JP2002188094A - 食油浄化方法、食油浄化剤、食油浄化器、食油浄化管理方法 - Google Patents

食油浄化方法、食油浄化剤、食油浄化器、食油浄化管理方法

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JP2002188094A
JP2002188094A JP2000388893A JP2000388893A JP2002188094A JP 2002188094 A JP2002188094 A JP 2002188094A JP 2000388893 A JP2000388893 A JP 2000388893A JP 2000388893 A JP2000388893 A JP 2000388893A JP 2002188094 A JP2002188094 A JP 2002188094A
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Tama Ogasawara
玉 小笠原
Akio Henmi
彰男 逸見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食油(天ぷら油)の濾過及び浄化を行って、
酸価値及び粘度を低下させ、以後の酸化反応及び粘度上
昇を抑制する。このための食油浄化剤、食油浄化器を提
供する。また、天ぷら油の連続使用を可能とし、料理品
質を向上することができる食油浄化管理方法を提供す
る。 【解決手段】 微粉末であるゼオライトを顆粒化し、食
油の浸透、接触をよくして浄化できる食油浄化剤。濾過
器容器本体中に濾紙に重ね合わせてゼオライト製の食油
浄化剤を配置し、濾過及び浄化を一気に行う食油浄化
器。浄化済天ぷら油の一部廃棄及びそれに見合った新油
の補充で天ぷら油の連続使用を可能とし、品質を安定さ
せる食油浄化管理方法。品質安定した各種天ぷら油のア
ミノ酸を考慮しての相互配合により天ぷら油の品質向上
を図った食油浄化管理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食油浄化方法、食
油浄化剤、食油浄化器、食油浄化管理方法に関する。詳
しくは、各種天ぷら油を再利用するに際し、濾過によっ
て揚げかす等の浮遊物や沈澱物を除去するのみならず、
濾過に加えてゼオライト製の浄化剤を通し、酸価値低下
に加えて更なる小さな酸価値関連要素をゼオライトで吸
着、分解し、以後の酸化反応を緩慢化させ、かつ粘度上
昇を抑制し、天ぷら油の品質向上を図った食油浄化方法
及び食油浄化剤並びに食油浄化器に関する。また、かく
して浄化された天ぷら油を更に効率よく利用するように
した食油浄化管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種植物油(Vegitable oils)が天ぷら
油として利用されている。よく利用される植物油として
は、ごま油(Sesame oil)、大豆油(Soy bean oil)、
なたね油(Rapeseed oil)、綿実油(Cottonseed oi
l)、やし油(Coconut oil)等の例がある。
【0003】天ぷら油は、高温環境(160〜180
℃)下での酸化反応が発生する他、野菜や魚、肉等揚げ
物と成分交換し、変質すると共に、揚げかすや沈澱物が
混じり、粘度上昇して濁った状態となる。このため、例
えば保健所の弁当及びそうざいの衛生規範についての通
達では、揚げ処理に使用した天ぷら油は、再使用するも
のに関して必ず速やかに濾過し、揚げかすや浮遊物及び
沈澱物を除去した後、放冷するすることが定められてい
る。
【0004】そこで、従来より、各食品製造業者は、上
記衛生規範に則り、天ぷら油の再使用に関しては、揚げ
処理後濾紙を用いて濾過し、適宜の補充を行いながら、
発煙点が170℃未満となったものや、酸化が2.5を
超えたもの、カルボニル価が50を超えたものは、その
全てを新しい油と交換することとしている。因みに、繰
り返しの再使用可能回数は、揚げ物の質や量によって異
なるが、肉類で5〜6回程度が限界といえよう。野菜で
は、酸化値は1回使用で余り高くはならないが、天ぷら
油が変質し、味が悪くなるので制限回数も同程度であ
る。廃棄油は、一部燃料として利用されるが、多くのも
のは産業廃棄物として処理される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に鑑みて、天ぷら油の濾過に加えて浄化を行うことに
