準入力として出力する。この
加算結果Xcmd*を以下で補正された位置指令と呼
ぶ。但しこの時の位置偏差としては定常位置Xpfに対
する位置偏差E=Xcmd−Xpfを用いるものとす
る。このようにして、補正された位置指令Xcmd*が
基準入力として、加え合わせ点41に入力される。この
補正された位置指令Xcmd*を基準入力としてモータ
駆動装置9に与えた場合の液圧シリンダ15のピストン
ロッドの位置をXp*とすると、この場合の位置偏差E
*は、E*=Xcmd*−Xp*となる。位置指令Xc
mdとそれに応答するピストンロッドの定常位置Xpf
との位置偏差は位置指令が変わっても変わらないので、
このように基準入力を位置指令Xcmdから補正された
位置指令Xcmd*に変更したとしても、それに対応す
る定常位置Xpf*に対する位置偏差E*はEと等し
い。つまりE*=Eである。よって補正された位置指令
が作用している状態で液圧シリンダ15のピストンロッ
ドが実質的に停止状態に達した時点でのピストンロッド
の定常位置は、 Xp*=Xpf*=Xcmd*−E* =(Xcmd+E)−E=Xcmd (2) となり、この時のピストンロッドの位置Xpf*を位置
指令Xcmdに一致させることができる。具体的な数値
例をあげると、例えばXcmd=50000μmの時
に、Xpf=50005μmに収束するような制御系で
あったとすると、この時、補正された位置指令をXcm
d*=50000+(50000−50005)=49
995のように補正してやると、補正後の液圧シリンダ
15のシリンダロッドの定常位置Xpf*は、Xpf*
=Xcmd*−E=Xcmd*−(Xcmd−Xpf)
=49995−(50000−50005)=5000
0μmとなる。つまり位置指令Xcmdに等しい値にな
る。
【0030】モータ駆動装置9の制御系の内部構成は以
下のとおりである。位置指令補正器7の出力である基準
入力は、位置フィードフォワード演算器23に入力され
る。これは位置指令Xcmdの時間変化を早く次段の制
御系に伝達するための信号経路である。sは時間微分演
算子のラプラス変換を表す。KfはsKfが位置を速度
に変換する次元を持つ定数である。位置フィードバック
ループ19と位置指令補正器7の出力との加え合わせ点
21の出力は位置制御比例積分器25に伝達される。位
置フィードバックループはフルクローズドループを形成
している。位置制御比例積分器25は定数のみの増幅器
と積分器1/sを含む2つの伝達ループが並列に配置さ
れている。1/sは時間積分のラプラス変換を表し、そ
れぞれの定数は入出力変数の変換前後の次元が合うよう
に決められる。積分項の経路にはスイッチがあって、こ
の経路は使用される場合とされない場合がある。位置制
御比例積分器25の出力と位置フィードフォワード演算
器23の出力とが加算されて、速度指令値となる。サー
ボモータ11の回転速度は、サーボモータ11の後部に
取り付けられた速度センサの出力を速度フィードバック
ループ29を介して速度指令値との加え合わせ点30に
帰還される。速度フィードバックループはセミクローズ
ドループを形成する。速度制御比例積分器27は比例項
の経路と積分項の経路が並列しており、積分項の経路に
はスイッチがあって、この経路は使用される場合とされ
ない場合がある。積分器は位置制御ループのみ、または
速度制御ループのみ、或いは両方のループに存在するよ
うにするかは前述のスイッチの切り替えによって選択可
能である。これらの制御ループの役割はそれぞれ位置と
速度を目標値に収束させる働きをする。理想的な制御対
象においては、位置指令Xcmdに対するピストンロッ
ドの位置Xpが位置指令Xcmdに一致する。しかし、
実際は液圧駆動装置1における位置指令Xcmdと機械
的な動力の伝達が理想的に行われないため、位置フィー
ドバックループ19を用いても液圧シリンダのピストン
ロッドの位置Xpと位置指令Xcmdとの一致が得られ
ない場合には、位置指令補正器7が先にも説明したよう
に位置指令Xcmdに収束しきれない偏差分を位置指令
Xcmdに対する補正値としてXcmdに加算すること
で位置偏差を補償することにより、位置指令Xcmdと
ピストンロッドの位置Xpとの一致を図るのである。液
圧シリンダ15を作動させるために液圧ポンプ13を駆
動するのに必要なトルクは、力学的な反作用のループ3
1を介して負荷トルクとしてサーボモータ11の加え合
わせ点33に作用する。Ktはサーボモータ11のトル
ク定数、Jmはサーボモータの慣性モーメントである。
図1のモータ駆動装置9と液圧駆動装置1のブロック図
に示す定数によってサーボシステムとしての遮断周波数
と整定時間が決まる。これらの応答に関する尺度で位置
指令に対するピストンロッドの移動が行われる。
【0031】図2に図1に示した本発明に係る液圧駆動
装置1の制御装置3の実施形態における位置指令補正器
7の内部構造の一例を示す。図1に示した第1の実施の
形態を構成する部分と同様の部分には、図1に付した符
号と同じ符号を付して説明を省略する。位置指令補正器