より、酸価値の低下を図ると共に酸化に影響する微小な
物質の吸着を行って、以後の酸化及び粘度上昇を抑制
し、使用済み天ぷら油の品質向上を図り、使用回数の増
加を図り、廃棄処分量を極力少なくすることができる食
油浄化方法、食油浄化剤、食油浄化器を提供することを
目的とする。
【0006】また、本発明は、浄化済食油を連続的に再
使用可能として廃棄油をほとんどゼロとし、加えて浄化
後油を効率よく使用することが出来る食油浄化管理方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、特許請求の範囲に記載の通りの食油浄化方
法、食油浄化剤、食油浄化器、食油浄化管理方法を構成
した。即ち、本発明の食油浄化方法は、天ぷら油として
使用済みの食油を遊離脂肪酸反応型のゼオライト製の食
油浄化剤で浄化し、天ぷら油中の遊離脂肪酸の吸着、分
解、並びに粘度上昇に起因する重合鎖の切断を行って前
記食油の酸価値及び粘度低下を図り、使用済み食油を再
生し再利用することを特徴とする。遊離脂肪酸反応型の
ゼオライトとしては、Ca型、Na型、Al型、その他
の例があるが、反応性の点、毒性が無い点から特にCa
型、Na型、Al型、又はこれらを組合わせた型が利用
できる。また、本発明の食油浄化剤は、イオン吸着担体
であるゼオライトの粉末にセメント及び水を加えて混練
硬化させ、その後粉砕して顆粒とし、洗浄、乾燥して得
たことを特徴とする。
【0008】ゼオライトとしては、天然ゼオライト、人
工ゼオライト、合成ゼオライト等各種のゼオライトを用
いることができるが、価格、性能上の評価から人工ゼオ
ライト、中でもパーライト鉱石を焼却処理し、苛性ソー
ダで処理して得られるNa型の人工ゼオライトと、これ
を塩化カルシウム溶液で処理して得られるCa型の人工
ゼオライト、或いはこれらを組合わせたものが最適であ
る。このようにして得られる人工ゼオライトは、粒径
0.03〜0.1μmで極めて軽い粉体であり、このま
までは食油を素通りさせてしまうので、濾過タイプのも
のでは顆粒化する。
【0009】人工ゼオライトの顆粒化は、次のようにし
て行うことができる。まず、ゼオライト粉末100容量
部に対し白色セメント15〜25容量部と適量の水を加
え混練りし、数日放置し硬化させる。硬化したら0.1
〜1.0mm程度の粒径に砕き、清水で洗浄し、乾燥し
て食油浄化剤とする。セメントをボルトランドセメント
とする場合には、配合量を7〜15容量部とする。
【0010】このようにして精製された顆粒状の食油浄
化剤に食油を通すと、食油は顆粒に浸み込み、食油を浄
化する。即ち、食油の酸素鎖を切断し、その分粘度低下
させる。また、食油中の酸化に影響する微小物質を吸着
し、以後の酸化を抑制し、粘度上昇を抑制することがで
きる。Ca型人工ゼオライト単一でも利用可能である
が、Ca型及びNa型の混合品の方がより効果が高い。
【0011】本発明の食油浄化器は、濾過器本体容器の
濾過液排出口を油受け部に連通配置し、前記容器の内部
に濾紙と共にゼオライト製の食油浄化剤を重ね配置して
成ることを特徴とする。本構成の食油浄化器は、通常の
濾紙のみによる濾過器に浄化機能を追加しただけの構成
であるので、濾過作業に合わせて浄化を行うことがで
き、極めて単純な操作で大きな効果を得ることができる
ものである。本食油浄化器で利用できるゼオライト製の
食油浄化剤としては、前述の顆粒状の人工ゼオライトの
他、人工ゼオライトの粉末を濾紙内に杪紙段階で紙自体
に、又は縫製で紙と紙の間に固定したようなものも利用
可能である。また、不織布の繊維間に粉状又は顆粒状の
ゼオライトを封じ込めた形のものも利用できる。
【0012】また、本発明の食油浄化器は、前述食油浄
化器に対し、油受け部は、排油管及び油取出し管を備え
た油タンクで構成されることを特徴とする。この食油浄
化器は、濾過器本体容器が油タンクに直結された形であ
るので、油タンク込みの食油浄化装置として取扱うこと
ができ、油の濾過、浄化、保管を一貫して行うことがで
きる。ただし、野菜用と肉類用を別に保管したいような
場合には、夫々別途の油タンクないし装置を準備するこ
とが必要である。
【0013】本発明の食油浄化管理方法は、天ぷら油と
して使用済みの食油をゼオライト製の食油浄化剤で浄化
し、浄化済み食油の一部を適宜極少量廃棄し、その廃棄
量及び使用による減量分に見合った量の新しい油の補充
によって食油酸価値を平衡させ、酸価値一定の状態で連
続使用することを特徴とする。