7は、液圧シリンダ15のピストンロッドが予め定めた
初期目標位置Xpiに達するまでは位置指令発生器5の
出力Xcmdをモータ駆動装置9への基準入力として出
力する。Xpiとしては例えば目標位置Xcmdの50
μm手前の位置をとっても良い。ピストンロッドが初期
目標位置に到達したかどうかは目標位置判定器22が判
定する。以下ではピストンロッドが初期目標位置に到達
する時間T1までの時間を初期目標位置到達時間と呼ぶ
ことにする。時刻T1のタイミング信号はタイマ105
が目標位置判定器22が液圧シリンダ15のピストンロ
ッドの位置Xpが初期目標位置に到達したと判断した時
点で出力する。或いは、初期目標位置Xpiを定めてお
く替わりに、時間T1を予め定めておくこともできる。
時刻T1以後、ピストンロッドは後で述べるように移動
を続け、最終的にピストンロッドの位置Xpが実質的に
停止状態に到達する。この時のピストンロッドの位置X
pは定常位置Xpfになっている。目標位置判定器22
がピストンロッドの位置が実質的に停止状態になった
(ピストンロッドのシリンダ室内の圧力が定常状態にな
った)かどうかをを判定する。このような判定がなされ
る時刻をT2とする。或いは、実際的にはピストンロッ
ドが実質的に停止状態に達したかどうかを判定するのが
難しい場合がある。このような場合には、時間T2をピ
ストンロッドが実質的に停止状態に達したと予想される
時間を予め決めておいてもよい。時間T2の決定はタイ
マ105が出力するタイミング信号によってなされる。
図2において、位置指令発生器5から出力された位置指
令Xcmdと位置フィードバックループ19からの位置
Xpが加え合わせ点101に入力され出力として、位置
指令Xcmdとピストンロッドの位置Xpとの偏差 E
=Xcmd−Xpが出力される。ラッチ103がこれを
一時的に保持する。このラッチ103への保持は、時刻
T2に、タイマ105が出力するタイミング信号によっ
てなされる。この時の位置偏差はE=Xcmd−Xpf
になっている。ラッチ103への保持と同時にラッチの
出力Eがスイッチ107を通して、加え合わせ点109
に出力され、加え合わせ点109で位置指令Xcmdと
位置偏差Eが加算されて、補正された位置指令Xcmd
*が加え合わせ点109から出力される。スイッチ10
7がオンの時はこの補正された位置指令Xcmd*が基
準入力として加え合わせ点41に出力される。スイッチ
107がオフの時はもとの位置指令Xcmdが加え合わ
せ点41に基準入力として出力される。つまりこれらの
信号のいずれかがスイッチ107の選択によって加え合
わせ点41に基準入力として入力される。位置指令補正
器7の出力は、時間T2以前はスイッチ107はオフの
ためもとの位置指令Xcmdであり、T2以後はスイッ
チ107はオンとなり補正された位置指令Xcmd*に
なる。T2以後から位置指令補正器7の補正動作が開始
される。位置指令がXcmdからXcmd*に切り替え
られると、液圧シリンダ15のピストンロッドの位置X
pは、ピストンロッドが実質的に停止状態にあった場合
は、再び移動を始め最終的には再び実質的に停止状態に
至る。また位置補正動作の開始時間T2を予め定めた時
間とした場合には、その時点でのピストンロッドの位置
から移動を始め最終的には再び実質的に停止状態に至
る。この時の定常位置Xpf*は先にも述べたように目
標位置Xcmdに一致する。
【0032】タイマ105は2つの時間T1、T2を計
数する。T1は初期目標位置到達時間である。また、時
間経過T2−T1を位置補正待機時間と呼ぶ。タイマ1
05は、液圧シリンダ15のピストンロッドが初期目標
位置に達したことを目標位置判定器22が判定すると、
位置補正待機時間の計数を開始するように構成されてい
る。タイマ105は位置補正待機時間を変更可能に構成
されている。またタイマ105は、初期目標位置到達時
間T1を計数してピストンロッドが初期目標位置に達し
たこと決定し、その後位置補正待機時間を計数するよう
に構成されている。タイマ105は初期目標位置到達時
間T1及び位置補正待機時間T2−T1が変更可能に構
成されている。
【0033】図3は本発明に係る液圧駆動装置1の制御
装置3の図1の実施の形態において、無負荷或いは一定
負荷の条件下で液圧シリンダ15のピストンロッドの位
置を制御するためのタイミングを説明するための図であ
る。具体的には図2に示す位置指令補正器7を構成する
タイマ105によってタイミングが取られる。図3は液
圧シリンダ15のピストンロッドの位置Xpと時間tと
の関係を示している。図3(A)と図3(B)は、ピス
トンロッドが停止状態に達したときの位置が目標位置よ
り小さい場合、図3(C)と図3(D)は、ピストンロ
ッドが停止状態に達したときの位置が目標位置より大き
い場合を示す。以下では、図3(A)、図3(B)の場
合について詳しく説明する。図3(A)は位置指令Xc
mdが一定値を保ったままで位置指令の補正を行わなか
った場合のピストンロッドXpの応答を示している。t
=0で位置指令発生器5から位置指令Xcmdが出力さ
れ、システムの動作が開始したとする。モータ駆動装置
9の制御系の既に説明した動作によって、時間tの経過
とともに、位置センサ17で検出するピストンロッドの
位置Xpは位置指令Xcmdに接近していく。時間T1
で初期目標位置Xpiを通過し、その後定常位置Xpf
に漸近していく。この時、ピストンロッドの位置Xpは
一定の定常位置Xpfを保った状態にあり、ピストンロ
ッドは実質的には停止状態にある。この時のピストンロ
ッドの位置Xp=Xpfと位置指令Xcmdとの偏差E
は図に示すようにゼロより大である。この状態ではピス
トンロッドの位置Xp=Xpfは位置指令が指定する目
標位置Xcmdに一致していない。無負荷の場合は、定
常位置Xpfと位置指令Xcmdとの差が装置のオフセ
ットとなる。一定負荷の場合は、動作状態でピストンロ
ッドが実質的に停止状態に達したときの偏差となる。図
3(B)は位置指令Xcmdへの補正を行った場合のピ
ストンロッドの位置Xpの時間変化である。当初の位置
指令Xcmdに対して、液圧シリンダのピストンロッド
の位置Xpが時間とともに増加し、時間T1の初期目標
位置Xpiに到達した後、Xpが一定の定常位置Xpf
に達している。その後の時間T2に基準入力を位置指令
Xcmdから補正された位置指令Xcmd*に切り替え
る。そうするとピストンロッドの位置Xpは再び移動し
始め、目標位置Xcmdに漸近し、最終的にはピストン
ロッドの位置Xpは再び実質的に停止状態になる。この
時のピストンロッドの定常位置Xpf*は目標位置Xc
mdに一致する。タイマ105がこれらの時間T1,T
2を計時する。ピストンロッドの位置Xpが、初期目標
位置Xpiに到達したかどうかの判定は、目標位置判定
器22が行い、これをタイマ105に知らせる。補正動
作への切り替えは位置指令Xcmdが出力された後、液
圧シリンダ15のピストンロッドが初期目標位置Xpi
に達した時点以後に行う必要がある。現実にはピストン
ロッドの位置Xpが定常位置Xpfに達したかどうかの
判定が難しいので、T1からすこし経過した時間T2を
計時した時点でピストンロッドの位置が定常位置Xpf
に達したものとする。時間T2で位置指令Xcmdを補
正された位置指令Xcmd*に切り替えると、液圧シリ
ンダ15のピストンロッドの位置Xpは先に述べたシス
テムの整定時間を経過して位置指令Xcmdに漸近して
いく。液圧シリンダ15のピストンロッドの位置Xpが
初期目標位置Xpiに到達する時間T1以前に、定常位
置Xpfに到達しないXpの値を用いて補正された位置
指令Xcmd*を計算し、モータ駆動装置9への基準入
力を、この補正された位置指令Xcmd*に切り替える
と、ピストンロッドの位置Xpにオーバーシュートが生
じ、液圧シリンダ15のピストンロッドの動作特性を悪
化させてしまう場合がある。従って切り替えのタイミン
グT2はT1より後、または同時でなければならない。
先ず時間T1の現実的な取り方として、ピストンロッド
の位置Xp、つまり位置センサ17の出力を実時間でモ
ニタして決定することが有効である。一例では、ピスト
ンロッドが目標位置Xcmdの50μm手前に到達した
と目標位置判定器22が判定した時間(初期目標位置到
達時間)とすることができる。或いは、目標位置Xcm
dの50μm手前にピストンロッドが到達する時間T1
を予め予想して決めておいてもよい。補正された位置指
令Xcmd*への切り替えのタイミングT2の取り方と
しては、例えばT2−T1=200msとなるようにし
ている。この時間間隔(位置補正待機時間)はシステム
が時間T1の状態からピストンロッドの位置が実質的に
停止状態に達するまでの最小限の時間以上とする必要が
あり、システムの整定時間よりも十分に長い時間をとっ
ておく。T2−T1の時間幅は予め十分な時間を予想し
て決めておくか、或いはT2を目標位置判定器22が位
置センサ17からの帰還値によって液圧シリンダ15の
ピストンロッドが実質的に停止状態に達したと判断した
時間をとっても良い。時刻T3は液圧シリンダ15のピ
ストンロッドが一方向に移動後停止し、後退する時間で
あり、液圧駆動装置1を搭載した機械のタクトタイムよ
り決定される。この時刻で位置指令の補正動作を終了す
る。
【0034】位置指令補正器7は、初期目標位置到達時
間T1及び位置補正待機時間T2−T1が経過した後、
予め定めた位置補正継続時間T3−T2が経過するまで
補正された位置指令を基準入力として維持するように構
成されている。タイマ105は位置補正継続時間を変更
可能なように構成されている。
【0035】図2に示すブロック図は、液圧シリンダ1
5のピストンロッドの位置が初期位置目標に到達後も経
時的に変動する場合に、これを除去するため、位置偏差
を周期的にサンプリングするための構成の一例をも示し
ている。図2には、タイマ105を利用して、ピストン
ロッドの位置がシステムの遮断周波数帯域(バンド幅)
内の周波数で変動する成分を除去する構成をも示してい
る。時刻tにおけるピストンロッドの位置をXp(t)
とする。目標位置判定器22が位置Xpはピストンロッ