【0014】本発明では、ゼオライト製の食油浄化剤
で、使用済食油の酸価値を低下させ、微粒子を吸着して
以後の酸化及び粘度上昇を抑制することができる。従っ
て、浄化済み食油の一部を少量廃棄(例えば0〜15
%)し、その廃棄量及び使用による減量分に見合った量
の新しい油(例えば10〜20%)の補充を行えば、酸
価値を小さい値で平衡させることができる。因みに濾過
のみで補充によって酸価値を平衡させるとすれば、例え
ば30〜50%ずつの大量の補充が必要である。よっ
て、本発明では、廃棄量少なくして酸価値が一定し、連
続して使用することが可能となる。
【0015】また、本発明の食油浄化管理方法は、料理
種毎に分けて管理される複数の天ぷら油を、ゼオライト
製の食油浄化剤で夫々浄化し、各天ぷら油の内部に含ま
れるアミノ酸等栄養素を考慮して相互に配合利用するこ
とを特徴とする。
【0016】本発明では、野菜、肉類、魚類等複数の料
理種毎に分けて管理される天ぷら油を複数のタンクに分
けて管理し、夫々前述理由で連続して使用できる点に加
え、各天ぷら油を、その内部に含まれるアミノ酸等を考
慮して配合利用する。例えば肉類用の天ぷら油の一部を
野菜用の天ぷら油に配合する。このようにすれば各天ぷ
ら油のアミノ酸等栄養素の量が適切となり、天ぷら味が
良くなり、料理品質が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の実施の形態を、食油浄化器、食油浄化剤、食油浄
化管理方法の順で説明する。
【0018】(食油浄化器)図1は、本発明の食油浄化
器を備えた食油浄化装置の正面断面図、図2はその右側
面図である。図示のように、本装置1は、キャスタ付の
食油タンク2の上部に、濾過器本体容器3を配置して成
る。食油タンク2は、18〜36リットル程度の大きさ
とされる。食油タンク2の底部にはバルブ付の排油管4
が設けられ、底面は沈澱物を排油管4入口に向けて集合
させるため排油管4を底位置とするよう傾斜面が形成さ
れる。食油タンク2底面には、沈澱物を安定させ、浮遊
させないため金網5が張られている。また、食油タンク
2には、油取出し管6が設けられ、その先端吸引口は前
記金網5より僅か上位置とされている。油取出し管6の
先端下方には、沈澱物を吸引させないため適宜傾斜をつ
けて邪魔板7が配置されている。
【0019】前記濾過器本体容器3の内部には、下より
順に金網8、底部濾紙9、Na型ゼオライトによるNa
型食油浄化剤10、中間濾紙11、Ca型ゼオライトに
よるCa型食油浄化剤12が配置され、その上部に上下
を金網で固定された上部濾紙13が配置されいる。上下
2つの食油浄化剤10、12は、混合して1つとされる
こともある。また、単独に1つのみ利用されることもあ
る。油取出し管6には油ポンプ14が接続され、その先
には耐油性のホースが接続されて、図示しない天ぷら鍋
に給油できるようになっている。また、容器3に対して
は、天ぷら鍋の油を直接注ぐことも可能ではあるが、天
ぷら鍋の油を別途容器に移して後注ぐこともでき、さら
に天ぷら鍋の底部に付けたドレン口のバルブを開き、ポ
ンプで吸引して図示のように耐熱耐油ホース15で注ぐ
こともできる。
【0020】以上の構成の食油浄化装置1において、耐
熱耐油ホース15を介して、揚げものに使用した天ぷら
油を60〜80℃に調整し、容器3の上部から注ぐこと
ができる。食油16は、上部濾紙13を通じてCa型食
油浄化剤12、次いで中間濾紙11を介してNa型食油
浄化剤10と接触される。Na型食油浄化剤10に接触
した食油16は、その後底部濾紙9を介し、容器3の底
部から食油タンク2内へ流下される。食油タンク2内で
の食油16は高温(50〜60℃)環境下において沈澱
作用が助長されるので、敢えて冷却はしない方が良い。
食油浄化剤12、10の浄化作用については、図3以下
で詳述する。
【0021】(食油浄化剤)ゼオライトとしては、パー
ライト鉱石を焼結し、苛性ソーダで処理してNa型の人
工ゼオライトを生成し、その一部を塩化カルシウム又は
炭酸カルシウム溶液で処理して、Na型及びCa型の人
工ゼオライトを得る。この人工ゼオライトは、アセトア
ルデヒドやホルムアルデヒド等の悪臭をよく吸収し、各
種イオンとイオン交換を行うものであり、使用済み食油
の遊離脂肪酸に対し強い浄化力を持っている。
【0022】上記Na型又はCa型の人工ゼオライト8
0容量部に白色セメント20容量部を混合し、水を加え
て常温3日放置し硬化させる。その後、これを粒径0.