ドが実質的に停止状態になった時点での定常位置Xpf
に到達したと判定した時刻T2の後、以下のサンプリン
グ時間毎の位置補正に移行する。但し、ピストンロッド
の位置Xpが初期位置目標位置に到達後も経時的に変動
する場合には、停止状態の判定は難しいが、現実的には
ピストンロッドの位置が増加から減少に転ずる最初の極
大点の時間、或いは予め定めた時間をT2とする。或い
は更に単純化を行えば、T2=T1として、ピストンロ
ッドが初期目標位置に到達した時点をT2と見なして動
的な位置補正を開始しても良い。時間T2の後、加え合
わせ点101はピストンロッドの位置Xp(t)と位置
指令Xcmdとの偏差E(t)=Xcmd−Xp(t)
を出力する。これをタイマ105が指示するタイミング
に従って例えばT2以後のサンプリング時間tsの間、
偏差E(t)をラッチ103に保持する。ラッチ103
は、これをスイッチ107を通して加え合わせ点109
に出力する。加え合わせ点109は時刻t−tsに保持
された位置の偏差E(t−ts)を用いて、式(1)と
同様に、時間tにおける補正された位置指令Xcmd*
(t)=Xcmd(t)+E(t−ts)=Xcmd
(t)+(Xcmd(t−ts)−Xp(t−ts))
を加え合わせ点41に出力する。これを動的位置指令補
正値と呼ぶことにする。そしてこれがモータ駆動装置9
への基準入力となる。このようにすると液圧シリンダ1
5のピストンロッドの位置Xp(t)は、式(2)と同
様のメカニズムにより目標位置Xcmdに漸近する。タ
イマ105は位置センサ17が検出したピストンロッド
の位置Xp(t)の変動時間よりも短い時間間隔でサン
プリングを繰り返すようにする信号を発生する。
【0036】以上のように位置指令補正器7は、初期目
標位置到達時間T1及び位置補正待機時間T2−T1が
経過した後、予め定めた位置補正継続時間が経過するま
での間、所定のサンプリング周期で位置センサ17の出
力と位置指令との偏差を位置指令に加算する演算動作を
繰り返し、基準入力値を変更している。また、サンプリ
ング周期は、外乱により発生するピストンロッドの位置
の変動を低減できる値に定められている。
【0037】図4は本発明の方法の実施の形態の一例の
基本思想のアルゴリズムを示すフローチャートである。
液圧シリンダ15が無負荷の場合、或いは一定負荷の作
用を受けている場合において、図3に示したような液圧
シリンダ15のピストンロッドの位置決め精度の向上を
実現するためのフローチャートの一例である。図4に示
すフローチャートは大きく分けて、初期目標位置接近ス
テップ、位置補正ステップ、終了時判定ステップの3ス
テップからなる。初期目標位置接近ステップは図3に示
した、t=0〜T2までの時間に行われる処理に相当す
る。これは図3で説明した、初期目標位置到達時間、位
置補正待機時間を合わせた時間に相当する。位置指令発
生器5が位置指令Xcmdを基準入力として、モータ駆
動装置9に出力し、サーボモータ11を駆動制御して液
圧シリンダ15のピストンロッドを所定の目標位置Xc
md付近の初期目標位置Xpiにまで接近させる。目標
位置判定器22がピストンロッドの位置Xpが実質的に
停止状態に到達したかどうかを判定する。位置補正ステ
ップは図3で、t=T2〜T3までの時間に行われる処
理に相当する。この間の時間は位置補正継続時間に相当
する。この間に、位置指令補正器7が基準入力を補正さ
れた位置指令Xcmd*に切り替えた後、ピストンロッ
ドの位置Xpが目標位置Xcmdに漸近するステップで
ある。終了時判定ステップは図3で、位置指令Xcmd
を0に切り替える時間t=T3以後の時間に行われる処
理に相当する。T2からT3までの時間は液圧駆動装置
1を搭載した機械のタクトタイムより決定され、T3の
時刻で位置指令の補正動作を終了する。
【0038】以下のステップS1からステップS5まで
が初期目標位置接近ステップである。
【0039】ステップS0:初期状態。時間の始まりを
t=0、液圧シリンダ15のピストンロッドの初期の位
置をXp=0とする。
【0040】ステップS1:位置指令発生ステップ。
【0041】位置指令発生器5で液圧シリンダ15のピ
ストンロッドの位置を指令する位置指令Xcmdを発生
する。
【0042】ステップS2:モータ駆動ステップ。
【0043】位置指令Xcmdが基準入力として加え合
わせ点41を経由してモータ駆動装置9に伝達される。
これが図1のブロック図の矢印で示した制御の流れの経
路にそって伝達され、液圧シリンダ15のピストンロッ
ドを移動させる。この間の制御の進行を図1のブロック
図から決まる数学的モデルを用いてコンピュータのプロ
グラムに書くことができて、ここでこの部分の動作を実
行する。時間tをこの間に経過した時間Δtだけ進め、
t=t+Δtとする。
【0044】ステップS3:位置検出ステップ。液圧シ
リンダ15のピストンロッドの位置Xpを位置センサ1
7で検出する。
【0045】ステップS4:初期目標位置接近判定ステ
ップ。
【0046】目標位置判定器22が、ピストンロッドの
位置が初期目標位置Xpiに到達したかどうかを判定す
る。初期目標位置Xpiとしては例えばピストンロッド
の位置Xpが目標位置Xcmdより50μm手前まで到
達した位置をとることができる。ピストンロッドの位置
が初期目標位置に到達しなければステップS2に戻る。
このピストンロッドの位置Xpが位置センサ17で検出
され、位置フィードバックループ19を経由してモータ
駆動装置9内の加え合わせ点21に帰還される。更にX
pは目標位置判定器22および位置指令補正器7にも帰
還される。モータ駆動装置9の制御系はステップS2か
らステップS4までのステップに示すような帰還ループ
を自動的に繰り返す。その結果、液圧シリンダ15の位
置Xpは次第に位置指令Xcmd付近の初期目標位置X
piに接近する。ピストンロッドの位置Xpがこの値を
越えれば、目標位置判定器22がピストンロッドの位置
が初期目標位置に到達したと判定し、次のステップに進
む。
【0047】ステップS5:位置指令補正待機ステッ
プ。
【0048】基準入力としてモータ駆動装置9に位置指
令Xcmdを入力している状態で、位置制御ループを繰
り返すことを200ms継続する。この時間は以下のス
テップで位置指令補正を開始するのを待機するための位
置指令待機時間である。これは、図3で説明したT1、
T2を用いると、T2−T1=200msとしたことに
相当する。この間に、位置センサ17で検出されたピス
トンロッドの位置Xpが実質的に停止状態に到達し、こ
の時のピストンロッドの位置は定常位置Xpfになって
いる。位置指令待機時間200msが経過すると次のス
テップに進む。
【0049】以下のステップS6からステップS9まで
が位置補正ステップである。
【0050】ステップS6:位置指令補正ステップ。
【0051】このステップは時間T2から始まる。位置
指令補正器7は先のステップS5で位置センサ17で検
出されたピストンロッドの位置Xpが実質的に停止状態
に達した時点で位置センサ17で検出されたピストンロ
ッドの定常位置Xpfと、ステップS1の位置指令発生
ステップで位置指令発生器5が出力した位置指令Xcm
dとの偏差E=Xcmd−Xpfを位置指令Xcmdに
加算する。この加算値Xcmd*=Xcmd+(Xcm
d−Xpf)が補正された位置指令になる。位置指令補
正器7はこの補正された位置指令をモータ駆動装置9へ
の基準入力として加え合わせ点41に出力する。
【0052】ステップS7:モータ駆動ステップ。
【0053】補正された位置指令Xcmd*がモータ駆
動装置9に伝達される。これが図1のブロック図で加え
合わせ点41から液圧シリンダ15までの経路にそって
伝達され、ピストンロッドを移動させる。時間tをこの
間に経過した時間Δtだけ進め、t=t+Δtとする。
【0054】ステップS8:位置検出ステップである。
位置センサ17で位置Xp(t)を検出する。
【0055】ステップS9:終了判定ステップ。
【0056】Xp(t)=Xcmdになったか、または
所定の時間3秒が経過したかどうかを判定する。判定条
件を満足しなければ再びステップS7に戻る。以後、ス
テップS7〜ステップS9が繰り返され、ピストンロッ
ドの位置Xpが実質的に停止状態になり、ピストンロッ
ドの位置Xp(t)は位置指令Xcmdに接近する。終
了判定条件を満足すれば、動作を終了する。時間T2か
ら終了時間T3までの時間が位置補正継続時間である。
今の場合、位置補正継続時間は最大3秒とした。
【0057】図5は本発明の方法の実施の形態の一例の
基本思想の他の例のアルゴリズムを示すフローチャート
である。図5は、図2で示した実施の形態の構成におい
て、液圧シリンダ15に時間的に変動する外乱が作用す
る場合に、そのピストンロッドの位置決め精度を向上さ
せるためのシステムの動作のフローチャートの一例を示
している。例えば、図3(B)、(D)において時間t
がt≧T2以降に、ピストンロッドの位置Xpが外乱の
作用により時間的に変動させられる場合に対処するため
のフローチャートを示している。図5に示すフロチャー
トは大きく分けて、初期目標位置接近ステップ、動的位
置補正ステップ、終了時判定ステップの3ステップから
なる。初期目標位置接近ステップは図3で、t=0〜T
2までの時間に相当する。この時間は所期目標位置到達
時間と位置補正待機時間とを合わせたものである。この
間に位置指令発生器7が位置指令Xcmdを出力して、
サーボモータ11を駆動制御する。すると液圧シリンダ
15のピストンロッドが目標位置Xcmd付近の定常位
置Xpfにまで接近する。目標位置判定器22がピスト
ンロッドが定常位置Xpfに到達したかどうかを判定す
る。目標位置判定器22が位置Xpはピストンロッドが
実質的に停止状態になった時点での定常位置Xpfに到
達したと判定した時刻T2の後、以下のサンプリング時
間毎の位置補正ステップに移行する。但し、ピストンロ
ッドの位置Xpが初期位置目標位置に到達後も経時的に
変動する場合には、停止状態の判定は難しいが、現実的
にはピストンロッドの位置が増加から減少に転ずる最初