1〜1.0mm程度の顆粒に砕き、水洗し、乾燥して、
顆粒状の人工ゼオライト製食油浄化剤を得る。この食油
浄化剤は、連続泡を有し、食油を良く浸透させ、食油中
の酸素や微小物質を吸着し、イオン交換し、食油を浄化
することができる。浄化後の食油は酸化に影響する酸素
その他の微小物質が取り除かれるので、その後の酸化が
抑制され、粘度上昇も抑制される。
【0023】表1に、酸価の実施例を示す。本実施例
は、酸価0.06の新油を3回使用し、使用後の食油を
濾紙のみ通過させたものを比較例とし、図1及び図2で
示した食油浄化装置1によって濾紙に加えて食油浄化剤
12、10を通過、接触させたものである。1回目は野
菜を、2回目は鶏肉を、3回目は再度野菜を天ぷらにし
ている。表1に示されるように、本食油浄化剤12、1
0を用いれば、遊離脂肪酸を吸着、分解し、重合鎖を切
断するので、酸価値を1回使用のもので0.13から
0.10へ、2回使用のもので1.8から0.8へ、3
回使用のもので1.9から1.0へと低下させ、その分
粘度低下させている。
【0024】
【表1】 図3に、酸価値変化の状況をグラフで示した。横軸は、
1〜3回使用の経時と、放置時間として1〜3日の日付
を示している。縦軸は酸価値を示す。一点鎖線16は、
弁当及びそうざいの交換基準値(2.5)を示してい
る。
【0025】曲線17は、新油を野菜の天ぷらに3回使
用し、3日放置したときの酸価値変化の状況を示してい
る。曲線18は、新油を鶏肉唐揚げに3回使用し、3日
放置したときの状態を示している。曲線17及び曲線1
8に示されるように、通常、濾紙のみによる濾過では、
酸価値を低下させることはできず、使用回数に応じて酸
価値が上昇し、その後の放置によって酸化が進み、変質
し、ドロドロに粘度・上昇する。曲線18では、放置中
に交換基準値を超してしまうことが示されている。
【0026】これに対し、本発明の食油浄化剤12、1
0を用いれば、曲線19、20で示すように、酸価値低
下を図り、以後の酸化、粘度上昇を抑制することができ
る。加えて使用後食油中に含まれる悪臭成分を吸着し、
天ぷら油そのものの品質を向上することができる。
【0027】また、図3で示したように、本発明の食油
浄化剤12、10を用いれば、酸価値及び粘度の低下を
図り品質向上できるので、図4で示すように使用後の濾
過及び浄化を行いつつ、使用回数を増加させることがで
きる。曲線21は、野菜の天ぷらにおいて、新油を5%
ずつ追加しながら続けて10回使用した状況が示されて
いる。また、曲線22は、多量の鶏肉唐揚げにおいて、
5%程度の新油を補充するのみで、続けて5回使用する
ことができた状況が示されている。このように、本例で
は、濾過のみの場合に較べて、味を保ちながら食油使用
可能回数を上昇することができ、食油の無駄な廃棄を減
少させることができる。
【0028】図1に一点鎖線で示したように、食油タン
ク2及び油ポンプ14に対して循環配管CPを設け、配
管途中にNa型食油浄化剤10及びCa型食油浄化剤1
2を交換自在に収納した循環型浄化器CTを設け、切換
バルブV1、V2の切換え操作に基いて、例えば夜間、
一定時間循環型浄化器CTに食油16を循環させ、食油
16を浄化することができる。この循環型浄化器CTの
食油浄化では、食油粘度を限りなく低下させることがで
きるので、温度及び食油量の関数として、ポンプ14の
運転時間を正確に制御することが必要である。循環型浄
化器CT内に封入する食油浄化剤は、顆粒状とする必要
はなく、粉状でも、濾紙内封入形のものであっても良
い。
【0029】(食油浄化管理方法)図4で示したよう
に、本発明の食油浄化剤を用いて食油を浄化すれば、使
用済み食油の濾過及び浄化により、酸価値を低下させ、
僅かの廃棄で使用可能回数を増加することができた。そ
こで、本発明では、この原理を拡大し、廃棄の量を適切
化することにより、食油を連続使用可能とした。廃棄の
量は、連続使用可能な量として、実際使用の結果設定さ
れるものである。この量は、例えば野菜の天ぷらでは1
回当り0〜5%、肉類では0〜10%の如くなる。補充
量は、この値と天ぷらによって減少した量、例えば5%
の和となる。即ち、この場合野菜天ぷら油の補充量は5
〜10%、肉類の天ぷら油の補充量5〜15%となる。