の極大点の時間、或いは予め定めた時間をT2とする。
或いは更に単純化を行えば、T2=T1として、ピスト
ンロッドが初期目標位置に到達した時点をT2と見なし
て以下の動的な位置補正ステップに進んでも良い。動的
位置補正ステップは図3で、t=T2〜T3までの時間
に相当する。これは位置補正待機時間である。この間に
位置指令補正器7が補正された位置指令Xcmd*を動
的に生成した後、ピストンロッドの位置Xpに動的変動
がある場合でも常時目標位置Xcmdに近い値を保持し
ようとするステップである。終了時判定ステップは図3
で、t=T3以後の時間に相当する。
【0058】最初のステップSS1〜ステップSS5ま
では図4のフローチャートのステップS1〜ステップS
5までと同じステップなので説明を省略する。以下のス
テップSS6からステップSS11までが動的位置補正
ステップである。目標位置判定器22が、ピストンロッ
ドが定常位置Xpfに接近したと判定した時刻をt=T
2として、ステップSS6に入る。
【0059】ステップSS6:動的位置指令補正ステッ
プ。
【0060】位置指令補正器7はピストンロッドの時刻
tにおける位置Xp(t)と、ステップSS1の位置指
令発生ステップで生成した位置指令Xcmdを用いて、
時刻tにおけるこれらの値の間の動的位置指令補正値X
cmd*(t)=Xcmd+(Xcmd−Xp(t))
を計算する。位置指令補正器7は補正された動的位置指
令補正値Xcmd*(t)をモータ駆動装置9への基準
入力として加え合わせ点41に伝達する。
【0061】ステップSS7:モータ駆動ステップ。
【0062】時間tにおける動的位置指令補正値Xcm
d*(t)が加え合わせ点41からモータ駆動装置9に
伝達される。これが図1のブロック図で加え合わせ点4
1から液圧シリンダ15までの経路にそって伝達され、
ピストンロッドを移動させる。この間の制御の進行を図
1のブロック図から決まる数学的モデルに従ってコンピ
ュータプログラムを書くことができて、ここでこのプロ
グラムの動作が実行される。時間tをこの間に経過した
時間Δtだけ進め、t=t+Δtとする。
【0063】ステップSS8:位置検出ステップ。
【0064】位置センサ17で実時間tにおける位置X
p(t)を検出する。
【0065】ステップSS9:動的位置指令継続判定ス
テップ。
【0066】ステップSS6で動的位置指令補正値Xc
md*(t)を最後に決定してから、この実行を予め定
めたサンプリングの時間間隔10ms継続したかどうか
を判定する。判定条件を満足しなければステップSS7
に戻る。以後、ステップSS7〜ステップSS9が繰り
返され、ピストンロッドの位置Xp(t)は目標位置X
cmdに接近する。
【0067】ステップSS10:終了判定ステップ。ス
テップSS6で動的位置指令補正値Xcmd*(t)を
最初に決定してから、例えば3秒経過したかどうかを判
定する。判定条件を満足しなければステップSS6に戻
る。この場合、Xcmd*(t)が新しい動的位置指令
補正値に設定される。以後、ステップSS6〜ステップ
SS9が繰り返され、その結果Xp(t)が外乱で変動
しても目標位置Xcmdの付近に保たれる。この動作を
繰り返しながら3秒経過するまでこのような運転状態を
継続する。それが過ぎれば、ステップSS11で動作を
終了する。
【0068】図6は動的補正の効果を示す一例である。
図6(A)は速度制御ループのみに積分器がある場合
で、本発明の補償を用いてない場合に液圧シリンダ15
に外力を正弦波状に与え、位置の変動を計測した結果で
ある。図6(B)はこれに対して、本発明の図5のフロ
ーチャートに基づく補償を行った場合の液圧シリンダ1
5の位置の時間変動を示す。補正がない場合に比べてX
pの正弦波状の変動振幅が半分に低減され、外乱の抑制
効果が得られていることが分かる。
【0069】
【発明の効果】本発明によって、位置フィードバックル
ープのみでは位置補正が十分に行うことが困難だった、
内部に漏れ流量のあるポンプや非線形特性が存在する圧
力制御弁を有する液圧駆動装置において、液圧シリンダ
のピストンロッドの位置決め精度を高めることができる
効果がある。そして液圧シリンダのピストンロッドの位
置が外乱によって時間的に変動する場合でも本発明によ
って、外乱抑制効果により、位置決め精度を高めること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液圧駆動装置の制御装置の実施の形態
の一例を示す構造である。
【図2】本発明の位置指令補正器の実施の形態の一例を
示す構造である。
【図3】本発明の液圧駆動装置のピストンロッドの位置
の時間変化を示す図である。
【図4】本発明の液圧駆動装置の制御方法の実施の形態
の一例の基本思想のアルゴリズムを示すフローチャート
である。
【図5】本発明の液圧駆動装置の制御方法の実施の形態
の他の例の基本思想のアルゴリズムを示すフローチャー
トである。
【図6】本発明の液圧駆動装置の制御効果を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 液圧駆動装置 3 制御装置 5 位置指令発生器 7 位置指令補正器 9 モータ駆動装置 11 サーボモータ 13 液圧ポンプ 15 液圧シリンダ 17 位置センサ 19 位置フィードバックループ 21 位置制御ループの加え合わせ点 23 位置フィードフォワード演算器 25 位置制御比例積分器 27 速度制御比例積分器 29 速度フィードバックループ 30 速度制御ループの加え合わせ点 31 力学的反作用のループ 33 加え合わせ点 41 モータ駆動装置への入力点としての加え合わせ点 101,109 加え合わせ点 103 ラッチ 105 タイマ 107 スイッチ
フロントページの続き (71)出願人 000241267 豊興工業株式会社 愛知県岡崎市鉢地町字開山45番地 (72)発明者 伊藤 昌彦 東京都豊島区北大塚一丁目15番1号 山洋 電気株式会社内 (72)発明者 吉川 紘 東京都豊島区北大塚一丁目15番1号 山洋 電気株式会社内 (72)発明者 谷口 孝夫 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 長濱 貴也 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 長坂 哲勇 愛知県刈谷市野田町場割28番地 株式会社 シイエヌケイ内 (72)発明者 山路 晃三 愛知県刈谷市野田町場割28番地 株式会社 シイエヌケイ内 (72)発明者 坂井 光雄 愛知県岡崎市鉢地町字開山45番地 豊興工 業株式会社内 (72)発明者 小椋 教正 愛知県岡崎市鉢地町字開山45番地 豊興工 業株式会社内 Fターム(参考) 3H001 AA01 AC03 AD04 AE12 AE23

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーボモータによって駆動される液圧ポ
    ンプ及び前記液圧ポンプからの圧液によってピストンロ
    ッドを移動させる液圧シリンダを有する液圧駆動装置を
    制御するために、前記ピストンロッドの位置を検出する
    位置センサと、 前記サーボモータを制御する少なくとも位置制御ループ
    を備えたモータ駆動装置と、 前記モータ駆動装置の基準入力として、前記モータ駆動
    装置に前記ピストンロッドを所定の目標位置に移動させ
    るための位置指令を与える位置指令発生器とを具備し、
    前記サーボモータを駆動制御して前記液圧シリンダの前
    記ピストンロッドを所定の位置に移動させる液圧駆動装
    置の制御装置であって、 前記位置指令発生器と前記モータ駆動装置との間に位置
    指令補正器を備え、 前記位置指令補正器は、前記位置指令が出力されてから
    前記液圧シリンダの前記ピストンロッドが実質的に停止
    するまでの間は、前記位置指令発生器の出力を前記モー
    タ駆動装置の前記基準入力として出力し、前記ピストン
    ロッドが実質的に停止状態になった後、または前記シリ
    ンダ室内の圧力が定常状態になった後は、前記位置指令
    と前記位置センサの出力との偏差を前記位置指令に加算
    し、その加算結果を前記基準入力として出力するように
    構成されていることを特徴とする液圧駆動装置の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 サーボモータによって駆動される液圧ポ
    ンプ及び前記液圧ポンプからの圧液によってピストンロ
    ッドを移動させる液圧シリンダを有する液圧駆動装置を
    制御するために、前記ピストンロッドの位置を検出する
    位置センサと、 前記サーボモータを制御する少なくとも位置制御ループ
    を備えたモータ駆動装置と、 前記モータ駆動装置の基準入力として、前記モータ駆動
    装置に前記ピストンロッドを所定の目標位置に移動させ
    るための位置指令を与える位置指令発生器とを具備し、
    前記サーボモータを駆動制御して前記液圧シリンダの前
    記ピストンロッドを所定の位置に移動させる液圧駆動装
    置の制御装置であって、 前記位置指令発生器と前記モータ駆動装置との間に位置
    指令補正器を備え、 前記位置指令補正器は、前記液圧シリンダの前記ピスト
    ンロッドが予め定めた初期目標位置に達するまでは前記
    位置指令発生器の出力を前記モータ駆動装置の前記基準
    入力として出力し、前記ピストンロッドが前記初期目標
    位置に達してから実質的に停止するのに必要な所定の位
    置補正待機時間が経過した後に、前記位置指令と前記位
    置センサの出力との偏差を前記位置指令に加算し、その
    加算結果を前記基準入力として出力するように構成され
    ていることを特徴とする液圧駆動装置の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記位置指令補正器は、前記位置補正待
    機時間を計数するタイマを備えており、 前記タイマは前記ピストンロッドが前記初期目標位置に