【0030】図5は、食油の連続使用状況を示す説明図
である。曲線23は、野菜の天ぷらにおいて、各回10
%の補充によって連続使用する状況を示している。各回
毎に濾過及び洗浄し、かつ排油及び補充するが如く示し
ているが、実際には使用状況に応じ1日1回濾過、洗浄
し、排油及び補充することができる。また、この場合排
油及び補充量を適切に定めることが可能である。各状況
に応じマニュアルノートを作っておくのが良い。
【0031】食油の廃棄は、例えば図1の排油管4で行
うことができる。排油管4からの排油は、沈澱物が十分
貯まったときが好ましく、例えば朝、天ぷら作業が開始
される前に行うのが好ましい。この排油作業は、タイマ
ー及び電磁弁を用いて自動的に行うこともできる。廃油
は、集められ、適宜濾過、浄化を行って、燃料として利
用できる。
【0032】このように、天ぷら油を連続使用可能とな
るよう排油量を定めて管理すれば、最小限の廃油にて、
安定した食油を維持でき、少ない補充で高品質の天ぷら
油とすることができ、高品質の天ぷらを揚げることがで
きる。
【0033】図6は、他の食油浄化管理方法を示してい
る。本例は、料理内容に応じた野菜、魚類、肉類等各種
の天ぷら油A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、
B−3、C−1、C−2、C−3を別タンクで個別に管
理しつつ、各天ぷら油に含まれるアミノ酸等栄養素の質
及び量に応じて、相互に配合して利用するようにしたも
のである。図に矢印及び配合量を示すが、この配合方向
及び量は、食品業者のノウハウとしてマニュアルノート
で管理されるものである。
【0034】このように、図5で示したように、各天ぷ
ら油を連続使用し、品質安定化した上で各種天ぷら油を
相互に配合することにより、栄養素、特にアミノ酸を適
切に得ることができ、天ぷら料理の品質が格別向上す
る。
【0035】本発明は、上記実施の形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変形
して実施することができる。
【0036】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
食油浄化方法によれば、天ぷら油として使用済みの食油
をCa型、Na型、Al型等遊離脂肪酸反応型のゼオラ
イト製の食油浄化剤で浄化し、天ぷら油中の遊離脂肪酸
の吸着、分解、並びに粘度上昇に起因する重合鎖の切断
を行って、前記食油の酸価値及び粘度低下を図ることが
でき、使用済み食油を再生し繰返し再利用することがで
きる。本食油浄化剤は、遊離脂肪酸の吸着、分解並びに
重合鎖の切断を行うものであるので、食油の酸価値及び
粘度を単に低下させるに止まらず、再生食油の品質を向
上することができる。
【0037】イオン吸着担体であるゼオライトの粉末に
セメント及び水を加えて混練硬化させ、その後粉砕して
顆粒とし、洗浄、乾燥して得たことを特徴とする食油浄
化剤によれば、使用後食油の浄化を行って、酸価値及び
粘度を低下させることができ、使用回数を増加させるこ
とができる。また、食油中の酸素及び微細な物質を吸着
して、以後の酸化速度を緩慢化させることができる。
【0038】濾過器本体容器の濾過液排出口を油受け部
に連通配置し、前記容器内部に濾紙と共にゼオライト製
の食油浄化剤を重ね配置して成ることを特徴とする食油
浄化器によれば、食油の濾過に合わせて浄化を行うこと
ができる。浄化では、使用後食油の酸価値及び粘度を低
下でき、以後の酸化速度を緩慢化でき、粘度上昇を抑制
することができる。
【0039】前記油受け部を、排油管及び油取出し管を
備えた油タンクで構成すれば、濾過及び浄化された油を
油タンクで受け、貯蔵、一部廃棄、天ぷら鍋への移流を
油タンクで一括管理できて便利である。
【0040】また、浄化済み食油の一部を少量廃棄し、
その廃棄量に見合った量の新しい油の補充によって食油
酸価値を平衡させ、酸価値一定の状態で連続使用するこ
とを特徴とする食油浄化管理方法によれば、全体的補充
量を最小限にして天ぷら油の品質を安定向上させ、資源
節約と共に天ぷら料理の品質向上を図ることができる。
【0041】さらに、料理種毎に分けて管理される複数