    達したことを前記位置センサが検出すると、前記位置補
    正待機時間の計数を開始するように構成されている請求
    項2に記載の液圧駆動装置の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記タイマは前記位置補正待機時間を変
    更可能に構成されている請求項3に記載の液圧駆動装置
    の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記位置指令補正器はタイマを備えてお
    り、 前記タイマは、前記位置指令が出力されてから前記ピス
    トンロッドが前記初期目標位置に達するまでに必要な初
    期目標位置到達時間を計数して前記ピストンロッドが前
    記初期目標位置に達したこと決定し、その後前記位置補
    正待機時間を計数するように構成されている請求項2に
    記載の液圧駆動装置の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記タイマは前記初期目標位置到達時間
    及び前記位置補正待機時間が変更可能に構成されている
    請求項5に記載の液圧駆動装置の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記位置指令補正器は、前記初期目標位
    置到達時間及び位置補正待機時間が経過した後、予め定
    めた位置補正継続時間が経過するまで前記加算結果を前
    記基準入力として維持することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の液圧駆動装置の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記位置指令補正器は、前記初期目標位
    置到達時間及び位置補正待機時間が経過した後、予め定
    めた位置補正継続時間が経過するまでの間、所定のサン
    プリング周期で前記位置センサの出力と前記位置指令と
    の偏差を前記位置指令に加算する演算動作を繰り返し、
    前記基準入力値を変更することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の液圧駆動装置の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記サンプリング周期は、外乱により発
    生する前記ピストンロッドの位置の変動を低減できる値
    に定められている請求項8に記載の液圧駆動装置の制御
    装置。
  10. 【請求項10】 サーボモータによって駆動される液圧
    ポンプ及び前記液圧ポンプからの圧液によってピストン
    ロッドを移動させる液圧シリンダを有する液圧駆動装置
    を制御するために、前記ピストンロッドの位置を検出す
    る位置センサと、 前記サーボモータを制御する少なくとも位置制御ループ
    を備えたモータ駆動装置と、 前記モータ駆動装置の基準入力として、前記モータ駆動
    装置に前記ピストンロッドを所定の目標位置に移動させ
    るための位置指令を与える位置指令発生器とを具備し、
    前記サーボモータを駆動制御して前記液圧シリンダの前
    記ピストンロッドを所定の位置に移動させる液圧駆動装
    置の制御装置の制御方法であって、 前記位置指令が出力されてから前記液圧シリンダの前記
    ピストンロッドが実質的に停止するまでの間は、前記位
    置指令発生器の出力を前記モータ駆動装置の前記基準入
    力として使用し、 前記ピストンロッドが実質的に停止状態になった後、ま
    たは前記シリンダ室内の圧力が定常状態になった後は、
    前記位置指令と前記位置センサの出力との偏差を前記位
    置指令に加算し、その加算結果を前記基準入力として使
    用することを特徴とする液圧駆動装置の制御装置の制御
    方法。
  11. 【請求項11】 前記位置指令発生器が前記位置指令を
    出力してから、前記液圧シリンダのピストンロッドが前
    記初期目標位置に達した後に、前記位置指令補正器が前
    記位置指令発生器からの前記位置指令と前記位置センサ
    からの出力との偏差を前記位置指令に加算し、前記基準
    入力とする位置指令補正を行い、前記位置センサからの
    出力の時間的変化に対応して、前記偏差を解消するよう
    に前記位置指令補正の値を一定時間間隔毎に更新してい
    くことを特徴とする請求項10に記載の液圧駆動装置の
    制御方法。
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JP7401373B2 (ja) 2020-03-26 2023-12-19 住友重機械工業株式会社 制御装置

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