の天ぷら油を、濾過器本体容器の濾過液排出口を油受け
部に連通配置し、前記容器の内部に濾紙と共にゼオライ
ト製の食油浄化剤を重ね配置して成る食油浄化器で夫々
浄化し、各天ぷら油を、その内部に含まれるアミノ酸等
栄養素を考慮して配合利用することを特徴とする食油浄
化管理方法によれば、各天ぷら油について栄養素、特に
アミノ酸を適切に得ることができ、天ぷら料理の品質を
格別向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る食油浄化装置の正面
断面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】酸価値変化の状況を示す説明図である。
【図4】使用可能回数が増加することを示す説明図であ
る。
【図5】食油の連続使用状況を示す説明図である。
【図6】各種天ぷら油の配合状況を示す説明図である。
【符号の説明】
1 食油浄化装置 2 食油タンク 3 濾過器本体容器 4 排油管 5,8 金網 6 油取出し管 7 邪魔板 9 底部濾紙 10 Na型食油浄化剤 11 中間濾紙 12 Ca型食油浄化剤 13 上部濾紙 14 油ポンプ 15 耐熱耐油ホース 16 交換基準値 17 濾過による野菜天ぷら油の酸価値変化曲線 18 濾過による肉類天ぷら油の酸価値変化曲線 19 濾過及び浄化による野菜天ぷら油の酸価値変化曲
線 20 濾過及び浄化による肉類天ぷら油の酸価値変化曲
線 21 野菜天ぷら油の使用可能回数曲線 22 肉類天ぷら油の使用可能回数曲線 23 野菜天ぷら油の連続使用曲線 24 肉類天ぷら油の連続使用曲線 A−1、A−2、A−3 野菜天ぷら油 B−1、B−2、B−3 魚類天ぷら油 C−1、C−2、C−3 肉類天ぷら油 CP 循環配管 CT 循環型浄化器 V1、V2 切換バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B01J 20/18 B01J 20/18 E Fターム(参考) 4B026 DC02 DC06 DG01 DP10 DX01 4B059 AA01 AB02 BF08 4G066 AA61B AA73C AA73D BA09 CA05 DA07 FA11 FA21 FA26 4H059 AA14 BC03 BC13 CA21 CA93 EA21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天ぷら油として使用済みの食油を遊離脂
    肪酸反応型のゼオライト製の食油浄化剤で浄化し、天ぷ
    ら油中の遊離脂肪酸の吸着、分解、並びに粘度上昇に起
    因する重合鎖の切断を行って前記食油の酸価値及び粘度
    低下を図り、使用済み食油を再生し再利用することを特
    徴とする食油浄化方法。
  2. 【請求項2】 イオン吸着担体であるゼオライトの粉末
    にセメント及び水を加えて混練硬化させ、その後粉砕し
    て顆粒とし、洗浄、乾燥して得たことを特徴とする食油
    浄化剤。
  3. 【請求項3】 濾過器本体容器の濾過液排出口を油受け
    部に連通配置し、前記容器の内部に濾材と共にゼオライ
    ト製の食油浄化剤を重ね配置して成ることを特徴とする
    食油浄化器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の油受け部は、排油管及
    び油取出し管を備えた油タンクで構成されることを特徴
    とする食油浄化器。
  5. 【請求項5】 天ぷら油として使用済みの食油をゼオラ
    イト製の食油浄化剤で浄化し、浄化済み食油の一部を適
    宜極少量廃棄し、その廃棄量及び使用による減量分に見
    合った量の新しい油の補充によって食油酸価値を平衡さ
    せ、酸価値一定の状態で連続使用することを特徴とする
    食油浄化管理方法。
  6. 【請求項6】 料理種毎に分けて管理される複数の天ぷ
    ら油をゼオライト製の食油浄化剤で夫々浄化し各天ぷら
    油を、その内部に含まれるアミノ酸等栄養素を考慮して
    配合利用することを特徴とする食油浄化管理方法。
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